JP2009142256A - D−乳酸の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】グリセロール、特にバイオディーゼル廃液から有用物質を生成する方法を提供する。
【解決手段】特定のD−乳酸産生細菌を、グリセロール含有培地中で培養するか、あるいは該細菌の菌体、菌体処理物、若しくはそれらの固定化物を、グリセロールに接触させる事により、グリセロールから高い光学純度でD−乳酸を生成する方法。使用される細菌は、アグロバクテリウム属、シュードモナス属、アクロモバクタ属、デボシア属、フラテウリア属、パエニバチラス属、ブレビバクテリウム属、ハフニア属、ラオウルテラ属、リゾビウム属およびセラッティア属からなる細菌属群から選ばれる。
【選択図】なし

Description

本発明は、微生物を用いてグリセロールからD−乳酸を製造する方法に関する。
バイオディーゼル燃料(Bio Diesel Fuel (BDF))は、カーボンニュートラルな軽油代替燃料であり、エネルギー資源枯渇、地球温暖化、大気汚染などの環境問題の解決に貢献する燃料として近年注目を集めている。
バイオディーゼル燃料は、植物性油、動物性油、廃油などから製造されるが、その際、グリセロールを含有する廃液が副生成物として生じる。この廃液には特に有効な活用法がなく、廃棄されているのが現状である。
バイオディーゼル廃液を有効利用する方法として、特許文献1には、エンテロバクタ(Enterobactor)属に属する細菌を用いて、廃液中のグリセロールから水素及びエタノールを生成する方法が記載されている。
有機酸の生成について、特許文献2には、好気性細菌(特にコリネ型細菌)を用いてグルコースを炭素源として使用した有機酸を生成する方法が記載されている。また、特許文献3には、ブドウ糖から各種有機酸(乳酸を含む)を生成する細菌株(マンヘイミア・スピーシス(Mannheimia sp). 55E)が記載されている。
グリセロールから乳酸を生成し得る細菌が、これまでにいくつか知られている。例えば、特許文献4、非特許文献1、2及び3には、グリセロールから乳酸を生成し得る菌が記載されている。また、特許文献4には、シトロバクタ・フレウンディ(Citrobacter freundii)及びクレブシエラ・プネウモニアエ(Klebsiella pneumoniae)が、嫌気的条件下でグリセロールからD−乳酸を生成することが記載されている。しかし、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、アクロモバクタ(Achromobacter)属、デボシア(Devosia)属、フラテウリア(Frateuria)属、パエニバチラス(Paenibacillus)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、ハフニア(Hafnia)属、ラオウルテラ(Raoultella)属、リゾビウム(Rhizobium)属およびセラッティア(Serratia)属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属する細菌、またはアルスロバクタ・ニコチアナエ(Arthrobacter nicotianae)、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ(Arthrobacter protophormiae)、ストレプトマイセス・フィミカリウス(Streptomyces fimicarius)、ストレプトマイセス・アルボフラバス(Streptomyces alboflavus)およびストレプトマイセス・アルチオチカス(Streptomyces althioticus)からなる細菌種群から選ばれる細菌種に属する細菌がこのような菌であることを示唆する記載はない。また、何れの文献においてもグリセロールから生成されるD−乳酸の量は未だ不十分であり、より優れたD−乳酸産生能を持つ微生物が望まれていた。また、D−乳酸を安価で、簡便に得る方法も求められている。
エッシェリチア・コライ(Escherichia coli)の遺伝子組換え体については、グリセロール以外の炭素源からD−乳酸を生成し得る株が存在することが知られている。しかし、グリセロールから高い光学純度でD−乳酸を生成し得るエッシェリチア・コライは、これまで知られていなかった。
ポリ乳酸は、植物材料等に由来する乳酸を用いて合成される生分解性ポリマー(バイオプラスチックとも呼ばれる)である。L−乳酸の重合によって合成されるポリ−L−乳酸は、環境に配慮した材料として注目を集めているが、従来のプラスチックと比較すると耐熱性に劣る。しかし、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸との混合物(ステレオコンプレックス型ポリ乳酸とも呼ばれる)を用いることにより、得られる生分解性ポリマーの耐熱性が向上することが知られている。
特開2006−180782号公報 特開2003−235592号公報 特表2004−501634号公報 欧州特許出願公開0 361 082 A2 Ke-Ke Cheng et al., Biotechnology Letters (2004)26: 911-915 F. Barbirato et al., Appl Microbiol Biotechnol (1995) 43: 786-793 T. Homann et al., Appl Microbiol Biotechnol (1990) 33: 121-126
資源の有効活用のため、バイオディーゼル廃液から有用物質を生成することが求められている。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、アクロモバクタ(Achromobacter)属、デボシア(Devosia)属、フラテウリア(Frateuria)属、パエニバチラス(Paenibacillus)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、ハフニア(Hafnia)属、ラオウルテラ(Raoultell)属、リゾビウム(Rhizobium)属およびセラッティア(Serratia)属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属する細菌、またはアルスロバクタ・ニコチアナエ(Arthrobacter nicotianae)、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ(Arthrobacter protophormiae)、ストレプトマイセス・フィミカリウス(Streptomyces fimicarius)ストレプトマイセス・アルボフラバス(Streptomyces alboflavus)およびストレプトマイセス・アルチオチカス(Streptomyces althioticus)からなる細菌種群から選ばれる細菌種に属する細菌、またはエッシェリチア・コライ(Escherichia coli) ATCC 700926株の細菌(以下、本発明で用いるD−乳酸産生細菌、または単にD−乳酸産生細菌とも記す)を、培養、特に好気的条件下で培養するか、またはグリセロールに当該菌株の菌体、菌体処理物、若しくはそれらの固定化物を接触させることにより、グリセロールから高い光学純度で、D−乳酸を簡便に生成し得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下を提供し得る:
[1] アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、アクロモバクタ(Achromobacter)属、デボシア(Devosia)属、フラテウリア(Frateuria)属、パエニバチラス(Paenibacillus)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、ハフニア(Hafnia)属、ラオウルテラ(Raoultella)属、リゾビウム(Rhizobium)属およびセラッティア(Serratia)属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属し、グリセロールからD−乳酸を約70%e.e.以上の光学純度で生産する能力を有する細菌を、グリセロール含有培地中で培養するか、またはグリセロールにその菌体、菌体処理物、もしくはそれらの固定化物を接触させることを特徴とする、D−乳酸を製造する方法;
[2] アグロバクテリウム属、シュードモナス属、アクロモバクタ属、デボシア属、フラテウリア属、パエニバチラス属、ブレビバクテリウム属、ハフニア属、ラオウルテラ属、リゾビウム属およびセラッティア属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属する細菌が、アグロバクテリウム・ラディオバクタ(Agrobacterium radiobacter)、シュードモナス・オウリキュラリス(Pseudomonas auricularis)、シュードモナス・アゾトフォーマンス(Pseudomonas azotoformans)、シュードモナス・クロロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)、シュードモナス・タエトロレンス(Pseudomonas taetrolens)、シュードモナス・フラジ(Pseudomonas fragi)、シュードモナス・スピーシス(Pseudomonas sp.)、アクロモバクタ・デニトリフィカンス(Achromobacter denitrificans)、デボシア・リボフラビナ(Devosia riboflavina)、フラテウリア・オウランティア(Frateuria aurantia)、パエニバチラス・バリダス(Paenibacillus validus)、ブレビバクテリウム・ブタニカム(Brevibacterium butanicum)、ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)、ラオウルテラ・プランチコラ(Raoultella planticola)、ラオウルテラ・テリゲナ(Raoultella terrigena)、リゾビウム・ラジオバクタ(Rhizobium radiobacter)またはセッラティア・マルセセウス(Serratia marcesceus)である、上記[1]記載の方法;
[3] アグロバクテリウム属、シュードモナス属、アクロモバクタ属、デボシア属、フラテウリア属、パエニバチラス属、ブレビバクテリウム属、ハフニア属、ラオウルテラ属、リゾビウム属およびセラッティア属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属する細菌が、アグロバクテリウム・ラディオバクタFERM BP-3843株、シュードモナス・オウリキュラリス NBRC 13334株、シュードモナス・アゾトフォーマンス JCM 2777株、シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株、シュードモナス・タエトロレンス NBRC 3460株、シュードモナス・フラジ JCM 20552株、シュードモナス・スピーシス ATCC 53617株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス ATCC 35699株、デボシア・リボフラビナ NBRC 13584株、フラテウリア・オウランティア NBRC 3247株、パエニバチラス・バリダス NBRC 13635株、ブレビバクテリウム・ブタニカム ATCC 21196株、ハフニア・アルベイ NBRC 3731株、ラオウルテラ・プランチコラ JCM 7251株、ラオウルテラ・テリゲナ JCM 1687株、リゾビウム・ラジオバクタ NBRC 13532株またはセッラティア・マルセセウス NBRC 12648株である、上記[2]記載の方法;
[4] アルスロバクタ・ニコチアナエ(Arthrobacter nicotianae)、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ(Arthrobacter protophormiae)、ストレプトマイセス・フィミカリウス(Streptomyces fimicarius)、ストレプトマイセス・アルボフラバス(Streptomyces alboflavus)およびストレプトマイセス・アルチオチカス(Streptomyces althioticus)からなる細菌種群から選ばれる細菌種に属し、グリセロールからD−乳酸を約70%e.e.以上の光学純度で生成する細菌を、グリセロール含有培地中で培養するか、またはグリセロールにその菌体、菌体処理物、もしくはそれらの固定化物を接触させることを特徴とする、グリセロールからD−乳酸を製造する方法;
[5] アルスロバクタ・ニコチアナエ、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ、ストレプトマイセス・フィミカリウス、ストレプトマイセス・アルボフラバスおよびストレプトマイセス・アルチオチカスからなる細菌種群から選ばれる細菌種に属する細菌が、アルスロバクタ・ニコチアナエ JCM 1333株、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ JCM 1973株、ストレプトマイセス・フィミカリウス ATCC 21900株、ストレプトマイセス・アルボフラバス NBRC 13196株またはストレプトマイセス・アルチオチカス NBRC 15956株である、上記[4]記載の方法;
[6] エッシェリチア・コライ(Escherichia coli) ATCC 700926株を、グリセロール含有培地中で培養するか、またはグリセロールにその菌体、菌体処理物、もしくはそれらの固定化物を接触させることを特徴とする、グリセロールからD−乳酸を製造する方法;
[7] 培養が好気的条件下で行われる、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の方法;
[8] 培養物からD−乳酸を回収する工程を含む、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の方法;
[9] グリセロールがバイオディーゼル廃液由来である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
本発明の方法によれば、微生物を用いてグリセロール(バイオディーゼル廃液)から高い光学純度で、D−乳酸を簡便に生成することができる。
ポリ乳酸は、植物材料等に由来する乳酸を用いて合成される生分解性ポリマー(バイオプラスチックとも呼ばれる)である。L−乳酸の重合によって合成されるポリ−L−乳酸は、環境に配慮した材料として注目を集めているが、従来のプラスチックと比較すると耐熱性に劣る。しかし、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸との混合物(ステレオコンプレックス型ポリ乳酸とも呼ばれる)を用いることにより、得られる生分解性ポリマーの耐熱性が向上することが知られている。
このように、本発明は、これまで廃棄されていたバイオディーゼル廃液中のグリセロールから、有用物質を生成する方法を提供する。
本発明で用いるD−乳酸産生細菌としては、具体的には、前記[1]〜[6]において記載した細菌属、細菌種および細菌株が例示される。これらのD−乳酸産生細菌のうちでもグリセロールから良好な変換率でD−乳酸を生成し得る細菌が好ましく、このような細菌としては、例えば、ブレビバクテリウム・ブタニカム ATCC 21196株、デボシア・リボフラビナ NBRC 13584株、エッシェリチア・コライATCC 700926株、フラテウリア・オウランティア NBRC 3247株、セッラティア・マルセセウス NBRC 12648株、アグロバクテリウム・ラディオバクタFERM BP-3843株、リゾビウム・ラジオバクタ NBRC 13532株、シュードモナス・オウリキュラリス NBRC 13334株、シュードモナス・アゾトフォーマンス JCM 2777株、シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株、シュードモナス・タエトロレンス NBRC 3460株、シュードモナス・フラジ JCM 20552株、シュードモナス・スピーシス ATCC 53617株、パエニバチラス・バリダス NBRC 13635株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス ATCC 35699株、ストレプトマイセス・フィミカリウス ATCC 21900株、ストレプトマイセス・アルボフラバス NBRC 13196株、ストレプトマイセス・アルチオチカス NBRC 15956株、ハフニア・アルベイ NBRC 3731株、アルスロバクタ・ニコチアナエ JCM 1333株、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ JCM 1973株、ラオウルテラ・プランチコラ JCM 7251株、ラオウルテラ・テリゲナ JCM 1687株が挙げられるが、これらに限定されない。なかでも、エッシェリチア・コライATCC 700926株、セッラティア・マルセセウス NBRC 12648株、ストレプトマイセス・フィミカリウス ATCC 21900株、シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス ATCC 35699株、ラオウルテラ・プランチコラ JCM 7251株、ラオウルテラ・テリゲナ JCM 1687株が好ましく、シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス ATCC 35699株がより好ましい。
ここで、「高い光学純度」でD−乳酸が生成されるとは、エナンチオマー過剰率で示す場合、D−乳酸が約70%e.e.以上で生成されることを意味する。好ましくは、D−乳酸は、約80%e.e.以上、より好ましくは約90%e.e.以上、より好ましくは約95%e.e.以上、より好ましくは約97%e.e.以上、より好ましくは98%e.e.以上、より好ましくは99%e.e.以上、さらに好ましくは99.9%e.e.以上で生成物中に存在する。光学純度・エナンチオマー過剰率は、自体公知の方法に従って決定できる。例えば、特開2003−88392に記載される方法を使用することができるが、これに限定されない。高い光学純度でD−乳酸を生成する菌株の選択は、候補菌株を試験管もしくはフラスコを用いてスモールスケールで培養し、培養液中に蓄積したD−乳酸の光学純度を上記方法により測定することによって行うことができる。
シュードモナス・オウリキュラリス NBRC 13334株、シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株、シュードモナス・タエトロレンス NBRC 3460株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株、デボシア・リボフラビナ NBRC 13584株、フラテウリア・オウランティア NBRC 3247株、パエニバチラス・バリダス NBRC 13635株、リゾビウム・ラジオバクタ NBRC 13532株、セッラティア・マルセセウス NBRC 12648株、ストレプトマイセス・アルボフラバス NBRC 13196株、ストレプトマイセス・アルチオチカス NBRC 15956株、ハフニア・アルベイ NBRC 3731株は独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジー本部 生物遺伝資源部門から、アクロモバクタ・デニトリフィカンス ATCC 35699株、シュードモナス・スピーシス ATCC 53617株、ストレプトマイセス・フィミカリウス ATCC 21900株、エッシェリチア・コライATCC 700926株、ブレビバクテリウム・ブタニカム ATCC 21196株はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから、シュードモナス・アゾトフォーマンス JCM 2777株、アルスロバクタ・ニコチアナエ JCM 1333株、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ JCM 1973株、シュードモナス・フラジ JCM 20552株、ラオウルテラ・プランチコラ JCM 7251株、ラオウルテラ・テリゲナ JCM 1687株は独立行政法人理化学研究所 バイオリソースセンター 微生物材料開発室から、アグロバクテリウム・ラディオバクタFERM BP-3843株は独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターから入手可能である。
また、本発明で用いるD−乳酸産生細菌は、それらの野生株だけでなく、任意の自然または人工の突然変異体、例えば、X線照射、紫外線照射、N-メチル-N’-ニトロ-N-ニトロソグアニジンなどの化学的変異誘発剤等の処理により得られる変異体、細胞融合もしくは遺伝子組換え法などの遺伝学的手法により誘導される組換え体であってよい。尚、上記遺伝子組換え体の宿主としては、形質転換可能な微生物であれば、いずれの細菌属に属するものであっても良いが、対象となる遺伝子が由来する親株と同じ細菌属とするのが好ましい。その場合、D−乳酸産生細菌として、グリセロールからD−乳酸への変換能が向上されているもの、あるいはD−乳酸の光学純度がさらに向上されているものを選択することが望ましい。
グリセロール含有培地は、培養培地中に純粋なグリセロールを添加したものであってもよく、グリセロール含有混合物を添加したものであってもよい。グリセロール含有混合物中の他の成分及びそれらの量は、本発明で用いるD−乳酸産生細菌に対して悪影響を及ぼさないものであることが好ましい。グリセロール含有混合物の由来は特に限定されないが、資源の有効利用の観点から、バイオディーゼル廃液を使用することが好ましい。
バイオディーゼル燃料の製造法の1つは、アルカリ触媒を用いたトリグリセリドのアルコリシスにより、脂肪酸メチルエステル(Fatty Acid Methyl Ester : FAME)を生成させることである。この方法では、副生成物としてグリセロールを含有する廃液(バイオディーゼル廃液と呼ぶ)が発生する。この廃液には、触媒や未変換の脂肪酸(使用する油によって異なる)などが通常混入している。例えば、本発明の実施例で用いたバイオディーゼル廃液の組成は、グリセロール:51%、メタノール:11%、水酸化カリウム:8%、水:4%、グリセリド等その他:26%である。これ以外で、S. Papanikolaou et al., Bioresource Technology (2002) 82: 43-49に記載されるグリセロール:65%、カリウム・ナトリウム塩:4−5%、メタノール:1%、水:28%や、M. Gonzalez-Pajuelo et al., J Ind Microbiol Biotechnol (2004) 31: 442-446に記載されるグリセロール:65%、ナトリウム塩:5%以下等の、任意の組成を有するバイオディーゼル廃液も使用することができる。
本発明の方法でバイオディーゼル廃液を培地に添加した場合、純粋なグリセロールを添加した場合と同等またはそれ以上の収量及び変換効率で、D−乳酸を生成することが可能である。
本発明の方法で使用する培地は、細菌類の培養に通常用いられる成分を含有する培地であればよく、特定の培地に限定されない。本発明の方法では、炭素源、窒素源及び無機塩を含有する、ごく単純な組成の培地を用いても、高い光学純度でD−乳酸を得ることが可能である。
本発明の方法で用いる培地は、炭素源としてグリセロールを含む。培地中に含まれるグリセロールの濃度は、細菌の生育やD−乳酸産生に悪影響を与えない範囲で適宜選択され得るが、通常、約0.1〜約500g/L、好ましくは約1〜約300g/Lである。上記バイオディーゼル廃液をグリセロール源として用いる場合、当該廃液が含有するグリセロールの濃度に応じて、培地中のグリセロールの量が上記範囲になるように、希釈またはグリセロール添加してもよい。
培地は、グリセロール以外の物質を炭素源としてさらに含んでもよいが、他の炭素源は、グリセロールからのD−乳酸の生成を妨げない量で添加されるべきである。本発明で用いられる他の炭素源としては、例えば、グルコース、フルクトース、デンプン、ラクトース、アラビノース、キシロース、デキストリン、糖蜜、麦芽エキスなどが挙げられるが、それらに限定されない。好ましくは、他の炭素源は、グリセロールに対して約10重量%以下、より好ましくは約1重量%以下である。培地は、グリセロールを単一の炭素源として含むことが最も好ましい。
窒素源としては、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどの無機窒素化合物ならびに尿素等を用いることができる。もしくは、グルテン粉、綿実粉、大豆粉、コーンスティープリカー、乾燥酵母、酵母エキス、ペプトン、肉エキス、カザミノ酸などの有機窒素源を用いてもよい。
炭素源および窒素源は組み合わせて使用すると有利であるが、痕跡量の生育因子や相当量の無機栄養素を含む低純度の物質もまた、使用に適しているので、それらを純粋な形で使用する必要はない。
所望により、第一リン酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩化コバルトなどの無機塩を使用することができる。また、必要な場合、特に培地が著しく発泡する場合には、液状パラフィン、高級アルコール、植物油、鉱物油、シリコーンなどの消泡剤を添加してもよい。
必要に応じて、各種ビタミン類などのさらなる成分を培地に添加してもよい。
上記窒素源、無機塩及びさらなる成分は、当業者に公知である。
本発明の方法における各種D−乳酸産生細菌の培養は、嫌気的条件下に行ってもよいが、好ましくは好気的条件下で行われる。好気的条件とは、分子状酸素の存在下での培養をいう。酸素供給などのために、通気、攪拌、振盪などを行なってもよい。培養に使用する装置としては、微生物の培養に通常使用される各種装置を使用できる。本発明の方法で好気的条件下で培養を実施する場合、嫌気的条件をもたらすのに必要な装置等を使用することなく、簡便に細菌の培養およびD−乳酸生成を行うことができる。
一方、嫌気的条件下で培養する場合は、例えば、炭酸ガス、不活性ガス(窒素、アルゴンなど)を通気するか、あるいは無通気により行うことができる。
D−乳酸の大量生産の条件としては液体培養が好ましい。大型タンク内で増殖させる場合は、D−乳酸生成工程における増殖遅延を回避する目的で、増殖期にある菌を使用して生産タンク中に接種することが好ましい。即ち、まず比較的少量の培地に菌を接種して培養することにより増殖期の種菌を製造し、次いで該種菌を無菌的に大型タンクに移すのが望ましい。
培養液の攪拌及び通気は種々の方法で行うことができる。攪拌は、プロペラまたはこれに類似する機械的攪拌装置の使用、ファーメンタの回転または振盪、種々のポンプ装置の使用等により行うことができる。また、通気は、例えば、滅菌エアーを培養液中を通過させることによって行うことができ、この場合、通気操作により攪拌の効果も得ることが可能である。
液体培地で培養する場合、回分培養(batch culture)、流加培養(fed batch culture)、連続培養(continuous culture)などの培養方法を適宜選択して用いることができる。
培養条件は、本発明で用いるD−乳酸産生細菌の培養に適したものであればよい。例えば、培養温度は、約4℃〜約40℃、好ましくは約20℃〜約37℃である。培地のpHは、約5〜約9、好ましくは約6〜約8である。D−乳酸の生成に伴い、培地のpHが低下する場合があるので、必要に応じて、培養中にアンモニア水、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリを添加して、培地のpHをこれらの範囲内に調整する。
上記培地の組成、上記および他の培養条件等は、当業者によって適宜調節可能である。D−乳酸の収量や光学純度などをさらに向上させるために、これらを調節することも考えられよう。
本発明の方法で用いる細菌は、それぞれ菌体、菌体処理物、またはそれらの固定化物という形で使用しても良い。ここで、菌体処理物とは、菌体破砕物、または培養物(菌体、培養上清を含む)から抽出した酵素などをいう。菌体処理物としては、例えば、培養して得られた菌体を有機溶媒(アセトン、エタノール等)処理したもの、凍結乾燥処理したものもしくはアルカリ処理したもの、または、菌体を物理的もしくは酵素的に破砕したもの、または、これらのものから分離・抽出された粗酵素等を挙げることができる。具体的には、培養物から遠心分離等により細胞を集めた後、これを超音波処理、ダイノミル処理、フレンチプレス処理等の物理的破砕法又は界面活性剤若しくはリゾチーム等の溶菌酵素を用いる化学的破砕法等によって破砕する。得られた破砕液から遠心分離、メンブレンフィルター濾過等により不純物を除去することにより無細胞抽出液を調製し、これを陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、金属キレートクロマトグラフィー等の分離精製方法を適宜用いて分画することによって、酵素などを精製することができる。
クロマトグラフィーに使用する担体としては、例えば、カルボキシメチル(CM)基、ジエチルアミノエチル(DEAE)基、フェニル基若しくはブチル基を導入したセルロース、デキストリン又はアガロース等の不溶性高分子担体が挙げられる。市販の担体充填済カラムを用いることもできる。菌体の破砕および酵素の抽出は、前記の方法の他に、当業者に公知の方法で行うこともできる。
菌体、菌体処理物、またはそれらの固定化物をグリセロールに接触させる方法の例としては以下が挙げられる。
菌体や菌体処理物を用いてグリセロールからD−乳酸を製造する方法としては、細菌の菌体をグリセロールを含む基質液に懸濁し、反応させる方法を例示することができる。細菌の菌体は、D−乳酸産生細菌を培養した後、遠心分離等を行なうことにより得ることができる。基質液中のグリセロール濃度は0.01〜50重量%程度が好ましい。反応温度は、通常、約4℃〜約40℃、好ましくは約20℃〜約37℃である。反応液のpHは、通常、約5〜約9、好ましくは約6〜約8である。D−乳酸の生成に伴い、培地のpHが低下する場合があるので、必要に応じて、培養中にアンモニア水、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリを添加して、培地のpHをこれらの範囲内に調整する。
菌体等の固定化物を用いてグリセロールからD−乳酸を製造する方法としては、細菌の菌体等の固定化物をカラムに充填し、グリセロールを含む基質液を流通させる方法を例示することができる。細菌の菌体や菌体処理物は、D−乳酸産生細菌を培養した後、遠心分離等を行なうことにより得ることができる。菌体等を固定化する方法としては、ゲルにより包括固定化する手段、イオン交換体を担持させて固定化する手段などを例示することができる。使用するゲルとしては、カラギーナンゲル、寒天ゲル、マンナンゲル、PVAゲル、ポリアクリルアミドゲル等を挙げることができる。ゲル球の大きさは、ゲルの種類により異なるが、直径1〜10mm程度が適当である。また、イオン交換体としては、例えば、セルロース系、スチレンジビニルベンゼン系、フェノールホルマリン系などのイオン交換体を挙げることができる。基質液中のグリセロール濃度は0.01〜50重量%程度が好ましい。また、当該溶液中には、メルカプトエタノール、システイン、グルタチオンなどのSH化合物、亜硫酸塩などの還元剤、マグネシウムイオン、マンガンイオンなどの酵素活性化剤を添加することもできる。流通させる溶液の速度は、カラムの大きさ、固定化物の量により異なるが、溶液を処理する速度の指標である空間速度(ml/ml樹脂・hr)は、0.05〜10が適当である。
D−乳酸の分離および精製は、従来公知の方法に準じて実施され得る。例えば、培養物を酸性化した後直接蒸留する方法、乳酸のラクチドを形成させて蒸留する方法、アルコールと触媒を加え乳酸をエステル化した後蒸留する方法、有機溶媒中に乳酸を抽出する方法、イオン交換樹脂に吸着させた後、溶出させ分離するイオン交換カラムで乳酸を分離する方法、カルシウムイオン等との金属塩をつくり単離する方法、電気透析により乳酸を濃縮分離する方法などの方法により分離、精製される。具体的には、例えば、特開2003−88392記載の実施例に従って乳酸の分離および精製を行なってもよい。
本発明を以下の実施例によって例示するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能であることを理解すべきである。
(実施例1)
アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株を、プレート培養用培地であるA寒天培地(組成:第一リン酸カリウム3g、第二リン酸ナトリウム6g、塩化ナトリウム0.5g、塩化アンモニウム1g、硫酸マグネシウム・7水和物492mg、塩化カルシウム・2水和物147mg、酵母エキス100mg、グリセロール10g、寒天20g及び蒸留水1L(最終pH7.4))に塗布し、30℃、4日間静置した。上記のプレート上で生育した同菌株を、試験管培養用培地であるB培地(組成:塩化カルシウム、酵母エキス及び寒天を含まないことを除けば、上記A寒天培地と同一成分組成)3mlに白金耳でもって植菌し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養(前培養)した。このように生育した同菌株培養液30μlを、試験管培養用培地であるC培地(組成:グリセロール10gの代わりにバイオディーゼル燃料製造時に副生するグリセロール画分(グリセロール:51%、メタノール:11%、水酸化カリウム:8%、水:4%、グリセリド等その他:26%)19.6gを含むことを除けば、上記B試験管培養用培地と同一成分組成である)3mlへ移し、30℃、200rpmで振盪培養(本培養)した。反応開始後、4日後に1リットル当りグリセロールが3.9g消費され、乳酸が3.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例2)
アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株を、プレート培養用培地であるA寒天培地(組成:第一リン酸カリウム3g、第二リン酸ナトリウム6g、塩化ナトリウム0.5g、塩化アンモニウム1g、硫酸マグネシウム・7水和物492mg、塩化カルシウム・2水和物147mg、酵母エキス100mg、グリセロール10g、寒天20g及び蒸留水1L(最終pH7.4))に塗布し、30℃、4日間静置した。上記のプレート上で生育した同菌株を、試験管培養用培地であるD培地(組成:寒天を含まないことを除けば、上記A寒天培地と同一成分組成)3mlに白金耳でもって植菌し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養(前培養)した。このように生育した同菌株培養液30μlを、試験管培養用培地であるE培地(組成:グリセロール10gの代わりにバイオディーゼル燃料製造時に副生するグリセロール画分(グリセロール:51%、メタノール:11%、水酸化カリウム:8%、水:4%、グリセリド等その他:26%)19.6gを含むことを除けば、上記D試験管培養用培地と同一成分組成である)3mlへ移し、30℃、200rpmで振盪培養(本培養)した。反応開始後、4日後に1リットル当りグリセロールが9.4g消費され、乳酸が3.9g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例3)
シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株を、実施例1と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが7.5g消費され、乳酸が0.9g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例4)
シュードモナス・アゾトフォーマンスJCM 2777株を、実施例1と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが3.3g消費され、乳酸が0.4g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例5)
シュードモナス・オウリキュラリス NBRC 13334株を、実施例1と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが3.5g消費され、乳酸が0.4g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例6)
アグロバクテリウム・ラディオバクタ FERM BP-3843株を、実施例1と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが0.4g消費され、乳酸が0.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例7)
アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株を、プレート培養用培地であるA寒天培地(組成:第一リン酸カリウム3g、第二リン酸ナトリウム6g、塩化ナトリウム0.5g、塩化アンモニウム1g、硫酸マグネシウム・7水和物492mg、塩化カルシウム・2水和物147mg、酵母エキス100mg、グリセロール10g、寒天20g及び蒸留水1L(最終pH7.4))に塗布し、30℃、4日間静置した。上記のプレート上で生育した同菌株を、試験管培養用培地であるB培地(組成:塩化カルシウム、酵母エキス及び寒天を含まないことを除けば、上記A寒天培地と同一成分組成)3mlに白金耳でもって植菌し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養(前培養)した。このように生育した同菌株培養液30μlを、試験管培養用培地であるB培地3mlへ移し、30℃、200rpmで振盪培養(本培養)した。反応開始後、4日後に1リットル当りグリセロールが1.7g消費され、乳酸が0.3g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例8)
パエニバチラス・バリダス NBRC 13635株を、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが0.3g消費され、乳酸が0.2g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は94.0%e.e.であった。
(実施例9)
シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株を、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが7.7g消費され、乳酸が2.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例10)
アグロバクテリウム・ラディオバクタ FERM BP-3843株を、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが1.7g消費され、乳酸が0.3g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は98.3%e.e.であった。
(実施例11)
セッラティア・マルセセウス NBRC 12648株を、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが9.4g消費され、乳酸が1.4g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.2%e.e.であった。
(実施例12)
アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株を、プレート培養用培地であるA寒天培地(組成:第一リン酸カリウム3g、第二リン酸ナトリウム6g、塩化ナトリウム0.5g、塩化アンモニウム1g、硫酸マグネシウム・7水和物492mg、塩化カルシウム・2水和物147mg、酵母エキス100mg、グリセロール10g、寒天20g及び蒸留水1L(最終pH7.4))に塗布し、30℃、4日間静置した。上記のプレート上で生育した同菌株を、試験管培養用培地であるD培地(組成:寒天を含まないことを除けば、上記A寒天培地と同一成分組成)3mlに白金耳でもって植菌し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養(前培養)した。このように生育した同菌株培養液30μlを、試験管培養用培地であるD培地3mlへ移し、30℃、200rpmで振盪培養(本培養)した。反応開始後、4日後に1リットル当りグリセロールが3.4g消費され、乳酸が1.2g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例13)
パエニバチラス・バリダス NBRC 13635株を、前培養の培養時間24時間の代わりに6日間及び本培養の培養時間4日間の代わりに6日間であることを除き、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが1.1g消費され、乳酸が0.2g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は94.0%e.e.であった。
(実施例14)
フラテウリア・オウランティア NBRC 3247株を、前培養の培養時間24時間の代わりに6日間及び本培養の培養時間4日間の代わりに6日間であることを除き、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが2.4g消費され、乳酸が0.3g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例15)
デボシア・リボフラビナNBRC 13584株を、前培養の培養時間24時間の代わりに6日間及び本培養の培養時間4日間の代わりに6日間であることを除き、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが0.9g消費され、乳酸が0.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は95.5%e.e.であった。
(実施例16)
ストレプトマイセス・フィミカリウス ATCC 21900株を、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが7.6g消費され、乳酸が1.0g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は95.5%e.e.であった。
(実施例17)
エッシェリチア・コライATCC 700926株を、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが9.9g消費され、乳酸が1.0g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例18)
ブレビバクテリウム・ブタニカム ATCC 21196株を、実施例2と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが2.8g消費され、乳酸が0.3g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例19)
シュードモナス・タエトロレンス NBRC 3460株を、前培養の培養時間24時間の代わりに6日間及び本培養の培養時間4日間の代わりに6日間であることを除き、実施例1と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが0.7g消費され、乳酸が0.3g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例20)
ストレプトマイセス・アルボフラバス NBRC 13196株を、前培養の培養時間24時間の代わりに6日間及び本培養の培養時間4日間の代わりに6日間であることを除き、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが9.9g消費され、乳酸が0.2g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は95.9%e.e.であった。
(実施例21)
ストレプトマイセス・アルチオチカス NBRC 15956株を、前培養の培養時間24時間の代わりに6日間及び本培養の培養時間4日間の代わりに6日間であることを除き、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが2.2g消費され、乳酸が0.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は96.3%e.e.であった。
(実施例22)
ハフニア・アルベイ NBRC 3731株を、実施例2と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが10.5g消費され、乳酸が0.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例23)
アルスロバクタ・ニコチアナエ JCM 1333株を、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが7.1g消費され、乳酸が0.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例24)
アルスロバクタ・プロトフォルミアエ JCM 1973株を、実施例12と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが3.7g消費され、乳酸が0.1g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例25)
シュードモナス・フラジ JCM 20552株を、実施例2と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが4.5g消費され、乳酸が0.3g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例26)
ラオウルテラ・プランチコラ JCM 7251株を、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが9.9g消費され、乳酸が0.9g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は97.2%e.e.であった。
(実施例27)
ラオウルテラ・テリゲナ JCM 1687株を、実施例1と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが9.2g消費され、乳酸が0.6g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例28)
リゾビウム・ラジオバクタ NBRC 13532株を、実施例2と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが2.0g消費され、乳酸が0.2g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例29)
エッシェリチア・コライATCC 700926株を、プレート培養用培地であるA寒天培地(組成:第一リン酸カリウム3g、第二リン酸ナトリウム6g、塩化ナトリウム0.5g、塩化アンモニウム1g、硫酸マグネシウム・7水和物250mg、グリセロール20g、寒天20g及び蒸留水1L(最終pH7.4))に塗布し、30℃、4日間静置した。上記のプレート上で生育した同菌株を、試験管培養用培地であるF培地(組成:寒天を含まないこと及びグリセロール20gの代わりに10gを含むことを除けば、上記A寒天培地と同一成分組成)3mlに白金耳でもって植菌し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養した。このように生育した同菌株培養液30μlを、試験管培養用培地であるF培地3mlへ移し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養した。反応開始の5日後に乳酸が0.72g/L蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例30)
エッシェリチア・コライ ATCC 700926株を、プレート培養用培地であるA寒天培地(組成:第一リン酸カリウム3g、第二リン酸ナトリウム6g、塩化ナトリウム0.5g、塩化アンモニウム1g、硫酸マグネシウム・7水和物250mg、グリセロール20g、寒天20g及び蒸留水1L(最終pH7.4))に塗布し、30℃、4日間静置した。上記のプレート上で生育した同菌株を、試験管培養用培地であるF培地(組成:寒天を含まないこと及びグリセロール20gの代わりに10gを含むことを除けば、上記A寒天培地と同一成分組成)3mlに白金耳でもって植菌し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養した。このように生育した同菌株培養液30μlを、試験管培養用培地であるG培地(グリセロール10gの代わりにバイオディーゼル燃料製造時に副生するグリセロール画分(グリセロール:51%、メタノール:11%、水酸化カリウム:8%、水:4%、グリセリド等その他:26%)98.0gを含むことを除けば、上記B寒天培地と同一成分組成)3mlへ移し、30℃、24時間、200rpmで振盪培養した。反応開始の5日後に乳酸が0.24g/L蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例31)
シュードモナス・スピーシス ATCC 53617株を、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが1.8g消費され、乳酸が0.2g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
(実施例32)
アクロモバクタ・デニトリフィカンス ATCC 35699株を、本培養の培養時間4日間の代わりに6日間であることを除き、実施例7と同様に反応したところ、1リットル当りグリセロールが8.9g消費され、乳酸が2.7g蓄積していた。D−乳酸の光学純度は99.9%e.e.以上であった。
本発明の方法によれば、微生物を用いてグリセロール(バイオディーゼル廃液)から高い変換率で、D−乳酸を簡便に、良好な収量で生成することができる。また、高い光学純度で、D−乳酸を簡便に生成することもできる。D−乳酸は、バイオプラスチック原料の用途で用いられている。このように、本発明は、廃棄物から有用物質を生成するのに役立つ。

Claims (9)

  1. アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、アクロモバクタ(Achromobacter)属、デボシア(Devosia)属、フラテウリア(Frateuria)属、パエニバチラス(Paenibacillus)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、ハフニア(Hafnia)属、ラオウルテラ(Raoultella)属、リゾビウム(Rhizobium)属およびセラッティア(Serratia)属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属し、グリセロールからD−乳酸を約70%e.e.以上の光学純度で生産する能力を有する細菌を、グリセロール含有培地中で培養するか、またはグリセロールにその菌体、菌体処理物、もしくはそれらの固定化物を接触させることを特徴とする、グリセロールからD−乳酸を製造する方法。
  2. アグロバクテリウム属、シュードモナス属、アクロモバクタ属、デボシア属、フラテウリア属、パエニバチラス属、ブレビバクテリウム属、ハフニア属、ラオウルテラ属、リゾビウム属およびセラッティア属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属する細菌が、アグロバクテリウム・ラディオバクタ(Agrobacterium radiobacter)、シュードモナス・オウリキュラリス(Pseudomonas auricularis)、シュードモナス・アゾトフォーマンス(Pseudomonas azotoformans)、シュードモナス・クロロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)、シュードモナス・タエトロレンス(Pseudomonas taetrolens)、シュードモナス・フラジ(Pseudomonas fragi)、シュードモナス・スピーシス(Pseudomonas sp.)、アクロモバクタ・デニトリフィカンス(Achromobacter denitrificans)、デボシア・リボフラビナ(Devosia riboflavina)、フラテウリア・オウランティア(Frateuria aurantia)、パエニバチラス・バリダス(Paenibacillus validus)、ブレビバクテリウム・ブタニカム(Brevibacterium butanicum)、ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)、ラオウルテラ・プランチコラ(Raoultella planticola)、ラオウルテラ・テリゲナ(Raoultella terrigena)、リゾビウム・ラジオバクタ(Rhizobium radiobacter)またはセッラティア・マルセセウス(Serratia marcesceus)である、請求項1記載の方法。
  3. アグロバクテリウム属、シュードモナス属、アクロモバクタ属、デボシア属、フラテウリア属、パエニバチラス属、ブレビバクテリウム属、ハフニア属、ラオウルテラ属、リゾビウム属およびセラッティア属からなる細菌属群から選ばれる細菌属に属する細菌が、アグロバクテリウム・ラディオバクタFERM BP-3843株、シュードモナス・オウリキュラリス NBRC 13334株、シュードモナス・アゾトフォーマンス JCM 2777株、シュードモナス・クロロラフィス NBRC 3521株、シュードモナス・タエトロレンス NBRC 3460株、シュードモナス・フラジ JCM 20552株、シュードモナス・スピーシス ATCC 53617株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス NBRC 12669株、アクロモバクタ・デニトリフィカンス ATCC 35699株、デボシア・リボフラビナ NBRC 13584株、フラテウリア・オウランティア NBRC 3247株、パエニバチラス・バリダス NBRC 13635株、ブレビバクテリウム・ブタニカム ATCC 21196株、ハフニア・アルベイ NBRC 3731株、ラオウルテラ・プランチコラ JCM 7251株、ラオウルテラ・テリゲナ JCM 1687株、リゾビウム・ラジオバクタ NBRC 13532株またはセッラティア・マルセセウス NBRC 12648株である、請求項2記載の方法。
  4. アルスロバクタ・ニコチアナエ(Arthrobacter nicotianae)、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ(Arthrobacter protophormiae)、ストレプトマイセス・フィミカリウス(Streptomyces fimicarius)、ストレプトマイセス・アルボフラバス(Streptomyces alboflavus)およびストレプトマイセス・アルチオチカス(Streptomyces althioticus)からなる細菌種群から選ばれる細菌種に属し、グリセロールからD−乳酸を約70%e.e.以上の光学純度で生産する能力を有する細菌を、グリセロール含有培地中で培養するか、またはグリセロールにその菌体、菌体処理物、もしくはそれらの固定化物を接触させることを特徴とする、グリセロールからD−乳酸を製造する方法。
  5. アルスロバクタ・ニコチアナエ、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ、ストレプトマイセス・フィミカリウス、ストレプトマイセス・アルボフラバスおよびストレプトマイセス・アルチオチカスからなる細菌種群から選ばれる細菌種に属する細菌が、アルスロバクタ・ニコチアナエ JCM 1333株、アルスロバクタ・プロトフォルミアエ JCM 1973株、ストレプトマイセス・フィミカリウス ATCC 21900株、ストレプトマイセス・アルボフラバス NBRC 13196株またはストレプトマイセス・アルチオチカス NBRC 15956株である、請求項4記載の方法。
  6. エッシェリチア・コライ(Escherichia coli) ATCC 700926株を、グリセロール含有培地中で培養するか、またはグリセロールにその菌体、菌体処理物、もしくはそれらの固定化物を接触させることを特徴とする、グリセロールからD−乳酸を製造する方法。
  7. 培養が好気的条件下で行われる、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 培養物からD−乳酸を回収する工程を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. グリセロールがバイオディーゼル廃液由来である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
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