JP2011147090A - 積層型マルチプレクサ、積層型トリプレクサ及びフィルタ回路 - Google Patents

積層型マルチプレクサ、積層型トリプレクサ及びフィルタ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】所定のフィルタ回路の出力側の回路を、積層体の端子電極により形成したインダクタを含めて構成し、小型化と性能の両立が可能な積層型マルチプレクサを提供する。
【解決手段】本発明の積層型マルチプレクサは積層体に構成され、複数の周波数帯域のそれぞれを通過帯域とするフィルタ回路11、12、13は、共通端子Taと複数の個別端子T1、T2、T3を備えている。このうちフィルタ回路13は、共振器Lc、Ldを含む分布定数回路と、キャパシタC32と、直列共振回路13aを含む集中定数回路を備えている。直列共振回路13aに含まれるインダクタL32は、積層体に積層方向に延伸形成された端子電極により形成され、この端子電極は一端がグランド電位に接続され他端がキャパシタC35に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯機器において複数の周波数帯域の送受信を行うために搭載される積層型マルチプレクサに関し、特に積層型マルチプレクサに含まれるフィルタ回路の回路構成及び構造に関するものである。
近年の携帯機器は、複数の異なる周波数帯域を共用可能に構成されるのが一般的になっている。そのため、アンテナ端子と、周波数帯域ごとに設けられた送受信回路との間にマルチプレクサを配置し、複数の周波数帯域の信号を選択的に送受信する構成が採用される(例えば、特許文献1、2参照)。3つの周波数帯域の信号を選択的に伝送するトリプレクサを例にとると、第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタと、第2の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタと、第3の周波数帯域を通過帯域とする第3のフィルタとを並列に配置した構成となる。一般に、この種のマルチプレクサとしては、インダクタやコンデンサなどの回路素子を積層体に構成した積層型マルチプレクサが知られている。また、積層型マルチプレクサに構成されるフィルタ回路としては、集中定数素子を用いて回路を構成した集中定数回路と、ストリップライン等の分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数回路をそれぞれ採用することができる。例えば、特許文献1には、集中定数回路と分布定数回路が混在するフィルタ回路を含む積層型マルチプレクサが開示されている。
特開2009−159328号公報 特開2003−133989号公報
一般に、マルチプレクサを構成するフィルタ回路は、アンテナに接続されるアンテナ端子と、所定の周波数帯域用の送受信回路に接続される個別端子を備えている。フィルタ回路と送受信回路との間では個別端子を経由して必要な送受信信号が伝送されるが、送受信回路からフィルタ回路にノイズ等の不要成分が流れ込む場合も想定される。この場合、送受信回路から通過帯域外の高周波成分が流れ込んだとしてもフィルタ回路で減衰されるため問題にならないが、送受信回路から不要な直流成分がフィルタ回路に流れ込むと不具合を生じる恐れがある。例えば、分布定数回路の共振器を構成するインダクタ導体がグランドに直接接続される構造を有する場合、個別端子からインダクタ導体を経由してグランドに達する経路により直流成分がショートされる状態となってフィルタ動作に支障を来たすため、直流成分を遮断する構成を採用することが望ましい。しかしながら、コンデンサやインダクタ等の回路素子を追加する場合、積層体に余分なスペースが必要となるので、積層型マルチプレクサの面積拡大あるいは積層数の増加につながり、積層型マルチプレクサが大型化するという問題がある。一方、フィルタ回路の出力側にはノッチ回路等の集中定数回路を設けることが通常であるが、回路素子を追加する分のスペースを確保するために集中定数回路の一部又は全部を削除することは、積層型マルチプレクサの性能劣化を引き起こすので望ましくない。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、積層型マルチプレクサの所定のフィルタ回路に出力側に設けた回路素子として、積層体の端子電極により形成したインダクタを用いることにより、小型化と性能確保の両立が可能なマルチプレクサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の積層型マルチプレクサは、複数の周波数帯域の信号を選択的に伝送するマルチプレクサであって、前記複数の周波数帯域のそれぞれを通過帯域とし、複数の誘電体層を積層した積層体に構成され、複数の周波数帯域のそれぞれを通過帯域とする複数のフィルタ回路と、前記複数のフィルタ回路の一方側が共通に接続される共通端子と、前記複数のフィルタ回路の他方側がそれぞれ個別に接続される複数の個別端子とを備えた積層型マルチプレクサにおいて、前記複数のフィルタ回路のうちの所定のフィルタ回路は、分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数回路と、前記個別端子と前記共振器との間に接続される第1のキャパシタと、前記個別端子とグランド電位との間に接続される直列共振回路とを含む集中定数回路と、を備えている。前記直列共振回路は、少なくとも、第2のキャパシタと、前記積層体の積層方向に延伸形成され一端が前記グランド電位に接続され他端が前記第2のキャパシタに接続される端子電極により形成される第1のインダクタとを直列接続して構成される。
本発明の積層型マルチプレクサによれば、分布定数回路を含む所定のフィルタ回路は、共振器と個別端子の間に第1のキャパシタを挿入し、個別端子とグランド電位の間に直列共振回路を接続して構成され、第1のキャパシタが個別端子からの直流成分を遮断するとともに、直列共振回路が通過帯域近傍の減衰特性を向上させる。そして、この直列共振回路は少なくとも、第2のキャパシタと、端子電極を用いた第1のインダクタとを直列接続して構成される。よって、第1のインダクタ用の導体パターンを積層体に形成することなく、グランド端子として積層体に予め形成されている端子電極を第1のインダクタとして有効に利用できる。従って、積層型マルチプレクサの面積拡大や積層数の増加を招くことなく、上述の不要な直流成分を遮断し、かつフィルタ回路の減衰特性の向上を図ることができる。
前記所定のフィルタ回路は、前記複数の周波数帯域の中のいずれの周波数帯域でもよいが、例えば、最も高い周波数帯域を通過帯域とするフィルタ回路を選択することができる。この場合、前記直列共振回路の共振周波数は前記通過帯域の低周波数側に設定される。なお、積層型マルチプレクサに含まれる1つのフィルタ回路に限らず2つ以上のフィルタ回路に対して本発明を適用してもよい。
前記直列共振回路は、第1のキャパシタ、第1のインダクタに加えて、前記誘電体層に形成される導体パターンと前記誘電体層を貫くビア導体に形成される第2のインダクタをさらに含めて構成してもよい。この場合、前記第2のインダクタを前記個別端子と前記第2のキャパシタの一端との間に接続し、前記第1のインダクタを前記第2のキャパシタの他端と前記グランド電位との間に接続することが望ましい。
前記端子電極としては、積層体の積層方向に延伸形成される多様な電極を用いることができる。前記端子電極の構造例として、前記積層体の側面に形成された一又は複数の側面電極により形成することができる。あるいは、前記端子電極の他の構造例として、前記積層体を積層方向に貫く内層ビア導体により形成することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の積層型トリプレクサは、複数の誘電体層を積層した積層体に構成され、一方側が共通端子に接続され他方側が第1の個別端子に接続され、第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路と、前記共通端子と第2の個別端子との間に接続され前記第1の周波数帯域より高い第2の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタ回路と、前記共通端子と第3の個別端子との間に接続され前記第2の周波数帯域より高い第3の周波数帯域を通過帯域とする第3のフィルタ回路とを備えて構成され、前記第1のフィルタ回路は集中定数回路により構成され、前記第2のフィルタ回路及び前記第3のフィルタ回路は、集中定数回路と、分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数回路とにより構成され、前記第3のフィルタ回路の前記集中定数回路は、前記第3の個別端子と前記共振器との間に接続される第1のキャパシタと、前記第3の個別端子とグランド電位との間に接続される直列共振回路とを含んで構成される。そして、前記直列共振回路は、少なくとも、第2のキャパシタと、前記積層体の積層方向に延伸形成され一端が前記グランド電位に接続され、他端が前記第2のキャパシタに接続される端子電極により形成される第1のインダクタとを直列接続して構成される。
本発明の積層型トリプレクサにおいて、前記積層体の側面に、前記共通端子と、前記第1の個別端子と、前記第2の個別端子と、前記第3の個別端子と、前記グランド電位に接続される複数のグランド端子とを形成し、前記複数のグランド端子のうちの1又は2以上のグランド端子を前記第1のインダクタとしての端子電極として用いてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明のフィルタ回路は、第1の端子と第2の端子との間を伝送される信号のうち所定の周波数帯域の成分のみを通過させるフィルタ回路において、分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数回路と、前記第2の端子と前記共振器との間に接続される第1のキャパシタと、前記第2の端子とグランド電位との間に接続される直列共振回路と、を含む集中定数回路とを備えて構成される。そして、前記直列共振回路は、少なくとも、第2のキャパシタと第1のインダクタとを直列接続して構成される。
本発明のフィルタ回路において、前記直列共振回路に第2のインダクタをさらに含めて構成し、前記第2のインダクタを前記第2の端子と前記第2のキャパシタの一端との間に接続し、前記第1のインダクタを前記第2のキャパシタの他端と前記グランド電位との間に接続してもよい。
本発明によれば、積層型マルチプレクサの所定のフィルタ回路において、個別端子からの直流成分を遮断し、かつ良好な減衰特性を確保するための回路構成を実現する際、積層体に設けられている側面電極等の端子電極をインダクタとして有効に利用できるので、積層体の面積増加や積層数の増加を回避でき、良好な性能と小型化を両立可能な積層型マルチプレクサを実現することができる。
本実施形態の積層型トリプレクサの等価回路の一例を示す図である。 本実施形態の積層型トリプレクサが構成される積層体10の外観斜視図である。 本実施形態の積層型トリプレクサの構造例において、積層体10の誘電体層M1〜M5の構造を示す平面図である。 本実施形態の積層型トリプレクサの構造例において、積層体10の誘電体層M6〜M10の構造を示す平面図である。 本実施形態の積層型トリプレクサの構造例において、積層体10の誘電体層M11〜M15の構造を示す平面図である。 図3〜図5の構造を有する積層型トリプレクサのシミュレーションによって得られた減衰特性を示す図である。 図6との比較のための従来型の積層型トリプレクサの第3フィルタ14の回路構成を示す図である。 図7の第3フィルタ14を有する積層型トリプレクサに対して図6と同様のシミュレーションを行って得られた減衰特性を図6と比較して示す図である。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下では、携帯機器において3つの周波数帯域の送受信信号を共用するために搭載される積層型トリプレクサに対して本発明を適用する場合の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の積層型トリプレクサの等価回路の一例を示している。図1に示す積層型トリプレクサは、周波数が低い側から順に、第1周波数帯域と、第2周波数帯域と、第3周波数帯域を共用する構成を有している。例えば、第1周波数帯域が2.3〜2.69GHz、第2周波数帯域が3.4〜3.9GHz、第3周波数帯域が5.15〜5.85GHzに、それぞれ設定することができる。
図1の等価回路においては、共通端子としてのアンテナ端子Taと第1周波数帯域用の端子T1(個別端子)の間に配置された集中定数型の第1フィルタ11と、アンテナ端子Taと第2周波数帯域用の端子T2(個別端子)の間に配置された分布定数型の第2フィルタ12と、アンテナ端子Taと第3周波数帯域用の端子T3(個別端子)の間に配置された分布定数型の第3フィルタ13とを備えている。アンテナ端子Taは外部アンテナ等に接続され、端子T1は第1周波数帯域用の送受信回路に接続され、端子T2は第2周波数帯域用の送受信回路に接続され、端子T3は第3周波数帯域用の送受信回路に接続される。
第1周波数帯域用の第1フィルタ11は、集中定数素子として、インダクタL10、L11、L12、L13と、コンデンサC10、C11、C12、C13、C14、C15を含んで構成される。アンテナ端子TaにはインダクタL10の一端が接続され、インダクタL10の他端とグランドの間にコンデンサC10が接続される。インダクタL10の他端とコンデンサC12の一端の間には、インダクタL11及びコンデンサC11からなる並列共振回路が接続され、コンデンサC12の他端とグランドの間にインダクタL12が接続される。コンデンサC12の他端と端子T1の間にコンデンサC13が接続され、端子T1とグランドの間には、インダクタL13とコンデンサC14からなる直列共振回路と、コンデンサC15がそれぞれ接続される。第1フィルタ11は、それぞれの集中定数素子の定数を適切に設定することにより、第1周波数帯域を通過帯域とする一方、他の周波数帯域を遮断するバンドパスフィルタとして動作する。
第2周波数帯域用の第2フィルタ12は、集中定数素子としてのコンデンサC20、C21、C22、C23及びインダクタL21と、分布定数線路としてのインダクタ導体La、Lbとを含んで構成され、インダクタ導体La、Lbにより共振器が形成される。アンテナ端子TaとノードN1の間にコンデンサC20が接続され、2つのノードN1、N2の間にコンデンサC21が接続され、ノードN2と端子T2の間にインダクタL21が接続される。また、一方のインダクタ導体Laは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC22に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN1に接続される。同様に、他方のインダクタ導体Lbは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC23に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN2に接続される。コンデンサC22、C23の他端はともにグランドに接続されている。
第2フィルタ12において、2つのインダクタ導体La、Lbは共振器として動作し、互いに電磁結合するように近接位置に形成されている。インダクタ導体La、Lbの間の電磁結合量を後述のパターンの配置に応じて適切に制御することにより、所望の共振特性を得ることができる。第2フィルタ12は、それぞれの集中定数素子の定数と分布定数線路の設計条件を適切に設定することにより、第2周波数帯域を通過帯域とする一方、他の周波数帯域を遮断するバンドパスフィルタとして動作する。
第3周波数帯域用の第3フィルタ13は、集中定数素子としてのコンデンサC30、C31、C32、C33、C34、C35及びインダクタL30、L31、L32と、分布定数線路としてのインダクタ導体Lc、Ldとを含んで構成され、インダクタ導体Lc、Ldにより共振器が形成される。アンテナ端子TaとノードN3の間に、インダクタL30とコンデンサC30からなる並列共振回路が接続され、2つのノードN3、N4の間にコンデンサC31が接続され、ノードN4と端子T3の間にコンデンサC32が接続される。また、端子T3とグランドの間には、インダクタL31、コンデンサC35、インダクタL32からなる直列共振回路13aが接続される。さらに、一方のインダクタ導体Lcは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC33に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN3に接続される。同様に、他方のインダクタ導体Ldは、上端がグランドに接続され(短絡端)、下端がコンデンサC34に接続され(開放端)、途中の所定位置がノードN4に接続される。コンデンサC33、C34の他端はともにグランドに接続されている。
第3フィルタ13において、2つのインダクタ導体Lc、Ldは共振器として動作し、互いに電磁結合するように近接位置に形成されている。第2フィルタ12の場合と同様、インダクタ導体Lc、Ldの間の電磁結合量を後述のパターンの配置に応じて適切に制御することにより、所望の共振特性を得ることができる。コンデンサC32は端子T3とノードN4との間で直流成分を遮断する役割があり、これにより後段の送受信回路からの直流成分がインダクタ導体Ldを通ってグランドに流れ込むことを防止できる。また、直列共振回路13aは、インダクタ導体Lc、Ldからなる共振器と相まって第3フィルタ13の減衰特性を向上させる役割がある。
直列共振回路13aの回路定数は、第3フィルタ13の通過帯域の低周波側の近傍に減衰極を生じるように調整することが望ましい。本実施形態では、直列共振回路13aに含まれる2つのインダクタL31、L32のうち、端子T3側のインダクタL31は通常の集中定数素子であるのに対し、グランド側のインダクタL32は積層体の端子電極(側面電極)を利用する点が特徴的であるが、その構造の詳細については後述する。以上のように、第3フィルタ13は、それぞれの集中定数素子の定数と分布定数線路の設計条件を適切に設定することにより、第3周波数帯域を通過帯域とする一方、他の周波数帯域を遮断するバンドパスフィルタとして動作する。
次に、本実施形態の積層型トリプレクサの具体的な構造について説明する。以下では、図1の等価回路を有する積層型トリプレクサに対応する構造を例にとり、図2〜図5を参照して説明する。図2は、本実施形態の積層型トリプレクサが構成される積層体10の外観斜視図を示している。図2に示す積層体10は、導体パターンを形成した多数の誘電体層(15層)を積層して形成される。積層体10の側面には、外部接続可能な8つの側面電極として、アンテナ端子Ta、端子T1、端子T2、端子T3、4つのグランド端子Tg1、Tg2、Tg3、Tg4がそれぞれ形成されている。これらの側面電極は、積層体10の任意の導体層の内層パターンと接続され、その下端が外部基材と接続されている。
積層体10は、その平面内において、第1フィルタ11が配置される領域R1と、第2フィルタ12が配置される領域R2と、第3フィルタ13が配置される領域R3とに概ね区分される。すなわち、第1、第2、第3フィルタ11、12、13を構成する回路素子と導体パターンは、共通端子であるアンテナ端子Taの近傍を除いて、それぞれの領域R1、R2、R3と積層方向で重なる各層に形成されている。このように領域区分することで、第1〜第3フィルタ11〜13のそれぞれのアイソレーション特性と減衰特性を向上させることができる。
本実施形態では、4つのグランド端子Tg1、Tg2、Tg3、Tg4はそれぞれの下端が外部基材のグランドパターンと接続されるが、このうちの2つのグランド端子Tg1、Tg2を図1のインダクタL32として用いる点が特徴的である。すなわち、2つのグランド端子Tg1、Tg2は、所定の導体層の内層パターンを介してコンデンサC35の電極と電気的に接続されるが、具体的な接続関係については後述する。なお、本実施形態では、側面電極を用いてインダクタL32を形成する例を説明するが、積層体10の側面電極には限られず、積層体10の各層を貫いて延伸形成される内層ビア導体等の端子電極を利用してインダクタL32を形成してもよい。この場合、内層ビア導体等の端子電極は、一端(例えば、下端)をグランドに接続し、他端(例えば、上端)をコンデンサC35の電極に接続すればよい。
図3〜図5は、図2の積層体10の各層の構造を示す平面図である。積層体10の内部には、下層から順にセラミックグリーンシートを用いた誘電体層M1〜M15が積層されている。誘電体層M1〜M15には、回路素子としての多数の導体パターンや多数の電極が形成されている。誘電体層M1〜M15のそれぞれの厚さ及び誘電率については、必要な電気的特性に応じて適宜に設定される。なお、各々の誘電体層M1〜M15の各領域は図2に対応して区分されており、右側が第1フィルタ11の領域R1に対応し、中央が第2フィルタ12の領域R2に対応し、左側が第3フィルタ13の領域R3に対応する。
ここで、図3〜図5においては、それぞれの誘電体層M1〜M15の各々に多数の導体パターンが形成され、異なる層の導体パターン同士を接続するために積層方向に貫通する多数のビア導体Vが形成されている。なお、それぞれのビア導体Vは誘電体層M1〜M15に開口された各々のビアホールを経由して積層方向に延伸形成され、図3〜図5では、誘電体層M1〜M15におけるビア導体Vの多数の接続部を表記しているが、ビア導体Vの積層方向の接続関係については省略している。実際には平面内で同座標のビア導体V同士が積層方向に適宜接続できるように構成されている。以下では、主に図1の等価回路の構成要素と誘電体層M1〜M15の電極及び導体パターンの関係について説明する。
図3に示すように、最下層の誘電体層M1には、広いグランドパターン15が形成され、その外縁部が4つの側面電極としてのグランド端子Tg1、Tg2、Tg3、Tg4に接続されている。なお、誘電体層M1の裏面(不図示)は、積層体10の部品実装面であるとともに、それぞれの側面電極の下方の位置に導体パターンが形成されている。
誘電体層M2には、第1フィルタ11のコンデンサC10、C15の各電極20、21と、第2フィルタ12のコンデンサC22、C23の各電極22、23と、第3フィルタ13のコンデンサC33、C34の各電極24、25が形成されている。これらの各電極20〜25は下層のグランドパターン15と対向配置されている。なお、第3フィルタ13のインダクタ導体Lc、Ldは、それぞれ電極24、25の一端から複数のビア導体Vを積層方向に経由して上方の誘電体層M15まで延伸形成されている。電極21の一端は、端子T1の側面電極に接続されている。
誘電体層M3には、第1フィルタ11のコンデンサC14の電極30と、第2フィルタ12のコンデンサC21の電極31と、第3フィルタ13のコンデンサC31の電極32が形成されている。
誘電体層M4には、第2フィルタ12のコンデンサC20の電極40と、第2フィルタ12のコンデンサC21の電極C41と、第3フィルタ13のコンデンサC30、C31に共通の電極42と、第3フィルタ13のコンデンサC31、C32に共通の電極43が形成されている。電極40、41は下層の電極31と対向配置され、電極42、43は下層の電極32と対向配置されている。なお、第2フィルタ12のインダクタ導体La、Lbは、それぞれ電極41、40の一端から複数のビア導体Vを積層方向に経由して上方の誘電体層M15まで延伸形成されている。
誘電体層M5には、第2フィルタ12のコンデンサC20及び第3フィルタ13のコンデンサC30に共通の電極50と、第3フィルタ13のコンデンサC32の電極51が形成されている。電極50は下層の各電極40、42に対向配置され、電極51は下層の電極43に対向配置されている。また、電極50はアンテナ端子Taの側面電極に接続され、電極51は端子T3の側面電極に接続されている。
次に、図4に示すように、誘電体層M6には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン60、61と、第3フィルタ13のインダクタL31の一部となる導体パターン62が形成されている。導体パターン62の一端は、端子T3の側面電極に接続されている。
誘電体層M7には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン70、71と、第1フィルタ11のインダクタL10、L11のそれぞれの一部となる共通の導体パターン72と、第2フィルタ12のインダクタL21の一部となる導体パターン73と、第3フィルタ13のインダクタL30及びインダクタ導体Ldのそれぞれの一部となる導体パターン74、75が形成されている。
誘電体層M8には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン80、81と、第1フィルタ11のインダクタL10、L11のそれぞれの一部となる導体パターン82、83と、第2フィルタ12のインダクタL21の一部となる導体パターン84と、第3フィルタ13のインダクタL30、L31のそれぞれの一部となる導体パターン85、86が形成されている。導体パターン84の一端は、端子T2の側面電極に接続されている。
誘電体層M9には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン90、91と、第1フィルタ11のインダクタL10、L11のそれぞれの一部となる導体パターン92、93と、第2フィルタ12のインダクタ導体La、Lbのそれぞれの一部となる導体パターン94、95と、第3フィルタ13のインダクタL30、L31のそれぞれの一部となる導体パターン96、97が形成されている。
誘電体層M10には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン100、101と、第1フィルタ11のインダクタL10、L11のそれぞれの一部となる導体パターン102、103と、第2フィルタ12のインダクタ導体La、Lbのそれぞれの一部となる導体パターン104、105と、第3フィルタ13のインダクタL30、L31のそれぞれの一部となる導体パターン106、107が形成されている。
次に、図5に示すように、誘電体層M11には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン110、111と、第1フィルタ11のインダクタL10の一部となる導体パターン112と、第2フィルタ12のインダクタ導体La、Lbのそれぞれの一部となる導体パターン113、114と、第3フィルタ13のインダクタL30、L31のそれぞれの一部となる導体パターン115、117と、第3フィルタ13のインダクタ導体Ldの一部となる導体パターン116が形成されている。
誘電体層M12には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン120、121と、第1フィルタ11のインダクタL10の一部となる導体パターン122と、第2フィルタ12のインダクタ導体La、Lbのそれぞれの一部となる導体パターン123、124と、第3フィルタ13のインダクタL30、L31のそれぞれの一部となる導体パターン125、127と、第3フィルタ13のインダクタ導体Lcの一部となる導体パターン126が形成されている。導体パターン122はアンテナ端子Taの側面電極に接続されている。
誘電体層M13には、第1フィルタ11のインダクタL12、L13のそれぞれの一部となる導体パターン130、131と、第1フィルタ11のインダクタL11の一部となる導体パターン132と、第3フィルタ13のインダクタL30、L31のそれぞれの一部となる導体パターン133、134が形成されている。導体パターン131は端子T1の側面電極に接続され、導体パターン133はアンテナ端子Taの側面電極に接続されている。
誘電体層M14には、第1フィルタ11のコンデンサC12、C13に共通の電極140と、第1フィルタ11のコンデンサC11の電極141と、第3フィルタ13のコンデンサC35の電極142が形成されている。電極140はビア導体Vを介して下層の導体パターン130と接続され、電極141はビア導体Vを介して下層の導体パターン72と接続され、電極142はビア導体Vを介して下層の導体パターン134と接続されている。
誘電体層M15には、第1フィルタ11のコンデンサC13の電極150と、第1フィルタ11のコンデンサC11及びC12に共通の電極151と、第3フィルタ13のコンデンサC35の電極であってインダクタL32の起点でもある電極152が形成されている。電極150は下層の電極140と対向配置されている。電極151は下層の電極141と対向配置され、かつビア導体Vを介して下層の導体パターン132と接続されている。電極152は下層の電極142と対向配置され、かつインダクタ導体La、Lb、Lc、Ldのそれぞれの一端に接続されている。また、電極150は、端子T1の側面電極に接続され、電極152はグランド端子Tg1、Tg2の各側面電極に接続されている。
なお、誘電体層M15の上部には、積層体10のカバーとして、回路素子が形成されない誘電体層(不図示)が設けられている。
ここで、誘電体層M15の電極152のうち、中央の矩形領域がコンデンサC35の電極に対応し、両側の領域152aがインダクタL32の起点(図1のコンデンサC35及びインダクタL32の間の接続点)に対応する。すなわち、第3フィルタ13の直列共振回路13aに含まれるインダクタL32は、電極152の2つの領域152aから、両側に並列配置されたグランド端子Tg1、Tg2である2つの側面電極を経由して下方に延伸され、最下層の誘電体層M1の裏面まで達して外部基材のグランドパターンに接続される。よって、インダクタL32のインダクタンス値は、グランド端子Tg1、Tg2である各側面電極の形状やサイズに依存して定まる。
なお、本実施形態では並列に配置される2つのグランド端子Tg1、Tg2を用いてインダクタL32を構成する例を示しているが、1つのグランド端子あるいは3つ以上のグランド端子を用いてインダクタL32を構成してもよい。
一方、上記の直列共振回路13aに含まれるインダクタL31は、誘電体層M6の端子T3を起点とし、導体層M6〜M13の導体パターン62、86、97、107、117、127、134及び各ビア導体Vを経由して、導体層M14に形成されたコンデンサC35の電極142に接続される。これらの導体パターン62、86、97、107、117、127、134の配置及び形状を適宜に設定することにより、インダクタL31のインダクタンス値を調整することができる。
このように、直列共振回路13aのインダクタンス値は、インダクタL31、L32の各インダクタンス値の和で定まる。この場合、主にインダクタL31によってインダクタンス値を調整すればよい。しかし、仮に側面電極を利用したインダクタL32を設けない場合は、所望のインダクタンス値に設定するためにはインダクタL31の各導体パターンを構成する面積の増加は避けられない。本実施形態の構造を採用すれば、側面電極を利用したインダクタL32によるサイズの増加分は生じないため、その分だけインダクタL31を小さい面積で構成でき、積層体10のサイズ及び積層数を増加させることなく小型化に適した構造を実現可能となる。なお、インダクタL32のみで必要なインダクタンス値を得られる場合は、インダクタL31を削除してもよく、一層の面積削減が可能となる。
なお、第2フィルタ12及び第3フィルタ13のそれぞれの共振器の特性は、インダクタ導体La、Lb、Lc、Ldを構成する各ビア導体及び各導体パターンの配置と構造に依存して定まる。インダクタ導体La、Lb、Lc、Ldの各々は、積層方向がビア導体Vにより連結され、平面方向で各導体パターンを付加して構成されている。また、第2フィルタ12の一対のインダクタ導体La、Lbの電磁結合と、第3フィルタ13の一対のインダクタ導体Lc、Ldの電磁結合は、上記の各ビア導体の位置、断面積に加えて、上記の各導体パターンの配置、形状、間隔等に応じて適切に調整でき、これにより各共振器の所望の減衰特性を得ることができる。
次に、本実施形態の積層型トリプレクサの特性について具体的に説明する。図6は、図3〜図5の構造を有する積層型トリプレクサのシミュレーションによって得られた減衰特性を示している。図6においては、第1の周波数帯域用の第1フィルタ11の特性S1と、第2の周波数帯域用の第2フィルタ12の特性S2と、第3の周波数帯域用の第3フィルタ13の特性S3とを重ねて示している。これらの特性S1、S2、S3は、0〜10GHzの周波数の範囲で、それぞれアンテナ端子Taから端子T1、T2、T3に至るSパラメータS21(透過特性)の周波数特性を表している。
図6からわかるように、第1フィルタ11、第2フィルタ12、第3フィルタ13は、それぞれの通過帯域内で低損失であって、通過帯域の低域側及び高域側では減衰量が大きくなっている。特に、最も高い第3の周波数帯域の特性S3では、通過帯域の低周波側では急峻な減衰極が生じ、かつ低周波側の広い周波数範囲で十分な減衰量を得ることができる。
ここで、図6の特性を、本実施形態の積層型トリプレクサとは異なる回路構成を有する従来型の積層型トリプレクサの特性と対比する。具体的には、図7に示すように、図1の第3フィルタ13のうちの出力側のコンデンサC35及び直列共振回路13aの部分を、並列共振回路14aで置き換えた第3フィルタ14を想定する。この場合の積層型トランジスタの構造の大部分は図3〜図5と共通であるとする。図8は、図7の第3フィルタ14を有する積層型トリプレクサに対して図6と同様のシミュレーションを行って得られた特性S3aと図6の特性S3とを重ねて示している。
図8からわかるように、特性S3と特性S3aを比べると、通過帯域内では概ね変化はないが、通過帯域の外側では上述の変更による相違がある。特に、通過帯域の近傍の低周波側では、特性S3aに比べて特性S3の方が大きな減衰量となっている。よって、本実施形態の積層型トリプレクサは、上述したように積層体10の小型化に適した構造を実現しつつ、良好な減衰特性を確保することができる。
以上、本実施形態に基づき本発明の内容を具体的に説明したが、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。例えば、本実施形態では、3つの周波数帯域を共用するための積層型トリプレクサに対して本発明を適用する場合を説明したが、より一般的に複数の周波数帯域を共用するための積層型マルチプレクサに対しても広く本発明を適用することができる。また、本実施形態では、複数のフィルタ回路のうち最も高い周波数帯域を通過帯域とするフィルタ回路に対して本発明の構造を適用する場合を説明したが、他の周波数帯域を通過帯域とする所定のフィルタ回路に対して本発明の構造を適用することができる。この場合、積層型マルチプレクサを構成する1つのフィルタ回路に限らず、複数のフィルタ回路に対して本発明の構造を適用してもよい。さらに、上述の積層型マルチプレクサには限られず、広くフィルタ回路に対して本発明の構造を適用することができる。
10…積層体
11…第1フィルタ
12…第2フィルタ
13…第3フィルタ
13a…直列共振回路
15…グランドパターン
20〜25、30〜32、40〜43、50、51、140〜142、150、151、152…電極
60〜62、70〜75、80〜86、90〜97、100〜107、110〜117、120〜127、130〜134…導体パターン
L10〜L13、L21、L30、L31、L32…インダクタ
C10〜C15、C20〜C23、C30〜C35…コンデンサ
La、Lb、Lc、Ld…インダクタ導体
Ta…アンテナ端子
T1、T2、T3…端子
Tg1、Tg2、Tg3、Tg4…グランド端子
V…ビア導体

Claims (9)

  1. 複数の誘電体層を積層した積層体に構成され、複数の周波数帯域のそれぞれを通過帯域とする複数のフィルタ回路と、前記複数のフィルタ回路の一方側が共通に接続される共通端子と、前記複数のフィルタ回路の他方側がそれぞれ個別に接続される複数の個別端子とを備えた積層型マルチプレクサにおいて、
    前記複数のフィルタ回路のうちの所定のフィルタ回路は、
    分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数回路と、
    前記個別端子と前記共振器との間に接続される第1のキャパシタと、前記個別端子とグランド電位との間に接続される直列共振回路と、を含む集中定数回路と、
    を備え、
    前記直列共振回路は、少なくとも、第2のキャパシタと、前記積層体の積層方向に延伸形成され一端が前記グランド電位に接続され他端が前記第2のキャパシタに接続される端子電極により形成される第1のインダクタとを直列接続して構成されることを特徴とする積層型マルチプレクサ。
  2. 前記所定のフィルタ回路は、前記複数の周波数帯域のうち最も高い周波数帯域を通過帯域とし、前記直列共振回路の共振周波数が前記通過帯域の低周波数側に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の積層型マルチプレクサ。
  3. 前記直列共振回路は第2のインダクタをさらに含み、当該第2のインダクタは前記誘電体層に形成される導体パターンと前記誘電体層を貫くビア導体とにより形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層型マルチプレクサ。
  4. 前記第2のインダクタは、前記個別端子と前記第2のキャパシタの一端との間に接続され、
    前記第1のインダクタは、前記第2のキャパシタの他端と前記グランド電位との間に接続されることを特徴とする請求項3に記載の積層型マルチプレクサ。
  5. 前記端子電極は、前記積層体の側面に形成された一又は複数の側面電極により形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の積層型マルチプレクサ。
  6. 複数の誘電体層を積層した積層体に構成され、
    一方側が共通端子に接続され他方側が第1の個別端子に接続され、第1の周波数帯域を通過帯域とする第1のフィルタ回路と、
    前記共通端子と第2の個別端子との間に接続され前記第1の周波数帯域より高い第2の周波数帯域を通過帯域とする第2のフィルタ回路と、
    前記共通端子と第3の個別端子との間に接続され前記第2の周波数帯域より高い第3の周波数帯域を通過帯域とする第3のフィルタ回路と、
    を備えた積層型トリプレクサにおいて、
    前記第1のフィルタ回路は集中定数回路により構成され、
    前記第2のフィルタ回路及び前記第3のフィルタ回路は、集中定数回路と、分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数回路とにより構成され、
    前記第3のフィルタ回路の前記集中定数回路は、前記第3の個別端子と前記共振器との間に接続される第1のキャパシタと、前記第3の個別端子とグランド電位との間に接続される直列共振回路とを含み、
    前記直列共振回路は、少なくとも、第2のキャパシタと、前記積層体の積層方向に延伸形成され一端が前記グランド電位に接続され、他端が前記第2のキャパシタに接続される端子電極により形成される第1のインダクタとを直列接続して構成されることを特徴とする積層型トリプレクサ。
  7. 前記積層体の側面には、前記共通端子と、前記第1の個別端子と、前記第2の個別端子と、前記第3の個別端子と、前記グランド電位に接続される複数のグランド端子が形成され、
    前記複数のグランド端子のうちの1又は2以上のグランド端子が前記第1のインダクタとしての端子電極として用いられることを特徴とする請求項6に記載の積層型トリプレクサ。
  8. 第1の端子と第2の端子との間を伝送される信号のうち所定の周波数帯域の成分のみを通過させるフィルタ回路において、
    分布定数線路を用いて共振器を形成した分布定数回路と、
    前記第2の端子と前記共振器との間に接続される第1のキャパシタと、前記第2の端子とグランド電位との間に接続される直列共振回路と、を含む集中定数回路と、
    を備え、
    前記直列共振回路は、少なくとも、第2のキャパシタと第1のインダクタとを直列接続して構成されることを特徴とするフィルタ回路。
  9. 前記直列共振回路は第2のインダクタをさらに含み、前記第2のインダクタが前記第2の端子と前記第2のキャパシタの一端との間に接続され、前記第1のインダクタが前記第2のキャパシタの他端と前記グランド電位との間に接続されることを特徴とする請求項8に記載のフィルタ回路。
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