JP2004252048A - 振動ミラー、光書込装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リブ構造の加工精度による共振周波数のばらつきを小さくし、生産の歩留まりを向上させる。
【解決手段】ミラー部102を形成する第1の基板101は、剛性が高く、シリコンや樹脂とのエッチング選択比が大きなガラス基板で形成し、第1の基板の反ミラー面側に接合されミラー部を補強するリブ部103と、それと結合する梁104、105を形成する第2の基板108は、適度な剛性をもち、基板自体を電極として使用可能な低抵抗の単結晶シリコン基板で形成し、梁104、105の外側を枠状に支持部を形成する第3の基板109は、加工が容易で安価なポリイミドで形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】ミラー部102を形成する第1の基板101は、剛性が高く、シリコンや樹脂とのエッチング選択比が大きなガラス基板で形成し、第1の基板の反ミラー面側に接合されミラー部を補強するリブ部103と、それと結合する梁104、105を形成する第2の基板108は、適度な剛性をもち、基板自体を電極として使用可能な低抵抗の単結晶シリコン基板で形成し、梁104、105の外側を枠状に支持部を形成する第3の基板109は、加工が容易で安価なポリイミドで形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロマシニング技術を応用した微小光学系を有する光走査装置に関し、例えば、デジタル複写機、及びレーザプリンタ等の書込系に用いられる光走査装置、あるいはバーコードリーダー等の読み取り装置などに好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】
従来の振動ミラーでは、同一直線上に設けられた2本の梁で支持されたミラー基板を、ミラー基板に対向する位置に設けた電極との間の静電引力で、2本の梁をねじり回転軸として往復振動させている(例えば、非特許文献1参照)。マイクロマシニング技術で形成されるこの振動ミラーは、従来のモーターを使ったポリゴンミラーの回転による光走査装置と比較して、構造が簡単で半導体プロセスでの一括形成が可能なため、小型化が容易で製造コストも低く、また単一の反斜面であるため複数面による精度のばらつきがなく、さらに往復走査であるため高速化にも対応できる等の効果が期待できる。
【0003】
このような静電駆動の振動ミラーとしては、梁をS字型として剛性を下げ、小さな駆動力で大きな振れ角が得られるようにしたもの(例えば、特許文献1参照)、梁の厚さをミラー基板、フレーム基板よりも薄くしたもの(例えば、特許文献2参照)、固定電極をミラー部の振動方向に重ならない位置に配置したもの(例えば、特許文献3、非特許文献2参照)、また、対向電極をミラーの振れの中心位置から傾斜させて設置することで、ミラーの振れ角を変えずに駆動電圧を下げたものがある(例えば、非特許文献3参照)。以上は駆動方法として静電引力を用いた例であるが、駆動力はそのほか電磁力を用いたものや圧電素子を用いたものが提案されている。
【0004】
一般に、これらの振動ミラーは低エネルギーで大きな振れ角が得られるように、ミラー基板とねじり梁それぞれの材質、形状、寸法で決まってくる構造体の共振周波数で駆動するとともに、振動ミラーの構造としては動作時の剛性を確保しつつ軽量化して慣性モーメントを小さくする方法がとられる。
【0005】
このような振動ミラーとしては、ミラー部裏面に複数の凹部を形成したものや(例えば、特許文献4参照)、ミラー部裏面に補強リブを設けたものが提案されている(例えば、特許文献5参照)。また、共振振動型ではないが、ミラー裏面に複数の中空部を設けたものが提案されている(例えば、特許文献6参照)。
【0006】
【非特許文献1】
IBM J.Res.Develop Vol.24 (1980)
【非特許文献2】
The 13th Annual International Workshop on MEMS2000 (2000)p.473−478
【非特許文献3】
The 13th Annual International Workshop on MEMS2000 (2000)p.645−650
【特許文献1】
特許第2924200号公報
【特許文献2】
特開平7−92409号公報
【特許文献3】
特許第3011144号公報
【特許文献4】
特開2001−249300号公報
【特許文献5】
特開平7−287184号公報
【特許文献6】
特開平8−220463号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
振動ミラーの共振周波数fは、梁のねじり弾性係数をk、ミラー基板の慣性モーメントをIとすると次式であらわすことができる。
【0008】
f=1/2π√(k/I)
ねじり弾性係数kは、梁幅をc、梁高さをt、梁長さをLとすると次式であらわすことができる。
なお、βは断面形状係数、Eはヤング率、νはポアソン比である。
【0009】
k=βtc3E/L(1+ν)
ミラー基板の慣性モーメントIは、ミラー重量をM、密度をρ、ミラー基板の幅、長さ、厚さをそれぞれb、a、tとすると次式であらわすことができる。
【0010】
ねじり梁支持の振動ミラーは、一般に低エネルギーで大きな振れ角が得られるように、ミラー基板とねじり梁それぞれの材質、形状、寸法で決まってくる構造体の共振周波数を駆動周波数として設定している。これらの関係式からわかるように、ねじり梁(c,t,L)とミラー基板(a,b,t)の寸法は振動ミラーの共振周波数に大きく影響してくる。また、ミラー基板を軽量、高剛性化するためにリブ構造とする場合についても、リブの高さとミラーの厚さ精度の共振周波数への影響は大きい。
【0011】
このように、ねじり梁とミラー基板の形状、寸法は製造工程におけるマスク精度や加工方法、加工精度によって決まってくるため、完成した振動ミラーには必ず寸法誤差が生じてくる。したがって、共振周波数は厳密に見れば個々のデバイスですべて異なってくる。この差がある範囲におさまっていれば電圧のゲイン調整により振れ角を調整することは可能であるが、共振周波数の差が大きいと調整できる範囲をこえてしまう。調整範囲を越えた共振周波数のデバイスはそのままでは使用不可能であり除外されるため歩留まりが下がることになる。
【0012】
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、リブ構造の加工精度による共振周波数のばらつきを小さくし、生産の歩留まりを向上させた振動ミラー、光書込装置および画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の振動ミラーでは、光ビームを反射するミラー基板と、ミラー基板を支持する同一直線上に設けられた2本の梁と、上記ミラー基板に回転力を発生するミラー駆動手段とを有し、ミラー基板を前記梁をねじり回転軸として、所定の走査周波数で往復振動する振動ミラーにおいて、ミラー部を形成する第1の基板と、第1の基板の反ミラー面側に接合され上記ミラー部を補強するリブ部と、それと結合する梁部とを形成する第2の基板と、第1、第2のいずれかに接合され枠状に支持部を形成する第3の基板とからなる。
【0014】
請求項2の振動ミラーでは、請求項1記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、少なくとも隣接する基板の材質が異なる。
【0015】
請求項3の振動ミラーでは、請求項1記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板が同一材料で形成されている請求項1記載の振動ミラー。
【0016】
請求項4の振動ミラーでは、請求項3記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板がシリコン基板である。
【0017】
請求項5の振動ミラーでは、請求項1記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のいずれかの接合面間にエッチングストップ層を形成してなる。
【0018】
請求項6の振動ミラーでは、請求項5記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成してなる。
【0019】
請求項7の振動ミラーでは、請求項6記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板がシリコン基板からなり、それぞれ接合面間に酸化膜を形成してなる。
【0020】
請求項8の振動ミラーでは、請求項5記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成してなる。
【0021】
請求項9の振動ミラーでは、請求項8記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板がシリコン基板からなり、それぞれの接合面間に酸化膜を形成してなる。
【0022】
請求項10の振動ミラーにおいては、請求項1に記載の振動ミラーにおいて上記ミラー基板で偏向した光ビームの透過部と、上記ミラー駆動手段に結線する端子とを有する封止手段を備え、少なくとも上記ミラー基板を減圧状態に密閉されている。
【0023】
請求項11の光書込装置においては、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、前記振動ミラーの振幅に対応して、前記光源を変調する光源駆動手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを被走査面に結像させるための手段とを有する。
【0024】
請求項12の画像形成装置においては、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、記録信号によって変調された光ビームを前記振動ミラーのミラー基板のミラー面へ入射させるための手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを結像させるための手段と、前記記録信号にしたがった静電潜像が結像される像担持体と、静電像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段を有する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明する。
【0026】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る振動ミラーの構成を示す。図1(a)は振動ミラーの平面図、(b)は振動ミラーのねじり梁と直交方向A−A’中央の断面図である。第1の基板101上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部102が形成されている。第1の基板101の反ミラー面側には、第2の基板108が接合されており、第2の基板には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部103と、そこに結合する2本の梁部104、105と、櫛歯型の駆動電極106、107が形成されている。リブ部103は同軸上に設けられた2本の梁104、105でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板101と第2の基板108に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板101のミラー面側には、第3の基板109が2本の梁104、105の外側を枠状に支持部を形成している。
【0027】
ミラー部102が形成されている第1の基板101は、剛性が高く、シリコンや樹脂とのエッチング選択比が大きなガラス基板で形成されている。リブ部103とそこに結合する2本の梁部104、105と、櫛歯型の駆動電極106、107が形成されている第2の基板108は、高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。2本の梁104、105の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板109は、加工が容易で安価なポリイミドで形成されている。このように第1、第2、第3の基板の材質が異なり、第1の基板が第2、第3の基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第2、第3の基板の加工の際、第1の基板に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。
【0028】
第2のシリコン基板108は、第1のガラス基板101を介して第3のポリイミド基板109に接合されており、第3のポリイミド基板109はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のポリイミド基板109の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0029】
第2のシリコン基板108における、ねじり梁104、105、リブ部103、櫛歯電極部106、107は、酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって一体成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極106、107をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。
【0030】
また、第3のポリイミド基板109については、メタルマスクによりミラー基板振動領域をO2プラズマでエッチング除去して形成してある。なお、第2のシリコン基板108と第1のガラス基板101は陽極接合で、第1のガラス基板101と第3のポリイミド基板109は熱圧着で接合した。
【0031】
第2のシリコン基板108のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極106、107は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた、同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極110、111に噛み合うかたちで対向している。この固定電極110、111が形成されている第2のシリコン基板108の一部は、スリット112、113、114、115によりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。
【0032】
第2のシリコン基板108の表面には酸化膜が形成されており、固定電極110、111が形成され絶縁分離されている第2のシリコン基板108の一部は酸化膜がマスクエッチングによって除去され、低抵抗シリコン基板が露出しており、この部分にスパッタ法でマスク成膜したAl薄膜による電極パット116、117が形成されている。また、ねじり梁が結合されている上部フレームの一部からも同様にマスクエッチングによって酸化膜が除去され低抵抗シリコン基板が露出しており、この部分にもスパッタ法でマスク成膜したAl薄膜による電極パット118が形成されている。なお、ここでは電極パットとしてAl薄膜をスパッタ法で形成しているが、十分な密着性とシリコン基板との導通が得られればAu等の他の材料も選択可能であり、また、成膜方法についても真空蒸着法、イオンプレーティング法等の他の方法で成膜してもよい。
【0033】
なお、ここでは振動ミラーの駆動方法として静電引力を用いた場合の構成を説明したが、電磁力や圧電素子を用いた場合の構成にすることも可能である。
【0034】
次に、本発明の実施例1に係る振動ミラーの動作を説明する。2本のねじり梁104、105で支持されたミラー部102の両端を可動電極として接地するため、上部フレームに形成された電極パット118を接地しておく。このとき上部フレームとねじり梁、ミラー基板は低抵抗のシリコン基板によって一体形成されているため同電位となる。上部フレームに形成された電極パット116、117から固定電極110、111に同時に電圧を印加すると、微小ギャップを介して向かい合った固定電極110、111と可動電極106、107の間に静電引力が働き、両電極間に微少量の初期位置ずれがあった場合、両者が最短距離となるように可動電極すなわちミラー基板に回転のモーメントが働く。このようにして起動した後は、共振振動により振れ角を増大していくことができる。なお、ここではミラー基板を共振振動させるための駆動力として静電引力を用いた場合を説明したが、電磁力、圧電素子を駆動に用いてもよい。
【0035】
このときの共振周波数は前述したようにミラー基板の慣性モーメントとねじり梁の剛性、すなわちそれぞれの材料、構造、寸法によって決まってくる。加工時の寸法はフォトリソグラフィ工程での露光、現像時間の超過、あるいはエッチング時のオーバーエッチング等を考慮したうえでフォトマスクの寸法補正を行ない合わせ込む。ミラー部裏面に接合された第2基板のエッチングによりリブ構造が形成されるが、その際、エッチング深さにばらつきがあると、ミラーの慣性モーメントが変わってしまい、それに伴ない共振周波数が変わってしまう。
【0036】
しかしながら、本実施例の構造ではリブ形成エッチングは、第2基板に対してエッチング選択比の大きな第1基板に到達するまで行なえばよく、容易に高精度のリブを作製できる。ミラー板厚の加工精度によるばらつきが小さい本実施例による振動ミラーは共振周波数のばらつきが小さく、したがって振れ角のばらつきも小さく、電圧のゲイン等で振れ角をそろえることが容易である。
【0037】
(実施例2)
図2は、本発明の実施例2に係る振動ミラーの構成を示し、図は、振動ミラーのねじり梁と直交方向中央の断面図である。
【0038】
第1の基板201上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部202が形成されている。第1の基板201の反ミラー面側には、第2の基板208が接合されており、第2の基板208には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部203と、そこに結合する2本の梁部(図示せず)と、櫛歯型の駆動電極206、207が形成されている。リブ部203は同軸上に設けられた2本の梁でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板201と第2の基板208に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板201のミラー面側には、第3の基板209が2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している。
【0039】
ミラー部が形成されている第1の基板201は、剛性が高く、シリコンとのエッチング選択比が大きなガラス基板で形成されている。リブ部203とそこに結合する2本の梁部と、櫛歯型の駆動電極206、207が形成されている第2の基板208と、2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板209は、高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。
【0040】
このように、第2、第3の基板の材質が第1の基板の材質と異なり、第1の基板が第2、第3の基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第2、第3の基板の加工の際、第1の基板に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。さらに本実施例においては第2、第3の基板の材料として同一のシリコン材料を使っているので、表裏ともに同様の加工方法、装置を設定することが可能である。
【0041】
第2のシリコン基板208は、第1のガラス基板201を介して第3のシリコン基板209に接合されており、第3のシリコン基板209はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のシリコン基板209の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0042】
第2のシリコン基板208における、ねじり梁、リブ部203、櫛歯電極部206、207と、第3のシリコン基板209のミラー基板振動領域は、それぞれ酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極206、207をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。また、第2、第3のシリコン基板と第1のガラス基板は陽極接合で接合されている。
【0043】
第2のシリコン基板208のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極206、207は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極210、211に噛み合うかたちで対向している。この固定電極210、211が形成されている第2のシリコン基板208の一部は、スリットによりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。本実施例の表面側の構成は実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0044】
(実施例3)
図3は、本発明の実施例3に係る振動ミラーの構成を示し、図は、ねじり梁と直交方向中央の断面図である。
【0045】
第1の基板301上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部302が形成されている。第1の基板301の反ミラー面側には、酸化膜304を介して第2の基板308が接合されており、第2の基板308には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部303と、そこに結合する2本の梁部(図示せず)と、櫛歯型の駆動電極306、307が形成されている。リブ部303は同軸上に設けられた2本の梁でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板301と第2の基板308に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板301のミラー面側には、第3の基板309が2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している。
【0046】
ミラー部が形成されている第1の基板301と、リブ部303とそこに結合する2本の梁部と、櫛歯型の駆動電極306、307が形成されている第2の基板308は、高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板309は、加工が容易で安価なポリイミドで形成されている。
【0047】
このように、第1、第2の基板の材質が両基板を接合している界面の材質と異なり、酸化膜が第1、第2のシリコン基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第1、第2のシリコン基板の加工の際、界面の酸化膜に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。第2のシリコン基板308は、酸化膜と第1のシリコン基板301を介して第3のポリイミド基板309に接合されており、第3のポリイミド基板はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のポリイミド基板309の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0048】
第2のシリコン基板308における、ねじり梁、リブ部303、櫛歯電極部306、307はそれぞれ酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極306、307をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。第3のポリイミド基板のミラー基板振動領域については、メタルマスクによりミラー基板振動領域をO2プラズマでエッチング除去して形成してある。また、第1、第2のシリコン基板は酸化膜を介して直接接合で接合されている。
【0049】
第2のシリコン基板308のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極306、307は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極310、311に噛み合うかたちで対向している。この固定電極310、311が形成されている第2のシリコン基板308の一部は、スリットによりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。本実施例の表面側の構成は実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0050】
次に、図4を用いて、実施例3の製造方法を説明する。板厚525umの2枚のシリコン基板401、402を厚さ5000Aの熱酸化膜403を介して直接接合し、一方のシリコン基板402を板厚2umまで研削、研磨する(a)。次に、研磨したほうのシリコン基板402に厚さ1mmのポリイミド薄板404を熱圧着し、もう一方のシリコン基板401を厚さ80umまで研削、研磨する(b)。次に、シリコン基板401にレジスト405を形成し、リブ、ギャップ形状にパターニングする(c)。次に、このレジストをマスクとして高密度プラズマエッチングでシリコン基板401を、界面の酸化膜403に達するまでエッチングする(d)。このとき、界面の酸化膜はシリコンに対して大きなエッチング選択比を持っているため、酸化膜に達したときにエッチングが停止する。そのためリブの高さがエッチング時間に影響されず、高精度に形成することができる。次に、リブが形成された領域をレジスト406で保護し、界面の酸化膜403をバッファーフッ酸でエッチング除去したあと、さらに高密度プラズマでギャップ領域をポリイミド基板404に達するまでエッチングする(e)。次に、表面側のレジストをドライエッチングで除去する(f)。次に、ポリイミド基板をメタルマスクでシリコン基板に達するまでドライエッチングし、ミラー基板裏面に空間を形成する(g)。最後に、メタルマスクで表面側に電極407を、裏面側にミラー408をスパッタ成膜する(h)。
【0051】
(実施例4)
図5は、本発明の実施例4に係る振動ミラーの構成を示し、図は、ねじり梁と直交方向中央の断面図である。
【0052】
第1の基板501上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部502が形成されている。第1の基板501の反ミラー面側には、酸化膜504を介して第2の基板508が接合されており、第2の基板には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部503と、そこに結合する2本の梁部(図示せず)と、櫛歯型の駆動電極506、507が形成されている。リブ部503は同軸上に設けられた2本の梁でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板501と第2の基板508に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板のミラー面側には、酸化膜505を介して第3の基板509が2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している。
【0053】
ミラー部が形成されている第1の基板501と、リブ部503とそこに結合する2本の梁部と、櫛歯型の駆動電極506、507が形成されている第2の基板508と、2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板509は、いずれも高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。
【0054】
このように、第1、第2および第2、第3の基板の材質が両基板を接合している界面の材質と異なり、酸化膜が第1、第2、第3のシリコン基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第1、第3のシリコン基板の加工の際、界面の酸化膜に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。第2のシリコン基板508は、酸化膜/第1のシリコン基板501/酸化膜を介して第3のシリコン基板509に接合されており、第3のシリコン基板はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のシリコン基板509の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0055】
第2のシリコン基板508における、ねじり梁、リブ部503、櫛歯電極部506、507と、第3のシリコン基板のミラー基板振動領域については、それぞれ酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極506、507をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。また、第1、第2、第3のシリコン基板はそれぞれが酸化膜を介して直接接合で接合されている。
【0056】
第2のシリコン基板508のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極506、507は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極510、511に噛み合うかたちで対向している。この固定電極510、511が形成されている第2のシリコン基板508の一部は、スリットによりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。本実施例の表面側の構成は実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0057】
以上に説明した本発明の振動ミラーは、写真印刷方式のプリンタや複写機などの画像形成装置のための光走査装置として最適である。次に、そのような画像形成装置の一例について図6を参照して説明する。
【0058】
図6において、601は光書込装置、602は光書込装置601の被走査面を提供する感光体ドラムである。光書込装置601は、記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームで感光体ドラム602の表面(被走査面)を同ドラムの軸方向に走査するものである。感光体ドラム602は、矢印603方向に回転駆動され、帯電部604で帯電された表面に光書込装置601により光走査されることによって静電潜像を形成される。この静電潜像は現像部605でトナー像に顕像化され、このトナー像は転写部606で記録紙608に転写される。転写されたトナー像は定着部607によって記録紙608に定着される。感光体ドラム602の転写部606を通過した表面部分はクリーニング部609で残留トナーを除去される。なお、感光体ドラム602に代えてベルト状の感光体を用いる構成も可能であることは明らかである。また、トナー像を転写媒体に一旦転写し、この転写媒体からトナー像を記録紙に転写して定着させる構成とすることも可能である。
【0059】
光書込装置601は、記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームを発する光源部620と、本発明の振動ミラー621と、この振動ミラー621のミラー基板のミラー面に光源部620からのレーザビームを結像させるための結像光学系622と、ミラー面で反射された1本又は複数本のレーザビームを感光体ドラム602の表面(被走査面)に結像させるための走査光学系623から構成される。振動ミラー621は、その駆動のための集積回路624とともに回路基板625に実装された形で光書込装置601に組み込まれる。
【0060】
このような構成の光書込装置601は、次のような利点を有する。本発明による振動ミラー621は、前述のように共振周波数の精度、安定性の面で有利であるほか、回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、画像形成装置の省電力化に有利である。振動ミラー621のミラー基板の振動時の風切り音は回転多面鏡に比べ小さいため、画像形成装置の静粛性の改善に有利である。光走査装置621は回転多面鏡に比べ設置スペースが圧倒的に少なくて済み、また、振動ミラー621の発熱量もわずかであるため、光書込装置601の小型化が容易であり、したがって画像形成装置の小型化に有利である。
【0061】
なお、記録紙608の搬送機構、感光体ドラム602の駆動機構、現像部605、転写部606などの制御手段、光源部620の駆動系などは、従来の画像形成装置と同様でよいため図中省略されている。
【0062】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1記載の発明によれば、ミラー部を形成する第1の基板と、第1の基板の反ミラー面側に接合され上記ミラー部を補強するリブ部と、それと結合する梁部とを形成する第2の基板と、第1、第2のいずれかに接合され枠状に支持部を形成する第3の基板とからなり、機能の異なる構成部材を3層の基板に分離して設置しているため、それぞれの構成部材の機能に最適な加工方法や基板材料を別々に設定することができるので、ばらつきのない高精度な加工が可能となる。したがって、共振周波数のばらつきを小さくすることができ、生産の歩留まりを向上させることができる。
【0063】
請求項2記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、少なくとも隣接する基板の材質が異なり、3層からなる構成部材それぞれの材料を任意に設定できるので、中間層となる基板とその上下層となる基板とのエッチング選択比を大きくとることで中間層をエッチングストップ層として利用できる。すなわち、リブ形成の際のエッチング深さを装置や条件でばらつきが生じる時間管理で設定する必要が無く、基板の厚さそのものがエッチング深さになるため、ばらつきのない高精度な加工が可能となる。したがって、共振周波数のばらつきを小さくすることができ、生産の歩留まりを向上させることができる。
【0064】
請求項3記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板が同一材料で形成されているので、請求項2の効果に加えて、基板材料を2種に抑えることができるので、低コストにデバイスを形成できる。
【0065】
請求項4記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板がシリコン基板で形成されているので、請求項3の効果に加えて高精度の加工を多くの既存の装置を利用してできるため、低コストにデバイスを形成できる。
【0066】
請求項5記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のいずれかの接合面間にエッチングストップ層を形成しており、それぞれの基板の加工をエッチングストップ層まで行なうことにより、基板途中で時間管理によりエッチングを停止する場合と比較してそれぞれの基板厚そのものを加工深さに設定でき、さらに、エッチングストップ層の材料を基板材料とは別々に設定できるので、それぞれの構成部材の機能に最適な加工方法や基板材料を別々に設定することができ、ばらつきのない高精度な加工が可能となる。したがって、共振周波数のばらつきを小さくすることができ、生産の歩留まりを向上させることができる。
【0067】
請求項6記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成しており、請求項5の効果に加えて基板材料を1種に抑えることができるので、低コストにデバイスを形成できる。
【0068】
請求項7記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板がシリコン基板からなり、それぞれ接合面間に酸化膜を形成しているので、請求項5の効果に加えて高精度の加工を多くの既存の装置を利用してできるため、低コストにデバイスを形成できる。
【0069】
請求項8記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成しているため、請求項5の効果に加えて基板材料を2種に抑えることができるので、低コストにデバイスを形成できる。
【0070】
請求項9記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板がシリコン基板からなり、それぞれの接合面間に酸化膜を形成しているので、請求項5の効果に加えて高精度の加工を多くの既存の装置を利用してできるため、低コストにデバイスを形成できる。
【0071】
請求項10記載の発明によれば、上記ミラー基板で偏向した光ビームの透過部と、上記ミラー駆動手段に結線する端子とを有する封止手段を備え、少なくとも上記ミラー基板を減圧状態に密閉しているので、ミラー基板を清浄な環境のもとで動作させることができるため信頼性が向上する。
【0072】
請求項11記載の発明によれば、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、前記振動ミラーの振幅に対応して、前記光源を変調する光源駆動手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを被走査面に結像させるための手段とを備えているので、振動ミラーの共振周波数が高精度に調整され、光書込装置としての性能を安定して確保できる。
【0073】
請求項12記載の発明によれば、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、記録信号によって変調された光ビームを前記振動ミラーのミラー基板のミラー面へ入射させるための手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを結像させるための手段と、前記記録信号にしたがった静電潜像が結像される像担持体と、静電像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段を備えているので、振動ミラーの共振周波数が高精度に調整され、画像形成装置としての性能を安定して確保でき、回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、画像形成装置の省電力化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る振動ミラーの構成を示す。
【図2】本発明の実施例2に係る振動ミラーの構成を示す。
【図3】本発明の実施例3に係る振動ミラーの構成を示す。
【図4】実施例3の製造方法を説明する図である。
【図5】本発明の実施例4に係る振動ミラーの構成を示す。
【図6】本発明が適用される画像形成装置の構成例を示す。
【符号の説明】
101 第1の基板
102 ミラー部
103 リブ部
104、105 梁
106、107 櫛歯型の駆動電極
108 第2の基板
109 第3の基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロマシニング技術を応用した微小光学系を有する光走査装置に関し、例えば、デジタル複写機、及びレーザプリンタ等の書込系に用いられる光走査装置、あるいはバーコードリーダー等の読み取り装置などに好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】
従来の振動ミラーでは、同一直線上に設けられた2本の梁で支持されたミラー基板を、ミラー基板に対向する位置に設けた電極との間の静電引力で、2本の梁をねじり回転軸として往復振動させている(例えば、非特許文献1参照)。マイクロマシニング技術で形成されるこの振動ミラーは、従来のモーターを使ったポリゴンミラーの回転による光走査装置と比較して、構造が簡単で半導体プロセスでの一括形成が可能なため、小型化が容易で製造コストも低く、また単一の反斜面であるため複数面による精度のばらつきがなく、さらに往復走査であるため高速化にも対応できる等の効果が期待できる。
【0003】
このような静電駆動の振動ミラーとしては、梁をS字型として剛性を下げ、小さな駆動力で大きな振れ角が得られるようにしたもの(例えば、特許文献1参照)、梁の厚さをミラー基板、フレーム基板よりも薄くしたもの(例えば、特許文献2参照)、固定電極をミラー部の振動方向に重ならない位置に配置したもの(例えば、特許文献3、非特許文献2参照)、また、対向電極をミラーの振れの中心位置から傾斜させて設置することで、ミラーの振れ角を変えずに駆動電圧を下げたものがある(例えば、非特許文献3参照)。以上は駆動方法として静電引力を用いた例であるが、駆動力はそのほか電磁力を用いたものや圧電素子を用いたものが提案されている。
【0004】
一般に、これらの振動ミラーは低エネルギーで大きな振れ角が得られるように、ミラー基板とねじり梁それぞれの材質、形状、寸法で決まってくる構造体の共振周波数で駆動するとともに、振動ミラーの構造としては動作時の剛性を確保しつつ軽量化して慣性モーメントを小さくする方法がとられる。
【0005】
このような振動ミラーとしては、ミラー部裏面に複数の凹部を形成したものや(例えば、特許文献4参照)、ミラー部裏面に補強リブを設けたものが提案されている(例えば、特許文献5参照)。また、共振振動型ではないが、ミラー裏面に複数の中空部を設けたものが提案されている(例えば、特許文献6参照)。
【0006】
【非特許文献1】
IBM J.Res.Develop Vol.24 (1980)
【非特許文献2】
The 13th Annual International Workshop on MEMS2000 (2000)p.473−478
【非特許文献3】
The 13th Annual International Workshop on MEMS2000 (2000)p.645−650
【特許文献1】
特許第2924200号公報
【特許文献2】
特開平7−92409号公報
【特許文献3】
特許第3011144号公報
【特許文献4】
特開2001−249300号公報
【特許文献5】
特開平7−287184号公報
【特許文献6】
特開平8−220463号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
振動ミラーの共振周波数fは、梁のねじり弾性係数をk、ミラー基板の慣性モーメントをIとすると次式であらわすことができる。
【0008】
f=1/2π√(k/I)
ねじり弾性係数kは、梁幅をc、梁高さをt、梁長さをLとすると次式であらわすことができる。
なお、βは断面形状係数、Eはヤング率、νはポアソン比である。
【0009】
k=βtc3E/L(1+ν)
ミラー基板の慣性モーメントIは、ミラー重量をM、密度をρ、ミラー基板の幅、長さ、厚さをそれぞれb、a、tとすると次式であらわすことができる。
【0010】
ねじり梁支持の振動ミラーは、一般に低エネルギーで大きな振れ角が得られるように、ミラー基板とねじり梁それぞれの材質、形状、寸法で決まってくる構造体の共振周波数を駆動周波数として設定している。これらの関係式からわかるように、ねじり梁(c,t,L)とミラー基板(a,b,t)の寸法は振動ミラーの共振周波数に大きく影響してくる。また、ミラー基板を軽量、高剛性化するためにリブ構造とする場合についても、リブの高さとミラーの厚さ精度の共振周波数への影響は大きい。
【0011】
このように、ねじり梁とミラー基板の形状、寸法は製造工程におけるマスク精度や加工方法、加工精度によって決まってくるため、完成した振動ミラーには必ず寸法誤差が生じてくる。したがって、共振周波数は厳密に見れば個々のデバイスですべて異なってくる。この差がある範囲におさまっていれば電圧のゲイン調整により振れ角を調整することは可能であるが、共振周波数の差が大きいと調整できる範囲をこえてしまう。調整範囲を越えた共振周波数のデバイスはそのままでは使用不可能であり除外されるため歩留まりが下がることになる。
【0012】
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、リブ構造の加工精度による共振周波数のばらつきを小さくし、生産の歩留まりを向上させた振動ミラー、光書込装置および画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の振動ミラーでは、光ビームを反射するミラー基板と、ミラー基板を支持する同一直線上に設けられた2本の梁と、上記ミラー基板に回転力を発生するミラー駆動手段とを有し、ミラー基板を前記梁をねじり回転軸として、所定の走査周波数で往復振動する振動ミラーにおいて、ミラー部を形成する第1の基板と、第1の基板の反ミラー面側に接合され上記ミラー部を補強するリブ部と、それと結合する梁部とを形成する第2の基板と、第1、第2のいずれかに接合され枠状に支持部を形成する第3の基板とからなる。
【0014】
請求項2の振動ミラーでは、請求項1記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、少なくとも隣接する基板の材質が異なる。
【0015】
請求項3の振動ミラーでは、請求項1記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板が同一材料で形成されている請求項1記載の振動ミラー。
【0016】
請求項4の振動ミラーでは、請求項3記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板がシリコン基板である。
【0017】
請求項5の振動ミラーでは、請求項1記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のいずれかの接合面間にエッチングストップ層を形成してなる。
【0018】
請求項6の振動ミラーでは、請求項5記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成してなる。
【0019】
請求項7の振動ミラーでは、請求項6記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板がシリコン基板からなり、それぞれ接合面間に酸化膜を形成してなる。
【0020】
請求項8の振動ミラーでは、請求項5記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成してなる。
【0021】
請求項9の振動ミラーでは、請求項8記載の振動ミラーにおいて上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板がシリコン基板からなり、それぞれの接合面間に酸化膜を形成してなる。
【0022】
請求項10の振動ミラーにおいては、請求項1に記載の振動ミラーにおいて上記ミラー基板で偏向した光ビームの透過部と、上記ミラー駆動手段に結線する端子とを有する封止手段を備え、少なくとも上記ミラー基板を減圧状態に密閉されている。
【0023】
請求項11の光書込装置においては、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、前記振動ミラーの振幅に対応して、前記光源を変調する光源駆動手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを被走査面に結像させるための手段とを有する。
【0024】
請求項12の画像形成装置においては、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、記録信号によって変調された光ビームを前記振動ミラーのミラー基板のミラー面へ入射させるための手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを結像させるための手段と、前記記録信号にしたがった静電潜像が結像される像担持体と、静電像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段を有する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明する。
【0026】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る振動ミラーの構成を示す。図1(a)は振動ミラーの平面図、(b)は振動ミラーのねじり梁と直交方向A−A’中央の断面図である。第1の基板101上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部102が形成されている。第1の基板101の反ミラー面側には、第2の基板108が接合されており、第2の基板には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部103と、そこに結合する2本の梁部104、105と、櫛歯型の駆動電極106、107が形成されている。リブ部103は同軸上に設けられた2本の梁104、105でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板101と第2の基板108に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板101のミラー面側には、第3の基板109が2本の梁104、105の外側を枠状に支持部を形成している。
【0027】
ミラー部102が形成されている第1の基板101は、剛性が高く、シリコンや樹脂とのエッチング選択比が大きなガラス基板で形成されている。リブ部103とそこに結合する2本の梁部104、105と、櫛歯型の駆動電極106、107が形成されている第2の基板108は、高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。2本の梁104、105の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板109は、加工が容易で安価なポリイミドで形成されている。このように第1、第2、第3の基板の材質が異なり、第1の基板が第2、第3の基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第2、第3の基板の加工の際、第1の基板に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。
【0028】
第2のシリコン基板108は、第1のガラス基板101を介して第3のポリイミド基板109に接合されており、第3のポリイミド基板109はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のポリイミド基板109の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0029】
第2のシリコン基板108における、ねじり梁104、105、リブ部103、櫛歯電極部106、107は、酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって一体成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極106、107をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。
【0030】
また、第3のポリイミド基板109については、メタルマスクによりミラー基板振動領域をO2プラズマでエッチング除去して形成してある。なお、第2のシリコン基板108と第1のガラス基板101は陽極接合で、第1のガラス基板101と第3のポリイミド基板109は熱圧着で接合した。
【0031】
第2のシリコン基板108のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極106、107は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた、同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極110、111に噛み合うかたちで対向している。この固定電極110、111が形成されている第2のシリコン基板108の一部は、スリット112、113、114、115によりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。
【0032】
第2のシリコン基板108の表面には酸化膜が形成されており、固定電極110、111が形成され絶縁分離されている第2のシリコン基板108の一部は酸化膜がマスクエッチングによって除去され、低抵抗シリコン基板が露出しており、この部分にスパッタ法でマスク成膜したAl薄膜による電極パット116、117が形成されている。また、ねじり梁が結合されている上部フレームの一部からも同様にマスクエッチングによって酸化膜が除去され低抵抗シリコン基板が露出しており、この部分にもスパッタ法でマスク成膜したAl薄膜による電極パット118が形成されている。なお、ここでは電極パットとしてAl薄膜をスパッタ法で形成しているが、十分な密着性とシリコン基板との導通が得られればAu等の他の材料も選択可能であり、また、成膜方法についても真空蒸着法、イオンプレーティング法等の他の方法で成膜してもよい。
【0033】
なお、ここでは振動ミラーの駆動方法として静電引力を用いた場合の構成を説明したが、電磁力や圧電素子を用いた場合の構成にすることも可能である。
【0034】
次に、本発明の実施例1に係る振動ミラーの動作を説明する。2本のねじり梁104、105で支持されたミラー部102の両端を可動電極として接地するため、上部フレームに形成された電極パット118を接地しておく。このとき上部フレームとねじり梁、ミラー基板は低抵抗のシリコン基板によって一体形成されているため同電位となる。上部フレームに形成された電極パット116、117から固定電極110、111に同時に電圧を印加すると、微小ギャップを介して向かい合った固定電極110、111と可動電極106、107の間に静電引力が働き、両電極間に微少量の初期位置ずれがあった場合、両者が最短距離となるように可動電極すなわちミラー基板に回転のモーメントが働く。このようにして起動した後は、共振振動により振れ角を増大していくことができる。なお、ここではミラー基板を共振振動させるための駆動力として静電引力を用いた場合を説明したが、電磁力、圧電素子を駆動に用いてもよい。
【0035】
このときの共振周波数は前述したようにミラー基板の慣性モーメントとねじり梁の剛性、すなわちそれぞれの材料、構造、寸法によって決まってくる。加工時の寸法はフォトリソグラフィ工程での露光、現像時間の超過、あるいはエッチング時のオーバーエッチング等を考慮したうえでフォトマスクの寸法補正を行ない合わせ込む。ミラー部裏面に接合された第2基板のエッチングによりリブ構造が形成されるが、その際、エッチング深さにばらつきがあると、ミラーの慣性モーメントが変わってしまい、それに伴ない共振周波数が変わってしまう。
【0036】
しかしながら、本実施例の構造ではリブ形成エッチングは、第2基板に対してエッチング選択比の大きな第1基板に到達するまで行なえばよく、容易に高精度のリブを作製できる。ミラー板厚の加工精度によるばらつきが小さい本実施例による振動ミラーは共振周波数のばらつきが小さく、したがって振れ角のばらつきも小さく、電圧のゲイン等で振れ角をそろえることが容易である。
【0037】
(実施例2)
図2は、本発明の実施例2に係る振動ミラーの構成を示し、図は、振動ミラーのねじり梁と直交方向中央の断面図である。
【0038】
第1の基板201上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部202が形成されている。第1の基板201の反ミラー面側には、第2の基板208が接合されており、第2の基板208には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部203と、そこに結合する2本の梁部(図示せず)と、櫛歯型の駆動電極206、207が形成されている。リブ部203は同軸上に設けられた2本の梁でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板201と第2の基板208に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板201のミラー面側には、第3の基板209が2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している。
【0039】
ミラー部が形成されている第1の基板201は、剛性が高く、シリコンとのエッチング選択比が大きなガラス基板で形成されている。リブ部203とそこに結合する2本の梁部と、櫛歯型の駆動電極206、207が形成されている第2の基板208と、2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板209は、高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。
【0040】
このように、第2、第3の基板の材質が第1の基板の材質と異なり、第1の基板が第2、第3の基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第2、第3の基板の加工の際、第1の基板に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。さらに本実施例においては第2、第3の基板の材料として同一のシリコン材料を使っているので、表裏ともに同様の加工方法、装置を設定することが可能である。
【0041】
第2のシリコン基板208は、第1のガラス基板201を介して第3のシリコン基板209に接合されており、第3のシリコン基板209はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のシリコン基板209の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0042】
第2のシリコン基板208における、ねじり梁、リブ部203、櫛歯電極部206、207と、第3のシリコン基板209のミラー基板振動領域は、それぞれ酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極206、207をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。また、第2、第3のシリコン基板と第1のガラス基板は陽極接合で接合されている。
【0043】
第2のシリコン基板208のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極206、207は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極210、211に噛み合うかたちで対向している。この固定電極210、211が形成されている第2のシリコン基板208の一部は、スリットによりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。本実施例の表面側の構成は実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0044】
(実施例3)
図3は、本発明の実施例3に係る振動ミラーの構成を示し、図は、ねじり梁と直交方向中央の断面図である。
【0045】
第1の基板301上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部302が形成されている。第1の基板301の反ミラー面側には、酸化膜304を介して第2の基板308が接合されており、第2の基板308には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部303と、そこに結合する2本の梁部(図示せず)と、櫛歯型の駆動電極306、307が形成されている。リブ部303は同軸上に設けられた2本の梁でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板301と第2の基板308に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板301のミラー面側には、第3の基板309が2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している。
【0046】
ミラー部が形成されている第1の基板301と、リブ部303とそこに結合する2本の梁部と、櫛歯型の駆動電極306、307が形成されている第2の基板308は、高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板309は、加工が容易で安価なポリイミドで形成されている。
【0047】
このように、第1、第2の基板の材質が両基板を接合している界面の材質と異なり、酸化膜が第1、第2のシリコン基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第1、第2のシリコン基板の加工の際、界面の酸化膜に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。第2のシリコン基板308は、酸化膜と第1のシリコン基板301を介して第3のポリイミド基板309に接合されており、第3のポリイミド基板はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のポリイミド基板309の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0048】
第2のシリコン基板308における、ねじり梁、リブ部303、櫛歯電極部306、307はそれぞれ酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極306、307をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。第3のポリイミド基板のミラー基板振動領域については、メタルマスクによりミラー基板振動領域をO2プラズマでエッチング除去して形成してある。また、第1、第2のシリコン基板は酸化膜を介して直接接合で接合されている。
【0049】
第2のシリコン基板308のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極306、307は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極310、311に噛み合うかたちで対向している。この固定電極310、311が形成されている第2のシリコン基板308の一部は、スリットによりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。本実施例の表面側の構成は実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0050】
次に、図4を用いて、実施例3の製造方法を説明する。板厚525umの2枚のシリコン基板401、402を厚さ5000Aの熱酸化膜403を介して直接接合し、一方のシリコン基板402を板厚2umまで研削、研磨する(a)。次に、研磨したほうのシリコン基板402に厚さ1mmのポリイミド薄板404を熱圧着し、もう一方のシリコン基板401を厚さ80umまで研削、研磨する(b)。次に、シリコン基板401にレジスト405を形成し、リブ、ギャップ形状にパターニングする(c)。次に、このレジストをマスクとして高密度プラズマエッチングでシリコン基板401を、界面の酸化膜403に達するまでエッチングする(d)。このとき、界面の酸化膜はシリコンに対して大きなエッチング選択比を持っているため、酸化膜に達したときにエッチングが停止する。そのためリブの高さがエッチング時間に影響されず、高精度に形成することができる。次に、リブが形成された領域をレジスト406で保護し、界面の酸化膜403をバッファーフッ酸でエッチング除去したあと、さらに高密度プラズマでギャップ領域をポリイミド基板404に達するまでエッチングする(e)。次に、表面側のレジストをドライエッチングで除去する(f)。次に、ポリイミド基板をメタルマスクでシリコン基板に達するまでドライエッチングし、ミラー基板裏面に空間を形成する(g)。最後に、メタルマスクで表面側に電極407を、裏面側にミラー408をスパッタ成膜する(h)。
【0051】
(実施例4)
図5は、本発明の実施例4に係る振動ミラーの構成を示し、図は、ねじり梁と直交方向中央の断面図である。
【0052】
第1の基板501上には、使用する光に対して十分な反射率をもつ金属薄膜からなるミラー部502が形成されている。第1の基板501の反ミラー面側には、酸化膜504を介して第2の基板508が接合されており、第2の基板には動作時のミラー部の変形を抑えるためのリブ部503と、そこに結合する2本の梁部(図示せず)と、櫛歯型の駆動電極506、507が形成されている。リブ部503は同軸上に設けられた2本の梁でその一辺の中央部分を支持されており、第1の基板501と第2の基板508に形成された各部の寸法は、必要とする共振周波数が得られるように設計されている。また、第1の基板のミラー面側には、酸化膜505を介して第3の基板509が2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している。
【0053】
ミラー部が形成されている第1の基板501と、リブ部503とそこに結合する2本の梁部と、櫛歯型の駆動電極506、507が形成されている第2の基板508と、2本の梁の外側を枠状に支持部を形成している第3の基板509は、いずれも高精度の微細加工が可能で弾性体として使用するうえで適度な剛性をもち、かつ、基板自体を電極として用いることができるように低抵抗の単結晶シリコン基板で形成されている。
【0054】
このように、第1、第2および第2、第3の基板の材質が両基板を接合している界面の材質と異なり、酸化膜が第1、第2、第3のシリコン基板に対し大きなエッチング選択比をもっているため、第1、第3のシリコン基板の加工の際、界面の酸化膜に達した時点でエッチングが停止し、良好なエッチング深さ精度が得られる。第2のシリコン基板508は、酸化膜/第1のシリコン基板501/酸化膜を介して第3のシリコン基板509に接合されており、第3のシリコン基板はミラー基板が振動する領域が除去されている。なお、第3のシリコン基板509の厚さは、ミラー基板の振動範囲がフレーム外に出ないことと、振動ミラー製造時の取り扱いに支障をきたさないことを考慮して設定してある。
【0055】
第2のシリコン基板508における、ねじり梁、リブ部503、櫛歯電極部506、507と、第3のシリコン基板のミラー基板振動領域については、それぞれ酸化膜をエッチングマスクとして、SF6エッチングガスを用いた高密度プラズマエッチングにより、同一シリコン基板を貫通エッチングすることによって成形されている。この際、静電引力による駆動のための可動電極506、507をミラー基板のねじり梁が結合されていない側面に櫛歯形状に加工形成した。また、第1、第2、第3のシリコン基板はそれぞれが酸化膜を介して直接接合で接合されている。
【0056】
第2のシリコン基板508のねじり梁に支持されていない櫛歯形状をなす両可動電極506、507は、微小ギャップを隔てた同一部位に設けられた同じく櫛歯形状の駆動用の固定電極510、511に噛み合うかたちで対向している。この固定電極510、511が形成されている第2のシリコン基板508の一部は、スリットによりねじり梁が結合されている領域からは絶縁分離されている。本実施例の表面側の構成は実施例1と同様であるので、その説明を省略する。
【0057】
以上に説明した本発明の振動ミラーは、写真印刷方式のプリンタや複写機などの画像形成装置のための光走査装置として最適である。次に、そのような画像形成装置の一例について図6を参照して説明する。
【0058】
図6において、601は光書込装置、602は光書込装置601の被走査面を提供する感光体ドラムである。光書込装置601は、記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームで感光体ドラム602の表面(被走査面)を同ドラムの軸方向に走査するものである。感光体ドラム602は、矢印603方向に回転駆動され、帯電部604で帯電された表面に光書込装置601により光走査されることによって静電潜像を形成される。この静電潜像は現像部605でトナー像に顕像化され、このトナー像は転写部606で記録紙608に転写される。転写されたトナー像は定着部607によって記録紙608に定着される。感光体ドラム602の転写部606を通過した表面部分はクリーニング部609で残留トナーを除去される。なお、感光体ドラム602に代えてベルト状の感光体を用いる構成も可能であることは明らかである。また、トナー像を転写媒体に一旦転写し、この転写媒体からトナー像を記録紙に転写して定着させる構成とすることも可能である。
【0059】
光書込装置601は、記録信号によって変調された1本又は複数本のレーザビームを発する光源部620と、本発明の振動ミラー621と、この振動ミラー621のミラー基板のミラー面に光源部620からのレーザビームを結像させるための結像光学系622と、ミラー面で反射された1本又は複数本のレーザビームを感光体ドラム602の表面(被走査面)に結像させるための走査光学系623から構成される。振動ミラー621は、その駆動のための集積回路624とともに回路基板625に実装された形で光書込装置601に組み込まれる。
【0060】
このような構成の光書込装置601は、次のような利点を有する。本発明による振動ミラー621は、前述のように共振周波数の精度、安定性の面で有利であるほか、回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、画像形成装置の省電力化に有利である。振動ミラー621のミラー基板の振動時の風切り音は回転多面鏡に比べ小さいため、画像形成装置の静粛性の改善に有利である。光走査装置621は回転多面鏡に比べ設置スペースが圧倒的に少なくて済み、また、振動ミラー621の発熱量もわずかであるため、光書込装置601の小型化が容易であり、したがって画像形成装置の小型化に有利である。
【0061】
なお、記録紙608の搬送機構、感光体ドラム602の駆動機構、現像部605、転写部606などの制御手段、光源部620の駆動系などは、従来の画像形成装置と同様でよいため図中省略されている。
【0062】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1記載の発明によれば、ミラー部を形成する第1の基板と、第1の基板の反ミラー面側に接合され上記ミラー部を補強するリブ部と、それと結合する梁部とを形成する第2の基板と、第1、第2のいずれかに接合され枠状に支持部を形成する第3の基板とからなり、機能の異なる構成部材を3層の基板に分離して設置しているため、それぞれの構成部材の機能に最適な加工方法や基板材料を別々に設定することができるので、ばらつきのない高精度な加工が可能となる。したがって、共振周波数のばらつきを小さくすることができ、生産の歩留まりを向上させることができる。
【0063】
請求項2記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、少なくとも隣接する基板の材質が異なり、3層からなる構成部材それぞれの材料を任意に設定できるので、中間層となる基板とその上下層となる基板とのエッチング選択比を大きくとることで中間層をエッチングストップ層として利用できる。すなわち、リブ形成の際のエッチング深さを装置や条件でばらつきが生じる時間管理で設定する必要が無く、基板の厚さそのものがエッチング深さになるため、ばらつきのない高精度な加工が可能となる。したがって、共振周波数のばらつきを小さくすることができ、生産の歩留まりを向上させることができる。
【0064】
請求項3記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板が同一材料で形成されているので、請求項2の効果に加えて、基板材料を2種に抑えることができるので、低コストにデバイスを形成できる。
【0065】
請求項4記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板がシリコン基板で形成されているので、請求項3の効果に加えて高精度の加工を多くの既存の装置を利用してできるため、低コストにデバイスを形成できる。
【0066】
請求項5記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のいずれかの接合面間にエッチングストップ層を形成しており、それぞれの基板の加工をエッチングストップ層まで行なうことにより、基板途中で時間管理によりエッチングを停止する場合と比較してそれぞれの基板厚そのものを加工深さに設定でき、さらに、エッチングストップ層の材料を基板材料とは別々に設定できるので、それぞれの構成部材の機能に最適な加工方法や基板材料を別々に設定することができ、ばらつきのない高精度な加工が可能となる。したがって、共振周波数のばらつきを小さくすることができ、生産の歩留まりを向上させることができる。
【0067】
請求項6記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成しており、請求項5の効果に加えて基板材料を1種に抑えることができるので、低コストにデバイスを形成できる。
【0068】
請求項7記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板がシリコン基板からなり、それぞれ接合面間に酸化膜を形成しているので、請求項5の効果に加えて高精度の加工を多くの既存の装置を利用してできるため、低コストにデバイスを形成できる。
【0069】
請求項8記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成しているため、請求項5の効果に加えて基板材料を2種に抑えることができるので、低コストにデバイスを形成できる。
【0070】
請求項9記載の発明によれば、上記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板がシリコン基板からなり、それぞれの接合面間に酸化膜を形成しているので、請求項5の効果に加えて高精度の加工を多くの既存の装置を利用してできるため、低コストにデバイスを形成できる。
【0071】
請求項10記載の発明によれば、上記ミラー基板で偏向した光ビームの透過部と、上記ミラー駆動手段に結線する端子とを有する封止手段を備え、少なくとも上記ミラー基板を減圧状態に密閉しているので、ミラー基板を清浄な環境のもとで動作させることができるため信頼性が向上する。
【0072】
請求項11記載の発明によれば、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、前記振動ミラーの振幅に対応して、前記光源を変調する光源駆動手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを被走査面に結像させるための手段とを備えているので、振動ミラーの共振周波数が高精度に調整され、光書込装置としての性能を安定して確保できる。
【0073】
請求項12記載の発明によれば、請求項1から9のいずれか1項記載の振動ミラーと、記録信号によって変調された光ビームを前記振動ミラーのミラー基板のミラー面へ入射させるための手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを結像させるための手段と、前記記録信号にしたがった静電潜像が結像される像担持体と、静電像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段を備えているので、振動ミラーの共振周波数が高精度に調整され、画像形成装置としての性能を安定して確保でき、回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、画像形成装置の省電力化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る振動ミラーの構成を示す。
【図2】本発明の実施例2に係る振動ミラーの構成を示す。
【図3】本発明の実施例3に係る振動ミラーの構成を示す。
【図4】実施例3の製造方法を説明する図である。
【図5】本発明の実施例4に係る振動ミラーの構成を示す。
【図6】本発明が適用される画像形成装置の構成例を示す。
【符号の説明】
101 第1の基板
102 ミラー部
103 リブ部
104、105 梁
106、107 櫛歯型の駆動電極
108 第2の基板
109 第3の基板
Claims (12)
- 光ビームを反射するミラー基板と、ミラー基板を支持する同一直線上に設けられた2本の梁と、前記ミラー基板に回転力を発生するミラー駆動手段とを有し、前記ミラー基板を前記梁をねじり回転軸として、所定の走査周波数で往復振動する振動ミラーであって、ミラー部を形成する第1の基板と、第1の基板の反ミラー面側に接合され前記ミラー部を補強するリブ部と、それと結合する梁部とを形成する第2の基板と、第1、第2のいずれかに接合され枠状に支持部を形成する第3の基板とからなることを特徴とする振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板のうち、少なくとも隣接する基板の材質が異なることを特徴とする請求項1記載の振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板が同一材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板のうち、隣接しない2つの基板がシリコン基板であることを特徴とする請求項3記載の振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板のいずれかの接合面間にエッチングストップ層を形成してなることを特徴とする請求項1記載の振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成してなることを特徴とする請求項5記載の振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板がシリコン基板からなり、それぞれ接合面間に酸化膜を形成してなることを特徴とする請求項6記載の振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板が同一材料からなり、それぞれの接合面間にエッチングストップ層を形成してなることを特徴とする請求項5記載の振動ミラー。
- 前記第1、第2、第3の基板のうち、隣接する2つの基板がシリコン基板からなり、それぞれの接合面間に酸化膜を形成してなることを特徴とする請求項8記載の振動ミラー。
- 前記ミラー基板で偏向した光ビームの透過部と、前記ミラー駆動手段に結線する端子とを有する封止手段を備え、少なくとも前記ミラー基板を減圧状態に密閉することを特徴とする請求項1記載の振動ミラー。
- 請求項1乃至10のいずれか1項記載の振動ミラーと、前記振動ミラーの振幅に対応して、光源を変調する光源駆動手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを被走査面に結像させるための手段とを有することを特徴とする光書込装置。
- 請求項1乃至10のいずれか1項記載の振動ミラーと、記録信号によって変調された光ビームを前記振動ミラーのミラー基板のミラー面へ入射させるための手段と、前記ミラー面で反射された光ビームを結像させるための手段と、前記記録信号にしたがった静電潜像が結像される像担持体と、静電像をトナーで顕像化する現像手段と、顕像化されたトナー像を記録紙に転写する転写手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
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