JP7241049B2 - 三次元造形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、三次元造形装置に関する。
従来から、粉末材料に硬化液を吐出して所望の断面形状を有する薄い硬化層を形成し、硬化層を積層することによって三次元造形物を作製する装置が知られている。例えば、特許文献1には、内部で被造形物が造形される造形槽と、造形槽に粉末材料を供給する粉体移送手段と、粉末材料を硬化させるための硬化液を吐出する吐出ヘッドと、を備えた三次元造形装置が開示されている。
特開2018-126974号公報
例えば引用文献1に記載されているような粉末硬化型の三次元造形装置では、硬化液の吐出によって造形槽内の粉末材料が舞い上がることがある。舞い上がった粉末材料が吐出ヘッドのノズルに付着すると、付着した粉末材料は硬化液によって硬化するおそれがある。ノズルに付着した粉末材料が硬化すると、例えばノズル詰まりや硬化液の飛翔方向の曲がり等の不具合が発生する。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、硬化液の吐出によって粉末材料がノズルに付着することを抑制する三次元造形装置を提供することである。
ここに開示する第1の三次元造形装置は、少なくとも一部に開口部を有する箱状に形成され、粉末材料が収容される造形槽と、前記造形槽の前記開口部に対向するように設けられ、前記粉末材料を硬化させる硬化液を前記開口部に向かって吐出する吐出装置と、を備える。前記吐出装置は、所定の第1方向に並んで配置された複数のノズルからそれぞれ構成された複数のノズル列を有している。前記複数のノズルは、それぞれが前記硬化液を吐出するように構成され、前記複数のノズル列の各ノズル列において、前記第1方向に関して1200dpi以下の密度で配置されている。前記複数のノズル列は、前記第1方向と直交する第2方向に関して、互いに5mm以上離れて配置されている。
本願発明者の知見によれば、三次元造形装置のノズル列における複数のノズルの密度をある程度以下とし、複数のノズル列をある程度の距離以上離して配置すれば、硬化液の吐出による造形槽内の粉末材料の舞い上がりが抑制される。その結果、ノズルへの粉末材料の付着が抑制される。上記第1の三次元造形装置では、ノズル列における複数のノズルの密度が1200dpi以下とされ、複数のノズル列が互いに5mm以上離れて配置されているため、硬化液の吐出によって粉末材料がノズルに付着することを抑制することができる。
また、ここに開示する第2の三次元造形装置は、少なくとも一部に開口部を有する箱状に形成され、粉末材料が収容される造形槽と、前記造形槽の前記開口部に対向するように設けられ、前記粉末材料を硬化させる硬化液を前記開口部に向かって吐出する吐出装置と、前記吐出装置を制御して前記硬化液を吐出させる制御装置と、を備える。
前記吐出装置は、第1ノズル列と、第2ノズル列と、第3ノズル列と、を有している。前記第1ノズル列は、所定の第1方向に並んで配置されるとともにそれぞれが前記硬化液を吐出する複数のノズルから構成されている。前記第2ノズル列は、前記第1方向に並んで配置されるとともにそれぞれが前記硬化液を吐出する他の複数のノズルから構成されている。前記第3ノズル列は、前記第1方向に並んで配置されるとともにそれぞれが前記硬化液を吐出するさらに他の複数のノズルから構成されている。前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とは、前記第1方向と直交する第2方向に関して所定の第1距離よりも接近して配置されている。前記第1ノズル列と前記第3ノズル列とは、前記第2方向に関して前記第1距離以上離れて配置されている。
前記制御装置は、前記吐出装置から前記硬化液を吐出させる時間のうちの少なくとも一部において、前記第1ノズル列の前記複数のノズルおよび前記第3ノズル列の前記さらに他の複数のノズルから前記硬化液を吐出させ、前記第2ノズル列の前記他の複数のノズルからは前記硬化液を吐出させないように設定されている。
上記第2の三次元造形装置によれば、第1ノズル列との距離が第1距離未満である第2ノズル列のノズルからは、吐出装置から硬化液を吐出させる時間のうちの少なくとも一部において、硬化液が吐出されない。そのため、上記少なくとも一部の時間においては、互いに第1距離よりも接近した第1ノズル列のノズルと第2ノズル列のノズルから同時に硬化液が吐出されない。これにより、第1の三次元造形装置と同様の理由により、硬化液の吐出によって粉末材料がノズルに付着することが抑制される。
第1実施形態に係る三次元造形装置を模式的に示した断面図である。 三次元造形装置を模式的に示した平面図である。 キャリッジの下面を模式的に示した平面図である。 硬化液の吐出条件によるノズルへの粉末材料の付着状況を示す表である。 第2実施形態に係る三次元造形装置のキャリッジの下面を模式的に示す平面図である。 第2実施形態に係る三次元造形装置のブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る三次元造形装置について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化される。
図1は、一実施形態に係る三次元造形装置10を模式的に示した断面図である。図2は、三次元造形装置10の平面図である。図1は、図2のI-I断面である。図面中の符号Fは、前方を示し、符号Rrは、後方を示している。ここでは、符号Fの方向から三次元造形装置10を見たときの左、右、上、下が、それぞれ三次元造形装置10の左、右、上、下である。図面中の符号L、R、U、Dは、それぞれ左、右、上、下を意味するものとする。符号X、Y、Zは、それぞれ前後方向、左右方向、上下方向を示している。左右方向Yは、三次元造形装置10の主走査方向である。前後方向Xは、三次元造形装置10の副走査方向である。また、上下方向Zは、三次元造形における積層方向である。主走査方向Y、副走査方向X、および上下方向Zは、互いに直交している。ただし、これら方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、三次元造形装置10の設置態様を何ら限定するものではない。
図1に示すように、三次元造形装置10は、本体11と、造形槽ユニット12と、ローラユニット30と、キャリッジ85と、ヘッドユニット70と、副走査方向移動機構20と、主走査方向移動機構80と、制御装置100とを備えている。造形槽ユニット12は、供給槽40と、造形槽50と、粉末回収槽60とを搭載している。三次元造形装置10は、供給槽40から供給される粉末材料200を造形槽50上で均して粉末層210を形成し、粉末層210の所望の場所に硬化液を吐出して硬化させることによって硬化層220を形成する。そして、硬化層220を上方に積層することによって被造形物230を造形する。
図2に示すように、本体11は、副走査方向Xに長い形状を有する三次元造形装置10の外装体である。本体11は、上方に向けて開口する箱型形状に形成されている。本体11は、副走査方向移動機構20と、造形槽ユニット12と、制御装置100とを収容している。また、図1に示されるように、本体11は、ローラユニット30と主走査方向移動機構80とを支持している。
図1に示すように、造形槽ユニット12は、本体11に収容されている。造形槽ユニット12の上面12aは平坦であって、この上面12aから凹むように造形槽50と供給槽40と粉末回収槽60とが独立に並んで設けられている。
供給槽40は、造形槽ユニット12の後方側に配置されている。供給槽40には、造形槽50に供給される前の粉末材料200が貯留されている。図1に示すように、供給槽40は、上下方向に延びる筒状に形成された筒状部41を備えている。図2に示すように、筒状部41は、上方に向けて開口した開口部41aを備えている。開口部41aの形状は、平面視において矩形状である。ただし、開口部41aの平面形状は矩形に限定されるわけではない。
粉末材料200の組成や形態等は特に制限されず、樹脂材料、金属材料および無機材料等の各種の材料から構成された粉体を対象とすることができる。粉末材料200としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等のセラミック材料や、鉄、アルミニウム、チタンおよびこれらの合金(典型的にはステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム合金)、半水石膏(α型焼石膏、β型焼石膏)、アパタイト、食塩、プラスチック等が挙げられる。これらはいずれか1種の材料から構成されていてもよいし、2種以上が組み合わされていてもよい。粉末材料200が混合粉である場合、成分である各粉末の粒度が異なっていてもよい。例えば、骨材となる粉末よりもバインダとなる粉末の方が細かくてもよい。
筒状部41の内部には、平面視において筒状部41と同じ形の供給テーブル42が収容されている。図1に示すように、供給テーブル42は、平板上の形状を有している。供給テーブル42は、略水平に筒状部41に挿入されている。供給テーブル42は、筒状部41の内部で上下方向に昇降自在に構成されている。供給テーブル42の下部には、供給テーブル昇降機構43が設けられている。供給テーブル昇降機構43は、供給テーブル42を支持して昇降させるように構成されている。供給テーブル昇降機構43は、ここでは、下方から供給テーブル42を支持している。供給テーブル昇降機構43は、支持部43aと、駆動モータ43bと、図示しないボールねじとを備えている。支持部43aは、供給テーブル42の下面に接続されている。支持部43aは、ボールねじを介して駆動モータ43bに接続されている。駆動モータ43bを駆動させることにより、支持部43aは、上下方向に移動される。供給テーブル42は、支持部43aに支持され、支持部43aとともに上下方向に移動する。駆動モータ43bは、制御装置100と電気的に接続されており、制御装置100によって制御されている。駆動モータ43bは、例えば、サーボモータであり、供給テーブル42の高さを制御できるように構成されている。
図2に示すように、造形槽50は、供給槽40の前方に設けられている。供給槽40と造形槽50とは、副走査方向Xに並んで設けられている。造形槽50は、主走査方向Yに関して、供給槽40と揃った位置に配置されている。造形槽50は、箱状に形成され、少なくとも一部に開口部を有している。詳しくは、造形槽50は、上下方向に延びる筒状に形成された筒状部51(図1参照)を備えており、筒状部51は、上方に向けて開口した開口部51aを備えている。造形槽50には、粉末材料200が収容される。造形槽50は、その内部において粉末材料200から被造形物230が造形される槽である。図2に示すように、開口部51aの形状は、平面視において矩形状である。ただし、開口部51aの平面形状は矩形に限定されるわけではない。平面視において、開口部51aの主走査方向Yの長さは、供給槽40の開口部41aの主走査方向Yの長さと同じである。しかしながら、造形槽50の開口部51a主走査方向Yの長さは、供給槽40の開口部41aの主走査方向Yの長さより短くてもよい。
図1に示すように、筒状部51の内部には、平面視において筒状部51と同じ形の造形テーブル52が収容されている。被造形物230の造形においては、造形テーブル52に粉末材料200が供給され、造形テーブル52上で造形が行われる。図1に示すように、造形テーブル52は、平板上の形状を有している。造形テーブル52は、略水平に筒状部51に挿入されている。造形テーブル52は、筒状部51の内部で上下方向に昇降自在に構成されている。造形テーブル52の下部には、造形テーブル昇降機構53が設けられている。造形テーブル昇降機構53は、造形テーブル52を支持して昇降させるように構成されている。造形テーブル昇降機構53は、ここでは、下方から造形テーブル52を支持している。造形テーブル昇降機構53は、支持部53aと、駆動モータ53bと、図示しないボールねじとを備えている。支持部53aは、造形テーブル52の下面に接続されている。支持部53aは、ボールねじを介して駆動モータ53bに接続されている。駆動モータ53bを駆動させることにより、支持部53aは、上下方向に移動される。造形テーブル52は、支持部53aに支持され、支持部53aとともに上下方向に移動する。駆動モータ53bは、制御装置100と電気的に接続されており、制御装置100によって制御されている。駆動モータ53bは、例えば、サーボモータであり、造形テーブル52の高さを制御できるように構成されている。
粉末回収槽60は、粉末材料200が造形槽50に敷き詰められた際に、造形槽50に収容しきれなかった粉末材料200を回収する槽である。粉末回収槽60は、造形槽50の前方に配置されている。図2に示すように、粉末回収槽60は、造形槽50および供給槽40と副走査方向Xに並んで設けられている。粉末回収槽60は、主走査方向Yに関して造形槽50と揃った位置に配置されている。粉末回収槽60は、上方に向けて開口した開口部60aを備えている。開口部60aの形状は、平面視において矩形状である。ただし、開口部60aの平面形状は矩形に限定されるわけではない。平面視において、開口部60aの主走査方向Yの長さは、供給槽40の開口部41aおよび造形槽50の開口部51aの主走査方向Yの長さと同じである。しかしながら、粉末回収槽60の開口部60aの主走査方向Yの長さは、造形槽50の開口部51aの主走査方向Yの長さより長くてもよい。
副走査方向移動機構20は、ヘッドユニット70およびローラユニット30に対して、造形槽ユニット12を副走査方向Xに移動させるように構成されている。副走査方向移動機構20は、一対のガイドレール21と、フィードモータ22とを備えている。
図1に示すように、ガイドレール21は、造形槽ユニット12の副走査方向Xへの移動をガイドする。ガイドレール21は、本体11内に設けられている。ガイドレール21は、副走査方向Xに延びている。造形槽ユニット12は、ガイドレール21に摺動可能に係合している。ただし、ガイドレール21の設置位置および数は特に限定されない。フィードモータ22は、例えば、ボールねじ等を介して造形槽ユニット12に接続されている。フィードモータ22は、制御装置100に電気的に接続されている。フィードモータ22が回転駆動することによって、造形槽ユニット12は、ガイドレール21上を副走査方向Xに移動される。
副走査方向移動機構20と、ローラユニット30とは、供給槽40によって供給された粉末材料200を造形槽50上で均す層形成装置を構成している。ローラユニット30は、敷詰ローラ31と、敷詰ローラ31を支持するローラ支持部材32とを備えている。敷詰ローラ31は、本体11の上方に配置されている。敷詰ローラ31は、ヘッドユニット70より前方に配置されている。敷詰ローラ31は、長尺の円筒形状を有している。敷詰ローラ31は、円筒軸が主走査方向Yに沿うように配置されている。敷詰ローラ31は、主走査方向Yの長さが造形槽50よりも長い。敷詰ローラ31の下端は、造形槽ユニット12の上面12aとの間に所定のクリアランス(間隙)が形成されるように、造形槽ユニット12の僅かに上方に設置されている。敷詰ローラ31は、本体11の上面11aに設けられた一対のローラ支持部材32によって回転可能に支持されている。敷詰ローラ31は、例えば接続されたモータなどによって回転するように構成されていてもよい。
副走査方向移動機構20によって造形槽ユニット12が後方に移動されると、敷詰ローラ31は、供給槽40、造形槽50、および粉末回収槽60に対して、相対的に前方に移動する。そこで、このとき、敷詰ローラ31は、供給槽40上から、造形槽50上を経て、粉末回収槽60上まで移動する。敷詰ローラ31は、このとき、供給槽40、造形槽50、および粉末回収槽60よりも上方の所定の高さを保ちながら、供給槽40上から粉末回収槽60上まで移動する。
図2に示すように、ヘッドユニット70は、キャリッジ85の下面に設けられている。ヘッドユニット70は、造形槽50の開口部51aに対向するように設けられている。ヘッドユニット70は、粉末材料200を硬化させる硬化液を開口部51aに向かって吐出するように構成されている。ヘッドユニット70における硬化液の吐出機構は特に制限されず、例えばインクジェット方式などが好適に利用できる。ヘッドユニット70は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
図3は、キャリッジ85の下面を模式的に示した平面図である。図3に示すように、ヘッドユニット70は、それぞれ複数のノズル71から構成された複数のノズル列72を有している。各ノズル列72を構成する複数のノズル71は副走査方向Xに並んで配置されている。各ノズル71は、硬化液を吐出するように構成されている。図3では少数しか図示していないが、本実施形態では、複数のノズル71は、複数のノズル列72のそれぞれにおいて、副走査方向Xに関して1200dpiの密度で配置されている。すなわち、1インチ当たり1200個のノズル71が並ぶピッチでノズル71が配置されている。ただし、複数のノズル71は、各ノズル列72において、副走査方向Xに関して1200dpiよりも小さい密度、例えば、360dpiや720dpiの密度で配置されていてもよい。
図3に示すように、ヘッドユニット70は複数の吐出ヘッド73を備えている。本実施形態では、複数の吐出ヘッド73は、それぞれ1つのノズル列72を有している。複数の吐出ヘッド73は、主走査方向Yに並んで配置されている。そのため、複数のノズル列72も、主走査方向Yに並んで配置されている。本実施形態では、複数のノズル列72は、主走査方向Yに関して、互いに11mm離れて配置されている。図3に示す距離D0は、ここでは11mmである。この複数のノズル列72間の距離D0は1つの好適な距離に過ぎず、11mmより長くても短くてもよい。ただし、複数のノズル列72間の距離は、5mm以上であることが好ましい。その理由は後述する。
硬化液は、粉末材料200同士を固着することが可能な材料であれば特に限定されない。硬化液には、粉末材料200の種類に応じて、粉末材料200を構成する粒子同士を結着させることが可能な液体(粘性体を含む)が用いられる。硬化液としては、例えば、水、ワックス、バインダ等を含む液体が挙げられる。また、粉末材料200が副材として水溶性樹脂を有している場合には、硬化液として、水溶性樹脂を溶解可能な液体、例えば水を用いることもできる。かかる水溶性樹脂は特に制限されないが、例えば、澱粉、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、水溶性アクリル樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性ポリアミド等が挙げられる。
主走査方向移動機構80は、キャリッジ85を主走査方向Yに移動させる。図2に示すように、主走査方向移動機構80は、ガイドレール81を備えている。ガイドレール81は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール81には、キャリッジ85が摺動自在に係合している。キャリッジ85には、例えば、無端状のベルトとプーリなどを介してキャリッジモータ82(図1参照)が接続されている。キャリッジモータ82が駆動することによって、キャリッジ85は、ガイドレール81に沿って主走査方向Yに移動する。キャリッジモータ82は、制御装置100と電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。キャリッジ85が主走査方向Yに移動することによって、ヘッドユニット70も主走査方向Yに移動する。
図1に示すように、本体11の前面には、操作パネル150が設けられている。操作パネル150には、機器状態を表示する表示部と、ユーザーによって操作される入力キー等が設けられている。操作パネル150は、三次元造形装置10の各種の動作を制御する制御装置100と接続されている。制御装置100は、フィードモータ22、供給テーブル昇降機構43の駆動モータ43b、造形テーブル昇降機構53の駆動モータ53b、ヘッドユニット70、およびキャリッジモータ82と電気的に接続されており、それらの動作を制御している。
制御装置100の構成は特に限定されない。制御装置100は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器から造形データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置とを備えている。なお、制御装置100は必ずしも三次元造形装置10の内部に設けられている必要はなく、例えば、三次元造形装置10の外部に設置され、有線または無線を介して三次元造形装置10と通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
三次元造形装置10は、例えば以下のようなプロセスで被造形物230を造形する。1つの好適なプロセスによれば、三次元造形装置10は、1つの硬化層220の形成が終わると、供給テーブル42を上昇させ、造形テーブル52を下降させる。1つの硬化層220の形成が終わった時点では、供給テーブル42上の粉末材料200の上面は、敷詰ローラ31の下端部の高さと同じ高さに位置している。このとき、造形槽50において最も上に形成された硬化層220の上面も、敷詰ローラ31の下端部の高さと同じ高さに位置している。
この状態から供給テーブル42を上昇させると、粉末材料200の上方側の一部は、供給槽40から溢れる。この供給槽40から溢れた粉末材料200が、供給槽40から供給される粉末材料200となる。造形テーブル52は、上記した状態から所定の距離だけ下降する。この所定の距離は、次に形成される硬化層220の厚さと同じである。造形テーブル52は、粉末材料200の供給の際、硬化層220の1層の厚み分だけ下降する。この距離は、例えば、0.1mmである。
この後、三次元造形装置10は、敷詰ローラ31を造形槽ユニット12に対して前方に移動させる。このとき、実際には敷詰ローラ31は不動であり、造形槽ユニット12が後方に向かって移動している。この相対移動により、敷詰ローラ31は、供給槽40の後方から、供給槽40および造形槽50の上方を経由して、粉末回収槽60の上方まで移動する。敷詰ローラ31により、造形槽テーブル52上に新たな粉末材料200が敷き詰められる。これにより、造形槽テーブル52上に新たな粉末層210が形成される。造形槽テーブル52上に敷き詰められなかった粉末材料200は、粉末回収槽60に落下する。
上記のようにして硬化層220の上に新たな粉末層210が形成された後、三次元造形装置10は、フィードモータ22、ヘッドユニット70、およびキャリッジモータ82を制御して粉末層210上の所望の場所に硬化液を吐出させる。これにより、粉末層210に新たな硬化層220が形成される。これを繰り返すことにより、被造形物230が完成する。なお、かかるプロセスは好適な例示に過ぎず、被造形物230を形成するプロセスはこれに限定されない。
複数の吐出ヘッド73は、硬化液を吐出しているとき、上下方向に関して造形槽50上の粉末層210と予め定められた距離だけ離れている。以下、この距離をヘッドギャップとも呼ぶ。ヘッドギャップは、ノズル列72が形成された吐出ヘッド73の下面(ノズル面とも言う)と、粉末層210の上面との間の上下方向に関する距離である。上下方向に関して、粉末層210の上面の位置は、敷詰ローラ31の下端の位置に等しい。本実施形態では、ヘッドギャップは2mmである。ただし、ヘッドギャップは、2mmより大きくてもよく、小さくてもよい。
(従来の三次元造形装置の問題)
従来の粉末硬化型の三次元造形装置においては、硬化液の吐出によって造形槽内の粉末材料が舞い上がるという問題が知られている。舞い上がった粉末材料が吐出ヘッドのノズルに付着すると、付着した粉末材料は硬化液によって硬化するおそれがある。ノズルに付着した粉末材料が硬化すると、例えばノズル詰まりや硬化液の飛翔方向の曲がり等の不具合が発生する。
本願発明者の知見によれば、このような粉末材料の舞い上がりは、ヘッドユニットから吐出された多数の硬化液の液滴が上昇気流を発生させることに起因している。硬化液の多数の液滴は高速で吐出されるため、それぞれ、ノズルと粉末層との間の空間に気流を発生させる。本願発明者の知見によれば、特に主走査方向Yに関して、2つの硬化液の液滴が近い距離で吐出されると、両者が発生させる気流が干渉して上昇気流を発生させる。この上昇気流により粉末材料が巻き上げられる。
上記知見に基づき、本願発明者は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに関して、特に主走査方向Yに関して、2つの硬化液の液滴がある程度よりも遠い距離で吐出されると、両者が発生させる気流が干渉せず、上昇気流の発生が抑えられる可能性に思い至った。
そこで、本実施形態に係る三次元造形装置10では、複数のノズル71は各ノズル列72において主走査方向Yに関して1200dpiの密度で配置され、複数のノズル列72は、主走査方向Yと直交する副走査方向Xに関して、互いに11mm離れて配置されている。以下では、本実施形態に係る三次元造形装置10における粉末材料200のノズル71への付着の程度を他の三次元造形装置と比較しながら示すこととする。
(硬化液の吐出条件および粉末材料の付着確認結果)
図4は、硬化液の吐出条件によるノズルへの粉末材料の付着状況を示す表である。図4は、本実施形態に係る三次元造形装置10における硬化液の吐出条件、および、そのときの粉末材料200の付着状況を示している。また、図4は、他の三次元造形装置における複数の硬化液の吐出条件と、各吐出条件で硬化液を吐出したときの粉末材料の付着状況とを示している。
図4に示すように、本実施形態に係る三次元造形装置10では、複数のノズル列72間の距離は11mmである。ヘッドギャップは2mmである。キャリッジ85の走査速度は150mm/sである。副走査方向Xに関するノズル71の密度は1200dpiである。主走査方向Yに関する硬化液の吐出密度は1200dpiである。硬化液の液滴のサイズ(体積)は8pl(ピコリットル)である。粉末材料200は、セラミック粉85%+バインダ粉15%の混合粉であり、その平均粒径は50μmである。硬化液は界面活性剤が5%添加された水である。硬化層220の1層の厚さは0.1mmである。図4に示すように、かかる吐出条件の下では、硬化層220を100層形成した後でもノズル71への粉末材料200の付着は認められなかった。
一方、他の三次元造形装置では、図4に示すように、複数のノズル列間の距離は2.3mmである。この距離は、本実施形態に係る三次元造形装置10のそれよりも小さい。ヘッドギャップは、本実施形態に係る三次元造形装置10の場合と同じ2mmである。キャリッジの走査速度は、本実施形態に係る三次元造形装置10の場合と同じ150mm/sである。副走査方向に関するノズルの密度は180dpiである。主走査方向に関する硬化液の吐出密度は720dpiである。粉末材料および硬化液は、本実施形態に係る三次元造形装置10に使用されたものと同じである。硬化層の厚さおよび硬化液の吐出範囲(面積)は、本実施形態に係る三次元造形装置10の場合と同じである。他の三次元造形装置では、硬化液の体積が11pl、38pl、60plの場合について試験を行っている。
図4に示すように、他の三次元造形装置では、どの硬化液のサイズの場合でも、硬化層を3層形成した後において既にノズルへの粉末材料の付着が認められた。この結果より、本実施形態に係る三次元造形装置10によれば従来の三次元造形装置よりも粉末材料のノズルへの付着を抑制できることは明らかである。
硬化液の吐出条件につき、三次元造形装置10と他の三次元造形装置との間で同じであるものは上記差異に関係していないと考えられる。条件が異なるもののうち、副走査方向に関するノズルの密度については、小さい方が上昇気流の発生が抑えられ、粉末材料の付着を少なくできるものと考えられる。また、主走査方向に関する硬化液の吐出密度については、小さい方がキャリッジの走査回数が少なくなり、そのため粉末材料の付着を少なくできるものと考えられる。図4に示す試験の場合には、副走査方向に関するノズルの密度および主走査方向に関する硬化液の吐出密度が小さい他の三次元造形装置の方が、本実施形態に係る三次元造形装置10よりも粉末材料の付着が多い。従って、粉末材料の付着の抑制に関して、副走査方向に関するノズルの密度および主走査方向に関する硬化液の吐出密度の寄与は小さいものと考えられる。
また、硬化液のサイズは、他の三次元造形装置の試験結果に影響を与えていない。従って、硬化液のサイズも、粉末材料の付着の抑制への寄与が小さい要素と考えられる。
これらの考察により、粉末材料のノズルへの付着を抑制するためには、ノズル列間の距離を大きくすることが有効であると考えられる。図4の試験の結果より、ノズル列間の距離が11mm以上であれば、粉末材料のノズルへの付着をほぼなくすことができる。副走査方向に関するノズルの密度は、少なくとも1200dpi以下であればよく、1200dpi以下である限りにおいて粉末材料のノズルへの付着にほとんど影響を与えない。
さらに、本願発明者は、粉末材料のノズルへの付着を抑制できる範囲でノズル列間の距離を接近させ、ヘッドユニットの主走査方向に関するサイズをよりコンパクトにし、より少ない走査時間で主走査方向に関して所定の吐出密度を達成できるようにすることを考えた。
本願発明者の知見によれば、主走査方向Yに関して、複数のノズル列が互いに5mm以上離れて配置されていれば、粉末材料の舞い上がりを抑え、粉末材料のノズルへの付着を抑制することができる。
硬化液の吐出シミュレーションの結果によれば、複数のノズル列が互いに5mm以上離れていれば、上昇気流の発生が少なくなることが分かった。従って、複数のノズル列を互いに5mm以上離して配置すれば、粉末材料の舞い上がりを抑え、粉末材料のノズルへの付着を抑制することができるものと考えられる。ただし、かかる構成による効果は、ノズルに粉末材料がほとんど付着しないことを必ずしも意味するものではなく、従来の三次元造形装置、例えば、ノズル列間距離が2.3mmの三次元造形装置と比較して、粉末材料の付着量を減少させることであってもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態では、複数のノズル列は、粉末材料の巻き上げを抑制する所定の距離よりも短い距離をおいて配置されるが、同時に使用されるノズル列が制限される。それにより、同時に使用するノズル列の間の距離は、粉末材料の巻き上げを抑制する所定の距離よりも長く保たれる。以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と共通の機能を奏する部材には、第1実施形態と共通の符号を使用するものとする。また、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図5は、第2実施形態に係る三次元造形装置10のキャリッジ85の下面を模式的に示す平面図である。図5に示すように、本実施形態では、複数の吐出ヘッド73は、それぞれ2つのノズル列72を備えている。ここでは、ヘッドユニット70は、主走査方向Yに並んだ4つの吐出ヘッド73を備えるものとする。以下では、複数のノズル列72を互いに区別するため、複数のノズル列72を左から右に向かって順に第1ノズル列72A~第8ノズル列72Hと呼ぶこととする。また、複数の吐出ヘッド73を互いに区別するため、複数の吐出ヘッド73を左から右に向かって順に第1ヘッド73A、第2ヘッド73C、第3ヘッド73E、および第4ヘッド73Gと呼ぶこととする。ただし、吐出ヘッド73の数は特に限定されず、吐出ヘッド73に形成されるノズル列72の数も特に限定されない。
図5に示すように、第1ノズル列72Aおよび第2ノズル列72Bは、第1ヘッド73Aに形成されている。第3ノズル列72Cおよび第4ノズル列72Dは、第2ヘッド73Cに形成されている。第5ノズル列72Eおよび第6ノズル列72Fは、第3ヘッド73Eに形成されている。第7ノズル列72Gおよび第8ノズル列72Hは、第4ヘッド73Gに形成されている。
第1ノズル列72A~第8ノズル列72Hは、それぞれ、副走査方向Xに並んで配置されるとともにそれぞれが硬化液を吐出する複数のノズル71から構成されている。図5に示すように、第1ノズル列72Aと第2ノズル列72Bとは、主走査方向Yに関して所定の第1距離D1よりも接近して配置されている。詳しくは、第1ノズル列72Aと第2ノズル列72Bとは、主走査方向Yに関して、第1距離D1よりも小さい第2距離D2だけ離れて配置されている。第1距離D1は、粉末材料200の巻き上げを抑制できるノズル列72間の距離である。第1距離D1は、例えば5mmに設定されてもよい。または、第1距離D1は、5mmよりも大きく11mmよりも小さい距離に設定されてもよい。第1距離D1は11mmに設定されてもよい。
一方、第1ノズル列72Aと第3ノズル列72Cとは、主走査方向Yに関して第1距離D1以上離れて配置されている。詳しくは、第1ノズル列72Aと第3ノズル列72Cとの距離は、第1距離D1よりも大きい第3距離D3である。ただし、第3距離D3は、第1距離D1と等しくてもよい。以下同様に、第3ノズル列72Cと第4ノズル列72Dとは、主走査方向Yに関して第2距離D2だけ離れて配置されている。第3ノズル列72Cと第5ノズル列72Eとは、主走査方向Yに関して第3距離D3だけ離れて配置されている。第5ノズル列72Eと第6ノズル列72Fとは、主走査方向Yに関して第2距離D2だけ離れて配置されている。第5ノズル列72Eと第7ノズル列72Gとは、主走査方向Yに関して第3距離D3だけ離れて配置されている。第7ノズル列72Gと第8ノズル列72Hとは、主走査方向Yに関して第2距離D2だけ離れて配置されている。
よって、図示は省略するが、主走査方向Yに関する第2ノズル列72Bと第4ノズル列72Dとの距離、第4ノズル列72Dと第6ノズル列72Fとの距離、および第6ノズル列72Fと第8ノズル列72Hとの距離は、いずれも第3距離D3である。
本実施形態に係る制御装置100は、ヘッドユニット70から硬化液を吐出させる時間のうちの少なくとも一部において、第1ノズル列72A、第3ノズル列72C、第5ノズル列72E、および第7ノズル列72Gのノズル71から硬化液を吐出させ、第2ノズル列72B、第4ノズル列72D、第6ノズル列72F、および第8ノズル列72Hのノズル71からは硬化液を吐出させないように設定されている。詳しくは、本実施形態に係る制御装置100は、ヘッドユニット70から硬化液を吐出させる時間のうちの一部(以下、第1時間帯と言う)において、第1ノズル列72A、第3ノズル列72C、第5ノズル列72E、および第7ノズル列72Gのノズル71から硬化液を吐出させ、第2ノズル列72B、第4ノズル列72D、第6ノズル列72F、および第8ノズル列72Hのノズル71からは硬化液を吐出させないように設定されている。図5では、第1時間帯において硬化液を吐出するノズル71を二重丸で示している。
また、本実施形態に係る制御装置100は、ヘッドユニット70から硬化液を吐出させる時間のうちの他の一部(以下、第2時間帯と言う)において、第2ノズル列72B、第4ノズル列72D、第6ノズル列72F、および第8ノズル列72Hのノズル71から硬化液を吐出させ、第1ノズル列72A、第3ノズル列72C、第5ノズル列72E、および第7ノズル列72Gのノズル71からは硬化液を吐出させないように設定されている。図5では、第2時間帯において硬化液を吐出するノズル71を三角で示している。
ただし、制御装置100は、ヘッドユニット70から硬化液を吐出させる時間の全部において、第1ノズル列72A、第3ノズル列72C、第5ノズル列72E、および第7ノズル列72Gのノズル71から硬化液を吐出させ、第2ノズル列72B、第4ノズル列72D、第6ノズル列72F、および第8ノズル列72Hのノズル71からは硬化液を吐出させないように設定されていてもよい。あるいは、制御装置100は、ヘッドユニット70から硬化液を吐出させる時間の全部において、第2ノズル列72B、第4ノズル列72D、第6ノズル列72F、および第8ノズル列72Hのノズル71から硬化液を吐出させ、第1ノズル列72A、第3ノズル列72C、第5ノズル列72E、および第7ノズル列72Gのノズル71からは硬化液を吐出させないように設定されていてもよい。言い換えると、三次元造形装置10は、奇数番目のノズル列72A、72C、72E、および72Gだけ、または、偶数番目のノズル列72B、72D、72F、および72Hだけを使用するように構成されていてもよい。
図6は、本実施形態に係る三次元造形装置10のブロック図である。図6に示すように、本実施形態では、制御装置100は、第1カウンター110と、第2カウンター120と、ノズル列選択部130と、タイミング補正部140とを備えている。第1カウンター110は、奇数番目のノズル列72A、72C、72E、および72Gから硬化液が吐出されている積算時間(言い換えると、第1時間帯の積算時間)を計測するように構成されている。第1カウンター110によって積算された時間が所定時間を超えると、次の硬化層220の形成からは偶数番目のノズル列72B、72D、72F、および72Hが使用される。第2カウンター120は、偶数番目のノズル列72B、72D、72F、および72Hから硬化液が吐出されている積算時間(言い換えると、第2時間帯の積算時間)を計測するように構成されている。第2カウンター120によって積算された時間が所定時間を超えると、次の硬化層220の形成からは奇数番目のノズル列72A、72C、72E、および72Gが再び使用される。
ノズル列選択部130は、第1カウンター110および第2カウンター120の計測に基づいて、使用するノズル列72を選択する。タイミング補正部140は、選択されたノズル列72に合わせて硬化液を吐出するタイミングを補正する。
ただし、かかる制御は好適な一例に過ぎず、ノズル列72の選択に係る制御の方法は限定されない。例えば、第1時間帯と第2時間帯とは、所定数の硬化層220の形成ごとに切り替わってもよい。または、第1時間帯と第2時間帯とは、ジョブごとに切り替わってもよい。第1時間帯と第2時間帯とは、硬化液の所定のショット数ごとに切り替わってもよい。
なお、説明および図示は省略するが、制御装置100は他の機能を担う他の制御部を備えていてもよい。
上記した制御によれば、同時に使用される複数のノズル列72の間の距離が第1距離D1以上に保たれるため、ノズル71への粉末材料200の付着が抑制される。また、第1時間帯では一部のノズル列72を使用し、第2時間帯では他の一部のノズル列72を使用することにより、一部のノズル列72だけの偏った使用が回避され、ヘッドユニット70の寿命を延ばすことができる。
なお、上記した実施形態では、一部の時間帯では奇数番目のノズル列72A、72C、72E、および72Gが使用され、他の一部の時間帯では偶数番目のノズル列72B、72D、72F、および72Hが使用されたが、使用するノズル列の時間帯による分配は、ノズル列の配置によって変わり得る。また、ノズル列の配置が上記と同じであっても、使用するノズル列の時間帯による分配は上記に限定されない。例えば、第1時間帯には第1ノズル列72Aおよび第5ノズル列72Eが使用され、第2時間帯には第2ノズル列72Bおよび第6ノズル列72Fが使用され、第3時間帯には第3ノズル列72Cおよび第7ノズル列72Gが使用され、第4時間帯には第4ノズル列72Dおよび第8ノズル列72Hが使用されてもよい。複数のノズル列は、同時に1つだけ使用されてもよい。同時に使用されるノズル列は、互いに第1距離D1以上離れていればよく(単独使用の場合も含む)、それ以上は限定されない。
以上、本発明のいくつかの好適な実施形態について説明した。しかし、上記した実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では、ヘッドユニットは主走査方向に移動するキャリッジに搭載されていた。しかし、三次元造形装置はいわゆるラインヘッド方式に構成されていてもよい。その場合、ヘッドユニットは、それぞれ主走査方向に延びる複数のノズル列を有し、主走査方向に関して不動であってもよい。かつ、複数のノズル列は、所定の間隔以上の間隔をおいて副走査方向に並んでもよい。または、副走査方向に関して互いに所定の距離以上離れた一部のノズル列のみが同時に使用されてもよい。ノズル列の伸長方向および並び方向は特に限定されない。
上記した実施形態では、複数のノズル列の副走査方向に関する位置は揃っていた。また、それらの長さは同じであった。しかし、複数のノズル列はいわゆるスタガ配置され、その一部または全部は、副走査方向に関する位置がずれていてもよい。
硬化液の吐出方式は限定されない。硬化液は、例えばピエゾ素子等の圧電素子の駆動により吐出されてもよく、サーマル式などの他の種々の方式により吐出されてもよい。その他、上記した三次元造形装置の構成は例示に過ぎず、特に限定されない。また、特に言及しない限り、硬化液の吐出条件、硬化液および粉末材料の種類や特性、造形される被造形物の形状などは限定されない。
その他、ここに開示した実施形態は、特に断らない限り、本発明を限定しない。
10 三次元造形装置
40 供給槽
50 造形槽
70 ヘッドユニット(吐出装置)
71 ノズル
72 ノズル列
100 制御装置
200 粉末材料
210 粉末層
D0 ノズル列間距離(第1実施形態)
D1 第1距離
D2 第2距離(第1ノズル列と第2ノズル列との距離)
D3 第3距離(第1ノズル列と第3ノズル列との距離)

Claims (4)

  1. 少なくとも一部に開口部を有する箱状に形成され、粉末材料が収容される造形槽と、
    前記造形槽の前記開口部に対向するように設けられ、前記粉末材料を硬化させる硬化液を前記開口部に向かって吐出する吐出装置と、
    を備え、
    前記吐出装置は、所定の第1方向に並んで配置された複数のノズルからそれぞれ構成された複数のノズル列を有しており、
    前記複数のノズルは、それぞれが前記硬化液を吐出するように構成され、前記複数のノズル列の各ノズル列において、前記第1方向に関して1200dpi以下の密度で配置され、
    前記複数のノズル列は、前記第1方向と直交する第2方向に関して、互いに5mm以上離れて配置され
    前記粉末材料は、セラミック粉とバインダ粉との混合粉であり、
    前記硬化液は、界面活性剤が添加された水である、
    三次元造形装置。
  2. 前記複数のノズル列は、前記第2方向に関して、互いに11mm以上離れて配置されている、
    請求項1に記載の三次元造形装置。
  3. 少なくとも一部に開口部を有する箱状に形成され、粉末材料が収容される造形槽と、
    前記造形槽の前記開口部に対向するように設けられ、前記粉末材料を硬化させる硬化液を前記開口部に向かって吐出する吐出装置と、
    前記吐出装置を制御して前記硬化液を吐出させる制御装置と、
    を備え、
    前記吐出装置は、
    所定の第1方向に並んで配置されるとともにそれぞれが前記硬化液を吐出する複数のノズルから構成された第1ノズル列と、
    前記第1方向に並んで配置されるとともにそれぞれが前記硬化液を吐出する他の複数のノズルから構成された第2ノズル列と、
    前記第1方向に並んで配置されるとともにそれぞれが前記硬化液を吐出するさらに他の複数のノズルから構成された第3ノズル列と、
    を有しており、
    前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とは、前記第1方向と直交する第2方向に関して所定の第1距離よりも接近して配置され、
    前記第1ノズル列と前記第3ノズル列とは、前記第2方向に関して前記第1距離以上離れて配置され、
    前記制御装置は、
    前記吐出装置から前記硬化液を吐出させる時間のうちの一部において、前記第1ノズル列の前記複数のノズルおよび前記第3ノズル列の前記さらに他の複数のノズルから前記硬化液を吐出させるとともに前記第2ノズル列の前記他の複数のノズルからは前記硬化液を吐出させず、前記吐出装置から前記硬化液を吐出させる時間のうちの他の一部において、少なくとも前記第2ノズル列の前記他の複数のノズルから前記硬化液を吐出させるとともに前記第1ノズル列の前記複数のノズルおよび前記第3ノズル列の前記さらに他の複数のノズルからは前記硬化液を吐出させないように設定されたノズル列選択部と、
    前記第1ノズル列の前記複数のノズルおよび前記第3ノズル列の前記さらに他の複数のノズルから前記硬化液が吐出される時間を積算する第1カウンターと、
    前記第2ノズル列の前記他の複数のノズルから前記硬化液が吐出される時間を積算する第2カウンターと、を備え、
    前記ノズル列選択部は、前記第1カウンターによって積算された時間が所定時間を越えると前記第1ノズル列の前記複数のノズルおよび前記第3ノズル列の前記さらに他の複数のノズルからの前記硬化液の吐出を中止して前記第2ノズル列の前記他の複数のノズルから前記硬化液を吐出させ、前記第2カウンターによって積算された時間が所定時間を越えると前記第2ノズル列の前記他の複数のノズルからの前記硬化液の吐出を中止して前記第1ノズル列の前記複数のノズルおよび前記第3ノズル列の前記さらに他の複数のノズルから前記硬化液を吐出させる、
    三次元造形装置。
  4. 前記第1距離は、5mmである、
    請求項3に記載の三次元造形装置。
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