JP2009149998A - 銅薄膜の気相成長装置 - Google Patents

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Masayuki Kureya
真之 呉屋
Toshihiko Nishimori
年彦 西森
Hitoshi Sakamoto
仁志 坂本
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Abstract

【課題】安価な塩素または塩化水素を原料ガスとして用いて成膜速度が速く、かつ不純物が残留し難い膜質が良好でかつ目的とする膜厚を有する銅薄膜を形成することが可能な銅薄膜の気相成長装置を提供する。
【解決手段】内部に被処理基板および銅板が配置される反応容器と、塩素または塩化水素から選ばれる原料ガスを供給するための原料ガス供給管と、原料ガスのプラズマを発生させるためのプラズマ発生手段と、前記反応容器内の少なくとも前記被処理基板近傍に原子状還元ガスを生成するための原子状還元ガス生成手段とを備え、前記原料ガス供給管と前記プラズマ発生手段とは、前記プラズマによって活性化された原料ガスが前記反応容器内において前記銅板と反応するように配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の配線材料膜の形成等に適用される銅薄膜の気相成長装置に関する。
銅(Cu)薄膜は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、及びスパッタリング等の物理的成膜法と、化学的気相成長法(CVD法)とにより形成されている。特に、CVD法は表面の被覆性に優れていることから、一般的に広く用いられる。
CVD法による銅薄膜の形成方法としては、従来、銅・ヘキサフロロアセチルアセトナト・トリメチルビニルシラン[以下、Cu(hfac)(tmvs)と称す]などの液体の有機銅錯体を原料として用い、この原料を蒸発させて所定の被処理基板表面に輸送し、これを熱的に分解して銅薄膜を前記基板表面に成膜する方法が知られている。
前記銅薄膜の形成方法を図6に示す銅薄膜の気相成長装置100を参照して具体的に説明する。まず、反応容器101内の平板状ヒータ102上に被処理基板103を設置し、排気管104を通して前記反応容器101内のガスを排気して所定の真空度にする。つづいて、Cu(hfac)(tmvs)の原料105が収容された原料容器106内にHeのような輸送用ガスを配管107aを通して供給してバブリングを行う。このバブリングによって蒸気化された原料ガスおよび還元ガス、例えば水素をそれぞれ配管107b,107cを通して前記反応容器101の上部に取付けられた気化器108内に供給する。この時、前記各配管107b,107cに介装された流量制御器109,110により前記原料ガスおよび水素の流量を制御する。前記気化器108内で前記原料ガスを完全に気化した後、この気化器108底部に配置された噴射板111の複数の噴射孔112から前記原料ガスと水素の混合ガス113を前記ヒータ102上の被処理基板103に向けて噴射する。この時、前記原料であるCu(hfac)(tmvs)は前記平板状ヒータ102により所定の温度に加熱された前記被処理基板103表面で熱分解されて銅薄膜114が成膜される。また、この成膜に際し、水素の還元作用により銅の酸化が防止される。なお、前記原料および水素の流量とヒータ102による加熱温度とを制御することにより銅の成膜速度の調節および膜質の改善がなされる。
しかしながら、前述した従来の銅薄膜の形成方法は次のような3つの問題がある。
第1は、前記銅薄膜の成膜が蒸気化されたCu(hfac)(tmvs)を熱的に分解する方法であるため、成膜速度の向上を図ることが困難である。第2は、原料となる有機銅錯体、例えばCu(hfac)(tmvs)が高価であるため、成膜される銅薄膜のコストが高くなる。第3は、銅の成膜に付随してヘキサフロロアセチルアセトナト(hfac)やトリメチルビニルシラン(tmvs)が銅薄膜中に取り込まれて不純物として残留するため膜質が低下する虞がある。
本発明は、安価な塩素または塩化水素を原料ガスとして用いて成膜速度が速く、かつ不純物が残留し難い膜質が良好でかつ目的とする膜厚を有する銅薄膜を形成することが可能な銅薄膜の気相成長装置を提供するものである。
このような目的を達成するために、本発明は、銅薄膜の気相成長装置であって、内部に被処理基板および銅板が配置される反応容器と、塩素または塩化水素から選ばれる原料ガスを供給するための原料ガス供給管と、原料ガスのプラズマを発生させるためのプラズマ発生手段と、前記反応容器内の少なくとも前記被処理基板近傍に原子状還元ガスを生成するための原子状還元ガス生成手段とを備え、前記原料ガス供給管と前記プラズマ発生手段とは、前記プラズマによって活性化された原料ガスが前記反応容器内において前記銅板と反応するように配置されていることを特徴とする。
また、本発明は、上述の気相成長装置を用いて、基板上に銅薄膜を形成する基板の製造方法であって、前記反応容器に被処理基板を配置する工程と、原料ガス供給管から塩素または塩化水素から選ばれる原料ガスを供給する工程と、供給した原料ガスをプラズマ発生手段でプラズマ化する工程と、銅製板とプラズマ中の活性化塩素を反応させることにより、塩化銅の前駆体を生成する工程と、前記前駆体を原子状還元ガス生成手段により生成した原子状水素により還元させて基板上に銅を気相成長させる工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、安価な塩素または塩化水素を原料ガスとして用いて成膜速度が速く、かつ不純物が残留し難い膜質が良好でかつ目的とする膜厚を有する銅薄膜を再現性よく形成することが可能で、半導体装置、液晶表示装置の配線材料膜の形成等に有用な銅薄膜の気相成長装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る銅薄膜の気相成長装置を示す概略断面図。 図1の気相成長装置に組み込まれる銅製噴射板を示す平面図。 第2の実施形態に係る銅薄膜の気相成長装置を示す概略断面図。 図3の気相成長装置に組み込まれるスパイラルチューブの一形態を示す図。 図3の気相成長装置に組み込まれるスパイラルチューブの他の形態を示す図。 従来の銅薄膜の気相成長装置を示す概略断面図。
以下、本発明に係る銅薄膜の気相成長装置を図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この第1の実施形態に係る銅薄膜の気相成長装置を示す概略断面図、図2は図1の気相成長装置に組み込まれる銅製噴射板を示す平面図である。
底部に排気管1を有する箱形をなす反応容器2内には、被処理基板が載置される平板状ヒータ3が配置されている。真空ポンプ等の排気手段(図示せず)は、前記排気管1の他端に接続されている。底部に複数の噴射孔4が穿設された銅製噴射板5を有する有底円筒形の導入容器6は、前記反応容器2の上部に吊下されている。加熱用媒体(例えば加熱空気)または冷却用媒体(例えば冷却空気)が流通される温度制御手段としての循環パイプ7は、図2に示すように前記銅製噴射板5内にその噴射板5表面と平行になるように蛇行して挿着されている。
塩素または塩化水素を導入するための原料ガス供給管8は、外部から前記反応容器2の側壁および前記導入容器6の側壁を貫通して前記導入容器6内に挿入されている。流量制御器9は、前記反応容器2の外部に位置する前記原料ガス供給管8部分に介装されている。第1プラズマ発生器10は、前記導入容器6が位置された前記反応容器2の上面に配置されている。この第1プラズマ発生器10は、前記反応容器2の上面に前記導入容器6を覆うように配置された絶縁板11と、この絶縁板11上に設けられた第1プラズマ用アンテナ12と、この第1プラズマ用アンテナ12に接続された第1プラズマ用電源13とから構成されている。
2本の検出端子14a,14bを有する水分圧計15は、前記反応容器2の外部に配置されている。一方の検出端子14aは、前記反応容器2の側壁および前記導入容器6の側壁を貫通して前記導入容器6内に挿入され、かつ他方の検出端子14bは前記反応容器2の側壁を貫通して前記反応容器2内に挿入されている。前記水分圧計15は、成膜前に前記反応容器2内および前記導入容器6内を真空排気した際の水分圧を測定する。
還元ガス、例えば水素を供給するための水素供給管16は、外部から前記反応容器2の下部側壁を貫通して前記反応容器2内に挿入されている。流量制御器17は、前記反応容器2の外部に位置する前記水素供給管16部分に介装されている。第2プラズマ発生器18は、前記反応容器2の底部に配置されている。この第2プラズマ発生器18は、前記反応容器2の底面に配置された絶縁板19と、この絶縁板19下面に設けられた第2プラズマ用アンテナ20と、この第2プラズマ用アンテナ20の底面に接続された第2プラズマ用電源21とから構成されている。回転磁場コイル22は、前記反応容器2の下部付近の側壁外面に所望の距離をあけて巻装されている。この回転磁場コイル22は、前記反応容器2の前記ヒータ3上方に生成された後述する水素プラズマを前記ヒータ3上に設置される被処理基板表面近傍に高密度で分布させる作用をなす。
次に、前述した図1および図2に示す銅薄膜の気相成長装置による銅薄膜の形成方法を説明する。
まず、被処理基板23を反応容器2内の平板状ヒータ3上に設置する。図示しない排気手段を作動して排気管1を通して前記反応容器2内および導入容器6内のガス(空気)を排気して所定の真空度にする。
このような真空排気において、前記反応容器2と導入容器6内の水分圧を水分圧計15により測定し、水分圧が一定であることを確認する。この水分圧の確認後に水素を水素供給管16を通して前記反応容器2内に供給する。この時、前記水素供給管16に介装された流量制御器17により前記水素の流量を制御する。第2プラズマ発生器18の第2プラズマ用電源21をオンして例えば高周波電力を前記第2プラズマ用アンテナ20に印加することにより前記被処理基板23上方近傍に水素プラズマ24を生成する。この時、前記反応容器2の外部に配置された回転磁場コイル22からの回転磁場作用により前記水素プラズマ24は前記被処理基板23表面近傍に高密度で分布される。
次いで、原料ガス、例えば塩素(Cl2)を原料ガス供給管8を通して前記導入容器6内に供給する。この時、前記原料ガス供給管8に介装された流量制御器9により前記塩素の流量を制御する。所定の温度に加熱した加熱用媒体(例えば加熱空気)を銅製噴射板5の循環パイプ7に供給、循環させてその銅製噴射板5を所定の温度に加熱する。銅製噴射板5の加熱後に、第1プラズマ発生器10の第1プラズマ用電源13をオンして例えば高周波電力を前記第1プラズマ用アンテナ12に印加することにより前記導入容器6内に塩素プラズマ25を発生する。なお、塩素プラズマ25の生成に伴って前記噴射板5の温度が過度に上昇した場合には、前記加熱用媒体に代えて冷却用媒体を前記循環パイプ7に供給して前記噴射板5を目的とする温度に制御する。
前述した塩素プラズマ24の生成によりそのプラズマ24中の活性化塩素と前記循環パイプ7に加熱用媒体を供給循環させることにより所定の温度に加熱された銅製噴射板5とが反応して塩化銅の前駆体(CuxCly)が生成される。生成された前駆体(CuxCly)は、図1の矢印に示すように前記銅製噴射板5の複数の噴射孔4を通して前記反応容器2内に噴射される。噴射された前駆体は、平板状ヒータ3上に設置された被処理基板23に到達する直前に前記水素プラズマ24中を通過するため、この水素プラズマ24中の原子状水素により還元反応がなされる。その結果、前駆体(CuxCly)と原子状水素の還元反応により生成された銅が前記被処理基板23上に成長して銅薄膜が成膜される。
以上、第1の実施形態によれば安価な塩素を原料供給管8を通して底部に銅製噴射板5を有する導入容器6内に供給し、第1プラズマ発生器10により前記導入容器6内に塩素プラズマ25を発生させ、このプラズマ25中の活性化塩素と前記銅製噴射板5とを反応させることによって、銅の気相成長原料としての安価な塩化銅の前駆体(CuxCly)を生成できる。また、前記銅製噴射板5に内蔵された循環パイプ7に加熱用媒体を供給、循環させて前記銅製噴射板5を所定の温度に加熱することによって、プラズマ25中の活性化塩素と前記銅製噴射板5とを反応を促進できるため、前記前駆体(CuxCly)の生成量を増大できる。
このような前駆体を前記噴射板5の複数の噴射孔4を通して反応容器2内に噴射させ、予め前記反応容器2内に発生させた水素プラズマ24を通過させる間に原子状水素により還元反応させることによって、熱分解に比べて比較的速い速度で銅を前記被処理基板23上に成長して銅薄膜を成膜することができる。
また、銅製噴射板5に内蔵された循環パイプ7に加熱用媒体を供給、循環させて加熱し、その銅製噴射板5が一定の温度に達した時点で、前記塩素プラズマ25中の活性化塩素との反応が進行するため、前記銅噴射板の複数の噴射孔4から噴射される前駆体の圧力(噴射圧力)を安定できる。また、生成される前駆体(CuxCly)の種類も同一種になる。その結果、前記被処理基板23上での銅の成膜速度を安定化できるため、前記被処理基板23上に目的とした厚さの銅薄膜を再現性よく形成することができる。
さらに、前記前駆体(CuxCly)は水素プラズマ24を通過させる間に原子状水素により還元反応がなされて前記被処理基板23表面に銅を気相成長するとともに、この成膜過程の銅に対しても水素プラズマ24中の原子状水素により還元作用がなされるため、塩素等の不純物の残留が少ない良好な膜質を有する銅薄膜を形成することができる。
なお、前記第1の実施形態において前記銅製噴射板の温度制御手段は加熱用媒体または冷却用媒体が循環される循環パイプに限定されず、前記銅製噴射板にヒータと冷却用媒体の循環パイプとを併設してもよい。
前記第1の実施形態において、原料ガスとして塩素を用いたが、塩化水素を用いても同様に塩化銅の前駆体(CuxCly)を生成することが可能である。
前記第1の実施形態において、水素をプラズマ化して原子状水素を生成したが、前記反応容器内に供給された水素を加熱するためのヒータ(例えばタングステンフィラメント等)を設けて原子状水素を生成するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
図3は、この第2の実施形態に係る銅薄膜の気相成長装置を示す概略断面図、図4の(A)は図3の気相成長装置に組み込まれるスパイラルチューブを示す縦断面図、同図(B)はスパイラルチューブを示す横断面図、図5の(A)は図3の気相成長装置に組み込まれる他の形態のスパイラルチューブを示す縦断面図、同図(B)は同スパイラルチューブを示す横断面図である。
底部に排気管31を有する箱形をなす反応容器32内には、被処理基板が載置される平板状ヒータ33が配置されている。真空ポンプ等の排気手段(図示せず)は、前記排気管31の他端に接続されている。
塩素または塩化水素を導入するための原料ガス供給管34は、外部から前記反応容器32の側壁を貫通して前記反応容器32内の上部に挿入されている。流量制御器35は、前記反応容器32の外部に位置する前記原料ガス供給管34部分に介装されている。原料ガスの流通内面が銅からなり、かつ加熱部材が付設されたスパイラルチューブ36は、その上端が前記反応容器32内に位置する前記原料ガス供給管34の先端に接続されている。このスパイラルチューブ36は、例えば図4に示すように外管37とこの外管37内に挿入され、前記原料ガス供給管34と接続される銅製内管38との二重管構造を有し、前記銅製内管38内に前記原料ガスが流通され、かつ前記外管37と前記銅製内管38の間の環状空間に加熱用媒体(例えば加熱空気)が流通される。なお、図示しない加熱用媒体供給管は、前記反応容器32の壁部を貫通して前記原料ガス供給管34との接続部近傍に位置するスパイラルチューブ36の外管37部分に接続され、加熱用媒体を前記外管37と前記銅製内管38の間の環状空間に供給するようになっている。また、図示しない加熱用媒体排出管は、前記反応容器32の壁部を貫通して前記スパイラルチューブ36の下端付近の外管37部分に接続され、前記環状空間に供給された加熱用媒体を外部に排出するようになっている。
前駆体噴射部材39は、前記スパイラルチューブ36の下方の前記反応容器32内にその上部に前記スパイラルチューブ36が接続されるように配置されている。
2本の検出端子40a,40bを有する水分圧計41は、前記反応容器32の外部に配置されている。一方の検出端子40aは、前記反応容器32の側壁および前記スパイラルチューブ36の外管37および内管38を貫通して前記内管38内に挿入され、かつ他方の検出端子40bは前記反応容器32の側壁を貫通して前記反応容器32内に挿入されている。前記水分圧計41は、成膜前に前記反応容器32内および前記スパイラルチューブ36の内管38内を真空排気した際の水分圧を測定する。
還元ガス、例えば水素を供給するための水素供給管42は、外部から前記反応容器32の下部側壁を貫通して前記反応容器32内に挿入されている。流量制御器43は、前記反応容器32の外部に位置する前記水素供給管42部分に介装されている。プラズマ発生器44は、前記反応容器32の底部に配置されている。このプラズマ発生器44は、前記反応容器32の底面に配置された絶縁板45と、この絶縁板45下面に設けられたプラズマ用アンテナ46と、このプラズマ用アンテナ46の底面に接続されたプラズマ用電源47とから構成されている。回転磁場コイル48は、前記反応容器32の下部付近の側壁外面に所望の距離をあけて巻装されている。この回転磁場コイル48は、前記反応容器32の前記ヒータ33上方に生成された後述する水素プラズマを前記ヒータ33上に設置される被処理基板表面近傍に高密度で分布させる作用をなす。
次に、前述した図3および図4に示す銅薄膜の気相成長装置による銅薄膜の形成方法を説明する。
まず、被処理基板49を反応容器32内の平板状ヒータ33上に設置する。図示しない排気手段を作動して排気管31を通して前記反応容器32内およびスパイラルチューブ36の内管38内のガス(空気)を排気して所定の真空度にする。
このような真空排気において、前記反応容器32内と前記スパイラルチューブ36の内管38内の水分圧を水分圧計41により測定し、水分圧が一定であることを確認する。この水分圧の確認後に水素を水素供給管42を通して前記反応容器32内に供給する。この時、前記水素供給管42に介装された流量制御器43により前記水素の流量を制御する。プラズマ発生器44のプラズマ用電源47をオンして例えば高周波電力を前記プラズマ用アンテナ46に印加することにより前記被処理基板49上方近傍に水素プラズマ50を生成する。この時、前記反応容器32の外部に配置された回転磁場コイル48からの回転磁場作用により前記水素プラズマ50は前記被処理基板49表面近傍に高密度で分布される。
次いで、原料ガス、例えば塩素(Cl2)を原料ガス供給管34を通して前記スパイラルチューブ36の銅製内管38内に供給する。この時、前記原料ガス供給管34に介装された流量制御器35により前記塩素の流量を制御する。所定の温度に加熱した加熱用媒体(例えば加熱空気)を前記反応容器32の外部から図示しない加熱用媒体供給管を通して前記スパイラルチューブ36の外管37と内管38の間の環状空間に供給し、図示しない加熱用媒体排出管を通して外部に排出し、前記スパイラルチューブ36の銅製内管38を所定の温度に加熱することにより、前記銅製内管38とこの内管38を流通する塩素(Cl2)とが反応して塩化銅の前駆体(CuxCly)が生成される。
生成された前駆体(CuxCly)は、図3の矢印に示すように前駆体噴射部材39から前記反応容器32内に噴射される。噴射された前駆体は、平板状ヒータ33上に設置された被処理基板49に到達する直前に前記水素プラズマ50中を通過するため、この水素プラズマ50中の原子状水素により還元反応がなされる。その結果、前駆体(CuxCly)と原子状水素の還元反応により生成された銅が前記被処理基板49上に成長して銅薄膜が成膜される。
以上、第2の実施形態によれば安価な塩素を原料ガス供給管34を通してスパイラルチューブ36の銅製内管38内に供給し、前記スパイラルチューブ36の外管37と内管38の間の環状空間に加熱用媒体を流通させて前記銅製内管38を加熱させ、塩素と前記銅製内管38とを反応させることによって、銅の気相成長原料としての安価な塩化銅の前駆体(CuxCly)を生成できる。
このような前駆体を前駆体噴射部材39から反応容器32内に噴射させ、予め前記反応容器32内に発生させた水素プラズマ50を通過させる間に原子状水素により還元反応させることによって、熱分解に比べて比較的速い速度で銅を前記被処理基板49上に成長して銅薄膜を成膜することができる。
また、前記スパイラルチューブ36の外管37と内管38の間の環状空間に加熱用媒体を流通させて前記銅製内管38を加熱させ、その銅製内管38が一定の温度に達した時点で、この銅製内管38とこの内管38を流通する塩素との反応が進行するため、前記前駆体噴射部材39から噴射される前駆体の圧力(噴射圧力)を安定できる。また、生成される前駆体(CuxCly)の種類も同一種になる。その結果、前記被処理基板49上での銅の成膜速度を安定化できるため、前記基板49上に目的とした厚さの銅薄膜を再現性よく形成することができる。
さらに、前記前駆体(CuxCly)は水素プラズマ50を通過させる間に原子状水素により還元反応がなされて前記被処理基板49表面に銅を気相成長するとともに、この成膜過程の銅に対しても水素プラズマ50中の原子状水素による還元作用がなされるため、塩素等の不純物の残留が少ない良好な膜質を有する銅薄膜を形成することができる。
なお、前記第2の実施形態においてスパイラルチューブを二重管構造にし、加熱用媒体を記スパイラルチューブの外管と銅製内管の間の環状空間に供給して前記銅製内管を加熱したが、かかる構造に限定されない。例えば、図5に示すようにスパイラルチューブ36を銅管51の外周面に管状絶縁材52を介して管状ヒータ53を配置した構造にし、前記管状ヒータ53により前記銅管51を所定の温度に加熱するようにしてもよい。
前記第2の実施形態において、原料ガスとして塩素を用いたが、塩化水素を用いても同様に塩化銅の前駆体(CuxCly)を生成することが可能である。
前記第2の実施形態において、水素をプラズマ化して原子状水素を生成したが、前記反応容器内に供給された水素を加熱するためのヒータ等を設けて原子状水素を生成するようにしてもよい。
1,31 排気管
2,32 反応容器
3,33 平板状ヒータ
4 噴射孔
5 銅製噴射板
6 導入容器
7 循環パイプ
8,34 原料ガス供給管
10 第1プラズマ発生器
15,41 水分圧計
18 第2プラズマ発生器
23,49 被処理基板
24,50 水素プラズマ
25 塩素プラズマ
36 スパイラルチューブ
37 外管
38 銅製内管
39 前駆体噴射部材
44 プラズマ発生器
51 銅管
53 管状ヒータ

Claims (4)

  1. 内部に被処理基板および銅板が配置される反応容器と、
    塩素または塩化水素から選ばれる原料ガスを供給するための原料ガス供給管と、
    原料ガスのプラズマを発生させるためのプラズマ発生手段と、
    前記反応容器内の少なくとも前記被処理基板近傍に原子状還元ガスを生成するための原子状還元ガス生成手段とを備え、
    前記原料ガス供給管と前記プラズマ発生手段とは、前記プラズマによって活性化された原料ガスが前記反応容器内において前記銅板と反応するように配置されていることを特徴とする銅薄膜の気相成長装置。
  2. 前記原子状還元ガス生成手段は、
    前記反応容器内に還元ガスを供給する還元ガス供給管と、
    供給された還元ガスをプラズマ化するプラズマ発生器と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の銅薄膜の気相成長装置。
  3. 前記原子状還元ガス生成手段は、
    前記反応容器内に還元ガスを供給する還元ガス供給管と、
    供給された還元ガスを加熱するためのヒータと
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の銅薄膜の気相成長装置。
  4. 請求項1に記載の気相成長装置を用いて、基板上に銅薄膜を形成する基板の製造方法であって、
    前記反応容器に被処理基板を配置する工程と、
    原料ガス供給管から塩素または塩化水素から選ばれる原料ガスを供給する工程と、
    供給した原料ガスをプラズマ発生手段でプラズマ化する工程と、
    銅製板とプラズマ中の活性化塩素を反応させることにより、塩化銅の前駆体を生成する工程と、
    前記前駆体を原子状還元ガス生成手段により生成した原子状水素により還元させて基板上に銅を気相成長させる工程と
    を有することを特徴とする基板の製造方法。
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