JP2009145568A - 加熱体、及びその加熱体を有する像加熱装置 - Google Patents

加熱体、及びその加熱体を有する像加熱装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発熱抵抗体の発熱分布を均一化でき、記録材が通過する通紙領域と通過しない非通紙領域との温度差を低減できる加熱体の提供。
【解決手段】基板14の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極21と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極22と、を有する。前記電極21・22において、第2領域21b・22bの前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、発熱抵抗体15の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、A1 ≦ A2×S1×L2/(29.4×S2×L1)を満たしている。
【選択図】図10

Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタ等の画像形成装置に搭載される画像加熱定着装置(定着器)に用いれば好適な加熱体、及びその加熱体を有する像加熱装置に関する。
電子写真式の複写機やプリンタ等の画像形成装置に搭載する画像加熱定着装置(定着器)として、フィルム加熱方式ものがある。フィルム加熱方式の定着装置は、セラミックス製の基板上に通電発熱体を有するヒータと、このヒータと接触しつつ移動する定着フィルムと、この定着フィルムを介してヒータとニップ部を形成する加圧ローラと、を有するものがある。特許文献1と特許文献2にはこのタイプの定着装置が記載されている。未定着トナー画像を担持する記録材は定着装置のニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これにより記録材上のトナー画像は記録材に加熱定着される。この定着器は、ヒータへの通電を開始し定着可能温度まで昇温するのに要する時間が短いというメリットを有する。従って、この定着器を搭載するプリンタは、プリント指令の入力後、一枚目の画像を出力するまでの時間(FPOT:first printout time)を短く出来る。またこのタイプの定着器は、プリント指令を待つ待機中の消費電力が少ないというメリットもある。
ところで、定着フィルムを用いた定着器を搭載するプリンタで小サイズの記録材を大サイズの記録材と同じプリント間隔で連続プリントすると、ヒータの記録材が通過しない領域(非通紙領域)が過度に昇温することが知られている。ヒータの非通紙領域が過昇温すると、ヒータを保持するホルダや加圧ローラが熱により損傷する場合がある。
そこで、定着フィルムを用いた定着器を搭載するプリンタは、小サイズの記録材に連続プリントする場合、大サイズの記録材に連続プリントする場合よりもプリント間隔を広げる制御を行いヒータの非通紙領域の過昇温を抑えている。
しかしながら、プリント間隔を広げる制御は単位時間あたりの出力枚数を減らすものであり、単位時間当りの出力枚数を大サイズの記録材の場合と同等或いは若干少ない程度に抑えることが望まれる。
そこで、上述した定着器に用いるヒータとして、ヒータ基板にヒータ基板の長手方向に沿って二本の電極を設ける。そしてその二本の電極の間に、正の温度係数(PTC:Positive Temperature Coefficient)の発熱抵抗体を設けたものを用いることも考えられている(特許文献3)。
図15にそのヒータの一例を示す。図中、214はヒータ基板、221及び222は電極であり、221a及び222aの領域に給電用コネクタが繋がれる。2本の電極221と222は基板214の長手方向に沿って設けられている。215は2本の電極221と222間に繋がれた通電発熱体としての発熱抵抗体である。また、図16は図15のヒータを電気的に表した回路図である。図16を参照すれば分かるように、このヒータは2本の電極221と222間に無数の抵抗215rを並列につないだ構成と見なすことができる(以下、このようなタイプのヒータを通紙方向通電タイプと称する)。
上記ヒータにおいて、プリンタに用いられる大サイズの記録材が通過する領域(大サイズ通紙領域D)に小サイズの記録材を通過させた場合には、その小サイズの記録材が通過する領域(小サイズ通紙領域E)の外側に非通紙領域Fが生ずる。小サイズ通紙領域Eでは記録材に熱を奪われるので温度上昇しにくい。そのため小サイズ通紙領域Eの発熱抵抗体215の抵抗値が上がりにくく小サイズ通紙領域Eの発熱抵抗体215への通電は維持される。逆に非通紙領域Fでは昇温により発熱抵抗体215の抵抗値が上昇するので電流が流れにくくなり、非通紙領域Fの過昇温が抑えられる。
特開昭63−313182号公報 特開平4−44075号公報 特開平5−19652号公報
ところが、実際に上記ヒータを定着器に搭載して調べてみると、記録材を通紙していないにも拘わらずヒータ基板の長手方向において発熱抵抗体に発熱分布ムラが発生することが分かった。その理由を検証してみたところ電極の抵抗に原因があることが判明した。ヒータ基板の長手方向に沿って設けた2本の電極は導電性は高いが抵抗値はゼロではない。従って、電極にも自身の抵抗による電圧降下が生じる。そのため、記録材を通紙していない状態であるにも拘わらず、給電コネクタと接触する領域に近い側(図10の発熱体のうち左側)の発熱量が大きく、その領域から遠い側(図10の発熱体のうち右側)の発熱量が小さくなってしまう。
本発明の目的は、発熱抵抗体の発熱分布を均一化でき、記録材が通過する通紙領域と通過しない非通紙領域との温度差を低減できる加熱体、及びこの加熱体を有する像加熱装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための構成は、基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、を有し、サイズの異なる記録材上の画像を加熱する像加熱装置に用いられる加熱体であって、
前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
前記第1の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の他方の端部の内側に設けられており、
前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
A1 ≦ A2×S1×L2/(29.4×S2×L1)
を満たしていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための構成は、基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、を有し、サイズの異なる記録材上の画像を加熱する像加熱装置に用いられる加熱体であって、
前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
A1 ≦ A2×S1×L2/(56.7×S2×L1)
を満たしていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための構成は、可撓性部材と、前記可撓性部材を加熱する加熱体と、前記加熱体と前記可撓性部材を挟んでニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、サイズの異なる記録材を前記ニップ部で挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
前記加熱体は、基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
前記第1の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の他方の端部の内側に設けられており、
前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
A1 ≦ A2×S1×L2/(29.4×S2×L1)
を満たしていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための構成は、可撓性部材と、前記可撓性部材を加熱する加熱体と、前記加熱体と前記可撓性部材を挟んでニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、サイズの異なる記録材を前記ニップ部で挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
前記加熱体は、基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
前記第1の電極及び前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
A1 ≦ A2×S1×L2/(56.7×S2×L1)
を満たしていることを特徴とする。
本発明によれば、発熱抵抗体の発熱分布を均一化でき、記録材が通過する通紙領域と通過しない非通紙領域との温度差を低減できる加熱体、及びこの加熱体を有する像加熱装置を提供することができる。
本発明を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
(1)画像形成装置例
図1は本発明に係る像加熱装置を画像加熱定着装置として搭載できる画像形成装置の一例の概略構成模型図である。この画像形成装置は、電子写真画像形成方式を用いて普通紙、厚紙、樹脂シートなどの記録材に画像を形成するレーザービームプリンタである。このプリンタは、使用可能な記録材の最大サイズがレターサイズ(216mm×279mm)である。そしてそのレターサイズの記録材を該記録材の長辺(279mm)と記録材搬送方向とを平行にして搬送できるように構成してある。また、記録材の搬送基準は後述する画像加熱定着装置のヒータの長手方向中央になっている。
本実施例に示すプリンタは、プリンタの筐体を構成する不図示のプリンタ本体(画像形成装置本体)に像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)1を有する。その感光ドラム1の外径は約24mmである。ホストコンピューターなどの外部機器からプリント指令信号を入力すると、感光ドラム1は駆動モータ(不図示)により所定のプロセススピードをもって矢印方向へ回転駆動される。その感光ドラム1の回転動作中に一次帯電手段としての帯電ローラ2が感光ドラム1の外周面(表面)を所定の極性・電位に一様に帯電する。そしてその感光ドラム1表面の帯電処理面に対して露光手段としてのレーザビーム走査露光装置3がレーザ光Lの走査露光を行う。これにより感光ドラム1表面の帯電処理面に目的の画像情報に応じた静電潜像(静電像)が形成される。現像手段としての現像装置4は現像ローラ4aを有する。そしてその現像ローラ4aに現像バイアスが印加されることにより現像ローラ4aの外周面(表面)から現像剤としてのトナー(現像剤)を感光ドラム1表面に転移させる。これにより感光ドラム1表面の潜像がトナー画像(現像像)として顕像化(現像)される。
感光ドラム1表面と転写手段としての転写ローラ5の外周面(表面)との間の転写ニップ部Tnには給送手段としての不図示の給紙機構から記録材Pが給送される。その記録材Pは転写ニップ部Tnで挟持搬送される。その搬送過程において転写ローラ5に転写バイアスが印加されることにより感光ドラム1表面のトナー画像が記録材P上に転写される。転写ニップ部Tnでトナー画像の転写を受けた記録材Pは感光ドラム1表面から分離されて画像加熱定着装置8へと搬送される。この定着装置8によりトナー画像の加熱定着処理を受け、画像形成物(コピー、プリント)として出力される。現像装置4や、転写ローラ5に印加されるバイアスの印加タイミングは、センサ7(以下TOPセンサと称す)のON、OFF信号に基づいて制御される。本実施例では、TOPセンサとしてフォトインタラプターを使用した。記録材Pへのトナー画像転写後の感光ドラム1表面はクリーニング手段6の有するクリーニングブレード6aにより転写残りトナー等の残存付着物の除去処理を受け、繰り返して画像形成に供される。
(2)定着装置8
図2は定着装置8の一例の横断側面模型図である。図3は定着装置8の縦断側面模型図である。図4は定着装置8を記録材導入側から見た図である。この定着装置8は、テンションレスタイプのフィルム加熱方式の像加熱装置である。
以下の説明において、定着装置又はその定着装置を構成している部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向をいう。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向をいう。厚み方向とは長手方向及び短手方向と直交する方向をいう。また、長さとは長手方向の寸法をいう。幅とは短手方向の寸法をいう。厚み或いは膜厚とは厚み方向の寸法をいう。
本実施例に示す定着装置8は、加熱体としてのヒータ13と、可撓性部材としての定着フィルム12と、ガイド部材としてのステイ11と、バックアップ部材としての加圧ローラ18と、を有する。ステイ11と、フィルム12と、ヒータ13と、加圧ローラ18は、何れも長手方向に細長い部材である。
1)ステイ
ステイ11は、耐熱性樹脂材料により横断面樋型に形成してある。ステイ11の幅方向の下面中央には長手方向に沿って凹字形状の溝11aが設けられ、その溝11aにヒータ13を保持させている。フィルム12は耐熱性フィルムによりエンドレス(円筒状)に形成してある。そしてそのフィルム12はステイ11に外嵌されている。フィルム12の内周長とステー11の外周長はフィルム12の方を例えば3mm程大きくしてある。従ってフィルム12は周長に余裕をもってステイ11にルーズに外嵌させてある。そしてステイ11の両端部が不図示の装置側板対に保持されている。
2)定着フィルム
フィルム12は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるため、その膜厚は総厚約40〜100μm程度としてある。フィルム12の材料として、耐熱性・離型性・強度・耐久性等のあるPI・PTFE・PFA・FEP等の単層フィルムを使用できる。またフィルム12の材料として、ポリイミド・ポリアミドイミド・PEEK・PES・PPS等の外周表面にPTFE・PFA・FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本実施例のフィルム12は、ポリイミドフィルムの外周表面にPTFE・PFA等のフッ素樹脂に導電剤を添加したコート層を設けたものであるが、特にこれに限られず金属等で形成される素管等を用いても良い。
3)加圧ローラ
加圧ローラ18は、アルミニウム・鉄・ステンレス等の芯軸19と、この芯軸19の外周に設けられたシリコーンゴム等の離型性のよい耐熱ゴム弾性体層(以下、弾性層と記す)20と、を有する。加圧ローラ18は外径が20mmであり、弾性層20の肉厚は3mmである。また、弾性層20の外周面には、記録材P、フィルム12の搬送性の向上、トナーによる汚れ防止の観点から、フッ素樹脂を分散させたコート層(不図示)が設けてある。フィルム12の下方においてフィルム12と並列に配置された加圧ローラ18は芯軸19の両端部が装置側板対に軸受25L・25Rを介して回転自在に保持されている。この加圧ローラ18に対しフィルム12がステイ11を介して加圧バネ等の加圧手段(不図示)により加圧され、その加圧力を受けて加圧ローラ18の弾性層20が弾性変形する。これによって加圧ローラ18はヒータ13との間にフィルム12を挟んで所定幅のニップ部(定着ニップ部)Nを形成している。
4)ヒータ
図5は本実施例に係るヒータ13の一例を表わす図である。(a)はヒータ13の表面を表わす説明図、(b)はヒータ13の裏面を表わす説明図、(c)は発熱抵抗体15を基板14に形成する前の第1の電極21と第2の電極22の配置態様を表わす説明図である。
14は耐熱特性及び絶縁特性に優れた長手方向に細長いガラス製或いはセラミック製のヒータ基板である。本実施例では基板14として低熱膨張である合成石英の基板を用いている。基板14のサイズは長さ約270mm、幅10mm、厚み約0.7mmである。
21は基板14の短手方向の一端側に基板14の長手方向に沿って設けられている第1の電極である。22は基板14の短手方向の他端側に基板14の長手方向に沿って設けられている第2の電極である。電極21・22は、例えばAgやAg/Ptなどの電気導電材料にガラス粉末を混ぜたペースト(導体)を、基板14にスクリーン印刷したものである。電気導電材料とガラス粉末の配合を変えることで電極21・22の体積抵抗値は調整できる。
電極21は、基板14の短手方向の一端側(記録材搬送方向上流側)に形成されている。この電極21は、基板14の表面(ニップ部N側の面)に、給電用の第1領域21aと、発熱抵抗体15への通電用の第2領域21b((c)の黒の太線部分)と、を有する。第1領域21aは、基板14の長手方向の一方の端部(右端部)の内側に設けられている。第2領域21bは、第1領域21aと接続され、その接続位置から基板14の長手方向に沿って他方の端部(左端部)の内側まで設けられている。そして第2領域21bは長手方向全域が発熱抵抗体15と接続している。その第2領域21bへは第1領域21aから通電される。従って、給電側となる第1領域21aから第2領域21bを見た場合、第2領域21bは基板14において第1領域21aとは反対側の端部の内側に設けられている。(c)では発熱抵抗体15と接続される第2領域21bを分かりやすく示すために黒の太線で表わしているが、本実施例では第2領域21bの材料は第1領域21aの材料と同じである。このことは下記の第2の電極22も同じである。
電極22は、基板14の短手方向の他端側(記録材搬送方向下流側)に形成されている。この電極22は、給電用の第1領域22aと、発熱抵抗体15への通電用の第2領域22b((c)の黒の太線部分)と、第2領域22bと第1領域22aとを接続する延長領域22cと、を有する。第1領域22aは、基板14表面において基板14の長手方向の一方の端部(右端部)の内側に設けられている。第2領域22bは、基板14表面において第1領域22aと所定の間隔を置いて離された位置から基板14の長手方向に沿って他方の端部(左端部)の内側まで設けられている。従って第2領域22bは、基板14表面において第1領域22aと接触していない。つまり第2領域22bは第1領域22aとは非接触である。そして第2領域21は長手方向全域が発熱抵抗体15と接続している。延長領域22cは、基板14表面で一端が第2領域22bと接続している。その延長領域22cの他端側は基板14に設けられた貫通孔14h1に流し込ませたペーストを介して基板14の裏面(ニップ部Nと反対側の面)に引き出され、その引き出し位置から基板14の長手方向に沿って第1領域22aと対応する位置まで設けられている。そしてその延長領域22cの他端側は基板14に設けられた貫通孔14h2に流し込ませたペーストを介して第1領域22aと接続している。従って第2領域22bには第1領域22aから延長領域22cを通じて通電される。従って、電極22においても、給電側となる第1領域22aから第2領域22bを見た場合、第2領域22bは基板14において第1領域22aとは反対側の端部の内側に設けられている。
電極21・22の第1の領域21a・22aと第2の領域21b・22bは全て同一材料で形成しても良いし、第1の領域21a・22aと第2の領域21b・22bの材料を異ならせても良い。本実施例では第1の領域21a・22aと第2の領域21b・22bを同一材料で形成した。また第2領域21b・22bの長さは約220mm程度、幅は約1mm程度、厚みは数十μm程度である。
発熱抵抗体15は、基板14の長手方向に沿って基板14の表面に形成されている。この発熱抵抗体15は、例えば酸化ルテニウム等のPTC特性をもつ電気抵抗材料を基板14にスクリーン印刷にて成膜したものである。そしてその発熱抵抗体15は電極21の第2領域21bと電極22の第2領域22bとを電気的に繋ぐように電極21・22の上から印刷されている。発熱抵抗体15の長さは電極21・22の第2領域21b・22bの長さと同じにしてある。この発熱抵抗体15も電気抵抗材料の配合を変えることで体積抵抗値を調整できる。
本実施例のヒータ13は、電極21・22の第2領域21b・22bを発熱抵抗体15を介して接続する構成である。従って、電極21の第2領域21bと電極22の第2領域22bとにより記録材搬送方向と平行な方向に無数の抵抗を並列につないだ構成と見なすことができる(通紙方向通電タイプ)。ここで、電極21・22において、第2領域21b・22bとは発熱抵抗体15の発熱分布に影響を与える電圧降下の生じる領域を意味している。つまり、発熱抵抗体15と接続する領域(図5(c)の黒の太線部分)が第2領域に相当する。従って、電極22の延長領域22cは第2領域22bに含まれない。
また本実施例のヒータ13は、電極21・22の第1領域21a・22aの一部と発熱抵抗体15が保護層16により覆われて保護される(図6)。保護層16としてガラスやフッ素樹脂等を第1領域21a・22aの一部及び発熱抵抗体15上にコートしている。そしてその保護層16の表面がフィルム12の内周面(内面)と接触するようにヒータ13はステイ11の溝11aに保持されている。
5)本実施例のヒータの変形例
また、図5に示すヒータ13は、それぞれ、電極21において第2領域21bのうち電気的に最も第1領域21aに近い部分(図5及び図7に記載のXの部分)は基板14の長手方向の一方の端部付近(端部内側)に設けられている。また電極22において第2領域22bのうち電気的に最も第1領域22aに近い部分(図5及び図7に記載のYの部分)は基板14の長手方向の他方の端部付近(端部内側)に設けられている。つまり、図5及び図7に示すヒータ13は、共に、電極21・22から発熱抵抗体15への電流の入口は基板14の長手方向両端部に分かれている。
また、図5に示すヒータ13は、電極21・22の第1領域21a・22aを基板14の一方の端部の内側にまとめて設けている。これによって、第1領域21a・22aに接続されるプリンタ本体のヒータへ給電用コネクタを一つにすることができ、省スペース化できる。特に省スペースを意図しないのであれば、その他の形態としては、基板14に貫通孔14h1・14h2を設け電極22の一部(延長領域22c)を基板14裏面に配置する構成を採用しなくても、その電極22の一部22cを基板14表面に設けても構わない。また基板14表面の長手方向に沿ってもう1本導通経路を配し電極22に接続させる構成、或いは図7のように基板14の長さ方向の両側において給電用コネクタを電極21・22に接続させる構成を採用してもよい。以後説明の簡略化のために、電極21・22及び発熱抵抗体15に関し上述のようなパターンを有するヒータ13を「通紙方向通電パターンタイプ」と呼ぶ事にする。
(3)定着装置の加熱定着動作
図6の(a)はヒータ13と温調制御系の関係を表わす説明図、(b)は(a)のb−b線矢視拡大断面図である。
加圧ローラ18の芯軸19の端部に設けられた駆動ギアG(図4)が定着モータMにより回転駆動されることによって、加圧ローラ18は矢印方向に回転する。加圧ローラ18が回転されるとニップ部Nにおいてフィルム12に加圧ローラ18との摩擦力で移動力が作用する。その移動力によってフィルム12は加圧ローラ18の周速と略同速度をもってフィルム12内面がヒータ13の保護層16表面に接触(摺動)しつつフィルム12が矢印方向に従動回転される。フィルム12は非回転時においてはヒータ13と加圧ローラ18とのニップ部Nに挟まれている部分を除く残余の大部分の略全周長部分がテンションフリーである。回転時においてはニップ部Nの部分のみにおいてフィルム12にテンションが加わる。
このようにフィルム12をステイ11に余裕をもって懸回し回転駆動することにより、フィルム12の回転過程におけるヒータ13長手方向に沿う寄り移動力を小さくでき、フィルム12の寄り移動制御手段等を省略できる。また駆動トルクも小さくできて装置構成の簡略化、小型化、低コスト化等を図ることができる。
制御手段としてのCPU101(図6)は、通電制御手段としてのトライアック102をオンする。これによりAC電源103からプリンタ本体に設けられている給電用コネクタ(不図示)を介してヒータ13の電極21・22に給電される。そしてその電極21・22の第2領域21b・22b間に発熱抵抗体15を通じて通電される。これにより発熱抵抗体15が発熱し、基板14が加熱され、ヒータ13全体が急速昇温する。その昇温に応じて加熱される基板14の温度を基板14裏面に設けられた温度検知手段としてのサーミスタ31により検知する。サーミスタ31は、安定した定着性を確保するために、ヒータ13裏面(フィルム12の内周面(内面)と接触するヒータ13の表面に対して反対側の面)において、記録材搬送基準部付近(発熱抵抗体15の長手方向の中央部付近)に配置してある。CPU101は、そのサーミスタ31の出力(検知温度)をA/D変換して取り込む。そしてサーミスタ31からの出力に基づいて、トライアック102によりヒータ13に通電する電力を位相制御或いは波数制御等により制御して、ヒータ13の温度制御を行なう。即ち、CPU101は、記録材Pが担持する未定着トナー像tを加熱定着する工程中、サーミスタ31の検知温度が設定温度(目標温度)を維持するようにヒータ13への通電を制御する。つまり、サーミスタ31の検知温度が所定の設定温度より低い場合にはヒータ13が昇温するように、高い場合にはヒータ13が降温するように通電を制御することによって、ヒータ13を設定温度に温調している。加熱定着工程中の設定温度は、加圧ローラ18の温まり具合や、記録材Pの種類(普通紙、厚紙、樹脂シート等)等に応じてCPU101により設定される。加圧ローラ18の温まり具合は、連続プリント時のプリント枚数をカウントしたり、連続プリント時の時間をカウントしたりして推測できる。従って、本実施例のプリンタは、記録材Pの種類に応じた複数の設定温度を有し、その設定温度を加圧ローラ18の温まり具合や、記録材Pの種類等に応じて可変する制御を行うようになっている。
而して、上記の加圧ローラ18及びフィルム12の回転とヒータ13への通電を行なわせた状態において、未定着トナー画像tを担持した記録材Pがニップ部Nにトナー像担持面を上向きにして導入される。その記録材Pはフィルム12と一緒にニップ部Nで挟持搬送され、該ニップ部Nにおいてフィルム12内面に接しているヒータ13の熱エネルギーがフィルム12を介して記録材Pに付与され、ニップ部Nにおける加圧力によってトナー像tの熱圧定着がなされる。
(4)ヒータの通電方向の説明
図8の(a)と(b)は従来のヒータ113の一例を表わす図であって、ヒータ113を発熱抵抗体115側から見た平面図である。図9は図5に示すヒータ13に発生する発熱ムラを表わす説明図である。
図8の(a)に示すヒータ113は、発熱抵抗体115を基板114の長手方向に対し往復させる構成、即ちプリンタ本体側の給電コネクタと接触する2つの電極121・122間に一つの発熱抵抗体115を導電体116を介して直列に繋いだものである。図8の(b)に示すヒータ113は、基板114の長手方向に対し往路だけを発熱抵抗体115とする構成、即ちプリンタ本体側の給電コネクタと接触する2つの電極121・122間に一つの発熱抵抗体115を導電体116を介して直列に繋いだものである。このようなタイプのヒータ113では、小サイズの記録材が通過した際に、小サイズ通紙領域E(図6(a)参照)は記録材へ熱が奪われることにより比較的熱が下がるが、非通紙領域F(図6(a)参照)は熱が奪われないため温度が上昇していく傾向にある。この傾向はヒータ113の形態のヒータにおいては、発熱抵抗体115がPTC特性を大きくもつほどさらに顕著になる。
これに対して、本実施例のような通紙方向通電パターンタイプのヒータ13では、同様なPTC特性をもつ発熱抵抗体15を用いても、基板14に対して、長手方向だけでなく通紙方向にも電流の流れが形成される。つまり、発熱抵抗体15において記録材Pが通過しない非通紙領域F(図6(a)参照)等の温度が上昇した場合、抵抗が高い非通紙領域Fへは電流が流れにくくなる。そのため、電流は第2領域21b・22bを経由して発熱抵抗体15の温度が上昇しづらい比較的低くなる小サイズ通紙領域E(図6(a)参照)へ流れる。そのため、小サイズ通紙領域Eにおける通電状態が確保されつつ非通紙部領域Fにおける過昇温が抑えられるという特性が発生する。この過昇温抑制効果は、PTC特性の度合いが大きいほど大きい。
しかしながら、図5に示すヒータ13は、電極21・22と発熱抵抗体15との体積抵抗値が比較的近いとき、ニップ部Nに記録材Pを通紙(導入)していない状態において、すでに発熱抵抗体15が全面で均一な発熱状態にならないことが起こる。すなわちその場合、発熱抵抗体15において、基板14の長手方向両端の通電量が長手方向中央の通電量より多くなり、発熱分布も両端が高く、中央が低くなる現象が発生する(図9参照)。その理由は、電極21・22が抵抗をもっているため電極21・22内の電圧降下が発生し、このことで同じ電極21・22内であっても電流の入り口からの距離が遠い所ほど、発熱抵抗体15へ流れ込む電流が減ってしまうからである。
本実施例のヒータ13の形状、即ち電流の入り口が基板14の長手方向両端部である構成では、電流の入り口にもっとも遠い所とは発熱抵抗体15の中心に、最も近い所とは発熱抵抗体15の両端になる。そのため、発熱分布が発熱抵抗体15の長手方向において両端で高く、中央で低くなるという現象が発生してしまう。
このように基板14の長手方向の両端部の発熱量が中央より高くなっていると、不均一な発熱分布による定着ムラ、定着不良、ホットオフセット、ヒータ割れなどが発生する可能性がある。
(5)電極の抵抗値R1と発熱抵抗体の抵抗値R2との関係
その問題を回避するためには、発熱抵抗体15の抵抗値を電極21・22の抵抗値に対して、充分に大きくしなくてはならない。この方法としては、電極21・22の抵抗値を下げる方法と発熱抵抗体15の抵抗値を上げる方法とその両方の組み合わせが考えられる。勿論、基板14の長手方向の温度ムラは、小さければ小さいほど良いが、実質的に10℃以下であれば許容できる。
ここで、本実施例のヒータ13の主要な寸法を、図10の(a)及び(b)のように定義する。図10の(a)はヒータ13表面の平面図、(b)は発熱抵抗体15を形成する前の電極21・22のみを有する基板14の平面図である。
電極21及び22について、何れか一方の第2領域21b・22bの基板14の短手方向の断面積をS1、何れか一方の第2領域21b・22bの基板14の長手方向の長さをL1とする。ここで、電極21及び22において、第2領域21b・22bの断面積は同じ値であり、また第2領域21b・22bの長さも同じ値である。また、発熱抵抗体15について、基板14の長手方向の断面積をS2、通電方向の長さをL2とする。そして、記録材P上の未定着トナー画像tを加熱するときの何れか一方の第2領域21b・22bの体積抵抗値をA1、記録材P上の未定着トナー画像tを加熱するときの発熱抵抗体15の体積抵抗値をA2とする。即ち体積抵抗値A1・A2は、それぞれ、定着装置8の画像加熱定着処理中の温度である200℃での値である。この体積抵抗値A1・A2は、今後特に断らない限り画像加熱定着処理中の温度である200℃での値とする。その場合、何れか一方の電極21・22の抵抗値R1、発熱抵抗体15の抵抗値R2は、それぞれ、以下のように表される。
R1=A1×L1/S1 (関係式1)
R2=A2×L2/S2 (関係式2)
発熱抵抗体15の体積抵抗値A1を電極21・22の体積抵抗値A2より高くすれば、発熱分布は均一になっていくはずである。このときの比(R2/R1)をNxとすると、発熱分布が均一とみなせるものでは、すなわち以下の関係式3が成り立つことになる。
R1≦R2/N (ただしN≧Nx) (関係式3)
また上記関係式3を関係式1、2を使って書き換える。すると発熱ムラを抑えたヒータは、以下の関係式4を満たすように構成すればよいことが判る。
A1≦A2×S1×L2/N×(S2×L1) (ただしN≧Nx) (関係式4)
具体的に図5に示す構成のヒータ13において、発熱抵抗体15及び電極21・22の材質と厚みを振って以下のヒータを作った。
(ヒータ例1)
電極はA1=2.10E−8〔Ω・m〕((2.1×10−8)〔Ω・m〕)の銀電極を使用した。発熱抵抗体はA2=2.60E−2〔Ω・m〕、PTC特性としては7ppm/℃の酸化ルテニウム系ペーストを使用した。
(ヒータ例2)
電極はヒータ例1よりも銀純度の低いA1=3.20E−8〔Ω・m〕の銀電極を使用した。発熱抵抗体はヒータ例1に同じ材質を用いて断面積だけを小さくした。
(ヒータ例3)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例1と全く同じものを用いた。電極の断面積はヒータ例1よりも小さくした。発熱抵抗体の断面積もヒータ例1より小さくした。
(ヒータ例4)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例3と全く同じものを用いた。ヒータ例3に対して発熱抵抗体の断面積のみ大きくした。
(ヒータ例5)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例2と全く同じものを用いた。発熱抵抗体の断面積だけをヒータ例2よりも大きくした。
(比較例1)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例2及びヒータ例5と全く同じものを用いた。発熱抵抗体の断面積だけをヒータ例5よりさらに大きくした。
(比較例2)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例1、ヒータ例3及びヒータ例4と全く同じものを用いた。発熱抵抗体の断面積をヒータ例1よりも大きくした。
(比較例3)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例1、ヒータ例3、ヒータ例4及び比較例2と全く同じものを用いた。電極の断面積だけを比較例2よりもさらに小さくした。
(比較例4)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例2、ヒータ例5及び比較例1と全く同じものを用いた。電極の断面積を比較例1よりも小さくし、発熱抵抗体の断面積も比較例1よりも小さくした。
表1に上記各ヒータの具体的寸法と体積抵抗値を載せておく。

表1中の体積抵抗値A1・A2の単位は〔Ω・m〕であり、ヒータの動作温度である200℃での値である。また断面積S1・S2の単位は平方メートル〔m〕である。T1は電極21・22の膜厚である。T2は発熱抵抗体15の膜厚である。H1は電極21・22の幅である(図10(b))。H2は発熱抵抗体15の幅である(図10(a))。各寸法の単位は全てメートル〔m〕である。
なお、発熱抵抗体15の200℃における体積抵抗値A1・A2の測定は、それぞれ次のような方法によって測定したものである。単一で表面積5mm×12mm、厚さ10μmの形状に、ガラス基板上へ製膜し、これを基板ごと過熱したホットプレート上に載せ、200℃に温めた。その後に、幅5mmのプローブにて5mm×10mmの領域の抵抗値を抵抗測定器(Fluke社製 Fluke 87V)にて測定した。そしてその測定値を体積抵抗値に換算した値を表1に載せた。
ここでNxを求めるため、各ヒータの比R2/R1=N(以下、“N値”と表記する)を求め、N値と発熱ムラの関係を調べた。以下の表2にその結果を示す。

表2においてRacは総抵抗値であり、図5に示される電極21の点Aと電極22の点Cとの間で抵抗値測定した値である。
表2に示すように、N値が29.4以上であれば、発熱ムラが均一とみなせる10℃以下になることが判る。またN値が29.4よりも大きければ大きいほど発熱ムラが小さいこと、逆に29.4より小さいほど、発熱ムラは大きい。従って、上記の(関係式4)より、
A1≦A2×S1×L2/(29.4×S2×L1) (関係式4b)
を満たしていれば発熱ムラを均一化できる。発熱ムラの測定は、ヒータ単品を200℃にて温調制御し、その発熱分布をサーモグラフィーにて測定し、図9に示すようにヒータ長手の発熱分布曲線において両端部の発熱ピーク温度(最大値)と中央部の発熱温度(最小値)との差分最大値を記した。
図5では1つの通紙方向通電パターンのみでヒータ13を構成した例を示した。
図11に本実施例に係るヒータ13の他の例を示す。図11において図5に示すヒータ13と共通する部材・部分には同じ符号を付している。図11の(a)はヒータ13の表面を表わす説明図、(b)はヒータ13の裏面を表わす説明図、(c)は発熱抵抗体15を基板14に形成する前の第1の電極21と第2の電極22の配置態様を表わす説明図である。
図11に示すヒータ13は、複数の通紙方向通電パターンを基板14の長手方向に具備するように構成したものである。電極21・22は基板14の長手方向に沿って長さの異なる第2領域21b・22bを複数有し、その長さの異なる第2領域21b・22bが基板14の長手方向に沿って並列に配した発熱抵抗体15と接続している。このヒータ13は、電極21において第2領域21bのうち電気的に最も第1領域21aに近い部分(Xの部分)は基板14の長手方向の一方の端部付近(端部内側)に設けられている。また電極22において第2領域22bのうち電気的に最も第1領域22aに近い部分(Yの部分)は基板14の長手方向の他方の端部付近(端部内側)に設けられている。つまり、図11に示すヒータ13も、共に、電極21・22から発熱抵抗体15への電流の入口は基板14の長手方向両端部に分かれている。従って、図11に示すヒータ13においても、図5及び図7に示すヒータ13と同じ作用効果を得ることができる。
本実施例では、ヒータ13を200℃で加熱した状態の抵抗値Racを測定しているが、上述のように加熱定着処理中の設定温度は複数レベルあるので、定着装置8で設定されている全ての設定温度で(関係式4b)を満たしているのが好ましい。
次に、図8の(a)に示した従来のヒータ113と本実施例のヒータ例1〜ヒータ例5との非通紙部昇温(非通紙領域における昇温)の比較を行う。非通紙部昇温の比較条件を同じにするために、従来のヒータ113とヒータ例1〜ヒータ例5の各ヒータを1台の定着装置に順次組み付けて各ヒータの定着性をそろえた、それぞれの温調温度にて非通紙部昇温の比較を行った。
条件としては、室温23度、湿度50%の環境下において、はがきを連続10枚通紙した際の温度差である。加圧ローラの表面温度は、加圧ローラに、耐熱性の繊維で形成されたフェルトを当接し、加圧ローラとフェルトの間に熱電対を配し、その値を測定した。ヒータの制御としては、通紙部(通紙領域)においてヒータ裏面にサーミスタを配し、それを温調している。また、それぞれのヒータに対し入力電圧を調整した。
表3にその結果を示す。

上記表3の結果より、非通紙部と通紙部の温度差は、本実施例のヒータ例1、およびヒータ例2のいずれに於いても、従来例より大幅に減少し、マージンアップが図られていることが判る。
以上説明したように、(関係式4b)A1≦A2×S1×L2/(29.4×S2×L1)を満たすようにヒータ13を構成することにより、発熱抵抗体15の発熱分布を均一化することができる。また、小サイズの記録材Pが通過する通紙領域と通過しない非通紙領域との温度差を低減できる。従って、そのヒータ13を搭載した定着装置8は、小サイズの記録材P上の未定着トナー画像tの定着性を確保するための温度と、非通紙領域の昇温によって定着装置8の部品にダメージが発生する温度とのマージンが上昇する。これにより、現状、定着装置8の長手サイズに比べ、比較的小さな小サイズの記録材Pにおいてプリントスピードをアップさせることが可能となる。
[実施例2]
ヒータの他の例を説明する。本実施例では、実施例1のヒータ13と同じ部材・部分に同一の符号を付して再度の説明を省略する。実施例3についても同様とする。
通紙方向通電パターンタイプのヒータは、実施例1で説明したようにN値が大きくなるように構成することにより発熱分布が均一になることが判る。
(関係式1)と(関係式2)を使ってN値は
N=(A2/A1)×(L2/L1)×(S1/S2) (関係式4c)
と書ける。電極の長さL1と幅H1、抵抗発熱体の長さL2と幅H2は、ほぼ定着装置(ヒータ)の大きさが決まることで、その大きさはかぎられるため、N値を上げるには、抵抗発熱体と電極の材料の体積抵抗値とその厚みに大きく左右されることが分かる。
本実施例に示すヒータ13の特徴は、S1/S2を大きくする構成を採ることで、M値を29.4以上にしつつ、電極21・22の体積抵抗値A2としては低いものを使えるようにした。これにより、均一な発熱分布を実現しているとともに、さらに非通紙領域の昇温抑制の効果を上げることができる。
まず例えば、実施例1のように発熱抵抗体15と電極21・22の双方をスクリーン印刷にて成膜した場合のS1/S2を概算して見る。一般にスクリーン印刷でできる最低膜厚は、数μmオーダーである。そのため、発熱抵抗体15の膜厚T2と電極21・22の膜厚T1は同じと考えられる。また発熱抵抗体15の幅H2は基板14長さ相当(約200mm〜300mm)の長さをもつのに対して、電極21・22の幅H1はニップ部N幅程度(数mm程度)しかとることが出来ない。そのため、S1/S2は数百分の1のオーダの値しかとることが出来ない。
よってスクリーン印刷にて電極21・22を成膜した場合には、(関係式4b)をみたすためには、発熱抵抗体15の体積抵抗値のオーダーとしては、どうしてもE−3〜E−2〔Ω・m〕程度となってしまう。
ところがこのオーダーの体積抵抗値をもつ物質は、電気的には導体的性質というよりも半導体的性質を帯びてくるため、抵抗温度特性が顕著なPTC特性を示すものは少なく、ゆるやかなPTC特性ないし、ゼロに近いものが多い。実質的にスクリーン印刷に用いられる材料という条件とPTC特性が大きいという条件を合わせて探してみると、通紙方向通電パターンタイプのヒータに適したものは、ほとんど存在しない。
先記したように、PTC特性の度合いが大きい方が通紙方向通電パターンタイプのヒータの抵抗としては望ましい。そのためには体積抵抗値オーダーとしては、1.0E−5〔Ω・m〕代以下の物質を使うことが望ましく、発熱抵抗体の厚みをなるべく薄く、かつ電極の厚みをなるべく厚くする必要がある。
薄く製膜する方法としては、例えばスパッタリングがある。発熱抵抗体15をスパッタリングなどの手段で形成すれば、成膜厚さとしては数十Å〜1μm程度の広い範囲が可能となる。また電極21・22の方をスクリーン印刷で成膜する方法と組み合わせることで、S1/S2の値をより大きくとることが出来る。この結果、(関係式4)におけるN値を大きくできて、より良好な発熱分布をもつヒータを作ることができるとともに、より広い体積抵抗値範囲から電極21・22の材料を選択できるようになる。これによって、PTC特性の大きい抵抗発熱体材料を用いることが出来、より高い非通紙部昇温抑制効果が得られるようになる。
実際に、スパッタリングにて発熱抵抗体15を形成して実施例1と同じ図5の外観のヒータをつくった例を以下に示す。
(ヒータ例6)
電極はA1=3.20E−8〔Ω・m〕の銀電極を使用した。発熱抵抗体はA2=7.5E−5〔Ω・m〕、PTC特性が250ppm/℃のニクロム合金系金属(鉄とマンガンを含むニクロム合金;以下 ニクロム合金1と表記する)を使用した。
(ヒータ例7)
電極はヒータ例6よりも純度の高いA1=2.10E−8〔Ω・m〕の銀電極を使用した。発熱抵抗体15はニクロム合金系1(鉄を含むニクロム合金)よりも低い体積抵抗値であるA2=1.50E−6〔Ω・m〕、PTC特性が240ppm/℃のニクロム合金系金属(鉄を含むニクロム合金;以下 ニクロム合金2と表記する)を使用した。
(ヒータ例8)
電極はA1=3.20E−8〔Ω・m〕の銀電極を使用した。発熱抵抗体は体積抵抗値をA2=1.30E−5〔Ω・m〕、PTC特性が240ppm/℃のニクロム合金系金属(鉄とマンガンを含まないニクロム合金;以下 ニクロム合金3と表記する)を使用した。
(ヒータ例9)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例7と全く同じで、電極の断面積だけを小さくした。
(比較例5)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例9及びヒータ例7と全く同じで、電極の断面積をヒータ例9よりさらに小さくした。
(比較例6)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例8と全く同じで、発熱抵抗体の断面積だけを大きくした。
(比較例7)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例6及びヒータ例8と全く同じで、発熱抵抗体の断面積だけをヒータ例8よりもさらに大きくした。
表4に上記各ヒータの具体的寸法と体積抵抗値を載せておく。

表4中の体積抵抗値A1・A2の単位は〔Ω・m〕であり、ヒータの動作温度である200℃での値である。また断面積S1・S2の単位は平方メートル〔m〕である。T1は電極21・22の膜厚である。T2は発熱抵抗体15の膜厚である。H1は電極21・22の幅である。H2は発熱抵抗体15の幅である。各寸法の単位は全てメートル〔m〕である。
なお、発熱抵抗体15の200℃における体積抵抗値A1・A2の測定は、それぞれ次のような方法によって測定したものである。単一でかつヒータとして製膜したときと同一の製膜条件にて、表面積5mm×12mm、厚さは各ヒータのものと同一な形状に、ガラス基板上へ製膜し、これを基板ごと過熱したホットプレート上に載せ、200℃に温めた。その後に、幅5mmのプローブにて5mm×10mmの領域の抵抗値を抵抗測定器(Fluke社製 Fluke 87V)にて測定した。そしてその測定値を体積抵抗値に換算した値を表4に載せた。
実際に以上のヒータを使い、N値と温度分布を測定した結果を表5に示す。

表5においてRabは総抵抗値であり、図5に示される電極21の点Aと電極22の点Bとの間で抵抗値測定した値である。
以上より、スパッタリングを用いたヒータでもやはり発熱分布のムラが10℃以下となるためには、N値が29.4以上であることが必要であることが判る。
またスパッタリングを用いることで、発熱抵抗体15の体積抵抗値A2が1.0E−5のみならず、ヒータ例7やヒータ例9のようにE−6の前半のものでも用いることができることが判る。
こうした構成により、発熱抵抗体15の全域で略均一な通電状態にすることができ、長手方向の端部と中央部での温度差を縮小でき、一様な発熱分布が得られる。
次に、本実施例のヒータ例6〜ヒータ例9が、実施例1でもあげた従来の発熱体往復パターンタイプのヒータ113と比較して、非通紙部昇温の抑制効果が高いことを示す。非通紙部昇温の比較条件を同じにするために、従来のヒータ113とヒータ例6〜ヒータ例9の各ヒータを1台の定着装置に順次組み付けて非通紙部昇温の比較を行った。
条件としては、室温23度、湿度50%の環境下において、はがきを連続10枚通紙し、その際の通紙部と非通紙部の加圧ローラ温度とその温度差を比較した。加圧ローラの表面温度は、加圧ローラに、耐熱性の繊維で形成されたフェルトを当接し、加圧ローラとフェルトの間に熱電対を配し、その値を測定した。ヒータの制御としては、通紙部(通紙領域)においてヒータ裏面にサーミスタを配し、それを温調している。また、それぞれのヒータに対し入力電圧を調整した。
表6にその結果を示す。

上記表6の結果より、非通紙部と通紙部の温度差は、本実施例のヒータ例6、ヒータ例7、ヒータ例8、およびヒータ例9のいずれに於いても、従来例より大幅に減少し、マージンアップが図られていることが判る。
またとくに先の実施例1の酸化Ru系ヒータ13と比較して、実施例2のヒータ13の方が、体積抵抗値が低い1.0E−5〔Ω・m〕代以下の材料を用いることで、抵抗温度特性としてより大きい物質を使える。このことから、実施例1よりもN値の大きさに対して小サイズの記録材Pが通過する通紙領域と通過しない非通紙領域との温度差、すなわち非通紙部昇温の抑制効果の割合が大きいことがわかる。
以上説明した本実施例のヒータ13の構成により、発熱抵抗体15の発熱分布を均一化することができる。また、小サイズの記録材Pが通過する通紙領域と通過しない非通紙領域との温度差を低減できる。従って、本実施例のヒータ13を搭載した定着装置8も、小サイズの記録材P上の未定着トナー画像tの定着性を確保するための温度と、非通紙領域の昇温によって定着装置8の部品にダメージが発生する温度とのマージンが上昇する。これにより、現状、定着装置8の長手サイズに比べ、比較的小さな小サイズの記録材Pにおいてプリントスピードをアップさせることが可能となる。
また、本実施例では、ヒータ13を200℃で加熱した状態の抵抗値Rabを測定しているが、実施例1と同様、加熱定着処理中の設定温度は複数レベルある。そのため、定着装置8で設定されている全ての設定温度で上述の(関係式4b)を満たしているのが好ましい。
また、本実施例では、発熱抵抗体15の薄膜の製膜方法としてはスパッタリングを用いたが、蒸着などを用いても良い。ただし一般的にスパッタリングの方が、ターゲット材料の原子(分子)の運動エネルギーが高いため、より強固な薄膜を作ることができるので、望ましい。
また、本実施例では、発熱抵抗体15の材料としてニクロム系合金を用いたが、その他の金属、合金、金属酸化物、半導体をもちいてもよい。ただしその材料のPTC特性が高いほど、より大きな非通紙部昇温抑制効果が得られることは言うまでもない。
[実施例3]
ヒータの他の例を説明する。
実施例1及び実施例2では、ヒータ13の基板14面上に発熱抵抗体15を配し、かつその発熱抵抗体15への電極接点の簡略化のために、電極22のパターンを次のようにしている。即ち、基板14の一方の端部の内側に第1領域21a・22aをまとめるべく基板14に貫通穴14h1・14h2を設け、その貫通孔14h1・14h2を利用して電極22の延長領域22cを基板14の他方の端部の内側で第2領域22bに接続させている。この構成にすることにより、電極21・22からの給電方向が発熱抵抗体15を中心として基板14の長手方向に対称となるため、発熱抵抗体15において電極側と非電極側との温度差を抑制することができる。
本実施例に示すヒータ13は、基板14の長手方向において発熱抵抗体15を中心とする電極21と電極22の対角同士で通電することのないヒータである。つまり、実施例1のヒータ13のように基板14に貫通孔14h1・14h2を設けず、かつ基板14の幅を広げることなく、発熱抵抗体15の長手方向に対する発熱分布を一様にするためのものである。この構成は貫通穴14h1・14h2を設けていないため、その分コストダウンができる。また基板14の一方の端部の内側に電極接点をまとめることにより、基板14の幅を広く取らなくてすみ、コストダウンと省スペース化が可能となるというメリットがある。
図12は本実施例に係るヒータ13の一例を表わす図である。(a)はヒータ13の表面を表わす説明図、(b)は発熱抵抗体15を基板14に形成する前の第1の電極21と第2の電極22の配置態様を表わす説明図である。
本実施例のヒータ13は、基板14の短手方向の他端側に設けられる電極22の形態が実施例1のヒータ13の電極22と異なる他は実施例1のヒータ13と同じ構成としてある。
電極22は、電極21と同じように形成されている。即ち、電極22は、基板14の表面(ニップ部N側の面)に、給電用の第1領域22aと、発熱抵抗体15への通電用の第2領域22b((b)のグレーの太線部分)と、を有する。第1領域22aは、基板14の長手方向の一方の端部(右端部)の内側に設けられている。第2領域22bは、第1領域22aと接続され、その接続位置から基板14の長手方向に沿って他方の端部(左端部)の内側まで設けられている。そして第2領域22bは長手方向全域が発熱抵抗体15と接続している。その第2領域22bへは第1領域22aから通電される。従って、給電側となる第1領域22aから第2領域22bを見た場合、第2領域22bは基板14において第1領域22aとは反対側の端部の内側に設けられている。(b)では発熱抵抗体15と接続される第2領域22bを分かりやすく示すためにグレーの太線で表わしているが、本実施例においても第2領域22bの材料は第1領域22aの材料と同じである。
本実施例では電極21・22の第1の領域21a・22aと第2の領域21b・22bを同一材料で形成した。また第2領域21b・22bの長さは約220mm程度、幅は約1mm程度、厚みは数十μm程度である。
本実施例のヒータ13の主要な寸法を、図13の(a)及び(b)のように定義する。図13の(a)はヒータ13表面の平面図、(b)は発熱抵抗体15を形成する前の電極21・22のみを有する基板14の平面図である。
電極21・22の第2領域21b・22bにおける断面積S1、長さL1及び体積抵抗値A1は、それぞれ、基本的に実施例1のヒータ13と同じように定義する。発熱抵抗体15における断面積S2、通電方向の長さL2及び体積抵抗値A2も、それぞれ、基本的に実施例1のヒータ13と同じように定義する。
また、本実施例のヒータ13も、電極21・22と発熱抵抗体15の体積抵抗値が比較的近いとき、ニップ部Nに記録材Pを通紙(導入)していない状態において均一な通電状態にならない。即ち、図14に示すように、基板14の長手方向において発熱抵抗体15の発熱温度分布は給電側端部の方が給電側端部と反対側の非給電側端部よりも高くなる傾向にある。これは、設定温度における電極21・22の抵抗が、発熱抵抗体15の抵抗に比べ無視できないときに発生する現象である。さらに本実施例のヒータ13では、実施例1及び実施例2のヒータ13よりもさらにこの体積抵抗値を大きくしなくては、略均一な発熱を行うことが出来ない。
そこで実際に、電極21・22及び発熱抵抗体15の厚みと、発熱抵抗体15の配合を変えることで、体積抵抗値を振ったヒータ例をあげ、これについて以下説明する。
(ヒータ例10)
電極はA1=3.20E−8〔Ω・m〕の銀電極を使用した。発熱抵抗体はA2=7.5E−5〔Ω・m〕のニクロム合金1を使用した。
(ヒータ例11)
電極はヒータ例6よりも純度の高いA1=2.10E−8〔Ω・m〕の銀電極を使用した。発熱抵抗体はニクロム合金1よりも低い体積抵抗率であるA2=1.50E−6〔Ω・m〕のニクロム合金2を使用した。
(比較例8)
電極は実施例10と同じものを使用し、発熱抵抗体は体積抵抗値をA2=1.50E−5〔Ω・m〕のニクロム合金4を使用した。
(比較例9)
電極及び発熱抵抗体の材質はヒータ例11と全く同じで、電極の断面積だけを小さくした。
表7に上記各ヒータの具体的寸法と体積抵抗値を載せておく。

表7中の体積抵抗値A1・A2の単位は〔Ω・m〕であり、ヒータの動作温度である200℃での値である。また断面積S1・S2の単位は平方メートル〔m〕である。T1は電極21・22の膜厚である。T2は発熱抵抗体15の膜厚である。H1は電極21・22の幅である。H2は発熱抵抗体15の幅である。各寸法の単位は全てメートル〔m〕である。
なお、発熱抵抗体15の200℃における体積抵抗値A1・A2の測定は、それぞれ次のような方法によって測定したものである。単一でかつヒータとして製膜したときと同一の製膜条件にて、表面積5mm×12mm、厚さは各ヒータのものと同一な形状に、ガラス基板上へ製膜し、これを基板ごと過熱したホットプレート上に載せ、200℃に温めた。その後に、幅5mmのプローブにて5mm×10mmの領域の抵抗値を抵抗測定器(Fluke社製 Fluke 87V)にて測定した。そしてその測定値を体積抵抗値に換算した値を表7に載せた。
ここでNxを求めるため、上記の表7の各ヒータの比R2/R1=N(以下、“N値”と表記する)を求め、N値と発熱ムラの関係を調べた。
表8にその結果を示す。

Rabは総抵抗値であり、図12に示される電極21の点Aと電極22の点Bとの間で抵抗値測定した値である。
上記のヒータ例10及びヒータ例11の結果から判るように、N値が設定温度である200℃にて56.7以上であれば、発熱差が10℃以下であった。またN値が大きいほど温度差が小さくなる事がわかる。又、逆に比較例8、比較例9からわかるように、設定温度200℃におけるN値が56.7以下の場合には、発熱差が10℃を超え、N値が小さければ小さい程、発熱差が大きくなっていることが判る。従って、実施例1に示した(関係式4)において、
A1≦A2×S1×L2/(56.7×S2×L1) (関係式4d)
を満たしていれば発熱ムラを均一化できる。発熱ムラの測定は、ヒータ単品を200℃にて温調制御し、その発熱分布をサーモグラフィーにて測定し、図14に示すようにヒータ長手の発熱分布曲線において給電側端部の発熱ピーク温度(最大値)と非給電側端部の発熱温度(最小値)との差分最大値を記した。
次に、実際にヒータ例10、ヒータ例11が、実施例1でもあげた従来の発熱体往復パターンタイプのヒータ113と比較して、非通紙部昇温の抑制効果があることを示す。非通紙部昇温の比較条件を同じにするために、従来のヒータ113とヒータ例10、ヒータ例11の各ヒータを1台の定着装置に順次組み付けて非通紙部昇温の比較を行った。
条件としては、室温23度、湿度50%の環境下において、はがきを連続10枚通紙した際の温度差である。加圧ローラの表面温度は、加圧ローラに、耐熱性の繊維で形成されたフェルトを当接し、加圧ローラとフェルトの間に熱電対を配し、その値を測定した。ヒータの制御としては、通紙部(通紙領域)においてヒータ裏面にサーミスタを配し、それを温調している。また、それぞれのヒータに対し入力電圧を調整した。
表9にその結果を示す。

表9の結果より、非通紙部と通紙部の温度差は、本実施例のヒータ例10、及びヒータ例11のどちらに於いても、従来例より大幅に減少し、マージンアップが図られていることが判る。
以上説明したように、(関係式4d)、A1≦A2×S1×L2/(56.7×S2×L1)を満たすようにヒータ13を構成することにより、発熱抵抗体15の発熱分布を均一化することができる。また、小サイズの記録材Pが通過する通紙領域と通過しない非通紙領域との温度差を低減できる。従って、そのヒータ13を搭載した定着装置8は、小サイズの記録材P上の未定着トナー画像tの定着性を確保するための温度と、非通紙領域の昇温によって定着装置8の部品にダメージが発生する温度とのマージンが上昇する。これにより、現状、定着装置8の長手サイズに比べ、比較的小さな小サイズの記録材Pにおいてプリントスピードをアップさせることが可能となる。
[その他]
実施例1乃至実施例3では、テンションレスタイプのフィルム加熱方式の定着装置8に搭載するヒータ13を説明したが、そのヒータ13をテンションタイプのフィルム加熱方式の定着装置に搭載しても同様な作用効果を得ることができる。
また、実施例1乃至実施例3では、ヒータ13において基板14の発熱抵抗体15側の表面をフィルム12内面と接触させているが、基板14の発熱抵抗体15と反対側の裏面をフィルム12内面と接触させても同様な作用効果を得ることができる。その場合、サーミスタ19は基板14の発熱抵抗体15側の表面に設けられる。
画像形成装置の一例の概略構成模型図である。 定着装置の一例の横断側面模型図である。 定着装置の縦断側面模型図である。 定着装置を記録材導入側から見た図である。 実施例1に係るヒータの一例を表わす図である。 (a)はヒータと温調制御系の関係を表わす説明図、(b)は(a)のb−b線矢視拡大断面図である。 実施例1に係るヒータの他の例を表わす図である。 従来のヒータの一例を表わす図である。 実施例1に係るヒータで発生する発熱ムラを表わす説明図である。 実施例1に係るヒータの主要な寸法を表わす図である。 実施例1に係るヒータの他の例を表わす図である。 実施例3に係るヒータの一例を表わす図である。 実施例3に係るヒータの主要な寸法を表わす図である。 実施例3に係るヒータで発生する発熱ムラを表わす説明図である。 従来のヒータの一例を表わす図である。 図15に示す従来のヒータを電気的に表した回路図である。
符号の説明
8:画像加熱定着装置、12:定着フィルム、13:ヒータ、14:ヒータ基板、15:発熱抵抗体、18:加圧ローラ、21:第1の電極、21a:第1領域、21b:第2領域、22:第2の電極、22a:第1領域、22b:第2領域

Claims (10)

  1. 基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、を有し、サイズの異なる記録材上の画像を加熱する像加熱装置に用いられる加熱体であって、
    前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
    前記第1の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
    前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の他方の端部の内側に設けられており、
    前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
    A1 ≦ A2×S1×L2/(29.4×S2×L1)
    を満たしていることを特徴とする加熱体。
  2. 基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、を有し、サイズの異なる記録材上の画像を加熱する像加熱装置に用いられる加熱体であって、
    前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
    前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
    A1 ≦ A2×S1×L2/(56.7×S2×L1)
    を満たしていることを特徴とする加熱体。
  3. 前記発熱抵抗体は、体積抵抗値A2が1.0E−5〔Ω・m〕以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加熱体。
  4. 前記発熱抵抗体は、スパッタリングにて成膜されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の加熱体。
  5. 前記第1の電極及び前記第2の電極において前記第2領域は、スクリーン印刷にて成膜されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱体。
  6. 可撓性部材と、前記可撓性部材を加熱する加熱体と、前記加熱体と前記可撓性部材を挟んでニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、サイズの異なる記録材を前記ニップ部で挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
    前記加熱体は、基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
    前記第1の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
    前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の他方の端部の内側に設けられており、
    前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
    A1 ≦ A2×S1×L2/(29.4×S2×L1)
    を満たしていることを特徴とする像加熱装置。
  7. 可撓性部材と、前記可撓性部材を加熱する加熱体と、前記加熱体と前記可撓性部材を挟んでニップ部を形成するバックアップ部材と、を有し、サイズの異なる記録材を前記ニップ部で挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
    前記加熱体は、基板と、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている発熱抵抗体と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の一端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第1の電極と、前記基板の長手方向と直交する短手方向の他端側に前記基板の長手方向に沿って設けられている第2の電極と、を有し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極は、それぞれ、給電用の第1領域と、前記第1領域から前記発熱抵抗体に通電するための第2領域であって、前記基板の長手方向に沿って前記基板に設けられている第2領域と、を有し、
    前記第1の電極及び前記第2の電極において前記第2領域のうち電気的に最も前記第1領域に近い部分は前記基板の長手方向の一方の端部の内側に設けられており、
    前記第1の電極及び前記第2の電極において、前記第2領域の前記基板の長手方向の長さをL1〔m〕、前記第2領域の前記基板の短手方向の断面積をS1〔m〕、前記発熱抵抗体の通電方向の長さをL2〔m〕、前記発熱抵抗体の前記基板の長手方向の断面積をS2〔m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記第2領域の体積抵抗値をA1〔Ω・m〕、前記記録材上の画像を加熱するときの前記発熱抵抗体の体積抵抗値をA2〔Ω・m〕とすると、
    A1 ≦ A2×S1×L2/(56.7×S2×L1)
    を満たしていることを特徴とする像加熱装置。
  8. 前記発熱抵抗体は、体積抵抗値A2が1.0E−5〔Ω・m〕以下であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の像加熱装置。
  9. 前記発熱抵抗体は、スパッタリングにて成膜されたことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の像加熱装置。
  10. 前記第1の電極及び前記第2の電極において前記第2領域は、スクリーン印刷にて成膜されたことを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の像加熱装置。
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