JP4182123B2 - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク滴を吐出可能なインク吐出口を複数備えたインクジェット記録ヘッド、およびそのインクジェット記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置に関する。
プリンタ、複写機およびファクシミリなどにおける画像出力装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの画像出力装置として記録装置が用いられている。現在、一般的に知られている記録装置は、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分類することができる。なかでも、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、インクジェット記録ヘッドから記録媒体にインク滴を吐出して記録を行うものであり、他の記録方式に比べて種々の優れた利点を有する。例えば、高精細な画像を容易かつ高速に形成でき、静粛性に優れ、安価かつ小型に形成でき、カラー画像の形成が容易であるという利点を有する。インクジェット記録装置に使用されるインクジェット記録ヘッドは、記録速度および画像品質の向上を図るべく、複数のインク吐出部が高密度に集積配置されている。インク吐出部は、記録ヘッドの端面に形成されたインク吐出口と、これに連通する液路と、各液路内に配置された電気熱変換体などから構成され、これらが高密度に多数配置されている。また、カラー画像を出力するインクジェット記録装置には、上記のような記録ヘッドが複数個備えられているのが一般的である。
インクジェット記録装置によって記録される画像の品位は、インクジェット記録ヘッドの構成(例えば、吐出部の密度)に大きく影響される。このため、上記のようなインク吐出部の高密度化に加え、現在では、インク吐出口の配置や各インク吐出口から吐出されるインク滴の体積などにも、種々の対策がとられている。その一例として、特開2003−127439号公報には、図に示すように、異なる吐出口からインク滴の大きさが異なる2種類を吐出可能なインクジェット記録ヘッドが開示されている。
この特許文献1に開示のインクジェット記録ヘッドは、体積が小さいインク滴を吐出するインク吐出口の数を、体積が大きいインク滴を吐出するインク吐出口の数よりも多く設定している。また、体積の大きいインク滴を吐出するインク吐出口の中心を通って記録ヘッドの走査方向に延在する仮想線上に、体積の小さいインク滴を吐出するインク吐出口の中心を配置している。これにより、記録画像におけるスジ状の濃度ムラの発生を抑制して高画質の画像を記録することを可能にしている。すなわち、体積の小さいインク滴を吐出するインク吐出口の数を、体積が大きいインクを吐出するインク吐出口の数よりも多くすることで、画像の中で低濃度(低階調度)の領域に対する画質の向上を図るようになっている。
特開2003−127439号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のインクジェット記録ヘッドを用いる場合、大きな体積のインク滴を吐出するインク吐出口の数が少ないため、高濃度に記録すべき画像領域に対し十分な濃度が得られず、色あせた画像になることがある。このような、画像濃度の低下を防止するためには、同一画像領域を完成させる記録走査回数を増やしたり、インクジェット記録ヘッドを走査させる速度を落としたりして、単位面積当りのインク滴の吐出数を増大させる必要がある。このため、高濃度領域を高品質に保ちつつ高速に記録することが困難になっている。また、特許文献1を含めた従来の記載のインクジェット記録ヘッドを用いて高品位な画像記録を高速に行うためには、インク吐出口数や吐出口列を増やすことが考えられる。しかし、この方法ではインクを吐出するための電気熱変換を集積配置した半導体のサイズが大きくなるため、インクジェット記録ヘッドの高コスト化、大型化を招くという課題が新たに発生する。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、高コスト化、大型化を招くことなく、高濃度かつ高画質の画像記録を高速にて行うことが可能なインクジェット記録ヘッドの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
本発明の第1の形態は、記録媒体に対して第1の方向に走査しつつ、第1のインクおよび第1のインクとは異なる色の第2のインクを前記記録媒体に吐出することが可能なインクジェット記録ヘッドであって、前記第1のインクを吐出するための第1の径を有する吐出口が前記第1の方向と交差する第2の方向に所定のピッチで配列されてなる第1の吐出口群と、前記第1のインクを吐出するための、前記第1の径よりも小さな第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2の吐出口群と、前記第1のインクを吐出するための、前記第2の径よりも小さな第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3の吐出口群と、前記第1のインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1の吐出口群とは異なる第4の吐出口群と、前記第2のインクを吐出するための吐出口が前記第2の方向に配列されてなる第5の吐出口群とを有し、前記第1の吐出口群、前記第2の吐出口群、前記第5の吐出口群、前記第3の吐出口群、前記第4の吐出口群がこの順で前記第1の方向に沿って配設され、前記第1、第2、第3および第4の吐出口群の各吐出口が前記第2の方向にずれて配設されることを特徴とする。
本発明の第2の形態は、記録媒体に対して第1の方向に走査しつつ、第1のインクおよび第1のインクとは異なる色の第2のインクを前記記録媒体に吐出することが可能なインクジェット記録ヘッドであって、前記第1のインクを吐出するための第1の径を有する吐出口が前記第1の方向と交差する第2の方向に所定のピッチで配列されてなる第1の吐出口群と、前記第1のインクを吐出するための、前記第1の径よりも小さな第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2の吐出口群と、前記第1のインクを吐出するための、前記第2の径よりも小さな第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3の吐出口群と、前記第1のインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1の吐出口群とは異なる第4の吐出口群と、前記第2のインクを吐出するための吐出口が前記第2の方向に配列されてなる第5の吐出口群とを有し、前記第1の吐出口群、前記第2の吐出口群、前記第5の吐出口群、前記第3の吐出口群、前記第4の吐出口群がこの順で前記第1の方向に沿って配設され、前記第1、第2、第4および第3の吐出口群の各吐出口がこの順で前記第2の方向にずれて配設されることを特徴とする。
本発明の第3の形態は、記録媒体に対して第1の方向に走査しつつ、シアンインク、イエローインクおよびマゼンタインクを前記記録媒体に吐出することが可能なインクジェット記録ヘッドであって、前記シアンインクを吐出するための第1の径を有する吐出口が前記第1の方向と交差する第2の方向に所定のピッチで配列されてなる第1のシアン吐出口列と、前記シアンインクを吐出するための、前記第1の径よりも小さな第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2のシアン吐出口列と、前記シアンインクを吐出するための、前記第2の径よりも小さな第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3のシアン吐出口列と、前記シアンインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1のシアン吐出口列とは異なる第4のシアン吐出口列と、前記イエローインクを吐出するための吐出口が前記第2の方向に配列されてなるイエロー吐出口列と、前記マゼンタインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第1のマゼンタ吐出口列と、前記マゼンタインクを吐出するための前記第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2のマゼンタ吐出口列と、前記マゼンタインクを吐出するための前記第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3のマゼンタ吐出口列と、前記マゼンタインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1のマゼンタ吐出口列とは異なる第4のマゼンタ吐出口列と、を備え、前記第1のシアン吐出口列、前記第2のシアン吐出口列、前記第1のマゼンタ吐出口列、前記第2のマゼンタ吐出口列、前記イエロー吐出口列、前記第3のマゼンタ吐出口列、前記第4のマゼンタ吐出口列、前記第3のシアン吐出口列、前記第4のシアン吐出口列がこの順で前記第1の方向に沿って配設され、前記第1、第2、第3および第4のシアン吐出口列の各吐出口が前記第2の方向にずれて配設され、かつ前記第1、第2、第3および第4のマゼンタ吐出口列の各吐出口が前記第2の方向にずれて配設されることを特徴とする。
本発明によれば、最も大きな体積のインク滴を吐出するインク吐出口が、記録ヘッドの走査方向における単位長さ内に最も多く配置されているため、少ない走査回数で、高濃度かつ高画質の画像記録を行うことが可能になる。また、従来に比べてインク吐出口の数を増大させる必要もなく、コスト増大および大型化を抑えた構成とすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
実施形態におけるインクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッドを主走査方向に移動させながらインク吐出を行う主走査と、記録媒体を主走査方向と交差する副走査方向へと搬送する副走査とを行う、所謂シリアル型インクジェット記録装置となっている。
図1はこのシリアル型インクジェット記録装置の主要部の概略構成を示す斜視図である。図において、101はヘッドカートリッジである。このヘッドカートリッジ101は、複数色のインクがそれぞれ個別に貯留されたインクタンクと、各インクを吐出する複数のインク吐出口を有する単一のインクジェット記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドともいう)100とで構成されている。ここでは、インクタンクとして、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインクが備えられている。本実施形態における記録ヘッドは、後に詳述するように、体積の異なるインク滴を吐出する複数種のインク吐出口が配置されている。103は図外の駆動モータの駆動力によって回転する搬送ローラである。この搬送ローラ103は、これに対向する補助ローラ104と共に記録媒体Pを挟持しつつ、後述のキャリッジの往復動作に応じて間欠的に回転し、記録媒体Pを一定量毎に副搬送方向yへと搬送する。
また105は前記搬送ローラ105側へと記録媒体Pを給送する一対の給紙ローラである。この給紙ローラ105は記録媒体Pを挟持しつつ回転し、搬送ローラ103及び補助ローラ104と共に記録媒体Pを副走査方向(y方向)へと搬送する。
106はヘッドカートリッジ30を着脱可能に保持するキャリッジである。このキャリッジ106は、キャリッジモータの駆動力により、主走査方向に沿って配置されたガイドシャフト107に沿って往復動を行う。また、キャリッジ106は、記録動作を行っていないとき、あるいは記録ヘッド100の回復を行うときには破線で示したホームポジションhに待機する。
また、記録動作開始前にホームポジションhに待機しているキャリッジ106は、記録動作開始命令が入力されると、x方向に移動しながら、記録ヘッド100の複数の吐出口により記録を行う。一走査分の記録データに基づく記録動作が終了するとキャリッジ106は元のホームポジションに戻り、再びx方向へと移動しつつ記録動作を行う。
図2は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
図2において、メインバスライン305には、画像入力部303、画像信号処理部304、および中央制御部CPU300といったソフト系処理手段が接続されている。さらに、メインバスライン305には、操作部306、回復系制御回路307、ヘッド温度制御回路314、ヘッド駆動制御回路315、キャリッジ駆動制御回路316、記録媒体の搬送制御回路317などのハード系処理手段が接続されている。CPU300は、ROM301とRAM302を有し、入力情報に対して適正な記録条件を与えて記録ヘッド100の駆動を制御して記録を行う。また、RAM302内には、予備吐出などの記録ヘッド100の回復動作を行うためのプログラムが格納されており、このプログラムに従い、必要に応じて回復系制御回路307を駆動し、記録ヘッドおよび保温ヒータ等の動作を制御する。回復系モータ308は、記録ヘッド100とこれに対向可能な位置に設けられたクリーニングブレード309、キャップ310、および吸引ポンプ311を駆動する。ヘッド駆動制御回路315は、記録ヘッド100のインク吐出口からインクを吐出させるために設けられた吐出エネルギ発生素子の駆動を制御するものであり、通常、予備吐出や記録用のインク吐出を記録ヘッド100で実行させる。
一方、記録ヘッド100のインク吐出用の電気熱変換体が設けられている基板には、保温ヒータが設けられており、記録ヘッド100内のインク温度を所望の設定温度に加熱調整することができる。また、ダイオードセンサ312は、前記基板に設けられているもので、記録ヘッド100内部の実質的なインク温度を測定する。
次に、以上の構成を有するインクジェット記録装置に設けられる、インクジェット記録ヘッド100の第1ないし第4の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
従来より、多段階の階調記録を行う場合には、記録媒体上に着弾するインク滴の大きさ(インク滴の体積)を複数種類とする提案がなされている。本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録ヘッドにおいても、体積の異なる2種類のインク滴を吐出可能な構成を有している。すなわち、大きな体積のインク滴を吐出するためのインク吐出口Lと、小さな体積のインク滴を吐出するための小インク吐出口Sとを有するものとなっている。
以下、本明細書においては、同一色で同じ体積のインクを吐出するための吐出口が配列されてなるグループを「吐出口群」あるいは「吐出口列」と称する。例えば、インク吐出口Lが配列されてなるグループは大吐出口群あるいは大吐出口列と称し、インク吐出口Sが配列されてなるグループは小吐出口群あるいは小吐出口列と称する。
ここで、図12、図20等に示されるように、同一色で同じ体積のインクを吐出するための吐出口が一直線に配置される場合、その1列の吐出口列が吐出口群に相当する。この場合、吐出口群と吐出口列は同義である。一方、図4、図10、図15、図22、図26等に示されるように、同一色で同じ体積のインクを吐出するための吐出口が複数列に配置される場合、その複数の吐出口列の集まりを吐出口群という。この場合、吐出口群と吐出口列は異なる意味となる。
以下、この第1の実施形態におけるインクジェット記録ヘッド100の構成を、従来のインクジェット記録ヘッド10と対比しつつ説明する。
図3は、従来のインクジェット記録ヘッド10を示す図であり、図4は、本発明の第1の本実施形態におけるインクジェット記録ヘッド100を示す図である。図3、図4に示したインクジェット記録ヘッド10,100は、共にシアン色のインクを吐出する記録ヘッドである。
図3に示す従来のインクジェット記録ヘッド10は、主走査方向(x方向)と直交する副走査方向(y方向)に沿ってインク吐出口を配列した吐出口列A’(吐出口群A’)および、吐出口列B’(吐出口群B’)が設けられている。吐出口列A’には、1インチ当たり600個の密度(600dpi)で、n個のインク吐出口が等間隔に配置されている。また、吐出口列B’には、1インチ当り1200個の密度(1200dpi)で、2n個のインク吐出口が等間隔に配置されている。図では、便宜上、吐出口列A’を構成するインク吐出口の数(n)を4個とし、吐出口列B’を構成するインク吐出口の数(2n)を8個として示している。
図3の吐出口列A’は、10pl(ピコリットル)の体積を有するインク滴を吐出する大口径のインク吐出口(大インク吐出口)Lのみから構成されており、L_n1からL_n4は、この大インク吐出口Lの番号を示している。吐出口列B’は、2plの体積を有するインク滴を吐出する小口径のインク吐出口(小インク吐出口)Sのみから構成されており、S_n1からS_n8はこの小インク吐出口の番号を示している。
また、吐出口列A’のインク吐出口と、吐出口列B’のインク吐出口の副走査方向(Y方向)の位置関係は、次のように設定されている。すなわち、吐出口列A’の各インク吐出口(L_n1、L_n2、L_n3、L_n4)に対して、吐出口列B’の奇数番号のインク吐出口(S_n1、S_n3、S_n5、S_n7)は、復走査方向において同じ位置に配置されている。また、吐出口列B’の偶数番号のインク吐出口(S_n2、S_n4、S_n6、S_n8)は、インク吐出口(L_n1、L_n2、L_n3、L_n4)に対して、1200dpiだけ副走査方向にずれた位置に配置されている。
この従来のインクジェット記録ヘッド10において、副走査方向における600dpiの長さ当りのインク吐出口の数は、大インク吐出口Lが1個、小インク吐出口Sが2個となる。
一方、図4に示す本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録ヘッド100には、インク吐出口が次のように配置されている。すなわち、このインクジェット記録ヘッド100には、副走査方向(y方向)に沿って、インク吐出口を等間隔に配列した吐出口列Aおよび、吐出口列Bが設けられている。吐出口列Aには、副走査方向に1インチ当たり600個の密度(600dpi)で、n個のインク吐出口が等間隔に配置されている。また、吐出口列Bは、1インチ当たり1200個の密度(1200dpi)で、2n個のインク吐出口が等間隔に配置されている。図では、便宜上、吐出口列Aを構成するインク吐出口の数(n)を4個とし、吐出口列Bを構成するインク吐出口の数(2n)を8個として示している。
図4の吐出口列Aは、10plのインク滴を吐出する大口径のインク吐出口(大インク吐出口)Lのみから構成されており、L1_n1からL1_n4は大インク吐出口Lの番号を示している。また、吐出口列Bは、2plのインク滴を吐出する小口径のインク吐出口(小インク吐出口)Sと、インク滴の大きさが10plのインク滴を吐出する大口径のインク吐出口(大インク吐出口)Lとから構成されている。ここで、S_n1からS_n4は小インク吐出口の番号を示し、L2_n1からL2_n4は大インク吐出口の番号を示している。図示のように、吐出口列Bは、小インク吐出口Sと、大インク吐出口Lとが、副走査方向において1200dpi間隔で交互に配置されている。
この吐出口列Aの大インク吐出口Lと、吐出口列Bのインク吐出口SおよびLとの、副走査方向における位置関係は、次のように設定されている。すなわち、吐出口列Aの各大インク吐出口L(L1_n1、L1_n2、L1_n3、L1_n4)に対して、吐出口列Bの小インク吐出口S(S_n1、S_n2、S_n3、S_n4)は、副走査方向において同じ位置に配置されている。また、吐出口列Bの大インク吐出口L(L2_n1、L2_n2、L2_n3、L2_n4)は、1200dpiだけ副走査方向にずれた位置に配置されている。
この第1の実施形態のインクジェット記録ヘッド100では、副走査方向における600dpiの長さ当りのインク吐出口の数は、大インク吐出口Lが2個、小インク吐出口Sが1個となる。要するに、吐出口列Aの各大インク吐出口Lと吐出口列Bの大インク吐出口Lからなる大インク吐出口群を構成する単位長さあたりのインク吐出口の数が、吐出口列Bの小インク吐出口Sからなる小インク吐出口群を構成する単位長さあたりのインク吐出口の数よりも多くなっている。
図3および図4に示したインクジェット記録ヘッド10および100は、各インク吐出口からインク滴を吐出するための駆動周波数が、15KHzとなっている。また、各インクジェット記録ヘッド10および100の主走査方向への走査速度は、25(inch/sec)となっており、主走査方向に600dpi間隔でインク滴を吐出させながら記録を行うようになっている。
図5は、図3に示す従来の記録ヘッド10による1回の主走査でその走査領域内の画像を完成させる、いわゆる1パス記録を実行する際の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと、記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を示す図である。
図5に示すように、600dpi×600dpiの解像度を有する各画素の濃度は、量子化レベル0〜3で指示される4段階の階調レベルを表現する。これは、各画素の形成領域内に2×2のマトリクス状のエリアを設定し、これらのエリアに体積の異なる2種類のインク滴を着弾させ、大小異なる形状のドットからなるドットパターン(b)〜(d)を形成することにより行う。これにより、画形成領域内に全くドットが形成されないドット無しパターン(図5(a)参照)を含む4種類のドットパターンで、量子化レベル0〜3に指示された4段階の階調レベルを表現することができる。なお、図5において、各種ドット内には、これを形成するインク吐出口の符号L,Sを付す。
量子化レベル0は、図5(a)に示すように、画素形成領域内に全くドットが形成されないドット無しのパターンに対応する。また、量子化レベル1は、2plのインク滴で形成される1個の小ドットSを、画素形成領域内の1つのエリアに形成したパターン(図5(b)参照)に対応する。量子化レベル2は、10plのインク滴で形成される1個の大ドットLを、1つのエリアに形成したパターン(図5(c)参照)に対応する。さらに、量子化レベル3は、図5(d)に示すように、2plの液滴で形成される2個の小ドットと、10plの液滴で形成される1個の大ドットLとを組み合わせたパターン(図5(d)参照)に対応する。このように、各階調レベルでの600×600dpiの画素形成領域に対して付与されるインク量(体積)は、量子化レベル0では0pl、量子化レベル1では2pl、量子化レベル2では10pl、量子化レベル3では14plとなる。1回の主走査では、各インク吐出口から600dpi×600dpiの各画素形成領域に対して形成可能なドット数は1ドットであるため、各画素形成領域に記録可能な最大のインク量は、量子化レベル3に対応した14plとなる。
一方、図6は、図4に示す第1の実施形態におけるインクジェット記録ヘッド100を用いて1パス記録を行う場合の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと、記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を示す図である。
図示のように、本実施形態においても、600×600dpiの解像度を有する各画素形成領域内に2×2のエリアを設定し、各エリアに大小異なる形状の2種類のドットからなる、図6(b)〜(d)のドットパターンを形成する。これにより、画素形成領域にドットが全く形成されないパターン(図6(a)参照)を含む4種類のドットパターンで、量子化レベル0から3の4段階の階調レベルを表現することができる。なお、図6において、各種ドット内には、これを形成するインク吐出口の符号L1,L2,Sを付す。
ここで、量子化レベル0は、図6(a)に示すようにドット無しのパターンに対応する。また、量子化レベル1は、2plのインク滴で形成される1個の小ドットSを1つのエリアに形成したパターン(図6(a)参照)に対応する。量子化レベル2は10plのインク滴で形成される1個の大ドットL1を1つのエリアに形成したドットパターン(図6(c)参照)に対応する。量子化レベル3は2plのインク滴で形成される1個の小ドットSと、10plのインク滴で形成される2個の大ドットL1,L2とを組み合わせたドットパターン(図6(d)参照)に対応する。
このように、この第1の実施形態では、600dpi×600dpiに付与されるインク量(体積)は、量子化レベル0では0pl、量子化レベル1では2pl、量子化レベル2では10pl、量子化レベル3では22plとなる。なお、1回の主走査において、各インク吐出口が600dpi×600dpiの各画素形成領域に形成できるドット数は1ドットであるため、各画素形成領域に記録可能な最大のインク量は、量子化レベル3の22plとなる。
なお、各階調レベル(0〜3)は、インクジェット記録装置あるいはこれに接続されたホストコンピュータ内に格納されたプリンタドライバが、入力された多階調の画像データを処理することによって行う。例えば、ホストコンピュータに入力された256階調の入力画像データは、プリンタドライバによるハーフトーニング処理によって前述の4階調のレベルを示す2ビットのインデックスデータに変換し、インクジェット記録装置へと出力する。このインデックスデータに従って、インクジェット記録装置では、前述のようなドットパターンを設定するドットパターン化処理を行い、設定したドットパターンを形成すべく記録ヘッド10または100を駆動する。この第1の実施形態では、上記のハーフトーニング処理およびインデックス処理は、記録ヘッド10を用いた従来のインクジェット記録装置と同様に行われる。
図7は、図3に示す従来の記録ヘッド10または図4に示す第1の実施形態における記録ヘッド100を用いて行われる1パス記録を示す図である。
図7において、まず1走査目では、記録ヘッド10または100を所定の記録開始位置から往路方向(x1方向)に移動させ、記録媒体P上の画像領域(1)を走査させながら全てのインク吐出口を用いて記録を行い、画像領域(1)に対する画像を完成させる。その後、記録媒体Pを記録ヘッド10または100の全インク吐出口の配列幅(副走査方向における長さ)当たる4/600インチ(8/1200インチ)の搬送量で副走査方向に搬送する。また、1走査目が終了すると、記録ヘッド10または100は、ホームポジションhなどの記録開始のための基準位置に復帰し、2走査目以降も1走査目と同様の方向に記録ヘッド10または100移動させつつ記録を行う。なお、このように、記録ヘッド10または100を常に一定の方向(往路方向)へと移動させつつ行う記録動作を、一方向記録と称す。
図8は、各量子化レベル(1〜3)に対応して600dpi×600dpiの画素形成領域に付与されるインク量と、画像濃度(光学濃度)との関係を、従来の記録ヘッド10と、第1の実施形態の記録ヘッド100のそれぞれについて示した図である。
図示のように、600dpi×600dpiの画素形成領域に対するインク量が22plを上回った場合にも、その画像濃度は、22plのインクが付与されたときの画像濃度より高くならない。このことから、22plのインクが付与されたの時点では画像濃度が飽和していることがわかる。また、量子化レベルが0、1、2までは従来と本実施形態とは同一のインク量が画素形成領域内に付与されるため、各量子化レベルに対応する画像濃度は同一となる。しかし、量子化レベルが3の場合、本実施形態の記録ヘッド100では1パス記録によって画像濃度を約0.55まで高められるのに対し、従来の記録ヘッド10では、1パス記録によって約0.40の画像濃度しか得ることができない。
このため、従来の記録ヘッド10を用いて1パス記録を行った場合には、画像濃度が低い色あせた画像になる。従来の記録ヘッド10を用いて画像濃度の高い画像を記録するためには、画像を完成させるまでに行う記録走査回数を増やすか、記録ヘッドを走査させる速度を落とし、同一の画素形成領域に対し同一のインク吐出口から複数のインク滴を着弾させる必要がある。
図9は、従来の記録ヘッド10を用いて、600dpi×600dpiの画素形成領域に画像濃度が飽和するまでインクを付与する場合、すなわち、22plのインクを付与する場合の画像データの量子化レベルとドットパターンとの関係を示す図である。
量子化レベル0から2までは、図5に示すドットパターンと同一のドットパターンだが、量子化レベル3では2plの液滴からなる小ドット1個と、10plのインク滴からなる大ドット2個とを組み合わせた図9(d)に示すドットパターンを形成する。
ここで、記録ヘッド10の主走査方向(x方向)への移動速度を25(inch/sec)とし、各インク吐出口から主走査方向に600dpi間隔でインク滴を吐出させて、図9(d)に示すドットパターンを記録するには、2回の主走査を行う必要がある。つまり、1回目の主走査で図9(d)に示す大ドット201と、小ドット202とを記録し、2回目の主走査で図9の大ドット203を記録する(第1の記録方法)。
一方、1パス記録によって10plの大ドット2個を600dpi×600dpiの画素形成領域に記録する第2の方法では、記録ヘッドの主走査方向への速度を25(inch/sec)の1/2の速度である12.5(inch/sec)に低下させる。この場合、主走査方向に沿って、1200dpi間隔でインク滴を吐出させることにより、図9(d)に示す大ドット201、203を順次形成すると共に、大ドット203と主走査方向の記録位置が同一となるタイミングで小ドット202を記録する。なお、図9において、各種ドット内にはこれを形成するインク吐出口の符号L,Sを付す。
このように、従来のインクジェット記録ヘッド10を用いて高濃度の記録を実現しようとした場合には、第1または第2の記録方法を採る必要があり、いずれの記録方法においても、記録動作時間の増大を招くこととなる。
これに対し、第1の実施形態によれば、体積の異なる2種類のインク滴を組み合わせることによる階調表現において、走査回数の増加、走査速度の低下などを行うことなく、図6(d)のような高濃度の記録を高速に行うことが可能となる。また、画像処理あるいはインクジェット記録装置内での処理も、従来と同様に行うことが可能となる。
さらに、本実施形態における記録ヘッド100は、従来の記録ヘッド10と同数のインク吐出口から形成されているため、インクを吐出するための吐出エネルギ発生素子を集積配列した半導体のサイズが増大することもない。従って、記録装置の高コスト化、大型化を防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
上記第1の実施形態では、記録ヘッド100に2列の吐出口列を備えた場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3列以上の吐出口列を設けることも可能である。ここで説明する第2の実施形態では、3列の吐出口列を備える。
図10はこの第2の実施形態における記録ヘッド110を、図11はこの第2の実施形態との比較例である従来の記録ヘッド20を、それぞれ示している。図10および図11に示すように、記録ヘッド110および20は、いずれも副走査方向(y方向)に延在する3列の吐出口列A,B,C、A’,B’,C’を有している。各記録ヘッド20、110の各吐出口列A,B,C、A’,B’,C’を構成するインク吐出口は、副走査方向において600dpiの間隔を介して配置されている。
また、この第2の実施形態における記録ヘッド110における吐出口列AおよびCは、10plの大きなインク滴を吐出する相対的に大きな開口径を有する複数の大インク吐出口Lから構成されている。これら大インク吐出口Lで構成される吐出口群が大吐出口群となる。従って、この場合、大吐出口群は吐出口列Aと吐出口列Cとで構成される。また、吐出口列Bは、相対的に小さな開口径を有する複数の小インク吐出口Sから構成されている。この場合、小吐出口群は吐出口列Bだけで構成される。図10中、L1_n1,L1_n2,L1_n3,L1_n4は吐出口列Aにおける大インク吐出口Lの番号を示している。また、S_n1,S_n3,S_n4は吐出口列Bにおける小インク吐出口Sの番号を、L2_n1,L2_n2,L2_n3,L2_n4は吐出口列Cにおける大インク吐出口Lの番号をそれぞれ示している。吐出口列Aの各インク吐出口L1_n1,L1_n2,L1_n3,L1_n4と、吐出口列Bの各インク吐出口S_n1,S_n3,S_n4とは、副走査方向において同一位置に配置されている。また、吐出口列Aの各インク吐出口L1_n1,L1_n2,L1_n3,L1_n4と、吐出口列Cの各インク吐出口L2_n1,L2_n2,L2_n3,L2_n4とは、副走査方向において1200dpiだけずれた位置に配置されている。
このように構成されたインクジェット記録ヘッドでは、副走査方向における画素形成領域の長さに相当する単位長さ(600dpi)において、大インク吐出口Lの数の方が小インク吐出口Sの数よりも多く配置されている。すなわち、大インク吐出口Lの数が2個、小インク吐出口Sの数が1個となっている。言い替えれば、大インク吐出口群を構成する単位長さあたりのインク吐出口の数が、小インク吐出口群を構成する単位長さあたりのインク吐出口の数よりも多くなっている。
これによれば、走査速度を25(inch/sec)、駆動周波数を15KHzとして1パス記録を行った場合、600dpi×600dpiの画素形成領域には、上記第1の実施形態と同様に、最大22plのインク滴を画素領域内に付与することができる。従って、高濃度の画像を高速に記録することが可能になる。
一方、図11に示す従来の記録ヘッド20では、吐出口列A’,B’,C’のうち、吐出口列A’のみが大インク吐出口Lによって構成され、吐出口列B’,C’は全て小インク吐出口Sによって構成されている。このため、上記同様の走査速度、駆動周波数で、1パス記録を行った場合、600dpi×600dpiの画素領域内には、図3に示す従来の記録ヘッド10と同様に、最大14plのインクしか付与することができず、濃度の低い画像しか形成することができない。高濃度画像を記録するためには、走査回数を複数行うか、走査速度を低下させる必要があるため、記録速度は著しく低下する。
このように、この第2の実施形態によれば、従来の記録ヘッド20に比べて画像の階調性、記録速度などが大幅に向上する。また、インク吐出口の数は従来の記録ヘッド20と同数であるため、製造コストやサイズが増大することはない。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
上記各実施形態では、記録ヘッドに複数の吐出口列を設けた場合を説明したが、この第3の実施形態では、大小異なる体積のインク滴を吐出する2種類の吐出口を一列に配置したものとなっている。
図12は、この第3の実施形態における記録ヘッド120の構成を示す図である。図12において、記録ヘッド120には、10plのインク滴を吐出する大インク吐出口Lと、2plのインク滴を吐出する小インク吐出口Sとが副走査方向に沿って一列に配置されている。隣接するインク吐出口の中心間隔は、全て均一に設定されており、ここでは1800dpiに設定されている。また、この吐出口列では、副走査方向(y方向)における単位長さ(画素形成領域の長さ(600dpi))毎に、2個の大インク吐出口Lと1個の小インク吐出口Sとが配置されている。なお、図12において、L_n1からL_n8は、大インク吐出口Lの番号を示し、S_n1からS_n4は、小インク吐出口Sの番号を示している。
この記録ヘッド120を用い、25(inch/sec)の走査速度、15KHzの駆動周波数で、1パス記録を行った場合、600dpi×600dpiの画素形成領域には、上記第1の実施形態と同様に、最大22plのインク滴を付与することができる。従って、高濃度の画像を高速に記録することが可能になる。
一方、図13に示すように、副走査方向における単位長さ(600dpi)毎に、1個の大インク吐出口Lと2個の小インク吐出口Sを配置した従来の記録ヘッド30では、上記と同様のパス記録を行ったとしても、画像に十分な濃度を得ることができない。すなわち、600dpi×600dpiの画素領域内には、最大14plのインクしか付与することができず、最高濃度の低い画像しか形成することができない。高濃度画像を記録するためには、走査回数を複数行う必要があるため、記録速度は著しく低下する。
このように、この第3の実施形態によれば、従来の記録ヘッド30に比べて画像の階調性、記録速度などが大幅に向上する。また、インク吐出口の数は従来の記録ヘッド30と同数であるため、製造コストやサイズが増大することはない。
(第4の実施形態)
上記各実施形態では、2種類のインク吐出口、すなわち体積の大きいインク滴を吐出する大インク吐出口Lと、体積の小さいインク滴を吐出する小インク吐出口Sとを備えた記録ヘッドについて説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、体積の異なる3種類以上のインク滴を吐出する3種類以上のインク吐出口を備える記録ヘッドにも本発明は適用可能である。以下に説明する本発明の第の実施形態における記録ヘッドでは、3種類のインク吐出口が設けられている場合を例に採り説明する。
図14は、比較例として説明する仮想のインクジェット記録ヘッドを示す図であり、図15は、本発明の第の本実施形態を説明するためのインクジェット記録ヘッドを示す図である。図14および図15に示したインクジェット記録ヘッドは、共にシアン色のインクを吐出する記録ヘッドである。
図14に示すインクジェット記録ヘッド40および、図1に示す本実施形態のインクジェット記録ヘッド130は、いずれも副走査方向(y方向)に延在する吐出口列が、主走査方向に4列配置されている。各吐出口列には、1インチ当たり600個の密度(600dpi)でn個のインク吐出口が配置されている。図では、便宜上、各吐出口列を構成するインク吐出口の数(n)を4個として示している。
図14に示す記録ヘッド40には、A’,B’,C’,D’の4列の吐出口列が設けられている。吐出口列A’は、10plの体積を有するインク滴を吐出する大口径のインク吐出口(大インク吐出口)Lのみから構成されており、L_n1からL_n4は、この大インク吐出口Lの番号を示している。吐出口列B’は、2plのインク滴を吐出する中口径のインク吐出口(中インク吐出口)Mのみから構成されており、M_n1からM_n4は、この吐出口列B’を構成する中インク吐出口Mの番号を示している。また、吐出口列C’は、0.5plのインク滴を吐出する小口径のインク吐出口(小インク吐出口)Sのみから構成されており、S2_n1からS2_n4は吐出口列C’を構成する小インク吐出口Sの番号を示している。また、吐出口列D’は、0.5plのインク滴を吐出する小口径のインク吐出口(小インク吐出口)Sのみから構成されており、S1_n1からS1_n4は吐出口列D’を構成する小インク吐出口Sの番号を示している。
また、吐出口列A’の各インク吐出口(L_n1からL_n4)に対し、その他の各種吐出口列B’,C’,D’の各インク吐出口は、副走査方向において次のような間隔だけずれた位置に配置されている。吐出口列B’の各インク吐出口(M_n1からM_n4)は2400dpi、吐出口列D’の各インク吐出口(S1_n1からS1_n4)は1200dpiだけ副走査方向にずれた位置にそれぞれ配置されている。また、吐出口列C’の各インク吐出口(S1_n1からS1_n4)は800dpiだけ副走査方向にずれた位置に配置されている。
従って、副走査方向において600dpiの長さ当りの各種のインク吐出口の数は、大インク吐出口Lが1個、中インク吐出口Mが1個、小インク吐出口Sが2個となる。
一方、図15に示す本発明の第4の実施形態におけるインクジェット記録ヘッド130には、4列の吐出口列A、B、C、Dが設けられている。吐出口列A,Dは、いずれも10plのインク滴を吐出する大口径のインク吐出口(大インク吐出口)のみから構成されている。図15において、L1_n1からL1_n4は、吐出口列Aにおける各インク吐出口の番号を、L2_n1からL2_n4は、吐出口列Dにおける各インク吐出口の番号をそれぞれ示している。図15において、大吐出口群は吐出口列Aと吐出口列Dとにより構成される。
また、吐出口列Bは、2plのインク滴を吐出する中口径のインク吐出口(中インク吐出口)Mのみから構成されており、各インク吐出口はM_n1からM_n4の番号によって示されている。さらに、吐出口列Cは、0.5plのインク滴を吐出する小口径のインク吐出口(小インク吐出口)Sのみから構成されており、各インク吐出口はS_n1からS_n4の番号によって示されている。図15において、中吐出口群は吐出口列Bだけで構成され、小吐出口群は吐出口列Cだけで構成される。
また、吐出口列Aの各インク吐出口(L1_n1からL1_n4)に対し、その他の吐出口列の各インク吐出口は、副走査方向において次のような間隔だけずれた位置に配置されている。すなわち、吐出口列Bの各インク吐出口(M_n1からM_n4)は2400dpi、吐出口列Cの各インク吐出口(S_n1からS_n4)は800dpiだけ副走査方向にずれた位置にそれぞれ配置されている。また、吐出口列Dの各インク吐出口(L2_n1からL2_n4)は1200dpiだけ副走査方向にずれた位置に配置されている。
従って、副走査方向において600dpiの長さ当りの各種のインク吐出口の数は、10plのインク滴を吐出する大インク吐出口Lが2個、中インク吐出口Mが1個、小インク吐出口Sが1個となる。言い換えれば、大インク吐出口群を構成する単位長さあたりのインク吐出口の数は、中・小インク吐出口群夫々を構成する単位長さあたりの夫々のインク吐出口の数よりも多くなっている。
図14および図15に示したインクジェット記録ヘッド40および130は、第1の実施形態と同様に各インク吐出口からインク滴を吐出するための駆動周波数を15KHzとしている。また、各記録ヘッド40および130の主走査方向への走査速度は、25(inch/sec)とし、主走査方向に600dpi間隔でインク滴を吐出させながら記録を行う。
次に、記録ヘッド40と、本発明の第4実施形態における記録ヘッド130のそれぞれにより、1パス記録を実行した際の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと、記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を説明する。なお、図16は記録ヘッド40を用いた場合を、図17は本実施形態における記録ヘッド130を用いた場合をそれぞれ示している。
図16および図17に示すように、600dpi×600dpiの解像度を有する各画素の濃度は、量子化レベル0〜4で指示される5段階の階調レベルを表現する。これは、各画素の形成領域内に4×4のマトリクス状のエリアを設定し、これらのエリアに体積の異なる3種類のインク滴を着弾させ、大、中、小の3種類の形状のドットからなるドットパターン(b)〜(e)を形成することにより行う。これにより、図16(a)および図17(a)に示すドット無しパターンを含む5種類のドットパターンで、量子化レベル0〜4に指示された5段階の階調レベルを表現することができる。なお、各図中、各種ドット内には、これを形成する各種インク吐出口の符号S,M,Lが記してある。
記録ヘッド40を用いる場合、量子化レベル0は、(a)に示すドット無しパターンに対応し、量子化レベル1は、1個の小ドットSを1つのエリアに形成したドットパターン(図16(b)参照)に対応する。量子化レベル2は、1個の中ドットMを1つのエリアに形成したドットパターン(図16(c)参照)に対応する。量子化レベル3は、1個の大ドットLを1つのエリアに形成したドットパターン(図16(d)参照)に対応する。量子化レベル4は、1個の大ドットL、1個の中ドットM、2個の小ドットSを組み合わせたドットパターン(図16(e)参照)に対応する。従って、記録ヘッド40を用いて1パス記録を行った場合、600dpi×600dpiに付与されるインク量(体積)は、量子化レベル0では0pl、量子化レベル1では0.5pl、量子化レベル2では2pl、量子化レベル3では10plとなる。さらに、量子化レベル4では、13.0plとなる。
また、本発明の第4の実施形態における記録ヘッド130を用いる場合、量子化レベル0〜3は、記録ヘッド40を用いた場合と同様のドットパターンに対応し(図17(a)〜(d)参照)、インクの付与量も同一となる。
但し、この第4の実施形態では、量子化レベル4は、図17(e)に示すよう、2個の大ドットL、1個の中ドットM、1個の小ドットSを組み合わせたドットパターンに対応する。従って、画素形成領域に付与されるインク量は、量子化レベル4において22.5plとなる。なお、1回の主走査において、各インク吐出口が各画素形成領域に形成できるドット数は1ドットであるため、量子化レベル4に対応する最大インク付与量は、従来では13.0(pl)、本実施形態では、22.5plとなる。
図18は、各量子化レベル(1〜4)に対応して600dpi×600dpiの画素形成領域に付与されるインク量と、画像濃度(光学濃度)との関係を、記録ヘッド40と、第4の実施形態の記録ヘッド130のそれぞれについて示した図である。
図示のように、量子化レベルが1〜3までは本実施形態も比較例と同じインク量が画素形成領域(600dpi×600dpi)に付与されるため、画像濃度は同じである。しかし、量子化レベルが4の場合、記録ヘッド40では約0.40の濃度しか得ることができないため、さらに画像濃度を高めるためには、低速記録あるいは複数回の記録走査を行う必要がある。例えば、走査速度を12.5(inch/sec)に低下させるか、あるいは2回の走査を行えば、600dpi×600dpiの画素形成領域内に、図19(e)に示すように、記録ヘッド130を用いた場合と同量のインクを付与することができる。しかし、これでは、記録速度の低下を招くこととなる。しかも、図19(e)に示すドットパターンでは、同一の大インク吐出口Lにより、副走査方向における同一位置に2個のドットが隣接して形成されるため、画素領域内に大きな余白が形成される。この余白は、画像内にスジ状の濃度むらを発生させる要因となっている。
一方、本実施形態の記録ヘッド130では、1パス記録によって、画像濃度を約0.55まで高めることができ、高速で高濃度の画像を形成することができる。さらに、本実施形態のインクジェット記録ヘッド130では、全てのインク吐出口が、副走査方向において異なる位置に配置されているため、高濃度画像の形成時において画形成領域内の副走査方向の余白部分を少なくすることができる。このため、画素形成領域内に大きな余白部分が形成されることに起因するスジ状の濃度ムラの発生を抑制することができる。但し、インク滴の大きさによっては、必ずしも副走査方向におけるインク吐出口の位置を異ならせた配置にする必要はなく、同じ位置に配置することも可能である。
また、本実施形態における記録ヘッド130は、記録ヘッド40と同数のインク吐出口で構成できるため、記録ヘッドを構成する半導体のサイズが増大することもない。また、画像処理などのデータ処理も従来と同様に行うことができる。これにより、インクジェット記録装置のコスト増大、大型化などを回避することができる。
なお、上記実施形態で説明したインク吐出口数、インク滴の体積、インク色、量子化レベルと画素パターンとの関係、所定領域を完成させる記録走査回数などは、適宜変更可能である。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。
上記第4の実施形態では、記録ヘッドに複数の吐出口列を設けた場合を説明したが、この第5の実施形態では、図20に示すように、大小異なる体積のインク滴を吐出する3種類の吐出口を一列に配置したものとなっている。
図20に示す記録ヘッド140では、副走査方向における各インク吐出口の間隔を、2400dpiとし、副走査方向の単位長さ(600dpi)毎に、大インク吐出口L、中インク吐出口M、大インク吐出口L、小インク吐出口Sを順次配置している。すなわち、副走査方向の単位長さ内において、大インク吐出口Lの数がその他の各種インク吐出口の数より多く配置されている。これによれば、比較例として図21に示す仮想の記録ヘッドに比べ、1パス記録時における各画素形成領域を高濃度かつ均一な濃度に形成することができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態を説明する。
上記各実施形態では、単色のインク(シアン色のインク)を吐出するインクジェット記録ヘッドについて説明したが、この第6の実施形態におけるインクジェット記録ヘッドは、異なる色のインク滴を吐出するための複数のインク吐出口を備える。
図22は、本発明の第6の本実施形態を説明するためのインクジェット記録ヘッド150におけるインク吐出口の配置を示す図である。ここに示す記録ヘッド150には、6列のインク吐出口列A,B,C,D,E,Fが設けられている。各インク吐出口列は、副走査方向(y方向)に延在するノズル列が、主走査方向に6列配置されている。各ノズル列には、1インチ当たり600個の密度(600dpi)でn個のインク吐出口が配置されている。図では、便宜上、各吐出口列を構成するインク吐出口の数(n)を4個として示している。
6列の吐出口列のうち、吐出口列A、B、C、Dは、シアン色のインクを吐出する吐出口列であり、吐出口列E、Fは、イエロー色のインクを吐出する吐出口列である。
シアン色のインクを吐出する吐出口列A、B、C、Dについては、本発明の第4の実施形態で説明した図15に示す記録ヘッドと、副走査方向において同一の位置に各種のインク吐出口が設けられている。但し、主走査方向における吐出口列の配置は異なる。すなわち、シアン色のインク滴を吐出する中口径のインク吐出口Mのみから構成された吐出口列Bと、小口径のインク吐出口Sのみから構成された吐出口列Cとの間隔が異なる。この両吐出口列BとCの間に、イエロー色のインクを吐出する吐出口列E,Fが配置されている。吐出口列E,Fは、10plのインク滴を吐出する大口径のインク吐出口Lのみから構成されている。
22のシアン色を吐出する吐出口列と、イエロー色を吐出する吐出口列E,Fとの副走査方向の位置関係は、次のように設定されている。
すなわち、吐出口列Aの各インク吐出口(L1_n1からL1_n4)と吐出口列Eの各インク吐出口(L1_n1からL1_n4)とが、副走査方向において同一の位置に配置されている。また、吐出口列Dの各インク吐出口(L2_n1からL2_n4)と吐出口列Fの各インク吐出口(L2_n1からL2_n4)とが、副走査方向において同一の位置に配置されている。
図22に示したインクジェット記録ヘッド150は、各インク吐出口からインク滴を吐出するための駆動周波数は15KHzとなっており、主走査方向への走査速度は25(inch/sec)となっている。従って、主走査方向に600dpi間隔でインク滴を吐出させながら記録を行う。
図23は、上記記録ヘッド150のイエロー色のインク滴を吐出する吐出口列E,Fを用いて1パス記録を実行した際の、イエロー色の画像データの量子化レベルと、ドットパターンとの関係を示す図である。
図23に示するように、600×600dpiの解像度を有する各画素の濃度は、量子化レベル0〜2で指示される3段階の階調レベルを表現する。これは、各画素形成領域内に設定された4×4のマトリクス内に一種類のインク滴(10pl)で形成されるドットでからなるドットパターン(b)、(c)を形成することにより行う。これにより、画素形成領域内に全くドットが形成されないドット無しパターン(図23(a)参照)を含む3種類のドットパターンで、量子化レベル0〜2に指示された3段階の階調レベルを表現することができる。
すなわち、量子化レベル0は、ドット無しパターン(図23(a)参照)に対応し、量子化レベル1は、10plのインク滴で形成される大ドット1個を画素形成領域内の1つのエリアに形成したパターン(図23(b)参照)に対応する。また、量子化レベル2は、10plのインク滴で形成される大ドット個を、1つのエリアに形成したパターン(図23(c)参照)に対応する。従って、各階調レベルでの600×600dpiの画素形成領域に対して付与されるインク量(体積)は、量子化レベル0では0pl、量子化レベル1では10pl、量子化レベル2では20plとなる。1回の主走査では、吐出口列E,Fの各インク吐出口が600×600dpiの各画素形成領域に対して形成可能なドット数は、1ドットであるため、各画素形成領域に記録可能な最大のインク量は、量子化レベル2に対応し20plとなる。
図24は、上記記録ヘッド150の吐出口列E,Fを用いて、1パス記録を行った際に、各量子化レベル1、2に対応して600dpi×600dpiの画素形成領域に付与されるイエローのインク量と、画像濃度(光学濃度)との関係を示した図である。
図示のように、画素形成領域に付与されるイエローのインク量が20plを上回っても、その画像濃度は、20plのインクが付与されたときの画像濃度より高くならない。つまり、明度の高いイエロー色は、20pl付与された時点で画像濃度が飽和していることがわかる。
なお、シアンインクを吐出する吐出口列A〜Dを用いて1パス記録を行った際のシアン色の画像データの量子化レベルとドットパターンとの関係、およびインク付与量と画像濃度との関係は、上記第4の実施形態と同様となっている。
本実施形態において、シアン色は、10pl、2pl、0.5plの3種類のインク滴を用いて5段階の量子化レベルに対応する5階調の画像濃度を表現している。これに対し、イエロー色は、1種類のインク滴(10pl)のみを用いて3段階の量子化レベルに対応する3階調の画像濃度を表現している。これは、イエロー色は、シアン色に比べて明度が高いことから、低階調部での粒状感が目立ちにくく、画素形成領域に対して少ないインク付与量で画像濃度が飽和するためである。つまり、1種類のインク滴のみを用いて3階調の画像濃度を表現するようにしても、シアン色に劣らない高品質な画像を記録することができる。
図25は、本実施形態の記録ヘッド150により、シアン色とイエロー色の異なる2色を用いて、2回の主走査でその走査領域における画像を完成させる記録動作を示す図である。まず1回目の主走査では、記録ヘッド150を往路方向(x1方向)に走査させて、画像領域(1)に対し記録を行う。この際、記録ヘッド150は、吐出口列D→吐出口列C→吐出口列F→吐出口列E→吐出口列B→吐出口列Aの順番で各々インク吐出口からインク滴を吐出し、往路方向x1方向に画像を記録して行く。その後、記録媒体を全インク吐出口幅に当たる4/600インチ(16/2400インチ)の搬送量で副走査方向に搬送する。次に、2回目の主走査では、画像領域(2)に対して記録ヘッドを走査させて記録を行う。この際、記録ヘッド150は、吐出口列A→吐出口列B→吐出口列E→吐出口列F→吐出口列C→吐出口列Dの順番で各インク吐出口からインク滴を吐出して、1回目の主走査方向と反対方向の復路方向(x2方向)に記録を行い、画像を完成させる。その後、1回目の主走査終了時と同様に記録媒体を全インク吐出口幅に当たる4/600インチ(16/2400インチ)の搬送量で副走査方向に搬送する。3回目以降の主走査による記録動作は、1回目、2回目の主走査と同様に行う。
従って本実施形態では、シアン色とイエロー色が記録される順番は、往路方向では、吐出口列DおよびCから吐出されるシアン色、吐出口列FおよびEから吐出されるイエロー色、吐出口列BおよびAから吐出されるシアン色の順番となる。また、復路方向では、吐出口列AおよびBから吐出されるシアン色、吐出口列EおよびFから吐出されるイエロー色、吐出口列CおよびDから吐出されるシアン色の順番で記録される。
以上のように、本実施形態の記録ヘッド150によれば、往路方向でも復路方向でもシアン色→イエロー色→シアン色の順番で記録される。このため、シアン色とイエロー色とが同一エリアに重ねて記録される場合、各色のドットが重なる順番は往路方向と復路方向とで同一となる。つまり、往路方向と復路方向のいずれにおいても、シアン色のドットの上にイエロー色のドットが重ねられることとなり、形成されるドットの色味は、走査方向に関係なく同一となる。これに対し、2色のドットを重ねて記録する場合、各ドットの重なる順番が異なると、形成されたドットの色味に差が生じる。本実施形態では、この問題を解消することができる。
このように、この第6の実施形態における記録ヘッドによれば、高速記録を実現することが可能な往復記録方式を実施しても色ムラの発生を防止することができるという効果がある。また、シアンインクについては、画素領域の長さに相当する単位長さ(600dpi)当たりの大吐出口Lの数が2個、中吐出口Mの数が1、小吐出口Sの数が1個となっており、大吐出口Lの数が最も多い。従って、他の実施形態と同様に、1パス記録を実施した場合にも、高濃度の画像を記録することが可能となり、階調性に優れた高品質な画像を記録することができる。
なお、この第6の実施形態では、シアン色のインク吐出に関し、上記第4の実施形態における画像データの量子化レベルとドットパターンとの関係、およびインク付与量と画像濃度との関係を採用するものとした。しかし特に高速記録が要求されるようなモード、例えば普通紙等への記録を行うモードでは、シアン色についても図23、図24に示すような量子化レベルとドットパターンとを採用することで画像データ量を削減し、より高速に記録を行うようにすることもできる。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態を説明する。
上記実施形態では、1種類のインクのみ、あるいは2色のインク(シアン色とイエロー色)の吐出を行う記録ヘッドについて説明したが、本発明は3色以上のインクを吐出する記録ヘッドにも適用可能である。この第7の実施形態では3色のインクを吐出する記録ヘッドを例に採り説明する。
図26は、シアン色、イエロー色の他に、マゼンタ色を加えた3色のインク滴を吐出するための複数のインク吐出口を備えた記録ヘッドを示している。ここに示す記録ヘッド160は、A〜Dの10列の吐出口列を備え、吐出口列A〜Fは図22に示したものと同様の構成を有している。つまり、吐出口列A〜Dは、シアン色のインクを吐出する吐出口であり、吐出口列E,Fはイエロー色のインクを吐出する吐出口列である。
また、吐出口列G,H,I,Jは、マゼンタ色のインクを吐出する吐出口列であり、これらの吐出口列は、シアン色のインクを吐出する吐出口列と同一の構成を有している。
すなわち、吐出口列Gは、10plのマゼンタ色のインク滴を吐出する大口径の吐出口のみからなる吐出口列であり、その各吐出口は、吐出口列Aの各吐出口と副走査方向において同一の位置に配置されている。また、吐出口列Hは、2plのマゼンタ色のインク滴を吐出する吐出口のみからなる吐出口列であり、その吐出口は吐出口列Bの各吐出口と副走査方向において同一の位置に配置されている。また、吐出口列Iは、0.5plのマゼンタ色のインク滴を吐出する吐出口のみからなる吐出口列であり、その吐出口は吐出口列Cの各吐出口と副走査方向において同一位置に配置されている。さらに、吐出口列Jは、10plのマゼンタ色のインク滴を吐出する吐出口のみからなる吐出口列であり、その吐出口は吐出口列Dの各吐出口と副走査方向において同一位置に配置されている。
上記記録ヘッド160により各インク色が記録される順番は、次のようになる。まず、往路方向では、吐出口列D、Cから吐出されるシアン色、吐出口列J、Iから吐出されるマゼンタ色、吐出口列F、Eから吐出されるイエロー色、吐出口列H、Gから吐出されるマゼンタ色、吐出口列B、Aから吐出されるシアン色の順番となる。復路方向では、吐出口列A,Bから吐出されるシアン色、吐出口列G,Hから吐出されるマゼンタ色、吐出口列E,Fから吐出されるイエロー色、吐出口列I,Jから吐出されるマゼンタ色、吐出口列C,Dから吐出されるシアン色の順番となる。このように、往路と復路のいずれにおいてもシアン色→マゼンタ色→イエロー色→マゼンタ色→シアン色の順番で記録される。従って、異なる3色のインク滴を用いる場合にも、異なる色のドットが重ねて記録される場合に、各ドットの重なる順序は、往路走査と副路走査とで同一となる。このため、形成されるドットの色が、走査方向によって変化することはなくなる。また、マゼンタインクを吐出する吐出口列は、シアンインクを吐出する吐出口列と同様に、画素領域の長さに相当する単位長さ(600dpi)当たりの大吐出口Lの数が2個、中吐出口Mの数が1、小吐出口Sの数が1個となっており、大吐出口Lの数が最も多い。従って、他の実施形態と同様に、1パス記録を実施した場合にも、高濃度の画像を記録することが可能となり、階調性に優れた高品質な画像を記録することができる。
なお、インク吐出口数、インク滴の大きさ、インク色、量子化レベルと画素パターンとの関係などは、特に上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記各実施形態においては、異なる径のインク吐出口を設けることによって、異なる体積のインク滴を吐出させるようにしたインクジェット記録ヘッドを例に採り説明した。しかし、本発明は、同一の径を有するインク吐出口から、異なる体積のインク滴を吐出させるようにしたインクジェット記録ヘッドにも適用可能である。例えば、電気エネルギをインクの吐出エネルギに変換する吐出エネルギ発生素子に対し、異なる電気エネルギを加えることで、インク吐出口から体積の異なる複数種のインク滴を吐出させるようにしたインクジェット記録装置にも本発明は適用可能である。また、各インク吐出口に連通する液路内に吐出エネルギの発生量が異なる複数種の吐出エネルギ発生素子を設け、それらを選択的に駆動することによってインク滴の吐出数を変更するようにしたインクジェット記録装置にも本発明は適用可能である。
本発明の実施形態に適用されるインクジェット記録装置の概略説明図である。 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 従来の記録ヘッドの構成図である。 本発明の第1の実施形態における記録ヘッドの構成図である。 従来の記録ヘッドを用いて1パス記録を実行する際の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと、記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態における記録ヘッドを用いて1パス記録を実行する際の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと、記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を示す図である。 図3に示す従来の記録ヘッド10並びに第1の実施形態の記録ヘッド100を用いて1パス記録を行う様子を示した図である。 各量子化レベル(1〜3)に対応して600dpi×600dpiの画素形成領域に付与されるインク量と、画像濃度(光学濃度)との関係を、従来の記録ヘッド10と、第1の実施形態の記録ヘッド100のそれぞれについて示した図である。 図3に示した従来の記録ヘッドを用いて画素形成領域に画像濃度が飽和するまでインクを付与する場合の画像データの量子化レベルとドットパターンとの関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態における記録ヘッドの構成図である。 図10に示す記録ヘッドの比較例として示す記録ヘッドの構成図である。 本発明の第3の実施形態における記録ヘッドの構成図である。 図12に示す記録ヘッドの比較例としての従来の記録ヘッドの構成図である。 図15に示す記録ヘッドの比較例として示す記録ヘッドの構成図である。 本発明の第4の実施形態における記録ヘッドの構成図である。 図14に示す記録ヘッドを用いて1パス記録を実行する際の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を示す図である。 本発明の第4の実施形態における記録ヘッドを用いて1パス記録を実行する際の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を示す図である。 量子化レベルに対応して画素形成領域に付与されるインク量と、画像濃度との関係を、図14に示す記録ヘッドと本発明の第4の実施形態の記録ヘッドのそれぞれについて示した図である。 図14に示す記録ヘッドを用いて低速記録または2パス記録を実行する際の、各画素に対応する画像データの量子化レベルと記録媒体に形成される画素のドットパターンとの関係を示す図である。 本発明の第5の実施形態における記録ヘッドの構成図である。 本発明の第5の実施形態の比較例である記録ヘッドの構成図である。 本発明の第6の実施形態における記録ヘッドの構成図である。 本発明の第6の実施形態における記録ヘッドのイエロー色のインク滴を吐出する吐出口列を用いて1パス記録を実行した際の、イエロー色の画像データの量子化レベルと、ドットパターンとの関係を示す図である。 本発明の第6の実施形態における記録ヘッドを用いて、1パス記録を行った際に、各量子化レベル1、2に対応して画素形成領域に付与されるイエローのインク量と、画像濃度との関係を示した図である。 本発明の第6の実施形態における記録ヘッドにより、シアン色とイエロー色の異なる2色を用いて、2回の主走査でその走査領域における画像を完成させる記録動作を示す図である。 本発明の第7の実施形態における記録ヘッドの構成図である。
符号の説明
101 インクカートリッジ
100、110、120、130、140、150、160 記録ヘッド
106 キャリッジ
300 中央制御部(CPU)
301 ROM
302 RAM
304 画像信号処理部
A,B 吐出口列
L,L1,L2 大インク吐出口
M 中インク吐出口
S 小インク吐出口
P 記録媒体
X 走査方向

Claims (5)

  1. 記録媒体に対して第1の方向に走査しつつ、第1のインクおよび第1のインクとは異なる色の第2のインクを前記記録媒体に吐出することが可能なインクジェット記録ヘッドであって、
    前記第1のインクを吐出するための第1の径を有する吐出口が前記第1の方向と交差する第2の方向に所定のピッチで配列されてなる第1の吐出口群と、
    前記第1のインクを吐出するための、前記第1の径よりも小さな第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2の吐出口群と、
    前記第1のインクを吐出するための、前記第2の径よりも小さな第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3の吐出口群と、
    前記第1のインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1の吐出口群とは異なる第4の吐出口群と、
    前記第2のインクを吐出するための吐出口が前記第2の方向に配列されてなる第5の吐出口群とを有し、
    前記第1の吐出口群、前記第2の吐出口群、前記第5の吐出口群、前記第3の吐出口群、前記第4の吐出口群がこの順で前記第1の方向に沿って配設され、
    前記第1、第2、第3および第4の吐出口群の各吐出口が前記第2の方向にずれて配設されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 記録媒体に対して第1の方向に走査しつつ、第1のインクおよび第1のインクとは異なる色の第2のインクを前記記録媒体に吐出することが可能なインクジェット記録ヘッドであって、
    前記第1のインクを吐出するための第1の径を有する吐出口が前記第1の方向と交差する第2の方向に所定のピッチで配列されてなる第1の吐出口群と、
    前記第1のインクを吐出するための、前記第1の径よりも小さな第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2の吐出口群と、
    前記第1のインクを吐出するための、前記第2の径よりも小さな第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3の吐出口群と、
    前記第1のインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1の吐出口群とは異なる第4の吐出口群と、
    前記第2のインクを吐出するための吐出口が前記第2の方向に配列されてなる第5の吐出口群とを有し、
    前記第1の吐出口群、前記第2の吐出口群、前記第5の吐出口群、前記第3の吐出口群、前記第4の吐出口群がこの順で前記第1の方向に沿って配設され、
    前記第1、第2、第4および第3の吐出口群の各吐出口がこの順で前記第2の方向にずれて配設されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記第5の吐出口群の各吐出口は、前記第1および第4の吐出口群のいずれかの吐出口と前記第1の方向に沿って重複するように配設されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記第1のインクはシアンインクあるいはマゼンタインクであり、前記第2のインクはイエローインクであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 記録媒体に対して第1の方向に走査しつつ、シアンインク、イエローインクおよびマゼンタインクを前記記録媒体に吐出することが可能なインクジェット記録ヘッドであって、
    前記シアンインクを吐出するための第1の径を有する吐出口が前記第1の方向と交差する第2の方向に所定のピッチで配列されてなる第1のシアン吐出口列と、
    前記シアンインクを吐出するための、前記第1の径よりも小さな第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2のシアン吐出口列と、
    前記シアンインクを吐出するための、前記第2の径よりも小さな第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3のシアン吐出口列と、
    前記シアンインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1のシアン吐出口列とは異なる第4のシアン吐出口列と、
    前記イエローインクを吐出するための吐出口が前記第2の方向に配列されてなるイエロー吐出口列と、
    前記マゼンタインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第1のマゼンタ吐出口列と、
    前記マゼンタインクを吐出するための前記第2の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第2のマゼンタ吐出口列と、
    前記マゼンタインクを吐出するための前記第3の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる第3のマゼンタ吐出口列と、
    前記マゼンタインクを吐出するための前記第1の径を有する吐出口が前記第2の方向に前記所定のピッチで配列されてなる、前記第1のマゼンタ吐出口列とは異なる第4のマゼンタ吐出口列と、を備え、
    前記第1のシアン吐出口列、前記第2のシアン吐出口列、前記第1のマゼンタ吐出口列、前記第2のマゼンタ吐出口列、前記イエロー吐出口列、前記第3のマゼンタ吐出口列、前記第4のマゼンタ吐出口列、前記第3のシアン吐出口列、前記第4のシアン吐出口列がこの順で前記第1の方向に沿って配設され、
    前記第1、第2、第3および第4のシアン吐出口列の各吐出口が前記第2の方向にずれて配設され、かつ前記第1、第2、第3および第4のマゼンタ吐出口列の各吐出口が前記第2の方向にずれて配設されることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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