JP2009159328A - マルチプレクサ、トリプレクサ及びダイプレクサ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の周波数帯域を共用する場合、集中定数型フィルタと分布定数型フィルタを適切に使い分け、良好な特性の確保と小型化に適したマルチプレクサを提供する。
【解決手段】本発明のマルチプレクサ(トリプレクサ)は、最も低い第1の周波数帯域と、中間の第2の周波数帯域と、最も高い第3の周波数帯域を共用するために、集中定数素子を用いて構成され第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ11と、分布定数線路を用いて共振器が形成され第2の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタ12と、分布定数線路を用いて共振器が形成され第3の周波数帯域を通過帯域とする第3のフィルタ13とを備えて構成される。マルチプレクサにより、共通端子T10と、各フィルタ11、12、13の各端子T11、T12、T13の間で、第1〜第3の周波数帯域の信号を選択的に伝送することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、携帯機器において複数の周波数帯域の送受信を行うために搭載されるマルチプレクサに関するものである。
近年、携帯機器の高機能化に対応するため複数の周波数帯域を共用可能な高周波回路の構成が要望されている。そのため、携帯機器の高周波回路にマルチプレクサを搭載し、複数の周波数帯域に対応するフィルタを組み合わせて、所望の周波数帯域の送受信信号を選択的に伝送する構成が採用される。この種のマルチプレクサでは、積層体に構成したインダクタやコンデンサを用いて、フィルタ機能や分波機能を実現している。マルチプレクサ等の高周波回路に含まれるフィルタのインダクタやコンデンサの回路素子を積層体に構成する場合、集中定数素子を用いる手法(集中定数型フィルタ)と、分布定数線路を用いる手法(分布定数型フィルタ)が知られている。
例えば特許文献1、2には、集中定数型フィルタを備えたダイプレクサが開示されている。これらのダイプレクサは、集中定数素子であるインダクタとコンデンサを用いてローパスフィルタとハイパスフィルタを構成し、2つの周波数帯域を共用するためのフィルタ機能及び整合機能を有している。集中定数型フィルタは、特別な整合回路を組み込む必要がなく、減衰極をLC共振器により発生させるため極位置の設定に自由度がある点にメリットがある。一方、集中定数素子の場合は、高周波領域において自己共振が発生し、減衰特定が劣化する欠点がある。
これに対し、例えば特許文献3には、分布定数型フィルタを備えたダイプレクサが開示されている。特許文献3のダイプレクサは、方側短絡・片側開放のλ/4線路を用いた共振器により構成された2つのフィルタと分波回路を備えている。このような分布定数型フィルタは、集中定数型フィルタに比べて簡易な構成で、より大きな減衰特性を得ることができるが、単に2つのフィルタを接続するだけではダイプレクサとして機能しないので、分波回路を別途設ける必要がある。
特開平11−068499号公報 特開平11−266133号公報 特許第3204753号公報
従来、上述のマルチプレクサを実現する場合、複数の周波数帯域に対応する複数の集中定数型フィルタを積層体に構成した構造と、複数の周波数帯域に対応する複数の分布定数型フィルタを積層体に構成した構造が知られている。しかし、前者の構造は、マルチプレクサにおける高い周波数帯域に対し、集中定数素子の上述の自己共振によりフィルタ特性が劣化し、あるいは特性改善のための回路素子数が増加して小型化の妨げになる。また、後者の構造は、マルチプレクサにおける低い周波数帯域に対し、λ/4線路のサイズが大きくなって小型化の妨げになる。すなわち、低い周波数帯域と高い周波数帯域が混在するマルチプレクサを実現する場合、良好なフィルタ特性と小型化を両立することは困難であった。
そこで、本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、マルチプレクサにより複数の周波数帯域を共用する場合、集中定数型フィルタと分布定数型フィルタを適切に使い分けることで、良好な特性が確保できるとともに小型化に適したマルチプレクサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のマルチプレクサは、複数の周波数帯域の信号を選択的に伝送するマルチプレクサであって、前記複数の周波数帯域のそれぞれを通過帯域とし、他の周波数帯域を遮断する複数のフィルタ回路を備え、前記複数のフィルタ回路のうち、前記複数の周波数帯域のうち最も低い第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路は、集中定数素子を用いて構成された集中定数型フィルタであり、前記複数のフィルタ回路のうち、前記第1の周波数帯域より高い他の周波数帯域を通過帯域とするフィルタ回路は、分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数型フィルタであることを特徴とする。
本発明のマルチプレクサによれば、複数の周波数帯域のうちも最も低い第1の周波数帯域には集中定数型フィルタを用いるので、分布定数型フィルタの線路のサイズの増加を回避できるとともに、それより高い周波数帯域には分布定数型フィルタを用いるので、集中定数型フィルタにおける自己共振に起因する特性劣化を回避できる。このように、周波数帯域に応じて最適なフィルタを組み合わせることで、良好な特性と小型化を両立可能なマルチプレクサを実現することができる。
本発明のマルチプレクサにおいて、前記複数のフィルタ回路を複数の誘電体層を積層した積層体に構成し、前記分布定数型フィルタの共振器を、各々の前記誘電体層を積層方向に貫通するビアホール導体を用いて形成してもよい。この場合、前記分布定数型フィルタの共振器を、所定の前記誘電体層において前記ビアホール導体に接続される導体パターンを含んで形成してもよい。
本発明のマルチプレクサにおいて、前記分布定数型フィルタは、近接配置される2つの前記ビアホール導体が前記共振器を構成するバンドパスフィルタとしてもよい。
本発明のマルチプレクサにおいて、前記分布定数型フィルタの共振器は、前記積層体の部品実装面と対向する側に短絡端を形成し、前記積層体の部品実装面と近接する側に開放端を形成してもよい。
本発明のマルチプレクサにおいて、前記複数のフィルタ回路を構成する主な構成要素を、前記積層体の平面方向において前記フィルタ回路ごとに異なる領域に形成し、積層方向で互いに重ならないように配置してもよい。この場合、前記第1のフィルタ回路は、前記複数の周波数帯域のうち最も高い周波数帯域を通過帯域とするフィルタ回路と隣接する領域に配置してもよい。
本発明のマルチプレクサにおいて、前記集中定数型フィルタは、ローパスフィルタとハイパスフィルタを縦続接続して構成されるバンドパスフィルタとしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明のトリプレクサは、第1の周波数帯域と、前記第1の周波数帯域より高い第2の周波数帯域と、前記第1及び第2の周波数帯域より高い第3の周波数帯域の各信号を選択的に伝送するトリプレクサであって、集中定数素子を用いて構成され、前記第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路と、分布定数線路を用いて共振器が形成され、前記第2の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタ回路と、分布定数線路を用いて共振器が形成され、前記第3の周波数帯域を通過帯域とする第3のフィルタ回路とを備えて構成される。
本発明のトリプレクサにおいて、前記第1、第2、第3のフィルタ回路を、複数の誘電体層を積層した積層体に構成し、前記第2及び第3のフィルタ回路を、前記誘電体層を積層方向に貫通するビアホール導体を用いて形成してもよい。この場合、前記積層体の平面方向において、前記第1のフィルタ回路を一方の端部領域に配置し、前記第2のフィルタ回路が他方の端部領域に配置し、前記第3のフィルタ回路を中央領域に配置してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明のダイプレクサは、2つの異なる周波数帯域の信号を選択的に伝送するダイプレクサであって、集中定数素子を用いて構成され、低周波数側の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路と、分布定数線路を用いて共振器が形成され、高周波数側の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタ回路とを備えて構成される。
本発明によれば、複数の周波数帯域の信号を選択的に伝送するマルチプレクサにおいて、最も低い周波数帯域に対応する集中定数型フィルタとそれ以外の周波数帯域に対応する分布定数型フィルタを組み合わせた構成としたので、集中定数型フィルタにおける自己共振に起因する特性劣化を回避するとともに、分布定数方型フィルタにおける線路長を確保するためのサイズの増加を回避することができる。よって、広い範囲にわたる複数の周波数を共用する場合、良好な特性と小型化の両方に適したマルチプレクサを実現することが可能となる。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下では、携帯機器において複数の周波数帯域の送受信信号を共用するために搭載されるマルチプレクサに対して本発明を適用する場合の実施形態を説明する。
まず、2つの周波数帯域を共用するためのダイプレクサに対し、本発明を適用する場合の構成を説明する。図1は、本実施形態のダイプレクサの第1の回路構成例を示している。第1の回路構成例においては、共通端子T0と低周波数側端子T1の間に配置された集中定数型ローパスフィルタ1と、共通端子T0と高周波数側端子T2の間に配置された分布定数型バンドパスフィルタ2を備えている。共通端子T0は外部アンテナ等に接続され、低周波数側端子T1は低周波数側の送受信回路に接続され、高周波数側端子T2は高周波数側の送受信回路に接続される。
図1に示すように、集中定数型ローパスフィルタ1は、共通端子T0と低周波数側端子T1の間に並列接続されたインダクタL11及びコンデンサC11と、低周波数側端子T1とグランドの間に接続されたコンデンサC12と、共通端子T0とグランドの間に接続されたコンデンサC13とにより構成される。このように集中定数素子のみを用いて構成されたローパスフィルタ1は、低周波数帯域を通過帯域とし、それよりも高域側の周波数成分を遮断するように動作する。
また、分布定数型バンドパスフィルタ2は、共通端子T0とノードNaの間に接続されたコンデンサC14と、2つのノードNa、Nbの間に並列接続されたインダクタL12及びコンデンサC15と、ノードNbと高周波数側端子T2の間に接続されたコンデンサC16と、それぞれのノードNa、Nbとグランドの間に接続された2つのコンデンサC17、C18と、それぞれのノードNa、Nbとグランドの間に接続された分布定数線路としてのインダクタ導体La、Lbとにより構成される。このように構成された分布定数型バンドパスフィルタ2は、高周波数帯域を通過帯域とし、それよりも高域側及び低域側の周波数成分を遮断するように動作する。
次に図2は、本実施形態のダイプレクサの第2の回路構成例を示している。第2の回路構成例においては、共通端子T0と低周波数側端子T1の間に配置された集中定数型バンドパスフィフィルタ3と、共通端子T0と高周波数側端子T2の間に配置された分布定数型バンドパスフィルタ2を備えている。集中定数型バンドパスフィルタ3は、集中定数型ハイパスフィルタ3aと集中定数型ローパスフィルタ3bを縦続接続して構成される。なお、共通端子T0及び各端子T1、T2の役割は、図1の場合と同様である。
図2において、集中定数型ハイパスフィルタ3aは、低周波数側端子T1に接続されたコンデンサC21と、コンデンサC21と集中定数型ローパスフィルタ3bの間に接続されたコンデンサC22と、2つのコンデンサC21、C22の一端とグランドの間に直列接続されたインダクタL21及びコンデンサC23とにより構成される。また、集中定数型ローパスフィルタ3bは、集中定数型ハイパスフィルタ3aと共通端子T0の間に並列接続されたインダクタL22及びコンデンサC24と、集中定数型ハイパスフィルタ3aとの接続点とグランドの間に接続されたコンデンサC25と、共通端子T0とグランドの間に接続されたコンデンサC26とにより構成される。このように集中定数素子のみを用いて構成された集中定数型ハイパスフィルタ3a及び集中定数型ローパスフィルタ3bからなる集中定数型バンドパスフィルタ3は、低周波数側の周波数帯域を通過帯域とし、それよりも高域側及び低域側の周波数成分を遮断するように動作する。
また、分布定数型バンドパスフィルタ2は、図1のバンドパスフィルタ2と共通の部材番号にて示すように同様の回路構成を有するので、説明を省略する。このように、図2の回路構成例は、図1の回路構成例の集中定数型ローパスフィルタ1と同様の集中定数型ハイパスフィルタ3bに、集中定数型ローパスフィルタ3aを付加することで、集中定数型バンドパスフィルタ3を構成した点が相違する。これにより、ダイプレクサの後段に接続されるフィルタ素子を低減可能となる。
図1及び図2の各回路構成例においては、2つの周波数帯域のうち、高周波数側において分布定数型フィルタを採用し、低周波数側において集中定数型フィルタを採用する点が特徴的である。図1及び図2の分布定数型バンドパスフィルタ2を低周波数側で構成すると、波長が長くなる分、インダクタ導体La、Lbのサイズが大きくなるので小型化の妨げとなる。また、図1の集中定数型ローパスフィルタ1や図2の集中定数型バンドパスフィルタ3を高周波数側で構成すると、集中定数素子の自己共振の影響が増大するのでフィルタ特性が劣化する可能性がある。よって、上述したように、高周波数側の分布定数型フィルタと、低周波数側の集中定数型フィルタを組み合わせることが小型化及び特性確保を両立する観点から望ましい。
次に、3つの周波数帯域を共用するためのトリプレクサに対し、本発明を適用する場合の構成を説明する。図3は、本実施形態のトリプレクサの回路構成例を示している。図3に示すトリプレクサは、周波数が低い側から順に、第1周波数帯域と、第2周波数帯域と、第3周波数帯域を共用する構成を有している。例えば、第1周波数帯域が2.3〜2.69GHz、第2周波数帯域が3.3〜3.9GHz、第3周波数帯域が5.15〜5.85GHzに、それぞれ設定することができる。
図3の回路構成においては、共通端子T10と第1周波数帯域用の端子T11の間に配置された集中定数型の第1フィルタ11と、共通端子T10と第2周波数帯域用の端子T12の間に配置された分布定数型の第2フィルタ12と、共通端子T10と第3周波数帯域用の端子T13の間に配置された分布定数型の第3フィルタ13とを備えている。共通端子T10は外部アンテナ等に接続され、端子T11は第1周波数帯域用の送受信回路に接続され、端子T12は第2周波数帯域用の送受信回路に接続され、端子T13は第3周波数帯域用の送受信回路に接続される。このように、3つの異なる周波数帯域のうち最も低い第1周波数帯域において集中定数型フィルタを採用し、それ以外の2つの周波数帯域において分布定数型フィルタを採用している。
図3に示すように、集中定数型の第1フィルタ11は、インダクタL31、L32、L33、L34と、コンデンサC31、C32、C33、C34、C35を含んで構成される。共通端子T10にはインダクタL31の一端が接続され、インダクタL31の他端とグランドの間にコンデンサC31が接続される。インダクタL31の他端とコンデンサC33の一端の間には、インダクタL32及びコンデンサC32からなる並列回路が接続され、コンデンサC33の他端とグランドの間にインダクタL33が接続される。コンデンサC33の他端と端子T11の間にコンデンサC34が接続され、端子T11とグランドの間には、インダクタL34とコンデンサC35の直列回路が接続される。このような構成により、第1フィルタ11は、第1周波数帯域を通過帯域とする一方、他の周波数帯域を遮断するように動作する。
分布定数型の第2フィルタ12は、コンデンサC41、C42、C43、C44、C45と、インダクタL41と、分布定数線路としてのインダクタ導体Lc、Ldを含み、インダクタ導体Lc、Ldにより共振器が形成される。共通端子T10とノードN1の間にコンデンサC41が接続され、2つのノードN1、N2の間にコンデンサC42が接続され、ノードN2と端子T12の間に、インダクタL41とコンデンサC43からなる並列回路が接続される。また、一方のインダクタ導体Lcは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC44に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN1に接続される。さらに、他方のインダクタ導体Ldは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC45に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN2に接続される。コンデンサC44、C45の他端はともにグランドに接続されている。
第2フィルタ12において、2つのインダクタ導体Lc、Ldは共振回路として動作し、互いに電磁結合するように近接位置に形成されている。インダクタ導体Lc、Ldの間の電磁結合量を後述のパターンの配置に応じて適切に制御することにより、所望の共振特性を得ることができる。このような構成により、第2フィルタ12は、第2周波数帯域を通過帯域とする一方、他の周波数帯域を遮断するように動作する。
分布定数型の第3フィルタ13は、コンデンサC51、C52、C53、C54、C55と、インダクタL51、L52と、分布定数線路としてのインダクタ導体Le、Lfを含み、インダクタ導体Le、Lfにより共振器が形成される。共通端子T10とノードN3の間に、インダクタL51とコンデンサC51からなる並列回路が接続され、2つのノードN3、N4の間にコンデンサC52が接続され、ノードN4と端子T13の間に、インダクタL52とコンデンサC53からなる並列回路が接続される。また、一方のインダクタ導体Leは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC54に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN3に接続される。さらに、他方のインダクタ導体Lfは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC55に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN4に接続される。コンデンサC54、C55の他端はともにグランドに接続されている。
第3フィルタ13において、2つのインダクタ導体Le、Lfは共振回路として動作し、互いに電磁結合するように近接位置に形成されている。第2フィルタ12の場合と同様、インダクタ導体Le、Lfの間の電磁結合量を後述のパターンの配置に応じて適切に制御することにより、所望の共振特性を得ることができる。このような構成により、第3フィルタ13は、第3周波数帯域を通過帯域とする一方、他の周波数帯域を遮断するように動作する。
次に、本実施形態のマルチプレクサの具体的な構造について説明する。以下では、図3に示したトリプレクサに対応する2種の構造を例にとり、図4〜図11を参照して説明する。まず、本実施形態のトリプレクサの第1の構造例を説明する。図4は、第1の構造例における積層体20の外観斜視図を示している。図4に示す積層体20は、導体パターンを形成した多数の誘電体層(15層)を積層して形成される。積層体20の側面には8つの凹部が形成され、それぞれに外部接続用の側面端子20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20hが形成される。図3と図4を対比すると、側面端子20aは共通端子T10として用いられ、側面端子20cは端子T11(第1周波数帯域)として用いられ、側面端子20eは端子T12(第2周波数帯域)として用いられ、側面端子20gは端子T13(第3周波数帯域)として用いられる。また、その他の側面端子20b、20d、20f、20hは、グランド端子として用いられる。
図4においては、積層体20の平面方向において、第1フィルタ11が配置される領域R1と、第2フィルタ12が配置される領域R2と、第3フィルタ13が配置される領域R3とを区分して示している。すなわち、第1〜第3フィルタ11〜13を構成する回路素子と導体パターンは、それぞれの領域R1〜R3に重なる各層に形成されるので、他の回路とは積層方向で重ならないように配置される(詳細な構成は後述する)。なお、図4では省略しているが、側面端子20a(共通端子T10)は共用されるので、その周囲の領域の直下では、例外的に第1〜第3フィルタ11〜13の各導体パターンがそれぞれ配置される。このように、第1〜第3フィルタ11〜13を異なる領域R1〜R3に配置することにより、それぞれのアイソレーションが向上し、良好なフィルタ特性を確保することができる。
図5〜図7は、図4の積層体20の内部構造を示す斜視図である。15層の積層体20において下層から順に、第1〜第5誘電体層31〜35(図5)と、第6〜第10誘電体層36〜40(図6)と、第11〜第15誘電体層(図7)41〜45をそれぞれ示している。なお、各々の誘電体層31〜45の形状は、図4の積層体20の外観に合致したものとなっている。
なお、図5〜図7において、第1〜第15誘電体層31〜45にはそれぞれ多数の導体パターンが形成され、異なる層の導体パターン同士を接続するために積層方向に貫通する多数のビアホール導体が形成されている。これらのビアホール導体は、導体パターンの一端に設けられたビア接続部を介して導体パターンと接続される。本実施形態では、上述のインダクタ導体Lc、Ld、Le、Lfを主にビアホール導体を用いて形成することで、磁界が各層の平行な面に広がるため、磁界がグランドを貫くことによる渦電流の発生を防止でき、挿入損失の悪化を回避することができる。
図5〜図7では、上方に延伸されるビアホール導体に接続されるビア接続部Va(図5の第1誘電体層31の右側参照)と、上方及び下方に延伸されるビア接続部Vb(図5の第2誘電体層32の右側参照)と、下方に延伸されるビア接続部Vc(図5の第3誘電体層33の右側参照)の3種を異なる記号により区別して示している。ただし、図5〜図7では、主要なビアホール導体のみを表記し、その他のビアホール導体を省略しているが、ビア接続部については記号のみ区別可能に表記している(部材番号は省略)。
ここで、第1〜第15誘電体層31〜45の各層の厚さと誘電率は、必要な電気的特性に応じて適宜に設定することができる。実際には、図5〜図7に示すように、各層の厚さは大きく異なるとともに、誘電率についても相違がある。
図5に示すように、最下層の第1誘電体層31には、広いグランドパターン50が形成され、その外周がそれぞれの側面電極20b、20d、20f、20hに接続されている。ビアホール導体60は、グランドパターン50の一端のビア接続部Vaから上方に延伸される。第1誘電体層31の裏面は、積層体20の部品実装面となっている。
第2誘電体層32には、第1フィルタ11のコンデンサC31、C35の各コンデンサ電極70、71と、第2フィルタ12のコンデンサC44、C45の各コンデンサ電極80、81と、第3フィルタ13のコンデンサC54、C55の各コンデンサ電極90、91が形成されている。各コンデンサ電極70、71、80、81、90、91は下層のグランドパターン50と対向配置される。インダクタ導体Lcの一部であるビアホール導体61aは、コンデンサ電極80から上方に延伸され、インダクタ導体Ldの一部であるビアホール導体62aは、コンデンサ電極81から上方に延伸される。また、インダクタ導体Leの一部であるビアホール導体63aは、コンデンサ電極90から上方に延伸され、インダクタ導体Lfの一部であるビアホール導体64aは、コンデンサ電極91から上方に延伸される。
第3誘電体層33には、第1フィルタ11のインダクタL34の一部をなす導体パターン72aと、第2フィルタ12のコンデンサC41、C42の各コンデンサ電極82、83と、第3フィルタ13のコンデンサC52のコンデンサ電極92が形成されている。コンデンサ電極82は側面端子20a(共通端子T10)に接続され、コンデンサ電極83はビアホール導体61aに接続される。
第4誘電体層34には、上述の導体パターン72aに接続される導体パターン72bと、第2フィルタ12のコンデンサC41のコンデンサ電極84と、第2フィルタ12の2つのコンデンサC42、C43に共通のコンデンサ電極85と、第3フィルタ13のコンデンサC52、C53の各コンデンサ電極93a、94aが形成されている。コンデンサ電極84、85は、それぞれビアホール導体61a、62aに接続されるとともに、コンデンサ電極93a、94aは、それぞれビアホール導体63a、64aに接続される。
第5誘電体層35には、第2フィルタ12のコンデンサC43のコンデンサ電極86と、第3フィルタ13のコンデンサC51、C53の各コンデンサ電極93b、94bが形成されている。各コンデンサ電極86、93b、94bは、それぞれ側面端子20e(端子T12)、20a(共通端子T10)、20g(端子T13)に接続される。
次に、図6に示すように、第6誘電体層36には、第1フィルタ11のインダクタL31、L32、L33、L34のそれぞれの一部をなす導体パターン73a、74a、75a、76aと、第2フィルタ12のインダクタL41の一部をなす導体パターン87aと、第3フィルタ13のインダクタ導体Le、Lfのそれぞれの一部をなす導体パターン95、96が形成されている。導体パターン95、96は、それぞれ下方に延伸されるビアホール導体63a、64aと、上方に延伸されるビアホール導体63b、64bに接続される。
第7誘電体層37には、上述の導体パターン73a、74a、75a、76aにそれぞれ接続される導体パターン73b、74b、75b、76bと、上述の導体パターン87aに接続される導体パターン87bと、第3フィルタ13のインダクタL51、L52のそれぞれの一部をなす導体パターン97a、98aが形成されている。導体パターン97a、98aは、それぞれビアホール導体63b、64bに接続される。
第8誘電体層38には、上述の導体パターン73b、74b、75b、76bにそれぞれ接続される導体パターン73c、74c、75c、76cと、第2フィルタ12のインダクタ導体Lc、Ldのそれぞれの一部をなす導体パターン88a、89aと、上述の導体パターン97a、98aにそれぞれ接続される導体パターン97b、98bが形成されている。導体パターン88a、89aは、それぞれ下方に延伸されるビアホール導体61a、62aと、上方に延伸されるビアホール導体61b、62bに接続される。
第9誘電体層39には、上述の導体パターン73c、74c、75c、76cにそれぞれ接続される導体パターン73d、74d、75d、76dと、第2フィルタ12のインダクタ導体Lc、Ldのそれぞれの一部をなす導体パターン88b、89bと、上述の導体パターン97b、98bにそれぞれ接続される導体パターン97c、98cが形成されている。導体パターン88b、89bは、それぞれ下方に延伸されるビアホール導体61b、62bと、上方に延伸されるビアホール導体61c、62cに接続される。
第10誘電体層40には、上述の導体パターン73d、74d、75d、76dにそれぞれ接続される導体パターン73e、74e、75e、76eと、第2フィルタ12のインダクタ導体Lc、Ldのそれぞれの一部をなす導体パターン88c、89cと、上述の導体パターン97c、98cにそれぞれ接続される導体パターン97d、98dが形成されている。導体パターン88c、89cは、それぞれ下方に延伸されるビアホール導体61c、62cと、上方に延伸されるビアホール導体61d、62dに接続される。
次に、図7に示すように、第11誘電体層41には、上述の導体パターン73e、74e、75e、76eにそれぞれ接続される導体パターン73f、74f、75f、76fと、第2フィルタ12のインダクタ導体Lc、Ldのそれぞれの一部をなす導体パターン88d、89dと、上述の導体パターン97d、98dにそれぞれ接続される導体パターン97e、98eが形成されている。導体パターン73fの一端は、側面端子20a(共通端子T10)に接続される。また、導体パターン88d、89dは、それぞれ下方に延伸されるビアホール導体61d、62dと、上方に延伸されるビアホール導体61e、62eに接続される。
第12誘電体層42には、上述の導体パターン74f、75f、76fにそれぞれ接続される導体パターン74g、75g、76gと、上述の導体パターン97eに接続される導体パターン97fと、第3フィルタ13のインダクタ導体Lfの一部をなす導体パターン99が形成されている。導体パターン97fの一端は、側面端子20a(共通端子T10)に接続される。また、導体パターン99は、下方に延伸されるビアホール導体64cと、上方に延伸されるビアホール導体64dに接続される。
第13誘電体層43には、第1フィルタ11のコンデンサC32のコンデンサ電極77aと、コンデンサC33、C34に共通のコンデンサ電極78aが形成されている。
第14誘電体層44には、グランドパターン51と、第1フィルタ11のコンデンサC32、C33に共通のコンデンサ電極77bと、コンデンサC34のコンデンサ電極78bが形成されている。導体パターン78bの一端は、側面端子20c(端子T11)に接続される。グランドパターン51は、各々のインダクタ導体Lc、Ld、Le、Lfの短絡端に対応し、ビアホール導体61e、62e、63b、64dの上端部がそれぞれグランドパターン51に接続される。
最上部の第15誘電体層45には、素子が形成されておらず、積層体20の全体をカバーする部材としての役割がある。
図5〜図7の構造に示されるように、第2フィルタ12の共振器の特性は、インダクタ導体Lc、Ldとして近接配置されるビアホール導体及び導体パターンに依存して定まる。インダクタ導体Lcは、積層方向がビアホール導体61a、61b、61c、61d、61eにより連結されるとともに、各層の平面方向に付加された導体パターン88a、88b、88c、88dを含んで構成される。同様に、インダクタ導体Ldは、積層方向がビアホール導体62a、62b、62c、62d、62eにより連結されるとともに、各層の平面方向に付加された導体パターン89a、89b、89c、89dを含んで構成される。
一方、第3フィルタ12の共振器の特性は、インダクタ導体Le、Lfとして近接配置されるビアホール導体及び導体パターンに依存して定まる。インダクタ導体Leは、積層方向がビアホール導体63a、63bにより連結されるとともに、各層の平面方向に付加された導体パターン95を含んで構成される。同様に、インダクタ導体Lfは、積層方向がビアホール導体64a、64b、64c、64dにより連結されるとともに、各層の平面方向に付加された導体パターン96、99を含んで構成される。
従って、第2フィルタ12及び第3フィルタ13において、それぞれの共振器の電磁結合は、上記の各ビアホール導体の位置、断面積に加えて、上記の各導体パターンの配置、形状、間隔等に応じて適切に調整することができ、共振器の所望の特性を容易に得ることができる。この場合、各導体パターンの一部をスパイラル状に構成することで、そのトータルの長さを適宜に調整し、周波数の微調整が容易になる。
次に、本実施形態のトリプレクサの第2の構造例を説明する。図8は、第2の構造例における積層体20の外観斜視図を示している。図8に示す積層体20の基本的な構造は、図4の場合と同様である。ただし、図8においては、第1フィルタ11及び第2フィルタ12が、それぞれ端部の領域R1、R2に配置され、第3フィルタ13が中央の領域R3に配置されるので、図3と比べると領域R2と領域R3が入れ替わっている。これにより、比較的アイソレーションの影響が大きい第1フィルタ11と第2フィルタ12の距離を確保してフィルタ特性を改善することができるが、詳しくは後述する。
図9〜図11は、図8の積層体20の内部構造を示す斜視図である。図9〜図11に示される第1〜第15誘電体層31〜45の構造は、それぞれ図5〜図7の斜視図に対応しているが、両者を比べると、上述の第2フィルタ12と第3フィルタ13の配置を入れ替えた点を反映した相違がある。なお、第2の構造例では、図3と同様の回路構成のトリプレクサを想定している。ここで、図9〜図11における各構成要素は、図5〜図7における各構成要素の位置と形状が異なるが、それぞれの役割と接続関係については共通している。よって、図9〜図11においては、図5〜図7と同一の構成要素に対しては同一の番号を付して表すものとし、詳しい説明については省略する。
次に、本実施形態のトリプレクサの特性について、第1の構造例と第2の構造例を対比しながら説明する。図12は、本実施形態のトリプレクサの減衰量の周波数特性を示している。図12(a)は、第1の構造例の場合の特性であり、図12(b)は第2の構造例の場合の特性である。それぞれ低い周波数側から、3つの周波数帯域FL、FM、FHに対応する第1〜第3フィルタ11、12、13の減衰量を周波数ごとにプロットしている。各々の周波数帯域FL、FM、FHが適切に通過帯域となり、他の周波数帯域が遮断帯域となるバンドパスフィルタの特性が得られることがわかる。
一方、図13は、第1の構造例と第2の構造例を対比すべく、図12に基づいて、第1フィルタ11の特性と(図13(a))、第1フィルタ11と第2フィルタ12のアイソレーション特性(図13(b))とをそれぞれ抽出して示している。図13(a)において、通過帯域の高域側付近(スカート部)に着目すると、第1の構造例の特性T1に比べて第2の構造例の特性T2の方が急峻になっている。また、図13(b)において、同様のスカート部に着目すると、第1の構造例の特性T1に比べて第2の構造例の特性T2の方が良好なアイソレーションとなっている。これらの特性は、図8〜図11に示すように、第1フィルタ11と第2フィルタ12の距離を確保したことに起因すると考えられる。このように第2の構造例は、第1フィルタ11と第2フィルタ12に関し、バンドパスフィルタ設計時に通過帯域の高域側のスカート部の特性を重視する場合に適した構造である。
以上、本実施形態に基づき本発明の内容を具体的に説明したが、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。例えば、本実施形態では、2つの周波数帯域を共用するためのダイプレクサ、あるいは3つの周波数帯域を共用するためのトリプレクサに対して本発明を適用する場合を説明したが、より一般的に複数の周波数帯域を共用するためのマルチプレクサに対しても広く本発明を適用することができる。
本実施形態のダイプレクサの第1の回路構成例を示す図である。 本実施形態のダイプレクサの第2の回路構成例を示す図である。 本実施形態のトリプレクサの回路構成例を示す図である。 本実施形態のトリプレクサの第1の構造例における積層体20の外観斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの第1の構造例において、積層体20の第1〜第5誘電体層31〜35の構造を示す斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの第1の構造例において、積層体20の第6〜第10誘電体層36〜40の構造を示す斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの第1の構造例において、積層体20の第11〜第15誘電体層41〜45の構造を示す斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの第2の構造例における積層体20の外観斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの第2の構造例において、積層体20の第1〜第5誘電体層31〜35の構造を示す斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの第2の構造例において、積層体20の第6〜第10誘電体層36〜40の構造を示す斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの第2の構造例において、積層体20の第11〜第15誘電体層41〜45の構造を示す斜視図である。 本実施形態のトリプレクサの減衰量の周波数特性を示している。 本実施形態のトリプレクサにおいて第1の構造例と第2の構造例の特性を対比する図である。
符号の説明
1…集中定数型ローパスフィルタ
2…分布定数型バンドパスフィルタ
3…集中定数型バンドパスフィルタ
11…第1フィルタ
12…第2フィルタ
13…第3フィルタ
20…積層体
50、51…グランドパターン
60、61a〜61d、62a〜62e、63a、63b、64a〜64d…ビアホール導体
70、71、77a、77b、78a、78b、80〜86、90〜92、93a、93b、94a、94b…コンデンサ電極
72a、72b、73a〜73e、74a〜74g、75a〜75g、76a〜76g、87a、87b、88a〜88d、89a〜89d、95、96、97a〜97f、98a〜98e、99…導体パターン
L11、L12、L21、L22、L31〜L34、L41、L51、L52…インダクタ
C11〜C18、C21〜C26、C31〜C35、C41〜C45、C51〜C55…コンデンサ
La、Lb、Lc、Ld、Le、Lf…インダクタ導体
T0、T10…共通端子
T1…低周波数側端子
T2…高周波数側端子
T11、T12、T13…端子
20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g、20h…側面端子

Claims (12)

  1. 複数の周波数帯域の信号を選択的に伝送するマルチプレクサであって、
    前記複数の周波数帯域のそれぞれを通過帯域とし、他の周波数帯域を遮断する複数のフィルタ回路を備え、
    前記複数のフィルタ回路のうち、前記複数の周波数帯域のうち最も低い第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路は、集中定数素子を用いて構成された集中定数型フィルタであり、
    前記複数のフィルタ回路のうち、前記第1の周波数帯域より高い他の周波数帯域を通過帯域とするフィルタ回路は、分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数型フィルタであることを特徴とするマルチプレクサ。
  2. 前記複数のフィルタ回路は、複数の誘電体層を積層した積層体に構成され、
    前記分布定数型フィルタの共振器は、各々の前記誘電体層を積層方向に貫通するビアホール導体を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載のマルチプレクサ。
  3. 前記分布定数型フィルタの共振器は、所定の前記誘電体層において前記ビアホール導体に接続される導体パターンを含んで形成されることを特徴とする請求項2に記載のマルチプレクサ。
  4. 前記分布定数型フィルタは、近接配置される2つの前記ビアホール導体が前記共振器を構成するバンドパスフィルタであることを特徴とする請求項2に記載のマルチプレクサ。
  5. 前記分布定数型フィルタの共振器は、前記積層体の部品実装面と対向する側に短絡端が形成され、前記積層体の部品実装面と近接する側に開放端が形成されることを特徴とする請求項3に記載のマルチプレクサ。
  6. 前記複数のフィルタ回路を構成する主な構成要素は、前記積層体の平面方向において、前記フィルタ回路ごとに異なる領域に形成され、積層方向で互いに重ならないように配置されることを特徴とする請求項2に記載のマルチプレクサ。
  7. 前記第1のフィルタ回路は、前記複数の周波数帯域のうち最も高い周波数帯域を通過帯域とするフィルタ回路と隣接する領域に配置されることを特徴とする請求項6に記載のマルチプレクサ。
  8. 前記集中定数型フィルタは、ローパスフィルタとハイパスフィルタを縦続接続して構成されるバンドパスフィルタであることを特徴とする請求項1に記載のマルチプレクサ。
  9. 第1の周波数帯域と、前記第1の周波数帯域より高い第2の周波数帯域と、前記第1及び第2の周波数帯域より高い第3の周波数帯域の各信号を選択的に伝送するトリプレクサであって、
    集中定数素子を用いて構成され、前記第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路と、
    分布定数線路を用いて共振器が形成され、前記第2の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタ回路と、
    分布定数線路を用いて共振器が形成され、前記第3の周波数帯域を通過帯域とする第3のフィルタ回路と、
    を備えることを特徴とするトリプレクサ。
  10. 前記第1、第2、第3のフィルタ回路は、複数の誘電体層を積層した積層体に構成され、前記第2及び第3のフィルタ回路は、前記誘電体層を積層方向に貫通するビアホール導体を用いて形成されることを特徴とする請求項9に記載のトリプレクサ。
  11. 前記積層体の平面方向において、前記第1のフィルタ回路が一方の端部領域に配置され、前記第2のフィルタ回路が他方の端部領域に配置され、前記第3のフィルタ回路が中央領域に配置されることを特徴とする請求項10に記載のトリプレクサ。
  12. 2つの異なる周波数帯域の信号を選択的に伝送するダイプレクサであって、
    集中定数素子を用いて構成され、低周波数側の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路と、
    分布定数線路を用いて共振器が形成され、高周波数側の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタ回路と、
    を備えることを特徴とするダイプレクサ。
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