JP2009156674A - センサ付き転がり軸受装置 - Google Patents

センサ付き転がり軸受装置 Download PDF

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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C41/00Other accessories, e.g. devices integrated in the bearing not relating to the bearing function as such
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

【課題】軸受装置に回転を検出するセンサを固定し、かつ軸受外部からの異物などの混入を抑制するシールリップを用いる構造において部品点数が削減されたセンサ付き転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】非回転輪4に圧入嵌合される非回転輪側環状部材10を径方向内方に延設して、押し付け部10aが形成されて、センサ7上に形成された凹部7bを軸方向内方に押してセンサ7の位置決めをおこなう。さらに非回転輪側環状部材10は、円筒面10cの軸方向内方の端部から径方向内方へと延設されて、その端部にシールリップ9が固定される。シールリップ9は回転輪3に圧入される回転輪側環状部材11に摺動して、軸受を密封して外部からの異物の混入を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明はセンサ付き転がり軸受装置に関する。
各種装置における回転運動の計測において、軸受装置に計測機構を装備する場合がある。例えば、車両アクスル駆動輪に対してABS機構を構成するときに、回転速度を検出するABSセンサは軸受装置に固定する場合が多い。その場合、通常軸受非回転輪外径に嵌合したカバー部材にABSセンサを固定し、回転輪に嵌合したマグネットロータの回転による磁束密度の変化により、ABSセンサが回転速度を検出する。
ABSセンサの取り付け方法に関しては、各種提案がなされてきている。例えば下記特許文献1には、ABSセンサの着脱を容易にするとの観点からの取り付け方法が開示されている。特許文献1の取り付け方法では、センサを保持ケース内に保持して、その保持ケースを弾性を利用した抑え部材によって軸受固定輪に嵌合されるカバーに装着している。
特開平9−304417号公報
従来技術においてはABSセンサを軸受に固定する機構と、軸受の内部に異物などが混入することを抑制するためのシール機構とを設けていた。しかし通常、ABSセンサを固定する機構とシール機構とは別に設けられていた。これらを一体化すれば部品点数の削減や低コスト化が図れるが、従来技術では考慮されていなかった。
そこで本発明が解決しようとする課題は、上記問題点に鑑み、軸受装置に回転を検出するセンサを固定し、かつ軸受外部からの異物などの混入を抑制するシールリップを用いる構造において部品点数が削減されたセンサ付き転がり軸受装置を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明のセンサ付き転がり軸受装置は、回転輪の周方向に沿って磁界が交互に変化するように取り付けられた磁性体と、その磁性体の回転速度を計測するように非回転輪側に固定されたセンサとを有するセンサ付き転がり軸受装置であって、前記非回転輪に嵌合固定された非回転輪側環状部材と、その非回転輪側環状部材上に形成されて、前記センサを前記非回転輪の端面方向に押し付けて固定するための押し付け部と、前記非回転輪側環状部材に固定されたシール部材と、前記回転輪に嵌合固定されて、前記シール部材が摺動し、前記磁性体が固定された回転輪側環状部材とを備えたことを特徴とする。
これにより本発明のセンサ付き転がり軸受装置においては、非回転輪の嵌合される非回転輪側環状部材に、センサを軸受に固定することと、シール部材によって軸受の内部空間を外部から密閉することの両機能を持たせるので、部品点数を削減でき低コスト化が図れるセンサ付き転がり軸受装置を実現できる。
また前記回転輪側環状部材は前記センサと前記磁性体とを軸方向外方から覆う覆い面を有するとしてもよい。これにより、覆い面の存在によってセンサや磁性体に異物が付着することが抑制されるので、信頼性の高い計測値を得ることができる。さらには覆い面の存在によって、前記シール部材と合わせて内輪外輪間の軸受内部空間への泥水や異物の混入がさらに抑えられるので、異物の混入による回転抵抗の発生や軸受寿命の低下が抑えられたセンサ付き転がり軸受装置が実現できる。
また前記覆い面の径方向の端部には、前記センサと前記磁性体とを外部から密閉する第2シール部材が固定されたとしてもよい。これにより、第2シール部材によって、前記シール部材と合わせて、センサと磁性体とを外部から密閉する効果がさらに高まって、センサや磁性体に異物が付着することが抑制されるので、信頼性の高い計測値を得ることができる。さらに第2シール部材と前記シール部材とによって、合わせて内輪外輪間の軸受内部空間への泥水や異物の混入がさらに抑えられるので、異物の混入による回転抵抗の発生や軸受寿命の低下が抑えられたセンサ付き転がり軸受装置が実現できる。
本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施例1に係るセンサ付き転がり軸受装置1(軸受装置)の軸中心線を含む断面図である。
軸受装置1は、車両アクスル駆動輪を回動可能に支持し、アクスルシャフト2(軸)に嵌合して軸と一体に回転する内輪3と、車両ボディに固定された外輪4と、内輪3に形成された軌道面と外輪4に形成された軌道面間に挟持された転動体5(ころ)とを備える。そしてナックル20によって外輪4が支持される。図1の図示左方が車輪側、図示右方が車両中央側である。また図1における上方、下方がそれぞれ軸受装置1が自動車に装備された状態での鉛直方向上方、下方に対応するとすればよい。
非回転輪である外輪4の内周面には非回転輪側環状部材10(環状部材)が圧入されて固定されている。そして回転輪である内輪3の外周面には回転輪側環状部材11(環状部材)が圧入されて外嵌固定されている。環状部材10は、外輪の内周面に圧入されて接する円筒面10cを含む軸方向に平行の面の軸方向外方の端部から、鉛直方向上部の一部分が軸方向外方に延設され、その上でさらに径方向外方に屈曲して延設されて、押し付け部10aが形成される。なお軸方向外方とは、軸方向であり、かつ転動体5から遠ざかる方向とする。
押し付け部10aは、以下に示すように弾性復元力によってABSセンサ7(センサ)を軸方向内方(前述の軸方向外方とは逆の向き)に押し付けて、センサ7の位置を固定する。センサ7や押し付け部10aの形状は、図6及び図7に示されている。図6はセンサ7の斜視図、図7は環状部材10の斜視図である。図6のとおり、センサ7は直方体の形状の一部に凹部7bが形成されている。
また図7に示されているとおり、環状部材10の鉛直方向上部には押し付け部10aが形成されている。そして押し付け部10aには屈曲部10bが形成されている。そしてセンサ7を通すための孔部10dが形成されている。センサ7は、孔部10dを通されて、凹部7bと屈曲部10bとが接する位置に配置される。
押し付け部10aは弾性を有し、センサ7が孔部10dに挿入されるときには押し付け部10aを弾性変形すればよい。そして挿入後は、押し付け部10aの弾性復元力によって屈曲部10bが凹部7bに隙間なく押し付けられるとすればよい。センサ7は屈曲部10bと凹部7bとが係合することによって径方向の位置決めが成される。また、押し付け部10aの弾性復元力によってセンサ7が孔部10dの軸方向内方の壁面に押し付けられることによって、センサ7の軸方向の位置決めが成される。
また環状部材10は円筒面10cの軸方向内方の端部から屈曲して、径方向内方へと延設されて延設部10eが形成されている。そして延設部10eの先端にはシールリップ9が固定されている。シールリップ9は環状部材10に取り外し不能に一体化されているとする。シールリップ9は環状部材11に接して、内輪3の回転により環状部材11に摺動する。
環状部材11は、内輪3に圧入された際に内輪3に接する円筒面11aの端部から径方向外方に延設されて延設部11bが形成されている。図1に示されているように、円筒面11aの裏面と延設部11bの軸方向内方の面とにシールリップ9と接する部分がある。延設部11bの軸方向外方の面にマグネットロータ8が周方向に渡って固定されている。図1のとおり、マグネットロータ8はセンサ7と対向する。センサ7においてのマグネットロータ8と対向する面が、磁界の変化を検出するセンシング面7aであるとすればよい。
以上のとおり、センサ7を軸受装置1に固定する押し付け部10aと、シールリップ9を固定する延設部10eとが、ともに環状部材10上に形成されて一体となっている。よってセンサ7を固定する部分とシールリップ9を固定する部分とが共有されて、部品点数が従来より少なくできて、低コスト化が図れる。
次に実施例2を説明する。実施例2におけるセンサ付き転がり軸受装置1bは図2に示されている。以下で実施例1と異なる部分のみを説明する。
実施例2の回転輪側環状部材11’は、内輪3に圧入された際に内輪3に接する円筒面11aから径方向外方に延設されて、さらに屈曲して逆に径方向内方へ延設される屈曲部11cが形成されている。さらに環状部材11’は軸方向外方に延設される。そしてこの部分にマグネットロータ8’が周方向に渡って配置されている。図2のとおり、センサ7においてマグネットロータ8’と対向する面がセンシング面7aであるとする。
以下に述べるように環状部材11’はさらに延設されて、覆い面11d、シールリップ13が配置される。図2のとおり、環状部材11をマグネットロータ8’を固定した部分から、さらに軸方向外方に延設して、そこから屈曲させて径方向外方に延設して覆い面11dを形成する。覆い面11dによって、センサ7、マグネットロータ8’、あるいは内輪3と外輪4との間に形成される軸受の内部空間を軸方向外方から覆う。そして覆い面11dをナックル20の近傍まで形成して、その端部にシールリップ13を固定してナックル20に摺動させる。
以上の構成によって実施例2では、覆い面11dによってセンサ7やマグネットロータ8’を軸方向外方から覆うので、センサ7やマグネットロータ8’に異物が付着して計測値の信頼性を損なう可能性が低く抑えられる。また2つのシールリップ9、13が存在することによって、軸受内部に異物や泥水が混入して軸2の回転への抵抗を増大させることが抑制される。
次に実施例3を説明する。実施例3では実施例2におけるシールリップ13の部分を変更する。実施例3におけるセンサ付き転がり軸受装置1cは図3に示されている。図3のとおり、センサ付き転がり軸受装置1cではシールリップ13を用いずに、覆い面11dの径方向外方の端部から屈曲させて軸方向外方に延設して、ナックル20と平行な円筒部11eを形成する。円筒部11eとナックル20との間には少なくとも0ミリメートル以上の隙間Cを設けて、ラビリンス機能を持たせる。
以上の構成により実施例3では、実施例2におけるシールリップ13がラビリンスに置き換えられる。したがって両者を比較すると、実施例2ではシールリップ13とナックル20との間に摺動抵抗が発生するが、軸受が外部から密封されて異物の混入の可能性が低減するので、大型車でかつ運転環境が相対的に悪い場合などに好適である。一方実施例3は、摺動抵抗がないので、小型車で、運転環境が相対的によい場合に好適である。
次に実施例4を説明する。実施例4では、実施例2におけるマグネットロータ8’の部分を変更し、実施例1のようにセンサ7と軸方向に対向するマグネットロータ8を用いる。実施例4におけるセンサ付き転がり軸受装置1dは図4に示されている。図4のとおり、マグネットロータ8を屈曲部11cにおける軸方向外方の面に固定して、センサ7と軸方向に対向させる。センサ7においてマグネットロータ8に対向する面をセンシング面7aとすればよい。
次に実施例5を説明する。実施例5では、実施例3におけるマグネットロータ8’の部分を変更し、実施例1のようにセンサ7と軸方向に対向するマグネットロータ8を用いる。実施例5におけるセンサ付き転がり軸受装置1eが図5に示されている。図5のとおり、マグネットロータ8を屈曲部11cにおける軸方向外方の面に固定して、センサ7と軸方向に対向させる。センサ7においてマグネットロータ8に対向する面をセンシング面7aとすればよい。
以上の構成によって実施例4、5では、センサ7とマグネットロータ8とが軸方向に対向する。一方実施例2、3ではセンサ7とマグネットロータ8’とが径方向に対向する。実施例2、3では、マグネットロータ8が軸2の近傍に位置しているので、環状部材11’、11”とナックル20との間の場所からマグネットロータ8への距離が遠い。よって、外部から混入した異物がマグネットロータ8やセンシング面7aに付着する可能性が低減するとの効果を奏する。一方実施例4、5では、センシング面7aとマグネットロータ8との間の空間が軸方向外方に露出していない。したがってセンシング面7aとマグネットロータ8との間に異物が堆積する可能性が低いとの効果を奏する。
以下で上記実施例1から5に対する2つの変形例を示す。まず変形例1では、上記実施例1から5において、図6のセンサ7、図7の環状部材10をそれぞれ、図8のセンサ7’、図9の環状部材10’に変更する。
図8のセンサ7’においては、軸受に装着した際の周方向両端面に、図8に示されているように凹部7cが形成されている。図9の環状部材10’においては、図7などの押し付け部10aが押し付け部10fに変更されている。押し付け部10fは孔部10dの周方向両側に一対形成されている。そして押し付け部10fの孔部10dに面した側に屈曲部10gが形成されている。
センサ7’は、孔部10dを通されて、凹部7cと屈曲部10gとが接する位置に配置される。押し付け部10fは弾性を有し、センサ7’が孔部10dに挿入されるときには押し付け部10fを弾性変形すればよい。そして押し付け部10fの弾性復元力によって両側の屈曲部10gが凹部7cに隙間なく押し付けられるとすればよい。センサ7’は屈曲部10gと凹部7cによって周方向および径方向の位置決めが成される。このように屈曲部10gと凹部7cとを用いることより、センサ7’の周方向、径方向の位置決めが正確で安定したものとできる。またセンサ7’の軸方向長と孔部10dの軸方向長とを同じとすることで、センサ7’の軸方向の位置決めが成されるとしてもよい。
次に変形例2として、変形例1における図8のセンサ7’、図9の環状部材10’を、それぞれ図10のセンサ7”、図11の環状部材10”に変更する。
図10のセンサ7”においては、図8のセンサ7’にレール状の凹部7dが、軸受に装着された際の周方向両端面に形成されている。そして図11の環状部材10”においては、図9の環状部材10’にレール状の凸部10hが形成されている。凸部10hは、押し付け部10fの周方向内側の面に一対形成すればよい。変形例1におけるセンサ7’、環状部材10’と同様に、センサ7’を環状部材10”に装着した際に、凹部7dと凸部10hとが係合する。
凹部7dの軸方向長と凸部10hの軸方向長とを同じとして、凹部7dと凸部10hとが係合した状態で、センサ7”の軸方向位置決めが成されるとすればよい。凹部7dと凸部10hとを用いることより、センサ7”の軸方向の位置決めが正確で安定したものとなる。したがって変形例1の効果と合わせて、センサ7”の軸方向、周方向、径方向の位置決めがいずれも正確で安定したものとなる。
実施例1のセンサ付き転がり軸受装置の断面図。 実施例2のセンサ付き転がり軸受装置の断面図。 実施例3のセンサ付き転がり軸受装置の断面図。 実施例4のセンサ付き転がり軸受装置の断面図。 実施例5のセンサ付き転がり軸受装置の断面図。 センサの斜視図。 非回転輪側環状部材の斜視図。 変形例1におけるセンサの斜視図。 変形例1における非回転輪側環状部材の斜視図。 変形例2におけるセンサの斜視図。 変形例2における非回転輪側環状部材の斜視図。
符号の説明
1、1b、1c、1d、1e センサ付き転がり軸受装置
2 軸(アクスルシャフト)
3 内輪(回転輪)
4 外輪(非回転輪)
5 転動体(ころ)
7、7’、7” ABSセンサ(センサ)
8、8’ マグネットロータ(磁性体)
9 シールリップ(シール部材)
10、10’、10” 非回転輪側環状部材
10a 押し付け部
10b 屈曲部
10c 円筒面
10d 孔部
10e 延設部
11、11’、11” 回転輪側環状部材
11d 覆い面
13 シールリップ(第2シール部材)
20 ナックル

Claims (3)

  1. 回転輪の周方向に沿って磁界が交互に変化するように取り付けられた磁性体と、その磁性体の回転速度を計測するように非回転輪側に固定されたセンサとを有するセンサ付き転がり軸受装置であって、
    前記非回転輪に嵌合固定された非回転輪側環状部材と、
    その非回転輪側環状部材上に形成されて、前記センサを前記非回転輪の端面方向に押し付けて固定するための押し付け部と、
    前記非回転輪側環状部材に固定されたシール部材と、
    前記回転輪に嵌合固定されて、前記シール部材が摺動し、前記磁性体が固定された回転輪側環状部材とを備えたことを特徴とするセンサ付き転がり軸受装置。
  2. 前記回転輪側環状部材は前記センサと前記磁性体とを軸方向外方から覆う覆い面を有する請求項1に記載のセンサ付き転がり軸受装置。
  3. 前記覆い面の径方向の端部には、前記センサと前記磁性体とを外部から密閉する第2シール部材が固定された請求項2に記載のセンサ付き転がり軸受装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011014545A1 (de) * 2011-01-11 2012-07-12 Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg Wälzlager mit Sensorvorrichtung
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DE102015002965B3 (de) * 2015-03-07 2016-03-31 Audi Ag Radlageranordnung für ein Kraftfahrzeug

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