JP2009149712A - 耐炎ポリマーを含有する分散体、耐炎繊維、および、炭素繊維の製造方法 - Google Patents

耐炎ポリマーを含有する分散体、耐炎繊維、および、炭素繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】賦型時の工程安定性を改善した、生産安定性に優れた耐炎ポリマーを含有する分散体の製造方法を提供する。
【解決手段】アクリロニトリル系ポリマーを含有する分散体を求核剤とアミノカルボン酸の存在下で加熱処理することを特徴とする、耐炎ポリマーを含有する分散体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐炎ポリマーを含有する分散体、およびそれを賦型する耐炎繊維とその耐炎繊維を炭化する炭素繊維の製造方法に関するものである。
ポリアクリロニトリル系繊維等の有機繊維を原料とする耐炎繊維は、耐炎性、難撚性、摩耗性および耐腐食性に優れていることから、航空機等の防炎断熱材やブレーキ板として利用されており、さらには耐炎性の無機繊維にはないドレープ性や紡織加工性を有することから、溶接作業等で飛散する高熱の鉄粉や溶接火花等から人体を保護するスパッタシートとして用いられている。さらに、この耐炎繊維は、断熱材としても広く用いられてきており、人体への有害性から規制されるようになったアスベストに代わる素材として注目され、その需要は高まっている。
さらに耐炎繊維は、炭素繊維の中間原料としても重要である。炭素繊維は、力学的特性や軽量性などの優れた諸性質を有することから様々な用途に利用されている。炭素繊維の用途としては、例えば、航空機や人工衛星などの宇宙・航空用材料、ゴルフシャフト、釣竿、自転車のタイヤホイールなどのスポーツ産業材料、および橋桁補強材や風車などの建築構造材料などが挙げられる。さらには、自動車、船舶および列車などの運搬機械用途でも炭素繊維の利用は増えつつある。また、炭素繊維は高い導電性を有しているため、パソコンの筐体等の電子機器部品への応用も始まっている。今後、炭素繊維に対する需要はさらに高まると考えられることから、安定にかつ大量供給が可能な製造方法が強く望まれている。
炭素繊維は、主にポリアクリロニトリル(以降、PANと略記することもある)分散体を紡糸・製糸することによりPAN系繊維へと誘導し、それを不活性雰囲気下で高温焼成することによって得ることができる。そのPAN系繊維を炭素繊維や耐熱繊維および耐炎繊維の前駆体繊維とする場合、PAN系繊維を空気中で200〜300℃のような高温で加熱する耐炎化工程を経る。しかしながら、その耐炎化工程では発熱反応が進行するため、大量のPAN系繊維を耐炎化する際には除熱が必要になる。ところが、PAN系繊維は固体であるために除熱が難しく、さらにはPAN系繊維のストランド数が増えると繊維束内での蓄熱が起こり易くなるので、さらに除熱が困難になるという問題点があり、これがPAN系繊維を炭素繊維や耐熱繊維および耐炎繊維とする製造方法の律速段階となっている。
除熱の方法について、現在までに様々な提案がなされてきているが(特許文献1参照)、実質的には、限られたストランド数で、緻密な温度制御の下、長時間処理するという製造方法が用いられている。この耐炎化工程は、需要が大きく高まっている耐炎繊維、そして炭素繊維の安定かつ大量供給使用とする場合の大きな足かせとなっている。
一方で、PAN共重合体の溶液を、求核剤および/または酸化剤を用いて化学反応により耐炎化して、耐炎ポリマー溶液を得る技術が報告されている(特許文献2参照)。すなわち、耐炎化時の発熱を溶媒により除熱し、律速となる耐炎化工程を経ずに、あるいは簡略化して耐炎繊維や炭素繊維を得る方法である。これらの特許文献では、モノエタノールアミン等のアミン系化合物および/またはニトロベンゼン等の芳香族ニトロ化合物によりPANを変性させ、耐炎ポリマー溶液を得る方法が開示されている。
また、アクリロニトリル系ポリマー分散体に求核剤および酸化剤を加える化学反応により耐炎ポリマーを製造する方法が開示されている(特許文献3参照)。本特許文献では、金属アルコキシド系化合物、金属イミド化合物あるいはグアニジン系化合物を求核剤に用い、ニトロベンゼン形あるいはキノン系化合物を酸化剤として用い、耐炎ポリマー分散体を得る方法が記載されている。
特開2006−081223号公報 特開2007−31564号公報 特開2007−63526号公報
しかしながら、これらの耐炎ポリマー含有溶液または分散体は、糸形状あるいはフィルム形状といった賦型体の生産工程において、吐出口にポリマーが付着して吐出口がつまったり、賦型されたポリマーの物理強度が不足して賦型体が切れたり崩れたりするといった、生産安定性に関わる問題があった。
本発明の目的は、かかる賦型時の工程安定性を改善した、生産安定性に優れた耐炎ポリマーを含有する分散体の製造方法を提供する事にある。
上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、耐炎ポリマーを含有する分散体の製造時に、求核剤に加えてアミノカルボン酸を共存させることにより、得られる耐炎ポリマーを含有する分散体の賦型性が大幅に向上する事を見出した。すなわち、本発明は、アクリロニトリル系ポリマーを含有する分散体を求核剤およびアミノカルボン酸存在下加熱処理することを特徴とする耐炎ポリマーを含有する分散体の製造方法を提供するものであり、また当該製造方法により得た耐炎ポリマーを賦型する耐炎繊維の製造方法を提供するものであり、さらに当該製造方法により得た耐炎繊維を炭化する炭素繊維の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、糸あるいはフィルム形状に賦型する際に、吐出口からの離れが良好な耐炎ポリマーを含有する分散体が得られる。特に、本発明の製造方法により得られる耐炎ポリマーを含有する分散体を用い耐炎ポリマーを糸形状に賦型する際には、吐出口金部位の離れが良くなるため、吐出口金部位での単繊維切れや接着を抑制する事が可能となる。さらに、ポリマー凝固時の物理的強度が改善されるため、賦型物中に残存する分散媒等を除去する工程において賦型物の破損割合が大幅に減少し、工程速度を向上させる事ができる。これらの効果は、耐炎ポリマーを含有する分散体を糸形状に賦型する際には顕著に現れ、特に、湿式紡糸法においてその効果が大きい。
加えて、本発明の耐炎ポリマーを含有する分散体を湿式紡糸して得られた耐炎繊維を炭化することにより、物理強度の高い炭素繊維を、高い炭化収率で製造することができる。その上、耐炎ポリマーを含有する分散体の口金離れが良好であるため、口金孔密度を高める事ができ、生産効率が向上する。
本発明において、耐炎ポリマーとは、耐炎性を有するポリマーである。耐炎とは「防炎」という用語と実質的に同義であり、「難撚」という用語の意味を含んで使用される。具体的に、耐炎性とは燃焼が継続しにくい、すなわち燃えにくい性質を示す総称である。
また、耐炎ポリマーを含有する分散体とは、耐炎ポリマーを主とする成分が、有機溶媒等の分散媒中に浮遊、懸濁、または、熔解している粘性流体状物である。
粘性流体状物は、賦型や成形する際に流動性を有するものであればよく、室温で流動性を有するものはもちろんのこと、ある温度で流動性のない固体やゲル状物であっても、加熱やせん断により加工温度付近で流動性を有するもの全てを含むものである。具体的には、ゾル、ゲル、エマルジョン、サスペンジョンといった状態が含まれる。また、本発明における耐炎ポリマーを含有する分散体は、耐炎ポリマーを主とする成分が溶媒に溶解している溶液も含めるものとし、分散媒には、溶液状体を形成している場合の溶媒も含むものとする。溶解とは、複数の異なる物質が混合・拡散して均一な液体となることをいう。また、これらに関連して、本発明においては分散性は熔解性を、分散質は溶質をも含んだ概念と定義する。
アクリロニトリル系ポリマーを原料とする耐炎ポリマーの構造は完全には明確となっていないが、アクリロニトリル系耐炎繊維を解析した文献(ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス,パートA:ポリマー・ケミストリー・エディション)(J.Polym.Sci.Part A:Polym.Chem.Ed.),1986年,第24巻,p.3101)では、ニトリル基の熱的な環化と、それに続いて起こる酸化反応によって生じるナフチリジン環やアクリドン環、水素化ナフチリジン環構造を有すると考えられており、構造から一般的にはラダーポリマーと呼ばれている。
本発明の、アクリロニトリル系ポリマーを含有する分散体を加熱処理して耐炎ポリマーを含有する分散体を得る際には、求核剤を共存させる。求核剤を使用すると、求核剤がニトリル基と反応することで、ニトリル基の環化やポリマー同士の架橋反応がより低温で進行するようになるため、加熱処理を160℃以下の温度で実施できる。また、求核剤の共存により、耐炎ポリマーを含有する分散体の安定性が向上する(特開2007−31564、特開2007−63526参照)。
この耐炎ポリマーを含有する分散体の安定性向上は、求核剤の共存により耐炎ポリマー分子同士の絡み合いが減少し、ゲル化を抑制するために起こると考えられる。すなわち、求核剤がアクリロニトリル系ポリマーと反応すると、得られた耐炎ポリマーは収縮して分子サイズが小さくなり、絡み合いが減少すると考えられる。
一方で、耐炎ポリマーが過度に収縮する、すなわち絡み合いが少なくなりすぎると、耐炎ポリマーの物理的強度が減少し、賦型体が切れたり崩れたりしやすくなり、生産安定性が低下する。従って、耐炎ポリマーの収縮は、適切な範囲、すなわち耐炎ポリマーを含有する分散体を安定に維持でき、かつ生産安定性を損なわない程度に調節する必要があると考えられる。
ここでアクリロニトリル系ポリマーを含有する分散体を加熱処理して耐炎ポリマーを含有する分散体を得る際にアミノカルボン酸を共存させることによりにより、アミノカルボン酸のカルボン酸部位が生成した耐炎ポリマーとイオン対を形成し、耐炎ポリマーの収縮が適度に抑制され、耐炎ポリマーを含有する分散体の安定性維持と、これによる賦形体の生産安定性の両立が可能となる。また、アミノカルボン酸は分子内にアミノ基を含むためにカルボン酸部位の酸性が適度に調節され、アクリロニトリル系ポリマーと求核剤の反応に影響を与えにくく、得られた耐炎ポリマーの性能を損なわないものと考えられる。
また、本発明では、耐炎ポリマーを得る際に酸化剤を用いる事もできる。本発明における酸化とは、耐炎ポリマー構造への酸素官能基の導入、脱水素による多重結合の生成、あるいは脱水等の脱離反能により、耐炎ポリマー構造の不飽和度を向上させる反応を表す。酸化剤の使用により、耐炎ポリマーの耐炎性がさらに向上する(特開2007−31564)。ただし、酸化剤を使用する場合は、酸化剤のコストや、酸化剤に由来する廃棄物の発生を考慮する必要がある。耐炎ポリマーの用途によっては、酸化剤を使用しなくても十分な耐炎性が得られる場合もあるので、酸化剤の使用・不使用は、耐炎ポリマーの用途に応じ、適宜選択すればよい。
本発明において、アクリロニトリル系ポリマーとは、アクリロニトリルを重合成分として30重量%以上含有する重合体をいい、アクリロニトリル単独重合体の他、アクリロニトリルと他の単量体との共重合体、アクリロニトリルと他の重合体とのグラフト共重合体、アクリロニトリル系重合体を含む混合重合体等が含まれる。アクリロニトリル系重合体中に含まれるアクリロニトリルの含有量は50%以上が好ましく、70%以上であればより好ましい。
本発明において、アクリロニトリル系ポリマーの分子量は、成形方法に応じた粘性を有する分子量とすればよい。好ましくは、質量平均分子量(Mw)が1000〜1000000であり、より好ましくは10000〜500000であり、さらに好ましくは20000〜300000である。本発明において、アクリロニトリル系ポリマーの質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるものをいう。
本発明において、分散媒とは、アクリロニトリル系ポリマーおよび耐炎ポリマーを分散(または熔解)させる媒体である。分散媒(溶解させる場合には溶媒)には、極性有機溶媒が用いられる。極性有機溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、スルホラン、ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、エチレングリコールおよびジエチレングリコール等が挙げられる。中でも、DMSO、NMP、DMFおよびDMAcが好ましく、特にDMSO、DMFおよびDMAcが好ましく用いられる。これらの極性有機溶媒は、単一もしくは2種以上混合して用いてもよい。
本発明において、分散体中のポリアクリロニトリル系ポリマーの量は3重量パーセントから40重量パーセントが好ましい。中でも、5重量パーセントから20重量パーセントがより好ましい。ポリアクリロニトリル系ポリマーが3重量パーセントに満たない場合、耐炎ポリマー凝固時の物理的強度が不足し、賦型時に破損する割合が大きくなる場合がある。また、40重量パーセントを超える場合は、耐炎ポリマー分散体の流動性が低下し、成形加工が行いにくくなる場合がある。
また、ポリアクリロニトリル系ポリマーの分子間に微量架橋結合が生じることがあっても、分散性を損なわない限り支障はない。従って、ポリアクリロニトリル系ポリマーは、直鎖状であっても枝分かれしていても構わない。
本発明における求核剤とは、アクリロニトリル系ポリマーと反応してポリマー同士の架橋構造を形成する、あるいは、ポリマーを環化構造へ誘導する化合物をさす。具体的な求核剤としては、例えば、アミン系化合物およびグアニジン系化合物などの有機塩基系求核剤、金属アルコキシド、金属水酸化物および金属イミド化合物などの塩基性金属塩が挙げられる。この中でも、耐炎ポリマーの分散性や、分散体の安定性の観点から、アミン系化合物が好ましく用いられる。
アミン系化合物としては、1級から3級の脂肪族あるいは芳香族アミンを用いることができる。また、アミン系化合物は、ジアミン等の複数のアミノ基を持つ化合物や、水酸基やメルカプト基等のアミノ基以外の官能基を有していてもよい。これらは、反応性や分散体の安定性に好ましい影響を与える場合がある。これらアミン系化合物は、1種類でも、複数種混合して用いてもよい。かかるアミン系化合物としては、例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、アニリン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、トルイジン、エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、フェニレンジアミン、モノエタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−1−ブタノール、4−アミノ−1−ブタノール、2−アミノエタンチオール、3−アミノプロパンチオール等が挙げられる。中でも、アンモニア、オクチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、プロパノールアミンが好ましく、特にエチレンジアミン、モノエタノールアミンが好ましい。
グアニジン系化合物としては、グアニジン構造を有するものであればいずれでもよいが、例えば、グアニジン炭酸塩、グアニジン酢酸塩、グアニジンリン酸塩、グアニジン塩酸塩、グアニジン硝酸塩、グアニジン硫酸塩、メチルグアニジン、メチルグアニジン炭酸塩、エチルグアニジン、グアニルウレア等が上げられる。中でも、グアニジン炭酸塩が好ましい。
金属アルコキシドとしては、例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、ナトリウムフェノキシド、カリウムフェノキシド等が挙げられる。中でも、カリウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシドが好ましい。
金属水酸化物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化セシウム等が挙げられる。なかでも、水酸化ナトリウムが好ましい。
金属イミド化合物としては、フタルイミドカリウム、フタルイミドナトリウム、コハク酸ナトリウム塩、コハク酸カリウム塩等が挙げられる。なかでも、フタルイミドカリウムが好ましい。
これらの求核剤の添加量は特に限定されないが、アミン系化合物を用いる場合は、アクリロニトリル系ポリマー100重量部に対し、0.5から200重量部が好ましい。なかでも、1から100重量部が好ましく、特に2から50重量部が好ましい。アミン系化合物の添加量が0.5重量部未満の場合、耐炎ポリマーに十分な耐炎性が付与されない。また、200重量部を超える場合、未反応の求核剤が残るだけで、耐炎ポリマーの耐炎性は改善されない。
求核剤として、グアニジン系化合物、金属水酸化物、金属イミド化合物を用いる場合は、アクリロニトリル系ポリマー100重量部に対し、0.001から1重量部が好ましい。中でも、0.01から0.5重量部が好ましく、特に0.02から0.1重量部が好ましい。これらのグアニジン系化合物、金属水酸化物、および金属イミド化合物から選ばれる求核剤の場合は、1重量部を超えて添加すると、耐炎ポリマー分散体の流動性低下が顕著となり、添加量が0.001重量部に満たないときには実質的に反応が進行せず、耐炎ポリマーが得られない場合がある。
本発明における酸化剤としては、例えば、ニトロベンゼン、オルト−ニトロトルエン、メタ−ニトロトルエン、パラ−ニトロトルエン、オルト−ニトロフェノール、メタ−ニトロフェノール、ニトロナフタレン、1,2−ジニトロベンゼン、1,3−ジニトロベンゼン、1,4−ジニトロベンゼン等が上げられる。なかでも、ニトロベンゼン、オルト−ニトロトルエン、パラ−ニトロトルエン、オルト−ニトロフェノールが好ましく、特に、ニトロベンゼンが好ましい。
これら酸化剤の添加量は特に限定されないが、アクリロニトリル系ポリマー100重量部に対し、1から60重量部の範囲が好ましい。中でも、3から30重量部が好ましい。1重量部に満たないときには酸化反応が進行しない場合があり、60重量部を超えるときには、これ以下の量で酸化反応がほぼ完結するため、耐炎ポリマー分散体の性能は改善されないためである。
本発明に用いるアミノカルボン酸とは、分子内にアミノ基とカルボキシル基を有する化合物である。カルボキシル基は、フリー体であっても、アミン系化合物の塩であってもよい。アミノ基およびカルボキシル基は、分子内に複数あってもよく、また、水酸基等の、アミノ基およびカルボキシル基以外の官能基を含んでいてもよい。また、アミノカルボン酸は、1種類でも、複数種混合して用いてもよい。
アミノカルボン酸としては、例えば、グリシン、2−アミノプロピオン酸、アラニン、セリン、ホモセリン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、システイン、トレオニン、チロシン、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、ヒスチジン、アンスラニル酸、2−アミノニコチン酸、4−アミノニコチン酸、3−アミノ−2−ナフタレン酸、6−アミノ−2−ナフタレン酸、5−アミノオロト酸、2−アミノメチル安息香酸、4−アミノメチル安息香酸、4−アミノフェニル酢酸等が挙げられる。好ましくは、グリシン、アラニン、セリン、グルタミン酸が用いられ、さらに好ましくは、グリシンが用いられる。
これらアミノカルボン酸は、アクリロニトリル系ポリマーを加熱処理前に加えても、加熱処理中に加えてもよい。アミノカルボン酸の添加量は、アクリロニトリル系ポリマー100重量部に対し、0.01から100重量部の範囲が好ましく、中でも、0.1から20重量部が好ましく、特に0.5から10重量部が好ましい。0.01重量部未満では、添加による賦型性の改善が認められず、100重量部を超えると、特に酸性のアミノカルボン酸において、耐炎性の発現を阻害する場合がある。
アクリロニトリル系ポリマーを加熱処理して耐炎ポリマーを含有する分散体を得る際の加熱温度は、用いる求核剤(および酸化剤)の量に応じて適宜選択されるが、通常40℃から180℃で十分な効果が得られる。中でも60℃から170℃で反応させることが好ましく、80℃から160℃であればより好ましい。40℃以下では耐炎性が得られない場合があり、170℃以上では分散媒の分解や求核剤の揮発等により、望む耐炎性や賦型性が発揮できない場合がある。
本発明の製造方法により得た耐炎ポリマー分散体は、それを賦型した後に、その耐炎ポリマー分散体から、分散媒を除去して耐熱高分子体成形品とすることができる。賦型工程においては、繊維状、シート状、その他立体形状に賦型することで立体成形品を得ることができる。好ましくは、繊維状またはフィルム状に賦型し、さらに好ましくは、繊維状に賦型する。
賦型された耐炎ポリマーを含有する分散体から、分散媒を除去する方法には、特に制限はないが、例えば、加熱や減圧によって賦型された耐炎ポリマーを含有する分散体から、分散媒を蒸発させる方法や、凝固浴液中に賦型された耐炎ポリマーを含有する分散体を浸し、分散媒を凝固液中に抽出する方法等が挙げられる。好ましくは、分散媒を凝固液中に抽出する方法が用いられる。この場合に用いる凝固液としては、耐炎ポリマーの貧溶媒であって、分散媒と相溶する溶媒がを用いることができる。このような溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる、好ましくは、水、メタノールが用いられ、さらに好ましくは、水が用いられる。さらに、かかる凝固液としては、耐炎ポリマーの貧溶媒と、耐炎ポリマーを含有する分散体の分散媒として用いている溶媒とを混合したものを使用することが好ましく、その混合比は1:9〜9:1が好ましく、より好ましくは2:8〜8:2であり、さらに好ましくは2:8〜7:3である。混合比は、耐炎ポリマーを含有する分散体の性質に応じて適宜選択されるが、貧溶媒が多すぎると、細孔等の形成により、賦型後のポリマーの物理強度が低下する。また、分散媒が多すぎると、耐炎ポリマーを含有する分散体から、分散媒が除去されず、賦型性が大幅に低下する場合がある。また、凝固液には、分散媒の抽出を容易にする目的で、無機塩、pH調製剤、工程処理剤等が含まれていてもよい。
前述の分散体の抽出においては、抽出効率改善と、賦型後の工程安定性を保持するため、異なる組成の凝固液を満たした複数の凝固浴液を用い、段階的に実施することもできる。
前述の分散体の抽出においては、凝固液の温度は、凝固液の凝固点以上、沸点以下の任意の温度が可能であり、耐炎ポリマーの凝固性や工程通過性に合わせて適宜調整することができる。好ましくは、凝固の第一の工程では、15℃以上40℃以下の範囲とする。この温度範囲外では、凝固した耐炎ポリマーの構造が緻密さを欠き、望む物理的強度が得られなくなる場合がある。凝固の第二の工程以降では、60℃以上85℃以下の範囲であることが好ましい。このような凝固液の温度にすることによって、第一工程で残存した分散媒が効率よく抽出される。また、凝固液中の貧溶媒の濃度は、凝固工程を経るに従って増加することが好ましい。
本発明において、耐炎ポリマーを含有する分散体を繊維状に賦型する方法としては、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法、フラッシュ紡糸法、エレクトロスピニング紡糸法、スパンボンド法、メルトブロー法および遠心力紡糸法等を用いることができる。中でも、生産性に優れる湿式紡糸法と乾湿式紡糸法が好ましく用いられ、さらに好ましくは、湿式紡糸法が用いられる。ここでいう湿式紡糸法とは、複数孔が空いた口金まで耐炎ポリマーを含有する分散体を計量・フィルトレーションなどの後に導入した後、耐炎ポリマーを含有する分散体にかかる圧力によって口金孔から吐出して賦型し、ただちに凝固液によって凝固する方法である。また、乾湿式紡糸とは、口金孔から耐炎ポリマーを含有する分散体を吐出して賦型し、気相中を走行させて後、凝固液によって凝固する方法である。
ここで用いられる口金の材料としては、SUSあるいは金、白金等を適宜使用することができる。また、耐炎ポリマーを含有する分散体が口金孔に流入する前に、無機繊維の焼結フィルターあるいは合成繊維、例えば、ポリエステル繊維やポリアミド繊維からなる織物、編物および不織布などをフィルターとして用いて、耐炎ポリマーを含有する分散体を濾過処理する事が、得られる耐炎繊維の集合体において単繊維断面積のバラツキを低減される面から好ましい。
ここで用いられる口金孔径は、好ましくは直径0.01〜0.5mmの範囲のものを、そして孔長は好ましくは0.01〜1mmの任意の範囲ものを使用することができる。また、口金孔数は、10〜1000000の範囲まで任意のものとすることができる。孔配列は千鳥配列など特に限定されないが、分繊しやすいように予め分割しておいても良い。
水洗、延伸された後の水膨潤状態の耐炎繊維の糸条には、油剤を付与することが好ましい。油剤とは、例えば、シリコーンなどの主油剤成分とそれを希釈する希釈剤成分からなるものであり、賦型物に平滑性等を付与し、工程安定性を向上させるものである。油剤の付与方法としては、油剤を耐炎繊維の糸条内部まで均一に付与できることを勘案して適宜選択すればよいが、例えば、耐炎繊維の糸条の油剤浴中への浸漬、走行する耐炎繊維の糸条への噴霧および滴下等の手段が用いられる。付与される際の油剤濃度は、0.01〜20重量%の範囲とすることが好ましい。ここで、油剤濃度とは主油剤成分の油剤全体に対する含有比率である。
油剤成分の付着量は、耐炎繊維の糸条の乾燥重量に対する純分の割合が、0.1〜5重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.3〜3重量%の範囲であり、さらに好ましくは0.5〜2重量%の範囲である。油剤成分の付着量が少なすぎると、単繊維同士の融着が生じ、また、多すぎると焼成時に焼けムラとなることで、得られる炭素繊維の引張強度が低下することがある。
耐炎繊維の糸条の乾燥方法としては、乾燥加熱された複数のローラーに耐炎繊維の糸条を直接接触させる方法、耐炎繊維の糸条に熱風や水蒸気を送る方法、赤外線や高周波数の電磁波を耐炎繊維の糸条に照射する方法、減圧状態とする方法等があり、これらを適宜選択し、単独もしくは組み合わせて用いることができる。通常、熱風を送る場合、耐炎繊維の糸条の走行方向に並行流あるいは直交流させることによって行うことができる。輻射加熱方式の赤外線は、遠赤外線、中赤外線、近赤外線を用いることができるし、マイクロ波を照射することも選択できる。乾燥温度は、50〜450℃程度の範囲で任意にとることができるが、一般的に低温の場合には長時間を要し、高温の場合には短時間で乾燥させることができる。
本発明で耐炎ポリマーを含有する分散体を賦形成形して得られる耐炎繊維等の成形体には、空隙が内包されていることがある。成形体の力学的な強度は高い方が好ましい場合が多く、そのような場合には、上記のようにして得られた成形品を熱処理することによって空隙を塞ぐ、焼結・焼成工程を経ることが好ましい。
焼結・焼成工程において、温度プロファイルや工程通過速度などの条件は素材により適宜選択されるが、好ましくは成形品の軟化点温度よりも50℃低い温度以上で熱処理され、より好ましくは軟化点以上で処理される。軟化点温度よりも50℃低い温度未満の熱処理では、成形品が内包する空隙を塞ぐことは難しい。また、温度に特に上限はないが、成形品が軟化して形状を保ちにくい場合は、処理温度を数段階に分けて上昇させるか、連続的に上昇させることが好ましい。
また、その軟化点を可塑剤によって低下させると、より低温で焼結・焼成する事ができる。可塑剤の成分はあらかじめ耐炎ポリマーを含有する分散体の中に含まれていても、凝固工程から焼結・焼成工程の間で付与されてもよい。好ましくは、凝固工程から焼結・焼成工程の間で付与される。可塑剤は軟化点を低下させるものであれば特に制限はないが、成形品への均一付与や分散体への分散などの観点から、液体であることが好ましい。中でも環境負荷が小さく安全性が高い水を用いることが好ましく、糸条への付着性を向上するために界面活性剤を含む水を使用することが更に好ましい態様である。
本発明において、繊維等の成形体を焼結・焼成体とする際の熱処理では、成形品の化学構造が変化していても構わない。例えば、耐炎ポリマー同士が縮合、架橋したり、アクリドン、ナフチリジン、水素化ナフチリジン等の飽和あるいは不飽和のヘテロ芳香環を有するような耐炎ポリマーの場合には、それが黒鉛構造へ変化したりすることもある。これら変化は、一旦熱処理によって成形品が含む空隙が減少した後、生じるようにする。このようにすることによって、空隙の少ない、力学特性が優れた焼結・焼成体を得ることができる。
また、焼成・焼結に際しての熱処理工程では、成形品に延伸や圧縮などの変形を与えてもよい。これらの変形によって、得られる焼成・焼結品の形態がより好ましいものとなり、またその力学的特性やその他特性を向上させることができる。
本発明において、賦形成形された耐炎繊維はマルチフィラメント等の繊維集合体の形態を呈していてもよい。本発明において、耐炎繊維集合体を、不活性成雰囲気で高温熱処理する、いわゆる炭化処理することにより炭素繊維集合体を得ることができる。炭素繊維集合体は、前記本発明の耐炎繊維集合体を、不活性雰囲気中最高温度を好適には300℃以上、2000℃未満の範囲の温度で熱処理することによって得ることができる。より好ましくは、最高温度の下の方は、800℃以上、1000℃以上、1200℃以上の順に好ましく、最高温度の上の方は、1800℃以下も使用することができる。また、得られた炭素繊維集合体を、さらに不活性雰囲気中、好ましくは2000〜3000℃の温度で加熱することによって、黒鉛構造の発達した炭素繊維集合体とすることもできる。
得られた炭素繊維集合体の強度は、100MPa以上、200MPa以上、300MPa以上の順で好ましく、また、強度の上の方は10000MPa以下、8000MPa以下、6000MPa以下の順に適当である。強度が低すぎると、補強繊維として使用できない場合がある。強度は高ければ高いほど好ましいが、1000MPaあれば、本発明の目的として十分なことが多い。
また、炭素繊維集合体を構成する単繊維の繊維直径は、1nm〜7×10nmであることが好ましく、より好ましくは10〜5×10nmであり、さらに好ましくは50〜10nmである。繊維直径が1nm未満では繊維が折れやすい場合があり、7×10nmを超えるとかえって欠陥が発生しやすい傾向にある。
また、本発明で得られる炭素繊維集合体の比重は、1.3〜2.4であることが好ましく、より好ましくは1.6〜2.1であり、さらに好ましくは1.6〜1.75である。比重が1.3未満では繊維が折れ易い場合があり、比重が2.4を超えるとかえって欠陥が発生しやすい傾向にある。比重は、液浸漬法や浮沈法によって測定することができる。ここで、炭素繊維単繊維は、中空繊維のように中空部を含むものであってもよい。この場合、中空部は連続であっても非連続であってもよい。
得られた炭素繊維集合体はその表面改質のため、電解処理することができる。電解処理に用いられる電解液には、硫酸、硝酸および塩酸等の酸性溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびテトラエチルアンモニウムヒドロキシドのようなアルカリまたはそれらの塩を水溶液として使用することができる。ここで、電解処理に要する電気量は、適用する炭素繊維により適宜選択することができる。
電解処理により、得られる複合材料において炭素繊維材料とマトリックスとの接着性を適正化することができ、接着が強すぎることによる複合材料のブリトルな破壊や、繊維長さ方向の引張強度が低下する問題や、繊維の長さ方向における引張強度は高いものの、樹脂との接着性に劣り、繊維の横方向における強度特性が発現しないという問題が解消され、得られる複合材料において、バランスのとれた強度特性が発現されるようになる。
その後、得られる炭素繊維集合体に集束性を付与するため、サイジング剤を付与することもできる。サイジング剤には、使用する樹脂の種類応じて、樹脂との相溶性の良いサイジング剤を適宜選択することができる。
具体的に、耐炎ポリマーから耐炎繊維集合体を経由して炭素繊維集合体を得る場合には、耐炎ポリマー含有溶液を紡糸し耐炎繊維集合体とした後に炭化処理まで巻き取り工程を入れることなく連続的に行い、さらに表面処理およびサイジング剤付与工程を含め連続した一つのプロセスとして製造することができる。
低コスト化の観点から、耐炎ポリマーから炭素繊維集合体まで一つのプロセスで連続的に製造する方法を採用することかできる。
本発明の製造方法で得られた耐炎ポリマーの賦形体の耐炎性を評価する具体的な手段としては、例えばJIS Z 2150(1966)には、薄い材料の防炎試験方法(45°メッケルバーナー法)が記載されている。評価すべき試料(厚さ5mm未満のボード、プレート、シート、フィルムおよび厚手布地等)を、バーナーで特定時間加熱し、着火後の残炎時間や炭化長等を評価することにより判定することができる。残炎時間は短い方が、炭化長も短い方が、耐炎(防炎)性能が優秀と判定される。また、繊維製品の場合、JIS L 1091(1977)に繊維の燃焼試験方法が記載されている。その方法で試験した後に、炭化面積や残炎時間を測定することにより同様に判定することができる。また、ポリアクリロニトリル系ポリマーでは、ニトリル基の消費により耐炎構造が形成されるため、ニトリルの消費率も耐炎化の進行を測る目安となる。ニトリル消費率は、赤外吸収スペクトルでポリアクリロニトリル系ポリマー由来のニトリル基のピーク面積と、得られた耐炎ポリマーのニトリル基のピーク面積を比較し、面積の減少率から求めることができる。未反応のニトリル基が残存しても、耐炎性を損なわない限り本発明では支障ないが、耐炎ポリマーが耐炎性を発揮するためには、通常この減少率が10%以上である必要がある。なかでも20%以上が好ましく、特30%以上が好ましい。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、各物性値または特性は、以下の方法により測定した。
<耐炎ポリマーの単離と濃度測定>
耐炎ポリマーを含有する分散体を秤量し、約4gを500mlの蒸留水中に入れ、これを沸騰させた。一旦固形物を取り出し、再度500mlの蒸留水中に入れて、これを沸騰させた。残った固形分をアルミニウムパンに乗せ、120℃の温度のオーブンで1時間乾燥し耐炎ポリマーを単離した。単離した固形分を秤量し、元の耐炎ポリマーを含有する分散体の重量との比を計算して濃度を求めた。
<赤外吸収スペクトル(IR)によるニトリル消費率の測定>
耐炎ポリマーを高温熱水中で脱溶媒した後に、凍結粉砕したもの2mgと赤外吸光用KBr300mgとを乳鉢にて粉砕混合したものを錠剤成型器にて加工した錠剤を用い、FT−IR測定器(島津製作所製)を用いて赤外吸収スペクトルを測定した。比較対照として、アクリロニトリルホモポリマーを凍結粉砕したもの2mgと赤外吸光用KBr300mgとを乳鉢にて粉砕混合したものを錠剤成型器にて加工した錠剤を用い、同様に赤外吸収スペクトルを測定した。ニトリルのC≡N伸縮吸収を表す2243cm−1のピークに関し、アクリロニトリルホモポリマーおよび耐炎ポリマーのピーク面積値を比較し、減少割合を百分率で計算し、ニトリル消費率とした。
<耐炎ポリマー溶液または分散体の製糸性の評価>
20℃に保った耐炎ポリマー溶液または分散体を、0.06mmの孔を400ホール有する口金から20℃の第一水浴中に吐出し、20m/分のローラー速度で引き取り、いったん巻き取る事なく続いて70℃に加熱した第二浴、75℃に加熱した第三水浴中にて更に洗浄した後、120℃、26m/分のホットロールを用い加熱乾燥し、耐炎繊維を得た。
製糸性の評価は、サンプリング開始した後1分未満に糸切れしたものを×、1分以上10分未満に糸切れしたものを△、10分以上糸切れせずに製糸可能だったものを○とした。
<繊維の比重測定>
JIS Z 8807(1976)に従って液浸法による比重測定を行った。液にはエタノールを用い、その中に試料を投入し測定した。予め投入前にエタノールを用い別浴で試料を十分濡らし、泡抜き操作を実施した。
<繊維の耐炎性の評価法>
1500本の単繊維からなる束状の繊維集合体を用いて、試料長を30cmとしJIS L 1091(1977)に準じて、高さ160mm、内径20mmのメッケルバーナーの炎で10秒間加熱し、残炎時間および炭化長を求め、それらの値から次の基準で耐炎性を評価した。
[耐炎性優秀]:残炎時間が10秒以下、かつ炭化長が5cm以下、
[耐炎性良好]:残炎時間が10秒以下、かつ炭化長が10cm以下、
[耐炎性あり]:残炎時間が10秒以下、かつ炭化長が15cm以下、
[不良]:残炎時間が10秒を超える、あるいは炭化長が15cmを超える。
測定数はn=5とし、最も該当数が多かった状態をその試料の耐炎性とした。評価が決まらない場合にはさらにn=5の評価を追加し、評価が決まるまで繰り返し測定した。
<単繊維の引張強度、引張弾性率および引張伸度>
いずれについても、JIS L1013(1999)に従って引張試験を行った。表面が滑らかで光沢のある紙片に、5mm幅毎に25mmの長さの単繊維を1本ずつ、試料長が約20mmとなるように両端を接着剤で緩く張った状態で固着した。試料を繊維引張試験器のつかみに取り付け、上部のつかみの近くで紙片を切断し、試料長20mm、引張速度20mm/分で測定した。測定数はn=50とし、平均値を引張強度、引張弾性率および引張伸度とした。本実施例では、繊維引張試験器として、インストロン社製モデル1125を用いた。
(実施例1)
アクリロニトリルホモポリマー12重量部、エチレンジアミン0.6重量部、モノエタノールアミン1.0重量部、ニトロベンゼン1.5重量部、グリシン0.3重量部のジメチルスルホキシド84.6重量部からなる分散体を、150℃の温度で217分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、13.1重量%であった。IRによるニトリル消費率は36%であった。
この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。得られた繊維状の耐炎成形品に、アミノシリコーン油剤を付与した後、熱風循環炉中220℃の温度で3分間乾燥した。乾燥繊維糸条の比重は1.30であり、伸度は3%であった。さらに、熱風循環炉中300℃の温度で1.5倍に延伸と同時に3分間熱処理して、耐炎繊維束を得た。
得られた耐炎繊維束における単繊維の繊度は1.0dtexであり、強度は2.3g/dtexであり、伸度は18%であった。耐炎性を評価したところ、燃焼することなく赤熱し、炭化長1cmと優秀な耐炎性を有していることがわかった。さらに、耐炎ポリマーから得られた耐炎繊維束を窒素雰囲気中、300〜800℃の温度で予備炭化し、次いで窒素雰囲気中1400℃の温度で炭化処理して炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維束の強度は3000MPaであり、弾性率は210GPaであり、比重は1.78であった。
(実施例2)
実施例1と同様の組成で、グリシン0.3重量部をDL−セリン0.3重量部に置き換えた分散体を、150℃の温度で443分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、12.9重量%であった。IRによるニトリル消費率は33%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は△であった。
(実施例3)
実施例1と同様の組成で、グリシン0.3重量部をグルタミン酸0.3重量部に置き換えた分散体を、150℃の温度で465分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、13.0重量%であった。IRによるニトリル消費率は34%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は△であった。
(実施例4)
アクリロニトリルホモポリマー12重量部、モノエタノールアミン2.0重量部、ニトロベンゼン1.2重量部、グリシン0.3重量部のジメチルスルホキシド84.5重量部からなる分散体を、150℃の温度で315分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、13.2重量%であった。IRによるニトリル消費率は32%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は△であった。
(実施例5)
アクリロニトリルホモポリマー12重量部、エチレンジアミン1.0重量部、ニトロベンゼン1.5重量部、グリシン0.3重量部のジメチルスルホキシド85.2重量部からなる分散体を、150℃の温度で318分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、13.0重量%であった。IRによるニトリル消費率は46%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。
(実施例6)
アクリロニトリルホモポリマー12重量部、エチレンジアミン0.5重量部、モノエタノールアミン1.0重量部、ニトロベンゼン1.2重量部、グリシン0.3重量部のジメチルスルホキシド85.0重量部からなる分散体を、150℃の温度で315分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、13.6重量%であった。IRによるニトリル消費率は34%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。
(実施例7)
アクリロニトリルホモポリマー14重量部、エチレンジアミン0.6重量部、モノエタノールアミン1.0重量部、ニトロベンゼン1.5重量部、グリシン0.3重量部のジメチルスルホキシド82.6重量部からなる分散体を、150℃の温度で208分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、15.3重量%であった。IRによるニトリル消費率は34%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。
(実施例8)
アクリロニトリルホモポリマー12重量部、エチレンジアミン1.0重量部、モノエタノールアミン0.7重量部、ニトロベンゼン0.4重量部、グリシン0.3重量部のジメチルスルホキシド85.6重量部からなる分散体を、150℃の温度で418分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、12.8重量%であった。IRによるニトリル消費率は46%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。
(実施例9)
アクリロニトリルホモポリマー12重量部、エチレンジアミン0.7重量部、モノエタノールアミン0.7重量部、ニトロベンゼン0.7重量部、グリシン0.25重量部のジメチルスルホキシド85.65重量部からなる分散体を、150℃の温度で540分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、14.1重量%であった。IRによるニトリル消費率は41%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。
(実施例10)
アクリロニトリルホモポリマー16重量部、エチレンジアミン2.0重量部、グリシン0.02重量部のジメチルスルホキシド81.98重量部からなる分散体を、120℃の温度で315分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、16.9重量%であった。IRによるニトリル消費率は28%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。
(実施例11)
アクリロニトリルホモポリマー16重量部、エチレンジアミン2.0重量部、グリシン0.05重量部のジメチルスルホキシド81.95重量部からなる分散体を、120℃の温度で315分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、17.5重量%であった。IRによるニトリル消費率は32%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。
(実施例12)
アクリロニトリルホモポリマー16重量部、エチレンジアミン2.0重量部、グリシン0.1重量部のジメチルスルホキシド81.98重量部からなる分散体を、120℃の温度で315分撹拌し、室温まで冷却した。得られた耐炎ポリマー分散体の耐炎ポリマーの濃度は、18.0重量%であった。IRによるニトリル消費率は40%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は○であった。得られた繊維状の耐炎成形品に、アミノシリコーン油剤を付与した後、熱風循環炉中220℃の温度で3分間乾燥した。乾燥繊維糸条の比重は1.28であり、伸度は3%であった。さらに、熱風循環炉中300℃の温度で1.5倍に延伸と同時に3分間熱処理して、耐炎繊維束を得た。
得られた耐炎繊維束における単繊維の繊度は1.0dtexであり、強度は2.2g/dtexであり、伸度は19%であった。耐炎性を評価したところ、燃焼することなく赤熱し、炭化長1cmと優秀な耐炎性を有していることがわかった。
(比較例1)
グリシンを加えないこと以外は、実施例1と同様にして耐炎ポリマー分散体を得た。得られた耐炎ポリマー分散体の濃度は13.1%であった。IRによるニトリル消費率は35%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は×であり、糸のサンプリングができなかった。また、賦形体が得られなかったので、耐炎性評価が実施できなかった。
(比較例2)
グリシンを加えないこと以外は、実施例10と同様にして耐炎ポリマー分散体を得た。得られた耐炎ポリマー分散体の濃度は16.7%であった。IRによるニトリル消費率は30%であった。この耐炎ポリマー分散体の製糸性の評価は×であり、糸のサンプリングができなかった。また、賦形体が得られなかったので、耐炎性評価が実施できなかった。
各実施例の耐炎性および製糸性評価結果を、表1に示す。
Figure 2009149712
比較例1および2は、アミノカルボン酸の非存在下で得た耐炎ポリマーである。表から明らかなように、アミノカルボン酸の存在により、製糸性が向上する。

Claims (5)

  1. アクリロニトリル系ポリマーを含有する分散体を求核剤とアミノカルボン酸の存在下で加熱処理することを特徴とする、耐炎ポリマーを含有する分散体の製造方法。
  2. アクリロニトリル系ポリマー100重量部に対してアミノカルボン酸の量が、0.01から10重量部である耐炎ポリマーを含有する分散体の製造方法。
  3. アミノカルボン酸がグリシンである請求項1または2記載の耐炎ポリマーを含有する分散体の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の製造方法により得た耐炎ポリマーを含有する分散体を賦型する耐炎繊維の製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法により得た耐炎繊維を炭化してなる炭素繊維の製造方法。
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