JP2009155624A - 新規双性イオン型多分岐樹脂、並びに、蛋白質チップ表面調節剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】繰り返し単位構造中に、カルボキシル基又はその金属塩とアミノ基又はその酸付加塩とを含有し、かつゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500ないし5,000,000であるハイパーブランチポリマーからなる医療材料用コーティング材料。
【選択図】なし
Description
創薬研究にて化合物の活性評価、病気との検査・診断、環境汚染の検査、食品の品質・安全検査などに蛋白質チップ、蛋白質アレイ、細胞チップ、細胞アレイなどが開発され、さらには一部活用されている。これら蛋白質チップは、基板上に検出したい蛋白質と親和性の高いペプチドを固定しておき、検査サンプルを基板に振りかけると、基板上のペプチドに親和性がある検出目的の蛋白質のみが結合して検出される。この際、サンプル中の蛋白質が基板に直接結合(非特異吸着)が生じると目的蛋白質が基板に結合したのか、別の蛋白質が結合したのか検知しにくくなる。そのため、これら蛋白質チップでは非特異吸着を抑制する必要がある。また、細胞チップの作製においても、基板上の特定の位置に細胞が存在するように規制するために細胞が非特異的に基板上に吸着するのを抑制する材料が必要とされている。
蛋白質チップなどに用いる非特異吸着を抑制し得る材料としては、ポリエチレングリコール(PEG)、Blocking One−Pなどが知られ、最近では抗血栓性作用の高い2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)含有ポリマーの利用も報告されている。しかしながら、これらチップでの非特異吸着を抑制する効果の高さから、BlockingOne-Pが現在汎用されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、非特異吸着を抑制し得る材料として、ホスホリルコリン(MPC)基を含有するハイパーブランチポリマーを利用する検討が報告されている(非特許文献1)。
ハイパーブランチポリマーを利用することで、多くの分岐鎖末端にホスホリルコリン(MPC)基を導入できることを意図して合成されているが、生成物は凝集し、全ての溶媒に不溶となることが報告されており、またそのタンパク質の吸着性などの評価についての報告はなされていない。
効果の高さから、BlockingOnePが一般に使用されている。しかし、BlockingOnePは、蛋白質由来であるため、表面に電荷を持ち、応用できる検体に限界があった。
特に、蛋白質チップ用非特異吸着剤として一般的に使用されているBlockingOnePとは有する表面電荷が異なるため、BlockingOnePなどでは応用できない検体に対して非特異吸着をより抑制するものである。
また、本発明により得られるハイパーブランチポリマー(高度分岐樹脂)は粒子状になっており、直鎖状になった高分子とは異なり粘度が低く、これにより微細に加工した隙間であっても非特異吸着抑制または抗血栓性のコーティングが可能となる。
(1)繰り返し単位構造中に、カルボキシル基又はその金属塩とアミノ基又はその酸付加塩とを含有し、かつゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500ないし5,000,000であるハイパーブランチポリマーからなる医療材料用コーティング材料、
(2)前記ハイパーブランチポリマーが、繰り返し単位構造中に、式(1)で表される構造を含有することを特徴とする前記(1)記載の医療材料用コーティング材料、
炭素原子数1〜10のアルキレン基、又はエステル結合又はアミド結合が結合されていてもよいフェニレン基を表し、R5は、水素原子又は金属原子を表し、R3及びR4は、それ
ぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、炭素原子数7〜12のアリールアルキル基又は第三ブトキシカルボニル基を表すか、又は、R3及びR4は、互いに結合してそれらが結合する窒素原子と共に4〜10員の環を形成する。)
(3)前記ハイパーブランチポリマーが、式(2)で表されることを特徴とする前記(2)記載の医療材料用コーティング材料、
結合を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表し、X1、X2、X3、及びX4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜20のアルコキシ基を表し、nは繰り返し単位構造の数であって2〜100,000の整数を表す。)
(4)R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル、基又はi−プロピル基であるか、又は、R3及びR4が、互いに結合してそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン環又はピペリジン環を形成する前記(2)又は(3)記載の医療材料用コーティング材料、
(5)R1及びR2が共に水素原子である前記(2)ないし(4)の何れか1つに記載の医療材料用コーティング材料、
(6)R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である前記(2)ないし(5)の何れか1つに記載の医療材料用コーティング材料、
(7)前記ハイパーブランチポリマーが、式(3)で表されることを特徴とする前記(1)記載の医療材料用コーティング材料、
(3)の式(2)記載と同義であり、R8は水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素原子数1
〜7のアルキル基、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7〜12のアリールアルキル基を表し、X5はハロゲンアニオン、有機カルボン酸アニオン、有機ス
ルホン酸アニオン又は無機アニオンを表し、nは繰り返し単位構造の数であって2〜100,000の整数を表す。)
(8)R3、R4及びR8が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プ
ロピル基である前記(7)記載の医療材料用コーティング材料、
(9)X5がハロゲンアニオン、有機カルボン酸アニオン、有機スルホン酸アニオン又は
炭酸アニオンである前記(7)又は(8)記載の医療材料用コーティング材料、
(10)R3、R4及びR8が、共に水素原子である前記(7)ないし(9)の何れか一つ
に記載の医療材料用コーティング材料、
(11)前記(1)ないし(10)の何れか1つに記載の医療材料用コーティング材料を有機溶媒に溶解又は分散させたワニス、
(12)前記有機溶媒がDMF又はDMSOである前記(11)に記載のワニス、
(13)前記(1)ないし(10)の何れか1つに記載の医療材料用コーティング材料を含む非特異吸着抑制剤、
(14)前記(1)ないし(10)の何れか1つに記載の医療材料用コーティング材料を含む薄膜、
(15)前記(1)ないし(10)の何れか1つに記載の医療材料用コーティング材料を含む層を有する基板、
(16)前記(15)記載の基板に生理活性物質を固定化したバイオチップ。
(17)式(2):
前記(3)の式(2)の記載と同義である。)で表される構造を有するハイパーブランチポリマー、
(18)前記−A2−NR3R4が、−CONH−A3−NR3R4
(式中、A2、R3及びR4は前記(3)の式(2)記載と同義であり、A3は、炭素原子数1〜10のアルキレン基又はフェニレン基を表す。)であり、R5が水素原子である前記
(17)記載のハイパーブランチポリマー、
(19)R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル、基又はi−プロピル基であるか、又は、R3及びR4が、互いに結合してそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン環又はピペリジン環を形成する前記(17)又は(18)記載のハイパーブランチポリマー、
(20)R1及びR2が、共に水素原子である前記(17)ないし(19)の何れか1つに記載のハイパーブランチポリマー、
(21)R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピ
ル基である前記(17)ないし(20)の何れか1つに記載のハイパーブランチポリマー、
(22)式(3):
ーブランチポリマー、
(23)R3、R4及びR8が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−
プロピル基である前記(22)記載のハイパーブランチポリマー、
(24)X5がハロゲンアニオン、有機カルボン酸アニオン、有機スルホン酸アニオン又
は炭酸アニオンである前記(22)又は(23)に記載のハイパーブランチポリマー、
(25)R3、R4及びR8が、共に水素原子である前記(22)ないし(24)の何れか
1つに記載のハイパーブランチポリマー、
(26)ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5,000,000である、前記(17)記載のハイパーブランチポリマー、
(27)ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5,000,000である、前記(22)記載のハイパーブランチポリマー、
(28)式(4):
る。)で表されるジチオカルバメート化合物と式(5):
と同義である。)で表される無水マレイン酸を部分構造として有するハイパーブランチポリマーの無水マレイン酸部分へ式(7):
0のアルキレン基又はフェニレン基を表す。)で表されるジアミン化合物を縮合反応させる事により得られる、前記(18)に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法、
(29)前記縮合反応が、ジアミン化合物と無水マレイン酸類を有するハイパーブランチポリマーとを反応させることによって行なわれる、前記(28)に記載の製造方法、
(30)前記縮合反応が、無水マレイン酸類を有するハイパーブランチポリマーを含有する有機溶剤溶液中で、ジアミン化合物と分子末端にジチオカルバメート基を有するハイパーブランチポリマーとを反応させることによって行なわれる、前記(28)に記載の製造方法、
(31)前記ジチオカルバメート化合物がN,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンである、前記(28)に記載の製造方法、
(32)前記無水マレイン酸類が無水マレイン酸である、前記(28)に記載の製造方法、
(33)前記ジチオカルバメート化合物がN,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチ
レンであり、無水マレイン酸類が無水マレイン酸である、前記(28)に記載の製造方法、
に関する。
また、本発明のハイパーブランチポリマーは、酸性官能基と塩基性官能基を分子末端にではなく、各繰り返し単位構造中に有するため、前記酸性官能基と塩基性官能基のペアをハイパーブランチポリマーの外面だけでなく、分子全体に有するものとなり、しかも分子末端に前記官能基のペアを有する場合に比して遥かに多くの前記官能基のペアを有するため、非常に優れた蛋白質の付着を抑制する効果を奏することになる。
そのため、本発明により得られるハイパーブンランチポリマーを用いて基板上に形成された薄膜は、生体分子の非特異吸着を抑制することができる。すなわち、ノイズである非特異吸着を抑制しS/N比を向上した高感度な蛋白チップを作成するのに効果を発揮する。
さらには細胞の付着などを抑制し抗血栓性の薄膜として、望みの位置以外に細胞を付着するのを抑制して効率よく細胞アレイを作成したり、医療機器の抗血栓性を付与する際のコート剤として期待できる。
本発明の医療材料用コーティング材料は、繰り返し単位構造中に、カルボキシル基又はその金属塩とアミノ基又はその酸付加塩とを含有し、かつゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500ないし5,000,000であるハイパーブランチポリマーからなる。
カルボキシル基の金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられ、また、アミノ基の酸付加塩としては、クロリド、ブロミド、ヨージド等のハロゲン塩、ギ酸塩、酢酸塩、クロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩等の有機カルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機スルホン酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩等の無機塩等が挙げられる。
また、使用するハイパーブランチポリマーは、公知のハイパーブランチポリマーの繰り返し単位構造中に、カルボキシル基又はその金属塩とアミノ基又はその酸付加塩を導入したものを使用することができる。
直鎖状又は分岐状の炭素原子数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、第2ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基及びドデシル基等が挙げられる。
炭素原子数4〜10のシクロアルキル基としては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基及びシクロデシル基等が挙げられる。
炭素原子数4〜10のシクロアルケニル基としては、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロへキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロノネニル基及びシクロデセニル基等が挙げられる。
好ましいR1は水素原子であり、好ましいR2は水素原子である。
0のアルキレン基又はエステル結合又はアミド結合が結合されていてもよいフェニレン基を表す。
炭素原子数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の直鎖状アルキレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、2−メチルプロピレン基等の枝分かれ鎖状アルキレン基が挙げられる。また環状アルキレン基としては、炭素原子数3ないし10の単環式、多環式、架橋環式の環状構造の脂環式脂肪族基が挙げられる。具体的には、炭素原子数4以上のモノシクロ、ビシクロ構造等が挙げられ、エステル結合又はアミド結合を含んだ炭素原子数1〜10のアルキレン基としては、−COO−メチレン基、−COO−エチレン基、−COO−プロピレン基、−COO−ブチレン基、−COO−ペンチレン基、−COO−ヘキシレン基、−COO−オクチレン基、−CONH−メチレン基、−CONH−エチレン基、−CONH−プロピレン基、−CONH−ブチレン基、−CONH−ペンチレン基、−CONH−ヘキシレン基、−CONH−オクチレン基等が挙げられる。
フェニレン基としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基及び1,4−フェニレン基が挙げられる。
好ましいA2は、−CONH−エチレン基、−CONH−プロピレン基、−CONH−
ブチレン基、−CONH−ペンチレン基、−CONH−ヘキシレン基、−CONH−オクチレン基であり、更に好ましくは−CONH-エチル基である。
金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、ベリウム、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属を挙げることができる。
好ましいR5は、水素原子である。
炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、第2ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基及びデシル基等が挙げられる。
炭素原子数7〜12のアリールアルキル基としては、ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、α−ナフチルエチル基及びβ−ナフチルエチル基等が挙げられる。
窒素原子と共に形成される4〜10員の環としては、メチレン基を四ないし六個含む環、酸素原子又は硫黄原子と四ないし六個のメチレン基を含む環が挙げられ、具体例としては、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、及びホモピペリジン環等が挙げられる。
好ましいR3は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はi−プロピル基
であるか、又は、R4と結合してそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン環又はピペ
リジン環を形成するものであり、より好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である。
好ましいR4は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はi−プロピル基
であるか、又は、R3と結合してそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン環又はピペ
リジン環を形成するものであり、より好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である。
子数1〜5のヒドロキシアルキル基、又は炭素原子数7〜12のアリールアルキル基を表すか、又は、R6及びR7は互いに結合して窒素原子と共に環を形成する。
炭素原子数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、第2ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。
炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基等が挙げられる。
炭素原子数7〜12のアリールアルキル基としては、ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、α−ナフチルエチル基及びβ−ナフチルエチル基等が挙げられる。
窒素原子と共に形成される環としては、四ないし八員環が挙げられる。そして、環としては、メチレン基を四ないし六個含む環が挙げられる。また、環としては酸素原子又は硫黄原子と、四ないし六個のメチレン基を含む環が挙げられる。窒素原子と共に形成する環の具体例としては、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、及びホモピペリジン環等が挙げられる。
好ましいR6は、エチル基であり、好ましいR7は、エチル基である。
20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表す。
炭素原子数1〜20のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の直鎖状アルキレン基、イソプロピレン基、イソブチレン基、2−メチルプロピレン基等の枝分かれ鎖状アルキレン基が挙げられる。また環状アルキレン基としては、炭素原子数3ないし20の単環式、多環式、架橋環式の環状構造の脂環式脂肪族基が挙げられる。具体的には、炭素原子数4以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ、ペンタシクロ構造等を有する基を挙げることができる。
例えば、脂環式脂肪族基のうち、脂環式部分の構造例(a)〜(s)を下記に示す。
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、第2ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びエイコシル基等が挙げられる。
炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、第2ブトキシ基、第三ブトキシ基、ペンチロキシ基、ヘキシロキシ基、ヘプチロキシ基、オクチロキシ基、ノニロキシ基、デシロキシ基、ウンデシロキシ基、ドデシロキシ基及びエイコシロキシ基等が挙げられる。
好ましいX1、X2、X3、X4は水素原子である。
好ましいnは5〜10,000であり、更に好ましくは10〜500である。
好ましい本発明の医療材料用コーティング材料としては、R1及びR2が共に水素原子である式(2)で表されるハイパーブランチポリマーが挙げられる。
好ましい本発明の医療材料用コーティング材料としては、R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である式(2)で表されるハイパーブランチポリマーが挙げられる。
は、前記式(2)で記載したものと同様のものが挙げられる。
素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7〜12のアリールアルキル基を表す。
直鎖状又は分岐状の炭素原子数1〜7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、第2ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等が挙げられる。
炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基等が挙げられる。
炭素原子数7〜12のアリールアルキル基としては、ベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、α−ナフチルメチル基、β
−ナフチルメチル基、α−ナフチルエチル基及びβ−ナフチルエチル基等が挙げられる。
好ましいR8は、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である。
オン又は無機アニオンを表す。
ハロゲンアニオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等が挙げられる。
有機カルボン酸アニオンとしては、ギ酸アニオン、酢酸アニオン、クロロ酢酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、プロピオン酸アニオン、安息香酸アニオン、シュウ酸アニオン、フマル酸アニオン、マレイン酸アニオン等が挙げられる。
有機スルホン酸アニオンとしては、メタンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン等が挙げられる。
無機アニオンとしては、炭酸アニオン、硝酸アニオン、硫酸アニオン等が挙げられる。
好ましいX5は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンである。
好ましいnは5〜10,000であり、更に好ましくは10〜500である。
れ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である式(3)で表されるハイパーブランチポリマーが挙げられる。
好ましい本発明の医療材料用コーティング材料としては、X5がハロゲンアニオン、有
機カルボン酸アニオン、有機スルホン酸アニオン又は炭酸アニオンである式(3)で表されるハイパーブランチポリマーが挙げられる。
好ましい本発明の医療材料用コーティング材料としては、R3、R4及びR8が、共に水
素原子である式(3)で表されるハイパーブランチポリマーが挙げられる。
即ち、式(4):
されるジチオカルバメート化合物と式(5):
る。)で表される無水マレイン酸を部分構造として有するハイパーブランチポリマーを製造することができる。
リビングラジカル重合は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の重合形式により行なうことができる。特に溶液重合が好ましい。
るが、例えば、式(4)で表される化合物と式(5)で表される無水マレイン酸類の総量は、式(4)で表される化合物と式(5)で表される無水マレイン酸類と溶剤の総質量に対して1ないし80質量%、好ましくは2ないし70質量%であり、より好ましくは5ないし60質量%、最も好ましくは8ないし50質量%である。溶剤としては、式(4)で表される化合物と式(5)で表される無水マレイン酸類を溶解可能な溶剤であれば特に制限はない。溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物、ノルマルヘプタン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類などが挙げられる。これらの溶剤は一種を用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
該方法により、式(4)で表されるジチオカルバメート化合物と式(5)で表される無水マレイン酸類とを共存下でリビングラジカル重合により、ジチオカルバメート基を分子末端に有する酸無水物が導入されたハイパーブランチポリマーが得られる。
レン基又はフェニレン基を表す。)で表されるジアミン化合物を縮合反応させる事により、R5が水素原子で、A2がCONHA3である式(2)で表されるハイパーブランチポリ
マーを得ることができる。
炭素原子数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等が挙げられる。
フェニレン基としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基及び1,4−フェニレン基が挙げられる。
好ましいA3は、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン
基、オクチレン基であり、更に好ましくはエチレン基である。
本発明のハイパーブランチポリマーは式(6)で表される化合物へ式(7)で表されるジアミン化合物を縮合させる事によって製造する事ができる。
縮合反応する際の式(6)で表される化合物の濃度は任意であるが、式(6)で表される化合物と溶媒との総重量に対して、1ないし90質量%であり、好ましくは2ないし80質量%であり、より好ましくは3ないし70質量%である。式(7)で表されるジアミン化合物の使用量は、式(6)で表される化合物の無水マレイン酸類の数に対して1ないし100倍モル当量であり、好ましくは1ないし50倍モル当量であり、更に好ましくは1ないし20倍モル当量である。反応温度としては零下100ないし200℃であり、好ましくは零下60ないし180℃であり、更に好ましくは零下20ないし150℃である。反応時間としては、0.1ないし48時間であり、好ましくは0.2ないし36時間であり、更に好ましくは0.3ないし24時間である。
なお縮合反応に用いられる溶媒としては、式(6)で表される化合物及び式(7)で表される化合物を溶解可能な溶媒が好ましい。例えば非プロトン性極性溶媒が挙げられる。非プロトン性極性溶媒の具体例としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
縮合反応により生成した本発明のハイパーブランチポリマーは、例えば反応溶液を貧溶媒中に滴下し、再沈させて単離することができる。
また、上記製造方法において、好ましいものは、前記縮合反応が、無水マレイン酸類を有するハイパーブランチポリマーを含有する有機溶剤溶液中で、ジアミン化合物と分子末端にジチオカルバメート基を有するハイパーブランチポリマーとを反応させることによって行なわれるものである。
また、上記製造方法において、好ましいものは、前記ジチオカルバメート化合物がN,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンであるものである。
また、上記製造方法において、好ましいものは、前記無水マレイン酸類が無水マレイン酸であるものである。
また、上記製造方法において、好ましいものは、前記ジチオカルバメート化合物がN,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンであり、無水マレイン酸類が無水マレイン酸であるものである。
る。)を反応させ、脱保護の後、必要に応じて窒素原子をアルキル化することにより製造することができる。
R5が金属原子を表す式(2)で表されるハイパーブランチポリマーは、R5が水素原子である式(2)で表されるハイパーブランチポリマーに金属水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物等を添加することにより製造することができる。
式(3)で表されるハイパーブランチポリマーは、式(2)で表されるハイパーブランチポリマーに、R8−X5を反応させることにより製造することができる。
上記反応は、アミンの四級化反応に使用される一般的な条件下で行うことができる。
−A2−NR3R4が、−CONH−A3−NR3R4であり、R5が水素原子である式(2
)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル、基又はi−プロピル基であるか、又は、R3及びR4が、互いに結合してそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン環又はピペリジン環を形成する式(2)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
R1及びR2が、共に水素原子である式(2)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である式(2)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5,000,000である式(2)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
R3、R4及びR8が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピ
ル基である式(3)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
X5がハロゲンアニオン、有機カルボン酸アニオン、有機スルホン酸アニオン又は炭酸
アニオンである式(3)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
R3、R4及びR8が、共に水素原子である式(3)で表される構造を有するハイパーブ
ランチポリマーが好ましい。
ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5,000,000である式(3)で表される構造を有するハイパーブランチポリマーが好ましい。
本発明はまた、本発明の医療材料用コーティング材料を含む非特異吸着抑制剤に関する。
上記有機溶剤としてはDMF、DMSO、エタノール、メタノール、t−ブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、メチルエチルケトン等の単独溶媒またはこれらの混合溶剤が挙げられる。
上記ワニスにおいて、前記有機溶媒がDMF又はDMSOであるものが好ましい。
本発明の医療材料用コーティング材料を含む薄膜の形成は、例えば有機溶剤に医療材料用コーティング材料を0.05〜10質量%濃度になるように溶解したワニスを調製し、
浸漬、吹きつけ等の公知の方法で基材表面に塗布した後、室温下ないしは加温下にて乾燥させることにより行うことができる。
上記基板の素材としては、ガラス、金蒸着基板、プラスチック、金属その他を用いることができるが、ガラス、金蒸着基板が好ましい。
基材表面と表面に被覆される医療材料用コーティング材料との密着性を高めるために、必要に応じて基材表面を活性化してもよい。活性化する手段としては酸素雰囲気下、アルゴン雰囲気下、窒素雰囲気下、空気雰囲気下などの条件下でプラズマ処理する方法、ArF、KrFなどのエキシマレーザーで処理する方法がある。
上記の本発明の医療材料用コーティング材料を含む層を有する基板は、生理活性物質の非特異的吸着が抑制されたバイオチップとして好適に使用することができる。該バイオチップは、各種の生理活性物質を固定化することができる。固定化する生理活性物質としては、核酸、アプタマー、タンパク質、オリゴペプチド、糖鎖、糖タンパク質などが挙げられる。生理活性物質をバイオチップ上に固定化する際には、生理活性物質を溶解又は分散した液体を点着する方法が好ましい。点着後、静置することにより、生理活性物質が表面に固定化される。固定化は、室温下又は加熱下で行うことができる。このように生理活性物質を固定化することによって得られたバイオチップは免疫診断、遺伝子マイクロアレイ、タンパク質マイクロアレイ、マイクロフルイディスクデバイスを含めた多くの分析システムにおいて使用することができる。
以下の実施例において、試料の物性測定には下記の装置を使用した。
(1)ゲル浸透クロマトグラフィー
装置:東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム:Shodex KF−805L+KF−804L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:RI
<N、N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンの合成>
2Lの反応フラスコに、クロロメチルスチレン[セイミケミカル(株)製、CMS−14(商品名)]120g、N、N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム3水和物[関東化学(株)製]181g、アセトン1400gを仕込み、撹拌下、温度40℃で1時間反応させた。反応後、析出した塩化ナトリウムを濾過して除き、その後エバポレーターで反応溶液からアセトンを留去させ、反応粗粉末を得た。この反応粗粉末をトルエンに再溶解させ、トルエン/水系で分液後、零下20℃(−20℃)の冷凍庫内でトルエン相から目的物を再結晶させた。再結晶物を濾過、真空乾燥して、白色粉末の目的物206g(収率97%)を得た。液体クロマトグラフィーによる純度(面百値)は100%であった。融点は56℃であった。
<スチレン−無水マレイン酸系ハイパーブランチポリマーの合成>
1Lガラス製反応フラスコに、N、N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレン25g、無水マレイン酸[関東化学(株)製]9.24g、酢酸エチル342gを仕込み、撹
拌して淡黄色透明溶液を調製した後、反応系内を窒素置換した。この溶液の真ん中から100Wの高圧水銀灯[セン特殊光源(株)製、HL−100]を点灯させ、内部照射による光重合反応を、撹拌下、温度30±5℃で3時間行った。次にこの反応液をヘキサン2Lに添加してポリマーを高粘度な塊状状態で再沈した後、上澄み液をデカンテーションで除いた。さらにこのポリマーを酢酸エチル100mLに再溶解した後、この溶液ヘキサン2Lに添加してポリマーをスラリー状態で再沈した。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、うす黄色粉末の目的物15.7gを得た。ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは6,400、分散度Mw/Mnは2.93であった。元素分析は、炭素60.2質量%、水素5.2質量%、窒素3.4質量%、硫黄15.5質量%であった。熱重量分析より、5%重量減少温度は210℃であった。
100mLガラス製反応フラスコに、参考例2で得たハイパーブランチポリマー4g、N−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2−ジアミノエタン[東京化成製]3.5g、テトラヒドロフラン40gを仕込み、撹拌して透明溶液を調製した後、室温にて3時間撹拌を行った。次に、この反応溶液を0.1M−HCl 400gに添加して、ハイパーブランチポリマーを再沈した。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、白色粉末の無水マレイン酸ユニットが開環し一方のカルボキシル基が、N−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2−ジアミノエタンによりアミド化されたハイパーブランチポリマー5.2gを得た。ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは6,200、分散度Mw/Mnは2.06であった。13C−NMRを用いた構造解析(NOE消去)結果を図1に示した。エチレンジアミンのメチレンに由来する38〜44ppmのピーク、及びカルボニル炭素に由来する154〜160ppmのピーク、ブチル基に由来する26〜30,78〜82ppmのピークがそれぞれ観測されたことから、無水マレイン酸ユニットのカルボキシル基に対してN−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2−ジアミノエタンが導入された事が明らかとなった。これより得られたハイパーブランチポリマーは式(8)で表される構造を有する。
50mLガラス製反応フラスコに、実施例1で得たハイパーブランチポリマー0.5g、トリフルオロ酢酸5gを仕込み、撹拌して透明溶液を調製した後、室温にて1時間撹拌を行った。次に減圧下、反応溶液からトリフルオロ酢酸を留去しTHF5gへ再溶解後、
クロロホルム100gへ添加しハイパーブランチポリマーを再沈した。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、白色粉末のカルボキシル基とアミノ基を等価に有するスチレン−マレイン酸共重合系双性イオン型ハイパーブランチポリマー0.47gを得た。13C−NMRを用いた構造解析(NOE消去)結果を図2に示した。図1で見られたカルボニル炭素に由来する154〜160ppmのピーク、ブチル基に由来する26〜30,78〜82ppmのピークがそれぞれ消失した事から、アミノ基の保護基であるtert−ブトキシカルボニル基の除去が確認された。これより得られたハイパーブランチポリマー(HPSMA−NH2)は式(9)で表される構造を有する。
ペプチドアレイの作成方法
本発明により得られる非特異吸着剤を用いたペプチドアレイの作成は以下の手順で行った。
1)1 mMのMOAMのエタノール溶液に対して、蒸着基板を浸漬し、室温で2時間放置する。放置後、エタノールで洗浄した。
2)上で得られた基板を1%グルタルアルデヒド(50 mMのNaHCO3, pH 9.5バッファーを含
む)に対して、室温で1時間浸漬する。浸漬後、ミリQ水で洗浄する。
3)0.1もしくは0.5 mMのペプチド溶液(1 x PBS緩衝液)に対して、室温で2時間浸漬する。浸漬後、1xPBS緩衝液にて洗浄する。用いたペプチドの配列は次ぎの4通りである
。
D4−F(D4(F)):CGGIFGEFA−NH2、D4Lnk−F(D4Lnk(
F)):CXXIFGEFA−NH2、D4−pY(D4(pY)):CGGIpYGE
FA−NH2、D4Lnk−pY(D4Lnk(pY)):CXXIpYGEFA−NH2(X=−NH−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CO−)
4)Blocking One PをTBS-Tで5倍希釈した溶液に基板を浸漬し、室温で1時間放置してブ
ロッキング処理した後、TBS-TおよびミリQ水にて洗浄する。同様に、0.1もしくは1.0 mg/mLのHPSMA−NH2のDMF溶液(1%トリエチルアミン含有)を用いて、同様の手順にてブロッキングを行う。
SPR測定の条件は以下の通りに行った。
1)基板をSPR装置(TOYOBO製、SPRinter)にセットし、まず、running buffer(0.05 % Tween, 1xTBS緩衝液)を1分間流す。
2)1.9 mg/mL のanti-pY抗体溶液(0.05 % Tween, 1xTBS緩衝液)を10分間流し、基板上のペプチドとの反応を行う。10分間の反応で、SPRシグナルの変化が飽和に達するこ
とを確認した。
の性能があることが示された。また、2種のポジティブコントロールペプチドのシグナル
強度も従来法と同程度であることから、抗体の特異的吸着を妨げないことがわかった。以上より、精製酵素レベルではブロッキング剤として使える可能性が高い。
HPSMA−NH2のブロッキング能を蛍光検出用ペプチドアレイにおいて評価を以下
の通り行った。
ペプチドアレイの作成は以下の手順で行った。
1)アミノ修飾ガラス基板を1%グルタルアルデヒド(50 mM NaHCO3, pH 9.5)に浸漬し、室温で一晩処理し、その後水で洗浄した。
2)上で得られた基板を1%グルタルアルデヒド(50 mMのNaHCO3, pH 9.5バッファーを含
む)に対して、室温で1時間浸漬する。浸漬後、ミリQ水で洗浄する。
3)0.1 mMのペプチド溶液(1 x PBS緩衝液)に対して、室温で2時間浸漬する。浸漬後
、1xPBS緩衝液にて洗浄する。用いたペプチドの配列は次ぎの2通りである。
D4Lnk−F:CXXIFGEFA−NH2(陰性対照)
D4Lnk−pY:CXXIpYGEFA−NH2(陽性対照)
(X=−NH−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CO−:pY=リン酸化
チロシン)
4)Blocking One PをTBS-Tで5倍希釈した溶液に基板を浸漬し、室温で1時間放置してブ
ロッキング処理した後、TBS-TおよびミリQ水にて洗浄する。同様に、0.1もしくは1.0 mg/mLのHPSMA-NH2のDMF溶液(1%トリエチルアミン含有)を用いて、同様の手順にてブロッキングを行う。
このようにして得られた基板を、プレート用蛍光検出器にて蛍光を読み出した。プレートの蛍光強度をグラフ化したものを図5に示した。従来法と同程度の非特異吸着抑制能があることがわかった。したがって、HPSMA−NH2は基材の種類(金蒸着膜、ガラス)
によらず、ある程度高いブロッキング効果があることがわかった。
操作は以下の手順で行った。
1)基板調製:アミノ修飾ガラス基板を1%グルタルアルデヒド/NaHCO3バッファ
ー(pH 9.5)に、37℃で2時間浸漬した。浸漬後、超音波を用いて超純水で洗浄した(5分間×3回)。
2)ペプチド溶液の調整:96ウェルプレートを用い、0.1mMの各種ペプチド、同じ濃度(0.1mM)のTCEP及び0.0002% Triton 100−Xの溶液を調製した。
尚、用いたペプチドは以下の通り。
D4−F(D4(F)):CGGIFGEFA−NH2(陰性対照)
D4−Y(D4(Y)):CGGIYGEFA−NH2(基質)
D4−pY(D4(pY)):CGGIpYGEFA−NH2(陽性対照)
D4Lnk−Y(D4Lnk(Y)):CXXIYGEFA−NH2(基質)
(X=−NH−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CO−:pY=リン酸化
チロシン)
3)ペプチドの固定化:上記溶液を150μmピンで上記基板にspottinngし(十点ずつ)、室温で一夜固定化した。超音波を用いてTBS−0.5%Tweenで洗浄した(5分間×3回)。
4)ブロッキング:基板をBlocking One P溶液(5mM TBS(pH 7.4)−0.
05%Tween20で5倍希釈)に浸漬し、室温で1時間放置してブロッキング処理した後、超音波を用いてTBS−0.5%Tweenで洗浄した(5分間×3回)。同様に、0.1mg/mLのHBP溶液(HPSMA−NH2のDMF溶液(1%トリエチルアミン含有))を用いて、同様の手順にてブロッキングを行った。
5)リン酸化反応:基板を15mM Tris−HCl(pH 7.5)、5mM MgCl2、0.01%(v/v) Tween−20、2mM DTT、0.1mM ATP及び20pg/μL c−Srcの溶液に、37℃で2時間浸漬した。浸漬後、超音波を用いてTBS−1%SDSで洗浄した(8分間×3回)。
6)検出:1 mg/mlのCy5-anti-phosphotyrosineを25 mM TBS(pH 7.4)-0.05 %Tween20で300倍に希釈した溶液に基板を室温で20分間浸漬した。浸漬後、超音波を用いてTBS−
0.5%Tweenで洗浄した(6分間×1回)。
このようにして得られた基板を、プレート用蛍光検出器にて蛍光を読み出した。プレートの蛍光強度をグラフ化したものを図6に示した。他のペプチドを用いた場合にも、従来法と同程度の非特異吸着抑制能があることがわかった。
Claims (33)
- 繰り返し単位構造中に、カルボキシル基又はその金属塩とアミノ基又はその酸付加塩とを含有し、かつゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500ないし5,000,000であるハイパーブランチポリマーからなる医療材料用コーティング材料。
- 前記ハイパーブランチポリマーが、繰り返し単位構造中に、式(1)で表される構造を含有することを特徴とする請求項1記載の医療材料用コーティング材料。
炭素原子数1〜10のアルキレン基、又はエステル結合又はアミド結合が結合されていてもよいフェニレン基を表し、R5は、水素原子又は金属原子を表し、R3及びR4は、それ
ぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基、炭素原子数7〜12のアリールアルキル基又は第三ブトキシカルボニル基を表すか、又は、R3及びR4は、互いに結合してそれらが結合する窒素原子と共に4〜10員の環を形成する。) - 前記ハイパーブランチポリマーが、式(2)で表されることを特徴とする請求項2記載の医療材料用コーティング材料。
結合を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表し、X1、X2、X3、及びX4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜20のアルコキシ基を表し、nは繰り返し単位構造の数であって2〜100,000の整数を表す。) - R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル、基又はi−プロピル基であるか、又は、R3及びR4が、互いに結合してそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン環又はピペリジン環を形成する請求項2又は3記載の医療材料用コーティング材料。
- R1及びR2が共に水素原子である請求項2ないし4の何れか1項に記載の医療材料用コーティング材料。
- R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である請求項2ないし5の何れか1項に記載の医療材料用コーティング材料。
- 前記ハイパーブランチポリマーが、式(3)で表されることを特徴とする請求項1記載の医療材料用コーティング材料。
項3の式(2)の記載と同義であり、R8は水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素原子数1
〜7のアルキル基、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7〜12のアリールアルキル基を表し、X5はハロゲンアニオン、有機カルボン酸アニオン、有機ス
ルホン酸アニオン又は無機アニオンを表し、nは繰り返し単位構造の数であって2〜100,000の整数を表す。) - R3、R4及びR8が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル
基である請求項7記載の医療材料用コーティング材料。 - X5がハロゲンアニオン、有機カルボン酸アニオン、有機スルホン酸アニオン又は炭酸ア
ニオンである請求項7又は8記載の医療材料用コーティング材料。 - R3、R4及びR8が、共に水素原子である請求項7ないし9の何れか1項に記載の医療材
料用コーティング材料。 - 請求項1ないし10の何れか1項に記載の医療材料用コーティング材料を有機溶媒に溶解又は分散させたワニス。
- 前記有機溶媒がDMF又はDMSOである請求項11に記載のワニス。
- 請求項1ないし10の何れか1項に記載の医療材料用コーティング材料を含む非特異吸着抑制剤。
- 請求項1ないし10の何れか1項に記載の医療材料用コーティング材料を含む薄膜。
- 請求項1ないし10の何れか1項に記載の医療材料用コーティング材料を含む層を有する基板。
- 請求項15記載の基板に生理活性物質を固定化したバイオチップ。
- 式(2):
請求項3の式(2)の記載と同義である。)で表される構造を有するハイパーブランチポリマー。 - 前記−A2−NR3R4が、−CONH−A3−NR3R4
(式中、A2、R3及びR4は請求項3の式(2)記載と同義であり、A3は、炭素原子数1〜10のアルキレン基又はフェニレン基を表す。)であり、R5が水素原子である請求項
17記載のハイパーブランチポリマー。 - R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル、基又はi−プロピル基であるか、又は、R3及びR4が、互いに結合してそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン環又はピペリジン環を形成する請求項17又は18記載のハイパーブランチポリマー。
- R1及びR2が、共に水素原子である請求項17ないし19の何れか1項に記載のハイパーブランチポリマー。
- R3及びR4が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル基である請求項17ないし20の何れか1項に記載のハイパーブランチポリマー。
- 式(3):
ブランチポリマー。 - R3、R4及びR8が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基又はi−プロピル
基である請求項22記載のハイパーブランチポリマー。 - X5がハロゲンアニオン、有機カルボン酸アニオン、有機スルホン酸アニオン又は炭酸ア
ニオンである請求項22又は23に記載のハイパーブランチポリマー。 - R3、R4及びR8が、共に水素原子である請求項22ないし24の何れか1項に記載のハ
イパーブランチポリマー。 - ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5,000,000である、請求項17記載のハイパーブランチポリマー。
- ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量が500〜5,000,000である、請求項22記載のハイパーブランチポリマー。
- 式(4):
。)で表されるジチオカルバメート化合物と式(5):
同義である。)で表される無水マレイン酸を部分構造として有するハイパーブランチポリマーの無水マレイン酸部分へ式(7):
のアルキレン基又はフェニレン基を表す。)で表されるジアミン化合物を縮合反応させる事により得られる、請求項18に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。 - 前記縮合反応が、ジアミン化合物と無水マレイン酸類を有するハイパーブランチポリマーとを反応させることによって行なわれる、請求項28に記載の製造方法。
- 前記縮合反応が、無水マレイン酸類を有するハイパーブランチポリマーを含有する有機溶剤溶液中で、ジアミン化合物と分子末端にジチオカルバメート基を有するハイパーブランチポリマーとを反応させることによって行なわれる、請求項28に記載の製造方法。
- 前記ジチオカルバメート化合物がN,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンであ
る、請求項28に記載の製造方法。 - 前記無水マレイン酸類が無水マレイン酸である、請求項28に記載の製造方法。
- 前記ジチオカルバメート化合物がN,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンであり、無水マレイン酸類が無水マレイン酸である、請求項28に記載の製造方法。
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