JP2009158704A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特性の劣化が抑制され、且つ、十分な静電容量を有するキャパシタを備えた半導体装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板1及びMOSトランジスタ3上に形成された第1の層間絶縁膜4と、第1の層間絶縁膜4の上に形成され、メモリセル領域に位置する部分に開口部を有する第2の層間絶縁膜11と、開口部の内壁上に形成された下部電極12と、開口部の内壁に沿って、下部電極12及び第2の層間絶縁膜11上に形成された誘電体膜13、及び誘電体膜13上に形成され、開口部を埋める上部電極14とを有するキャパシタとを備えている。上部電極14、誘電体膜13、第2の層間絶縁膜のうち、メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ貫通し、キャパシタを取り囲む第1の水素バリア膜17が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、強誘電体メモリなどの半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、情報の電子化と携帯端末の進化に伴い、書き換え可能なフラッシュメモリや強誘電体メモリなどの不揮発性メモリの用途は拡大している。特に、強誘電体メモリ(FRAM:Ferroelectric Random Access Memory)は、フラッシュメモリと違って書き換えに要する電力が少なくて済むため、バッテリーなしの使用が可能で、且つ高速に動作できるため、非接触カード(RF−ID:Radio Frequency-Identification)への展開が始まりつつある。また、強誘電体メモリは、既存のSRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の置き換えとしての用途や、さらに、ロジック領域が混載されたメモリ等への使用が大きく期待されている。
強誘電体メモリの強誘電体キャパシタは、代表的には、上部電極及び下部電極にそれぞれ白金(Pt)膜を用い、強誘電体膜にPZT(Pb(ZrTi1−x)O)、BIT(BiTi12)、SBT(SrBiTa)などを用いて形成される。具体的な方法としては、例えばシリコン基板を用いたLSI(Large Scale Integration)プロセスでFRAMを形成する場合、トランジスタ等が形成されたシリコン基板の表面をシリコン酸化膜等の絶縁膜で覆った後、該絶縁膜上に白金(Pt)からなる下部電極、PZT膜、及びPtからなる上部電極を順次形成して、強誘電体キャパシタが形成される。
ここで、強誘電体メモリでは、強誘電体キャパシタへ水素が拡散されることによって、キャパシタの特性や信頼性が低下するということが知られている。特に、強誘電体キャパシタ上に、タングステンからなり、後の工程で上方に設けられるAl配線パターンと電気的に接続するコンタクト部を形成する場合、タングステンが水素雰囲気中で処理されるため、強誘電体キャパシタ上のコンタクトホールから水素が入り込んでしまう。その結果、強誘電体キャパシタの特性が劣化することがある。このような不具合に対して、水素バリア機能を携えた構造を有するキャパシタが一般的に用いられている。
例えば、上部電極上に導電性を示し、且つ水素バリア性のあるハードマスクを形成し、該ハードマスクで覆われていない領域をエッチングすることにより、上部電極、強誘電体膜、下部電極を一括でパターニングして強誘電体キャパシタを形成する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。この場合、上部電極の一部として導電性の水素バリア膜を用いると、強誘電膜への水素の進入を防止できるので、水素還元による強誘電体キャパシタの特性が劣化するのを回避できる。
特開2006−135077号公報
また、デバイス特性の向上やコスト力を強化するために、低消費電力化、高速動作化、及びチップの取れ数の増加が必要であり、半導体集積回路装置の微細化が進んでいる。微細化によりメモリセルの占有面積が縮小されると、キャパシタの占有面積を縮小しなくてはならない。一方、低消費電力化により電源電圧が低減されると、ビット線電位差が小さくなるため、情報の読み出し動作を困難にしてしまう。このため、キャパシタの占有面積を縮小しつつ、キャパシタの静電容量を増加させるという相反する要求を満たさねばならない。
これらの要求を満足するために、立体構造を有するキャパシタが提案されている。ここで、例えば層間絶縁膜内に設けられた開口部にキャパシタが形成された立体キャパシタの場合、開口部の側面にもキャパシタが設けられるため、キャパシタの表面積を大きくすることができ、微細化されても十分な静電容量を確保することができる。しかしながら、キャパシタの表面積が増加した分、例えばキャパシタの側面部分において、水素の影響をより受けやすくなる恐れがあるため、立体構造を有するキャパシタにおいては、キャパシタへ水素が侵入するのをより確実に防ぐ必要がある。
上記に鑑み、本発明の目的は、特性の劣化が抑制され、且つ、十分な静電容量を有するキャパシタを備えた半導体装置とその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る半導体装置は、MOSトランジスタが設けられたメモリセル領域を備えた半導体装置であって、半導体基板と、前記半導体基板及び前記MOSトランジスタの上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜の上に形成され、前記メモリセル領域に位置する部分に開口部を有する第2の層間絶縁膜と、前記開口部の内壁上に形成された下部電極と、前記開口部の内壁に沿って、前記下部電極及び前記第2の層間絶縁膜上に形成された誘電体膜と、及び前記誘電体膜上に形成され、前記開口部を埋める上部電極とを有し、前記MOSトランジスタと電気的に接続されるキャパシタと、前記上部電極、前記誘電体膜、前記第2の層間絶縁膜のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ貫通し、前記キャパシタを取り囲む第1の水素バリア膜とを備えている。
この構成によれば、メモリセル領域の端部に設けられた第1の水素バリア膜によりキャパシタの周囲が覆われるので、例えば製造工程中にキャパシタに水素が侵入するのを防ぐことができる。また、本発明のキャパシタは、開口部の内部に設けられた立体構造を有するため、平面構造のキャパシタに比べて、単位面積当たりの静電容量を大きくすることができる。そのため、所定の容量を確保しながら、メモリセルの単位面積をさらに小さくすることができ、微細化に有用である。従って、本発明の半導体装置では、水素還元による特性の劣化が抑制され、微細化されても十分な静電容量を有するキャパシタを備え、新羅性の高い半導体装置を実現することができる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法は、MOSトランジスタが設けられたメモリセル領域を備えた半導体装置の製造方法であって、前記MOSトランジスタが設けられた半導体基板上に、第1の層間絶縁膜を形成する工程(a)と、前記第1の層間絶縁膜を貫通し、前記MOSトランジスタに電気的に接続される第1のコンタクトプラグを形成する工程(b)と、前記第1の層間絶縁膜及び前記第1のコンタクトプラグの上に設けられ、前記メモリセル領域であって、前記第1のコンタクトプラグの上方に位置する部分に開口部を有する第2の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、前記開口部の内壁上に設けられた下部電極と、前記開口部の内壁に沿って、前記下部電極及び前記第2の層間絶縁膜の上に設けられた誘電体膜と、及び前記誘電体膜上に設けられ、前記開口部を埋める上部電極とを有し、前記第1のコンタクトプラグに電気的に接続されるキャパシタ形成する工程(d)と、前記上部電極、前記誘電体膜、及び前記第2の層間絶縁膜の上部のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ除去して前記第2の層間絶縁膜を露出させることで、前記キャパシタの周囲にスリットを形成する工程(e)と、前記上部電極の上に第3の層間絶縁膜を堆積して、前記スリットを前記第3の層間絶縁膜で埋める工程(f)と、前記第3の層間絶縁膜のうち、前記スリットの上方に位置する部分を露出させる開口を有するレジストを、前記第3の層間絶縁膜上に形成した後、前記レジストをマスクとして前記第3の層間絶縁膜及び前記第2の層間絶縁膜を除去することで、前記第3の層間絶縁膜、前記上部電極、前記誘電体膜、前記第2の層間絶縁膜のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ貫通し、前記キャパシタを取り囲むトレンチを形成する工程(g)と、前記トレンチに第1の水素バリア膜を埋め込むことで、前記第1の水素バリア膜により前記キャパシタを取り囲む工程(h)とを備えている。
この方法によれば、工程(h)でメモリセル領域の端部に第1の水素バリア膜を形成することで、メモリセル領域に設けられたキャパシタの周囲が第1の水素バリア膜で覆われるため、例えば後の工程でメモリセル領域と隣接するロジック領域に水素雰囲気下でコンタクトプラグを形成する際に、キャパシタに水素が侵入するのを抑制することができる。また、本発明の半導体装置の製造方法では、工程(d)で下部電極を開口部の内壁上に形成するため、立体構造を有するキャパシタが得られる。従って、本発明の半導体装置の製造方法では、立体キャパシタを取り囲むように第1の水素バリア膜を備えることで、微細化されても、十分な静電容量を有し、安定に動作可能な半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体装置及びその製造方法によれば、誘電体キャパシタを取り囲む水素バリア膜が形成されているため、誘電体キャパシタの特性の劣化を抑制することができ、十分な静電容量を有し、信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
以下、本発明の半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
−半導体装置の構成−
最初に、図1(a)、(b)を用いて本実施形態の半導体装置の構成について述べる。図1(a)は、本実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
図1(a)に示すように、本実施形態の半導体装置は、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板1と、半導体基板1内に例えばシャロウトレンチ分離(STI:Shallow Trench. Isolation)法により形成された複数の素子分離領域2と、半導体基板1上であって、互いに隣接する素子分離領域2に分離された領域(メモリセル領域)に形成されたMOSトランジスタ3と、MOSトランジスタ3及び半導体基板1上に形成され、例えば膜厚が500nmで酸化シリコンからなる第1の層間絶縁膜4と、第1の層間絶縁膜4を貫通し、MOSトランジスタ3のソース/ドレイン領域(図示せず)と接続される第1のコンタクトプラグ5と、第1のコンタクトプラグ5上に形成され、例えば膜厚が80nmのタングステン(W)からなるローカル配線6とを備えている。
また、本実施形態の半導体装置は、第1の層間絶縁膜4及びローカル配線6の上に形成され、例えば膜厚が250nmで酸化シリコンからなる第2の層間絶縁膜7と、第2の層間絶縁膜7上に形成され、例えば膜厚が180nmでシリコン窒化膜からなる第2の水素バリア膜9と、第2の水素バリア膜9上に形成された酸素バリア膜10と、第1の層間絶縁膜4、第2の層間絶縁膜7、及び第2の水素バリア膜9を貫通し、MOSトランジスタ3のソース/ドレイン領域に接続される第2のコンタクトプラグ8bとをさらに備えている。ここで、酸素バリア膜10は、例えば、膜厚が50nmの窒化チタンアルミニウム(TiAlN)膜10aと、膜厚が50nmのイリジウム(Ir)膜10bと、膜厚が50nmの酸化イリジウム(IrO)膜10cと、膜厚が100nmの白金(Pt)(図示せず)が下から順に積層された構成となっている。また、半導体基板1上においてメモリセル領域に隣接して設けられた領域(ロジック領域)では、第1の層間絶縁膜4、第2の層間絶縁膜7、及び第2の水素バリア膜9を貫通する第3のコンタクトプラグ8aが設けられている。
さらに、本実施形態の半導体装置は、第2の水素バリア膜9及び酸素バリア膜10の上に設けられ、酸素バリア膜10の上面に達する開口部を有する第3の層間絶縁膜11と、開口部の内壁上に形成され、例えば膜厚が50nmでPtからなる下部電極12と、開口部の内壁に沿って、下部電極12及び第3の層間絶縁膜11の上に形成された強誘電体膜13と、強誘電体膜13上に形成され、例えば膜厚が50nmでPtからなる上部電極14と、上部電極14上に設けられ、例えば膜厚が100nmでTiAlNからなる第3の水素バリア膜15とを備えている。なお、下部電極12、強誘電体膜13、及び上部電極14から強誘電体キャパシタが構成されている。強誘電体膜13は、例えば膜厚が50nmで、ストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)及びニオブ(Nb)を含むビスマス層状ペロブスカイト型酸化物である強誘電体から構成されている。
ここで、本実施形態の半導体装置では、MOSトランジスタ3が設けられたメモリセル領域の端部において、第3の層間絶縁膜11、強誘電体膜13、上部電極14、及び第2の水素バリア膜1を貫通し、第2の水素バリア膜9の上面に達するスリットと、該スリットに導電膜が埋め込まれてなる第1の水素バリア膜17とが設けられている。このスリットの、MOSトランジスタ3のゲート長方向における幅は例えば200nm程度である。
また、本実施形態の半導体装置は、第3の水素バリア膜15及び第3の層間絶縁膜11の上に形成され、例えば膜厚が160nmで酸化シリコンからなる第4の層間絶縁膜16と、第4の層間絶縁膜16を貫通し、第3の水素バリア膜15に接続される第4のコンタクトプラグ18bと、ロジック領域に設けられ、第3の層間絶縁膜11及び第4の層間絶縁膜16を貫通し、第3のコンタクトプラグ8aに電気的に接続される第5のコンタクトプラグ18aと、第4のコンタクトプラグ18b及び第5のコンタクトプラグ18aの上にそれぞれ形成された配線19とをさらに備えている。なお、第1の水素バリア膜17は、第4の層間絶縁膜16も貫通して形成されている。また、図示は省略するが、第1のコンタクトプラグ5、第2のコンタクトプラグ8b、第3のコンタクトプラグ8a、第4のコンタクトプラグ18b、及び第5のコンタクトプラグ18aの下部には、例えば膜厚が10nmのチタンと、膜厚が20nmの窒化チタンとが積層されてなるバリア層がそれぞれ設けられている。
図1(b)は、本実施形態の半導体装置の構成の概略を示す平面図である。同図に示すように、本実施形態の半導体装置では、キャパシタ占有部が複数個形成されたメモリセル領域を取り囲むように、第1の水素バリア膜17が配置されている。これにより、強誘電体キャパシタは、側方全体を第1の水素バリア膜17に覆われることになる。
本実施形態の半導体装置の特徴は、メモリセル領域の端部に設けられた第1の水素バリア膜17を備えていることにある。この構成によれば、メモリセル領域に形成された強誘電体キャパシタの周囲が第1の水素バリア膜17に覆われるので、例えば製造工程中に、強誘電体キャパシタに水素が侵入するのを防ぐことができる。特に、本実施形態の半導体装置のように、メモリセル領域に隣接して設けられたロジック領域にコンタクトプラグ(第3のコンタクトプラグ8a)を形成する場合でも、コンタクトプラグの形成時に水素が強誘電体キャパシタへ拡散するのを抑制することができる。また、本実施形態の強誘電体キャパシタは、開口部の内部に設けられた立体構造を有するため、平面構造のキャパシタに比べて、単位面積当たりの静電容量を大きくすることができる。そのため、所定の静電容量を確保しながら、メモリセルの単位面積をさらに小さくすることができ、半導体装置の微細化に有用である。従って、本実施形態の半導体装置では、水素還元による特性の劣化が抑制され、微細化されても十分な静電容量を有する強誘電体キャパシタを備え、信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
さらに、本実施形態の半導体装置では、第1の水素バリア膜17だけでなく、第2の水素バリア膜9及び第3の水素バリア膜15が強誘電体キャパシタの下方及び上方にそれぞれ設けられているため、強誘電体キャパシタへの水素の侵入をより確実に抑制できる。また、強誘電体キャパシタの周囲全体が水素バリア膜で覆われているため、リーク電流が抑制でき、キャパシタの特性を向上させることができる。
−半導体装置の製造方法−
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について述べる。図2(a)〜(d)、図3(a)〜(c)、及び図4(a)、(b)は、本実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
最初に、図2(a)に示すように、Siなどからなる半導体基板1内にSTI(Shallow Trench Isolation)膜を選択的に形成して、STI膜からなる複数の素子分離領域2により半導体基板1内を区画する。その後、素子分離領域2により分離された素子形成領域(メモリセル領域)にMOSトランジスタ3を形成する。次に、半導体基板1及びMOSトランジスタ3の上に、化学的気相堆積(CVD)法などにより、例えば膜厚が1000nmで酸化シリコン膜を堆積する。その後、化学機械的研磨(CMP)法により、堆積した酸化シリコン膜の上面を平坦化することで、例えば膜厚が500nmの第1の層間絶縁膜4を形成する。次に、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第1の層間絶縁膜4を貫通し、MOSトランジスタ3のソース/ドレイン領域(図示せず)の上面に達するコンタクトホールを選択的に開口する。続いて、スパッタ法又はCVD法により、コンタクトホールの内面から第1の層間絶縁膜4の上面に亘って、例えば膜厚が10nmのチタンと、膜厚が20nmの窒化チタンとを順次堆積してバリア層(図示せず)を形成する。その後、CVD法により、バリア層上に膜厚が500nmのタングステンなどからなる金属膜を堆積して、コンタクトホールに埋め込む。次いで、CMP法により、バリア層及び金属膜のうち、第1の層間絶縁膜4の上面に設けられた部分を除去することで、バリア層及び金属膜からなる第1のコンタクトプラグ5を形成する。
続いて、スパッタ法又はCVD法により、第1のコンタクトプラグ5及び第1の層間絶縁膜4の上に、例えば膜厚が10nmのチタンと、膜厚が20nmの窒化チタンとを順次堆積してバリア層(図示せず)を形成する。次に、スパッタ法により、バリア層上に膜厚が80nmでタングステンなどからなる金属膜を堆積する。その後、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第1の層間絶縁膜4及び第1のコンタクトプラグ上に、ソース/ドレイン領域に接続されるローカル配線6を形成する。そして、ローカル配線6及び第1の層間絶縁膜4上にCVD法により、例えば膜厚が500nmの酸化シリコン膜を形成した後、CMP法により、堆積した酸化シリコン膜の上面を平坦化することで、例えば膜厚が250nmの第2の層間絶縁膜7を形成する。
次に、第2の層間絶縁膜7の全面上にCVD法により、例えば膜厚が200nmのシリコン窒化膜からなる第2の水素バリア膜9を堆積する。その後、リソグラフィ法、ドライエッチング法、及びCVD法を用いて、上述の第1のコンタクトプラグ5の形成工程と同様にして、第1の層間絶縁膜4、第2の層間絶縁膜7、及び第2の水素バリア膜9を貫通する第2のコンタクトプラグ8b及び第3のコンタクトプラグ8aをそれぞれ形成する。なお、第3のコンタクトプラグ8aは、例えば素子分離領域2を介してメモリセル領域に隣接して設けられたロジック領域に形成される。
次に、スパッタ法により、第2の水素バリア膜9、第2のコンタクトプラグ8b、第3のコンタクトプラグ8aの上に、膜厚が50nmの窒化チタンアルミニウム膜10aと、膜厚が50nmのイリジウム膜10bと、膜厚が50nmの酸化イリジウム膜10cと、膜厚が100nmの白金膜(図示せず)とを順次堆積して、酸素バリア形成膜を形成する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法を用いて、酸素バリア形成膜のうち、第2のコンタクトプラグ8bとその周囲に設けられた第2の水素バリア膜9の上に設けられた部分が残存するようにパターニングを行う。これにより、第2のコンタクトプラグ8b上に、窒化チタンアルミニウム膜10a、イリジウム膜10b、酸化イリジウム膜10c、及び白金膜(図示せず)から構成される酸素バリア膜10を形成することができる。
次に、図2(b)に示すように、CVD法により、第2の水素バリア膜9及び酸素バリア膜10の上に、例えば膜厚が1000nmの酸化シリコン膜を堆積する。その後、CMP法により、堆積した酸化シリコン膜の上面を平坦化することで、例えば膜厚が700nmの第3の層間絶縁膜11を形成する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第3の層間絶縁膜11に、酸素バリア膜10の上面を露出させる開口部を形成した後、スパッタ法又はCVD法により、開口部の内壁及び第3の層間絶縁膜11の上に、例えば膜厚が50nmで白金からなる下部電極形成膜(図示せず)を堆積する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、下部電極形成膜のうち、開口部の内壁上に設けられた部分が残存するようにパターニングすることで、開口部の底面上から側面上に亘って下部電極12を形成する。次に、CVD法により、開口部の内壁に沿って、第3の層間絶縁膜11及び下部電極12の上に、例えば膜厚が50nmで、Sr、Bi、Ta及びNbを含む強誘電体からなる強誘電体形成膜13aを堆積する。続いて、スパッタ法又はCVD法により、強誘電体形成膜13a上に、例えば膜厚が50nmで白金からなる上部電極形成膜14aを堆積して開口部に埋め込んだ後、例えば膜厚が100nmで窒化チタンアルミニウムからなる第3の水素バリア形成膜15aを堆積する。
次に、図2(c)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、強誘電体形成膜13a、上部電極形成膜14a、及び第3の水素バリア形成膜15aをパターニングして選択的に除去することで、下部電極12、強誘電体膜13、及び上部電極14から構成される強誘電体キャパシタと、第3の水素バリア膜15とを形成する。具体的には、少なくとも強誘電体キャパシタが設けられたメモリセル占有部を覆い、メモリセル領域の端部に開口を有するレジストを第3の水素バリア形成膜15a上に形成する。その後、レジストをマスクとして第3の水素バリア形成膜15a、上部電極形成膜14a、強誘電体形成膜13a、及び第3の層間絶縁膜11の上部のうち、メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ除去して第3の層間絶縁膜11の上面を露出させることで、強誘電体キャパシタ及び第3の水素バリア膜15を形成するとともに、強誘電体キャパシタの周囲にスリット101を形成する。続いて、例えば700℃の温度で10分間のアニール処理を行って、強誘電体膜13を構成する強誘電体の結晶化を図る。
ここで、図2(d)は、図2(c)に示す半導体装置の構成の概略を示す平面図である。同図に示すように、図2(c)に示す工程では、スリット101がメモリセル領域の端部に、キャパシタ占有部を取り囲むように形成される。なお、スリット幅をW、メモリセル領域の最端部からスリット101の内側の側面までの第1の距離をX、メモリセル領域の最端部からスリット101の外側の側面までの第2の距離をY、露光装置における1回当たりのマスクの重ね合わせのマージンをZとすると、X≧Y+W+Zであれば、第3の水素バリア膜15上にレジストをマスクとして比較的安定に形成することができ、スリット101を確実に形成することができるため好ましい。本実施形態の半導体装置の製造方法では、例えばY=100nm、W=200nm、Z=50nmに設定してスリット101を形成する。
次に、図3(a)に示すように、CVD法により、第3の層間絶縁膜11及び第3の水素バリア膜15の上に、例えば膜厚が500nmの酸化シリコン膜を堆積してスリット101に埋め込む。その後、CMP法により、堆積した酸化シリコン膜の上面を平坦化することで、膜厚が200nmの第4の層間絶縁膜16を形成する。続いて、リソグラフィ法により、第4の層間絶縁膜16のうち、スリット101の上方に位置する部分を露出させる開口部を有するレジスト102を、第4の層間絶縁膜16上に形成する。ここで、スリット幅W、露光装置におけるマスクの重ね合わせのマージンZに加えて、レジスト102の開口部の幅をSとすると、S≧2×Z+Wを満たすように開口部の幅S及びマージンZを設定すれば、レジスト102を第4の層間絶縁膜16上に安定して形成できるため好ましい。具体的に、本実施形態の製造方法では、例えばW=200nm、Z=50nmとすると、レジスト102の開口の幅Sを300nmに設定すればよい。この場合、上述したように、第2の距離Y(メモリセル領域の最端部からスリット101の外側の側面までの距離)が100nmであるため、レジスト102は、ロジック領域を覆い、且つ、開口部の側面の一方が、ロジック領域に設けられた第4の層間絶縁膜16と、スリット101に埋め込まれた第4の層間絶縁膜16とに挟まれて設けられた第3の水素バリア膜15の上方に設けられるため、後の工程で、所定の領域にトレンチを形成することが可能となる。
次に、図3(b)に示すように、レジスト102をマスクとして、第4の層間絶縁膜16及び第3の層間絶縁膜11をエッチングすることで、第4の層間絶縁膜16、第3の水素バリア膜15、上部電極14、強誘電体膜13、及び第3の層間絶縁膜11を貫通し、第2の水素バリア膜9の上面に達するトレンチ103を形成する。
続いて、図3(c)に示すように、ALD(Atomic Layer Deposition)法を用いて、第4の層間絶縁膜16上に、例えば膜厚が200nmでシリコン窒化膜からなる第1の水素バリア形成膜17aを堆積して、トレンチ103を埋め込む。このとき、ALD法を用いると、CVD法などに比べカバレッジ良く成膜することができるため好ましい。また、膜厚を200nmにすれば、トレンチ103内に第1の水素バリア形成膜17aを隙間が形成されることなく充填することができる。なお、トレンチ103の深さなどによっては、ALD法の代わりにCVD法も用いることもできる。
次に、図4(a)に示すように、CMP法を用いて、第1の水素バリア形成膜17aのうち、第4の層間絶縁膜16上に設けられた部分を除去することにより、トレンチ103内に埋め込まれ、第2の水素バリア膜9の上面に達する第1の水素バリア膜17を形成する。
次に、図4(b)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第4の層間絶縁膜16のうち、メモリセル領域に位置する部分を貫通し、第3の水素バリア膜15の上面に達する第1のコンタクトホール(図示せず)を形成するとともに、第4の層間絶縁膜16及び第3の層間絶縁膜11のうち、ロジック領域に位置する部分をそれぞれ貫通し、第3のコンタクトプラグ8aの上面に達する第2のコンタクトホールを選択的に形成する。続いて、スパッタ法又はCVD法により、第4の層間絶縁膜16及び第1の水素バリア膜17の上に、例えば膜厚が10nmのチタンと、膜厚が20nmの窒化チタンとを順次積層してなるバリア層(図示せず)を形成する。その後、CVD法により、バリア層上に、例えば膜厚が500nmでタングステンからなる金属膜を堆積して、第1のコンタクトホール及び第2のコンタクトホールに埋め込む。その後、CMP法により、バリア層及び金属膜を平坦化して、第3の水素バリア膜15を介して強誘電体キャパシタに電気的に接続される第4のコンタクトプラグ18bを形成するとともに、第3のコンタクトプラグ8aに電気的に接続される第5のコンタクトプラグ18aを形成する。その後、第4のコンタクトプラグ18b及び第5のコンタクトプラグ18aの上に金属からなる配線19をそれぞれ形成する。以降、図示は省略するが、多層配線及び保護絶縁膜の形成などの所定の工程を経て、本実施形態の半導体装置を製造することができる。
本実施形態の半導体装置の製造方法の特徴は、図3(b)、(c)に示す工程で、メモリセル領域の端部に第1の水素バリア膜17を形成することにある。この方法によれば、メモリセル領域に形成された強誘電体キャパシタの周囲が第1の水素バリア膜17が覆われるので、例えば後の図4(b)に示す工程で、メモリセル領域と隣接するロジック領域に水素雰囲気下で第5のコンタクトプラグ18aを形成する際に、メモリセル領域に設けられた強誘電体キャパシタへ水素が侵入するのを抑制することができる。
また、本実施形態の半導体装置の製造方法では、図2(b)に示す工程で、下部電極形成膜12aを開口部の内壁上に形成するため、立体構造を有する強誘電体キャパシタが得られる。ここで、図5はセル占有面積とキャパシタ表面積の関係を示す概念図である。同図に示すように、半導体装置の微細化に伴い、セル占有面積が縮小化されると、キャパシタの表面積は減少し、静電容量も減少する。ここで、立体構造を有するキャパシタ(立体キャパシタ)は、開口部の側面にもキャパシタを形成するので、平面(プレーナー)構造を有するキャパシタに比べて、セル占有面積当たりのキャパシタの表面積を大きくすることができる。また、キャパシタの動作電圧を低電圧化すると、キャパシタの静電容量は減少するが、立体キャパシタを用いてキャパシタの表面積を増加させることで、低電圧化しても、十分な静電容量を確保することが可能となる。従って、本実施形態の半導体装置の製造方法では、立体キャパシタを取り囲むように第1の水素バリア膜17を備えることで、微細化されても、十分な静電容量を有し、安定に動作可能な強誘電体メモリを製造することができる。
また、本実施形態の半導体装置の製造方法では、第1の水素バリア膜17をメモリセル領域の端部であって、強誘電体キャパシタを取り囲むように形成すればよいため、第1の水素バリア膜17は強誘電体キャパシタの上部電極14に対して自己整合的に形成される。その結果、スリット101を形成する際のマスク合わせを比較的容易に行うことができ、第1の水素バリア膜の膜厚のバラツキを抑制することができる。また、第1の水素バリア膜17は、強誘電体キャパシタ上に層間絶縁膜(第4の層間絶縁膜16)を設けた後に形成されるので、第1の水素バリア膜17を形成した後は、層間絶縁膜の形成やエッチングなどの工程が行われない。そのため、第1の水素バリア膜17は、エッチングなどのダメージを受けにくく、良好な膜質で比較的安定に得られる。従って、本実施形態の半導体装置の製造方法を用いれば、微細化されても、所望の特性を有する第1の水素バリア膜17を備え、信頼性の高い半導体装置を歩留まり良く製造することができる。
なお、本実施形態の半導体装置及びその製造方法では、第2の水素バリア膜9及び第1の水素バリア膜17の材料としてシリコン窒化膜を用いたが、これに限定されるものではない。酸化アルミ(Al)や酸化アルミチタン(TiAlO)など、Al、W、Cu、Ti、Co、Ta、Nb、Ru、Irからなる金属群の少なくとも一つを含む金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含み、絶縁性を有する材料であれば好ましい。
また、第1の層間絶縁膜4、第2の層間絶縁膜7、第3の層間絶縁膜11、及び第4の層間絶縁膜16の材料としては、酸化シリコンに限定されるものではなく、絶縁性を有する材料であれば、例えば酸化シリコンよりも誘電率が小さい、フッ素(F)が添加された酸化シリコン(FSG:Fluorinated Silicate Glass)等を用いてもよい。
また、第2のコンタクトプラグ8bの材料としては、Wに限定されるものではなく、多結晶シリコン等の導電性を有する材料であればよい。また、下部電極12及び上部電極14の材料は、Ptに限定されるものではなく、例えば半導体基板1を高温の酸素雰囲気で処理しても導電性が維持される材料であれば用いることができる。
さらに、本実施形態の半導体装置及びその製造方法では、キャパシタの容量絶縁膜として、強誘電体膜13を一例として挙げたが、これに限定されるものではなく、誘電率の高い膜であれば好適に用いることができる。具体的には、強誘電体からなる金属酸化物、又は高誘電体からなる金属酸化物であれば好ましい。特に、強誘電体としては、(Ba,Sr)TiO、BaTiO、SrTiO、Ta、Pb(Zr,Ti)O、PbZrO、PbTiO、LiNbO、SrBiTa、SrBi(Ta,Nb)、BiTi13のうちいずれか1つであれば、十分な強誘電体特性が得られるため、好ましい。
また、本実施形態の半導体装置及びその製造方法では、立体構造を有するキャパシタとしては、コンケーブ型、シリンジ型、突起型などの構造を有するキャパシタを用いてもよい。
(第2の実施形態)
−半導体装置の製造方法−
最初に、図6(a)〜(c)及び図7(a)、(b)を用いて、本実施形態の半導体装置の製造方法について述べる。図6(a)〜(c)及び図7(a)、(b)は、本実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図である。なお、図6(a)に示す工程以前の工程は、第1の実施形態の半導体装置の製造方法における図2(a)〜(c)に示す工程と同様であるため、ここでは省略して説明する。
まず、第1の実施形態の半導体装置の製造方法と同様にして、図2(a)〜(c)に示す工程を順次行って、スリット101を形成する。次に、図6(a)に示すように、CVD法により、第3の層間絶縁膜11及び第3の水素バリア膜15の上に、例えば膜厚が500nmの酸化シリコン膜を堆積して、スリット101に埋め込む。その後、CMP法により、堆積した酸化シリコン膜の上面を平坦化することで、膜厚が200nmの第4の層間絶縁膜16を形成する。続いて、第4の層間絶縁膜16のうち、スリット101の上方に設けられた部分、及び第3のコンタクトプラグ8aの上方に設けられた部分の上面をそれぞれ露出させる開口部を有するレジスト202を、第4の層間絶縁膜16上に形成する。
次に、図6(b)に示すように、レジスト202をマスクとして、例えばCF系のガスを用いてエッチングを行う。これにより、第4の層間絶縁膜16、第3の水素バリア膜15、上部電極14、強誘電体膜13、及び第3の層間絶縁膜11を貫通し、第2の水素バリア膜9の上面に達するトレンチ103を形成するとともに、第4の層間絶縁膜16及び第3の層間絶縁膜11のうち、ロジック領域に位置する部分を貫通し、第3のコンタクトプラグ8aの上面に達するコンタクトホール203を形成する。
次に、図6(c)に示すように、ALD法を用いて、第4の層間絶縁膜16の上に、例えば膜厚が200nmで、窒化チタンアルミニウムからなる第1の水素バリア形成膜217aを堆積して、トレンチ103及びコンタクトホール203に埋め込む。なお、本実施形態の半導体装置の製造方法では、第1の水素バリア形成膜217aの材料としては、水素バリア機能を有し、且つ、導電性を示す材料が用いることが好ましい。この場合、金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含む材料であれば好ましく、金属酸化物がAl、W、Cu、Ti、Co、Ta、Nb、Ru、Irのいずれか1つを含んでいればより好ましい。また、本工程では、膜厚を200nmにすれば、トレンチ103とコンタクトホール203に第1の水素バリア形成膜217aを隙間が形成されることなく充填することができる。
次に、図7(a)に示すように、CMP法を用いて、第1の水素バリア形成膜217aのうち、第4の層間絶縁膜上に設けられた部分を除去することにより、トレンチ103に埋め込まれ、第2の水素バリア膜9の上面に達する第1の水素バリア膜217を形成するとともに、第3のコンタクトプラグ8aに電気的に接続され、窒化チタンアルミニウムからなる第4のコンタクトプラグ218aを形成する。
次に、図7(b)に示すように、第4のコンタクトプラグ218a及び第1の水素バリア膜217の上に、金属からなる配線19をそれぞれ形成する。以降、図示は省略するが、多層配線及び保護絶縁膜の形成などの所定の工程を経て、本実施形態の半導体装置を製造することができる。
本実施形態の半導体装置の製造方法では、第1の実施形態の製造方法と同様にして、メモリセル領域の端部に第1の水素バリア膜217を形成することで、メモリセル領域に形成された強誘電体キャパシタの周囲が第1の水素バリア膜217で覆われるため、強誘電体キャパシタへ水素が拡散されるのを抑制することができる。また、本実施形態の半導体装置の製造方法では、第1の水素バリア膜217として、窒化チタンアルミニウムなどの導電性の材料を用いることで、第1の水素バリア膜217を、導電性の材料からなる第4のコンタクトプラグ218aと同時に形成することができる。その結果、水素バリア膜としてだけでなく、強誘電体キャパシタと配線19とを接続するコンタクトプラグとしても第1の水素バリア膜217を機能させることができるので、第1の水素バリア膜217の形成後に、別途コンタクトプラグを形成する必要がなく、工程数を削減することができる。また、第4のコンタクトプラグ218aも水素バリア膜として機能させることができるので、ロジック領域からメモリセル領域の強誘電体キャパシタへ水素が侵入するのを防ぐことができる。従って、本実施形態の半導体装置の製造方法を用いれば、水素還元による特性の劣化がより一層抑制され、良好な特性を有するキャパシタを備えた半導体装置を比較的容易に製造することができる。
−半導体装置の構成−
次に、本実施形態の半導体装置の構成について、図7(b)を参照しながら述べる。なお、本実施形態の半導体装置は、第1の実施形態の半導体装置と一部の構成のみが異なっているため、同様な構成については省略して説明する。本実施形態における各膜の材料や膜厚などは、第1の実施形成と同様のものを用いることができる。
図7(b)に示すように、本実施形態の半導体装置は、第4の層間絶縁膜16、第3の水素バリア膜15、上部電極14、強誘電体膜13、及び第3の層間絶縁膜11のうち、メモリセル領域の端部に設けられた部分を貫通し、例えば窒化チタンアルミニウムなどの導電性の材料からなる第1の水素バリア形成膜217aと、第1の水素バリア形成膜217a上に形成され、第1の水素バリア形成膜217aを介して、強誘電体キャパシタに接続される配線19とを備えている。
本実施形態の半導体装置では、第1の実施形態の半導体装置と異なり、第1の水素バリア膜217が導電性の材料から構成されているため、第1の水素バリア膜217は水素バリア膜としてだけでなく、強誘電体キャパシタと配線19とを接続するコンタクトプラグとしても機能する。そのため、第1の水素バリア膜217を形成した後に、キャパシタに接続されるコンタクトプラグを別途形成する必要が無いので、工程数が削減できるとともに、コンタクト形成時の水素還元によるキャパシタ特性の劣化を回避することができる。従って、本実施形態の半導体装置を用いれば、水素還元による特性の劣化がより一層抑制されたキャパシタを備えた半導体装置を実現することができる。
本発明の半導体装置及びその製造方法は、例えば強誘電体メモリを備えた半導体装置の微細化に有用である。
(a)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図であり、(b)は、第1の実施形態の構成を示す平面図である。 (a)〜(d)は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 (a)、(b)は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 セル占有面積とキャパシタ表面積の関係を示す概念図である。 (a)〜(c)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 (a)、(b)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法に示す断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 素子分離領域
3 MOSトランジスタ
4 第1の層間絶縁膜
5 第1のコンタクトプラグ
6 ローカル配線
7 第2の層間絶縁膜
8a 第3のコンタクトプラグ
8b 第2のコンタクトプラグ
9 第2の水素バリア膜
10 酸素バリア膜
10a 窒化チタンアルミニウム膜
10b イリジウム膜
10c 酸化イリジウム膜
11 第3の層間絶縁膜
12 下部電極
12a 下部電極形成膜
13 強誘電体膜
13a 強誘電体形成膜
14 上部電極
14a 上部電極形成膜
15 第3の水素バリア膜
15a 第3の水素バリア形成膜
16 第4の層間絶縁膜
17 第1の水素バリア膜
17a 第1の水素バリア形成膜
18a 第5のコンタクトプラグ
18b 第4のコンタクトプラグ
19 配線
101 スリット
102 レジスト
103 トレンチ
202 レジスト
203 コンタクトホール
217 第1の水素バリア膜
217a 第1の水素バリア形成膜
218a 第4のコンタクトプラグ

Claims (21)

  1. MOSトランジスタが設けられたメモリセル領域を備えた半導体装置であって、
    半導体基板と、
    前記半導体基板及び前記MOSトランジスタの上に形成された第1の層間絶縁膜と、
    前記第1の層間絶縁膜の上に形成され、前記メモリセル領域に位置する部分に開口部を有する第2の層間絶縁膜と、
    前記開口部の内壁上に形成された下部電極と、前記開口部の内壁に沿って、前記下部電極及び前記第2の層間絶縁膜上に形成された誘電体膜と、及び前記誘電体膜上に形成され、前記開口部を埋める上部電極とを有し、前記MOSトランジスタと電気的に接続されるキャパシタと、
    前記上部電極、前記誘電体膜、前記第2の層間絶縁膜のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ貫通し、前記キャパシタを取り囲む第1の水素バリア膜とを備えた半導体装置。
  2. 前記第1の層間絶縁膜及び前記第2の層間絶縁膜の間に挟まれて形成された第2の水素バリア膜と、
    前記上部電極上に形成された第3の水素バリア膜とをさらに備え、
    前記第1の水素バリア膜は、前記第3の水素バリア膜、前記上部電極、前記誘電体膜、前記第2の層間絶縁膜のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ貫通して前記第2の水素バリア膜上に形成され、
    前記キャパシタは、前記第1の水素バリア膜、前記第2の水素バリア膜、及び前記第3の水素バリア膜により取り囲まれていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記誘電体膜は、金属酸化物からなる強誘電体、又は、金属酸化物からなる高誘電体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記強誘電体は、(Ba,Sr)TiO、BaTiO、SrTiO、Ta、Pb(Zr,Ti)O、PbZrO、PbTiO、LiNbO、SrBiTa、SrBi(Ta,Nb)、BiTi13のうちいずれか1つであることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記キャパシタは、コンケーブ型、シリンダー型のうちいずれか1つである請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記第1の水素バリア膜は、金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含み、絶縁性を示すことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記金属酸化物は、Al、W、Cu、Ti、Co、Ta、Nb、Ru、Irのうちいずれか1つを含むことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記半導体基板上において、前記メモリセル領域に隣接して設けられたロジック領域と、
    前記第2の層間絶縁膜のうち前記ロジック領域に位置する部分を貫通し、前記半導体基板に電気的に接続されるコンタクトプラグとをさらに備え、
    前記コンタクトプラグは、前記第1の水素バリア膜と同じ材料から構成されることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  9. 前記第1の水素バリア膜は、金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含み、導電性を示すことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記金属酸化物は、Al、W、Cu、Ti、Co、Ta、Nb、Ru、Irのうちいずれか1つを含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記第2の水素バリア膜は、金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含み、絶縁性を示すことを特徴とする請求項1〜10のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記金属酸化物は、Al、W、Cu、Ti、Co、Ta、Nb、Ru、Irのうちいずれか1つを含むことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記第3の水素バリア膜は、金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含み、導電性を示すことを特徴とする請求項1〜12のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  14. 前記金属酸化物は、Al、W、Cu、Ti、Co、Ta、Nb、Ru、Irのうちいずれか1つを含むことを特徴とする請求項13に記載の半導体装置。
  15. 前記第2の水素バリア膜と前記キャパシタとの間に形成された酸素バリア膜をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜14のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  16. MOSトランジスタが設けられたメモリセル領域を備えた半導体装置の製造方法であって、
    前記MOSトランジスタが設けられた半導体基板上に、第1の層間絶縁膜を形成する工程(a)と、
    前記第1の層間絶縁膜を貫通し、前記MOSトランジスタに電気的に接続される第1のコンタクトプラグを形成する工程(b)と、
    前記第1の層間絶縁膜及び前記第1のコンタクトプラグの上に設けられ、前記メモリセル領域であって、前記第1のコンタクトプラグの上方に位置する部分に開口部を有する第2の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、
    前記開口部の内壁上に設けられた下部電極と、前記開口部の内壁に沿って、前記下部電極及び前記第2の層間絶縁膜の上に設けられた誘電体膜と、及び前記誘電体膜上に設けられ、前記開口部を埋める上部電極とを有し、前記第1のコンタクトプラグに電気的に接続されるキャパシタ形成する工程(d)と、
    前記上部電極、前記誘電体膜、及び前記第2の層間絶縁膜の上部のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ除去して前記第2の層間絶縁膜を露出させることで、前記キャパシタの周囲にスリットを形成する工程(e)と、
    前記上部電極の上に第3の層間絶縁膜を堆積して、前記スリットを前記第3の層間絶縁膜で埋める工程(f)と、
    前記第3の層間絶縁膜のうち、前記スリットの上方に位置する部分を露出させる開口を有するレジストを、前記第3の層間絶縁膜上に形成した後、前記レジストをマスクとして前記第3の層間絶縁膜及び前記第2の層間絶縁膜を除去することで、前記第3の層間絶縁膜、前記上部電極、前記誘電体膜、前記第2の層間絶縁膜のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ貫通し、前記キャパシタを取り囲むトレンチを形成する工程(g)と、
    前記トレンチに第1の水素バリア膜を埋め込むことで、前記第1の水素バリア膜により前記キャパシタを取り囲む工程(h)とを備えた半導体装置の製造方法。
  17. 前記工程(a)は、前記第1の層間絶縁膜上に第2の水素バリア膜を形成する工程を含み、
    前記工程(b)では、前記第1のコンタクトプラグは、前記第1の層間絶縁膜及び前記第2の水素バリア膜を貫通し、
    前記工程(c)では、前記第2の水素バリア膜及び前記第1のコンタクトプラグの上に前記第2の層間絶縁膜を形成し、
    前記工程(d)は、前記上部電極上に第3の水素バリア膜を形成する工程をさらに含み、
    前記工程(e)では、前記第3の水素バリア膜、前記上部電極、前記誘電体膜、前記第2の層間絶縁膜の上部のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分をそれぞれ除去し、
    前記工程(f)では、前記第3の水素バリア膜の上に前記第3の層間絶縁膜を堆積し、
    前記工程(g)では、前記第3の層間絶縁膜、前記第3の水素バリア膜、前記上部電極、前記誘電体膜、前記第2の層間絶縁膜のうち、前記メモリセル領域の端部に設けられた部分を貫通し、前記第2の水素バリア膜の上面を露出させる前記トレンチを形成し、
    前記工程(h)では、前記第1の水素バリア膜、前記第2の水素バリア膜、及び前記第3の水素バリア膜により前記キャパシタを取り囲むことを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記第2の層間絶縁膜及び前記第3の層間絶縁膜うち、前記半導体基板上に設けられたロジック領域に位置する部分を貫通し、前記半導体基板に電気的に接続される第2のコンタクトプラグと、前記第3の層間絶縁膜を貫通し、前記キャパシタに電気的に接続される第3のコンタクトプラグとを形成する工程(i)をさらに備えていることを特徴とする請求項16又は17に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 前記第1の水素バリア膜は、金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含み、絶縁性を示すことを特徴とする請求項16〜18のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  20. 前記工程(g)では、前記トレンチとともに、前記第2の層間絶縁膜及び前記第3の層間絶縁膜のうち前記ロジック領域に位置する部分を貫通するコンタクトホールを形成し、
    前記工程(i)と前記工程(h)とは、同時に行われ、
    前記工程(h)では、前記トレンチに前記第1の水素バリア膜を埋め込んで前記第3のコンタクトプラグを形成するとともに、前記コンタクトホールに前記第1の水素バリア膜を埋め込んで前記第2のコンタクトプラグと形成することにより、前記キャパシタを、前記第3のコンタクトプラグ、前記第2の水素バリア膜、及び前記第3の水素バリア膜により取り囲むことを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
  21. 前記第1の水素バリア膜は、金属酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも一方を含み、導電性を示すことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
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