JP2009149977A - 表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板 - Google Patents

表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2009149977A
JP2009149977A JP2008299671A JP2008299671A JP2009149977A JP 2009149977 A JP2009149977 A JP 2009149977A JP 2008299671 A JP2008299671 A JP 2008299671A JP 2008299671 A JP2008299671 A JP 2008299671A JP 2009149977 A JP2009149977 A JP 2009149977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper foil
content
peel strength
treated copper
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008299671A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5075099B2 (ja
Inventor
Satoru Fujisawa
哲 藤澤
Yuji Suzuki
裕二 鈴木
Gakuo Uno
岳夫 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2008299671A priority Critical patent/JP5075099B2/ja
Publication of JP2009149977A publication Critical patent/JP2009149977A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5075099B2 publication Critical patent/JP5075099B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/20Layered products comprising a layer of metal comprising aluminium or copper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/01Layered products comprising a layer of metal all layers being exclusively metallic
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B15/00Layered products comprising a layer of metal
    • B32B15/04Layered products comprising a layer of metal comprising metal as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • B32B15/08Layered products comprising a layer of metal comprising metal as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material of synthetic resin
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2311/00Metals, their alloys or their compounds
    • B32B2311/12Copper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2311/00Metals, their alloys or their compounds
    • B32B2311/20Zinc
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2311/00Metals, their alloys or their compounds
    • B32B2311/22Nickel or cobalt
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2457/00Electrical equipment
    • B32B2457/08PCBs, i.e. printed circuit boards
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B37/00Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding
    • B32B37/06Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding characterised by the heating method

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】ポリイミドに対する銅箔との接着強度、耐酸性、エッチング性を全て満足する表面処理銅箔、該表面処理銅箔の表面処理方法、並びに該表面処理銅箔を用いた積層回路基板を提供すること。
【解決手段】銅箔の少なくとも片面にNi−P−Zn合金からなる表面処理層が施されている表面処理銅箔である。
銅箔の表面処理方法は、未処理銅箔の少なくとも片面に、Ni:0.1〜200g/L、P:0.01〜50g/L、Zn:0.01〜100g/Lを含有する電解浴で、Ni−P−Zn合金からなる表面処理層を形成する。
積層回路基板は、未処理銅箔の少なくとも片面にNi−P−Zn合金からなる表面処理層が設けられた表面処理銅箔の表面処理層の面を樹脂基板と接着してなる積層回路基板である。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面処理銅箔に関するものであり、特に、ポリイミドと高温接着して使用する積層回路基板として正確な回路が形成できる表面処理銅箔と、その製造方法、並びに該銅箔を用いた積層回路基板に関するものである。
プリント配線板用銅箔は、該銅箔を樹脂基板に接合させるにあたり、その接着強度を向上させ、プリント配線板としての所要の電気特性、エッチング特性、耐熱性、耐薬品性を満足させる必要がある。そのため、製箔後の銅箔(以後未処理銅箔と云うことがある)の樹脂基板との接合表面に粗化処理を施し、更には該粗化処理を施した表面上に亜鉛(Zn)めっきやニッケル(Ni)めっき等を施し、また更には該ZnめっきやNiめっき等を施された表面上にクロメート処理等を施す等、種々工夫を施している。
パソコン、携帯電話やPDAの表示部である液晶ディスプレイを駆動するIC実装基板においては近時高密度化が進み、その製造過程においては高温での処理と正確な回路構成とが要求されている。
プリント配線板を製造する積層回路基板において、高温での正確な処理と回路構成の要求に対し、導電回路を形成する電解銅箔と高温で使用可能な樹脂基板であるポリイミドとの接着は数百度の高温で熱接着され、例えば330℃、12MPaで熱接着処理される。
この高温での接着処理において、銅箔には高温でのポリイミドとの接着強度の向上が課題となっている。この課題を解決する手段として、銅箔表面をZn含有合金で粗化処理する技術が例えば特許文献1に開示されている。
また、銅箔をポリイミドと高温接着して使用する積層回路基板として、未処理銅箔のポリイミド基板との接着表面に、モリブデンと、鉄、コバルト、ニッケル、タングステンの内の少なくとも1種を含有する電解液で表面処理し、更にこのめっき層の上にNiめっき層又はZnめっき層若しくはNiめっき層+Znめっき層を設けた表面処理銅箔が提案されている(特許文献2参照)。
特開2000−269637号公報 特開平11−256389号公報
前記特許文献に記載のZn層を含む粗化処理層は、高温において銅箔と樹脂基板との間で接着強度を向上させる点では効果がある。しかし、銅箔を樹脂基板に接着後、酸溶液によるエッチング処理で回路を形成すると、亜鉛は酸に溶けやすいために銅箔と回路基板との間を接着しているZn層までが溶け出し、回路形成後の銅箔と樹脂基板との接着強度が極端に落ち、回路基板を使用中に銅箔が樹脂基板から剥がれる事故が発生する懸念がある。このような事故を防ぐために、エッチング時間を短くし、Zn層の溶解流出を最小限に留める必要性があり、エッチング処理に高度の技術と管理体制を必要とし、積層回路基板の生産性を落とすと共にコスト高を招く不利益があった。
このように、前記特許文献に開示の粗化処理では、前記したように対ポリイミドとの接着強度、耐酸性、エッチング性を全て満足することができず、これら特性を満足する表面処理銅箔は提供されていなかった。
本発明は、ポリイミドとの接着強度、耐酸性、エッチング性を全て満足する表面処理銅箔、該表面処理銅箔の製造方法、並びに該表面処理銅箔を用いた積層回路基板を提供することを目的とする。
本発明の表面処理銅箔は、未処理銅箔の少なくとも片面にNi−P−Zn合金からなる表面処理層が施されている表面処理銅箔であって、前記Ni−P−Zn合金のZn含有量が5wt%〜60wt%であることを特徴とする。
また、本発明の表面処理銅箔は、前記Ni−P−Zn合金のZn含有量が5wt%〜60wt%であり、かつNi含有量が35wt%〜90wt%である表面処理銅箔である。
また、本発明の表面処理銅箔は、前記Ni−P−Zn合金のZn含有量が5wt%〜60wt%であり、かつNi含有量が35wt%〜90wt%であり、かつP含有量が0.1wt%〜15wt%である表面処理銅箔である。
本発明の銅箔の表面処理方法は、未処理銅箔の少なくとも片面に、Ni:1.0〜150g/L、P:0.01〜20g/L、Zn:0.01〜20g/Lを含有する電解浴で、Ni−P−Zn合金からなる表面処理層を形成する銅箔の表面処理方法である。
本発明の積層回路基板は、未処理銅箔の少なくとも片面にZn含有量が5wt%〜60wt%のNi−P−Zn合金からなる表面処理層が設けられ、該表面処理層の面を樹脂基板と接着してなる積層回路基板である。
また、本発明の積層回路基板は、前記銅箔と前記樹脂基板との接着面の初期のピール強度が0.6kN/m以上であり、かつ熱処理後のピール強度が0.48kN/m以上であり、かつ酸処理後のピール強度が0.6kN/m以上である積層回路基板である。
本発明の表面処理銅箔によれば、ポリイミドとの接着強度、耐酸性、エッチング性を満足する表面処理銅箔を提供することができる。
また、本発明の銅箔の表面処理方法によれば、ポリイミドとの接着強度、耐酸性、エッチング性を満足する銅箔の表面処理方法を提供することができる。
更に本発明の積層回路基板によれば、樹脂基板、特にポリイミドと銅箔との接着強度が強く、回路形成にあたっては耐酸性を有し、エッチング性を満足する積層回路基板を提供することができる。
本発明において表面処理を施す銅箔(未処理銅箔)は電解銅箔、圧延銅箔何れでもよい。なお、特にこれらを区別する必要がないときは、単に銅箔または未処理銅箔と表現することがある。未処理銅箔の厚みは5μm〜12μmが好適である。銅箔の厚みが5μmより薄いと製造時に例えばシワなどが入り、薄い銅箔の製造にコストがかかり現実的ではないためである。
また、箔厚が12μmより厚い場合は、パソコン、携帯電話やPDAの表示部である液晶ディスプレイを駆動するIC実装基板等薄型・小型化の仕様からは外れるため好ましくないが、これらの用途以外で要求があれば上記厚さに関係なく厚い銅箔を採用することは可能である。
本発明は、銅箔の表面にニッケル(Ni)-リン(P)−亜鉛(Zn)の3元合金層を設ける表面処理を施す。
銅箔表面に設ける表面処理層として、Niを含有させるのは表面処理層に銅箔からの銅の拡散を防止するためで、その含有量は35wt%〜90wt%、好ましく60wt%〜80wt%である。含有量が35wt%より低いと耐酸性が悪く、90wt%より高いとエッチング性が悪くなるためである。Niの含有量の好ましい範囲の下限を60wt%とするのは銅箔からの銅の拡散を確実に防止し、かつ耐酸性を向上させ、より信頼性を高め、実用化するためであり、上限を80wt%とするのはエッチングをし易くし、回路形成をより容易にするためである。
銅箔表面に設ける表面処理層にPを含有させるのは、Ni−P−Zn合金層の均一化及びNiの過剰析出抑制のためであり、その含有量は0.1wt%〜15wt%、好ましくは3wt%〜10wt%である。Pの含有量が0.1wt%より低いとPを添加した効果がなく、15wt%より高いと初期のピール強度が低下するためである。Pの含有量の好ましい範囲の下限を3wt%とするのはNi−P−Zn合金層がより均一化してエッチング性が良好となるためであり、上限を10wt%とするのはピール強度の低下を抑制しつつ、Niの過剰析出を確実に抑制するためである。
銅箔表面に設ける処理層にZnを含有させるのは、樹脂基板(特にポリイミド)との接着強度を向上させるとともに、接着の際の熱による接着強度の劣化を防止するためで、その含有量は5wt%〜60wt%、好ましくは10wt%〜40wt%である。含有量が5wt%より低いとZnを入れた効果が出ず、60wt%より高いと耐酸性が悪いためである。
図1はNi−P−Zn合金層におけるZnの含有量とピール強度(kN/m)との関係を示したもので、図1(イ)はポリイミドに表面処理銅箔を張り合わせた直後の初期ピール強度とZn含有量との関係、図1(ロ)はポリイミドに表面処理銅箔を張り合わせ、その後、熱処理したもののピール強度とZn含有量との関係、図1(ハ)はポリイミドに表面処理銅箔を張り合わせた後、酸処理エッチングにより回路を構成した後のピール強度とZn含有量との関係を測定したグラフである。
銅箔とポリイミドとの積層板における初期ピール強度および酸処理後のピール強度は0.6kN/m以上あれば信頼性上問題なく実用化でき、熱処理後のピール強度は0.48kN/m以上あれば信頼性上問題なく実用化できる。このため、ピール強度についての判断基準として、初期ピール強度および酸処理後のピール強度については0.6kN/m以上とし、熱処理後のピール強度については0.48kN/m以上と定めた。図1(イ)からZn含有量は初期ピール強度に影響を与えず、図1(ロ)からZn含有量が少ないと熱処理後のピール強度が落ちるが、5wt%以上の含有量があれば実用性には影響がなく、特に10wt%以上であれば加熱処理後のピール強度は満足するものとなる。
また、酸処理後のピール強度は図1(ハ)からZn含有量が40wt%を超えるとピール強度は低下傾向になり、60wt%を超えると極端に低下する。これらの結果からZnの含有量は5wt%〜60wt%、好ましくは10wt%〜40wt%である。
本発明において、表面処理する側の銅箔の表面粗さは、JIS B 0601で規定するRzで0.2μm〜1.0μmとすることが好適である。
銅箔表面へのNi−P−Zn合金層の形成は電解処理により行う。
電解処理浴としてNi、P、Znの組成は次の通りである。
Ni:Ni成分として、1.0g/L〜150g/L、好ましくは25g/L〜55g/L含有させる。
P:P成分として、0.01g/L〜20g/L、好ましくは0.2g/L〜1.0g/L含有させる。
Zn:Zn成分として、0.01g/L〜20g/L、好ましくは0.5g/L〜1.0g/L含有させる。
電解浴の温度は30℃〜70℃、好ましくは40℃〜60℃とする。
なお、銅箔表面へのNi−P−Zn合金層を形成後、該合金層表面にクロメート処理層、カップリング処理層を設けることが好ましい。
本発明を実施例により更に具体的に説明する。
<実施例1>
銅箔(未処理銅箔)には、古河サーキットフォイル(株)のWZ銅箔(Rz:1.0μm)を用いた。
電解浴の調製に用いる薬品としては、Ni金属成分としてNiSO・6HOを、P成分としてNaHPO・HOを、Zn金属成分としてZnSO・7HOを、その他の成分としてはHBOを用いて、表1に示す量を添加して電解浴を調整した。また、電解条件として、浴温度、pH、電流密度、処理時間についても表1に示す。
上記未処理銅箔に上記組成の電解浴とその条件で表面処理を実施した。表面処理した銅箔につき下記の測定を行い、測定結果を表2に示す。
(1)銅箔の表面に析出した表面処理層の合金組成:蛍光X線にて分析した。
(2)初期ピール強度:表面処理した銅箔をポリイミド樹脂(宇部興産株式会社製;ユーピレックス25VT)と熱プレスにより接着して、接着後ピール強度を測定した。初期ピール強度は0.6kN/m以上を要求されるため、0.6kN/m以上を合格とした。なお、その判定基準は表2に示す。
(3)熱処理後のピール強度:ポリイミドと接着後、150℃で168時間熱処理した後のピール強度を測定した。熱処理後のピール強度は0.48kN/m以上を要求されるため、0.48kN/m以上を合格とした。なお、判定基準は表2に示す。
(4)酸処理後のピール強度:表面処理銅箔をポリイミドと接着後、希塩酸溶液(水:塩酸=1:1)に常温で1時間浸漬し、その後のピール強度を測定した。初期ピール強度は0.6kN/m以上を要求されるため、0.6kN/m以上を合格とした。なお、その判定基準は表2に示す。
(5)エッチング性:表面処理銅箔をポリイミドと接着後、塩化第二銅溶液により1mm幅の回路を切ったものについてSEM観察を行い、ボトム幅とトップ幅とを測定し、その差を求めた。ボトム幅とトップ幅との差が小さいことが要求されるため、差が6μm以内を合格とした。なお、判定基準は表2に示す。
Figure 2009149977
Figure 2009149977
<実施例2〜7>
実施例1と同じ未処理銅箔を用いて、表1の実施例2〜7に示す条件で表面処理を実施し、作製した表面処理銅箔について、実施例1と同様の測定を行った。測定結果を実施例2〜7として表2に示す。
<比較例1〜6>
実施例1と同じ未処理銅箔を用いて、表1の比較例1〜6に示す条件で表面処理を実施し、作製した表面処理銅箔について、実施例1と同様の測定を行った。測定結果を比較例1〜6として表2に示す。
表2に示すように、実施例1はNi含有量が80wt%より高く、Zn含有量が10wt%より低く、どちらも好ましい範囲を外れており、各特性がやや劣っているが、全体として実用性に問題はなく、満足できるものである(総合評価○)。
実施例2はNi含有量が80wt%より高いため、回路形成時のエッチング性にやや難点が生じたが、その他の特性は良好であり、全体として実用性に問題はなく、満足できるものである(総合評価○)。
実施例3、4はNi含有量が60〜80wt%、P含有量が3〜10wt%、Zn含有量が10〜40wt%であり、各特性の満足値をクリアしている(総合評価◎)。
実施例5、6はZn含有量が40wt%より高いため、初期および熱処理後のピール強度は満足値をクリアしているものの、酸処理後のピール強度はやや満足値を下回っている。しかし、全体として実用性に問題はなく、満足できるものである(総合評価○)。
実施例7はP含有量が0.1wt%以上であるが3wt%より低く、P含有量がやや少ないためにエッチング性に少し難点が見られる。また実施例8はP含有量が10wt%より高く、P含有量が多いために初期のピール強度はやや満足値を下回っている。しかし、実施例7、8ともに全体として実用性に問題はなく、満足できるものである(総合評価○)。
比較例1、2はNi含有量が35wt%より低く、Zn含有量が60wt%より高い。特にZn含有量が多いため初期および熱処理後のピール強度は満足値をクリアするものの、酸処理後のピール強度、エッチング性については満足値をクリアできていない(総合評価×)。
比較例3はZnを含まないために熱処理後のピール強度が劣り、比較例4はZnのみで表面処理をしているために酸処理後のピール強度およびエッチング性が劣り、回路基板としての適性に欠けるものとなっている(総合評価×)。
比較例5はP含有量が0.1wt%より低く、P含有量が少ないためにエッチング性が劣り、比較例6はP含有量が15wt%より高く、P含有量が多いために初期ピール強度が低く、回路基板としての適性に欠けるものとなっている(総合評価×)。
表2の結果より、Ni−P−Zn合金中に占めるNi、P、Zn含有量の適性値については、以下の範囲が適正な範囲である。
Ni含有量の適正値
酸処理後のピール強度は、Ni含有量が少ないと低下するが、35wt%以上であれば実用性には影響がなく、60wt%以上であれば良好となる。また、エッチング性は、Ni含有量が高いと低下するが、90wt%以下であれば実用性には影響がなく、80wt%以下であれば良好となる。以上の結果から、Ni含有量の適正値は、35wt%〜90wt%、好ましくは60wt%〜80wt%である。
P含有量の適正値
エッチング性は、P含有量が少ないと低下するが、0.1wt%以上であれば実用性には影響がなく、3wt%以上であれば良好となる。また、初期のピール強度(密着性)は、P含有量が高いと低下するが、15wt%以下であれば実用性には影響がなく、10wt%以下であれば良好となる。以上の結果から、P含有量の適正値は、0.1wt%〜15wt%、好ましくは3wt%〜10wt%である。
Zn含有量の適正値
熱処理後のピール強度は、Zn含有量が少ないと低下するが、5wt%以上であれば実用性には影響がなく、10wt%以上であれば良好となる。また、酸処理後のピール強度は、Zn含有量が高いと低下するが、60wt%以下であれば実用性には影響がなく、40wt%以下であれば良好となる。以上の結果から、Zn含有量の適正値は、5wt%〜60wt%、好ましくは10wt%〜40wt%である。
上述したように、本発明の表面処理銅箔はポリイミドとの接着強度、耐酸性、エッチング性を満足し、工業的に優れた表面処理銅箔である。
また、本発明の銅箔の表面処理方法によれば、ポリイミドとの接着強度、耐酸性、エッチング性を工業的に満足する銅箔の表面処理方法を提供することができる。
更に本発明の積層回路基板によれば、樹脂基板、特にポリイミドと銅箔との接着強度が強く、回路形成にあたっては耐酸性を有し、エッチング性を満足する積層回路基板を提供することができる、優れた効果を有するものである。
銅箔表面処理層におけるNi−P−Zn合金層中のZnの含有量とピール強度との関係を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 未処理銅箔の少なくとも片面にNi−P−Zn合金からなる表面処理層が施されている表面処理銅箔であって、前記Ni−P−Zn合金のZn含有量が5wt%〜60wt%である表面処理銅箔。
  2. 前記Ni−P−Zn合金のZn含有量が5wt%〜60wt%であり、かつNi含有量が35wt%〜90wt%である請求項1に記載の表面処理銅箔。
  3. 前記Ni−P−Zn合金のZn含有量が5wt%〜60wt%であり、かつNi含有量が35wt%〜90wt%であり、かつP含有量が0.1wt%〜15wt%である請求項1に記載の表面処理銅箔。
  4. 未処理銅箔の少なくとも片面に、Ni:1.0〜150g/L、P:0.01〜20g/L、Zn:0.01〜20g/Lを含有する電解浴で、Ni−P−Zn合金からなる表面処理層を形成する銅箔の表面処理方法。
  5. 未処理銅箔の少なくとも片面にZn含有量が5wt%〜60wt%のNi−P−Zn合金からなる表面処理層が設けられ、該表面処理層の面を樹脂基板と接着してなる積層回路基板。
  6. 前記銅箔と前記樹脂基板との接着面の初期のピール強度が0.6kN/m以上であり、かつ熱処理後のピール強度が0.48kN/m以上であり、かつ酸処理後のピール強度が0.6kN/m以上である請求項5に記載の積層回路基板。
JP2008299671A 2007-11-26 2008-11-25 表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板 Active JP5075099B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008299671A JP5075099B2 (ja) 2007-11-26 2008-11-25 表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007304396 2007-11-26
JP2007304396 2007-11-26
JP2008299671A JP5075099B2 (ja) 2007-11-26 2008-11-25 表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009149977A true JP2009149977A (ja) 2009-07-09
JP5075099B2 JP5075099B2 (ja) 2012-11-14

Family

ID=40741818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008299671A Active JP5075099B2 (ja) 2007-11-26 2008-11-25 表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5075099B2 (ja)
KR (1) KR101112979B1 (ja)
CN (1) CN101445947B (ja)
TW (1) TW200934330A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012186211A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Jx Nippon Mining & Metals Corp プリント配線板用銅箔及びそれを用いた積層板
JP6023367B1 (ja) * 2015-06-17 2016-11-09 Jx金属株式会社 キャリア付銅箔、積層体、プリント配線板の製造方法及び電子機器の製造方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101315364B1 (ko) * 2011-03-11 2013-10-07 엘에스엠트론 주식회사 내열성이 개선된 표면 처리 동박 및 그 제조방법
JP6487704B2 (ja) * 2015-02-12 2019-03-20 福田金属箔粉工業株式会社 処理銅箔及び該処理銅箔を用いた銅張積層板並びにプリント配線板
JP7085394B2 (ja) * 2018-04-13 2022-06-16 東洋鋼鈑株式会社 積層電解箔
JP7014884B1 (ja) * 2020-12-23 2022-02-01 Jx金属株式会社 表面処理銅箔、銅張積層板及びプリント配線板

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000178787A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Nikko Materials Co Ltd 光沢面の耐酸化性に優れた銅箔及びその製造方法
JP2005015861A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Nikko Materials Co Ltd 銅箔及びその製造方法
JP2005064110A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Tdk Corp 電子部品用部材並びにこれを用いた電子部品
JP2005344174A (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 表面処理銅箔及びその表面処理銅箔を用いて製造したフレキシブル銅張積層板並びにフィルムキャリアテープ
JP2006142514A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Nippon Steel Chem Co Ltd 銅張り積層板

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4758479A (en) * 1987-03-30 1988-07-19 General Motors Corporation Corrosion resistant nickel-zinc-phosphorus coating and method of electroplating said coating
JP2000269637A (ja) * 1999-03-18 2000-09-29 Furukawa Circuit Foil Kk 高密度超微細配線板用銅箔
US7341796B2 (en) * 2004-02-17 2008-03-11 Nippon Mining & Metals Co., Ltd Copper foil having blackened surface or layer

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000178787A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Nikko Materials Co Ltd 光沢面の耐酸化性に優れた銅箔及びその製造方法
JP2005015861A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Nikko Materials Co Ltd 銅箔及びその製造方法
JP2005064110A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Tdk Corp 電子部品用部材並びにこれを用いた電子部品
JP2005344174A (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 表面処理銅箔及びその表面処理銅箔を用いて製造したフレキシブル銅張積層板並びにフィルムキャリアテープ
JP2006142514A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Nippon Steel Chem Co Ltd 銅張り積層板

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012186211A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Jx Nippon Mining & Metals Corp プリント配線板用銅箔及びそれを用いた積層板
JP6023367B1 (ja) * 2015-06-17 2016-11-09 Jx金属株式会社 キャリア付銅箔、積層体、プリント配線板の製造方法及び電子機器の製造方法
JP2017007327A (ja) * 2015-06-17 2017-01-12 Jx金属株式会社 キャリア付銅箔、積層体、プリント配線板の製造方法及び電子機器の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5075099B2 (ja) 2012-11-14
TW200934330A (en) 2009-08-01
TWI376174B (ja) 2012-11-01
KR20090054368A (ko) 2009-05-29
CN101445947A (zh) 2009-06-03
CN101445947B (zh) 2011-04-27
KR101112979B1 (ko) 2012-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5481577B1 (ja) キャリア付き銅箔
KR101154203B1 (ko) 전해 동박, 그 전해 동박을 이용한 표면 처리 동박 및 그 표면 처리 동박을 이용한 동박 적층판 및 그 전해 동박의 제조 방법
CN1984527B (zh) 带载体的极薄铜箔及印刷电路基板
JP5255229B2 (ja) 電解銅箔、その電解銅箔を用いた表面処理銅箔及びその表面処理銅箔を用いた銅張積層板並びにその電解銅箔の製造方法
KR102274906B1 (ko) 구리박 및 이것을 갖는 동장 적층판
JP5638952B2 (ja) 表面処理銅箔及び銅張積層板
TW201002165A (en) Copper foil for printed circuit board and copper clad laminate plate for printed circuit board
JP5075099B2 (ja) 表面処理銅箔及びその表面処理方法、並びに積層回路基板
JP6367687B2 (ja) 表面処理銅箔及び積層板
JP4609850B2 (ja) 積層回路基板
JP2015124426A (ja) 表面処理銅箔及び積層板
JP5406905B2 (ja) 高剥離強度と環境にやさしい微細な粒状表面からなるプリント回路基板用銅箔の製造方法。
JP2008127618A (ja) 交流給電による銅箔の表面処理方法
JP5728118B1 (ja) 表面処理銅箔、該表面処理銅箔の製造方法、および該表面処理銅箔を用いた銅張積層板
JP4593331B2 (ja) 積層回路基板とその製造方法
CN102233699A (zh) 以超低棱线铜箔为载体的极薄铜箔及其制造方法
JP5481591B1 (ja) キャリア付き銅箔
JP2014152343A (ja) 複合銅箔および複合銅箔の製造方法
JP5373993B1 (ja) キャリア付き銅箔
JP4304324B2 (ja) 抵抗層付き銅箔とその製造方法
JP4257632B2 (ja) 抵抗層付き銅箔とその製造方法
JP5728117B1 (ja) 表面処理銅箔、該表面処理銅箔の製造方法、および該表面処理銅箔を用いた銅張積層板
JP2016008343A (ja) 表面処理銅箔、該表面処理銅箔を用いた銅張積層板、および該銅張積層板の製造方法
JP2005353919A (ja) プリント配線板用銅箔の表面粗化処理方法
JP2005340434A (ja) 純銅被覆銅箔及びその製造方法、並びにtabテープ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120321

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120702

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120731

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120824

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5075099

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350