JP2009160930A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】往路方向の走査時には、互いに隣接しないマゼンタインク用のノズル列M1とイエローインク用のノズル列Y2との組み合わせを主に用い、復路方向の走査時には、互いに隣接しないマゼンタインク用のノズル列M2とイエローインク用のノズル列Y1との組み合わせを主に用いる。
【選択図】図9
Description
図1は、本発明を適用可能なインクジェット記録装置の主要部の構成図である。
図1において、ヘッドカートリッジ1はキャリッジ2に交換可能に搭載される。ヘッドカートリッジ1は、記録ヘッドとインクタンクを分離可能あるいは一体的に備えており、記録ヘッドの駆動信号などを授受するためのコネクタ(不図示)が設けられている。キャリッジ2には、上記コネクタを介して、ヘッドカートリッジ1に駆動信号等を伝達するためのコネクタホルダ(電気接続部)が設けられている。
まず、次の走査で記録されるデータに基づいて、シアン、マゼンタ、イエローのそれぞれの色のインクによる記録デューティDC,DM,DYを算出する(S101)。次に、それぞれのインク色毎の記録デューティの中に、所定の閾値を超えるものがあるか否かを判定する(S102)。
図8(a),(b)は、シアン、マゼンタ、イエローのそれぞれのインクによる記録デューティが75%、50%、25%のときに、2パスの双方向記録方式(2パスの双方向記録モード)によって画像を記録する場合の説明図である。図8(a)は往走査時におけるノズルの駆動状況の説明図、図8(b)は復走査時におけるノズルの駆動状況の説明図であり、図中の黒丸が駆動ノズルを示す。2パスの双方向記録方式において、所定の記録領域の画像は、往路方向の走査(往走査)と復路方向の走査(復走査)との2回の走査(2パス)によって完成される。この2パス記録方式においては、記録デューティDC,DM,DYは、37.5(=75/2)%、25(=50/2)%、12.5(=25/2)%となる。
図9(a),(b)は、マゼンタ、イエローのそれぞれのインクによる記録デューティが100%のときに、2パスの双方向記録方式によって画像を記録する場合の説明図である。記録デューティDM,DYのそれぞれは50(100/2)%となる。
図10(a),(b)は、第1の比較例を説明するための図である。この比較例の場合は、2パスの双方向記録方式において、往走査時には図10(a)のようにノズル列C1,M1,Y1のみに多値データを分配する。また、復走査時には、図10(b)のようにノズル列C2,M2,Y2のみに多値データを分配するための分配テーブル(不図示)を用いる。
図11(a),(b)は、第2の比較例を説明するための図である。この比較例の場合は、2パスの双方向記録方式において、往走査時には図11(a)のようにノズル列M1,Y1のみにデータを分配し、復走査時には図11(b)のようにノズル列M2,Y2のみにデータを分配するための分配テーブル(不図示)を用いる。
本実施形態における記録ヘッド部は、図12(a),(b)のように、それぞれのノズル列におけるノズルの配列密度は600dpiである。また、ノズル列C1、M1,Y1のノズルに対して、ノズル列C2,M2,Y2のノズルが副走査方向に1/2ピッチ分だけずれている。この結果、ノズル列C1,C2による副走査方向の記録密度は1200dpiとなる。同様に、ノズル列M1,M2による副走査方向の記録密度、およびノズル列Y1,Y2による副走査方向の記録密度も1200dpiとなる。それぞれのノズル列の間隔は、1mmである。それぞれのノズル列において、ノズル数は256、吐出ノズルから吐出される吐出量は5plであり、図4においては8つのノズルを代表的に現している。また、記録ヘッドの最大可能駆動周波数(インク滴の吐出周波数)は30khzである。図12(a)中の横方向の破線Lは、画像のピクセルを形成する主走査のライン、すなわちラスターを示す。本例の場合は、1200×1200dpiを基準とする単位領域に対して、記録データに基づいてドットを形成することができる。さらに、本実施形態の記録装置では、第1の実施形態と異なり、2段階の量子化処理を備えている。
本比較例は、上述した第2の実施形態と同様の記録ヘッドを用いて、シアンおよびマゼンタのインクによる記録デューティが100%のとき、つまり、それらのインクによる2次色を最大濃度に記録するときの例である。その画像は、前述した実施形態と同様に、2パスの双方向記録方式によって記録する。記録デューティDC,DMのそれぞれは50(100/2)%である。
本実施形態の記録ヘッド(図15参照)において、ノズル列C1には、相対的に大きいシアンのインク滴を吐出する大ノズル110Aと、相対的に小さいシアンのインク滴を吐出する小ノズル110Bと、が交互に配列されている。同様に、ノズル列M1には大ノズル111Aと小ノズル111Bとが交互に配列され、ノズル列Y1には大ノズル112Aと小ノズル112Bとが交互に配列されている。同様に、ノズル列Y2には大ノズル113Aと小ノズル113Bとが交互に配列され、ノズル列M2には大ノズル114Aと小ノズル114Bとが交互に配列され、ノズル列C2には大ノズル115Aと小ノズル115Bとが交互に配列されている。また、同一ラスターL上において、ノズル列C1,C2のノズルの一方は大ノズルであり、他方は小ノズルである。同様に、同一ラスターL上において、ノズル列M1,M2のノズルの一方は大ノズルであり、他方は小ノズルであり、またノズル列Y1,Y2のノズルの一方は大ノズルであり、他方は小ノズルである。
本比較例は、上述した第3の実施形態と同様の記録ヘッドを用いて、シアンおよびマゼンタのインクによる記録デューティが100%のとき、つまり、それらのインクによる2次色を最大濃度に記録するときの例である。その画像は、前述した実施形態と同様に、2パスの双方向記録方式によって記録する。記録デューティDC,DMのそれぞれは50(100/2)%である。
本実施形態において用いる記録ヘッドは、上述した第2の実施形態における図12と同様の構成である。すなわち、図17のように、それぞれのノズル列におけるノズルの配列密度は600dpiであり、かつノズル列C1、M1,Y1のノズルに対して、ノズル列C2,M2,Y2のノズルが副走査方向に1/2ピッチ分だけずれている。この結果、ノズル列C1,C2による副走査方向の記録密度、ノズル列M1,M2による副走査方向の記録密度、およびノズル列Y1,Y2による副走査方向の記録密度は、それぞれ1200dpiとなる。図17(a),(b)においては、8つのノズルを代表的に現している。
図18(a),(b)は、前述した第4の実施形態と同様の記録ヘッドを用いて、マゼンタとイエローのインクによる2次色の画像を1パスの双方向記録方式によって記録する場合の説明図である。本例の場合、マゼンタおよびイエローのインクによる記録デューティのそれぞれは125%である。したがって、記録デューティDM,DYのそれぞれは125%となる。
本発明は、いわゆるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置に対して広く適用することができる。その記録装置は、インクを吐出可能な複数のノズル列が並列に形成された記録ヘッドを用い、それら複数のノズル列と交差する主走査方向における記録ヘッドの移動を伴って、記録媒体に画像を記録することができればよい。
Claims (19)
- インクを吐出可能な複数のノズル列が並列に形成された記録ヘッドを前記複数のノズル列と交差する主走査方向に移動させて画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記複数のノズル列のそれぞれに対して、1画素に記録するドット数を階調値によって定めた多値データを、異なる分配率によって分配可能な分配手段と、
前記分配手段によって分配された前記多値データに基づいて、前記記録ヘッドから前記インクを吐出させる制御手段と、
を備え、
前記分配手段は、前記分配率が高い前記ノズル列の位置が前記主走査方向において集中しないように、前記複数のノズル列のそれぞれに対する前記分配率を異ならせることを特徴とする
インクジェット記録装置。 - 前記ノズル列毎に分配される前記多値データの階調値の総計は、分配前の前記階調値と等しいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記分配手段は、前記複数のノズル列の分配率を定めたテーブルを用いて前記多値データを分配することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記分配手段は、前記階調値の範囲ごとに記録すべきドットの位置を定めたパターンにより、前記多値データを分配することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 複数の異なるインクのそれぞれに対して、複数のノズル列からなるノズル列群が対応しており、
前記ノズル列群毎における前記複数のノズル列に対して、当該ノズル列群に対応する前記多値データが分配され、
前記分配手段は、前記ノズル列群毎における前記分配率が高い前記ノズル列の位置が前記主走査方向において集中しないように、前記主走査方向における前記複数のノズル列の配列位置に応じて、前記ノズル列群毎における前記複数のノズル列に対する前記分配率を異ならせる
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 前記複数のノズル列群の少なくとも1つは、インクの吐出量が異なる複数のノズル列、または配列ピッチがずれる複数のノズル列の内の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
- 前記複数のノズル列は、前記記録ヘッドが前記走査方向に沿って一方向および他方向に移動した際に、それらのノズル列から吐出される前記複数のインクの吐出順序が同じになるように配列されることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記複数のノズル列群は、第1インクを吐出可能な第1および第2ノズル列からなる第1ノズル列群と、第2インクを吐出可能な第3および第4ノズル列からなる第2ノズル列群と、を含み、
前記第1および第2ノズルに対して、前記第1インク吐出用の前記多値データが分配され、前記第3および第4ノズルに対して、前記第2インク吐出用の前記多値データが分配され、
前記分配手段は、前記第1インク吐出用の前記多値データの分配率が高い前記第1または第2ノズル列のいずれかと、前記第2インク吐出用の前記多値データの分配率が高い前記第3または第4ノズル列のいずれかと、が前記主走査方向において隣接しないように、前記主走査方向における前記第1、第2、第3、および第4ノズル列の配列位置に応じて、前記第1および第2ノズル列に対する前記分配率、および前記第3および第4ノズル列に対する前記分配率のそれぞれを異ならせる
ことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。 - 前記第1および第2ノズルの一方と、前記第3および第4ノズルの一方と、が前記主走査方向において隣接し、
前記分配手段は、前記第1および第2ノズルの一方と、前記第3および第4ノズルの一方と、の内の少なくとも一方に対しては前記分配率を低くする
ことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。 - 前記第1、第2、第3、および第4ノズル列は、前記記録ヘッドが前記走査方向に沿って一方向および他方向に移動した際に、それらのノズル列から吐出される前記第1および第2インクの吐出順序が同じになるように配列されることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御手段は、前記記録ヘッドが前記走査方向に沿って一方向および他方向に移動しつつ画像を記録する双方向記録モードによって記録可能であって、
前記分配手段は、画像を記録するときの前記記録ヘッドの移動方向に応じて、前記ノズル列の前記分配率を変化させる
ことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 前記制御手段は、前記記録ヘッドが前記走査方向に沿って一方向および他方向に移動しつつ画像を記録する双方向記録モードによって記録可能であって、
前記第1および第2ノズルの一方と、前記第3および第4ノズルの一方と、が前記主走査方向において隣接し、
前記分配手段は、前記記録ヘッドが前記一方向に移動しつつ画像を記録するときには、前記第1インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第1および第2ノズル列の一方に対しては高くしかつ他方に対しては低くし、前記第2インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第3および第4ノズル列の一方に対しては低くしかつ他方に対しては高くし、
前記記録ヘッドが前記他方向に移動しつつ画像を記録するときには、前記第1インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第1および第2ノズル列の一方に対しては低くしかつ他方に対しては高くし、前記第2インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第3および第4ノズル列の一方に対しては高くしかつ他方に対しては低くする
ことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。 - 前記記録装置は、所定領域の画像を前記記録ヘッドの複数回の走査によって記録させるマルチパス記録モードにより記録可能であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- インクを吐出可能な複数のノズル列が並列に形成された記録ヘッドを前記複数のノズル列と交差する主走査方向に移動させて画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記複数のノズル列のそれぞれに対して、ドットの記録または非記録を定めた記録データを、異なる分配率によって分配可能な分配手段と、
前記分配手段によって分配された前記記録データに基づいて、前記記録ヘッドから前記インクを吐出させる制御手段と、
を備え、
前記分配手段は、前記分配率が高い前記ノズル列の位置が前記主走査方向において集中しないように、前記複数のノズル列のそれぞれに対する前記分配率を異ならせる
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - インクを吐出可能な複数のノズル列が並列に形成された記録ヘッドを前記複数のノズル列と交差する主走査方向に移動させて画像を記録するインクジェット記録方法において、
前記複数のノズル列のそれぞれに対して、1画素に記録するドット数を階調値によって定めた多値データを、異なる分配率によって分配する分配工程と、
前記分配手段によって分配された前記多値データに基づいて、前記記録ヘッドから前記インクを吐出させる制御工程と、
を含み、
前記分配工程は、前記分配率が高い前記ノズル列の位置が前記主走査方向において集中しないように、前記複数のノズル列のそれぞれに対する前記分配率を異ならせる
ことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 複数の異なるインクのそれぞれに対して、複数のノズル列からなるノズル列群が対応し、
前記ノズル列群毎における前記複数のノズル列に対して、当該ノズル列群に対応する前記多値データが分配され、
前記分配工程は、前記ノズル列群毎における前記分配率が高い前記ノズル列の位置が前記主走査方向において集中しないように、前記主走査方向における前記複数のノズル列の配列位置に応じて、前記ノズル列群毎における前記複数のノズル列に対する前記分配率を異ならせる
ことを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録方法。 - 前記複数のノズル列群は、第1インクを吐出可能な第1および第2ノズル列からなる第1ノズル列群と、第2インクを吐出可能な第3および第4ノズル列からなる第2ノズル列群と、を含み、
前記第1および第2ノズルに対して、前記第1インク吐出用の前記多値データが分配され、前記第3および第4ノズルに対して、前記第2インク吐出用の前記多値データが分配され、
前記分配工程は、前記第1インク吐出用の前記多値データの分配率が高い前記第1または第2ノズル列のいずれかと、前記第2インク吐出用の前記多値データの分配率が高い前記第3または第4ノズル列のいずれかと、が前記主走査方向において隣接しないように、前記主走査方向における前記第1、第2、第3、および第4ノズル列の配列位置に応じて、前記第1および第2ノズル列に対する前記分配率、および前記第3および第4ノズル列に対する前記分配率のそれぞれを異ならせる
ことを特徴とする請求項16に記載のインクジェット記録方法。 - 前記制御工程は、前記記録ヘッドが前記走査方向に沿って一方向および他方向に移動しつつ画像を記録する双方向記録モードによって記録可能であって、
前記分配工程は、画像を記録するときの前記記録ヘッドの移動方向に応じて、前記ノズル列の前記分配率を変化させる
ことを特徴とする請求項15から17のいずれかに記載のインクジェット記録方法。 - 前記制御工程は、前記記録ヘッドが前記走査方向に沿って一方向および他方向に移動しつつ画像を記録する双方向記録モードによって記録可能であって、
前記第1および第2ノズルの一方と、前記第3および第4ノズルの一方と、が前記主走査方向において隣接し、
前記分配工程は、前記記録ヘッドが前記一方向に移動しつつ画像を記録するときには、前記第1インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第1および第2ノズル列の一方に対しては高くしかつ他方に対しては低くし、前記第2インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第3および第4ノズル列の一方に対しては低くしかつ他方に対しては高くし、
前記記録ヘッドが前記他方向に移動しつつ画像を記録するときには、前記第1インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第1および第2ノズル列の一方に対しては低くしかつ他方に対しては高くし、前記第2インク吐出用の前記多値データの分配率を前記第3および第4ノズル列の一方に対しては高くしかつ他方に対しては低くする
ことを特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録方法。
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