JP2009148847A - 異方性エッチングによる構造体の作製方法、及びエッチングマスク付きシリコン基板 - Google Patents

異方性エッチングによる構造体の作製方法、及びエッチングマスク付きシリコン基板 Download PDF

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Abstract

【課題】構造体の最終形状が目標形状と異なる形状にエッチングされる可能性を低減して、構造体の不良品率を低減することができる異方性エッチングによる構造体の作製方法などを提供する。
【解決手段】異方性エッチングによる構造体の作製方法では、単結晶シリコン基板100上に、目標形状に対応する基本エッチングマスク101、102a、102b、103、及び基本エッチングマスクに接続する連結部を持つ補正エッチングマスク107a、107b、107c、107dを形成する。補正エッチングマスクの連結部の少なくとも一部には、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部151a、151b、151c、151dが形成される。異方性エッチングにより、エッチングマスクの施されたシリコン基板100をエッチングして目標形状を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、異方性エッチングによる構造体の作製方法、エッチングマスク付きシリコン基板などに関する。より詳細には、エッチングマスク付き単結晶シリコン基板、これを用いた光偏向器などのマイクロ構造体等の構造体の作製方法、この作製方法により作製される光偏向器等に関する。この光偏向器は、例えば、光の偏向走査によって画像を投影するプロジェクションディスプレイや、電子写真プロセスを有するレーザビームプリンタ、デジタル複写機等の画像形成装置に好適に利用されるものである。
従来、半導体プロセスによってシリコン基板から製造される微小機械部材は、マイクロメータオーダの加工が可能であり、これらを用いて様々な微小機能素子が実現されている。特に、この様な技術によって形成される光偏向器は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用した光走査光学系に比べ、次の様な特徴がある。すなわち、光偏向器を小型化することが可能であること、消費電力が少ないこと、等の特徴がある。
この種の提案例として、半導体プロセスの一つである異方性ウェットエッチング技術を用いて作製した光偏向器がある(特許文献1参照)。また、異方性ウェットエッチング技術によってシリコン基板をエッチングして、所望の目標形状(基本エッチングマスクに対応する形状)にするための技術として、補正エッチングマスクを用いる提案例がある(特許文献2参照)。
特開2002−321196号公報 特開平7−58345号公報
しかしながら、シリコンの異方性ウェットエッチングにより目標形状を作製する場合、エッチング中やエッチング後に、基本エッチングマスクに繋がる補正エッチングマスクが剥がれたり、破壊されたりすることがある。そして、壊れた補正エッチングマスクが、形成されつつある目標形状に好ましくない態様で付着すると、最終形状の或る部分が所望の目標形状と異なる形状になる可能性がある。その或る部分が、形状的に多少異なっても機能に然程影響が現れない部分であればよいが、形状的に正確さが要求される部分である場合は、作製品の歩留まりが低下することになり得る。
上記課題に鑑み、本発明の異方性エッチングによる構造体の作製方法は、マスク形成工程と目標形状形成工程とを有する。マスク形成工程では、単結晶シリコン基板上に、目標形状に対応する基本エッチングマスク、及び該基本エッチングマスクに接続する連結部を持つ補正エッチングマスクを形成する。マスク形成工程では、更に、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部を上記補正エッチングマスクの連結部の少なくとも一部に形成する。目標形状形成工程では、異方性エッチングにより、上記シリコン基板をエッチングして目標形状を形成する。
また、上記課題に鑑み、本発明のエッチングマスク付きシリコン基板は、単結晶シリコン基板上に、目標形状に対応する基本エッチングマスク、及び該基本エッチングマスクに接続する連結部を持つ補正エッチングマスクを有する。更に、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部が、上記補正エッチングマスクの連結部の少なくとも一部に形成されている。
また、上記課題に鑑み、本発明の揺動体装置は次の特徴を有する。即ち、揺動体装置は、支持体と、支持体に対して可動に支持された可動部と、支持体に対して可動部を揺動軸回りに揺動可能に弾性的に連結する弾性支持部と、可動部を駆動する駆動手段とを有し、上記の構造体の作製方法により作製されることを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の光偏向器は、上記揺動体装置と、上記可動部に設けられた光偏向素子とを有することを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の画像形成装置などの光学機器は、上記光偏向器を有し、該光偏向器が、光源からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を感光体などの光照射対象物に入射させることを特徴とする。
本発明によれば、上記の如き強度低下部を持つ補正エッチングマスクを用いるので、不都合な形で、基本エッチングマスクに繋がる補正エッチングマスクが剥がれたり、破壊されたりする可能性が少なくなる。よって、エッチングで形成される構造体の最終形状が所望の目標形状と異なる形状になる可能性を低減でき、構造体の不良品率を低減することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
本発明の異方性エッチングによる構造体の作製方法や本発明のエッチングマスクが形成された単結晶シリコン基板においては、基本的に、次の要件が満たされる必要がある。まず、単結晶シリコン基板上に、目標形状に対応する基本エッチングマスク、及び該基本エッチングマスクに接続する連結部を持つ補正エッチングマスクを形成する(マスク形成工程)。上記補正エッチングマスクは、その連結部の少なくとも一部に、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部が形成されている。そして、上記基本エッチングマスクと上記補正エッチングマスクとを有する単結晶シリコン基板を異方性エッチングし上記目標形状を形成する(目標形状形成工程)。この際、上記補正エッチングマスクを形成した部分の単結晶シリコン基板はエッチングにより除去される。
典型的には、上記強度低下部は、基本エッチングマスクの所定の重要な部分に接続する補正エッチングマスクの連結部に形成される。所定の重要な部分とは、例えば、後述する可動部の様に形状的に正確さが要求される部分に対応する基本エッチングマスクの部分である。後述する実施形態や実施例では、構造体として、可動部と支持体と弾性支持部を有するものを示すが、本発明において、構造体はこれに限定されるものではない。つまり、凸部コーナを有する可動部の如き部分を含む揺動体装置の様な構造体が典型例であるが、どのような構造体にも適用することができる。例えば、マイクロマシン技術を用いて作製する加速度センサや角速度センサ等のマイクロ構造体などの構造体にも適用することができる。
図1(a)は、本発明の一実施形態のマイクロ構造体などの構造体のエッチングマスクを示す上面図であり、図1(b)は補正エッチングマスクの一部の拡大図である。また、図2−1は、異方性エッチングによって単結晶シリコン基板をエッチングして作製するマイクロ構造体などの構造体を示す上面図であり、図2−2はその断面図である。また、図3−1と図3−2は、本実施形態の補正エッチングマスクの一部の拡大上面図であり、補正エッチングマスクの下の単結晶シリコン基板が異方性エッチングによってどの様にエッチングされるかを説明するための図である。
本実施形態の構造体の作製方法では、支持体201と、弾性支持部202a、202bと、揺動軸であるねじり軸207回りに揺動可能な可動部203とを有する図2−1に示す様な構造体が目標形状である。弾性支持部202a、202bは、支持体201に対して可動部203を揺動軸回りに揺動可能に弾性的に連結している。この構造体は、反射面204を有し、図2−2に示す様な磁性体205及びコイル206を有しているので、反射面204で入射光を反射・偏向する光偏向器として利用することができる。
本実施形態の構造体の作製方法では、(100)面を主面とする単結晶シリコン基板を異方性ウェットエッチングすることによって、目標形状が形成される。異方性ウェットエッチングとは、特定の結晶方位に対してエッチングが進まない性質を有するエッチング液を用いるエッチングであり、特定の結晶面を基準とした構造、即ちこうした結晶面で画された構造体を非常に高い加工精度で作製することができる。異方性エッチング液には、KOH(水酸化カリウム)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)、EDP(エチレンジアミンピロカテコール+水)、NaOH(水酸化ナトリウム)、ヒドラジン等がある。
異方性エッチング溶液により単結晶シリコン基板をエッチングする場合、シリコン基板を目標形状に忠実にエッチングするために、目標形状である基本エッチングマスクと共に、目標形状の凸部を保護するための補正エッチングマスクが用いられる。つまり、補正エッチングマスクは、シリコン基板を目標形状に加工するまでエッチングしている間、目標形状の凸部がエッチングされてしまうのを防止する。図1の基本エッチングマスクは、支持体201、弾性支持部202a、202b、可動部203に夫々対応する部分101、102a、102b、103(以下において、こうしたマスク部分を支持体101などと記すこともある)を含む。また、補正エッチングマスクは、部分107a、107b、107c、107d(以下において、部分107aなどを補正エッチングマスク107aなどと記すこともある)を含む。こうして、図2−1に示す支持体201、弾性支持部202a、202b、可動部203が作製されるまで、図1の補正エッチングマスク107a、107b、107c、107dが可動部203の凸部コーナがエッチングされるのを防止する。
本実施形態の構造体の作製方法を説明する。まず、単結晶シリコン基板100の両面に、マスク材料を成膜する。マスク材料は、シリコン基板が異方性エッチング溶液でエッチングされている間、消失しない材料であればよい。例えば、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等である。マスク材料をフォトリソグラフィ及びパターニングすることによって、図1に示す様なマスクパターンを形成することができる。マスクパターン形成後、シリコン基板100を異方性エッチング溶液に浸すことによってシリコン貫通部120が形成され、図2−1に示す様な最終形状を形成することができる。
この際、シリコン基板100の側面がエッチング溶液に晒される場合には、側面にもマスク材料を成膜しておく。なお、マスクパターンは単結晶シリコン基板100の片面だけに形成し、その他の面はマスク材料を成膜しておいて、エッチングを実行することもできる。ただし、この場合は、エッチングのされ方が後述する図10に示すものとは異なる。また、一枚のシリコン基板上に、構造体を複数並べて作製することができる。その場合、各構造体は隣接しているので、シリコン基板の側面にマスク材料を成膜しておけばよい。
本実施形態の構造体の作製方法では、補正エッチングマスク107a、107b、107c、107dは、基本エッチングマスクである可動部103と連結している。補正エッチングマスク各々の可動部103との連結部には、1つ以上の貫通孔151a、152b、153c、154dがある。すなわち、基本エッチングマスクの所定の部分に接続する補正エッチングマスクの連結部に、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部が形成されている。
本実施形態の構造体の作製方法における補正エッチングマスクの作用・効果を説明する。図3−1と図3−2は、図1の補正エッチングマスクの部分107aにおけるエッチング過程を拡大して示し、図1の対応する部分を3百番台の数字で示す図である。図3−1(a)に示す様に、単結晶シリコン基板上に可動部の基本エッチングマスク303が形成される。更に、補正エッチングマスク307が形成され、可動部の基本エッチングマスク303の凸部コーナと連結している。補正エッチングマスク307の連結部には、強度低下部を構成する複数の貫通孔351が形成さている。
図3−1(b)の破線で示す様に、シリコン基板を異方性ウェットエッチング溶液に浸すと、エッチングが進み、補正エッチングマスク307の端の凸部において、マスク下のシリコンがエッチングされていく。更にエッチングが進むと、図3−2(c)の破線で示す様に、シリコン基板はエッチングされてしまい、補正エッチングマスク307下のシリコン部分がエッチングされる。最終的に、図3−2(d)に示す様に、可動部の基本エッチングマスク303下のシリコン部分が残り、最終形状となる。最終形状では、補正エッチングマスク下のシリコンをすべてエッチングする間に、サイドエッチングが進み、凸部が僅かにエッチングされて図3−2(d)の破線で示すサイドエッチング部311が形成される。補正エッチングマスクは、基本エッチングマスクに連結されているので、最終形状が作製されて補正エッチングマスクの下にシリコンがなくなっても、補正エッチングマスクの片端は基本エッチングマスクと連結している。
このとき、補正エッチングマスク307において、貫通孔351の下のシリコンもなくなっている。そのため、補正エッチングマスク307の貫通孔351の箇所は、ミシン目状の形状となり、強度低下部となっている。
強度低下部は、補正エッチングマスクのマスク材料の貫通孔の形態だけに限らない。図4や図5−1と図5−2に示す様な補正エッチングマスクのマスクの切れ込み152、552の形態や、図6や図7−1と図7−2に示す様な補正エッチングマスクのマスク材料の薄肉部153、653の形態であっても構わない。或いは、それらの組み合わせ等であっても構わない。
図4及び図5−1と図5−2は、1つ以上の切れ込み152、552で強度低下部を構成した変形形態を示す。図5−1と図5−2は、図4の補正エッチングマスクの部分におけるエッチング過程を拡大して示し、図4の対応する部分を5百番台の数字で示す図である。シリコン基板100を異方性ウェットエッチング溶液に浸すと、図5−1と図5−2の破線で示す様に、エッチングが進み、最終形状となる。ここでも、最終形状では、補正エッチングマスク下のシリコンをすべてエッチングする間に、サイドエッチングが進み、凸部が僅かにエッチングされて図5−2(d)の破線で示すサイドエッチング部511が形成される。
図6及び図7−1と図7−2は、1つ以上の薄肉部153、653で強度低下部を構成した変形形態を示す。図7−1と図7−2は、図6の補正エッチングマスクの部分におけるエッチング過程を拡大して示し、図6の対応する部分を6百番台の数字で示す図である。シリコン基板100を異方性ウェットエッチング溶液に浸すと、図6−1と図6−2の破線で示す様に、エッチングが進み、最終形状となる。ここでも、最終形状では、補正エッチングマスク下のシリコンをすべてエッチングする間に、サイドエッチングが進み、凸部が僅かにエッチングされて図7−2(d)の破線で示すサイドエッチング部611が形成される。
次に、本実施形態の補正エッチングマスクのマスク材料を、強度低下部の形成された連結部で切断する工程を説明する。補正エッチングマスクは最終的には除去される必要があるので、こうした工程を行う必要がある。勿論、エッチング工程の最終段階において、既に補正エッチングマスクが強度低下部のところで分離されてしまっていれば、こうした切断工程は不要となる。基本エッチングマスクについては、支障が無ければそのまま残しておいてもよいし、除去が必要なら、別途のエッチング工程で除去すればよい。補正エッチングマスクも、基本エッチングマスクの除去工程で一緒に除去してもよい。後述する図8に示す様な形態の補正エッチングマスクの場合は、基本エッチングマスクと一緒に別途のエッチング工程で除去する方がよい場合もある。
上記補正エッチングマスクの切断の1つ目の方法は、異方性エッチングのための異方性エッチング溶液中において単結晶シリコン基板に揺動運動を与えることにより、応力が弱い強度低下部の形成された連結部で切断する方法である。
2つ目の方法は、異方性エッチングのための異方性エッチング溶液中において単結晶シリコン基板に回転運動を与えることにより、応力が弱い強度低下部の形成された連結部で切断する方法である。
3つ目の方法は、シリコン基板の水洗中において単結晶シリコン基板にウォータシャワを当てることにより、応力が弱い強度低下部の形成された連結部で切断する方法である。
4つ目の方法は、シリコン基板の乾燥中において単結晶シリコン基板にエアを当てることにより、応力が弱い強度低下部の形成された連結部で切断する方法である。
5つ目の方法は、異方性エッチングのための異方性エッチング溶液中或いはシリコン基板の水洗中において、単結晶シリコン基板に超音波振動を当てることにより、応力が弱い強度低下部の形成された連結部で切断する方法である。
次に、他の実施の形態を説明する。
他の実施の形態では、基本エッチングマスクと補正エッチングマスクを以下のように作製する。単結晶シリコン基板上に、凸部コーナを有する第1の構造体(可動部)と第1の構造体と開口部を介して隣接する第2の構造体(支持体)とを少なくとも有する目標形状(揺動体装置)に対応するマスクを基本エッチングマスクとする。また、第1の構造体のエッチングマスクの凸部コーナから伸びて第2の構造体のエッチングマスクと連結するマスクを補正エッチングマスクとする。本実施形態においても、マスク形成工程において、第1の構造体の基本エッチングマスクと補正エッチングマスクとが連結する連結部の少なくとも一部に、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部を形成する。また、補正エッチングマスクは、第1の構造体のエッチングマスクの凸部コーナから[110]方向に伸びると共に、[100]方向に分岐したそれぞれの補正エッチングマスクが第2の構造体のエッチングマスクと連結するY字形状を有してもよい。
以下図面を用いて説明する。
図8に示す補正エッチングマスク707a、707b、707c、707dは、基本エッチングマスク703の凸部コーナと連結しており、Siの結晶方位である[110]方向に伸びている。一方、補正エッチングマスクの他端710a、710b、710c、710dは、補正エッチングマスク707a、707b、707c、707dから[100]方向に分岐し、支持体701と連結する。補正エッチングマスク707a、707b、707c、707dは、可動部の基本エッチングマスク703の凸部コーナと連結し、且つ、一方向に伸びている長方形である。そして、補正エッチングマスク707a、707b、707c、707dは、これらとは別の方向に伸びている長方形である補正エッチングマスク710a、710b、710c、710dと連結している。補正エッチングマスク710a、710b、710c、710dは、全て支持体の基本エッチングマスク701と連結する。更に、補正エッチングマスク707a、707b、707c、707d各々の可動部703との連結部には、少なくも1つの貫通孔751a、752b、753c、754dがある。
図9−1及び図9−2は、図8の補正エッチングマスクの一部の拡大図である。本実施形態でも、図8に示す様に、単結晶シリコン基板700上に、可動部の基本エッチングマスク703と支持体の基本エッチングマスク701と弾性支持部の基本エッチングマスク702a、702bが形成される。更に、補正エッチングマスクが形成され、可動部の基本エッチングマスク703と支持体の基本エッチングマスク701と連結している。
図9−1(b)に示す様に、シリコン基板700を異方性ウェットエッチング溶液に浸すと、エッチングが進むとともに、主に、補正エッチングマスク710a下のシリコンもエッチングされていく。更にエッチングが進むと、図9−2(c)に示す様に、補正エッチングマスク710a下のシリコン基板はエッチングされてしまい、補正エッチングマスク707a下のシリコン部分がエッチングされる。最終的に、図9−2(d)に示す様に、シリコン貫通部720が形成されて可動部の基本エッチングマスク703下のシリコン部分が残り、最終形状となる。最終形状では、補正エッチングマスク下のシリコンをすべてエッチングする間に、サイドエッチングが進み、凸部が僅かにエッチングされて図9−2(d)の破線で示すサイドエッチング部711が形成される。補正エッチングマスクは、基本エッチングマスクに連結されているので、最終形状が作製され補正エッチングマスクの下にシリコンがなくなっても、補正エッチングマスクの両端は基本エッチングマスクと連結している。
このとき、補正エッチングマスク707aにおいて、貫通孔751aの下のシリコンもなくなっている。そのため、補正エッチングマスク707aの貫通孔751aの箇所は、ミシン目状の形状となり、強度低下部となっている。ここで、強度低下部は、可動部のみと連結されている上記図1の実施形態の補正エッチングマスクと同様である。すなわち、補正エッチングマスクのマスク材料の貫通孔だけでなく、補正エッチングマスクのマスクの切れ込みや、補正エッチングマスクのマスク材料の薄肉部、或いはそれらの組み合わせであっても構わない。
図11及び図12−1と図12−2は、少なくも1つの切れ込み752で強度低下部を構成した変形形態を示す。図12−1と図12−2は、図11の補正エッチングマスクの部分におけるエッチング過程を拡大して示す。シリコン基板700を異方性ウェットエッチング溶液に浸すと、図12−1と図12−2の破線で示す様に、エッチングが進み、最終形状となる。ここでも、最終形状では、補正エッチングマスク下のシリコンをすべてエッチングする間に、サイドエッチングが進み、凸部が僅かにエッチングされて図12−2(d)の破線で示すサイドエッチング部711が形成される。
図13及び図14−1と図14−2は、少なくも1つの薄肉部753で強度低下部を構成した変形形態を示す。図14−1と図14−2は、図13の補正エッチングマスクの部分におけるエッチング過程を拡大して示す。シリコン基板700を異方性ウェットエッチング溶液に浸すと、図14−1と図14−2の破線で示す様に、エッチングが進み、最終形状となる。ここでも、最終形状では、補正エッチングマスク下のシリコンをすべてエッチングする間に、サイドエッチングが進み、凸部が僅かにエッチングされて図14−2(d)の破線で示すサイドエッチング部711が形成される。
本実施形態でも、強度低下部の形成された連結部での切断方法については、可動部のみと連結されている補正エッチングマスクとほぼ同様である。ただし、本実施形態では、強度低下部の無い連結部がある。このことの影響について説明する。
図10は、図8のA1−A2断面図である。ここでは、シリコン基板700の両面にマスクパターンが形成されている。図10(a)は、エッチングマスクが形成されたシリコン基板の断面図であり、図10(b)は、エッチングが終了した時のシリコン基板700の断面図である。図10(b)に示す様に、エッチング終了時の補正エッチングマスク707a、707b、707e、707f、710a、710b、710e、710f下のシリコンがエッチングされている。こうして、強度低下部751a、751b、751e、751fを持つ補正エッチングマスクが片支持状に近い状態になっている。従って、補正エッチングマスクは強度低下部で非常に壊れやすい。また、補正エッチングマスクは、その下のシリコンがエッチングされてシリコン基板がないと共に、補正エッチングマスクの厚みは、サブミクロンオーダーであり非常に薄いため、非常に壊れやすくなっている。また、成膜時にマスク材料には残留応力があるために、シリコン基板がエッチングされた後は、応力によって、補正エッチングマスクが変形しやすい。なお、図10において、701a、701b、701e、701f、703a、703bは、シリコン基板700の上下面上の基本エッチングマスクを示す。
図10(c)の様に、補正エッチングマスクがエッチング途中に壊れて、エッチングされるシリコン部分に付着した場合、付着したシリコンはエッチングされなくなる。また、他のエッチングマスク上に付着した場合は、付着した部分のマスクの厚みは二倍になってしまう。従って、エッチングマスクを剥離する工程において、付着した部分にマスク材料が残ってしまったり、剥離工程時間を二倍にしたりする必要がある。剥離時間を長くした場合、シリコン部分も削れてしまうことがある。この様に、最終形状が目標形状と異なる形状になる可能性がある。
本実施形態の構造体の作製方法では、補正エッチングマスクを用いるが、非常に壊れやすくなっている補正エッチングマスクのマスク材料に前もって強度低下部を作製しておく。これにより、異方性エッチング溶液によりエッチングして目標形状を形成する工程で、全ての補正エッチングマスクのマスク材料の強度低下部において、マスク切断や分離除去が起こりやすい。しかし、ここでは、強度低下部は、可動部の基本エッチングマスクとの連結部に形成されているので、こうしたマスク切断や分離除去が起こっても、補正エッチングマスクは目標形状の可動部には付着しづらくなる。従って、正確に目標形状に形成される必要のある可動部は、たとえマスク切断や分離除去が起こっても、補正エッチングマスクの付着による影響を受けない可能性が高くなる。図10(c)はこうした状況を示している。こうして、形状に正確さが要求される重要な部分が目標形状と異なる形状となる事態を回避する可能性が高くすることができて、不良品率を低減することができる。つまり、本実施形態では、たとえエッチング途中で補正エッチングマスクが壊れても、可動部への影響があまり出ない可能性を高める様に補正エッチングマスクに強度低下部を設けている。
上記のことは、可動部のみと連結されている補正エッチングマスクであっても、可動部と支持体の両方と連結されている補正エッチングマスクであっても、ほぼ同様である。すなわち、可動部の基本エッチングマスクと連結する補正エッチングマスクの連結部に強度低下部を形成しておけば、両者とも上記の理由で不良品率を低減することができる。
上記実施形態は、基本エッチングマスク及び補正エッチングマスクを単結晶シリコン基板の両面に同形状で上下整列して形成する構造体の作製方法とすることもできる。この作製方法によって、両面に同じ形状の構造体を作製することができる。両面に補正エッチングマスクが存在し、補正エッチングマスクが壊れる可能性は多少増えるが、従来例よりは不良品率を低減することができる。
また、上記実施形態の構造体の作製方法により、支持体と、可動部と、支持体に対して可動部を揺動軸回りに揺動可能に弾性的に連結する弾性支持部と、可動部を駆動させる駆動手段とを有する揺動体装置を作製することができる。図2−2に示す様な磁性体205及びコイル206が駆動手段を構成する。この作製方法により作製される揺動体装置の不良品率を低減することができるので、比較的安価な揺動体装置を提供することができる。
また、上記揺動体の可動部装置上に光偏向素子を設けて光偏向器を作製することもできる。光偏向器では、図2−2に示す様な反射面204で入射光を反射・偏向する。ここでも、光偏向器の不良品率を低減できるので、安価な光偏向器を提供することができる。
更に、光源と、上記光偏向器と、感光体などの光照射対象物とを有し、光偏向器が光源からの光を偏向し、光の少なくとも一部を感光体などの光照射対象物上に入射させる画像形成装置などの光学機器を作製することもできる。ここでも、安価な光偏向器を用いているので、比較的安価な光学機器を提供することができる。
また、本発明の補正エッチングマスクを形成するために、異方性エッチングによるエッチング工程の前工程においてフォトリソグラフィ工程で使用する石英ガラスなどで作製する工具、すなわちフォトマスクも提供することができる。
以下、図に沿って、本発明の具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1の光偏向器の構成、駆動方法、作製方法を図1、図2−1、図2−2、図3−1、図3−2を用いて説明する。図1(a)は、本実施例の光偏向器のエッチングマスクの上面図であり、図1(b)は本実施例のエッチングマスクを説明するための図1(a)の補正エッチングマスクの拡大図である。また、図2−1、図2−2は、異方性エッチングによって単結晶シリコン基板をエッチングして作製される光偏向器を説明する図である。
図2−1、図2−2に示す様に、本実施例の光偏向器は、支持体201と、可動部203と、弾性支持部202a、202bを有する。弾性支持部202a、202bは、可動部203を支持体201に対してねじり軸207回りに揺動可能に弾性的に連結している。可動部203上には、反射面204が形成されている。本実施例では、反射面204の材料はアルミニウムであり、真空蒸着により形成されている。しかし、反射面204は別の材質、例えば金、銅等でもよく、更に保護膜或いは誘電体多層膜を形成してもよい。例えば、可動部203は、ねじり軸207に垂直な方向の長さが1.3mm、ねじり軸207に平行な方向の長さが1.5mm、厚さが0.2mmである。光偏向器のチップ全長は、例えば、10mmである。
本実施例の光偏向器の駆動原理について説明する。図2−2に示す様に、可動部203は、硬磁性体205を有しており、これはねじり軸に対して垂直方向に磁化されている。コイル206に印加する電流は交流であり、交流の周波数に応じた磁場が発生し、この磁場が可動部203の硬磁性体205に力を及ぼす。こうして、可動部203にトルクが印加され、ねじり振動で光偏向器を駆動することができる。更には、本実施例の光偏向器が有する共振周波数と同じ交流電流をコイル206に流すことによって、低消費電力でねじり振動させることができる。
本実施例の作製方法を図1を用いて説明する。単結晶シリコン基板100の両面に、窒化シリコン膜をLPCVD(Low Pressure CVD)によって約2000Å成膜する。窒化シリコン膜は、水酸化カリウム溶液に対して高い耐性を有するため、シリコン基板100が異方性エッチング溶液でエッチングされている間、消失しない。次に、図1に示すエッチングマスクパターンになる様に、フォトリソグラフィによって単結晶シリコン基板100の両面をパターニングする。その後、110℃に加熱した異方性エッチング溶液である水酸化カリウム溶液(30%重量濃度、)によって、パターニングしたシリコン単結晶基板100をエッチングする。エッチング終了後、エッチングマスクである窒化シリコン膜をドライエッチングにより剥離する。最後に、反射面204となるアルミニウムを成膜することによって、図2−1に示す様な最終形状を形成することができる。
本実施例の構造体の作製方法では、補正エッチングマスク107a、107b、107c、107dは、夫々、基本エッチングマスクである可動部103の凸部コーナと連結している。補正エッチングマスク各々の可動部103との連結部には、少なくも1つの貫通孔151a、152b、153c、154dがある。
本実施例のエッチング過程は、上述の実施形態の説明で図3−1、図3−2を参照しつつ述べた通りである。上述した様に、補正エッチングマスクは、基本エッチングマスクに連結されているので、最終形状が作製されて補正エッチングマスクの下にシリコンがなくなっても、補正エッチングマスクの片端は基本エッチングマスクと連結している。このとき、補正エッチングマスク307において、貫通孔351の箇所はミシン目状の形状となり、強度低下部となっている。この補正エッチングマスクのマスク材料を強度低下部で切断して除去する方法としては、幾つかの方法があることも上述した通りである。ただし、最終形状が作製された後に、上述した様に、補正エッチングマスクを含むエッチングマスクである窒化シリコン膜をドライエッチングにより剥離する方法を採用することもできる。
従来は、エッチング途中に補正エッチングマスクが破壊され、弾性支持部202a、202bなどに付着した場合、弾性支持部などの形状が変化し、弾性支持部などが壊れやすくなってしまうという可能性があった。また、可動部203上に付着した場合、反射面に段差が発生してしまい、光偏向器の光学特性を劣化させるという可能性があった。
本実施例の構造体の作製方法では、非常に壊れやすくなっている補正エッチングマスクのマスク材料に前もって強度低下部を作製しておく。これにより、異方性エッチング溶液によりエッチングして目標形状を形成する工程において、全ての補正エッチングマスクのマスク材料の強度低下部においてマスク切断や分離除去が起こりやすい。よって、補正エッチングマスクは目標形状の可動部には付着しづらくなり、目標形状と異なる形状となる不良品率を低減することができる。
(実施例2)
実施例2の構造体の作製方法を図8と図2−1、図2−2と図9−1、図9−2を用いて説明する。図8は、本実施例の光偏向器のエッチングマスクを示す上面図であり、図9−1、図9−2は本実施例のエッチングマスクを説明するための図8の補正エッチングマスクの拡大図である。実施例2の光偏向器の構成、駆動方法は、実施例1の光偏向器と略同様である。
本実施例の作製方法において、単結晶シリコン基板700の両面に、窒化シリコン膜をLPCVDによって約2000Å成膜する。窒化シリコン膜は、水酸化カリウム溶液に対して高い耐性を有するため、シリコン基板が異方性エッチング溶液でエッチングされている間、消失しない。次に、図8に示すエッチングマスクパターンになる様に、フォトリソグラフィによって単結晶シリコン基板の両面をパターニングする。その後、110℃に加熱した異方性エッチング溶液である水酸化カリウム溶液(30%重量濃度、)によって、パターニングしたシリコン単結晶基板をエッチングする。エッチング終了後、エッチングマスクである窒化シリコン膜をドライエッチングにより剥離する。最後に、反射面204となるアルミニウムを成膜することによって、図2−1に示す様な最終形状を形成することができる。
本実施例の構造体の作製方法では、図8に示す様に、補正エッチングマスク707a、707b、707c、707dは、基本エッチングマスク703の凸部コーナと連結している。一方、補正エッチングマスクの他端710a、710b、710c、710dは、支持体701と連結する。補正エッチングマスク707a、707b、707c、707dは、可動部の基本エッチングマスク703の凸部コーナと連結し、且つ、一方向に伸びている長方形である。補正エッチングマスク707a、707b、707c、707dは、これらとは別の方向に伸びている長方形である補正エッチングマスク710a、710b、710c、710dとも連結している。二股に分岐した補正エッチングマスク710a、710b、710c、710dは、全て支持体の基本エッチングマスク701と連結する。補正エッチングマスク各々の可動部703との連結部には、少なくも1つの貫通孔751a、752b、753c、754dがある。
本実施例のエッチング過程は、上述の実施形態の説明で図9−1、図9−2を参照しつつ述べた通りである。上述した様に、補正エッチングマスクは、全端部で基本エッチングマスクに連結されているので、最終形状が作製されて補正エッチングマスクの下にシリコンがなくなっても、補正エッチングマスクの端は基本エッチングマスクと連結している。このとき、補正エッチングマスクにおいて、貫通孔の下のシリコンもなくなっているため、貫通孔の箇所は、ミシン目状の形状となり、強度低下部となっている。切断方法については、可動部のみと連結されている補正エッチングマスクとほぼ同様である。この補正エッチングマスクのマスク材料を強度低下部で切断して除去する方法としては幾つかの方法があることも、上述した通りである。ただし、本実施例では、補正エッチングマスクは、強度低下部の無い端部でも基本エッチングマスクに連結しているので、切断して除去しにくい場合もある。しかし、すべて除去できない場合でも、最終形状が作製された後に、上述した様に、補正エッチングマスクを含むエッチングマスクである窒化シリコン膜をドライエッチングにより剥離する工程を行えば、すべて除去できる。分離除去され易いように、補正エッチングマスクの全て連結部に、貫通孔などの強度低下部を形成することもできる。
本実施例の構造体の作製方法の効果についても、図10を参照しつつ述べた上述の実施形態の効果と同じである。本実施例でも、補正エッチングマスクは目標形状の可動部には付着しづらくなり、目標形状と異なる形状となる不良品率を低減することができる。
(実施例3)
図15は、上記光偏向器を用いた光学機器の実施例を示す図である。ここでは、光学機器として画像形成装置を示している。図15において、803は本発明による光偏向器であり、本実施例では入射光を1次元に走査する。801はレーザ光源である。802はレンズ或いはレンズ群であり、804は書き込みレンズ或いはレンズ群である。805は感光体、806は走査軌跡である。
レーザ光源801から射出されたレーザ光は、光の偏向走査のタイミングと関係した所定の強度変調を受けて、光偏向器803により1次元に走査される。この走査されたレーザ光は、書き込みレンズ804により、感光体805上へ画像を形成する。感光体805は図示しない帯電器により一様に帯電されており、この上に光を走査することでその部分に静電潜像が形成される。次に、図示しない現像器により静電潜像の画像部分にトナー像が形成され、これを例えば図示しない用紙に転写・定着することで用紙上に画像が形成される。低い不良品率で作製できる本発明の光偏向器を利用した画像形成装置であるので、比較的安価に画像形成装置を提供できる。
本発明の光偏向器は、他の光学機器にも使用できて、これらの装置において、光源からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物に入射させる。こうした光学機器としては、レーザビームプリンタなどの画像形成装置の他に、画像表示装置、バーコードリーダー等の光ビームを走査する機械装置などがある。
(a)は本発明の実施形態及び実施例1におけるエッチングマスクを説明するための上面図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。 本発明の構造体の作製方法により作製した実施例1等の揺動体装置ないし光偏向器の上面図である。 図2−1の断面図である。 (a)は本発明の実施形態及び実施例1における補正エッチングマスクの一部を説明するための上面図であり、(b)は補正エッチングマスクの一部での初期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (c)は本発明の実施形態及び実施例1における補正エッチングマスクの一部での中期のエッチング過程を説明するための上面図であり、(d)は補正エッチングマスクの一部での終期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (a)は本発明の実施形態におけるエッチングマスクを説明するための上面図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。 (a)は図4の実施形態における補正エッチングマスクの一部を説明するための上面図であり、(b)は補正エッチングマスクの一部での初期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (c)は図4の実施形態における補正エッチングマスクの一部での中期のエッチング過程を説明するための上面図であり、(d)は補正エッチングマスクの一部での終期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (a)は本発明の実施形態におけるエッチングマスクを説明するための上面図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。 (a)は図6の実施形態における補正エッチングマスクの一部を説明するための上面図であり、(b)は補正エッチングマスクの一部での初期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (c)は図6の実施形態における補正エッチングマスクの一部での中期のエッチング過程を説明するための上面図であり、(d)は補正エッチングマスクの一部での終期のエッチング過程を説明するための上面図である。 本発明の実施形態及び実施例2におけるエッチングマスクを説明するための上面図である。 (a)は本発明の実施形態及び実施例2における補正エッチングマスクの一部を説明するための上面図であり、(b)は補正エッチングマスクの一部での初期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (c)は本発明の実施形態及び実施例2における補正エッチングマスクの一部での中期のエッチング過程を説明するための上面図であり、(d)は補正エッチングマスクの一部での終期のエッチング過程を説明するための上面図である。 本発明の実施形態及び実施例2における補正エッチングマスクの効果を説明するための図8のA1−A2断面図である。 (a)は本発明の実施形態におけるエッチングマスクを説明するための上面図である。 (a)は図11の実施形態における補正エッチングマスクの一部を説明するための上面図であり、(b)は補正エッチングマスクの一部での初期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (c)は図11の実施形態における補正エッチングマスクの一部での中期のエッチング過程を説明するための上面図であり、(d)は補正エッチングマスクの一部での終期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (a)は本発明の実施形態におけるエッチングマスクを説明するための上面図である。 (a)は図13の実施形態における補正エッチングマスクの一部を説明するための上面図であり、(b)は補正エッチングマスクの一部での初期のエッチング過程を説明するための上面図である。 (c)は図13の実施形態における補正エッチングマスクの一部での中期のエッチング過程を説明するための上面図であり、(d)は補正エッチングマスクの一部での終期のエッチング過程を説明するための上面図である。 本発明の画像形成装置を説明するための斜視図である。
符号の説明
100、300、500、600、700 単結晶シリコン基板
101、701、701a、701b、701e、701f 支持体の基本エッチングマスク
102a、102b、702a、702b 弾性支持部の基本エッチングマスク
103、303、503、603、703、703a、703b 可動部の基本エッチングマスク
107a、107b、107c、107d、307、507、607、707a、707b、707c、707d、707e、707f 可動部と連結している補正エッチングマスク
710a、710b、710c、710d、710e、710f 支持体と連結している補正エッチングマスク
151a、151b、151c、151d、351、751a、751b、751c、751d、751e、751f 強度低下部(補正エッチングマスクの貫通孔)
152a、152b、152c、152d、552、752a、752b、752c、752d 強度低下部(補正エッチングマスクの切れ込み)
153a、153b、153c、153d、653、753a、753b、753c、753d 強度低下部(補正エッチングマスクの薄肉部)
201 支持体
202a 202b 弾性支持部
203 可動部
204 光偏向素子(反射面)
205 駆動手段(永久磁石)
206 駆動手段(コイル)
207 揺動軸(ねじり軸)
801 光源(レーザ光源)
803 本発明の光偏向器
805 光照射対象物(感光体)

Claims (11)

  1. 単結晶シリコン基板上に、目標形状に対応する基本エッチングマスク、及び該基本エッチングマスクに接続する連結部を持つ補正エッチングマスクを形成するマスク形成工程と、
    異方性エッチングにより、前記シリコン基板をエッチングして目標形状を形成する目標形状形成工程と、
    を有し、
    前記マスク形成工程において、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部を前記補正エッチングマスクの連結部の少なくとも一部に形成することを特徴とする構造体の作製方法。
  2. 単結晶シリコン基板上に、凸部コーナを有する第1の構造体と該第1の構造体と開口部を介して隣接する第2の構造体とを少なくとも有する目標形状に対応する基本エッチングマスクと、前記第1の構造体のエッチングマスクの凸部コーナから伸びて前記第2の構造体のエッチングマスクと連結する補正エッチングマスクと、を形成するマスク形成工程と、
    前記基本エッチングマスクと前記補正エッチングマスクを有する前記単結晶シリコン基板を異方性エッチングし前記目標形状を形成する目標形状形成工程と、
    を有し、
    前記マスク形成工程において、前記第1の構造体の基本エッチングマスクと前記補正エッチングマスクとが連結する連結部の少なくとも一部に、局所的に機械的強度を低下させた強度低下部を形成することを特徴とする構造体の作製方法。
  3. 前記補正エッチングマスクは、前記第1の構造体のエッチングマスクの凸部コーナから[110]方向に伸びると共に、[100]方向に分岐したそれぞれの補正エッチングマスクが前記第2の構造体のエッチングマスクと連結するY字形状を有することを特徴とする請求項2に記載の構造体の作製方法。
  4. 前記目標形状形成工程は、前記補正エッチングマスクを形成した部分の前記シリコン基板を除去する工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構造体の作製方法。
  5. 前記強度低下部の形成された連結部で前記補正エッチングマスクを切断する切断工程を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に4記載の構造体の作製方法。
  6. 前記強度低下部を、1つ以上の貫通孔と1つ以上の切れ込みと1つ以上の薄肉部のうちの少なくとも1つで、形成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の構造体の作製方法。
  7. 前記切断工程において、前記異方性エッチングのための異方性エッチング溶液中で前記シリコン基板に揺動運動を施すことと、前記異方性エッチングのための異方性エッチング溶液中で前記シリコン基板に回転運動を施すことと、前記シリコン基板の水洗中で前記シリコン基板にウォータシャワを当てることと、前記シリコン基板の乾燥中で前記シリコン基板にエアを当てることと、前記異方性エッチングのための異方性エッチング溶液中或いは前記シリコン基板の水洗中で前記シリコン基板に超音波振動を加えることのうちの少なくとも1つで、前記強度低下部が形成された連結部で前記補正エッチングマスクを切断する請求項5または請求項6に記載の構造体の作製方法。
  8. 単結晶シリコン基板上に、目標形状に対応する基本エッチングマスク、及び該基本エッチングマスクに接続する連結部を持つ補正エッチングマスクを有し、
    局所的に機械的強度を低下させた強度低下部が、前記補正エッチングマスクの連結部の少なくとも一部に形成されていることを特徴とするエッチングマスク付きシリコン基板。
  9. 支持体と、前記支持体に対して可動に支持された可動部と、前記支持体に対して前記可動部を揺動軸回りに揺動可能に弾性的に連結する弾性支持部と、前記可動部を駆動する駆動手段とを有する揺動体装置であって、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の構造体の作製方法により作製されることを特徴とする揺動体装置。
  10. 請求項9に記載の揺動体装置と、前記可動部に設けられた光偏向素子とを有することを特徴とする光偏向器。
  11. 請求項10に記載の光偏向器を有し、
    前記光偏向器が、光源からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物に入射させることを特徴とする光学機器。
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