JP2003048318A - 各色ノズルが副走査方向にずらして配されている印刷ヘッドによる印刷 - Google Patents

各色ノズルが副走査方向にずらして配されている印刷ヘッドによる印刷

Info

Publication number
JP2003048318A
JP2003048318A JP2001240493A JP2001240493A JP2003048318A JP 2003048318 A JP2003048318 A JP 2003048318A JP 2001240493 A JP2001240493 A JP 2001240493A JP 2001240493 A JP2001240493 A JP 2001240493A JP 2003048318 A JP2003048318 A JP 2003048318A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
main scanning
sub
print head
nozzle row
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001240493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4484403B2 (ja
Inventor
Akihito Sato
彰人 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001240493A priority Critical patent/JP4484403B2/ja
Publication of JP2003048318A publication Critical patent/JP2003048318A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4484403B2 publication Critical patent/JP4484403B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク色が異なる複数のインク滴で一画素を
記録可能な印刷において、インクが隣の画素に滲み出し
にくい印刷を行う。 【解決手段】 印刷ヘッドユニット60は、ブラック、
シアン、マゼンタ、イエロのインクをそれぞれ吐出する
4本のノズル列K,C,M,Yを有する。各ノズル列の
ノズルピッチは主走査ラインピッチDの4倍である。そ
して、各ノズル列は、主走査ラインピッチDだけ順に矢
印SSの方向にずらして配されている。この印刷ヘッド
ユニット60は、主走査において、印刷用紙に対して矢
印MSの方向に搬送され、主走査の合間に、印刷用紙
が、矢印SSの方向に搬送される。このような印刷を行
えば、一度の主走査で複数色のインク滴が記録されるこ
とはない。よって、短時間の間に同一画素内にインク滴
が吐出されることがなく、隣の画素にインクが滲んでし
まう可能性が低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主走査を往復で
双方向に行いつつ印刷媒体上に画像を印刷する技術に関
し、特に、インク色が異なる複数のインク滴で一画素を
記録する印刷技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及している。このようなインクジェット型
カラープリンタは、印刷用紙上の一画素内にインク色が
異なる複数のインク滴を着弾させることによって、任意
の色を再現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一画素内にインク色が
異なる複数のインク滴を記録する印刷においては、短時
間の間に同一画素内に複数のインク滴が着弾して、イン
クが隣の画素に滲み出し、印刷結果の品質を低下させる
ことがあった。
【0004】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、インク色が異な
る複数のインク滴で一画素を記録する印刷において、イ
ンクが隣の画素に滲み出しにくい印刷を行うことを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では
以下の構成を採用した。本発明の対象となる印刷装置
は、ノズルからインク滴を吐出して印刷媒体上にドット
を形成することにより画像を印刷する印刷装置である。
そして、同一色のインク滴を吐出する複数のノズルを含
むノズル列であって互いに異なる色のインク滴を吐出す
る複数のノズル列を備えた印刷ヘッドと、印刷ヘッドと
印刷媒体の少なくとも一方を移動させて主走査を行う主
走査駆動部と、主走査の最中に複数のノズルのうちの少
なくとも一部を駆動してインク滴を吐出させるヘッド駆
動部と、印刷ヘッドと印刷媒体の少なくとも一方を主走
査の方向に垂直な方向に移動させて副走査を行う副走査
駆動部と、各部を制御するための制御部と、を備える。
【0006】そのような印刷装置において、複数のノズ
ル列がそれぞれ含むノズルは、主走査の方向について並
ばないように副走査の方向に互いにずらされて配されて
いる。このような態様とすれば、同一の画素に吐出され
る複数色のインク滴は、それぞれ異なる主走査において
記録されることとなる。よって、同一の画素に吐出され
る各色のインク滴を時間間隔をあけて着弾させることが
でき、記録対象画素以外の画素へのインクの滲みを少な
くすることができる。
【0007】なお、複数のノズル列は、主走査ラインピ
ッチDのk倍(kは2以上の整数)のノズルピッチk×
Dで配列されたノズルをそれぞれ含むk個のノズル列で
あって、副走査の方向に主走査ラインピッチDの整数倍
の寸法だけずらされて配されたノズル列であることが好
ましい。このような態様とすれば、各ノズル列を使用し
て、印刷媒体上に主走査ラインピッチDで効率的に印刷
を行うことができる。
【0008】また、印刷ヘッド単体としては、次のよう
な態様とすることができる。すなわち、同一色のインク
滴を吐出する複数のノズルを含むノズル列であって互い
に異なる色のインク滴を吐出する複数のノズル列を備
え、複数のノズル列がそれぞれ含むノズルが、ノズル列
に垂直な方向について並ばないようにノズル列の方向に
互いにずらされて配されている、印刷ヘッドである。こ
のような態様の印刷ヘッドを使用して印刷を行えば、記
録対象画素以外の画素へのインクの滲みを少なくするこ
とができる。
【0009】なお、複数のノズル列は、ノズルピッチK
Dで配列されたノズルをそれぞれ含むk個(kは2以上
の整数)のノズル列であって、ノズル列の方向にKD/
kの整数倍の寸法だけ互いにずらされて配されているノ
ズル列であることが好ましい。このような態様とすれ
ば、印刷媒体上に主走査ラインピッチDで効率的に印刷
を行うことができる。
【0010】さらに、印刷ヘッドが、主走査の方向につ
いて並ぶような位置に設けられたノズルを有する場合に
も、次のような印刷を行えば、記録対象画素以外の画素
へのインクの滲みを少なくすることができる。すなわ
ち、それぞれN個(Nは2以上の整数)のノズルを含む
ノズル列であって、各ノズル列が含むノズルが、ノズル
列に垂直な方向について並ばずにノズル列の方向に互い
にずれているノズル列を選択する。そして、主走査をノ
ズル列の方向と垂直な方向に行いつつ、準備したノズル
列を使用して印刷媒体上にドットを形成する。さらに、
送り量が主走査ラインピッチDのN倍のN×Dである副
走査を、主走査の合間に実行する。なお、副走査につい
ては、主走査の合間にそれぞれ実行され平均値が主走査
ラインピッチDのN倍のN×Dである複数種類の送り量
の副走査を含む単位副走査を、繰り返し実行する態様と
してもよい。
【0011】また、下端のノズルが複数のノズル列の中
で最も下方に位置するノズル列を下側ノズル列とし、上
端のノズルが複数のノズル列の中で最も上方に位置する
ノズル列を上側ノズル列としたとき、下側ノズル列の上
端のノズルが、上側ノズル列の下端のノズルよりも上方
にあることが好ましい。このような態様とすれば、下側
ノズル列の上端のノズルが上側ノズル列の下端のノズル
よりも下方にある態様に比べて、印刷ヘッドの大きさを
小さくすることができる。
【0012】なお、複数のノズル列が、それぞれN個
(Nは2以上の整数)のノズルを備えている場合には、
主走査の合間に主走査ラインピッチDのN倍の送り量N
×Dの副走査を実行することが好ましい。このような態
様とすれば、連続するN本の主走査ラインにつき、一定
の記録順序で各色のインク滴が記録されることになる。
そして、そのような主走査ラインN本を1サイクルとす
る記録が副走査方向について繰り返されることになる。
【0013】また、主走査の合間に行われる副走査であ
って平均値が主走査ラインピッチDのN倍のN×Dであ
る複数種類の送り量による副走査を含む単位副走査を、
繰り返し実行する態様とすることもできる。このような
態様とすれば、連続するN×M本(Mは、単位副走査が
含む副走査の数)の主走査ラインにつき、一定の記録順
序で各色のインク滴が記録されることになる。そして、
そのような主走査ラインN×M本を1サイクルとする記
録が副走査方向について繰り返されることになる。
【0014】さらに、主走査を主走査駆動部に双方向に
行いつつ、主走査の往路と復路の双方においてインク滴
を吐出する態様とすることもできる。主走査の方向にノ
ズルが並んでいる場合は、双方向印刷においては往路と
復路で一画素内のインク滴の重ね順が逆転するため、同
じ色を再現すべき画素であっても見え方が異なる2通り
の画素ができる。これに対して、上記のような態様とす
れば、一画素内のインク滴の重ね順のパターン数がノズ
ル列の数と同じになる。よって、2通りの重ね順を有す
る印刷に比べて、インク滴の重ね順が異なる画素につい
ての色目の違いが目立ちにくい。なお、ノズル列の数は
3以上であることが好ましく、4、6または7であるこ
とがより好ましい。
【0015】(1)印刷装置、印刷制御装置。 (2)印刷ヘッド。 (3)印刷方法、印刷制御方法。 (4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラム。 (5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体。 (6)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0016】
【発明の実施の形態】ここでは、下記の順序に従って本
発明の実施の形態について説明する。 A.概要: B.第1実施例: B−1.印刷装置全体の構成: B−2.印刷ヘッドユニットの構成: B−3.印刷: B−4.比較例: B−5.第1実施例の効果: C.第2実施例: D.第3実施例: E.変形例:
【0017】A.概要:図1は、本発明の一態様の印刷
ヘッドユニットを背面から見た透視図である。この印刷
ヘッドユニット60は、ブラック、シアン、マゼンタ、
イエロのインクをそれぞれ吐出する4本のノズル列K,
C,M,Yを有する。各ノズル列は7個のノズルからな
り、各ノズル間のノズルピッチは主走査ラインピッチD
の4倍である。そして、各ノズル列は、主走査ラインピ
ッチDだけ順に矢印SSの方向にずらして配されてい
る。
【0018】この印刷ヘッドユニット60は、主走査に
おいて、印刷用紙に対して矢印MSの方向に搬送され
る。そして、主走査の合間に、印刷用紙が、印刷ヘッド
ユニット60に対して矢印SSの方向に搬送される。各
ノズルは矢印MSの方向について並んでいない。このた
め、複数の色のインク滴を記録すべき印刷用紙上の一つ
の画素に対して、各色のインク滴を吐出するためには、
印刷用紙を矢印SSの方向に搬送する必要がある。すな
わち、一度の主走査で複数色のインク滴が記録されるこ
とはない。よって、短時間の間に同一画素内にインク滴
が吐出されることがなく、記録対象の画素の画素にまで
インクが滲んでしまう可能性が低い。
【0019】B.第1実施例: B−1.印刷装置全体の構成:図2は、インクジェット
プリンタ22を備えた印刷システムの概略構成図であ
る。このプリンタ22は、紙送りモータ23によって印
刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キ
ャリッジモータ24によってキャリッジ31を主走査方
向に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ31に
搭載された印刷ヘッドユニット60を駆動してインクの
吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、こ
れらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印刷
ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のや
り取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路4
0は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続さ
れている。
【0020】キャリッジ31を往復動させる主走査送り
機構は、キャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸3
4と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト
36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位
置を検出する位置検出センサ39とを備えている。ま
た、印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモ
ータ23の回転を用紙搬送ローラ(図示せず)に伝達す
るギヤトレインを備える(図示せず)。印刷用紙Pは、
用紙搬送ローラによって摺動軸34と垂直な方向に搬送
される。
【0021】図3は、制御回路40を中心としたプリン
タ22の構成を示すブロック図である。制御回路40
は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)
43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶
したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算
術論理演算回路として構成されている。この制御回路4
0は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路
50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してイン
クを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ2
3およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回
路54と、を備えている。I/F専用回路50は、パラ
レルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56
を介してコンピュータ90から供給される印刷信号PS
を受け取ることができる。
【0022】B−2.印刷ヘッドユニットの構成:キャ
リッジ31(図2参照)には、ブラック(K)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)のぞれぞれのイ
ンクを収納したカートリッジ71ないし74が搭載可能
である。キャリッジ31の下部の印刷ヘッドユニット6
0下面には計4個のノズルブロック61ないし64が形
成されており、キャリッジ31の底部には、この各色用
ノズルブロックにインクタンクからのインクを導く導入
管が立設されている。キャリッジ31にカートリッジ7
1〜74を上方から装着すると、各カートリッジに設け
られた接続孔に導入管(図示せず)が挿入され、各イン
クカートリッジからノズルブロック61ないし64への
インクの供給が可能となる。
【0023】図1に示すように、印刷ヘッドユニット6
0の下面には、ノズルブロック61ないし64に、それ
ぞれ矢印SS’の方向に沿ってブラック(K)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)の4個のノズル
列が設けられている。各ノズル列は7個のノズルからな
り、各ノズル間のノズルピッチは主走査ラインピッチD
の4倍である。なお、「主走査ライン」とは、主走査の
方向に並ぶ画素の集合である。そして、「画素」とは、
インク滴を着弾させてドットを記録する位置を規定する
ために、印刷媒体上に(場合によっては印刷媒体の端を
超えて)仮想的に定められた方眼状の升目である。各ノ
ズルブロックのノズル列は、ブラック(K)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)の順に主走査ラ
インピッチDずつ矢印SS’の方向にずらして配されて
いる。この印刷ヘッドユニット60が、特許請求の範囲
にいう「印刷ヘッド」に相当する。
【0024】印刷ヘッドユニット60は、主走査におい
て、印刷用紙に対して矢印MSの方向に双方向に搬送さ
れる。矢印MSの方向は、各ノズル列が有するノズルの
並びの方向に対して垂直である。また、主走査の合間
に、印刷用紙が印刷ヘッドに対して矢印SSの方向に搬
送される。矢印SSの方向は、各ノズル列が有するノズ
ルの並びの方向と同じである。なお、図1の矢印SS’
で表される方向は、印刷用紙の搬送方向SSとは逆向き
である。
【0025】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ22は、キャリッジ31をキャリッジモータ24
により往復動させ(この動作を「主走査」という)、同
時に印刷ヘッドユニット60の各色ノズルブロック61
ないし64のピエゾ素子PEを駆動して、各色インクの
吐出を行い、印刷用紙上にドットを形成する。そして、
主走査の合間に、紙送りモータ23により用紙Pを搬送
することによって(この動作を「副走査」という)、副
走査方向についても印刷を行って、印刷用紙P上に多色
の画像を形成する。なお、図1に示した方向SS、S
S’は、いずれも、以下で副走査方向を表すのに使用さ
れる。
【0026】なお、第1実施例では、ピエゾ素子PEを
用いてインクを吐出するヘッドを備えたプリンタ22を
用いているが、吐出駆動素子としては、ピエゾ素子以外
の種々のものを利用することが可能である。例えば、イ
ンク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発
生する泡(バブル)によりインクを吐出するタイプの吐
出駆動素子を備えたプリンタに適用することも可能であ
る。
【0027】B−3.印刷:図4は、印刷用紙上の主走
査ラインがどのように記録されるかを示す説明図であ
る。図4においては、左側に主走査ラインの番号が示さ
れている。また、図4の上側には、各主走査ラインを記
録するためのパスの番号が示されている。なお、1回の
主走査を「パス」と呼ぶ。そして、パスの番号の下に
は、そのパスが主走査の往路であるか復路であるかを表
す矢印を示している。右向きの矢印が往路を表し、左向
きの矢印が復路を表す。図4においては、各ノズルブロ
ック上のノズル列K、C、M、Yをまとめて縦1列の升
目で示している。各ノズル列のノズルは副走査方向にノ
ズルピッチDずつずらして配されているため(図1参
照)、互いに重なることなく、まとめて縦1列の升目で
表すことができる。
【0028】図4に示すように、第1実施例では、主走
査は往復で行われ、主走査一回ごとに7ドットの送り量
での副走査が一回行われる。送り量の単位である「1ド
ット」の大きさは副走査方向についての各主走査ライン
の間隔Dである。実際には、印刷用紙Pが印刷ヘッドユ
ニット60に対して搬送されて両者の相対位置が変わる
が、図4では、説明を簡単にするために、印刷ヘッドユ
ニット60上のノズル列が印刷用紙Pに対して矢印S
S’の方向に移動するかのように表示している。図1に
示すように、矢印SS’の方向は、印刷用紙の搬送方向
SSとは逆の向きである。図4では、説明を簡単にする
ために、副走査が一回行われるごとに縦一列の升目で表
されたノズル列を右にずらして表示している。
【0029】なお、本明細書では、各主走査ラインの記
録を説明する際には、印刷用紙Pが紙送りモータ23に
よって送られる際の前端の方向を「上方」と呼び、尾端
の方向を「下方」と呼ぶ。各ノズル列のノズルの位置関
係について説明する際にも、同様に、「上方」および
「下方」の呼称を用いる。この上下の呼称は、図4の上
下と一致している。
【0030】図4から分かるように、第22ラインに
は、第1〜第4パスで、シアン、マゼンタ、イエロ、ブ
ラックの各色のインクがその順に記録される。第23ラ
インには、同様に第1〜第4パスで、マゼンタ、イエ
ロ、ブラック、シアンの各インクがその順に記録され
る。第24ラインには、第1〜第4パスで、イエロ、ブ
ラック、シアン、マゼンタの各インクがその順に記録さ
れる。第25ラインには、第1〜第4パスで、ブラッ
ク、シアン、マゼンタ、イエロの各インクがその順に記
録される。印刷用紙上の各主走査ラインには、この4パ
ターンの記録順序のうちのいずれかの記録順序で、シア
ン、マゼンタ、イエロ、ブラックの4色のインクが記録
される。
【0031】また、図4において太枠で囲った部分を見
比べれば分かるように、第22ライン〜第28ラインに
現れる記録順序のパターンが、副走査方向SS’につい
て繰り返される。
【0032】B−4.比較例:図5は、比較例のプリン
タの印刷ヘッドユニット60oを背面から見た透視図で
ある。印刷ヘッドユニット60oも、シアン、マゼン
タ、イエロ、ブラックのインクをそれぞれ吐出する7個
のノズルからなるノズル列K、C、M、Yを有してい
る。しかし、印刷ヘッドユニット60oでは、各色のノ
ズル列のノズルは、破線で示すように、矢印MSで表さ
れる主走査方向について並ぶように配されている。
【0033】図6は、比較例において、印刷用紙上の主
走査ラインがどのように記録されるかを示す説明図であ
る。図6においては、左側に主走査ラインの番号が示さ
れている。また、図6の上側には、各主走査ラインを記
録するためのパスの番号が示されている。そして、パス
の番号の下には、そのパスが主走査の往路であるか復路
であるかを表す矢印を示している。右向きの矢印が往路
を表し、左向きの矢印が復路を表す。さらに、その下に
は、それぞれのパスにおける各色のインクの画素への着
弾順序を示している。また、中段に表された縦一列の升
目が4個のノズル列K、C、M、Yに対応する。例え
ば、第4パスおよび第5パスの列には、この縦一列の升
目が完全に表されており、その縦一列の升目内には、4
升ピッチで7個の升目に各ノズルのインク色K、C、
M、Yが表されている。このインク色が表された升目が
ノズルピッチ4の各列7個のノズルの位置を表してい
る。そして、升目内の各インク色は、上段に示された画
素への着弾順序に従って、Y、M、C、KまたはK、
C、M、Yの順で表されている。
【0034】図6に示すように、比較例のプリンタにお
いても、主走査の合間に7ドットずつの副走査が行われ
ることで、各主走査ラインの記録が行われる。ただし、
比較例のプリンタにおいては、図6に示すように、シア
ン、マゼンタ、イエロ、ブラックの各色のインクが、各
主走査ラインの各画素に対して一度のパスで記録され
る。すなわち、各色のインクは、主走査方向に並ぶ各色
のノズルが主走査において記録対象画素上を通過するご
く短い時間内に、記録対象画素に吐出されることにな
る。例えば、第22ラインに含まれる各画素は、第4パ
スにおいて、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロのそ
れぞれのノズル#1がその画素上を通過する時間内に、
各色のインク滴を吐出される。
【0035】また、主走査の往路と復路とでは、各色の
インクの記録順序が逆転する。図6から分かるように、
印刷用紙上には、インクの記録順序が逆の主走査ライン
が副走査方向SS’に沿って交互に繰り返される。
【0036】印刷用紙上でイエロインクとブラックイン
クとが混ざった場合には、他の色のインクの組み合わせ
に比べて色目の品質が大きく劣化する。このため、比較
例のプリンタでは、イエロインクとブラックインクとが
混ざりにくいように、イエロノズル列とブラックノズル
列とを印刷ヘッドユニット60oの両端に配して、両者
の着弾時刻を離している(図5参照)。このため、図6
に示すように、主走査の往路においては、イエロインク
は画素に最初に着弾し、ブラックインクが最後に着弾す
る。また、主走査の復路においては、ブラックインクが
画素に最初に着弾し、イエロインクが最後に着弾する。
【0037】複数色のインクで一つの画素を記録する場
合、インクの重ね順が異なると、同じインクで記録さ
れ、かつ、それぞれのインクの重量比が同じである画素
であっても、表現される色が異なってくる。このため、
同じ色を再現すべき二つの画素であっても、往路で記録
される画素と復路で記録される画素とで、表現される色
が異なる。
【0038】また、複数色のインクで画素を記録する場
合、画素に最初に着弾するインクの色が、再現される色
に対して支配的となる。このため、比較例のプリンタに
おいては、同一色を再現すべき画素であっても、その色
がイエロとブラックを使用する色である場合には、イエ
ロとブラックという大きく色目の異なる2色がそれぞれ
支配的となる2種類の画素ができることになる。そし
て、前述のように、印刷用紙上には、インクの記録順序
が逆の主走査ライン、すなわち、支配的となる色が異な
るが画素が、副走査方向SS’について交互に繰り返さ
れる。
【0039】B−5.第1実施例の効果:第1実施例に
おいては、図4に示すように、いずれの主走査ラインに
ついても、シアン、マゼンタ、イエロ、ブラックの各色
のインクは異なるパスで記録される。すなわち、いずれ
の主走査ラインについても、比較例のように同一のパス
で複数色のインクが記録されることがない。このため、
複数色のインクで記録されるべき画素には、所定の時間
間隔を開けて各色のインクが記録されることになる。よ
って、画素からインクがあふれ出して隣の画素に滲み出
す可能性が低い。
【0040】また、第1実施例では、図4に示すよう
に、色の重ね順は4パターンあり、再現色に対して支配
的となる色も4色ある。よって、比較例のように、同一
色を再現すべき領域において、大きく色目が異なる2種
類の画素が副走査方向に交互に繰り返される場合に比べ
て、同一色を再現すべき画素の色目の違いが目に付きに
くい。よって、印刷結果の品質が高くなる。
【0041】第1実施例においては、図1に示すよう
に、ノズル列K,C,M,Yの中で、下端のノズルが最
も下方に位置するノズル列は、イエロノズル列Yであ
り、上端のノズルが最も上方に位置するノズル列は、ブ
ラックノズル列Kである。そして、イエロノズル列Yの
上端のノズル#1は、ブラックノズル列Kの下端のノズ
ル#7よりも、上方にある。よって、印刷ヘッドの大き
さを小さくすることができる。
【0042】C.第2実施例:図7は、第2実施例の印
刷ヘッドを背面から見た透視図である。印刷ヘッドユニ
ット60bの下面には、それぞれ副走査方向SS’に沿
って設けられたノズルを有するブラック(K)、シアン
(C)、ライトシアン(LC)、マゼンタ(M)、ライ
トマゼンタ(LM)、イエロ(Y)の6個のノズル列が
設けられている。各ノズル列は7個のノズルからなり、
各ノズル間のノズルピッチは主走査ラインピッチDの6
倍である。そして、各ノズル列は、ブラック(K)、シ
アン(C)、ライトシアン(LC)、マゼンタ(M)、
ライトマゼンタ(LM)、イエロ(Y)の順に主走査ラ
インピッチDずつ副走査方向SS’の方向にずらして配
されている。第2実施例のプリンタの他のハードウェア
構成は、第1実施例のプリンタと同様である。
【0043】図8は、第2実施例において、印刷用紙上
の主走査ラインがどのように記録されるかを示す説明図
である。図8においても、各ノズルブロック上のノズル
列K、C、M、Yをまとめて縦1列の升目で示してい
る。図8に示すように、第2実施例においても、主走査
は往復で行われ、主走査一回ごとに7ドットの送り量で
の副走査が一回行われる。図8から分かるように、第3
6〜第41ラインにおけるイエロ(Y)、ライトマゼン
タ(LM)、マゼンタ(M)、ライトシアン(LC)、
シアン(C)、ブラック(K)の6色の記録順序は、互
いに異なっている。第2実施例では、印刷用紙上の各主
走査ラインには、第36〜第41ラインにおける6パタ
ーンの記録順序のうちのいずれかの記録順序で、6色の
インクが記録される。また、図8において太枠で囲って
しましたように、印刷用紙上では、第36〜第42ライ
ンにおける各色の記録順序が、副走査方向SS’につい
て繰り返される。
【0044】このような態様としても、複数色のインク
で記録されるべき画素には、所定の時間間隔を開けて各
色のインクが記録される。このため、画素からインクが
あふれ出して隣の画素に滲み出す可能性が低い。また、
第2実施例では、色の重ね順は6パターンあり、再現色
に対して支配的となる色も6色ある。よって、各色のノ
ズルが主走査方向に並んでいる態様に比べて、同一色を
再現すべき画素の色目の違いが目に付きにくく、印刷結
果の品質が高くなる。
【0045】D.第3実施例:図9は、第3実施例にお
いて、印刷用紙上の主走査ラインがどのように記録され
るかを示す説明図である。第3実施例のプリンタのハー
ドウェア構成は、第1実施例のプリンタと同じである。
ただし、副走査のやり方が第1実施例とは異なってい
る。すなわち、第1実施例では、主走査の合間に7ドッ
トずつの一定の送り量の副走査が行われたが、第3実施
例では、5ドットと9ドットの送り量の副走査が交互に
繰り返される。この5ドットと9ドットの送り量の副走
査の組み合わせが、特許請求の範囲にいう「単位副走
査」に相当する。なお、第3実施例のように、主走査の
合間に行う副走査において、送り量が異なる副走査を周
期的に繰り返すような送りを「変則送り」という。ま
た、第1および第2実施例のように、主走査の合間に行
う副走査において、常に一定の送り量の副走査を行う送
りを「定則送り」という。
【0046】図9においても、各ノズルブロック上のノ
ズル列K、C、M、Yをまとめて縦1列の升目で示して
いる。図9から分かるように、第20〜第23ラインに
おけるイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、
ブラック(K)の4色の記録順序は、互いに異なってい
る。第3実施例では、印刷用紙上の各主走査ラインに
は、第20〜第23ラインにおける4パターンの記録順
序のうちのいずれかの記録順序で、4色のインクが記録
される。また、図9において太枠で囲ってしましたよう
に、印刷用紙上では、第20〜第33ラインの記録順序
が、副走査方向SS’について繰り返される。
【0047】さらにくわしく説明すれば、第3実施例に
おいては、基本的に、第20〜第23ラインに表された
主走査ライン4本を1サイクルとする記録順序が、副走
査方向について繰り返される。例えば、第24〜第27
ライン、第29〜第32ライン、第34〜第37ライン
の記録順序は、第20〜第23ラインの記録順序と同じ
である。そして、第28ラインや第33ラインなどの一
部の主走査ラインについては、不完全な形で第20〜第
23ラインの記録順序が再現されている。これら不完全
な形で第20〜第23ラインの記録順序が再現される主
走査ラインは、最下端のノズル(図9において第28ラ
インや第33ラインを最初に記録しているイエロノズル
列の下端のノズル#7)で記録される主走査ラインを含
む主走査ラインの束であって、インク色数以下の数の主
走査ラインの束である。第3実施例においては、この主
走査ラインの束は1本の主走査ラインである。
【0048】なお、上記の記録パターンの繰り返しは、
第1実施例および第2実施例についても同様である。す
なわち、第1実施例においては、図4からわかるよう
に、基本的に、第22〜第25ラインに表された主走査
ライン4本を1サイクルとする記録順序が、副走査方向
について繰り返される。例えば、第29〜第32ライ
ン、第36〜第39ラインの記録順序は、第22〜第2
5ラインの記録順序と同じである。そして、第26〜第
28ライン、第33〜第35ラインなどの、一部の主走
査ライン群については、不完全な形で第22〜第25ラ
インの記録順序が再現されている。これら不完全な形で
第22〜第25ラインの記録順序が再現される主走査ラ
インは、最下端のノズル(図4において第28ラインを
最初に記録しているイエロノズル列の下端のノズル#
7)で記録される主走査ラインを含む主走査ラインの束
であって、インク色数以下の数の主走査ラインの束であ
る。第1実施例においては、この主走査ラインの束は3
本の主走査ラインである。
【0049】また、第2実施例においては、図8からわ
かるように、基本的に、第36〜第41ラインに表され
た主走査ライン6本を1サイクルとする記録順序が、副
走査方向について繰り返される。例えば、第43〜第4
8ライン、第50〜第55ラインの記録順序は、第36
〜第41ラインの記録順序と同じである。そして、第4
2ライン、第49ラインなど主走査ラインについては、
不完全な形で第36〜第41ラインの記録順序が再現さ
れている。これら不完全な形で第22〜第25ラインの
記録順序が再現される主走査ラインは、最下端のノズル
(図8において第42ラインを最初に記録しているイエ
ロノズル列の下端のノズル#7)で記録される主走査ラ
インを含む主走査ラインの束であって、インク色数以下
の数の主走査ラインの束である。第2実施例において
は、この主走査ラインの束は1本の主走査ラインであ
る。
【0050】第3実施例にような変則送りの場合には、
単位副走査による合計の送り量(5+9=14ドット)
に等しい幅の主走査ライン群内において、インク色の数
(4色)と等しい数の種類の記録順序が繰り返され、最
後の主走査ライン群についてのみ、不完全な形で記録順
序が再現される。そして、定則送りの場合には、送り量
(第1実施例および第2実施例において7ドット)に等
しい幅の主走査ライン群内において、インク色の数(第
1実施例において4色、第2実施例において6色)と等
しい数の種類の記録順序が繰り返され、最後の主走査ラ
イン群についてのみ、不完全な形で記録順序が再現され
る。ただし、第1および第2実施例においては、インク
色の数と副走査送りのドット数とが近いため、送り量に
等しい幅の主走査ライン群内において、記録順序は1回
だけ実施される。
【0051】第1実施例で説明したようなハードウェア
構成の印刷装置を使用すれば、第3実施例で説明したよ
うに変則送りを行うこととしても、画素からインクがあ
ふれ出して隣の画素に滲み出す可能性の低い印刷を行う
ことができる。また、第3実施例では、変則送りを行っ
ているため、各主走査ラインを記録するノズルの組み合
わせが一定ではない。このため、ノズルの製造誤差に起
因するドット形成位置ずれが印刷結果の品質を大きく低
下させる可能性が低い。
【0052】E.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0053】(1)図10は、変形例の印刷ヘッドユニ
ット60cを背面から見た透視図である。上記各実施例
では、各色のインクを吐出するノズル列のノズルは、順
に主走査ラインピッチDずつずらして配されていた(図
1および図7参照)。しかし、図10に示すように、各
色のノズルが上方および下方に2D以上の間隔でずれて
いる態様としてもよい。また、各実施例に示したノズル
列を使用して、各実施例で説明した主走査ラインピッチ
Dの整数分の一の主走査ラインピッチdで印刷を行うこ
ともできる。そのような場合には、ノズルピッチは、k
×d×i(iは、2以上の整数)ということになる。す
なわち、各ノズル列は、ノズルピッチやずらし量によら
ず、複数のノズル列がそれぞれ含むノズルが、主走査の
方向について並ばないように副走査の方向に互いにずら
されて配されているノズル列であればよい。
【0054】また、上記各実施例では、ノズル列が有す
るノズルの数は7個であったが、図10に示すように1
1個であってもよく、さらに他の数であってもよい。た
だし、ノズルの数Nはノズルピッチkと素であることが
好ましい。また、副走査については、送り量N×D(N
はノズル数、Dは主走査ラインピッチ)の定則送りを実
施するか、平均値がN×Dである複数種類の送り量によ
る副走査を含む単位副走査を繰り返し実行する、変則送
りを行うことが好ましい。そのような態様とすれば、印
刷用紙上の全ての主走査ラインを効率的に記録すること
ができる。
【0055】(2)図11は、変形例の印刷ヘッドユニ
ット60dを背面から見た透視図である。上記各実施例
では、各色のインクのノズル列のノズルは、すべて、主
走査の方向について並ばないように、順に主走査ライン
ピッチDずつずらして配されていた。しかし、印刷ヘッ
ドユニットは、主走査の方向について並ぶようなノズル
列を有している態様としてもよい。例えば、図11に示
す印刷ヘッドユニット60dは、ブラックについての
み、4本のノズル列K1〜K4を有しており、ノズル列
K2〜K4のノズルは、破線で示すように、それぞれノ
ズル列C,M,Yのノズルと主走査方向に並んでいる。
【0056】このようなプリンタにおいても、カラー印
刷の際にはノズル列K1、C、M、Yを使用し、ノズル
列K2、K3、K4を使用しないこととすれば、上記各
実施例と同様の効果を得ることができる。すなわち、主
走査の方向に垂直な方向について主走査ラインピッチD
のk倍(kは使用するインク色の数)のノズルピッチk
×Dで配列されたN個(Nはkと素の整数)のノズルを
それぞれ含むk個のノズル列であって、複数のノズル列
に含まれ、各ノズル列が含むノズルの位置が主走査の方
向について並ばないように、主走査の方向に垂直な方向
に主走査ラインピッチDの整数倍の寸法だけ互いにずれ
るようにノズル列を選択する。そして、カラー印刷にお
ける主走査の際に、選択したノズル列を使用して印刷媒
体上にドットを形成する。このような態様とすれば、上
記各実施例と同様の効果を得ることができる。なお、一
枚の印刷用紙を印刷する間に一度でもそのノズル列に含
まれるノズルが使用されれば、「ノズル列を使用する」
に該当するものとする。画像データや副走査のやり方に
よっては、そのノズル列の中に、一度も使用されないノ
ズルが存在する場合もある。
【0057】(3)上記各実施例では、主走査の往路と
復路の両方においてインク滴の吐出を行ったが、往路と
復路のいずれか一方においてのみ、インク滴を吐出する
態様とすることもできる。そのような態様としても、以
下のような印刷ヘッドを使用して印刷を行えば、複数色
のインクで記録されるべき画素に、所定の時間間隔を開
けて各色のインクを記録でき、画素からインクがあふれ
出して隣の画素に滲み出す可能性を低くすることができ
る。そのような印刷ヘッドとは、同一色のインク滴を吐
出する複数のノズルを含むノズル列であって互いに異な
る色のインク滴を吐出する複数のノズル列を備え、複数
のノズル列がそれぞれ含むノズルは、ノズル列に垂直な
方向について並ばないようにノズル列の方向に互いにず
らされて配されている、印刷ヘッドである。
【0058】(4)上記実施例では、インクジェットプ
リンタについて説明したが、本発明はインクジェットプ
リンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を行
う種々の印刷装置に適用可能である。
【0059】(5)上記実施例において、ハードウェア
によって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置
き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによっ
て実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換え
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様の印刷ヘッドを背面から見た透
視図。
【図2】インクジェットプリンタ22を備えた印刷シス
テムの概略構成図。
【図3】制御回路40を中心としたプリンタ22の構成
を示すブロック図。
【図4】印刷用紙上の主走査ラインがどのように記録さ
れるかを示す説明図。
【図5】比較例のプリンタの印刷ヘッドユニット60o
を背面から見た透視図。
【図6】比較例において、印刷用紙上の主走査ラインが
どのように記録されるかを示す説明図。
【図7】第2実施例の印刷ヘッドを背面から見た透視
図。
【図8】第2実施例において、印刷用紙上の主走査ライ
ンがどのように記録されるかを示す説明図。
【図9】第3実施例において、印刷用紙上の主走査ライ
ンがどのように記録されるかを示す説明図。
【図10】変形例の印刷ヘッドユニット60cを背面か
ら見た透視図。
【図11】変形例の印刷ヘッドユニット60dを背面か
ら見た透視図。
【符号の説明】
22…インクジェットプリンタ 23…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 28,28b,28c,28d,28o…印刷ヘッド 31…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置検出センサ 40…制御回路 41…CPU 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 61〜64…ノズルブロック 61a〜61d…ノズルブロック 71〜74…カートリッジ 90…コンピュータ C…シアンノズル列 D…主走査ラインピッチ K,K1〜K4…ブラックノズル列 LC…ライトシアンノズル列 LM…ライトマゼンタノズル列 M…マゼンタノズル列 MS…主走査方向を示す矢印 P…印刷用紙 PE…ピエゾ素子 PS…印刷信号 ROM…プログラマブル SS…印刷用紙の搬送方向を示す矢印 SS’…印刷ヘッドユニットの相対的な送り方向を示す
矢印 k…ノズルピッチ Y…イエロノズル列

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルからインク滴を吐出して印刷媒体
    上にドットを形成することにより画像を印刷する印刷装
    置であって、 同一色のインク滴を吐出する複数のノズルを含むノズル
    列であって互いに異なる色のインク滴を吐出する複数の
    ノズル列を備えた印刷ヘッドと、 前記印刷ヘッドと前記印刷媒体の少なくとも一方を移動
    させて主走査を行う主走査駆動部と、 前記主走査の最中に前記複数のノズルのうちの少なくと
    も一部を駆動してインク滴を吐出させるヘッド駆動部
    と、 前記印刷ヘッドと前記印刷媒体の少なくとも一方を前記
    主走査の方向に垂直な方向に移動させて副走査を行う副
    走査駆動部と、 前記各部を制御するための制御部と、を備え、 前記複数のノズル列がそれぞれ含むノズルは、前記主走
    査の方向について並ばないように前記副走査の方向に互
    いにずらされて配されている、印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記複数のノズル列は、 主走査ラインピッチDのk倍(kは2以上の整数)のノ
    ズルピッチk×Dで配列されたノズルをそれぞれ含むk
    個のノズル列であって、 前記副走査の方向に前記主走査ラインピッチDの整数倍
    の寸法だけずらされて配されている、印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷装置であって、 下端のノズルが前記複数のノズル列の中で最も下方に位
    置するノズル列を下側ノズル列とし、 上端のノズルが前記複数のノズル列の中で最も上方に位
    置するノズル列を上側ノズル列としたとき、 前記下側ノズル列の上端のノズルが、前記上側ノズル列
    の下端のノズルよりも上方にある、印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記複数のノズル列は、それぞれN個(Nは2以上の整
    数)のノズルを備えており、 前記制御部は、前記主走査の合間に主走査ラインピッチ
    DのN倍の送り量N×Dの前記副走査を前記副走査駆動
    部に実行させる、印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記複数のノズル列は、それぞれN(Nは2以上の整
    数)のノズルを備えており、 前記制御部は、前記主走査の合間に行われる前記副走査
    であって平均値が主走査ラインピッチDのN倍のN×D
    である複数種類の送り量による前記副走査を含む単位副
    走査を、繰り返し前記副走査駆動部に実行させる、印刷
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記制御部は、前記主走査を前記主走査駆動部に双方向
    に行わせつつ、前記主走査の往路と復路の双方において
    前記ヘッド駆動部にインク滴を吐出させる、印刷装置。
  7. 【請求項7】 ノズルからインク滴を吐出して印刷媒体
    上にドットを形成することにより画像を印刷する印刷装
    置に用いられる印刷ヘッドであって、 同一色のインク滴を吐出する複数のノズルを含むノズル
    列であって互いに異なる色のインク滴を吐出する複数の
    ノズル列を備え、 前記複数のノズル列がそれぞれ含むノズルは、前記ノズ
    ル列に垂直な方向について並ばないように前記ノズル列
    の方向に互いにずらされて配されている、印刷ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の印刷ヘッドであって、 前記複数のノズル列は、 ノズルピッチKDで配列されたノズルをそれぞれ含むk
    個(kは2以上の整数)のノズル列であって、 前記ノズル列の方向にKD/kの整数倍の寸法だけ互い
    にずらされて配されている、印刷ヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の印刷ヘッドであって、 下端のノズルが前記複数のノズル列の中で最も下方に位
    置するノズル列を下側ノズル列とし、 上端のノズルが前記複数のノズル列の中で最も上方に位
    置するノズル列を上側ノズル列としたとき、 前記下側ノズル列の上端のノズルが、前記上側ノズル列
    の下端のノズルよりも上方にある、印刷ヘッド。
  10. 【請求項10】 同一色のインク滴を吐出する複数のノ
    ズルを含むノズル列であって互いに異なる色のインク滴
    を吐出する複数のノズル列を備えた印刷ヘッドを有する
    印刷装置を使用して、印刷媒体上にドットを形成するこ
    とにより画像を印刷する方法であって、(a)それぞれ
    N個(Nは2以上の整数)のノズルを含むノズル列であ
    って、各ノズル列が含むノズルが、前記ノズル列に垂直
    な方向について並ばずに前記ノズル列の方向に互いにず
    れているノズル列を準備する工程と、(b)前記印刷ヘ
    ッドと前記印刷媒体の少なくとも一方を移動させる主走
    査を、前記ノズル列の方向と垂直な方向に行いつつ、前
    記準備したノズル列を使用して前記印刷媒体上にドット
    を形成する工程と、(c)前記印刷ヘッドと前記印刷媒
    体の少なくとも一方を前記主走査の方向に垂直な方向に
    移動させる副走査であって、送り量が主走査ラインピッ
    チDのN倍のN×Dである副走査を、前記主走査の合間
    に実行する工程と、を備える印刷方法。
  11. 【請求項11】 同一色のインク滴を吐出する複数のノ
    ズルを含むノズル列であって互いに異なる色のインク滴
    を吐出する複数のノズル列を備えた印刷ヘッドを有する
    印刷装置を使用して、印刷媒体上にドットを形成するこ
    とにより画像を印刷する方法であって、(a)それぞれ
    N個(Nは2以上の整数)のノズルを含むノズル列であ
    って、各ノズル列が含むノズルが、前記ノズル列に垂直
    な方向について並ばずに前記ノズル列の方向に互いにず
    れているノズル列を準備する工程と、(b)前記印刷ヘ
    ッドと前記印刷媒体の少なくとも一方を移動させる主走
    査を、前記ノズル列の方向と垂直な方向に行いつつ、前
    記準備したノズル列を使用して前記印刷媒体上にドット
    を形成する工程と、(c)前記印刷ヘッドと前記印刷媒
    体の少なくとも一方を前記主走査の方向に垂直な方向に
    移動させる副走査であって、前記主走査の合間にそれぞ
    れ実行され平均値が主走査ラインピッチDのN倍のN×
    Dである複数種類の送り量の副走査を含む単位副走査
    を、繰り返し実行する工程と、を備える印刷方法。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の印刷方法
    であって、 前記工程(a)は、前記主走査を双方向に行いつつ、前
    記主走査の往路と復路の双方においてインク滴を吐出す
    る工程を備える、印刷方法。
JP2001240493A 2001-08-08 2001-08-08 各色ノズルが副走査方向にずらして配されている印刷ヘッドによる印刷 Expired - Fee Related JP4484403B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001240493A JP4484403B2 (ja) 2001-08-08 2001-08-08 各色ノズルが副走査方向にずらして配されている印刷ヘッドによる印刷

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001240493A JP4484403B2 (ja) 2001-08-08 2001-08-08 各色ノズルが副走査方向にずらして配されている印刷ヘッドによる印刷

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003048318A true JP2003048318A (ja) 2003-02-18
JP4484403B2 JP4484403B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=19071096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001240493A Expired - Fee Related JP4484403B2 (ja) 2001-08-08 2001-08-08 各色ノズルが副走査方向にずらして配されている印刷ヘッドによる印刷

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4484403B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005324360A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、およびプログラム
JP2013256075A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及びその制御方法
JP2014046479A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Fujifilm Corp インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2014046480A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Fujifilm Corp インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2014046481A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Fujifilm Corp インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2014083804A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2016132242A (ja) * 2015-01-22 2016-07-25 株式会社ミマキエンジニアリング 印刷装置及び印刷方法
WO2022230438A1 (ja) * 2021-04-26 2022-11-03 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンタ

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005324360A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、およびプログラム
JP2013256075A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及びその制御方法
CN103481670A (zh) * 2012-06-13 2014-01-01 富士胶片株式会社 喷墨记录装置和用于控制该喷墨记录装置的方法
US8807681B2 (en) 2012-06-13 2014-08-19 Fujifilm Corporation Inkjet recording apparatus and method for controlling the same
CN103481670B (zh) * 2012-06-13 2016-04-20 富士胶片株式会社 喷墨记录装置和用于控制该喷墨记录装置的方法
JP2014046479A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Fujifilm Corp インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2014046480A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Fujifilm Corp インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2014046481A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Fujifilm Corp インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2014083804A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Fujifilm Corp インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2016132242A (ja) * 2015-01-22 2016-07-25 株式会社ミマキエンジニアリング 印刷装置及び印刷方法
WO2022230438A1 (ja) * 2021-04-26 2022-11-03 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4484403B2 (ja) 2010-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1106369B1 (en) Combination of bidirectional- and unidirectional-printing using plural ink types
KR970007630B1 (ko) 잉크제트기록방법 및 장치
JP3066384B2 (ja) インタレース印刷方法
US20060092221A1 (en) Printing method and apparatus for an ink-jet printer having a wide printhead
US7625065B2 (en) Ink jet print head and ink jet printing apparatus
JP5228410B2 (ja) 画像形成方法、画像形成装置、画像形成システム、及び画像形成プログラム
JP4693343B2 (ja) 記録位置調整方法およびインクジェット記録装置
US8740351B2 (en) Ink jet printing system, ink jet printing method, and storage medium
JP5247006B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
US6948796B2 (en) Printing by switching sub-scan feeding between monochromatic and color areas
JPH06171111A (ja) インクジェット記録装置
JP2002347230A5 (ja)
JPH11216856A (ja) 記録装置および方法
JP5487552B2 (ja) 液体吐出装置、液体吐出方法
JP2002264319A5 (ja)
JPH0776160A (ja) ドット印刷方法及びドット印刷のためのインクジェット印字ヘッド
JP2002103584A (ja) プラテンを汚すことなく印刷用紙の端部まで行う印刷
JP4566396B2 (ja) インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法
JP4484403B2 (ja) 各色ノズルが副走査方向にずらして配されている印刷ヘッドによる印刷
JP2006256009A (ja) インクジェット記録方法
JP5312143B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2006231930A (ja) 印刷方法、印刷装置およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4168573B2 (ja) 異なるタイミングで形成されるドット間の形成位置のずれの調整
JP3497455B2 (ja) インクジェット画像形成装置及びインクジェット画像形成方法
JP2009045800A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060829

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061027

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees