JP2009154454A - 射出成形機の型締装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な構成で、成形品の厚さ調節のための操作性が向上した射出成形機の型締装置を提供する。
【解決手段】型締装置1は、固定盤6と、型締ハウジング8と、固定盤6と型締ハウジング8との間に設置されている複数本のタイバー2A〜2Dと、固定盤6に対してタイバー2A〜2Dに沿って移動可能な可動盤7とを有する。複数のタイバー2A〜2Dの各々には、タイバーを加熱するヒータ3A〜3Dと、タイバーのヒータ3A〜3Dによって加熱された部分の温度を検知するセンサー4A〜4Dとが設けられている。型締装置1は、ヒータ3A〜3Dおよびセンサー4A〜4Dが接続され、タイバーの上記部分の温度を制御する温調計5を備えている。温調計5は、射出成形機20及び型締装置1を制御するコントローラ13に接続され、かつ射出成形機20及び型締装置1の少なくとも一方を支持するベッド30内に収容されている。
【選択図】図1
【解決手段】型締装置1は、固定盤6と、型締ハウジング8と、固定盤6と型締ハウジング8との間に設置されている複数本のタイバー2A〜2Dと、固定盤6に対してタイバー2A〜2Dに沿って移動可能な可動盤7とを有する。複数のタイバー2A〜2Dの各々には、タイバーを加熱するヒータ3A〜3Dと、タイバーのヒータ3A〜3Dによって加熱された部分の温度を検知するセンサー4A〜4Dとが設けられている。型締装置1は、ヒータ3A〜3Dおよびセンサー4A〜4Dが接続され、タイバーの上記部分の温度を制御する温調計5を備えている。温調計5は、射出成形機20及び型締装置1を制御するコントローラ13に接続され、かつ射出成形機20及び型締装置1の少なくとも一方を支持するベッド30内に収容されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、射出成形機の型締装置に関するものである。
図5は特許文献1に開示された従来の射出成形機の型締装置を示す概略構成図であり、図5(a)はその正面図、図5(b)は図5(a)のA−A線に沿った断面図である。
図5に示す従来の型締装置101は、固定側金型が取り付けられる固定盤106と、可動側金型が取り付けられ、固定盤106に対して移動可能な可動盤107と、可動盤107にトグルリンク式または直圧式の押圧機構111を介して連結された型締ハウジング108とを有している。固定盤106と型締ハウジング108との間には4本のタイバー102A〜102Dが設けられており、可動盤107はそれらのタイバーに沿って移動可能になっている。各タイバー102A〜102Dの両端部には雄ねじが形成されており、それらの固定盤106側の雄ねじにはタイバーナット110がねじ込まれ、型締ハウジング108側の雄ねじには型厚調節装置109に形成された雌ねじがねじ込まれている。
型締装置101は、4本のタイバー102A〜102Dのそれぞれに、タイバーの所定の長さ領域を加熱するヒータ103A〜103Dと、その加熱領域の温度を検知するセンサー104A〜104Dとが備えられている。それらのヒータ103A〜103Dおよびセンサー104A〜104Dは、タイバーの加熱領域の温度を制御する温調計105に接続されている。これらの構成によって、各々のタイバーの加熱領域の温度を個別に調節することが可能になっている。その結果、タイバー102A〜102Dは、加熱領域の温度に応じた熱膨張によって自身の有効長が変化する。このようにしてタイバー102A〜102Dの有効長を個別に調節することにより、型閉め動作を行って型締力を発生させたときの各タイバー102A〜102Dの伸び量のバランス、引いては金型106a,107aに作用する型締力のバランスを調整することが可能である。
特開2006−347078号公報
しかしながら、上述した従来の射出成形機の型締装置は温調計が別体として備えられているので、以下のような不都合な点を含んでいる。
(1)温調計のための設置場所を確保しなくてはならない。
(2)通常の成形条件設定は射出成形機のコントローラで行うが、タイバー有効長の調節は別の温調計の設定パネルで行わなくてはならず、操作が煩雑である。
(3)温調計が射出成形機の制御系と切り離された別装置として設けられているので、装置が高価となる。
(4)温度設定条件を、その他の成形条件と一緒に射出成形機に記憶させることができない。
(5)温度異常等が発生したことを示すアラームや設定変更の履歴についても同様に、射出成形機に記憶させることができない。
(6)温度異常などが発生した場合に、射出成形機の動作を停止するなどの対応ができない。また、そのような事態が生じたことの履歴を射出成形機に残すことができない。
(1)温調計のための設置場所を確保しなくてはならない。
(2)通常の成形条件設定は射出成形機のコントローラで行うが、タイバー有効長の調節は別の温調計の設定パネルで行わなくてはならず、操作が煩雑である。
(3)温調計が射出成形機の制御系と切り離された別装置として設けられているので、装置が高価となる。
(4)温度設定条件を、その他の成形条件と一緒に射出成形機に記憶させることができない。
(5)温度異常等が発生したことを示すアラームや設定変更の履歴についても同様に、射出成形機に記憶させることができない。
(6)温度異常などが発生した場合に、射出成形機の動作を停止するなどの対応ができない。また、そのような事態が生じたことの履歴を射出成形機に残すことができない。
そこで本発明は、安価な構成で、成形品の厚さ調節のための操作性が向上した射出成形機の型締装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の射出成形機の型締装置は、固定側金型が取り付けられる固定盤と、型締ハウジングと、前記固定盤と前記型締ハウジングとの間に設置されている複数本のタイバーと、可動側金型が取り付けられ、前記固定盤に対して前記タイバーに沿って移動可能な可動盤と、を有する射出成形機の型締装置において、前記タイバーを加熱するヒータと、前記タイバーの前記ヒータによって加熱された部分の温度を検知するセンサーとが、前記複数のタイバーの各々に設けられており、前記ヒータおよび前記センサーが接続され、前記タイバーの前記部分の温度を制御する温調計を備え、該温調計は、前記射出成形機及び前記型締装置を制御するコントローラに接続され、かつ前記射出成形機及び前記型締装置の少なくとも一方を支持するベッド内に収容されていることを特徴とする。
上記本発明の射出成形機の型締装置によれば、温調計が射出成形機及び型締装置のコントローラに接続されているので、通常の成形条件設定とタイバー有効長の調節との両方をコントローラによって行うことが可能である。そのため、各種の条件設定を行うための操作性が向上している。また、温調計が射出成形機の制御系と組み合わせられているため、温調計を射出成形機の制御系とは別装置として設けた場合に比べて装置を安価に構成することができる。また、温調計は射出成形機や型締装置を支持するベッド内に収容されているので、温調計のための設置場所を別途に確保する必要がない。
さらに、前記各タイバーの前記部分の温度設定が前記コントローラによって行われる構成としてもよい。この場合は、前記コントローラは表示パネルを備えており、前記コントローラは、前記複数のタイバーの各々の前記部分の温度設定を行うための温度設定画面を前記表示パネルに表示し、前記温度設定画面において設定された設定温度に従って各々の前記ヒータの温度を制御するように構成されていることが好ましい。
また、前記金型内で成形する成形品の、各々の前記タイバーの近傍領域における厚み変化量が前記コントローラによって設定される構成としてもよい。この場合は、前記コントローラは、表示パネルを備えているとともに、前記成形品の厚み変化量と前記タイバーの温度変化量との関係式を記憶しており、前記コントローラは、前記成形品の各々の前記タイバーの近傍領域における厚みの設定を行うための厚み設定画面を前記表示パネルに表示し、前記厚み設定画面において設定された厚み変化量に対応する前記タイバーの温度変化量を前記関係式に基づいて演算し、該演算によって得られた前記タイバーの温度変化量に従って各々の前記ヒータの温度を制御するように構成されていることが好ましい。
本発明によれば、安価な構成で、成形品の厚さ調節のための操作性が向上した射出成形機の型締装置を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る型締装置を示す概略構成図であり、図1(a)はその正面図、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿った断面図である。
図1は本発明の第1の実施形態に係る型締装置を示す概略構成図であり、図1(a)はその正面図、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿った断面図である。
本発明の第1の実施形態に係る型締装置1も、図5に示した型締装置と同様に、固定側金型6aが取り付けられる固定盤6と、可動側金型7aが取り付けられ、固定盤6に対して移動可能な可動盤7と、可動盤7にトグルリンク式または直圧式の押圧機構11を介して連結された型締ハウジング8とを有している。固定盤6と型締ハウジング8との間には4本のタイバー2A〜2Dが設けられており、可動盤7はそれらのタイバーに沿って移動可能になっている。各タイバー2A〜2Dの両端部には雄ねじが形成されており、それらの固定盤6側の雄ねじにはタイバーナット14がねじ込まれ、型締ハウジング8側の雄ねじには型厚調節装置12に形成された雌ねじがねじ込まれている。
本実施形態の型締装置1も、4本のタイバー2A〜2Dのそれぞれに、タイバーの所定の長さ領域を加熱するヒータ3A〜3Dと、その加熱領域の温度を検知するセンサー4A〜4Dとが備えられている。それらのヒータ3A〜3Dおよびセンサー4A〜4Dは、タイバーの加熱領域の温度を制御する温調計5に接続されている。温調計5は、型締装置1及び射出成形機20の少なくとも一方を支持するベッド30内に収容されている(図示した例では、ベッド30は型締装置1及び射出成形機20の両方を支持している)。また、温調計5は、型締装置1及び射出成形機20を制御するコントローラ13に接続されている。
図2は、図1に示したコントローラの表示パネルに表示される温度設定画面を示す図である。図2に示すように、本実施形態における温度設定画面9には、制御ON−OFFスイッチ9e、各タイバー2A〜2Dの温度設定値9a,9b,9c,9d、温度測定値9am,9bm,9cm,9dmが表示される。ユーザーによるタイバーの2A〜2Dの温度設定は、例えば、コントローラ13の表示パネル(不図示)に温度設定画面9を表示させ、コントローラ13の入力キー(不図示)によって温度設定値9a〜9dの各欄にカーソルを合わせて、設定する温度の数値を入力することによって行うことができる。
なお、図2では、温度設定値9a〜9dが初期温度として40.0℃に設定されている例を示しているが、温度設定値9a〜9dの初期温度はこれに限られない。
本実施形態の型締装置1は、これらの構成によって、各々のタイバーの加熱領域の温度を個別に調節することができる。その結果、タイバー2A〜2Dは、加熱領域の温度に応じた熱膨張によって自身の有効長が変化する。このようにしてタイバー2A〜2Dの有効長を個別に調節することにより、型閉め動作を行って型締力を発生させたときの各タイバー2A〜2Dの伸び量のバランス、引いては金型6a,7aに作用する型締力のバランスを調整することができる。その結果として、厚さが均一に分布した成形品を得ることができる。
本実施形態の型締装置1によれば、以下の利点を得ることができる。
(1)温調計5がベッド30内に収容されているため、温調計5のための設置場所を別途に確保する必要がない。
(2)通常の成形条件設定とタイバー有効長調節のための温度設定との両方とも、型締装置1及び射出成形機20を制御するコントローラ13によって共通して行うことができるため、それらの操作性が向上している。
(3)温調計5が射出成形機のコントローラ13と組み合わされているため、装置全体を安価に構成することができる。
(4)温度設定条件を、その他の成形条件と一緒にコントローラ13の記憶部に記憶させることができる。
(5)温度異常等が発生したことを示すアラームや設定変更の履歴についても同様に、コントローラ13の記憶部に記憶させることができる。
(6)温度異常などが発生した場合には、温調計5からコントローラ13に停止信号を送信することによって射出成形機20及び型締装置1の動作を停止するなどの対応をとることができる。また、そのような事態が生じたことの履歴をコントローラ13の記憶部に残すことができる。
(1)温調計5がベッド30内に収容されているため、温調計5のための設置場所を別途に確保する必要がない。
(2)通常の成形条件設定とタイバー有効長調節のための温度設定との両方とも、型締装置1及び射出成形機20を制御するコントローラ13によって共通して行うことができるため、それらの操作性が向上している。
(3)温調計5が射出成形機のコントローラ13と組み合わされているため、装置全体を安価に構成することができる。
(4)温度設定条件を、その他の成形条件と一緒にコントローラ13の記憶部に記憶させることができる。
(5)温度異常等が発生したことを示すアラームや設定変更の履歴についても同様に、コントローラ13の記憶部に記憶させることができる。
(6)温度異常などが発生した場合には、温調計5からコントローラ13に停止信号を送信することによって射出成形機20及び型締装置1の動作を停止するなどの対応をとることができる。また、そのような事態が生じたことの履歴をコントローラ13の記憶部に残すことができる。
このように、本実施形態の型締装置1によれば、安価な構成で、かつ成形品の厚さ調節のための操作性が向上した射出成形機の型締装置1を提供することができる。
以下、本実施形態の型締装置1を備えた射出成形機でDVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)を製造する場合を例に挙げて、本実施形態におけるタイバーの有効長調節動作を具体的に説明する。
通常、タイバーの有効長の調節が必要になるのは、射出成形機の工場での試運転が完了してユーザーに納入された後、実際に金型を搭載してDVDの成形を行った際に生じた、DVDの面内の板厚のばらつきを小さくしたい場合である。例えば、金型6a,7aを図1(a)のA−A方向に見たときの、金型6a,7a内に成形したDVDのタイバー2A側の部分の板厚が薄いという不具合が発生したとする。この場合は、型締力発生時におけるタイバー2Aの伸び量を少なくすることで、金型6a,7aのタイバー2Aに近い部分の締付け力を小さくして成形品のその部分の板厚を厚くすることができるため、上記のような不具合を解消することができる。
以下、本実施形態におけるタイバー有効長の調節動作をより詳しく説明する。以下の説明において、αは線膨張係数、Hはヒータによって温調されるタイバーの長さ範囲、Tはヒータの初期設定温度、ΔTはヒータの設定温度変化量、ΔLは初期設定温度での型締力発生時のタイバー伸び量を意味している。なお、以下では、タイバー2Aについて有効長の調節を行う場合を例に挙げて説明する。
(1)タイバー2Aの温度設定値9aをTからΔTだけ上げる。
(2)温度測定値9amが温度設定付近で安定したところで、タイバー2Aは熱膨張によりα・H・ΔTだけ伸びる。
(3)タイバー2Aの部分の型締力は、α・H・ΔT/ΔLの割合だけ低下する。
(4)DVDの板厚は、型締力低下量に正比例して厚くなるわけではないが、型締力が低下すると厚くなる方向に変化する。
(5)成形されたDVDの厚みを測定しながら、板厚のばらつきが基準値を満足するように、(1)〜(4)の工程を繰り返す。
(1)タイバー2Aの温度設定値9aをTからΔTだけ上げる。
(2)温度測定値9amが温度設定付近で安定したところで、タイバー2Aは熱膨張によりα・H・ΔTだけ伸びる。
(3)タイバー2Aの部分の型締力は、α・H・ΔT/ΔLの割合だけ低下する。
(4)DVDの板厚は、型締力低下量に正比例して厚くなるわけではないが、型締力が低下すると厚くなる方向に変化する。
(5)成形されたDVDの厚みを測定しながら、板厚のばらつきが基準値を満足するように、(1)〜(4)の工程を繰り返す。
以上により、板厚のばらつきが低減されたDVDを成形することができる。
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態に係る型締装置のコントローラにおける表示パネルに表示される板厚調整量設定画面を示す図である。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る型締装置のコントローラにおける表示パネルに表示される板厚調整量設定画面を示す図である。
上述した従来技術及び第1の実施形態の型締装置では、調節を行う直接の対象が成形品の厚さ分布であるにもかかわらず、ユーザーはその板厚変化量に対応するタイバーの温度変化量を推定してそれを入力する必要があった。これに対して本実施形態では、板厚変化量を直接入力することができるようになっている。
図3に示すように、本実施形態においてコントローラ13の表示パネル(不図示)に表示される板厚変化量設定画面10には、制御ON−OFFスイッチ10e、各タイバー2A〜2Dの温度設定値10ae,10be,10ce,10de、温度測定値10am,10bm,10cm,10dm、および板厚変化量設定値10a,10b,10c,10dが表示されるようになっている。ユーザーによる板厚変化量の設定は、例えば、コントローラ13の表示パネル(不図示)に板厚調整量設定画面10を表示させ、コントローラ13の入力キー(不図示)によって板厚調整量設定値10a〜10dの各欄にカーソルを合わせて、設定する板厚変化量の数値を入力することによって行うことができる。
なお、図3では、温度設定値10ae〜10deが初期温度として40.0℃に設定されている例を示しているが、温度設定値10ae〜10deの初期温度はこれに限られない。
また、本実施形態における型締装置及び射出成形機のその他の構成は図1に示した構成と同じであるので、以下においても、それらについては図1に示した符号を用いて説明する。
図4は、成形品の板厚変化量とタイバー温度変化量との関係を示すグラフである。図4のグラフは、あるDVD用金型を用いて、タイバーの温度を順次変化させながら実際にDVDを射出成形することによって得られたタイバー温度変化量ΔTと板厚変化量Δtとの関係を示す実測データと、その実測データを近似して得られた近似直線(Δt’=0.35ΔT’)とを示している。
上記の近似直線を示す式(Δt’=0.35ΔT’)は、コントローラ13の記憶部(不図示)に記憶されている。コントローラ13は、上記のようにして板厚変化量Δtが入力されると、その値に対応するタイバー温度変化量ΔTを上記の近似直線式に基づいて演算し、温度設定値10ae〜10deをその演算によって得られた値に設定する。
このように、本実施形態では、ユーザーが所望の板厚変化量を設定することによって、その板厚変化量に対応するタイバーの温度変化量がコントローラ13によって自動的に設定される。そのため、ユーザーは所望の板厚変化量に対応するタイバーの温度変化量を推定する作業が不要になるため、上述した従来技術及び第1の実施形態に比べて、成形品の厚さ調節のための操作性をより向上させることができる。
以下、本実施形態におけるタイバーの有効長調節動作をより詳しく説明する。以下の説明において、αは線膨張係数、Hはヒータによって温調されるタイバーの長さ範囲、Tはヒータの初期設定温度、Δtは板厚変化量、ΔTはタイバー温度変化量、ΔLは初期設定温度での型締力発生時のタイバー伸び量を意味している。なお、以下では、タイバー2Aについて有効長調節を行う場合を例に挙げて説明する。
(1)タイバー2Aの板厚調整量設定値10aにΔtを入力する。
(2)コントローラ13は、図4に示す板厚変化量Δtとタイバー温度変化量ΔTとの関係式(Δt’=0.35ΔT’)に基づいて演算を行い、板厚調整量設定値10aに入力されたΔtに相当するタイバー温度変化量ΔTを決定し、初期設定温度TにΔTを加算した値を推定温度設定値10aeとして自動的に設定する。
(3)温度測定値10amが安定したところで、タイバー2Aは熱膨張によりα・H・ΔTだけ伸びる。
(4)タイバー2Aの部分の型締力は、α・H・ΔT/ΔLの割合だけ低下する。
(5)DVDの板厚は、型締力低下量に正比例して厚くなるわけではないが、型締力が低下すると厚くなる方向に変化する。
(6)成形されたDVDの板厚を測定しながら、板厚のばらつきが基準値を満足するように(1)〜(5)の工程を繰り返す。
(1)タイバー2Aの板厚調整量設定値10aにΔtを入力する。
(2)コントローラ13は、図4に示す板厚変化量Δtとタイバー温度変化量ΔTとの関係式(Δt’=0.35ΔT’)に基づいて演算を行い、板厚調整量設定値10aに入力されたΔtに相当するタイバー温度変化量ΔTを決定し、初期設定温度TにΔTを加算した値を推定温度設定値10aeとして自動的に設定する。
(3)温度測定値10amが安定したところで、タイバー2Aは熱膨張によりα・H・ΔTだけ伸びる。
(4)タイバー2Aの部分の型締力は、α・H・ΔT/ΔLの割合だけ低下する。
(5)DVDの板厚は、型締力低下量に正比例して厚くなるわけではないが、型締力が低下すると厚くなる方向に変化する。
(6)成形されたDVDの板厚を測定しながら、板厚のばらつきが基準値を満足するように(1)〜(5)の工程を繰り返す。
以上により、板厚のばらつきが低減されたDVDを成形することができる。
1 型締装置
2A,2B,2C,2D タイバー
3A,3B,3C,3D ヒータ
4A,4B,4C,4D センサー
5 温調計
6 固定盤
6a 固定側金型
7 可動盤
7a 可動側金型
8 型締ハウジング
9 温度設定画面
9a,9b,9c,9d,10ae,10be,10ce,10de 温度設定値
9am,9bm,9cm,9dm,10am,10bm,10cm,10dm 温度測定値
9e,10e ON−OFFスイッチ
10 板厚調整量設定画面
10a,10,10,10 板厚調整量設定値
11 押圧機構
12 型厚調整装置
13 コントローラ
14 タイバーナット
20 射出成形機
30 ベッド
2A,2B,2C,2D タイバー
3A,3B,3C,3D ヒータ
4A,4B,4C,4D センサー
5 温調計
6 固定盤
6a 固定側金型
7 可動盤
7a 可動側金型
8 型締ハウジング
9 温度設定画面
9a,9b,9c,9d,10ae,10be,10ce,10de 温度設定値
9am,9bm,9cm,9dm,10am,10bm,10cm,10dm 温度測定値
9e,10e ON−OFFスイッチ
10 板厚調整量設定画面
10a,10,10,10 板厚調整量設定値
11 押圧機構
12 型厚調整装置
13 コントローラ
14 タイバーナット
20 射出成形機
30 ベッド
Claims (5)
- 固定側金型(6a)が取り付けられる固定盤(6)と、型締ハウジング(8)と、前記固定盤(6)と前記型締ハウジング(8)との間に設置されている複数本のタイバー(2A,2B,2C,2D)と、可動側金型(7a)が取り付けられ、前記固定盤(6)に対して前記タイバー(2A,2B,2C,2D)に沿って移動可能な可動盤(7)と、を有する射出成形機(20)の型締装置(1)において、
前記タイバーを加熱するヒータ(3A,3B,3C,3D)と、前記タイバーの前記ヒータ(3A,3B,3C,3D)によって加熱された部分の温度を検知するセンサー(4A,4B,4C,4D)とが、前記複数のタイバー(2A,2B,2C,2D)の各々に設けられており、
前記ヒータ(3A,3B,3C,3D)および前記センサー(4A,4B,4C,4D)が接続され、前記タイバーの前記部分の温度を制御する温調計(5)を備え、該温調計(5)は、前記射出成形機(20)及び前記型締装置(1)を制御するコントローラ(13)に接続され、かつ前記射出成形機(20)及び前記型締装置(1)の少なくとも一方を支持するベッド(30)内に収容されていることを特徴とする、射出成形機の型締装置。 - 前記各タイバーの前記部分の温度設定が前記コントローラ(13)によって行われる、請求項1に記載の射出成形機の型締装置。
- 前記コントローラ(13)は表示パネルを備えており、
前記コントローラ(13)は、前記複数のタイバー(2A,2B,2C,2D)の各々の前記部分の温度設定を行うための温度設定画面(9)を前記表示パネルに表示し、前記温度設定画面(9)において設定された設定温度に従って各々の前記ヒータ(3A,3B,3C,3D)の温度を制御するように構成されている、請求項2に記載の射出成形機の型締装置。 - 前記金型(6a,7a)内で成形する成形品の、各々の前記タイバー(2A,2B,2C,2D)の近傍領域における厚み変化量が前記コントローラ(13)によって設定される、請求項1に記載の射出成形機の型締装置。
- 前記コントローラ(13)は、表示パネルを備えているとともに、前記成形品の厚み変化量と前記タイバーの温度変化量との関係式を記憶しており、
前記コントローラ(13)は、前記成形品の各々の前記タイバー(2A,2B,2C,2D)の近傍領域における厚みの設定を行うための厚み設定画面(10)を前記表示パネルに表示し、前記厚み設定画面(10)において設定された厚み変化量に対応する前記タイバーの温度変化量を前記関係式に基づいて演算し、該演算によって得られた前記タイバーの温度変化量に従って各々の前記ヒータ(3A,3B,3C,3D)の温度を制御するように構成されている、請求項4に記載の射出成形機の型締装置。
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JP (1) | JP2009154454A (ja) |
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