JP5535890B2 - 定着装置、及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置、及びそれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置としては、一般的に、互いに圧接されたローラ対(定着ローラ及び加圧ローラ)からなり、このローラ対の両方或いはいずれか一方の内部に配置されたハロゲンヒータ等からなる加熱手段によりローラ対を所定の温度(定着温度)に加熱した後、未定着トナー画像が形成された記録紙を圧接部(定着ニップ部)に通過させて、熱と圧力によりトナー画像の定着を行う構成のもの(熱ローラ定着方式)が多用されている。
特に、カラー用の定着装置において、定着ローラ表層にシリコンゴム等からなる弾性層を設けた弾性ローラを用いることが一般的である。
定着ローラを弾性ローラとすることで、定着ローラ表面が、未定着トナー画像の凹凸に対応して弾性変形し、トナー画像面を覆い包むように接触するため、モノクロに比べてトナー量の多いカラーの未定着トナー画像に対して良好に加熱定着を行うことが可能となると同時に、定着ニップ部での弾性層の歪み解放効果によりモノクロに比べてオフセットしやすいカラートナーに対し離型性を向上することができる。更に定着ニップ部のニップ形状が上に凸(所謂、逆ニップ形状)となることから、用紙の剥離性能が向上し、剥離爪等の剥離手段を用いずとも用紙の剥離が可能となり(セルフストリップ)、剥離手段に起因する画像欠陥を解消することができる。
また定着ローラに代わり、熱容量の小さい定着ベルトを使いウォームアップ時間を短縮する方法が様々な形で提案されている。その中で、特許文献1、2のように、固定された抵抗発熱体をベルトに当接することで、ベルトを素早く昇温させる方法が開示されている。これによれば、小サイズ紙を通紙したときに生じる非通紙部の温度上昇を防ぐために、複数の発熱幅をもつ発熱層を備え、用紙サイズに応じて発熱すべき発熱層を選択する方法が取られていた。そして、発熱領域の狭い発熱層の抵抗を発熱領域の広い発熱層の抵抗よりも高くすることで発熱領域に応じた電力を得ていた。発熱層の抵抗を高くする方法としては、発熱層の長さや、発熱層の幅、厚み、抵抗率の調整があった。
また、特許文献3では、用紙サイズに応じた発熱を行うために、PTC特性を持った発熱層を用い、電流を用紙搬送方向に流すことで、温度上昇が生じる非通紙部の抵抗を下げ、電流を制限し、非通紙部の温度上昇を防ぐ技術も開示されていた。
しかしながら従来の発熱層の抵抗調整方法では、発熱層の抵抗を高くするために発熱層を長くすると、発熱層を複数回折り返さなければならず、基板の幅が広がり、そのため発熱体の熱容量が大きくなり、昇温時間が長くなる課題があった。
そこで、特許文献4では、記録媒体搬送方向と直交する方向に延設された第1に電極(コモン電極)、及び、用紙サイズに応じて複数に分割された第2に電極(チャンネル電極)間に抵抗発熱を配置し、記録媒体搬送方向に通電することにより、選択的に記録剤を加熱する。
特開2000−77170号公報 特開2002−311735号公報 特開平4−305679号公報 特開2008−299205号公報
しかしながら、小サイズ紙に対応するチャンネル電極のみを選択して通電を行うと、コモン電極⇒抵抗発熱⇒非選択チャンネル電極(フォローテイング状態)⇒抵抗発熱⇒選択チャンネル電極という経路で迷電流が流れ、選択電極の端部に迷電流が集中し、端部周辺がオーバーヒートして、定着不良、抵抗体の焼損などの不具合を生じてしまう。特許文献4では、発熱抵抗層の幅にと比較して分割された電極間の間隔が非常に狭いため、特にその傾向が顕著である。
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、電極を分割した構成で小サイズ紙に対応するためチャンネル電極を選択通電した場合に発生する迷電流を抑制でき、迷電流発生に伴う不具合を防止できる、発熱体を備えた定着装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
従来は、電極を分割した場合にL≦Cという発想はなかったが、迷電流の対策は、将来は発熱体の小型化により特に重要になると発明者は考えるに至り、本発明を提案する。
本発明は、ベルトを抵抗発熱体で加熱し、ベルトと加圧部材の圧接部を通過する記録媒体上のトナーを加熱定着させる定着装置であって、
前記抵抗発熱体は、基板上に記録媒体の搬送方向に直交する方向に配置される抵抗発熱層と、当該抵抗発熱層の記録媒体搬送方向の両側に対向配置された第1の電極と第2の電極と、を備え、
前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極は、搬送される記録媒体の所定の各幅に対応するように分割され、分割された電極間の隙間をC、第1の電極と第2の電極の間の距離をLとすると、L≦Cとすることを特徴とする。
前記定着装置は、L≦C≦2Lとすることを特徴とする。
前記定着装置は、前記基板の少なくとも一部に高熱伝導性の部材が用いられることを特徴とする。さらに、前記高熱伝導性部材の表面に絶縁層を設け、該絶縁層の上に前記抵抗発熱層および前記電極を設けることを特徴とする。
前記定着装置は、各電極の中央に給電ポイントを設けることを特徴とする。
また、本発明は、搬送された記録媒体にトナー像を形成する画像形成手段と、形成されたトナー像を記録媒体に加熱定着させる前記定着装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、分割された電極間の隙間をC、第1の電極と第2の電極の間の距離をLとすると、L≦Cとするので、分割された電極のうち、小サイズ紙に対応する電極のみを選択して通電を行っても、分割された電極間の隙間を十分とっており、非選択の電極を介して選択電極の端部に迷電流が集中することを抑えることができ、端部周辺がオーバーヒートして定着不良、抵抗体の損傷などの不具合を生じることを防止できる。
また、本発明によれば、L≦C≦2Lとして、分割された電極間の隙間に上限を定めるので、発熱抵抗層の幅に比べて、分割された電極間の隙間が大きすぎることがなく、全面加熱する場合に、発熱体による発熱が分割された電極間において温度が低下しないようにできる。
また、本発明によれば、電気絶縁性と高熱伝導性を有するセラミック基板の部材が用いることにより、発熱基板の軸方向の熱の伝達を良好にして、クリアランスを広げることにより発生する温度リップルを低減できる。
また、本発明によれば、高熱伝導性部材を電気導電性の金属とした場合でも、絶縁層を介すことにより、絶縁性を確保し、発熱基板の軸方向の熱の伝達を良好にして、クリアランスを広げることにより発生する温度リップルを低減できる。
また、本発明によれば、電圧降下の影響が無視できない場合、各電極の中央に給電ポイントを設けることにより、電極の給電ポイントから端部まで電圧降下を抑えることができる。
本発明に係るカラー画像形成装置の内部構造を示す概略図である。 画像処理装置における定着装置の一実施形態を示す図である。 本実施形態の定着装置に係る発熱体を示す図である。 小サイズ紙(発熱領域Aの長さLaに相当する幅の用紙)に印字した場合の発熱体軸方向の温度分布を示す図である。 高熱伝導性セラミック層を有する基板を備えた発熱体を示す図であり、(a)は高熱伝導性セラミック層のみを示し、(b)は高熱伝導性セラミック層の表面に絶縁体層を設けたことを示す。 C≦Lの関係になるように設計された発熱体を示す図である。 チャンネル電極に通電すると迷電流が流れることを示す図である。 小サイズの用紙に印字した場合の発熱体の軸方向の温度分布を示す図であり、(a)は電極の両端部に迷電流による温度リップルが発生していることを示し、(b)はクリアランスが大きいための温度低下を示す。 従来の2L≦Cの関係になるように設計された発熱体を示す図である。 給電ポイントを電極の端部に配置した発熱体を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
本実施の形態に係る定着装置は、未定着のトナー画像が表面に形成された記録紙(記録材)に対し、熱および圧力によりトナー画像を記録紙上に定着させるものである。未定着のトナー画像は、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)、非磁性二成分現像剤(非磁性トナーおよびキャリア)、磁性現像剤(磁性トナー)等の現像剤(以下、トナーとも称する)によって形成される。
本発明に係るカラー画像形成装置の内部構造を示す概略図を図1に示す。この画像処理装置1はカラー複合機であり、第1〜第4可視像形成ユニット51,52,53,54、中間転写ベルト55、2次転写ユニット56、定着ユニット2、内部給紙ユニット57および手差し給紙ユニット58を備える。第1〜第4可視像形成ユニット51,52,53,54、中間転写ベルト55および2次転写ユニット56により、トナー像が形成される。
第1可視画像形成ユニット51は、感光体59と、帯電ユニット60と、図示しない光学系ユニットと、現像ユニット61と、1次転写ユニット62とを有する。像担持体となる感光体59の周囲に、帯電ユニット60、現像ユニット61およびクリーニングユニット63が配置される。これらのユニットにより、感光体59にトナー像が形成され、トナー像が中間転写ベルト55に転写される。光学系ユニットでは、光源64からのデータが4組の感光体59,65,66,67に届くように配置される。1次転写ユニット62は、中間転写ベルト55を介して第1可視画像形成ユニット51に圧接して配置される。
他の第2〜第4可視画像形成ユニット52,53,54は、第1可視画像形成ユニット51と同様の構成である。各ユニット51,52,53,54の現像ユニット61には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色のトナーが収容される。
中間転写ベルト55では、各色のトナー像が転写され、カラートナー像が形成される。中間転写ベルト55は、テンションローラ68,69によって回動される。テンションローラ69側に廃トナーボックス70が、中間転写ベルト55に当接して配置される。2次転写ユニット56は、中間転写ベルト55上に形成されたカラートナー像を記録紙に転写する。テンションローラ68側に2次転写ユニット56が、中間転写ベルト55に当接して配置される。
定着ユニット2は、本発明の定着装置である。定着ユニット2は、2次転写ユニット56の下流側に配置される。定着ユニット2は、定着部71、加圧部72から構成され、加圧部72は、図示しない加圧機構により定着部71に所定の圧力で圧接される。
上記の画像処理装置1における画像形成の工程を説明する。感光体59表面を帯電ユニット60で一様に帯電した後、光学系ユニットにより感光体59表面を画像情報に応じてレーザー露光し、感光体59表面に静電潜像を形成する。帯電ユニット60としては、感光体59表面を一様に、またオゾンを極力発生させることなく帯電するために、帯電ローラ方式を採用する。現像ユニット61により、感光体59上の静電潜像を現像し、トナー像を形成する。トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された1次転写ユニット62により、顕像化されたトナー像を中間転写ベルト55上に転写する。他の3組の第2〜第4可視画像形成ユニット52,53,54も同様に動作し、順次中間転写ベルト55上にトナー像を転写する。
中間転写ベルト55上のトナー像は2次転写ユニット56まで搬送される。内部給紙ユニット57の給紙ローラ73または手差し給紙ユニット58の給紙ローラ74から供給された記録紙に、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加され、トナー像が記録紙に転写される。トナー像を担持した記録紙は、定着ユニット2に搬送され、定着部71および加圧部72によって充分に加熱されて、トナー像が記録紙に融着し、外部へ排出される。記録紙のサイズは最大A3サイズまで対応し、定着ユニットによる加熱幅はA4横サイズに対応している。
次に、上記画像処理装置1における定着装置の一実施形態を図2に示す。
定着装置2は、定着ローラ3と、加圧ローラ4と、無端状の定着ベルト5と、定着ベルト5を加熱するための発熱体6とを備えている。定着ベルト5は、定着ローラ3と発熱体6とに掛け巻きされる。発熱体6は固定され、定着ベルト5の内面と摺動する。
発熱体6は、抵抗発熱層8を備え、加圧ローラ4はヒータランプ7aを内装している。定着ベルト5および加圧ローラ4の温度を検出する温度センサとして、それぞれ第1サーミスタ10、第2サーミスタ11が設けられる。
定着ローラ3は、略円筒形の形状とされ、略円筒形の中心から外周に向かって芯金13および弾性層14が形成される2層構造である。芯金13には、鉄、ステンレス鋼、アルミニウムまたは銅などの金属、あるいはそれらの合金などが用いられる。弾性層14には、シリコンゴムまたはフッ素ゴムなどの耐熱性を有するゴム材料が適している。本実施形態において、定着ローラ3の直径は30mmである。芯金には、直径20mmのステンレス鋼が用いられ、弾性層には、厚さ5mmのシリコンスポンジゴムが用いられる。
加圧ローラ4は、略円筒形の形状とされ、略円筒形の中心から外周に向かって芯金15、弾性層16および離型層17が形成される3層構造である。芯金15には、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム銅などの金属、あるいはそれらの合金などが用いられる。弾性層16には、シリコンゴムまたはフッ素ゴムなどの耐熱性を有するゴム材料が適している。離型層17には、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)またはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂が適している。本実施形態において、加圧ローラ4の直径は30mmである。芯金15には、直径26mm、肉厚1mmの鉄(STKM)が用いられる。弾性層16には、厚さ1mmのシリコンソリッドゴムが用いられる。離型層17には、厚さ50μmのPFAチューブが用いられる。
加圧ローラ4は、定着ベルト5を挟んで定着ローラ3に対向配置される。定着ベルト5と加圧ローラ4との間において、定着ローラ3と加圧ローラ4とが定着ベルト5を介して互いに当接する部分が、定着ニップ部12とされる。
発熱体6は抵抗発熱層8が形成された基板20と金属から出来た熱伝導部材21が備わり、抵抗発熱層8が形成された基板20の反対側の面が熱伝導部材21に密着し、基板20が密着した熱伝導部材21の反対側の面が定着ベルト5に当接する。基板20は、セラミック、ガラス、そしてポリイミド、PEEK、PPS等の耐熱樹脂等の絶縁基板、あるいはSUS、アルミニウムなどの金属基板にガラスやセラミック、ポリイミドなどの絶縁層を形成したものが用いられ、基板20上の抵抗発熱層8は、カーボンや半導体酸化物、銀やアルミニウムを含有した金属ペーストが使用できる。熱伝導部材21は、アルミニウムなどの金属の他に窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の高熱伝導セラミックが使用できる。また熱伝導部材21なしに基板20を直接定着ベルト5に当接しても良い。定着ベルト5と当接する部分には、非晶質ガラスや、フッ素樹脂をコーティングし、ベルトとの摺動性を向上させても良い。本実施例では、カーボンからなる抵抗発熱層8を形成したガラス基板20を、アルミニウム製の熱伝導部材21に密着させたものを発熱体として使用している。
加圧ローラ4の内部に、ヒータランプ7aが配置され、ヒータランプ7aは加圧ローラ4を加熱する。図示しない制御装置が電源回路を制御して、電源回路からヒータランプに電力を供給(通電)する。ヒータランプ7aが発光し、ヒータランプ7aの輻射によって加圧ローラ4全体が加熱される。本実施形態では、定格電力300Wのヒータランプ7aが使用される。
発熱体6には、制御装置が電源回路を制御して、発熱体6に備わる基板20上の抵抗発熱層8に電力を供給(通電)する。抵抗発熱層8がジュール熱によって発熱し、発熱体6に熱を伝え、さらに定着ベルト5に熱を伝える。本実施形態では、定格電力1200Wの抵抗発熱体8が使用される。
定着ベルト5は、装着しない状態で直径が50mmである。定着ベルト5は、基材、弾性層および離型層の3層構成である。基材は、ポリイミドなどの耐熱樹脂、または、ステンレスおよびニッケルなどの金属材料により、中空円筒状に形成される。基材の表面には、耐熱性および弾性に優れた、たとえばシリコンゴムなどのエラストマー材料からなる弾性層が形成される。弾性層の表面には、耐熱性および離型性に優れた、たとえばPFAまたはPTFEなどのフッ素樹脂である合成樹脂材料からなる離型層が形成される。本実施形態においては、基材として、厚さ50μmのポリイミドが用いられ、弾性層として、厚さ150μmのシリコンゴムが用いられ、離型層として、厚さ30μmのPFAチューブが用いられる。
図3は本実施形態の定着装置に係る発熱体を示す図である。
一様な厚みと材質の平面基板20上に発熱層8が形成され、発熱層8の通紙方向の両側に通電のための電極22,23が対向配置されている。一方はチャンネル電極22aとチャンネル電極22bが並設され、他方は共通のコモン電極23である。チャンネル電極22は、定着対象の用紙サイズに合わせて分割されている。つまり、用紙の搬送方向に直行する所定の各用紙幅に合せて、チャンネル電極が分割されている。図3では、チャンネル電極22aの通電による発熱領域Aは最小用紙幅に相当し、チャンネル電極22a及び22bの通電による発熱領域A及びBは、最大用紙幅に相当する。
また、基板20の幅方向である発熱領域Aと発熱領域Bの幅は等しい。発熱層8は基板20全域にわたり厚み、抵抗率は同じである。このような発熱領域の設定において、発熱領域AとBの対向電極間に同じ電圧を印加すると電力密度は等しくなる。最大用紙サイズに対応してベルト5を加熱する場合、発熱領域AとBを同時に加熱したとき、発熱領域AとBの温度上昇が等しくなるので、全域にわたり温度を均一に制御することが可能となる。上記と同様にして発熱領域をさらに分割しても各発熱領域の電力密度は等しくできる。小サイズ紙を加熱する場合、発熱領域Aだけを加熱して、非通紙部の温度上昇を抑えることが出来る。このように、発熱層8の厚みや抵抗率を変えずに基板長手方向の温度を均一化することが出来る。
ここで、最大用紙サイズの加熱を行う場合は電極AとBを同電位にし、小サイズの加熱を行う場合など、発熱領域AとBの温度を個別に制御する場合は、電極22aと電極22bが電気的に独立するようにする。また、発熱層8が遷移元素を含まない材料で構成される場合、発熱層8上に酸化保護膜を形成しなくても良い。遷移元素は酸化物を形成しやすく、表面保護が必要である。遷移元素を含まなければ、発熱層8が外部露出していても、酸化しにくく安定である。また発熱層8を覆うためのオーバーコート層が不要になる。
<実施例1>
本実施例では基板20は耐熱ガラス、発熱層8はカーボンペーストの焼成膜、電極22,23はAgペーストの焼成膜を用い、基板20は360mm×20mm、厚さ2mm。発熱層8は320mm×16mm、厚さ50um。チャンネル電極22aは長さ200mm、幅3mm、チャンネル電極22bは長さ各45mm、幅3mm、コモン電極23は長さ320mm、幅3mm、電極の厚みはすべて50um。電22a,22bと共通電極23との距離は12mm。電極22aと電極22bの隙間は15mm。発熱層8と電極22aの重なり部分の長手方向の長さは200mm、発熱層8と電極22bの重なり部分の長手方向の長さは45mm。発熱領域のAの長さは200mm、幅12mm。発熱領域Bの長さは各45mm。幅12mm。電圧100Vを印加したときの発熱領域Aの電力は750W、発熱領域Bは各225W、合わせて450W。発熱領域AとBの電力総和は1200Wとした。最大用紙サイズは約300mm、小サイズ紙対応サイズは200mmとした。
チャンネル電極22aとチャンネル電極22bとのクリアランスの長さをCとし、電極22aまたは電極22bと対向する共通電極23との距離を発熱領域の幅Lと定義すると、上記よりL≦C≦2Lの関係が成立し、迷電流が流れることを防止することができる。
図4に、小サイズ紙(発熱領域Aの長さLaに相当する幅の用紙)に印字した場合の発熱体軸方向の温度分布を示すが、安定した温度分布を示していることがわかる。
給電用の配線が電極に接続される箇所を以下給電ポイントと記し、給電のポイントはチャンネル電極22a,22bとコモン電極23の中央に設ける。電極での軸方向の電圧降下を、チャンネル電極22a,22bの端部に給電ポイントを設ける場合に比べて、電圧降下を1/4に低減できるからである。その計算としては、電流が中央から両端部の2方向に分岐するため電流量が1/2となり、給電ポイントから端部までの距離も1/2となるため、V=RIから、計1/4となる。
<実施例2>
図5(a)に示すように、基板20aは窒化アルミニウム等の高熱伝導性セラミック層24とすること以外は、実施例1と同じである。窒化アルミニウムは電気絶縁性を有しつつ、高い熱伝導性を有する。このような構成にすることで、L≦Cとした場合でも、発熱体の軸方向に熱の均一化を図ることができ、クリアランスを従来よりも大きくすることによる温度リップルの発生を低減できる。
また、図5(b)に示すように、アルミニウム等の金属(厚さ1mm)などからなる高熱伝導性セラミック層24の表面にガラス層等の絶縁層(厚さ1mm)25を設けても良い。
<比較例1>
図6に従来のC≦Lの関係になるように設計された発熱体を示す。
本実施例では基板20は耐熱ガラス、発熱層8はカーボンペーストの焼成膜、電極22,23はAgペーストの焼成膜を用い、基板20は360mm×20mm、厚さ2mm。発熱層は320mm×16mm、厚さ50um。チャンネル電極22aは長さ200mm、幅3mm、チャンネル電極22bは長さ各58mm、幅3mm、コモン電極23は長さ320mm、幅3mm、電極の厚みはすべて50um。電極22a,22bと共通電極23との距離は12mm。電極22aと電極22bの隙間は2mm。発熱層8と電極22aの重なり部分の長手方向の長さは200mm、発熱層8と電極22bの重なり部分の長手方向の長さは58mm。発熱領域のAの長さは200mm、幅12mm。発熱領域Bの長さは各58mm。幅12mm。電圧100Vを印加したときの発熱領域Aの電力は750W、発熱領域Bは各225W、合わせて450W。発熱領域AとBの電力総和は1200Wとした。最大用紙サイズは約300mm、小サイズ紙対応サイズは200mmとした。
このよう場合、小サイズ紙を印字する際に、チャンネル電極22aのみ通電すると、図7に示すように、コモン電極23⇒抵抗発熱8⇒非選択チャンネル電極22b(フォローテイング状態)⇒抵抗発熱8⇒選択チャンネル電極22aという経路で迷電流が流れ、選択電極22aの端部に迷電流が集中し、端部周辺がオーバーヒートして、定着不良、抵抗体の焼損などの不具合を生じてしまう。
図8(a)に、小サイズの用紙に印字した場合の発熱体の軸方向の温度分布を示す。電極22aの両端部に温度リップルが発生している。
<比較例2>
図9に従来の2L≦Cの関係になるように設計された発熱体を示す。
本実施例では基板20は耐熱ガラス、発熱層8はカーボンペーストの焼成膜、電極22,23はAgペーストの焼成膜を用い、基板20は360mm×20mm、厚さ2mm。発熱層は320mm×16mm、厚さ100um。チャンネル電極22aは長さ200mm、幅3mm、チャンネル電極22bは長さ各30mm、幅3mm、コモン電極23は長さ320mm、幅3mm、電極の厚みはすべて200um。電極22a,22bと共通電極23との距離は12mm。電極22aと電極22bの隙間は30mm。発熱層8と電極22aの重なり部分の長手方向の長さは200mm、発熱層8と電極22bの重なり部分の長手方向の長さは30mm。発熱領域のAの長さは200mm、幅12mm。発熱領域Bの長さは各30mm。幅12mm。電圧100Vを印加したときの発熱領域Aの電力は750W、発熱領域Bは各225W、合わせて450W。発熱領域AとBの電力総和は1200Wとした。最大用紙サイズは約300mm、小サイズ紙対応サイズは200mmとした。
このよう場合、小サイズ紙を印字する際にチャンネル電極22aのみ通電すると、チャンネル電極22aとチャンネル電極22bとの間のクリアランスが十分大きいため、比較例1のような迷電流は発生しない。しかし、フルサイズ紙を印字するためチャンネル電極22a及びチャンネル電極22bに通電した場合、チャンネル電極22aとチャンネル電極22bとの間のクリアランスが大きいため、そのクリアランスの位置する抵抗発熱層8に電流があまり流れないため、図8(b)に示すように、その部分の温度が低下してしまう。
<比較例3>
実施例1に対して、給電ポイントを電極の端部に配置した場合を図10に示す。電圧降下が生じるために、チャンネル電極の軸方向に発熱量の若干の低下が発生する。
2 定着装置
3 定着ローラ
4 加圧ローラ
5 定着ベルト
6 発熱体
7a ヒータランプ
8 抵抗発熱層(抵抗発熱体)
10 第1サーミスタ
11 第2サーミスタ
12 定着ニップ部
13 芯金
14 弾性層
15 芯金
16 弾性層
17 離型層
20 基板
21 熱伝導部材
22,22a,22b チャンネル電極
23 コモン電極
24 高熱伝導性セラミック層

Claims (6)

  1. ベルトを抵抗発熱体で加熱し、ベルトと加圧部材の圧接部を通過する記録媒体上のトナーを加熱定着させる定着装置であって、
    前記抵抗発熱体は、
    基板上に記録媒体の搬送方向に直交する方向に配置される抵抗発熱層と、
    当該抵抗発熱層の記録媒体搬送方向の両側に対向配置された第1の電極と第2の電極と、
    を備え、
    前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極は、搬送される記録媒体の所定の各幅に対応するように分割され、分割された電極間の隙間をC、第1の電極と第2の電極の間の距離をLとすると、L≦Cとすることを特徴とする定着装置。
  2. L≦C≦2Lとすることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記基板の少なくとも一部に高熱伝導性の部材が用いられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記高熱伝導性部材の表面に絶縁層を設け、該絶縁層の上に前記抵抗発熱層および前記電極を設けることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 各電極の中央に給電ポイントを設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の定着装置。
  6. 搬送された記録媒体にトナー像を形成する画像形成手段と、
    形成されたトナー像を記録媒体に加熱定着させる請求項1から5のいずれかに記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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