JP2009146511A - 磁気ディスク及び磁気ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、磁気ディスク及び磁気ディスク装置に関し、特に、表面に潤滑層が形成された磁気ディスク及び磁気ディスク装置に関する。
ハードディスクドライブ等の磁気ディスク装置における磁気ディスクへの記録密度は増加の一途をたどっている。このように要求される高い記録密度を達成する上で有効な手段の一つとして、磁気ディスク上における磁気ヘッドの浮上距離を10nm以下に低減する方法がある。
そして、この10nm以下という極微小な浮上距離を達成するために、従来、例えば、特許文献1に記載のように、磁気ヘッドのスライダをいったん磁気ディスクの表面に接触させて基準位置を決定した後、当該磁気ヘッドを10nm以下の距離だけ浮上させる方式を採用することができる。
特開2005−135501号公報
しかしながら、従来、表面に潤滑層が形成された磁気ディスク上において、磁気ヘッドを10nm以下という極微少距離だけ浮上させる場合においては、当該潤滑層を構成する潤滑剤が磁気ヘッドに付着するといった問題や、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間の圧力変動によって潤滑剤が移動するといった問題や、磁気ディスクの表面でいったん移動した潤滑剤がもとの位置に戻らないといった問題がより深刻なものとなっていた。
磁気ヘッドの浮上距離を10nm以下としつつ上述のような問題を回避するためには、磁気ディスクの潤滑層は、磁気ヘッドに付着しにくい非付着性、磁気ディスクの表面における適度な流動性、磁気ディスクの表面に対する十分な結合性、という互いに相反する特性を兼ね備える必要がある。
しかしながら、従来の潤滑層は、これら非付着性、適度な流動性、結合性のうち一部を備えるものに過ぎず、これら全ての特性を兼ね備えた潤滑層を有する磁気ディスクは実現されていなかった。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであって、非付着性、適度な流動性、結合性の全てを備えた潤滑層を有する磁気ディスク及び磁気ディスク装置を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る磁気ディスクは、非磁性基板上に形成された磁性層、保護層、及び潤滑層を有する磁気ディスクであって、前記潤滑層は、第一成分と第二成分とを含有する潤滑剤から構成され、前記第一成分は、重量平均分子量が500〜6000の範囲で、分散度は1.3未満であり、その主成分として式(1)で示される第一パーフルオロポリエーテル化合物を含有し、前記第二成分は、重量平均分子量が500〜6000の範囲で、1分子内に含まれる水酸基の平均個数が6〜10の範囲である、第二パーフルオロポリエーテル化合物であることを特徴とする。
(但し、式(1)において、Rf1は式(2)で示されるパーフルオロポリエーテル鎖であり、Rtは式(3)で示される末端基である。)
(但し、式(2)において、m、nは自然数である。)
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置は、前記磁気ディスクと、前記磁気ディスクに対する情報の書き込み及び読み取りの処理を行う磁気ヘッドと、を備えたことを特徴とする。
以下に、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク及び磁気ディスク装置について説明する。なお、本実施形態においては、本発明に係る磁気ディスク装置をハードディスクドライブとして実現した場合を例として説明する。但し、本発明は、本実施形態に限られるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置1の一例についての平面図である。図1に示すように、磁気ディスク装置1は、情報が記録される磁気ディスク10と、当該磁気ディスク10への情報の書き込み及び当該磁気ディスク10に書き込まれた情報の読み出しを行う磁気ヘッド20と、を箱型の筺体30内に備えている。
磁気ディスク10は、スピンドルモータ(Spindle Motor:SPM)31によって回転可能に支持されている。磁気ヘッド20は、ヘッドアセンブリ21の先端部分のうち磁気ディスク10に対向する側に設けられている。本実施形態において、この磁気ヘッド20は、垂直磁気記録方式の磁気ヘッドである。ヘッドアセンブリ21は、ボイスコイルモータ(Voice Coil Motor:VCM)22によって揺動可能に支持されている。
また、筐体30内には回路基板40が設けられている。この回路基板40は、SPM31及びVCM22の駆動を制御するモータドライバ、磁気ディスク装置1が接続されるホストコンピュータ(不図示)とのデータの送受信等の処理を行うハードディスクコントローラ(Hard Disk Controller:HDC)、磁気ディスク10に書き込まれる情報や磁気ディスク10から読み出される情報の変調/復調等を行うリード(Read)/ライト(Write)チャネル、磁気ディスク10に対する情報の書き込みや読み出しに関する演算等の処理を行うマイクロプロセッシングユニット(Micro Processing Unit:MPU)、MPUがその処理に用いるデータを保持するメモリ等を備えている。なお、MPUは、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)等によって実現でき、メモリは、例えば、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous Dynamic Random Access Memory:SDRAM)等によって実現できる。
回路基板40と磁気ヘッド20とはフレキシブルケーブル50により電気的に接続されている。すなわち、ヘッドアセンブリ21には一端が磁気ヘッド20に接続された配線(不図示)が配置され、当該配線の他端はフレキシブルケーブル50の一端に接続されている。そして、フレキシブルケーブル50の他端は、回路基板40に接続されている。
磁気ディスク装置1において、磁気ヘッド20は、ホストコンピュータから受信したデータに基づいて、当該データに対応する情報を磁気ディスク10に記録し、又は当該データに対応する情報を磁気ディスク10から読み出す。
磁気ディスク10に対する情報の書き込みは、ヘッドアセンブリ21を揺動させて、当該磁気ディスク10のうち、当該情報を書き込むべきセクタを含むトラック上に、磁気ヘッド20を配置し、当該磁気ディスク10の回転に応じたタイミングで、当該磁気ヘッド20に磁界を発生させて、当該セクタを磁化することによって行う。
磁気ディスク10に書き込まれている信号の読み出しは、ヘッドアセンブリ21を揺動させて、当該磁気ディスク10のうち、当該信号が書き込まれているセクタを含むトラック上に磁気ヘッド20を配置し、当該磁気ディスク10の回転に応じたタイミングで、当該セクタが発生させる磁界を当該磁気ヘッド20で検出することにより行う。
本実施形態において、磁気ディスク装置1は、ロード(load)/アンロード(unload)方式により動作するよう構成されている。すなわち、筐体30内には、磁気ヘッド20が磁気ディスク10上から当該磁気ディスク10外に移動した場合に待避するランプ60が設けられている。
そして、図1に示すように、磁気ヘッド20が磁気ディスク10上に配置されているロード状態において、磁気ディスク10に対する情報の書き込み又は読み取りを終えた場合には、ヘッドアセンブリ21を揺動させ、磁気ヘッド20を外方向P2に移動させてランプ60の位置に待避させる。
一方、磁気ヘッド20がランプ60の位置で待避しているアンロード状態において、磁気ディスク10に対する情報の書き込み又は読み取りを開始する場合には、ヘッドアセンブリ21を揺動させ、磁気ヘッド20を内方向P1に移動させて磁気ディスク10上に配置する。なお、磁気ディスク装置1は、磁気ヘッド20を磁気ディスク10外に待避させる代わりに、磁気ディスク10上の所定の位置に待避させるCSS(Contact Start Stop)方式で動作するよう構成することもできる。
図2は、磁気ディスク10の一例についての部分断面図である。図2に示すように、磁気ディスク10は、非磁性基板11上に形成された磁性層12、保護層13、及び潤滑層14を有している。
非磁性基板11は、非磁性材料から成形された円盤状の基板とすることができる。非磁性基板11を構成する非磁性材料としては、例えば、ガラスやアルミニウムを用いることができる。
磁性層12は、非磁性基板11上に磁性材料を用いて形成された薄膜である。磁性層12を構成する磁性材料としては、例えば、コバルト合金を用いることができる。この磁性層12は、例えば、スパッタ法により形成することができる。
保護層13は、磁性層12を保護するよう、当該磁性層12の磁気ヘッド20側に形成される。保護層13を構成する材料としては、例えば、ダイヤモンドクライクカーボン等、カーボンを主体とした材料を用いることができる。この保護層13は、例えば、スパッタ法やIBD(Ion Beam Deposition)法により形成することができる。
潤滑層14は、保護層13の磁気ヘッド20側に、磁気ディスク10の表面を被覆する最外層として形成される。潤滑層14を構成する潤滑剤については、後に詳しく説明する。この潤滑層14は、例えば、ディップ法により形成することができる。
なお、非磁性基板11と磁性層12との間には、シード層及び下地層(不図示)を形成することもできる。この場合、例えば、非磁性基板11上にニッケル合金からなるシード層を形成し、次いで当該シード層の磁気ヘッド20側にクロム合金からなる下地層を形成し、さらに当該下地層の当該磁気ヘッド20側に磁性層12を形成することができる。
また、磁性層12は、下部磁性層、中間層、及び上部磁性層(不図示)から構成することもできる。この場合、例えば、磁性層12は、コバルト合金からなる下部磁性層と、当該下部磁性層の磁気ヘッド20側に形成されたRu(ルテニウム)からなる中間層と、当該中間層の当該磁気ヘッド20側に形成されたコバルト合金からなる上部磁性層と、を有することができる。
このように、少なくとも磁性層12、保護層13、及び潤滑層14を有する磁気ディスク10を備える磁気ディスク装置1においては、当該磁気ディスク10上における磁気ヘッド20の浮上距離を10nm以下とすることができる。
すなわち、この磁気ディスク装置1において、磁気ヘッド20の浮上距離は、例えば、10nmとすることができ、より高い記録密度を達成するためにはより小さい8nm以下とすることができ、より具体的には1nm〜5nmの範囲とすることができる。なお、ここで浮上距離は、磁気ヘッド20のうち磁気ディスク10側の端部と、磁気ディスク10に形成された潤滑層14の当該磁気ヘッド20側の表面と、の距離である。
また、本実施形態において、磁気ヘッド20の浮上は、まず当該磁気ヘッド20を磁気ディスク10に接触させ、その後、当該磁気ヘッド20と当該磁気ディスク10とが接触した位置から所定の浮上距離(例えば、10nm以下の浮上距離)だけ当該磁気ヘッド20を浮上させることにより行う。
すなわち、磁気ディスク装置1においては、まず磁気ヘッド20の端部を徐々に磁気ディスク10に近づけるとともに、回路部40の一部である浮上処理部(不図示)が、当該磁気ヘッド20と当該磁気ディスク10との接触の有無を監視する。磁気ヘッド20が磁気ディスク10と接触したかどうかは、例えば、浮上処理部が当該磁気ヘッド20の振動に由来する特定の信号を検知することにより判断することができる。
そして、浮上処理部は、所定の閾値を超える磁気ヘッド20の振動の増加を検出した場合に、当該磁気ヘッド20が磁気ディスク10に接触したと判断するとともに、当該磁気ヘッド20と当該磁気ディスク10との接触位置を、当該磁気ヘッド20の浮上距離を決定するための基準位置として保持する。すなわち、この基準位置は、磁気ヘッド20と、磁気ディスク10の潤滑層14の表面と、が接触した位置である。
その後、浮上処理部は、磁気ヘッド20の端部を磁気ディスク10から徐々に遠ざけ、当該磁気ヘッド20の端部と当該磁気ディスク10との距離が予め定められた浮上距離に到達したところで、当該磁気ヘッド20の浮上高さを固定する。この結果、磁気ヘッド20は、磁気ディスク10上において、例えば、10nm以下という極めて微小な浮上距離で正確に浮上することができる。
このような磁気ヘッド20の極微少距離での浮上を可能にするため、例えば、当該磁気ヘッド20として、その磁気ディスク10側の端部を通電に伴う加熱により膨張させることが可能な熱式浮上量調整ヘッドを採用することができる。
この場合、磁気ヘッド20は、そのヘッド素子の内部にヒーターを備える。そして、磁気ヘッド20に対する電圧の印加により発熱したヒーターにより当該磁気ヘッド20の端部を膨張、突出させ、当該磁気ヘッド20と磁気ディスク10との距離(すなわち、浮上距離)を低減することができる。一方、磁気ヘッド20への印加電圧を低下させることにより、いったん膨張した当該磁気ヘッド20の端部を縮小させ、当該磁気ヘッド20と磁気ディスク10との距離を増加させることもできる。したがって、この場合、磁気ディスク装置1は、印加電圧の大きさと磁気ヘッド20の端部の突出量との相関関係を表すデータに基づいて、当該磁気ヘッド20に対する印加電圧により当該磁気ヘッド20の突出量を制御することによって、当該磁気ヘッド20の浮上距離を精密に制御することができる。
次に、潤滑層14を構成する潤滑剤について詳細に説明する。この潤滑剤は、第一成分と第二成分とを含有する。
第一成分は、重量平均分子量が500〜6000の範囲で、分散度は1.3未満であり、その主成分として、下記の式(1)で示されるパーフルオロポリエーテル化合物(以下、「第一PFPE化合物」という。)を含有する。但し、式(1)において、Rf1は式(2)で示されるパーフルオロポリエーテル鎖であり、Rtは式(3)で示される末端基である。また、式(2)において、m、nは自然数である。
第一成分の重量平均分子量が500未満である場合には、磁気ディスク装置1の稼動条件や周辺環境によっては、温度上昇により潤滑剤の一部が蒸発する可能性がある。また、この場合、磁気ディスク10の回転速度が5000rpm(round per minute)を超えると、当該磁気ディスク10の表面に塗布された潤滑剤が磁気ディスク10の回転に伴う遠心力により移動する現象(スピンオフ)や飛散が発生しやすくなり、潤滑層14の厚さが著しく減少することがある。
また、第一成分の重量平均分子量が6000を超える場合には、潤滑剤の粘度が大きくなり、流動性(修復性)が低下することがある。また、この場合、磁気ディスク10を製造する際に、例えば、当該磁気ディスク10上に厚さが1nm程度の均一な薄膜層として潤滑層14を形成することが困難になり、当該磁気ディスク10の被覆率の低下を招く恐れがある。
したがって、第一成分の重量平均分子量は500〜6000の範囲とする必要があり、さらに、例えば、磁気ディスク装置1における磁気ディスク10の回転数が5000〜15000rpmの範囲である場合には、第一成分の重量平均分子量は1000〜4000の範囲とすることが好ましい。
また、第一PFPE化合物を製造する過程においては、当該第一PFPE化合物の他にも、通常、上記式(1)で示される化合物であって、当該式(1)の末端基Rtとして、下記の式(8)、式(9)、又は式(10)で示される末端基を有する3種類の副成分が同時に生成される。
すなわち、第一成分は、第一PFPE化合物に加えて、式(1)における主鎖Rf1の両端に式(8)で示される末端基Rtが結合した第一副化合物と、式(1)における主鎖Rf1の両端に式(9)で示される末端基Rtが結合した第二副化合物と、式(1)における主鎖Rf1の両端に式(10)で示される末端基Rtが結合した第三副化合物と、を含有し得る。
しかしながら、第一成分におけるこれら副化合物の含有量が増加すると、当該第一成分の分子量分布が広範となり、浮上距離が10nm以下という極低浮上領域にある磁気ヘッド20の浮上特性に悪影響を及ぼすことがある。
特に、分子量の小さい第三副化合物は、磁気ヘッド20が繰り返し磁気ディスク10上を浮上する際に、当該磁気ディスク10の表面に形成された潤滑層14の不均一化を加速し、潤滑剤の当該磁気ヘッド20への付着を誘発する可能性を高める。したがって、第一成分における第三副化合物の含有量は、可能な限り低く抑える必要がある。
磁気ヘッド20に対する潤滑剤の付着は、磁気ディスク装置1におけるリード(読み出し)/ライト(書き込み)特性に影響を及ぼす要因になる。また、磁気ディスク10の表面における潤滑層14の不均一化は、磁気ディスク装置1としての長期的な信頼性の低下を招くことになる。
したがって、第一成分の分散度は1.3未満とする必要があり、さらに1.2以下であることが好ましい。なお、ここで「分散度」とは、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比率(Mw/Mn)である。
また、第一成分の全体を100重量部とした場合には、当該第一成分における第一PFPE化合物の含有比率は80重量部以上とすることが好ましく、90重量部以上とすることがより好ましい。すなわち、第一PFPE化合物の含有比率は100重量部に近いほど好ましい。第一成分においては、このように第一PFPE化合物の純度を高めることにより、当該第一成分全体としての特性を、第一PFPE化合物単独の特性に近づけることができる。
また、潤滑剤全体に対する第一PEPE化合物の含有比率は、当該潤滑剤100重量部に対して、8〜92重量部の範囲とすることができる。第一PFPE化合物の含有比率が8重量部より小さく、第二PFPE化合物の含有比率が92重量部以上である場合には、当該第一PFPE化合物に基づく潤滑層14の流動性が損なわれる。
したがって、この場合、磁気ヘッド20の浮上により発生する、磁気ディスク10における局部的な潤滑剤の減少が修復できなくなり、磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1の長期的な信頼性を十分に確保することができないことがある。
一方、第一PFPE化合物の含有比率が92重量部より大きく、第二PFPE化合物の含有比率が8重量部以下である場合には、当該第二PFPE化合物に基づく潤滑層14の磁気ディスク10に対する結合性が損なわれる。
したがって、この場合、高温や気圧の減少といった磁気ディスク装置1が晒される環境変化に対応でき得る、磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1の耐久性を十分に確保することができないことがある。
このような第一成分は、具体的には、例えば、ソルベイソレクシス社のZ TETRAOL GTシリーズの潤滑剤を利用して調製することができる。
一方、第二成分は、重量平均分子量が500〜6000の範囲で、1分子内に含まれる水酸基の平均個数が6〜10の範囲である、第二のパーフルオロポリエーテル化合物(以下、「第二PFPE化合物」という。)である。
第二PFPE化合物の重量平均分子量は、上述した第一PFPE化合物の場合と同様の理由により、500〜6000の範囲である必要があり、さらに1000〜4000の範囲とすることが好ましい。
すなわち、第一成分と第二成分とを含有する潤滑剤は、その全体としての重量平均分子量が500〜6000の範囲であることが好ましく、1000〜4000の範囲とすることがより好ましい。
また、第二PFPE化合物において、分子内の水酸基の数が6個より少ない場合には、潤滑剤の磁気ディスク10に対する十分な結合力を実現できない。一方、第二PFPE化合物が10個より多い水酸基を有する場合、分子内の極性が過剰に高くなり、例えば、フッ素系溶媒や他のパーフルオロポリエーテルに対する溶解度が低下して操作性に問題が生じる。また、この場合、潤滑剤の吸湿性が高まるため製造工程上における品質管理が難しくなる。さらに、この場合、第二PFPE化合物の各分子が凝集しやすくなるため、磁気ディスク10上に1nm程度の厚さの均一な薄膜層として潤滑膜14を形成することが困難となる。また、第二PFPE化合物が酸化劣化しやすくなるという問題もある。
したがって、第二PFPE化合物の1分子内の水酸基の数は6〜10個の範囲とする必要があり、好ましくは8〜10個の範囲とすることができる。
第二PFPE化合物は、その1分子内に含まれる複数の水酸基のうち一部を末端基に有するとともに、当該複数の水酸基のうち他の一部を下記の式(4)又は式(5)の少なくとも一方で示される構造単位で主鎖中に有するものとすることができる。すなわち、第二PFPE化合物は、末端基に存在する水酸基以外の他の水酸基を、式(4)又は式(5)のいずれか一方で示される構造単位で有し、又は当該他の水酸基を、式(4)で示される構造単位と式(5)で示される構造単位との両方で有することができる。
この場合、第二PFPE化合物の各分子が、立体的にかさ高くならない状態で磁気ディスク10上に安定して存在することができるため、当該磁気ディスク10と磁気ヘッド20との相互作用を効果的に抑制することができる。
すなわち、式(4)又は式(5)で示される構造単位において、各水酸基は、第二PFPE化合物の主鎖の少なくとも一部を構成する直鎖部分に直接結合しているため、当該水酸基は、当該直鎖部分の近傍にのみ存在することになる。さらに、第二PFPE化合物の末端基に存在する水酸基に加えて、主鎖中に存在する水酸基もまた、磁気ディスク10の表面に結合できる。
したがって、第二PEPE化合物の各分子は、磁気ディスク10の表面に安定して結合できるとともに、当該磁気ディスク10の表面に結合した第二PFPE化合物の各分子の物理的な高さを低減することができる。この結果、磁気ディスク10に対する潤滑層14の結合性を高めるとともに、当該潤滑層14の厚さを効果的に低減することもできる。
また、第二PFPE化合物は、下記の式(6)で示される化合物とすることができる。但し、式(6)において、Rf1は式(2)で示されるパーフルオロポリエーテル鎖であり、Rtは前記水酸基のうち一部を含む式(3)で示される末端基であり、Rf2は前記水酸基のうち他の一部を含む直鎖である。
この場合にも、第二PFPE化合物の各分子が、立体的にかさ高くならない状態で磁気ディスク10上に安定して存在することができるため、当該磁気ディスク10と磁気ヘッド20との相互作用を効果的に抑制することができる。
すなわち、第二PFPE化合物の分子内においては、末端基Rtに存在する4つの水酸基以外の水酸基、すなわち、残りの2〜6個の水酸基が、パーフルオロポリエーテル鎖Rf1に挟まれた中央の直鎖部分Rf2に存在する。このため、第二PFPE化合物の各分子は、末端部分と、中央部分と、の両方で磁気ディスク10の表面に、物理的な高さが低減された状態で、安定して結合することができる。
また、この場合、第一PFPE化合物と第二PFPE化合物とは、共通の末端基Rt及びパーフルオロポリエーテル鎖Rf1を有することとなる。このため、第一成分と第二成分との混合特性を高め、第一PFPE化合物に特有の特性と、第二PFPE化合物に特有の特性と、を効果的に兼ね備えた潤滑剤を構成することができる。
さらに、第二PFPE化合物が式(6)で示される化合物である場合において、当該式(6)における直鎖Rf2は、当該第二PFPE化合物が有する複数の水酸基のうち一部を式(4)又は式(5)のうち少なくとも一方で示される構造単位で有することもできる。すなわち、直鎖Rf2は、末端基Rtに存在する水酸基以外の他の水酸基を、式(4)又は式(5)のいずれか一方で示される構造単位で有し、又は当該他の水酸基を、式(4)で示される構造単位と式(5)で示される構造単位との両方で有することができる。
また、上述のように第二PFPE化合物が、水酸基の一部を末端基以外の主鎖部分に有する場合、当該主鎖部分は、さらにフッ化炭素(CF2)の繰り返し直鎖構造を含むこともできる。
このような第二PFPE化合物は、より具体的には、下記の式(7)で示される化合物とすることができる。但し、式(7)において、Rf1は式(2)で示されるパーフルオロポリエーテル鎖であり、Rtは式(3)で示される末端基である。
すなわち、この場合、第二PFPE化合物は、式(6)で示される化合物であって、その1分子内に含まれる複数の水酸基のうち一部を末端基Rtに有するとともに、当該複数の水酸基のうち他の一部を式(4)で示される構造単位と式(5)で示される構造単位との両方で主鎖中に有し、さらに当該主鎖はフッ化炭素(CF2)の繰り返し直鎖構造を含むものとなる。
したがって、この場合にも、第二PFPE化合物の各分子が、立体的にかさ高くならない状態で磁気ディスク10上に安定して存在することができるため、当該磁気ディスク10と磁気ヘッド20との相互作用を効果的に抑制することができる。
このような第二成分は、具体的には、例えば、日立グローバルストレージテクノロジーズ社により製造されるZTMDシリーズの潤滑剤を利用して調製することができる。
また、第二PFPE化合物は、上述の第一副化合物又は第二副化合物とすることもできる。これら化合物も分子内に6個の水酸基を有するため、磁気ディスク10と強い結合が可能となり、磁気ディスク10上に安定して存在することができる。
このような第一成分と第二成分とを含有する潤滑剤を用いることにより、磁気ディスク10の潤滑層14は、非付着性、結合性、及び適度な流動性の全てを備えることができる。
ここで、磁気ヘッド20の浮上距離が低減されるに伴い、磁気ヘッド20と磁気ディスク10とが物理的に接触する可能性が高まるが、磁気ヘッド20と磁気ディスク10とが完全に接触するに至らない場合であっても、磁気ヘッド20と磁気ディスク10の最上部に存在する潤滑剤との相互作用が高まることで、磁気ヘッド20に潤滑剤が付着したり、付着した潤滑剤が磁気ディスク10上に落下するような現象が発生し、磁気ヘッド20の浮上特性、すなわち磁気ディスク装置1のリード/ライト特性に影響を及ぼす可能性がある。
また、磁気ヘッド20はその空気軸受面(すなわち、磁気ヘッド20のスライダのうち磁気ディスク10側の面)で、圧力のバランスをとることによって磁気ディスク10から一定の距離で浮上することができるよう設計されているが、浮上距離の低減化により潤滑剤が当該空気軸受面における圧力変動の影響を受けて流動し、磁気ディスク10上において不均一に分布するようになる。このような潤滑層14の不均一化現象もやはり、磁気ディスク装置1のリード/ライト特性に影響を及ぼす要因になり、さらには磁気ディスク装置1としての長期的な信頼性の低下を招くことになる。したがって、このような厳しい環境に置かれる潤滑剤は、これまで以上に、磁気ヘッド20への非付着性と耐久性が高度に求められる。
また、潤滑剤について、このような性能の要求が高まる一方で、長期的な信頼性を確保するためには、潤滑剤は、さらに加えて、適度な流動性、すなわち修復性も兼ね備えておく必要がある。これは、磁気ディスク10と潤滑剤との結合力を極力高めても、磁気ディスク装置1が置かれる温度・気圧・振動等の様々な環境条件や、長期間の使用によって、潤滑剤は少なからず、磁気ヘッド20の浮上によって押しのけられたり、磁気ディスク10の回転に伴う遠心力により移動する(スピンオフ)など、磁気ディスク10上において局所的には不均一化するためである。
この不均一化を修復できるように潤滑剤が適度な流動性を持たなければ、磁気ディスク装置1の信頼性は確保できない。すなわち、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下である極低浮上条件下において、信頼性の高い磁気ディスク装置1を得るには、磁気ヘッド20と磁気ディスク10との極めて狭い隙間に安定して存在し得る潤滑剤が必要となる。つまり、磁気ディスク10用の潤滑剤には、今後さらに磁気ディスク10との強固な結合力を持ち、且つ、適度な流動性を持つという、相反する特性を兼ね備える必要が高まる。
これに対し、本発明者らは、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下という極低浮上条件下における、当該磁気ヘッド20の浮上特性について鋭意検討を重ねた結果、まず、磁気ディスク10に対する適度な結合性と流動性とを兼ね備えた第一PFPE化合物を高純度で含有する第一成分を用いることにより、潤滑剤の磁気ヘッド20への付着と磁気ディスク10表面の局所的な不均一化を効果的に抑制できることを独自に見出した。
また、本発明者らは、さらに、このような高純度で第一PFPE化合物を含有する第一成分に、磁気ディスク10に強固に結合する極性の高い第二PFPE化合物を添加することにより、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下という過酷な動作環境においても、磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1の長期的な信頼性を維持できることを独自に見出した。
すなわち、本発明者らは、適度な流動性と磁気ディスク10に対する適度な結合力とを有する第一成分と、過酷な動作環境においても磁気ディスク10の表面に留まることができる程の磁気ディスク10に対する高い結合力を有する第二成分と、を組み合わせることにより、磁気ヘッド20に対する非付着性、適度な流動性、磁気ディスク10に対する結合性、の全てを兼ね備えた潤滑剤を実現できることを独自に見出したのである。
したがって、本発明によれば、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下という極低浮上条件下においても、当該磁気ヘッド20への潤滑剤の付着を抑制し、長期使用においても安定して潤滑剤が磁気ディスク10表面に存在し、信頼性を維持できる磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1を実現することができる。
次に、磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1のより具体的な例について説明する。
[実施例]
比較の対照として、第一PFPE化合物を主成分とする市販のZ TETRAOL(ソルベイソレクシス社製)(以下、「PFPE(I)」という。)を用いた。このPFPE(I)の重量平均分子量は2155、分散度は1.5であり、第一PFPE化合物の含有比率は、当該PFPE(I)100重量部に対して71重量部であった。
比較の対照として、第一PFPE化合物を主成分とする市販のZ TETRAOL(ソルベイソレクシス社製)(以下、「PFPE(I)」という。)を用いた。このPFPE(I)の重量平均分子量は2155、分散度は1.5であり、第一PFPE化合物の含有比率は、当該PFPE(I)100重量部に対して71重量部であった。
一方、第一成分として利用可能な第一の潤滑剤として、第一PFPE化合物を主成分とする市販のZ TETRAOL GT(ソルベイソレクシス社製)(以下、「PFPE(II)」という。)を用いた。このPFPE(II)の重量平均分子量は2130、分散度は1.2であり、第一PFPE化合物の含有比率は、当該PFPE(I)100重量部に対して89重量部であった。
また、第二成分として利用可能な潤滑剤として、ZTMD(日立グローバルストレージテクノロジーズ社製)(以下、「PFPE(III)」という。)を用いた。このPFPE(III)は、1分子内に8個の水酸基を有する式(7)で示される第二PFPE化合物であり、その重量平均分子量は2661であった。
そして、次のようにして、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)からなる潤滑層14を有する磁気ディスク10を作製した。すなわち、2.5インチサイズの円形ガラス基板上に、ニッケル合金からなるシード膜、クロム合金からなる下地膜、コバルト合金からなる下部磁性膜、ルテニウムからなる中間膜、コバルト合金からなる上部磁性膜を順次スパッタ成膜により形成し、その後、さらにイオンビーム法によりダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を3.5nmの厚さに形成した。このDLC膜上に、浸漬法(ディップ法)により、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)からなる厚さ1nmの均一な潤滑層14を形成した。
[浮上評価試験]
回転可能に支持された磁気ディスク10と、ロード/アンロード方式で動作する磁気ヘッド20と、を備えたスピンスタンド試験機を用いた。この試験機において、磁気ディスク10を5400rpmで回転させ、30分間、磁気ヘッド20を当該磁気ディスク10の半径16mmの位置で浮上させた。
回転可能に支持された磁気ディスク10と、ロード/アンロード方式で動作する磁気ヘッド20と、を備えたスピンスタンド試験機を用いた。この試験機において、磁気ディスク10を5400rpmで回転させ、30分間、磁気ヘッド20を当該磁気ディスク10の半径16mmの位置で浮上させた。
磁気ヘッド20の浮上高さは、当該磁気ヘッド20として上述の熱式浮上量調整ヘッドを採用することにより、2nmに制御した。試験は常温常湿の環境下で実施した。磁気ヘッド20への潤滑剤の付着の有無は、試験後に当該磁気ヘッド20を光学顕微鏡下で観察することにより判断した。
また、磁気ディスク10の表面における潤滑剤の挙動は、OSA(Oprical Surface Analyzer)を用いて評価した。磁気ディスク10の表面に形成された潤滑層14は、磁気ヘッド20の通過によって少なからず変形して、当該潤滑層14には微小な凹凸部分が形成される。そこで、潤滑層14の平均厚さから、最も高い凸部分における最大厚さを「最大凸部高さ」として評価し、潤滑剤の挙動の大小を比較した。
[修復性評価試験]
浮上評価試験で用いたものと同様のスピンスタンド試験機において、磁気ディスク10を5400rpmで回転させ、4時間、磁気ヘッド20を当該磁気ディスク10の半径17mmの位置で浮上させた。
浮上評価試験で用いたものと同様のスピンスタンド試験機において、磁気ディスク10を5400rpmで回転させ、4時間、磁気ヘッド20を当該磁気ディスク10の半径17mmの位置で浮上させた。
磁気ヘッド20の浮上高さは、当該磁気ヘッド20として上述の熱式浮上量調整ヘッドを採用することにより、当該磁気ヘッド20と磁気ディスク10との接触地点から2nm程度まで、当該磁気ヘッド20を当該磁気ディスク10側に押し込む深さに制御した。試験は常温常湿の環境下で実施した。
磁気ディスク10の表面における潤滑剤の修復性はOSAを用いて評価した。試験は磁気ヘッド20をアンロードさせた時点で終了とした。試験終了直後において、磁気ディスク10のうち磁気ヘッド20が浮上していた位置における潤滑層14の平均減少深さ(潤滑層14の平均厚さを基準とした凹部の平均深さ)を「第一の平均減少深さD1」として評価した。また、試験終了から24時間経過後においても、同様に、磁気ヘッド20の浮上位置における潤滑層14の平均減少深さを「第二の平均減少深さD2」として評価した。そして、第二の平均減少深さD2を第一の平均減少深さD1で除して100を乗じた値(すなわち、計算式(D2/D1)×100により得られる値)を修復率(%)として算出した。この修復率が高いほど、潤滑剤は、不均一化した後に再び均一化する特性、すなわち修復性に優れていることとなる。
図3には、これら浮上評価試験及び修復性評価試験の結果の一例を示す。図3に示す浮上評価試験の結果より、PFPE(I)を用いた磁気ディスク10においては、最大凸部高さが最も大きく、しかも潤滑剤の磁気ヘッド20への付着が発生した。
これに対し、PFPE(II)又はPEPE(III)を用いた磁気ディスク10においては、最大凸部高さを小さく抑えることができ、磁気ヘッド20に対する付着もみられなかった。
また、図3に示す修復性評価試験の結果より、PFPE(II)の修復率は、PFPE(I)及びPFPE(III)のそれに比べて高かった。PFPE(I)の修復率は、PFPE(III)のそれに比べて高かった。
このように、PFPE(II)については、浮上評価試験及び修復性評価試験のいずれにおいても好ましい結果が得られた。これに対し、PFPE(III)については、浮上評価試験において良好な結果が得られたが、修復性は十分なものとはいえなかった。また、PFPE(I)の特性は、PFPE(II)及びPEPE(III)のいずれに比しても劣るものであった。
ここで、PFPE(I)及びPFPE(II)の主成分は共に、第一PFPE化合物である。PFPE(I)とPFPE(II)との違いは、この第一PFPE化合物の含有比率、すなわち主成分以外の副成分の含有比率であり、このような比率の差が上述の試験の結果に反映されたものと考えられる。
すなわち、PFPE(I)には、上述の第一副化合物及び第二副化合物が合わせて10重量%程度含まれるとともに、上述の第三副化合物もまた10重量%程度含まれ、残りの約80重量%が第一PFPE化合物である。
図3に示されているPFPE(I)の結果は、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下という極低浮上領域においては、PFPE(I)から構成される潤滑層14が容易に流動して不均一化しやすく、当該磁気ヘッド20に付着しやすいことを示している。
このような結果は、特に、PFPE(I)における第三副化合物の存在に起因していると考えられる。すなわち、この第三副化合物は、主成分である第一PFPE化合物に比べて分子量が小さく、しかも1分子内の水酸基の個数が2個と少ないため、磁気ディスク10に対する結合性に乏しい。
このため、磁気ディスク10の表面においてPFPE(I)の流動性は必要以上に高いものとなり、この結果、浮上評価試験においては、最大凸部高さの顕著な増加と、磁気ヘッド20への容易な付着が発生したと考えられる。
一方、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)による分析の結果から、PFPE(II)における第三副化合物の含有比率は5重量%程度であり、PFPE(I)の約半分と少なかった。このため、PFPE(II)の流動性はPFPE(I)に比して低減され、磁気ヘッド20への付着も発生しなかったと考えられる。
また、PFPE(I)における第一副化合物及び第二副化合物の含有比率は、PFPE(II)のそれに比べて高かった。これら第一副化合物及び第二副化合物は、水酸基を6個有し、高い極性を有するため、第一PFPE化合物に比べて、磁気ディスク10への結合性が高い。
このため、PFPE(I)の磁気ディスク10への結合性はPFPE(II)のそれよりも高くなり、当該PFPE(I)からなる潤滑膜14は、当該PFPE(II)からなる潤滑膜14に比べて、いったん不均一化すると、その不均一な状態を維持しやすくなり、修復性が低かったと考えられる。
これらの結果から、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下という極低浮上仕様の磁気ディスク装置1に適用する潤滑剤においては、分子量が低く、且つ、1分子内の水酸基の個数が少なく、磁気ディスク10との結合性に乏しい成分の存在は好ましくないと考えられた。
そして、副成分の含有量が低減され、高純度の第一PFPE化合物を含有するPFPE(II)は、磁気ヘッド20に付着しにくい非付着性と、最大凸部高さを抑えつつ高い修復性を実現する適度な流動性と、を備えていることが確認された。
一方、PFPE(III)は、第二PFPE化合物が水酸基を8個有することに起因する、磁気ディスク10に対する高い結合性のために、修復性には乏しい一方で最大凸部高さはPFPE(II)と同程度に抑えることができ、さらに十分な非付着性を備えていることが確認された。
[減圧試験]
上述の浮上評価試験及び修復性評価試験における例と同様に、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)からなる潤滑層14が形成された磁気ディスク10を作製した。そして、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)のそれぞれについて、磁気ディスク10を備えた磁気ディスク装置1を6台ずつ作製した。
上述の浮上評価試験及び修復性評価試験における例と同様に、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)からなる潤滑層14が形成された磁気ディスク10を作製した。そして、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)のそれぞれについて、磁気ディスク10を備えた磁気ディスク装置1を6台ずつ作製した。
各磁気ディスク装置1を減圧チャンバーの中に設置し、室温でランダムに磁気ヘッド20にリード処理及びライト処理を実行させながら、当該減圧チャンバー内の圧力を徐々に低減した。なお、チャンバー内の減圧に伴い、磁気ヘッド20の浮上距離は減少していくため、当該磁気ヘッド20と潤滑層14との相互作用、及び当該磁気ヘッド20と磁気ディスク10との接触の可能性が増大していく。したがって、この減圧試験では、減圧により磁気ヘッド20と磁気ディスク10との接触を引き起こすような過酷な環境を作り出することによって、磁気ディスク10の耐久性、すなわち磁気ディスク10に対する潤滑剤の結合力を検証することができる。
具体的に、チャンバー内の圧力を0.459atm(地上から20Kftの地点に相当する圧力)に維持した減圧状態で、磁気ディスク装置1におけるハードエラーの発生の有無を検査した。そして、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)のそれぞれについて、6台の磁気ディスク装置1のうち、ハードエラーが発生した台数を評価した。
図4には、この減圧試験の結果の一例を示す。図4に示すように、PFPE(I)又はPFPE(III)からなる潤滑層14が形成された磁気ディスク装置1については、6台全てにおいてハードエラーは発生しなかった。これに対し、PFPE(II)からなる潤滑層14が形成された磁気ディスク装置1については、6台のうち3台においてハードエラーが発生した。すなわち、PFPE(II)を用いた磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1の耐久性は著しく劣っていた。
図4に示される減圧試験の結果についても、上述したようなPFPE(I)とPFPE(II)との第一PFPE化合物の含有比率、すなわち副成分の含有比率の違いが反映されたものと考えられる。
すなわち、減圧試験のような耐久性を要求される試験では、潤滑剤がいかに磁気ディスク10と強固に結合しているかという点が重要となる。この結合性を担う潤滑剤の成分は、極性の高い化合物である。すなわち、潤滑剤の結合性を高めるには、例えば、水酸基を8個有する第二PFPE化合物が有効である。また、このような1つの分子内に多くの水酸基を有する化合物としては、PFPE(I)中にも、水酸基を6個有する上述の第一副化合物及び第二副化合物が10重量%程度存在している。
これに対し、PFPE(II)に水酸基を6個以上有する極性の高いパーフルオロポリエーテル化合物はほとんど存在していない。このため、PFPE(II)を用いた磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1の耐久性は、PFPE(I)を用いた磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1のそれより劣る結果になったものと考えられる。
このように、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下の場合においては、第一PFPE化合物のように水酸基を4個有するパーフルオロポリエーテル化合物であっても、その極性は長期的な耐久性を獲得するためには十分でなく、当該第一PFPE化合物の純度を高めるだけでは潤滑剤に要求される特性を全て十分に備えることができないことが確認された。
したがって、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下という極低浮上仕様の磁気ディスク装置1に適用する潤滑剤は、磁気ディスク10と強固に結合しうる極性の高い成分をも含む必要があると考えられた。
これらの検討により、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下という極低浮上領域において、PFPE(I)、PFPE(II)、又はPFPE(III)のいずれかを単独で潤滑剤として使用した場合には、(i)磁気ヘッド20に付着しない非付着性、(ii)修復性を高めるための適度な流動性、(iii)過酷な環境においても十分な耐久性を発揮するための結合性、という3つの特性の全てを満足する程度に備えることができないことがわかった。
一方で、上述のような考察に基づけば、例えば、PFPE(II)とPFPE(III)とを混合して用いることにより、非付着性、流動性、結合性の全てを兼ね備えた潤滑剤を実現できることが確認された。
また、上述のPFPE(I)及びPFPE(II)における副成分の含有比率の比較の結果に基づいて、第一PFPE化合物は、第一成分全体の100重量部に対し、80重量部以上含まれることが好ましいことも確認された。
また、PFPE(I)についての減圧試験の結果に基づいて、水酸基を6個有する第一副化合物及び第二副化合物も第二成分として利用可能であると考えられる一方で、上述の試験の結果全体から、水酸基を8個有するPFPE(III)のような第二PFPE化合物が第二成分としてより好ましいとも考えられた。
上述したような第一成分と第二成分とを含有する潤滑剤を用いれば、磁気ヘッド20の浮上距離が10nm以下の極低浮上領域にあって、潤滑剤の磁気ヘッド20への付着を抑制し、長期使用においても潤滑剤が安定して磁気ディスク10の表面に存在し、信頼性を維持できる磁気ディスク10及び磁気ディスク装置1を提供することができる。
1 磁気ディスク装置、10 磁気ディスク、11 非磁性基板、12 磁性層、13 保護層、14 潤滑層、20 磁気ヘッド、21 ヘッドアセンブリ、22 ボイスコイルモータ、30 筐体、31 スピンドルモータ、40 回路基板、50 フレキシブルケーブル、60 ランプ。
Claims (9)
- 非磁性基板上に形成された磁性層、保護層、及び潤滑層を有する磁気ディスクであって、
前記潤滑層は、第一成分と第二成分とを含有する潤滑剤から構成され、
前記第一成分は、重量平均分子量が500〜6000の範囲で、分散度は1.3未満であり、その主成分として式(1)で示される第一パーフルオロポリエーテル化合物を含有し、
前記第二成分は、重量平均分子量が500〜6000の範囲で、1分子内に含まれる水酸基の平均個数が6〜10の範囲である、第二パーフルオロポリエーテル化合物である
ことを特徴とする磁気ディスク。
- 前記潤滑剤における前記第一パーフルオロポリエーテル化合物の含有比率は、前記潤滑剤100重量部に対して、8〜92重量部の範囲である
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク。 - 前記式(6)において、直鎖Rf2は、前記水酸基のうち他の一部を式(4)又は式(5)のうち少なくとも一方で示される構造単位で有する
ことを特徴とする請求項4に記載の磁気ディスク。 - 請求項1に記載の磁気ディスクと、
前記磁気ディスクに対する情報の書き込み及び読み取りの処理を行う磁気ヘッドと、
を備えた
ことを特徴とする磁気ディスク装置。 - 前記磁気ディスク上における前記磁気ヘッドの浮上距離が10nm以下である
ことを特徴とする請求項7に記載の磁気ディスク装置。 - 前記磁気ディスク上における前記磁気ヘッドの浮上は、まず前記磁気ヘッドを前記磁気ディスクに接触させ、その後、前記磁気ヘッドと前記磁気ディスクとが接触した位置から前記浮上距離だけ前記磁気ヘッドを浮上させることにより行う
ことを特徴とする請求項8に記載の磁気ディスク装置。
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JP2010231857A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Hoya Corp | 磁気ディスク用潤滑剤化合物及び磁気ディスク |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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