JP2014012374A - 印刷方法および印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のノズルを有するノズル列を印刷媒体に対して主走査方向および副走査方向に相対移動させてインクを吐出し、1回の主走査で、主走査方向に並ぶドット列であるラスターラインを完成させる単独領域と、2回の主走査でラスターラインを完成させるオーバーラップ領域とからなる印刷画像の印刷を行う印刷方法であって、2回の主走査のうちの先行する主走査と後行する主走査のいずれで、オーバーラップ領域の各々のドットを形成するかを割り当てる第1の工程と、割り当てられた結果に応じて、先行する主走査と後行する主走査を順に行う第2の工程とを備え、第1の工程は、先行する主走査と後行する主走査のそれぞれで形成されるドットの並びが、複数のドットの集まりに区分けされ易いように、割り当てを行う構成である、印刷方法。
【選択図】図5
Description
前記複数回の主走査のうちの先行する主走査と後行する主走査のいずれで、前記オーバーラップ領域の各々のドットを形成するかを割り当てる第1の工程と、
前記割り当てられた結果に応じて、前記先行する主走査と前記後行する主走査を順に行う第2の工程と
を備え、
前記第1の工程は、
前記先行する主走査と前記後行する主走査のそれぞれで形成されるドットの並びが、複数のドットの集まりに集合化し易いように、前記割り当てを行う、印刷方法。
この構成によれば、従来のマスクよりもONデータの集合性に優れた用いることで、容易に前記割り当てを実現することができる。
この構成によれば、簡単な構成かつ確実に、前記割り当てを実現することができる。
前記複数回の主走査のうちの先行する主走査と後行する主走査のいずれで、前記オーバーラップ領域の各々のドットを形成するかを割り当てる割当処理部と、
前記割り当てられた結果に応じて、前記先行する主走査と前記後行する主走査を順に行う印刷実行部と
を備え、
前記割当処理部は、
前記先行する主走査と前記後行する主走査のそれぞれで形成されるドットの並びが、複数のドットの集まりに集合化し易いように、前記割り当てを行う、印刷装置。
適用例4の印刷装置は、適用例1の印刷方法と同様に、オーバーラップ領域における濃度ムラの発生を抑制することが可能となる。
A.実施例:
A1.印刷システムの構成:
A2.ノズル列と部分オーバーラップ印刷:
A3.印刷処理:
A4.割当処理:
A5.マスクの生成方法:
A6.実施例効果:
B.変形例:
A1.印刷システムの構成:
図1は、本実施例の印刷システムの構成を示す説明図である。印刷システムは、コンピューター10とプリンター20とを備える。コンピューター10は、印刷のためのデータ(以下「印刷用画像データ」と言う。)をプリンター20に送る。プリンター20は、コンピューター10から印刷用画像データを受け取り、印刷用画像データに基づいて用紙(印刷媒体)Pに画像を印刷する。
図2は、印刷ヘッドのノズル列を示す説明図である。図2に示すノズル列は、一色分である。本実施例では、色が6色有るので、プリンター20は、図2に示すノズル列を各色一列、合計6列備えている。ノズル列は、複数の上流側ノズル91と、複数の中央部ノズル92と、複数の下流側ノズル93と、を備える。上流側ノズル91と下流側ノズル93とは、オーバーラップ印刷時に使用されるノズル群として役割分担されるノズルである。上流側ノズル91の数と下流側ノズル93の数は同一である。各ノズル91〜93の隣接するノズルとの距離(ノズルピッチ)Lnは、印刷時における画素配列のピッチの2倍である。用紙Pの副走査方向の移動量は、Ln/2と、上流側ノズル91の部分の長さと、中央部ノズル92の部分の長さを足した長さからノズルピッチの半分(Ln/2)を引いた長さLyである。
プリンター20における印刷処理について説明する。図4は、プリンター20における印刷処理の流れを示すフローチャートである。ここでの印刷処理は、コンピューター10から所定の画像の印刷指令を受けることで開始される。印刷処理を開始すると、CPU40は、まず、コンピューター10から送られてくる印刷対象であるRGB形式の印刷用画像データを、入力インターフェイス41を介して受け取る(ステップS110)。
図5は、ステップS140によって実行される割当処理を示す説明図である。二値化データPD1は、オーバーラップ領域P103、P105(図3(B))のハーフトーン処理(ステップS130)の結果を例示するものであり、図示は主走査方向において省略された長さとなっている。二値化データPD1において、ハッチ有りの格子は、ハーフトーン処理においてドットONと判断された画素を示し、ハッチ無しの格子は、ハーフトーン処理においてドットOFFと判断された画素を示している。
本実施例では、先行バンド識別マスクデータMK1は、EEPROM60に格納された部分オーバーラップマスク62を修正することで生成される。印刷を行う際の印刷媒体、解像度、ドットサイズなどの印刷条件に応じた複数のマスクデータが、部分オーバーラップマスク62としてEEPROM60に予め記憶されている。このマスクデータは、ディザ法によって生成されており、ONデータを離散的に配置する。なお、生成法は、ディザ法に限る必要はなく、γ補正、誤差拡散法など離散性に優れた方法であれば、いずれを採用することもできる。CPU40は、印刷の際の印刷条件に対応したマスクデータをEEPROM60から読み出して、この読み出したマスクデータを基本マスクデータとして、この基本マスクデータから先行バンド識別マスクデータMK1を生成する。
以上詳述したように、本実施例の印刷システムによれば、オーバーラップ領域において、先行バンドで形成されるドットの並びと後行バンドで形成されるドットの並びが、ライン方向においてドットONとする画素が複数の集まりに集合化し易く、孤立画素が少ないものとなる。このために、1ドットだけ孤立して形成されることが少なくなることから、次の理由によって、オーバーラップ領域における濃度ムラの発生を十分に抑制することができる。
この発明は前記実施例やその変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
前記実施例では、ONデータの集合性に優れたマスクデータMK1、MK2をハーフトーン処理後のオーバーラップ領域における二値化データPD1の全体にマスク処理を行う構成としたが、これに換えて、二値化データPD1を複数のブロックに分けて、ブロック毎にマスク処理が必要か否かを判定し、必要と判定されたブロックに限りマスク処理を行うようにしてもよい。マスク処理が必要か否かは、当該ブロックにおいてブロック全体に対するドットONと判断される画素の比率(以下、「階調率」と呼ぶ)を求め、この比率が50%を含む所定の範囲内(例えば、40%〜60%、45%〜55%等)にある場合にマスク処理が必要であると判断する。階調率が50パーセントであるとき、離散性が高いと、吐出パターンが「打つ/打たない/打つ/打たない」となる。この場合には、前述したように1ドット当たりのインク重量が減少することから、前述したマスク処理を行うことが望まれるためである。この構成によれば、前記所定の範囲外の階調率のデータに一切補正を与えることなく、オーバーラップ領域における濃度ムラの発生を改善することができる。
前記実施例では、オーバーラップ領域は、2回のパスでラスターラインを完成させる構成としたが、本発明はこれに限られない。例えば、4回のパス等、2回以外のパス数でラスターラインを完成させる構成としてもよい。
前記実施例では、EEPROM60から離散性に優れたマスクデータを取得し、このマスクデータの各要素のデータを行方向に並ぶ2要素のデータに拡張して、マスク処理用のマスクを生成していたが、本発明はこれに限られない。例えば、離散性に優れたマスクよりも集合性に優れたマスクをメモリーに格納しておき、メモリーからそのマスクを取得してマスク処理用としてもよい。
前記実施例では、本発明をプリンター側で実現していたが、本発明はこれに限られない。例えば、コンピューター側で実現する構成としてもよい。また、CPU40が行っていた機能の一部または全部をコンピューターにインストールしたソフトウェアとしてのRIP(Raster image processor)が行う構成とすることもできる。また、コンピューターとプリンターの間に接続したハードウェアとしてのRIPが行う構成としてもよい。
前記実施例では、プリンターが有する印刷ヘッドのノズルからインクを吐出させるためのインクの吐出方式としては、ピエゾ素子の駆動によるものとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ該気泡によりインクを吐出させるサーマル方式等、種々の方式とすることができる。
前記実施例では、プリンターはカラープリンターとしたが、これに換えて、白黒プリンター、単色プリンターとすることもできる。また、メタリックインクを吐出するメタリックプリンターとすることもできる。
前記実施例および各変形例において、ソフトウェアによって実現した機能は、ハードウェア、例えばディスクリートな電子回路によって実現するものとしてもよい。
20…プリンター
30…制御ユニット
40…CPU
41…入力インターフェイス
51…ROM
52…RAM
60…EEPROM
62…部分オーバーラップマスク
70…キャリッジモーター
71…駆動ベルト
72…プーリー
73…摺動軸
74…モーター
75…ローラー
80…キャリッジ
82…インクカートリッジ
90…印刷ヘッド
91…上流側ノズル
92…中央部ノズル
93…下流側ノズル
P…用紙
P103、P105…オーバーラップ領域
PD1…二値化データ
PD2…先行バンド側二値化データ
PD3…後行バンド側二値化データ
MK1…先行バンド識別マスクデータ
MK2…後行バンド識別マスクデータ
Claims (5)
- 複数のノズルを有するノズル列を印刷媒体に対して主走査方向および副走査方向に相対移動させてインクを吐出し、1回の主走査で、前記主走査方向に並ぶドット列であるラスターラインを完成させる単独領域と、複数回の主走査で前記ラスターラインを完成させるオーバーラップ領域とからなる印刷画像の印刷を行う印刷方法であって、
前記複数回の主走査のうちの先行する主走査と後行する主走査のいずれで、前記オーバーラップ領域の各々のドットを形成するかを割り当てる第1の工程と、
前記割り当てられた結果に応じて、前記先行する主走査と前記後行する主走査を順に行う第2の工程と
を備え、
前記第1の工程は、
前記先行する主走査と前記後行する主走査のそれぞれで形成されるドットの並びが、複数のドットの集まりに集合化し易いように、前記割り当てを行う、印刷方法。 - 請求項1に記載の印刷方法であって、
前記第1の工程は、
ハーフトーン処理後の印刷用の二値化データに対して前記オーバーラップ領域用のマスクによるマスク処理を実行することにより、前記割り当てを行い、
前記マスクとして、所定の方法で作成された離散性に優れたマスクよりもONデータの集合性に優れたマスクを用いる、印刷方法。 - 請求項2に記載の印刷方法であって、
前記第1の工程は、
前記離散性に優れたマスクを取得し、
前記離散性に優れたマスクの各要素のデータを行方向に並ぶ2要素のデータに拡張して、前記マスク処理用のマスクを生成する、印刷方法。 - 複数のノズルを有するノズル列を印刷媒体に対して主走査方向および副走査方向に相対移動させてインクを吐出し、1回の主走査で、前記主走査方向に並ぶドット列であるラスターラインを完成させる単独領域と、複数回の主走査で前記ラスターラインを完成させるオーバーラップ領域とからなる印刷画像の印刷を行う印刷装置であって、
前記複数回の主走査のうちの先行する主走査と後行する主走査のいずれで、前記オーバーラップ領域の各々のドットを形成するかを割り当てる割当処理部と、
前記割り当てられた結果に応じて、前記先行する主走査と前記後行する主走査を順に行う印刷実行部と
を備え、
前記割当処理部は、
前記先行する主走査と前記後行する主走査のそれぞれで形成されるドットの並びが、複数のドットの集まりに集合化し易いように、前記割り当てを行う、印刷装置。 - 請求項4に記載の印刷装置であって、
前記割当処理部は、
ハーフトーン処理後の印刷用の二値化データに対して前記オーバーラップ領域用のマスクによるマスク処理を実行することにより、前記割り当てを行い、
前記マスクは、
所定の方法で作成された離散性に優れたマスクよりもONデータの集合性に優れた構成である、印刷装置。
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