JP5312143B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録装置には、ライン型のものとシリアル型のものとがある。シリアル型の記録装置では、記録ヘッドからインクを吐出させながら記録ヘッドを記録媒体に対して移動させる主走査を行なう。また、記録媒体を主走査方向と直行する方向に所定量ずつ搬送する副走査を行なう。この主走査と副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に順次画像を形成する。
シリアル型の記録装置では、画像の品質を上げる為に、マルチスキャン記録方式を採用するものがある。マルチスキャン記録方式とは、記録素子の配列範囲の幅よりも小なる量の記録媒体の搬送を介在させた記録ヘッドの複数回の主走査によって、記録媒体の所定領域(例えば、単一の画素列領域)に記録すべき画像を完成させる方式である。
マルチスキャン方式を実行するためには、所定領域に記録すべき画像データを複数回の主走査に対応した複数の画像データに分割する必要がある。従来、このような分割には、マスクが用いていた。マスクとは、周知の通り、画像データの記録を許容するデータ(画像データをマスクしないデータ)と、画像データの記録を許容しないデータ(画像データをマスクするデータ)とが予め配列されたデータの集合体である。そして、このようなマスクと上記所定領域に記録すべき2値の画像データとの論理積演算を行うことにより、上記所定領域に記録すべき2値の画像データが、各走査で記録すべき画像データに分割されることになる。
ところで、インクジェット記録装置では、染料インクや顔料インクが使用される。顔料インクを使用すると、記録画像の濃度や鮮明度、耐水性や耐光性といった画像保存性等、画像に必要な様々な要素を高めることができる。
しかしながら、顔料インクの場合、色や記録方法により光沢度に差が生じることがある。例えば相対的に光沢度の高いシアンインクと相対的に光沢度の低いイエローインクを用いてマルチスキャン記録方式で画像を記録する場合、シアンインクとイエローインクとの光沢度差が原因で光沢むらが発生することがある。すなわち、シアンインクで形成された部分の光沢度は、イエローインクで形成された部分の光沢度よりも高くなるため、この光沢度差により光沢むらが生じるのである。
このような光沢ムラを軽減するために、相対的に光沢度の低いインクの最終走査における記録率を相対的に光沢度の高いインクの最終走査における記録率よりも高く設定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、相対的に光沢度の低いインクが最表層に位置する割合が高まり、2次色以上の画像における最表層インクの支配色が統一されるため、光沢むらが軽減される。
米国特許第7152950号明細書
しかしながら、上述した技術は、複数色のインクが重ねて記録される2次色以上の画像における光沢むらを低減することを目的としたものであって、複数色のインクでそれぞれ単色記録された単色画像間で生じる光沢むらを低減するには不十分であった。すなわち、上述の技術は、最表層インクの支配色を統一することで光沢ムラを軽減するものであるが、上記技術では、ある色の単色画像と別の色の単色画像との最表層インクの支配色を統一することはできない。従って、上記特許文献に記載の技術を採用しても、異なる色の単色画像間で生じる光沢むらを低減することはできないのである。また、2次色以上の画像の場合であっても、光沢度が異なるインクの記録率が大きく異なる場合には、上述の技術により光沢むらを低減することができない。
本発明は以上の点を鑑みてなされたものであり、光沢度の違う複数色のインクを用いて記録画像を形成する際、光沢むらの少ない記録物を得ることができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供する。
上記目的を達成するために本発明は、第1のインクを吐出するための第1吐出部と前記第1のインクとは異なる種類の第2のインクを吐出するための第2吐出部とを有する記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に走査させながら記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置であって、前記記録媒体の画素列を複数列含む領域に前記記録ヘッドの複数回の走査による記録により前記第1および第2のインクによる画像を形成する際に、前記第1のインクによって形成すべき画像は前記記録媒体の単一の画素列の画像を1回の前記走査で完成させる第1記録を行い、前記第2のインクによって形成すべき画像は前記記録媒体の単一の画素列の画像を複数回の前記走査で完成させる第2記録を行うことによって、前記記録媒体に前記第1および第2のインクによる画像を形成するための手段と、を備え、前記第2のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度は、前記第1のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度よりも高いことを特徴とする。
以上の構成によれば、光沢度の異なるインクを異なる記録方式により記録することで、インクの光沢度差が原因で生じる光沢むらを軽減することができる。これにより、光沢むらの少ない記録物を得ることができる。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置とその周辺の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態における記録された結果を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態における第1記録方式(インターレース方式)を説明する図である。 本発明の第1の実施形態における第2記録方式(マルチススキャン方式)を説明する図である。 本発明の第1の実施形態で適用可能な他のマスクパターンを示す図である。 本発明の第1の実施形態における両記録方式を同時に行っている様子を示す図である。 本発明の第1の本実施形態におけるインターレース方式により記録を行う場合の吐出部および記録結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態における記録方式の選択処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の本実施形態におけるインターレース記録方式により記録を行う場合の吐出部および記録結果を示す図である。
以下に図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に適用可能な記録装置であるインクジェット記録装置IJRAを示す斜視図である。
キャリッジHCは、駆動モータ113の正逆回転に連動し、駆動力伝達ギア109〜111を介して回転するリードスクリュー105の螺旋溝104に係合し、ガイドレール103に支持されて矢印a,b方向(主走査方向)に往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載される。なお、本実施形態では、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成するが、インクタンクITと記録ヘッドIJHとが分離可能の構成であってもよい。
紙押え板102は、キャリッジHCの移動方向に亘って記録媒体Pをプラテン100に対して押圧する。フォトカプラ107,108は、キャリッジのレバー106の存在を確認し、モータ113の回転方向切り換え等を行うためのホームポジションを検知する。
本実施形態では、インクタンクITには、少なくともシアンインク(BCI−1421 C)およびイエローインク(BCI−1421 Y)をそれぞれ格納している。図4を用いて後述する通り、本実施形態のシアンインクは、イエローインクよりも光沢度の高いインクである。
記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材122は部材116により支持され、キャップ内を吸引する吸引器115により、キャップ内開口123を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。クリーニングブレード117は、部材119により前後方向に移動する。これらクリーニングブレード117と部材119は、本体支持板118により支持されている。また、レバー121は、吸引回復の吸引を開始するためのものであり、キャリッジと係合するカム120の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。なお、これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、周知のタイミングで所望の動作を行うことができる構成であればよい。
図2は、本実施形態の記録装置の記録部周辺を示す模式図である。キャリッジHC内には数種類のインクジェットカートッリッジIJCが装着され、画像データに応じてヘッドIJHから記録媒体に向かってインク滴が吐出される。キャリッジHCは紙面の搬送方向と略直行する方向の記録主走査方向(主走査方向)に移動する。記録媒体は、図2に示す矢印方向(副走査方向)に所定量ずつ搬送される。このキャリッジの主走査方向への移動と記録媒体の副走査方向への搬送とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に順次画像を形成していく。
図3はインクジェット記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。300は、記録装置と接続される外部機器(コンピュータ等)から送信される記録開始信号や画像データ等を入力するインターフェースである。301は記録装置全体を制御するMPU、302はROM、303は各種データ(記録開始信号や画像データ等)を保存しておくDRAMをそれぞれ示す。ROM302には、MPU301が実行する制御プログラムが格納されている。MPU301は、後述する記録モード(第1記録方式、第2記録方式等)に応じたデータ処理、インクの種類に応じた記録モードの設定、あるいは、画像形成に使用される各種インクの量(ドットカウント値)に応じた記録モードの選択等を実行する。例えば、第2記録方式(マルチパス記録モード)が設定あるいは選択された場合、ROMに予め記憶されているマスクを読み出し、このマスクと画像データとのAND処理(論理積演算)により、マルチパスの各パスで記録すべき画像データを生成する。ゲートアレイ(G.A.)304は、記録ヘッドIJHに対するデータの供給制御や、インターフェース300、MPU301、RAM303間のデータ転送制御を行う。309は記録ヘッドIJHを主走査方向に移動させるためのキャリアモータを、308は記録紙を副走査方向に搬送するための搬送モータをそれぞれ示す。また、305は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、306,307は搬送モータ308、キャリアモータ309を駆動するためのモータドライバをそれぞれ示す。
インターフェース300に画像データが入力されると、G.A.304とMPU301との間で画像データが記録用データに変換される。記録用データはDRAM303に記録ヘッドを駆動できる量まで一旦格納される。そして、モータドライバ306、307が駆動されると共に、ヘッドドライバ205に送られた記録用データに従って記録ヘッドが駆動され、記録が行われる。
本実施形態の記録装置は、少なくとも2つの記録モード(第1記録モードおよび第2記録モード)が実行可能なように構成されている。「第1記録方式(第1記録モード)」とは、単一の画素列領域(ラスター領域)に記録ヘッドを1回走査させて記録を行うモードであり、以下、「インターレース記録モード(インターレース方式)」と称することもある。「第2記録方式(第2記録モード)」とは、単一の画素列領域(ラスター領域)に記録ヘッドを複数回走査させて記録を行うモードであり、以下、「マルチスキャン記録モード(マルチスキャン方式)」と称することもある。
次に、インクによる光沢度の違いについて説明する。図4は、4種類のインク毎に、印字Dutyと光沢度との関係について示したグラフである。本グラフにおいて、縦軸は20°光沢度を示し、横軸は記録Dutyを示している。ここで用いる4種類のインクは、キヤノン株式会社製のブラック(BCI−1421 Bk)、シアン(BCI−1421 C)、マゼンタ(BCI−1421 M)、イエロー(BCI−1421 Y)のインクである。そして、これら4種類のインクを用い、マルチスキャン方式により光沢紙LFM−GP421R上に記録Duty25%、50%、75%および100%で記録を行い、計16種類(4色インク×4種Duty)パッチを形成した。こうして形成された16種類のパッチについて光沢度を測定することで、図4の結果を得た。なお、パッチのサイズは3cm×3cmとした。また、光沢度の測定には、マイクロヘイズメータ(BYK−Gardner製)を使用し、20°光沢度を用いて評価した。パッチの形成に用いたプリンターは、キヤノン株式会社製のW8200である。
なお、記録Dutyとは、単位領域を構成する複数の画素(N画素)のうち、実際にドットが記録される画素(M画素)の割合を指し、N/M×100(%)で表される。例えば、単位領域を構成する画素数が100画素であれば、その100画素のうち25画素にドットが記録される場合、その単位領域の記録Dutyは25%となる。同様に、100画素のうち全て画素にドットが記録される場合、記録Duty100%となる。
本グラフに示されるように、光沢度は記録Dutyに応じて大きく変化するのが一般で、光沢度の高低の関係がインク間で逆転することもある。従って、相対的な光沢度の高低を一義的に定めるには、光沢度の測定に用いる画像の記録Dutyを一意に決めておく必要がある。そこで、本明細書では、記録Duty100%のベタ画像(ベタパッチ)を測定したときの光沢度に応じて、光沢度の高低を定義するものとする。例えば、シアンインクとイエローインクに着目すれば、記録Duty100%のときのシアンインクの光沢度は約50で、記録Duty100%のときのイエローインクの光沢度は約28である。よって、この場合、シアンインクが相対的に光沢度の低いインクに該当し、イエローインクが相対的に光沢度の高いインクに該当することになる。本実施形態では、イエロー(Y)インクとブラック(K)インクを相対的に光沢度の低いインクとし、マゼンタ(M)インクとシアン(C)インクを相対的に光沢度の高いインクとしている。
本実施形態で適用可能なインクのグループ分けは上記に限られるものではなく、例えば、イエローインクだけを相対的に光沢度の低いインクとし、それ以外の3つのインクを相対的に光沢度の高いインクとしてもよい。また、反対に、マゼンタインクだけを相対的に光沢度の高いインクとし、それ以外の3つのインクを相対的に光沢度の低いインクとしてもよい。つまり、相対的に光沢度の低いインクは1色のインクであっても複数色のインクであってもよく、同様に、相対的に光沢度の高いインクは1色のインクであっても複数色のインクであってもよい。
次に、本実施形態の記録方法について説明する。図5は、単一のラスター領域(画素列領域)に対してインク吐出部を1回走査させることにより、単一のラスター領域に記録すべき画像を完成させる第1記録方式(インターレース方式)について説明する図である。相対的に光沢度の低いインク(第1の種類のインク)の記録には、このインターレース方式(第1記録方式)を用いる。ここでは、相対的に光沢度の低いインクを吐出するための第1吐出部のノズル数が16ノズル、記録媒体の搬送量が4ノズル幅、この4ノズル幅の単位領域の記録が4パスで実行され且つ単一のラスター領域の記録が1パスで実行される場合を例にする。
各単位領域において、1パス目ではマスクX−1が使用され、2パス目ではマスクX−2が使用され、3パス目ではマスクX−3が使用され、4パス目ではマスクX−4が使用される。これらマスクは、ROM302に予め格納されており、使用時にはROMから読み出される。
第1の単位領域では、1パス目にはマスクX−1を使用することにより、ノズル番号13のノズルにより単一のラスター領域に記録を行う。2パス目にはマスクX−2を使用することにより、ノズル番号10のノズルにより単一のラスター領域に記録を行う。同様に、3パス目にはマスクX−3を使用して、4パス目にはマスクX−4を使用して、ノズル番号7、ノズル番号4のノズルによりそれぞれ、単一のラスター領域に記録を行う。このようにして、単一のラスター領域の記録に使用可能なノズルを1ノズルのみに制約することで、単一ラスター領域の記録を1パスで行うようにしている1パスで記録されるドット画像は表面平滑性が高く、光沢度が高くなりやすい。従って、高い光沢度を得るためには、図5に示すようなインターレース方式を用いるのが好適である。
図6は、単一ラスター領域に対してインク吐出部を複数回走査させることにより、単一のラスター領域に記録すべき画像を完成させる第2記録方式(マルチスキャン方式)を説明する図である。相対的に光沢度の高いインク(第2の種類のインク)の記録には、このマルチスキャン方式(第2記録方式)を用いる。ここでは、相対的に光沢度の高いインクを吐出するための第2吐出部のノズル数が16ノズル、記録媒体の搬送量が4ノズル幅、この4ノズル幅の単位領域の記録が4パスで実行され且つ単一のラスター領域の記録も4パスで実行される場合を例にする。
各単位領域において、1パス目ではマスクY−1が使用され、2パス目ではマスクY−2が使用され、3パス目ではマスクY−3が使用され、4パス目ではマスクY−4が使用される。これらマスクはROM302に予め格納されており、使用時にはROMから読み出される。このようなマスクの使用によって、単一のラスター領域の記録に使用可能なノズルは4ノズルとなり、単一ラスター領域の記録は4パスで実行されることになる。マルチパスで記録されるドット画像は、上記1パスで記録されるドット画像に比べて、表面平滑性が低く、光沢度も低くなりやすい。従って、この図6に示されるマルチスキャン方式は、インターレース方式ほどは、高い光沢度を得ることはできない。しかし、このマルチスキャン方式は、インターレース方式に比べて、濃度ムラの軽減に有利である。
以上説明した図5〜図6では、どの単位領域に対しても同じマスクセット(X−1〜X−4、Y―1〜Y−4)を適用しているが、単位領域毎に異なるマスクセットを適用することも可能である。以下、図7を用いて、単位領域毎にマスクセットを異ならせる場合について説明する。図7は、第2記録方式で使用可能なマスクパターンの他の例を示す図である。図7においてはA〜Gの7種類のマスクパターンを示している。ROM302には、このようなマスクパターンのセットが複数予め格納されている。A〜Gはそれぞれ4つのマスクパターンで一組となっており、これら同じ組に属する4つのマスクパターンで100%記録が可能になっている。つまり、同じ組に属する4つのマスクパターンは互いに補完的な関係となっており、それぞれのマスクパターンの記録許容率25%のマスクとなっている。例えばA−1、A−2、A−3、A−4はそれぞれ全画素に対する記録許容画素(図では黒で示されている部分)の割合が25%に定められている。
このような複数のマスクセットの中から1つのセットを単位領域ごとにランダムに選択し、選択された1つのマスクセットを用いてその単位領域に対して4パスの記録を行う。
詳しくは、MPUが、ROMに格納されている複数のマスクセットから一つのセットをランダムに選択する。こうして選択されたマスクセットを、単位領域で使用されるマスクセットとしてRAMに設定する。一方、単位領域に記録すべき画像データはプリントバッファに格納される。そして、RAMに設定されたマスクパターンに応じてプリントバッファに格納された画像データが間引かれ、この間引かれた画像データに従って記録が行なわれる。以上のようなマスクセットの選択は単位領域ごとに行なわれるため、単位領域ごとに使用されるマスクセットが変更されることになる。
このようにマスクセットを単位領域ごとにランダムに選択することで、複数の単位領域それぞれに対して独自のマスクセットを設定することができる。これにより、1つのマスクセットを複数の単位領域に亘って連続的に使用する場合に比べ、副走査方向に並ぶ複数の単位領域に亘って発生する周期性のムラを軽減することができる。
なお、図7では7種類のマスクセットを用意しているが、7種類に限定されるものではない。すなわち、1種類であっても、2種類から6種類であっても、8種類以上であってもよい。このセット数が多いほどマスクセットの選択肢が広がるため、単位領域ごとに使用するマスクパターンのランダム性を高めることができる。
図8は、上述した第1記録方式と第2記録方式を同時に実行する場合について説明する図である。図8に示されるように、光沢度の低いイエローやブラックのインクの記録に使用可能なノズルの位置と光沢度の高いシアンやマゼンタのインクの記録に使用可能なノズルの位置とを異ならせることで、両記録モードを同時に実行することが可能となる。なお、使用可能ノズルの位置を異ならせる手段は、図5および図6で説明したマスクである。
イエローインクとブラックインクは、図5に示すマスクパターンに従ってインターレース方式で記録される。図5に示すマスクパターンを用いることにより、単一のラスター領域の記録に使用可能なノズルは1ノズルのみに制約され、この結果、単一ラスター領域の記録は1パスで行われることになる。一方、シアンインクとマゼンタインクは、図6に示すマスクパターンに従ってマルチスキャン方式で記録される。図6に示すマスクパターンを用いることにより、単一のラスター領域の記録に使用可能なノズルは4ノズルとなり、この結果、単一ラスター領域の記録は4パスで行われることになる。以上のように、光沢度の低いインクの記録には、画像の光沢度を高めるのに適したインターレース方式を用い、光沢度の高いインクの記録には、画像の光沢度が低くなりがちなマルチスキャン方式を用いるため、光沢度の異なるインクで記録した画像の光沢度差を小さくできる。これにより、インクの光沢度差が原因で生じる光沢ムラを軽減することができる。
図9は、インターレース記録方式により記録を行う場合の吐出部および記録結果を示す図である。相対的に光沢度の低いイエローインクを用いて4パス記録によりベタ印刷を行う場合について説明する。
図9(a)は、記録ヘッドの吐出部を模式的に表したもので、32個の吐出口を一ブロックとし、8吐出口ずつ4つのブロックに分かれている。矢印X方向は主走査方向、矢印Y方向は副走査方向、実線Sで示した位置からイエローインクの記録が開始される。図9(a)の左から1パス目、2パス目、3パス目、4パス目でイエローインクが吐出される吐出口をグレーで示している。破線a、b、c、…、h、…、lは吐出部が主走査方向に移動して記録を行う際、吐出口が通過する軌跡(ラスターあるいは画素列)、すなわち、インク滴が着弾する予定の仮想の線を表している。
まず、記録用紙が所定の記録開始位置まで搬送されてくると、1パス目の記録が開始される。1パス目では記録ヘッドが主走査方向に移動する際に吐出口25、29からイエローインクが吐出される。吐出口25から吐出されたイエローインクはラスターa上に連続的に記録を行い、吐出口29から吐出されたイエローインクはラスターe上に連続的に記録を行う。1パス目の記録終了後、記録用紙は1ブロックの幅に相当する長さだけ副走査方向に搬送される。
次に2パス目では記録ヘッドが主走査方向に移動する際に吐出口18、22、26、30からイエローインクが吐出される。吐出口18、22、26、30から吐出されたイエローインクは、それぞれ、ラスターb、f、j、不図示のラスターn上に連続的に記録を行う。2パス目の記録終了後、記録用紙は1ブロックの幅に相当する長さだけ副走査方向に搬送される。
同様に3パス目では吐出口11、15、19、23、27、31からイエローインクを吐出し、それぞれ、ラスターc、g、k不図示のラスターo、s、w上に連続的に記録を行った後、記録用紙は1ブロックの幅に相当する長さだけ副走査方向に搬送される。
同様の4パス目の記録が終る時点で記録ヘッドは記録用紙の同一記録領域に対して4回走査されたことになり、同一記録領域(ラスターa〜hに相当する領域)の記録が終了する。
図9(b)は、図9(a)を用いて説明したインターレース方式により記録されたインク滴の記録状態を模式的に示す図である。図9(b)に示されているように、同一ラスター上に一回の記録走査で記録されるドット同士は互いに滑らかにつながる。インターレース方式では、ドットが記録用紙に着弾後、浸透し、乾燥する前に走査方向に隣接する次のドットが着弾する。このため液体の性質が十分残っている前のドットと滑らかに結合して、記録用紙上に平滑になるように広がる。このような状態が順次繰り返されるため、主走査方向には非常に滑らかなドットがつながり高い光沢感が得られる。更に、次のラスター上での記録の際にもわずかにインクに液体の性質が残っているため、ラスター間のつながりも滑らかになり、高い光沢感が得られる。
これに対して、図6で説明したような、ドットとドットが必ずしも隣り合わないマスクを使ったマルチスキャン方式では、ドットとドットがつながる前にドットが乾燥する。そして、そこに次のドットが着弾すると画像表面に多少の凹凸ができてしまうため、同一ラスター上を一回の記録走査で記録するインターレース方式ほどには高い光沢度が得られない。
以上のように、本実施形態では、相対的に光沢度が低いインクは、画像の光沢度を高めるのに適したインターレース方式で記録を行う。一方、相対的に光沢度が高いインクは、画像の光沢度が低くなりやすいマルチスキャン方式で記録を行う。これにより、相対的に光沢度の低いインクで記録された画像の光沢度と、相対的に光沢度の高いインクで記録された画像の光沢度との差を小さくできる。その結果、光沢度の違う複数色のインクを用いて記録画像を形成する際、光沢むらの少ない記録物を得ることができる。
なお、以上では、CMYKの4種インクを用いる場合について例示したが、本実施形態で適用可能なインクの種類はこれに限られるものではない。本実施形態は、2種類以上のインクを用いる形態であればよく、例えば、ブラックインクとグレーインクの2種の黒系インクを用いたモノクロモードを実行する場合にも適用可能である。この場合、例えば、ブラックインクが相対的に光沢度の低いインク(第1のインク)となり、グレーインクが相対的に光沢度の高いインク(第2のインク)となり、ブラックインクがインターレース方式で記録され、グレーインクがマルチパスキャン方式で記録されることにある。
(第2実施形態)
第1実施形態では、インターレース記録方式とマルチパス記録方式とを同時に行うものであった。しかしながら本発明はこのような形態に限定されるものではなく、インターレース記録方式とマルチパス記録方式とを選択的に行うものであってもよい。
本実施形態の記録装置では、マルチスキャン記録方式と、インターレース記録方式とが選択的に実行可能なように構成されている。より具体的には、画像を構成するインクのドット数に応じて、マルチスキャン記録方式とインターレース記録方式のうち、上記画像の記録を行うための1つの記録方式を選択するのである。
図10は、本実施形態における記録方式の選択方法を説明するフローチャートである。まず、画像データをホストコンピュータから受信すると、スタートする(ステップS100)。そして、同一ページ内に画像が一つしかないか否かを判断する(ステップS101)。同一ページ内に画像が一つしかないと判断した場合には、ステップS102に進む。
ステップS102では、光沢度の高いインクのドット数と光沢度の低いインクのドット数をカウントして比較する。本実施形態では、シアンインクとイエローインクについて、ドット数をカウントする。本実施形態のシアンインクはイエローインクよりも光沢度が高い。したがって、シアンインクのドット数がイエローインクのドット数よりも多い場合には、マルチスキャン方式で記録を行う(ステップS103)。一方、シアンインクのドット数がイエローインクのドット数よりも少ない場合には、インターレース方式で記録を行う(ステップS104)。
ステップS101において、同一ページ内に二つ以上の画像がある場合には、ステップS105に進む。ステップS105では、ステップS101において複数存在すると判断された画像が、同一ラスター上に画像の一部があるか否かを判断する。同一ラスター上に画像の一部がない場合、すなわちすべての画像が記録媒体の搬送方向に離間している場合には、ステップS106に進む。
ステップS106では、複数の画像のそれぞれについて、光沢度の高いインクのドット数と光沢度の低いインクのドット数をカウントして比較する。シアンインクのドット数がイエローインクのドット数よりも多い場合には、その画像が存在するラインの先頭からマルチスキャン方式で記録を行う(ステップS107)。一方、シアンインクのドット数がイエローインクのドット数よりも少ない場合には、その画像が存在するラインの先頭からインターレース方式で記録を行う(ステップS108)。
ステップS105において、ステップS101で複数存在すると判断された画像が、同一ラスター上に画像の一部がある場合、すなわち2以上の画像が記録媒体の搬送方向に離間していない場合には、ステップS109に進む。
ステップS109では、複数の画像のそれぞれについて、光沢度の高いインクのドット数と光沢度の低いインクのドット数をカウントして比較する。シアンインクのドット数がイエローインクのドット数よりも多い場合には、その画像が存在する地点からマルチスキャン方式で記録を行う(ステップS110)。一方、シアンインクのドット数がイエローインクのドット数よりも少ない場合には、その画像が存在する地点からインターレース方式で記録を行う(ステップS111)。すなわち、ラインの途中であっても画像が始まる地点において、マルチスキャン方式およびインターレース方式のそれぞれの方式に切り替えて、画像を形成する。
以上の通り、光沢度の高いインクのインクドット数が多い場合にはマルチスキャン方式により記録を行い、光沢度の低いインクのインクドット数が少ない場合にはインターレース方式により記録を行う。このように、マルチスキャン記録方式とインターレース記録方式とを切り替えて記録を行うことにより、光沢むらの軽減を図ることができる。
本実施形態では、マルチスキャン記録方式とインターレース記録方式とのどちらで記録を行うかの判断は光沢度の高いインクのドット数と光沢度の低いインクのドット数をカウントして比較することにより判断を行った。しかしながら本実施形態はインクのドット数を比較して判断するものに限定されるものではない。画像を形成する単位面積当たりに打ち込まれるインク量の比較により判断を行うものであればよい。
以上では、シアンインクとイエローインクを用いる場合について例示したが、本実施形態はこれらのインクに限定されるものではない。すなわち、光沢度の異なるインクであれば適用することができる。例えば、マゼンタインクとブラックインクを用いることができる。マゼンタインクは相対的にブラックインクより光沢度が高い。したがって、マゼンタインクのドット数が多いと判断した場合にはマルチスキャン方式で記録を行う。一方、ブラックインクのドット数が多いと判断した場合はインターレース方式で記録を行う。これにより、光沢度の異なるマゼンタインクとブラックインクを用いて記録を行う場合であっても、光沢むらの少ない記録物を得ることができる。
(第3の実施形態)
上述の実施形態では、相対的に光沢度の高いインクを吐出するための吐出口の配列密度と相対的に光沢度の低いインクを吐出するための吐出口の配列密度が同じ記録ヘッドを用いて、マルチパス記録方式とインターレース記録方式を行う場合について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。この第3の実施形態では、相対的に光沢度の高いインクを吐出するための吐出口の配列密度と相対的に光沢度の低いインクを吐出するための吐出口の配列密度とが異なる記録ヘッドを用いて、マルチパス記録方式とインターレース記録方式を同時に行うことを特徴としている。
以下、本実施形態の記録方法について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と同様、相対的に光沢度の高いシアンインクをマルチスキャン方式で記録し、相対的に光沢度の低いイエローインクをインターレース方式で記録する。但し、第1の実施形態との違いは、後述する通り、イエローインク用吐出部(図11)の吐出口配列密度が、シアンインク用吐出部(不図示)の吐出口配列密度の4分の1になっている点である。また、吐出口の数もイエローインクとシアンインクとで異なり、イエローインク用吐出部の吐出口数は36個、シアンインク用吐出部の吐出口数は9個となっている。
図11は、相対的に光沢度の低いイエローインクをインターレース記録方式により記録を行う場合の吐出部および記録結果を示す図である。図11(a)は、イエローインク用の吐出部を模式的に表したものである。図中の丸(○)は吐出口を示しており、イエローインク用の吐出口は9個存在する。一方、横棒(─)は、イエローインク用の吐出部には存在しないが、不図示のシアンインク用吐出部において吐出口が存在する場所(仮想吐出口)を示している。すなわち、不図示のシアンインク用吐出部においては、図中の丸(○)の位置と横棒(─)の位置の両方に吐出口が存在し、合計で36個の吐出口が存在する。吐出口と仮想吐出口は図のような順序で等間隔に配列されている。従って、イエローインク用吐出部の吐出口密度はシアンインク用吐出部の吐出口密度の4分の1となる。矢印X方向は主走査方向、矢印Y方向は副走査方向、実線Sで示した位置からイエローインクの記録が開始される。図11(a)の左から1パス目、2パス目、3パス目、4パス目でイエローインクが吐出される吐出口を塗りつぶして示してある。点線a、b、c、…、h、…、lは記録ヘッドが主走査方向に移動して記録を行う際、吐出口が通過する軌跡(ラスター)、すなわち、インク滴が着弾する予定の仮想の線を表している。
まず、記録用紙が所定の記録開始位置まで搬送されてくると、1パス目の記録が開始される。1パス目ではイエローインク用吐出部が主走査方向に移動する際に吐出口8、9からイエローインクが吐出される。吐出口8から吐出されたイエローインクはラスターa上に連続的に記録され、吐出口9から吐出されたイエローインクはラスターe上に連続的に記録される。1パス目の記録終了後、シアンインク用吐出部の9吐出口間距離の幅に相当する長さだけ記録用紙が副走査方向に搬送される。
次に2パス目ではイエローインク用吐出部が主走査方向に移動する際に吐出口6、7からイエローインクが吐出される。吐出口6、7から吐出されたイエローインクは、それぞれ、ラスターb、fに連続的に記録される。2パス目の記録終了後、記録用紙は9吐出口間距離の幅に相当する長さだけ副走査方向に搬送される。
同様に3パス目では吐出口4、5からイエローインクを吐出し、それぞれ、ラスターc、g上に連続的に記録を行った後、記録用紙は9吐出口間距離の幅に相当する長さだけ副走査方向に搬送される。
同様の4パス目の記録が終る時点で記録ヘッドは記録用紙の同一記録領域に対して4回走査されたことになり、同一記録領域(ここではラスターa〜hに相当する領域)の記録は終了する。
図11(b)は、図11(a)を用いて説明した記録方法により記録されたイエローインク滴の記録状態を模式的に示す図である。光沢度の相対的に低いイエローインクは、単一のラスター領域に対して1回の走査で記録が行われる。この結果、同一ラスター上に一回の走査で記録されるイエロードット同士が滑らかにつながるようになるため、イエロー画像の光沢度を高くすることができる。
一方、シアンインクは、図11の丸(○)の位置と横棒(─)の位置に計36個の吐出口を有するシアンインク用吐出部によって、マルチパス方式で記録される。記録用紙の搬送距離は、上述した9吐出口間距離の幅に等しく設定されている。そして、1パス目では吐出口28〜36を用い、2パス目では吐出口19〜27を用い、3パス目では吐出口11〜18を用い、4パス目では吐出口1〜9を用いて記録を行う。これにより、同一記録領域(ここではラスターa〜hに相当する領域)に対して4パスで記録が行われる共に、単一のラスター領域に対しても4回パスで記録が行われる。この結果、同一ラスター上に4回の走査で記録されるシアンドットの画像は比較的大きな凹凸を有することになるため、シアン画像の光沢度を低くすることができる。
以上のように、イエローインク用吐出部とシアンインク用吐出部との吐出口配列密度を異ならせながらも、相対的に光沢度の高いインクをマルチスキャン方式で記録し、相対的に光沢度の低いイエローをインターレース方式で記録することができる。この結果、相対的に光沢度の低いインクで記録された画像の光沢度と相対的に光沢度の高いインクで記録された画像の光沢度との差を小さくして、インクの光沢度差に起因する光沢むらを軽減することができる。
(実施例1)
本実施例では、シアンインク(BCI−1421 C)とイエローインク(BCI−1421 Y)をそれぞれ数mm程度の幅の帯状にシアン/イエロー/シアン/イエロー/………と交互になるようにベタ画像を記録した。ここでは、第1の実施形態に記載の方法に従って、相対的に光沢度の低いイエローインクをインターレース方式で記録し、相対的に光沢度の高いシアンインクをマルチスキャン方式で記録した。そして、このようにして記録されたベタ画像の光沢感を目視により評価したところ、光沢むらは知覚されなかった。
(実施例2)
本実施例では、マゼンタインク(BCI−1421 M)とブラックインク(BCI−1421 Bk)を用い、第2の実施形態に記載の方法に従って記録を行った。マゼンタインクは相対的にブラックインクより光沢度が高い。従って、マゼンタインクのドット数がブラックインクのドット数よりも多いと判断した場合にはマルチスキャン方式で記録を行う一方で、ブラックインクのドット数がマゼンタインクのドット数よりも多いと判断した場合はインターレース方式で記録を行った。そして、このようにして記録された画像の光沢感を目視によって評価したところ、光沢むらは知覚されなかった。
(実施例3)
本実施例では、シアンインク(BCI−1421 C)とイエローインク(BCI−1421 Y)をそれぞれ数mm程度の幅の帯状に、シアン/イエロー/シアン/イエロー/………と交互にベタ画像を記録した。ここでは、第3の実施形態に記載の方法に従って、相対的に光沢度の低いイエローインクをインターレース方式で記録し、相対的に光沢度の高いシアンインクをマルチスキャン方式で記録した。そして、これらベタ画像を目視によって光沢感を評価したところ、光沢むらは知覚されなかった。
(比較例)
シアンインク(BCI−1421 C)とイエローインク(BCI−1421 Y)を、図4に示すランダムマスクパターンを使用してマルチスキャン方式により光沢紙LFM−GP421R上にDuty100%のベタ記録を行った。
記録のパターンは、上述の実施例1と同様に、シアンとイエローをそれぞれ数mm程度の幅の帯状にシアン/イエロー/シアン/イエロー/………と交互になるようにベタ印刷した。そして、このパターンを目視によって光沢感を評価した。その結果、シアンとイエローの光沢度の違いに起因するであろう光沢むらが気にかかり、光沢感に関して違和感があった。
以上の実施例1〜3および比較例の評価結果を表にまとめると以下のようになる。
Figure 0005312143
IJRA 記録装置
LJC キャリッジ
HC 記録ヘッド

Claims (9)

  1. 第1のインクを吐出するための第1吐出部と前記第1のインクとは異なる種類の第2のインクを吐出するための第2吐出部とを有する記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に走査させながら記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体の画素列を複数列含む領域に前記記録ヘッドの複数回の走査による記録により前記第1および第2のインクによる画像を形成する際に、前記第1のインクによって形成すべき画像は前記記録媒体の単一の画素列の画像を1回の前記走査で完成させる第1記録を行い、前記第2のインクによって形成すべき画像は前記記録媒体の単一の画素列の画像を複数回の前記走査で完成させる第2記録を行うことによって、前記記録媒体に前記第1および第2のインクによる画像を形成するための手段と、を備え、
    前記第2のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度は、前記第1のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度よりも高いことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1のインクは1色のインクであり、前記第2のインクは複数色のインクであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1のインクは複数色のインクであり、前記第2のインクは1色のインクであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1のインクは複数色のインクであり、前記第2のインクは複数色のインクであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 第1のインクを吐出するための第1吐出部と前記第1のインクとは異なる種類の第2のインクを吐出するための第2吐出部とを有する記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に走査させながら記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体の単一の画素列領域に前記第1および第2のインクによって形成すべき画像を1回の前記走査で完成させる第1記録モードと、前記記録媒体の単一の画素列領域に前記第1および第2のインクによって形成すべき画像を複数回の前記走査で完成させる第2記録モードとを選択するための選択手段を有し、
    前記選択手段は、前記画像を形成するために使用される第1のインクの量が第2のインクの量よりも多い場合には前記第1記録モードを選択し、前記画像を形成するために使用される第2のインクの量が第1のインクの量よりも多い場合には前記第2記録モードを選択し、
    前記第2のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度は、前記第1のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度よりも高いことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 前記第1のインクが、前記第2のインクよりも前記画像を形成するのに使用されるインク量が多いか否かの判断は、前記第1のインクのドット数と前記第2のインクのドット数を比較することにより行なうことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 第1のインクを吐出するための第1吐出部と前記第1のインクとは異なる種類の第2のインクを吐出するための第2吐出部とを有する記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に走査させながら記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体の画素列を複数列含む領域に前記記録ヘッドの複数回の走査による記録により前記第1および第2のインクによる画像を形成する際に、前記第1のインクによって形成すべき画像は前記記録媒体の単一の画素列の画像を1回の前記走査で完成させる第1記録を行い、前記第2のインクによって形成すべき画像は前記記録媒体の単一の画素列の画像を複数回の前記走査で完成させる第2記録を行うことによって、前記記録媒体に前記第1および第2のインクによる画像を形成するための工程と、を備え、
    前記第2のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度は、前記第1のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度よりも高いことを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 第1のインクを吐出するための第1吐出部と前記第1のインクとは異なる種類の第2のインクを吐出するための第2吐出部とを有する記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に走査させながら記録媒体に画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体の単一の画素列領域に前記第1および第2のインクによって形成すべき画像を1回の前記走査で完成させる第1記録モードと、前記記録媒体の単一の画素列領域に前記第1および第2のインクによって形成すべき画像を複数回の前記走査で完成させる第2記録モードとを選択するための選択工程を有し、
    前記選択工程は、前記画像を形成するために使用される第1のインクの量が第2のインクの量よりも多い場合には前記第1記録モードを選択し、前記画像を形成するために使用される第2のインクの量が第1のインクの量よりも多い場合には前記第2記録モードを選択し、
    前記第2のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度は、前記第1のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度よりも高いことを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. 第1のインクを吐出するための第1吐出部と前記第1のインクとは異なる種類の第2のインクを吐出するための第2吐出部とを有する記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に走査させながら記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置による記録の実行を定めるプログラムであって、
    前記記録装置は、前記記録媒体の単一の画素列の画像を1回の前記走査で完成させる第1記録と、前記記録媒体の単一の画素列の画像を複数回の前記走査で完成させる第2記録と、をインクの種類に応じて実行可能であり、
    前記第2のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度は、前記第1のインクの前記第2の記録によるベタ画像における光沢度よりも高く、
    前記記録媒体の画素列を複数列含む領域に前記記録ヘッドの複数回の走査による記録により前記第1および第2のインクによる画像を形成する際に、前記第1の吐出部は前記第1の記録を行い、前記第2の吐出部は前記第2の記録を行うこと定めることを特徴とするプロブラム。
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