JP2009145460A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーを均一にかつ安定に帯電させ、長期間にわたって高画質な画像を得ることができる現像装置、及びこの現像装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】静電潜像が形成される感光体ドラム301に対向して配置され、表面にトナーを担持して搬送する現像ローラ14を備え、現像ローラ14によって搬送されたトナーを、感光体ドラム301の表面に飛翔させて、感光体ドラム301の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置10であって、現像ローラ14が、樹脂で被覆されており、現像ローラ14に担持されることにより形成されたトナー層の、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下である現像装置を用いる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置で用いられる現像装置及びこの現像装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機(MFP:Multifunction Peripheral)等の電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる現像装置は、画像データに基づく静電潜像が形成された像担持体である感光体ドラムの表面に向けて、現像ローラによって搬送されたトナーを飛翔させてトナー像を形成する。このような現像装置を備えた画像形成装置は、感光体ドラム上に形成されたトナー像を用紙等の記録媒体に転写する。そして、この転写されたトナー像を、定着装置で加熱することによって、記録媒体に定着させる。そうすることによって、前記画像形成装置は、画像データに基づく画像を記録媒体上に形成する。
画像形成装置に備えられる現像装置としては、高画質な画像を形成させるために、現像ローラ等によるトナー搬送性が優れていることやトナーが均一にかつ安定に帯電されること等が求められる。
従来の現像装置としては、めっき処理やアルマイト処理等の表面処理を施したアルミニウム製やステンレス鋼製の現像ローラを用いた現像装置が知られている。また、トナーの帯電量を規定した現像装置としては、例えば、コロナ帯電器等によってトナーを帯電させる非磁性1成分現像装置であって、トナー搬送体(現像ローラ)の少なくとも表面をトナーと同極性を有する荷電制御剤を含有する材料によって形成するとともに、トナー及びトナー搬送体を形成する材料の摩擦帯電量を所定の関係となるように形成した現像装置等が知られている(特許文献1参照)。
特開平2−79062号公報
従来の現像装置は、飛翔しやすいトナーから優先的に感光体ドラムに供給されて現像に使用され、飛翔しにくいトナーが現像ローラに付着された状態になる場合があった。かかる状態は、特に、低濃度の画像を印刷する場合に起こりやすいが、かかる状態で長時間、印刷を行うと、現像ローラやブレードとトナーとの摩擦等によって、現像ローラ近傍のトナーが、チャージアップ(過帯電)される。このようにトナーが部分的にチャージアップされると、画像濃度低下やカブリ等が発生してしまい、長期間にわたって高画質な画像を得ることが困難であった。
具体的には、例えば、体積平均粒径6μm程度のトナーを用いて画像形成を行うと、現像ローラ上に1〜3個のトナーが重なって担持され、約6〜18μmのトナー薄層が形成される。そして、現像が繰り返されると、帯電量が高い小粒径のトナーが現像ローラ上に蓄積され、トナー層表層に存在する現像ローラから遠いトナーが優先的に感光体ドラムに供給される。このような場合、以下のような不具合が発生する。
帯電量の高い小粒径トナーは、現像ローラとの付着力が強いので、帯電量の高い小粒径トナーが現像に用いられず、画像濃度が低下する。また、このような帯電量の高いトナーを現像に使用するためには、感光体ドラムと現像ローラとの間の電位差を高めて、上記付着力より強い力で現像ローラからトナーを引き離す必要がある。しかしながら、感光体ドラムと現像ローラとの間の電位差を高くすると、感光体ドラムと現像ローラとの間にリークが発生し、現像ローラ上のトナー層が乱れ、得られる画像が乱れる場合がある。
さらに、タッチダウン方式の現像装置の場合、現像領域を通過したトナーは、現像装置内で、現像ローラから一旦剥がされる構成となっているが、上記付着力が強いために、剥がれないトナーが存在する場合がある。このような現像ローラに付着されたトナーは、よりチャージアップされるので、タッチダウン方式の現像装置の場合であっても、上記と同様、高画質な画像を得ることができない。
特許文献1によれば、現像ローラに担持されているトナー帯電量を、現像ローラを形成する材料の摩擦帯電量との関係で規定したことが記載されているだけであり、トナーの帯電量の分布を制御するものではない。このような場合、現像ローラに担持されているトナー、特に現像ローラ近傍のトナーがチャージアップされる。よって、画像濃度不良や、カブリが発生してしまう場合があり、長期間にわたって高画質な画像を得るためには不充分であった。
本発明は、かかる従来の問題点を解消するためになされたものであり、トナーを均一にかつ安定に帯電させ、長期間にわたって高画質な画像を得ることができる現像装置、及びこの現像装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の現像装置は、静電潜像が形成される像担持体に対向して配置され、表面にトナーを担持して搬送する現像ローラを備え、前記現像ローラによって搬送されたトナーを、前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置であって、前記現像ローラが、樹脂で被覆されており、前記現像ローラに担持されることにより形成されたトナー層の、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下であることを特徴とする。
この構成によれば、現像ローラに担持されているトナーのうち、特定のトナーが優先的に像担持体に移行して、現像に使用されるということが少なく、現像ローラと像担持体との間において、トナーの選択的な移動が抑制される。この現像装置は、画像形成を長期間行っても、現像ローラに担持されているトナーが部分的にチャージアップされることが少なく、トナー層の上層と下層におけるトナーの帯電量の分布が狭い。また、トナーの選択的な移動が抑制されるので、現像ローラに付着しやすいチャージアップされた小粒径トナーも、現像に用いられる。よって、長期間にわたって高画質な画像を得ることができる。
また、本発明の現像装置は、静電潜像が形成される像担持体に対向して配置され、表面にトナーを担持して搬送する現像ローラと、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を担持して搬送する磁気ローラとを備え、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と前記現像ローラとを接触させて、前記2成分現像剤中のトナーを前記現像ローラの表面に担持させ、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置であって、前記現像ローラが、樹脂で被覆されており、前記現像ローラに担持されることにより形成されたトナー層の、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下であることを特徴とする。
この構成によれば、現像ローラに担持されているトナーのうち、特定のトナーが優先的に像担持体に移行して、現像に使用されるということが少なく、現像ローラと像担持体との間において、トナーの選択的な移動が抑制される。この現像装置は、画像形成を長期間行っても、現像ローラに担持されているトナーが部分的にチャージアップされることが少なく、トナー層の上層と下層におけるトナーの帯電量の分布が狭い。また、トナーの選択的な移動が抑制されるので、現像ローラに付着しやすいチャージアップされた小粒径トナーも、現像に用いられる。よって、長期間にわたって高画質な画像を得ることができる。
また、前記上層のトナーが、前記現像ローラに担持されているトナーの表面から、トナー全量の50〜70質量%の範囲内にあるトナーであることが好ましい。従来の現像装置では、このような範囲内にある上層のトナーとこの上層より現像ローラ側の下層のトナーとの帯電量の差が大きくなりやすい。よって、この帯電量の差が小さいと、現像ローラに担持されているトナーの帯電量の分布が狭くなるので、好ましい。
また、前記樹脂が、シリコーン変性ウレタン樹脂であることが好ましい。そうすることによって、現像ローラに担持されているトナーの帯電量の分布を容易に狭くできる。
また、前記樹脂が、カーボン系導電材料を含有することが好ましい。そうすることによって、トナーと現像ローラの表面層である樹脂との帯電量の差も小さくでき、トナーの部分的なチャージアップをより抑制できる。
また、前記樹脂の体積抵抗値が、10〜10Ωの範囲であることが好ましい。そうすることによって、トナーと現像ローラの表面層である樹脂との帯電量の差も小さくでき、トナーの部分的なチャージアップをより抑制できる。
また、本発明の画像形成装置は、前記現像装置と前記像担持体とを備え、前記現像装置によって前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させて画像を形成するものであることを特徴とする。この構成によれば、画像形成装置は、本発明の現像装置の効果を享受したものであり、長期間にわたって高画質な画像を形成できる。
本発明によれば、トナーを均一にかつ安定に帯電させ、長期間にわたって高画質な画像を得ることができる。
以下、本発明の現像装置及びこの現像装置を備える画像形成装置に係る最良の実施形態について、図面に基づき詳細に説明する。画像形成装置として、複写機を例に挙げて説明するが、これに限定するものではなく、ファクシミリ装置、及びプリンタ等であってもよい。また、像担持体として、ドラム状の感光体である感光体ドラムを例に挙げて説明するが、これに限定するものではなく、ベルト状の感光体、及びシート状の感光体等に対しても適用できる。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態である現像装置が適用された画像形成装置(複写機)60の構成を示す概略図である。この複写機60は、複写機本体の下部に配設された給紙部200と、この給紙部200の上方に配設された画像形成部300と、この画像形成部300よりも排出側に配設された定着部400と、複写機本体の上部に配設された画像読取部500と、複写機本体と画像読取部500との間に配置された排紙部600とを含む、いわゆる胴内排紙型の複写機である。なお、複写機本体には、前記給紙部200、前記画像形成部300、前記定着部400、及び前記排紙部600を繋ぐ用紙搬送部100が備えられている。
前記画像形成部300は、電子写真プロセスによって用紙に所定のトナー像を形成するものであり、回転可能に軸支された感光体ドラム301と、この感光体ドラム301の周囲にその回転方向Aに沿って、帯電ユニット302と、露光ユニット303と、現像ユニット(現像装置)10,20と、転写ユニット305と、クリーナー306とを備えている。現像ユニット10,20は、静電潜像をトナーにより現像して、感光体ドラム301の表面にトナー像を形成するものである。
前記定着部400は、前記画像形成部300の用紙搬送方向の下流側に配置され、前記画像形成部300においてトナー像が転写された用紙を、一対のローラ(加熱ローラ401及び加圧ローラ402)によって挟んで加熱し、用紙上にトナー像を定着させるものである。
前記画像読取部500は、コンタクトガラス上に載置された原稿に、露光ランプから光を照射し、その反射光を反射鏡を介して光電変換部に導くことにより、原稿の画像情報を読み取るものである。
前記給紙部200は、複数の給紙カセット201,202,221を備える。このうちの給紙カセット221は、複写機側面から用紙を補充するバイパストレイとなっており、蓋部222により閉じることができる。
それぞれの給紙カセット201,202,221には用紙搬送路110が接続され、この用紙搬送路110は、画像形成部300に向かい、さらに定着部400を経て排紙部600に向かっている。これらの用紙搬送路110により前記用紙搬送部100が構成されている。また複写が完了した用紙は、排紙部600の排出ローラ605から排出トレイ610上に排出される。
図2は、複写機60の画像形成部300周辺を示す模式図である。前記画像形成部300は、電子写真プロセスによって記録紙115に所定のトナー像を形成する部分であり、感光性を有する感光体ドラム301の周囲に、感光体ドラム301の回転方向Aに沿って順に、帯電ユニット302、露光ユニット303、現像ユニット10,20、転写ユニット305、除電ユニット307、及びクリーナー306を備えている。なお、前記除電ユニット307と前記クリーナー306とが逆の配置であっても良い。
前記帯電ユニット302は、コロナ放電を発生させることによって感光体ドラム301の表面に所定電位を与えるものである。前記露光ユニット303は、所望の画像に対応する光を照射することにより感光体ドラム301の表面電位を選択的に減衰させて静電潜像を形成するものである。前記現像ユニット10,20は、感光体ドラム301の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像して、トナー像を形成するものであって、例えば、後述の磁性1成分現像方式の現像装置やタッチダウン方式の現像装置等が挙げられる。前記転写ユニット305は、感光体ドラム301上に形成されたトナー像を記録紙115上に転写するものである。前記除電ユニット307は、感光体ドラム301の表面電荷をランプ光によって除電するものである。前記クリーナー306は、ファーブラシ316とゴムブレード326とにより構成されており、感光体ドラム301の表面に残留したトナーやその添加剤等を除去するものである。なお、図示例のクリーナー306は、ファーブラシ316とゴムブレード326との両方を有するが、一方のみを有するクリーナー306の場合もある。
前記画像形成部300でトナー像が転写された記録紙115は、定着部400(加熱ローラ401及び加圧ローラ402)により熱と圧力とが加えられてトナー像が定着され、その後排紙ローラ(図示せず)によって排紙トレイ上に排出されるようになっている。
なお、上記画像形成装置は、用紙に直接トナー像を転写する装置であったが、このような画像形成装置に限定されない。例えば、複数色のトナー像を中間転写ベルトに一旦転写して、その中間転写ベルトに転写された複数色のトナー像を用紙に転写する、いわゆるタンデム方式の画像形成装置であってもよい。
以下、前記複写機に用いられる本発明の第1実施形態に係る現像ユニット(現像装置)10について説明する。本発明の現像装置は、現像ローラが、樹脂で被覆されており、現像ローラにトナーが担持されることにより形成されるトナー層の、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下であることを特徴とするものである。
現像装置10は、磁性1成分現像方式の現像装置である。図3は、前記現像ユニット(現像装置)10を示す概略断面図であり、感光体ドラム301とともに図示している。また、図4は、図3に示す現像ユニット(現像装置)10を、切断面線IV−IVから見た概略断面図である。
前記現像ユニット10は、不図示の磁性一成分現像剤(トナー)が収納されているトナー収容部354に、このトナーを撹拌する2つの撹拌ローラ314,324と、トナーを感光体ドラム301表面に移行させるための現像ローラ14とが備えられている。
前記現像ローラ14は、円筒状の回転スリーブ13と、この回転スリーブ13に内包される固定マグネット15とからなり、この固定マグネット15の位置が固定された状態でその周囲を前記回転スリーブ13が回転する構成となっている。また、前記現像ローラ14の回転スリーブ13に対峙してブレード16が設けられている。
固定マグネット15は、以下のような磁極配置の6極構造のマグネットである。感光体ドラム301と対向する位置にS極(現像極S1)と、ブレード16に対向する位置にS極(ブレード極S3)とが配置されている。現像極S1から回転スリーブ13の回転方向B下流に向かって順にN極(N1)、S極(S2)、N極(N2)を配置され、さらに、ブレード極S3の回転スリーブ13の回転方向B下流側にN極(N3)を配置されている。
以下、この現像ユニット10の動作について説明する。
現像ユニット10は、撹拌ローラ314,324によって、トナーを搬送しながら攪拌して、トナーを帯電させる。さらに、撹拌ローラ324は、帯電させたトナーを現像ローラ14に供給する。現像ローラ14に供給されたトナーは、固定マグネット15のN2極及びN3極の磁力によって吸引され、回転スリーブ13の回転によって上昇するようにしてブレード16による層厚規制位置に搬送され、層厚規制位置を通る。その際、トナー層の厚さが規制される。そして、感光体ドラム301の近傍まで搬送されたトナーが、感光体ドラム301に移行する。
以上の動作によって、現像装置10は、感光体ドラム301上に形成されている静電潜像に基づく現像を行う。
なお、前記ブレード16は、現像ローラ14のトナー収容部354側において、現像ローラ14の端部の周面に対向配置された一対の磁性部材17を有する。前記磁性部材17は、トナーがブレード16に到達するまでの間に、現像ローラ14の中央部周面から端部に向けて移動するのを防止するためのものであり、現像ローラ14の周面に沿って曲率中心角が約180°に設定された円弧状に形成されている。
以下、前記現像ユニット10に用いられる現像ローラ14について説明する。図5は、磁性1成分現像方式の現像装置10に備えられる現像ローラ14の構成を示す概略図である。図5(a)は、現像ローラ14の一例の断面図であり、図5(b)は、現像ローラ14の他の一例の断面図であり、図5(c)は、現像ローラ14の周面の一部を切断した部分断面図である。
現像ローラ14は、図5(c)に示すように、円筒状の回転スリーブ13と、この回転スリーブ13に内包される固定マグネット15とからなり、この固定マグネット15の位置が固定された状態でその周囲を前記回転スリーブ13が回転する構成となっている。
前記回転スリーブ13は、図5(a)に示すように、基材19上に樹脂層18が被覆されている。基材19は、例えば、アルミニウムやスレンレス鋼等によって構成された円筒状部材である。また、基材19は、図5(b)に示すように、表面に表面処理層21が設けられていてもよい。また、表面処理層21としては、例えば、めっき層やアルマイト層等が挙げられる。また、前記固定マグネット15は、現像ユニット10に軸支されるシャフト22に、複数個のリブによって連結されている。
樹脂層18は、現像ローラ14の回転スリーブ13に担持されているトナーが、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下であるようにトナー層を形成できれば、特に限定されず、例えば、シリコーン変性ウレタン樹脂であることが好ましい。また、前記樹脂層18の樹脂の体積抵抗値が、10〜10Ωの範囲であることが好ましい。
前記樹脂層18の厚みは、5〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。また、図5(a)に示すように、基材19に表面処理層21を備えない場合、樹脂層18の厚みは、例えば、25μmに設定され、図5(b)に示すように、基材19に表面処理層21を備える場合、樹脂層18の厚みは、表面処理層21を備えない場合より薄く、例えば、15μmに設定される。
また、トナーの帯電量は、吸引式ファラデーケージを用いて測定する。具体的には、トナー層の上層に存在するトナーのみを吸引して上層のトナーの帯電量を測定し、その後、残部のトナーを吸引して下層のトナーの帯電量を測定する。吸引式ファラデーケージとしては、例えば、TREK社製のQMメータ(MODE210S)を用いることができる。また、上層のトナーは、現像ローラに担持されているトナー(トナー層)の表面から、トナー全量の50〜70質量%の範囲内にあるトナーであり、下層のトナーは、上層のトナーより現像ローラに近い側のトナーである。なお、帯電量を測定するトナー層としては、例えば、現像装置が安定した駆動を行えるようになった後、印字率3%の画像を10枚(A4サイズ)連続で印刷した後のトナー層である。
前記シリコーン変性ウレタン樹脂は、例えば、分子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応が可能なアルケニル基を有するウレタン樹脂(A)と、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するケイ素含有化合物(B)とを含む樹脂組成物を硬化させることによって得られる。すなわち、前記シリコーン変性ウレタン樹脂は、ウレタン樹脂(A)の分子中に有する少なくとも1個のヒドロシリル化反応が可能なアルケニル基と、前記ケイ素含有化合物(B)の分子中に有する少なくとも2個のヒドロシリル基とが反応することによって得られる硬化物である。また、前記樹脂組成物には、必要に応じて、ヒドロシリル化触媒(C)、及び導電性付与剤(D)を含有してもよい。
前記ウレタン樹脂(A)は、分子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応が可能なアルケニル基を有していれば、特に限定なく使用できるが、ヒドロシリル化反応が可能なアルケニル基が側鎖に含有されているものが好ましい。また、前記ウレタン樹脂(A)の重量平均分子量が、10000〜150000であることが好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。
前記ウレタン樹脂(A)の分子中に含まれるアルケニル基とは、ヒドロシリル化反応に対して活性のある炭素―炭素二重結合を含む基であれば特に限定されない。アルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の脂肪族不飽和炭化水素基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環式不飽和炭化水素基、メタクリル基等が挙げられる。これらの中でも、脂肪族不飽和炭化水素基が好ましい。
前記ケイ素含有化合物(B)としては、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有していれば、特に限定なく使用できるが、例えば、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。
前記ケイ素含有化合物(B)の配合量は、前記ウレタン樹脂(A)の固形分100質量部に対して、固形分で0.1〜100質量部であることが好ましく、1〜50質量部であることがより好ましい。前記ケイ素含有化合物(B)の配合量が少なすぎる場合、離型性が低下し、トナーの現像性が低下する傾向があり、多すぎる場合、樹脂層18の導電性が低下し、トナーとの摩擦帯電により発生した電荷が抜けにくくなり、トナーの現像性が低下する傾向がある。
前記ヒドロシリル化触媒(C)としては、ヒドロシリル化反応を促進させることができ、本発明の効果を阻害しない触媒であれば、特に限定なく使用でき、例えば、白金(Pt)錯体化合物等が挙げられる。
前記導電性付与剤(D)としては、樹脂の体積抵抗値を調整でき、本発明の効果を阻害しない導電性付与剤であれば、限定なく使用でき、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、及びランプブラック等のカーボンブラック等が挙げられ、アセチレンブラックが好適に使用される。カーボンブラックの一次粒径としては、10〜60nmのものが使用され、48nm程度のものが好適に使用される。また、カーボンブラックの配合量は、樹脂に対して、1〜20質量%であることが好ましく、例えば、16質量%程度である。
現像ローラ14は、例えば、前記樹脂組成物を基材19上に塗布し、加熱することによって樹脂層18を形成することによって製造される。前記樹脂組成物は、基材19上に均一に塗布するために、溶媒を添加して溶液状態としてもよい。その際、固形分濃度20〜40質量%となるように調整することが好ましい。また、溶媒としては、例えば、シクロヘキサンやメチルエチルケトン等が挙げられる。また、加熱温度としては、例えば、100〜160℃であることが好ましく、加熱時間としては、例えば、20〜40分間であることが好ましい。
以上のような本実施形態に係る現像装置10は、現像ローラ14上でトナーが図6に示すような挙動になる。図6は、現像ローラ上でのトナーの挙動を示す概略図である。図6(a)及び図6(b)は、本実施形態に係る現像装置10の場合を示し、図6(c)は、従来の現像装置の場合を示す。また、図6(a)は、トナーが現像ローラ14から感光体ドラム301に飛翔する前を示し、図6(b)は、トナーが攪拌ローラ324から供給されるところを示す。
本実施形態に係る現像装置10は、図6(a)及び図6(b)に示すように、現像ローラ14に担持されているトナーのうち、特定のトナーが優先的に感光体ドラム301に移行して、現像に使用されるということが少なく、現像ローラ14と感光体ドラム301との間において、トナーの選択的な移動が抑制される。この現像装置10は、画像形成を長期間行っても、現像ローラ14に担持されているトナーが部分的にチャージアップされることが少なく、トナーの帯電量の分布が狭い。また、トナーの選択的な移動が抑制されるので、現像ローラに付着しやすい小粒径トナーも、現像に用いられる。よって、長期間にわたって高画質な画像を得ることができる。これに対して、従来の現像装置の場合、画像形成を長期間行うと、図6(c)に示すように、帯電量の高い小粒径トナーが現像ローラ27上に付着され、好適な現像が行われない。
[第2実施形態]
次に、本発明の第1実施形態である現像装置10の構成を図7に示すように変えた現像装置20について説明する。図7は、前記現像ユニット(現像装置)20を示す概略断面図であり、感光体ドラム301とともに図示している。
現像装置20は、タッチダウン現像方式の現像装置であり、現像ローラ61、磁気ローラ62、撹拌ローラ63,64、及びブレード65等を備える。
撹拌ローラ63,64は、らせん状羽根を有しており、互いに逆方向に2成分現像剤を搬送しながら攪拌して、2成分現像剤のトナーを帯電させる。さらに、撹拌ローラ63は、帯電させたトナーとキャリアとを含む2成分現像剤を磁気ローラ62に供給する。
磁気ローラ62は、内部に配置された磁石によって2成分現像剤を吸着させて、2成分現像剤を搬送する。その際、2成分現像剤は、磁気ローラ62の内部の磁石によって磁気ブラシとなっており、ブレード65と磁気ローラ62との間を磁気ブラシが通過する際に、磁気ブラシの厚さが規制される。そして、現像ローラ61の近傍まで搬送された2成分現像剤のトナーが、現像ローラ61と磁気ローラ62との間に発生させた電位差によって、現像ローラ61に移行する。
現像ローラ61は、磁気ローラ62から移行されたトナーを、表面に担持して搬送する。そして、感光体ドラム301の近傍まで搬送されたトナーが、感光体ドラム301と現像ローラ61との間に発生させた電位差によって、感光体ドラム301に移行する。
以上の動作によって、現像装置20は、感光体ドラム301上に形成されている静電潜像に基づく現像を行う。
次に、タッチダウン現像方式の現像装置20に備えられる現像ローラ61について説明する。図8は、タッチダウン現像方式の現像装置20に備えられる現像ローラ61の構成を示す概略図である。図8(a)は、現像ローラ61の一例の断面図であり、図8(b)は、現像ローラ61の他の一例の断面図であり、図8(c)は、現像ローラ61の斜視図である。
現像ローラ61は、ローラ本体24と、ローラ本体24の表面上に被覆された樹脂層23とを含む。ローラ本体24は、現像ユニット10に軸支されるシャフト25に、複数個のリブ28によって連結されている。ローラ本体24は、例えば、アルミニウム製やステンレス鋼製のいわゆる三ツ矢管等である。樹脂層23は、上記第1実施形態での樹脂層18と同様のものを使用できる。また、ローラ本体24の表面に、図8(b)に示すように、表面処理層26を備えていてもよい。また、表面処理層26は、上記第1実施形態での表面処理層21と同様のものを使用できる。
本実施形態に係る現像装置20の場合も、第1実施形態である現像装置10の場合と同様、図6(a)及び図6(b)に示すように、現像ローラに担持されているトナーのうち、特定のトナーが優先的に感光体ドラムに移行して、現像に使用されるということが少なく、現像ローラと感光体ドラムとの間において、トナーの選択的な移動が抑制される。
以下に、第1実施形態である現像装置10の実施例を説明する。
実施例及び比較例は、既存の複写機(京セラミタ社製KM−C3232)の現像装置の現像ローラを、以下の現像ローラに交換した複写機である。交換する現像ローラは、実施例1〜7及び比較例2〜4では、図5(a)に示す表面に樹脂層を設けた現像ローラであり、比較例1では、表面にアルマイト処理を施した現像ローラである。
実施例1に係る現像ローラの製造方法は、以下に示す。
[ウレタン樹脂(A)の合成]
まず、ウレタン樹脂(A)を合成した。
具体的には、温度計、攪拌装置を備えた1Lのフラスコに、下記式(1)で表される側鎖にビニル基を有するポリエーテルジオール(分子量:3000、n:m:o=30:50:20)110g(OH基:0.074mol)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート9.0g(NCO基:0.072mol)、メチルイソブチルケトン300mlを仕込み、攪拌溶解させた。
Figure 2009145460
これにジブチルチンジラウレート0.1gを添加して80℃で5時間反応させた。この反応液に含まれる樹脂をウレタン樹脂(A)とした。なお、ウレタン樹脂(A)の重量平均分子量は、GPCにより測定したところ、約129,000であった。
また、下記の現像ローラを製造する際には、上記反応液を固形分濃度20質量%となるように、さらにメチルイソブチルケトンを添加したウレタン樹脂溶液を用いた。
[現像ローラの製造]
次に現像ローラを製造した。
具体的には、まず、ケイ素含有化合物(B)であるミラブル型シリコーンゴムコンパウンド(信越化学工業社製のKE−971U)100質量部に、架橋剤(信越化学工業社製のC−8A)0.6質量部と、導電性付与剤(D)である一次粒径が48nmのアセチレンブラック16質量部とを配合した。このシリコーンゴム配合物に、ヒドロシリル化触媒(C)としてPt錯体触媒を添加し、そして、このシリコーンゴム配合物を、表面にアルマイト処理を施したアルミニウム製ローラ表面に塗布した。その後、上記ウレタン樹脂溶液をさらに塗布し、塗布後、50〜200℃で5分間〜2時間加熱乾燥させた。
なお、シリコーンゴム配合物及びウレタン樹脂溶液の総塗布量は、樹脂層厚が10μmとなるような塗布量である。また、シリコーンゴム配合物の塗布量とウレタン樹脂溶液の塗布量との比は、ウレタン樹脂(A)100質量部に対するケイ素含有化合物(B)の配合量が50質量部となるような比である。また、塗布方法は、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷、スプレーコート、ディップコート等が挙げられる。
また、実施例2〜4及び比較例2は、樹脂層厚が、表1に示す樹脂層厚となるように製造したこと以外は、実施例1と同様である。実施例5〜7及び比較例3,4は、ケイ素含有化合物(B)の配合量が、表2に示す配合量としたこと以外は、実施例1と同様である。比較例1は、表面にアルマイト処理を施したアルミニウム製ローラである。
図9は、実施例1で用いた現像ローラ表面からのトナーの位置と、トナーの帯電量との関係を示したグラフであり、図10は、比較例1で用いた現像ローラ表面からのトナーの位置と、トナーの帯電量との関係を示したグラフである。
横軸は、現像ローラ表面からのトナーの位置(%)を示し、縦軸は、そのトナーの帯電量(μC/g)を示す。現像ローラ表面からのトナーの位置(%)とは、現像ローラに担持されているトナーを、TREK社製のQMメータ(MODE210S)を用いてトナー層表面から吸引して、現像ローラに担持されているトナー全量に対する現像ローラ上に残存するトナー量である。すなわち、値が低いほど、残存するトナーが少ないときのトナーであるので、現像ローラ近傍のトナー(下層のトナー)であり、値が高いほど、残存するトナーが多いときのトナーであるので、現像ローラから遠いトナー(上層のトナー)である。なお、測定に用いたトナー層としては、現像装置が安定した駆動を行えるようになった後、印字率3%の画像を10枚(A4サイズ)連続で印刷した後のトナー層である。
また、図11は、上層のトナーの帯電量と下層のトナの帯電量の関係を示す。具体的には、図11は、現像ローラに担持されているトナーの表面から、トナー全量の60質量%の範囲内にあるトナーを上層のトナーとしたときの、上層のトナーの帯電量と下層のトナの帯電量の関係である。
実施例1は、図9及び図11からわかるように、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下であった。これに対し、比較例1は、図10及び図11からわかるように、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/gより大きかった。
実施例1〜7及び比較例2〜4を、以下に示す方法により評価した。
印字率3%の画像を印刷開始した直後の画像と、印字率3%の画像を500枚連続で印刷した後に印刷した画像との画像濃度ID及びかぶり濃度FDをそれぞれ測定し、以下のような評価基準により、評価した。評価結果は、表1及び表2に示す。なお、画像濃度ID及びカブリ濃度FDは、ポータブル反射濃度計RD−19(グレタグマクベス社製)で測定した。
(画像濃度ID)
500枚印刷後の画像のIDが、印刷開始直後の画像のIDと比較して、0.03未満の減少であれば、良好であり、「○」と評価した。これに対して、500枚印刷後の画像のIDが、印刷開始直後の画像のIDより0.03以上の減少であれば、不良であり、「×」と評価した。
(かぶり濃度FD)
500枚印刷後の画像のFDが、印刷開始直後の画像のFDと比較して、0.004未満の増加であれば、良好であり、「○」と評価した。これに対して、500枚印刷後の画像のFDが、印刷開始直後の画像のFDより0.004以上の増加であれば、不良であり、「×」と評価した。
Figure 2009145460
Figure 2009145460
表1及び表2からわかるように、実施例1〜7に係る複写機を用いると、長期間、連続して印刷しても、画像濃度IDがほとんど低下せず、かぶり濃度FDもほとんど増加しなかった。これに対して、比較例2〜4に係る複写機を用いると、長期間、連続して印刷すると、画像濃度IDが低下した。さらに、比較例2に係る複写機を用いると、長期間、連続して印刷すると、かぶり濃度FDも増加した。したがって、実施例に係る複写機を用いると、長期間、連続して印刷しても、画像濃度がほとんど低下せず、かぶりもほとんど発生しなかったのに対して、比較例に係る複写機を用いると、長期間、連続して印刷すると、画像濃度低下やかぶりが発生し、高画質な画像が得られなかった。
このことからわかるように、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下である実施例は、長期間にわたって高画質な画像を得ることができる。これに対して、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/gより大きい比較例は、長期間にわたって高画質な画像を得ることができない。
このことは、上述したように、本実施例の場合、現像ローラに担持されているトナーが部分的にチャージアップされることが少なく、トナー層の上層と下層におけるトナーの帯電量の分布が狭く、また、現像ローラに付着しやすい小粒径トナーも、現像に用いられることによると考えられる。これに対して、比較例の場合、画像形成を長期間行うと、帯電量の高い小粒径トナーが現像ローラ上に付着され、好適な現像が行われないことによると考えられる。
上記の相違は、以下のことからも支持される。
図12は、現像ローラ表面に被覆する樹脂をトナーと摩擦したときの摩擦時間と帯電量との関係を示すグラフである。横軸は、摩擦した時間を示し、縦軸は、そのときの樹脂の帯電量を示す。
樹脂の帯電量は、以下のように測定する。図13は、樹脂の帯電量を測定する装置80の概略図である。樹脂の帯電量を測定する装置80は、回転台81と支持板82とを備えている。
まず、現像ローラ表面に被覆する樹脂を片面にコーティングした試料プレート83,84を2枚用意する。一方の試料プレート83を回転台81の中央部に固定し、他方の試料プレート84を支持板82の中央部に固定する。そして、回転台81側の試料プレート83上に2〜4mgのトナー85を付着させ、そのトナー85を回転台81側の試料プレート83と支持板82側の試料プレート84とで挟むように、支持板82を載置する。その際、回転台81側の試料プレート83と支持板82側の試料プレート84とが、樹脂をコーティングした面がトナー85と接触するように設置する。そして、支持板82を固定したまま、回転台81を回転させ、所定時間ごとに、試料プレート83,84の樹脂の帯電量を測定する。
なお、回転台81は、直径100mmの円板状の板であり、指示板は、直径100mmの円板状のアルミニウム製板(700g)である。試料プレート83,84は、一辺が50mmの正方形の板である。また、回転台は、250rpmで回転させる。
図12からわかるように、実施例で用いた現像ローラを被覆する樹脂は、トナーと摩擦しても、表面の帯電量が増加しないのに対して、比較例で用いた現像ローラを被覆する樹脂は、トナーと摩擦すると、表面の帯電量が増加した。
図14は、現像ローラ上のトナー層のトナーの現像ローラに対する付着力を示すグラフである。このトナーの平均付着力F50は、遠心法付着力測定装置NS−C100(ナノシーズ(株)社製)を用いて、以下のように測定した。なお、測定に用いたトナー層としては、現像装置が安定した駆動を行えるようになった後、印字率3%の画像を10枚(A4サイズ)連続で印刷した後のトナー層である。
まず、所定の基板にトナーを付着させ、その基板を、遠心法付着力測定装置に付属の顕微鏡で画像を撮影する。そして、その基板を遠心法付着力測定装置に付属の遠心機にセットし、所定の遠心力(例えば2000G)がかかるように回転させる。その後、再び、基板を顕微鏡で画像を撮影する。そして、上記遠心力を変えて、回転と撮影とを繰り返し、複数の画像を保存する。そして、得られた複数の画像を付属の解析ツールで処理することにより、基板に付着されたトナーの面積を算出し、さらに、その面積から平均付着力F50を算出する。
図14からわかるように、実施例で用いた現像ローラは、比較例で用いた現像ローラと比較して、トナーの付着力が低い。
図15は、現像ローラ上のトナーの粒度分布を示すグラフである。粒度分布は、マルチサイザーIII(ベックマン・コールター社製)を用いて、測定条件をアパチャー径100μm(測定範囲2.0〜60μm)として測定した。なお、測定に用いたトナー層としては、現像装置が安定した駆動を行えるようになった後、印字率3%の画像を10枚(A4サイズ)連続で印刷した後のトナー層である。また、上層のトナーは、現像ローラに担持されているトナーの表面から、トナー全量の60質量%の範囲内にあるトナーであり、下層のトナーは、上層のトナーより現像ローラ側にあるトナーである。
図15からわかるように、実施例で用いた現像ローラ上のトナーは、比較例の場合と比較して、上層のトナーと下層のトナーとの粒子径の差が小さい。
図12,14,15に示す結果からわかるように、本実施例の場合、現像ローラの帯電量が低く、トナーの現像ローラに対する付着力が弱いので、チャージアップされた小粒径トナーが優先的に現像ローラに付着されることがほとんどなく、現像ローラに付着しやすい小粒径トナーも、現像に用いられていると考えられる。
本発明の第1実施形態である現像装置が適用された画像形成装置(複写機)60の構成を示す概略図である。 複写機60の画像形成部300周辺を示す模式図である。 記現像ユニット(現像装置)10を示す概略断面図である。 図3に示す現像ユニット(現像装置)10を、切断面線IV−IVから見た概略断面図である。 磁性1成分現像方式の現像装置10に備えられる現像ローラ14の構成を示す概略図である。 現像ローラ上でのトナーの挙動を示す概略図である。 現像ユニット(現像装置)20を示す概略断面図である。 タッチダウン現像方式の現像装置20に備えられる現像ローラ61の構成を示す概略図である。 実施例で用いた現像ローラ表面からのトナーの位置と、トナーの帯電量との関係を示したグラフである。 比較例で用いた現像ローラ表面からのトナーの位置と、トナーの帯電量との関係を示したグラフである。 上層のトナーの帯電量と下層のトナの帯電量の関係を示す。 現像ローラを摩擦したときの摩擦時間と帯電量との関係を示すグラフである。 樹脂の帯電量を測定する装置80の概略図である。 現像ローラ上のトナー層のトナーの現像ローラに対する付着力を示すグラフである。 現像ローラ上のトナーの粒度分布を示すグラフである。
符号の説明
10,20 現像ユニット(現像装置)
13 回転スリーブ
14,27,61 現像ローラ
15 固定マグネット
16 ブレード
17 磁性部材
18,23 樹脂層
19 基材
21,26 表面処理層
22,25 シャフト
24 ローラ本体
28 リブ
60 複写機
62 磁気ローラ
63 撹拌ローラ
65 ブレード

Claims (7)

  1. 静電潜像が形成される像担持体に対向して配置され、表面にトナーを担持して搬送する現像ローラを備え、前記現像ローラによって搬送されたトナーを、前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置であって、
    前記現像ローラが、樹脂で被覆されており、
    前記現像ローラに担持されることにより形成されたトナー層の、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下であることを特徴とする現像装置。
  2. 静電潜像が形成される像担持体に対向して配置され、表面にトナーを担持して搬送する現像ローラと、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を担持して搬送する磁気ローラとを備え、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と前記現像ローラとを接触させて、前記2成分現像剤中のトナーを前記現像ローラの表面に担持させ、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させる現像装置であって、
    前記現像ローラが、樹脂で被覆されており、
    前記現像ローラに担持されることにより形成されたトナー層の、上層のトナーの帯電量と下層のトナーの帯電量との差の絶対値が6μC/g以下であることを特徴とする現像装置。
  3. 前記上層のトナーが、前記現像ローラに担持されているトナーの表面から、トナー全量の50〜70質量%の範囲内にあるトナーである請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記樹脂が、シリコーン変性ウレタン樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記樹脂が、カーボン系導電材料を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像装置。
  6. 前記樹脂の体積抵抗値が、10〜10Ωの範囲である請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の現像装置と前記像担持体とを備え、前記現像装置によって前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させて画像を形成するものであることを特徴とする画像形成装置。
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