JP2000152800A - α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造方法 - Google Patents
α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】飼料添加物として有用なα−ヒドロキシ−4−
メチルチオ酪酸の工業的に有利な製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニ
トリルをα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸に変換す
る能力を有しアグロバクテリウム(Agrobacterium)属
に属する微生物の培養液、菌体、または菌体処理物を、
α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルに作用
させ、α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成させ
ることを特徴とするα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪
酸の製造方法。
メチルチオ酪酸の工業的に有利な製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニ
トリルをα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸に変換す
る能力を有しアグロバクテリウム(Agrobacterium)属
に属する微生物の培養液、菌体、または菌体処理物を、
α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルに作用
させ、α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成させ
ることを特徴とするα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪
酸の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−ヒドロキシ−
4−メチルチオ酪酸を製造する方法に関するものであ
る。
4−メチルチオ酪酸を製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】α−
ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸は、含硫アミノ酸類の
不足を補うために、家畜、特に家禽の飼料に添加される
飼料添加物である。α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪
酸の工業的製造方法としては、α−ヒドロキシ−4−メ
チルチオブチロニトリルを硫酸により加水分解する方法
が知られている。しかし、この方法は多量の硫安を副生
し、目的とするα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の
分離、回収が煩雑になる。また、微生物等の生体触媒を
利用したα−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリ
ルからのα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造方
法(特開平4−40898、特開平8−173175)
が提案されている。しかしながら、これらの方法も、工
業的製造方法として必ずしも充分なものとは言い難い。
ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸は、含硫アミノ酸類の
不足を補うために、家畜、特に家禽の飼料に添加される
飼料添加物である。α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪
酸の工業的製造方法としては、α−ヒドロキシ−4−メ
チルチオブチロニトリルを硫酸により加水分解する方法
が知られている。しかし、この方法は多量の硫安を副生
し、目的とするα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の
分離、回収が煩雑になる。また、微生物等の生体触媒を
利用したα−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリ
ルからのα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造方
法(特開平4−40898、特開平8−173175)
が提案されている。しかしながら、これらの方法も、工
業的製造方法として必ずしも充分なものとは言い難い。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況の下、α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の工
業的に有利な製造方法について鋭意検討を重ねた結果、
アグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する微生物
が、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルに
作用してα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成し
うることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明
は、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルか
らα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成する能力
を有しアグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する
微生物の培養液、菌体、または菌体処理物を、α−ヒド
ロキシ−4−メチルチオブチロニトリルに作用させ、α
−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成させることを
特徴とするα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造
方法を提供するものである。
な状況の下、α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の工
業的に有利な製造方法について鋭意検討を重ねた結果、
アグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する微生物
が、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルに
作用してα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成し
うることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明
は、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルか
らα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成する能力
を有しアグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する
微生物の培養液、菌体、または菌体処理物を、α−ヒド
ロキシ−4−メチルチオブチロニトリルに作用させ、α
−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成させることを
特徴とするα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造
方法を提供するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明に用いることができる微生
物は、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
をα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸に変換する能力
を有しアグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する
微生物であって、例えば、アグロバクテリウム・ラジオ
バクター種の微生物をあげることができ、より具体的に
は、アグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacteri
um radiobacter) SC-C15-1株(公知の微生物であり、寄
託番号 FERM BP-3843として工業技術院生命工学工業技
術研究所に寄託されている。)をあげることができる。
また、これらの微生物株に由来する突然変異株または遺
伝子操作法等の分子遺伝学的手法によりこれらの微生物
株から誘導される組換え体株等のいずれの菌株であって
も、前記能力され有すれば好適に用いることができる。
物は、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル
をα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸に変換する能力
を有しアグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する
微生物であって、例えば、アグロバクテリウム・ラジオ
バクター種の微生物をあげることができ、より具体的に
は、アグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacteri
um radiobacter) SC-C15-1株(公知の微生物であり、寄
託番号 FERM BP-3843として工業技術院生命工学工業技
術研究所に寄託されている。)をあげることができる。
また、これらの微生物株に由来する突然変異株または遺
伝子操作法等の分子遺伝学的手法によりこれらの微生物
株から誘導される組換え体株等のいずれの菌株であって
も、前記能力され有すれば好適に用いることができる。
【0005】このような本発明の製造方法に使用される
微生物の培養には、通常の微生物培養に使用される炭素
源、窒素源、無機物等を適宜含む各種の培地を使用する
ことができる。例えば、炭素源としては、グルコース、
グリセリン、糖蜜など、窒素源としては、ペプトン、酵
母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーンスティープリカ
ー、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸、塩化アンモニウ
ム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素など、
無機物としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウ
ム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩化物、硫酸塩
類、またはリン酸塩類など、具体的には、塩化カリウ
ム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、
硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、リン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウムなどを使用することができる。ま
た、上記微生物の有するα−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸生成能を高めるために、n−ブチロニトリル、n
−バレロニトリル、n−カプロニトリル、イソブチロニ
トリル、イソバレロニトリル、イソカプロニトリル、ク
ロトノニトリル等のシアノ化合物、または、n−ブチロ
アミド、n−バレロアミド、n−カプロアミド、イソブ
チロアミド、イソバレロアミド、クロトンアミド、ジエ
トキシアセトアミド、2,2−ジ−n−プロピルアセト
アミド等のアミド化合物を0.01%(w/v)から1
%(w/v)程度となるよう、培地に添加するのが好ま
しい。培養は、通常、好気的に行うのが良く、振とう培
養または通気撹拌培養が適当である。培養温度は、20
〜40℃、好ましくは、25〜35℃があげられ、培地
のpHは6〜8が好ましい。培養時間は、種々の条件に
よって異なるが、通常1〜7日間程度である。
微生物の培養には、通常の微生物培養に使用される炭素
源、窒素源、無機物等を適宜含む各種の培地を使用する
ことができる。例えば、炭素源としては、グルコース、
グリセリン、糖蜜など、窒素源としては、ペプトン、酵
母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーンスティープリカ
ー、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸、塩化アンモニウ
ム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素など、
無機物としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウ
ム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩化物、硫酸塩
類、またはリン酸塩類など、具体的には、塩化カリウ
ム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、
硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、リン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウムなどを使用することができる。ま
た、上記微生物の有するα−ヒドロキシ−4−メチルチ
オ酪酸生成能を高めるために、n−ブチロニトリル、n
−バレロニトリル、n−カプロニトリル、イソブチロニ
トリル、イソバレロニトリル、イソカプロニトリル、ク
ロトノニトリル等のシアノ化合物、または、n−ブチロ
アミド、n−バレロアミド、n−カプロアミド、イソブ
チロアミド、イソバレロアミド、クロトンアミド、ジエ
トキシアセトアミド、2,2−ジ−n−プロピルアセト
アミド等のアミド化合物を0.01%(w/v)から1
%(w/v)程度となるよう、培地に添加するのが好ま
しい。培養は、通常、好気的に行うのが良く、振とう培
養または通気撹拌培養が適当である。培養温度は、20
〜40℃、好ましくは、25〜35℃があげられ、培地
のpHは6〜8が好ましい。培養時間は、種々の条件に
よって異なるが、通常1〜7日間程度である。
【0006】本発明において、α−ヒドロキシ−4−メ
チルチオ酪酸を生成させるための反応は、以下のように
行うことができる。例えば、前述の方法で培養した微生
物の培養液、培養液から分離した菌体、または菌体処理
物を、リン酸緩衝液等の緩衝液に懸濁し、これとα−ヒ
ドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルとを混合して
反応させる。ここで、菌体処理物とは微生物の菌体由来
物を意味し、例えば、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌
体、菌体摩砕物、菌体の自己消化物、菌体の超音波処理
物、菌体抽出物、菌体から調製された粗精製酵素もしく
は精製酵素などをあげることができ、また、これら処理
物をさらに、例えば、シリカゲルやセラミックス等の無
機担体、セルロース樹脂もしくはイオン交換樹脂等によ
る吸着法、ポリアクリルアミド法、含硫多糖ゲル法(例
えばカラギーナンゲル法)、アルギン酸ゲル法、寒天ゲ
ル法等の公知方法により固定化した不溶化物等をあげる
こともできる。反応条件としては、使用する微生物の培
養液、菌体、または菌体処理物の濃度は0.01〜70
%(w/v)程度、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブ
チロニトリルは濃度0.01〜80%(w/v)程度に
なるように、水またはリン酸緩衝液等の緩衝液に、溶解
または懸濁するとよい。また、これらの水溶液または水
性懸濁液に、例えばアルコール類、ケトン類、もしくは
DMSO等の水溶性有機溶媒,またはn−ヘプタン、シ
クロヘキサン、メチル−tert−ブチルエーテル、も
しくは酢酸エチル等の非水溶性有機溶媒を適宜添加する
こともできる。反応温度としては、0〜50℃、好まし
くは0〜30℃があげられ、反応pHとしては、6〜1
0、好ましくは、7〜9があげられ、約10分〜48時
間反応させれば良い。反応液からのα−ヒドロキシ−4
−メチルチオ酪酸の回収は一般に知られている任意の方
法で行うことができる。例えば、反応液から、菌体等の
不溶物を遠心分離等によって除いた後、さらに、活性炭
またはイオン交換樹脂等を用いた処理により、不純物等
を除去する。その後、該反応液を、減圧濃縮、あるいは
蒸留濃縮することにより目的のα−ヒドロキシ−4−メ
チルチオ酪酸を得ることができる。尚、本発明の製造方
法において用いられる原料化合物α−ヒドロキシ−4−
メチルチオブチロニトリルは、種々の公知の方法により
製造することが可能であり、例えば特開平5−2869
26において開示されている方法により製造することが
ができる。
チルチオ酪酸を生成させるための反応は、以下のように
行うことができる。例えば、前述の方法で培養した微生
物の培養液、培養液から分離した菌体、または菌体処理
物を、リン酸緩衝液等の緩衝液に懸濁し、これとα−ヒ
ドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルとを混合して
反応させる。ここで、菌体処理物とは微生物の菌体由来
物を意味し、例えば、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌
体、菌体摩砕物、菌体の自己消化物、菌体の超音波処理
物、菌体抽出物、菌体から調製された粗精製酵素もしく
は精製酵素などをあげることができ、また、これら処理
物をさらに、例えば、シリカゲルやセラミックス等の無
機担体、セルロース樹脂もしくはイオン交換樹脂等によ
る吸着法、ポリアクリルアミド法、含硫多糖ゲル法(例
えばカラギーナンゲル法)、アルギン酸ゲル法、寒天ゲ
ル法等の公知方法により固定化した不溶化物等をあげる
こともできる。反応条件としては、使用する微生物の培
養液、菌体、または菌体処理物の濃度は0.01〜70
%(w/v)程度、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブ
チロニトリルは濃度0.01〜80%(w/v)程度に
なるように、水またはリン酸緩衝液等の緩衝液に、溶解
または懸濁するとよい。また、これらの水溶液または水
性懸濁液に、例えばアルコール類、ケトン類、もしくは
DMSO等の水溶性有機溶媒,またはn−ヘプタン、シ
クロヘキサン、メチル−tert−ブチルエーテル、も
しくは酢酸エチル等の非水溶性有機溶媒を適宜添加する
こともできる。反応温度としては、0〜50℃、好まし
くは0〜30℃があげられ、反応pHとしては、6〜1
0、好ましくは、7〜9があげられ、約10分〜48時
間反応させれば良い。反応液からのα−ヒドロキシ−4
−メチルチオ酪酸の回収は一般に知られている任意の方
法で行うことができる。例えば、反応液から、菌体等の
不溶物を遠心分離等によって除いた後、さらに、活性炭
またはイオン交換樹脂等を用いた処理により、不純物等
を除去する。その後、該反応液を、減圧濃縮、あるいは
蒸留濃縮することにより目的のα−ヒドロキシ−4−メ
チルチオ酪酸を得ることができる。尚、本発明の製造方
法において用いられる原料化合物α−ヒドロキシ−4−
メチルチオブチロニトリルは、種々の公知の方法により
製造することが可能であり、例えば特開平5−2869
26において開示されている方法により製造することが
ができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の定量分析条
件は以下の通りとした。 (HPLC分析条件) カラム; Lichrosorb RP-8((株)住化分析センター
製) カラム温度;40℃ 溶出液;50mM−1−ペンタンスルホン酸ナトリウム
水溶液(pH3.0)/アセトニトリル=95/5 流量;1.0ml/分 検出;UV210nm
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の定量分析条
件は以下の通りとした。 (HPLC分析条件) カラム; Lichrosorb RP-8((株)住化分析センター
製) カラム温度;40℃ 溶出液;50mM−1−ペンタンスルホン酸ナトリウム
水溶液(pH3.0)/アセトニトリル=95/5 流量;1.0ml/分 検出;UV210nm
【0008】実施例1 グリセロール1.0%(w/v)、ポリペプトン0.5%
(w/v)、酵母エキス0.3%(w/v)、マルトエ
キス0.3%(w/v)、イソカプロニトリル0.1%
(w/v)、硫酸第一鉄0.001%(w/v)、硫酸
マンガン0.001%(w/v)、塩化コバルト0.00
1%(w/v)、硫酸亜鉛0.001%(w/v)(p
H7.2)からなる殺菌済み培地100mLを500m
L容の坂口フラスコに入れ、これに、前記と同じ組成の
培地であらかじめ培養して得たアグロバクテリウム・ラ
ジオバクター SC-C15-1 株の培養液1mLを植菌した。
これを30℃で2日間135stroke/minで往復振とう培
養し、菌体培養液を得た。前記菌体培養液0.5mL
に、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル5
0mgを含む50mMリン酸バッファー溶液(pH7.
7)4.5mlを加えて、30℃で保温した。10分
後、該反応液に2規定塩酸0.5mLを加えた後、反応
液中のα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の量をHP
LCにて分析した。その結果、反応液中にα−ヒドロキ
シ−4−メチルチオ酪酸0.6mgが生成していること
が判明した。
(w/v)、酵母エキス0.3%(w/v)、マルトエ
キス0.3%(w/v)、イソカプロニトリル0.1%
(w/v)、硫酸第一鉄0.001%(w/v)、硫酸
マンガン0.001%(w/v)、塩化コバルト0.00
1%(w/v)、硫酸亜鉛0.001%(w/v)(p
H7.2)からなる殺菌済み培地100mLを500m
L容の坂口フラスコに入れ、これに、前記と同じ組成の
培地であらかじめ培養して得たアグロバクテリウム・ラ
ジオバクター SC-C15-1 株の培養液1mLを植菌した。
これを30℃で2日間135stroke/minで往復振とう培
養し、菌体培養液を得た。前記菌体培養液0.5mL
に、α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリル5
0mgを含む50mMリン酸バッファー溶液(pH7.
7)4.5mlを加えて、30℃で保温した。10分
後、該反応液に2規定塩酸0.5mLを加えた後、反応
液中のα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の量をHP
LCにて分析した。その結果、反応液中にα−ヒドロキ
シ−4−メチルチオ酪酸0.6mgが生成していること
が判明した。
【0009】
【発明の効果】飼料添加物として有用なα−ヒドロキシ
−4−メチルチオ酪酸を工業的に有利に製造する方法が
提供できる。
−4−メチルチオ酪酸を工業的に有利に製造する方法が
提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 1/20 C12R 1:01) Fターム(参考) 2B150 AC01 DA32 4B064 AD32 CA02 CB01 CC03 CD12 DA11 4B065 AA11X BA22 BB12 CA15 CA43
Claims (3)
- 【請求項1】α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニ
トリルをα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸に変換す
る能力を有しアグロバクテリウム(Agrobacterium)属
に属する微生物の培養液、菌体、または菌体処理物を、
α−ヒドロキシ−4−メチルチオブチロニトリルに作用
させ、α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸を生成させ
ることを特徴とするα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪
酸の製造方法。 - 【請求項2】微生物が、アグロバクテリウム・ラジオバ
クター(Agrobacterium radiobacter)種の微生物である
請求項1記載のα−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の
製造方法。 - 【請求項3】微生物が、アグロバクテリウム・ラジオバ
クター(Agrobacterium radiobacter) SC-C15-1 株(FER
M BP-3843)である請求項1または2記載のα−ヒドロ
キシ−4−メチルチオ酪酸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10328034A JP2000152800A (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10328034A JP2000152800A (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000152800A true JP2000152800A (ja) | 2000-06-06 |
Family
ID=18205783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10328034A Withdrawn JP2000152800A (ja) | 1998-11-18 | 1998-11-18 | α−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000152800A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1291435A2 (en) * | 2001-08-30 | 2003-03-12 | ISTITUTO BIOCHIMICO ITALIANO GIOVANNI LORENZINI S.p.A. | A micro-organism possessing enantioselective and regioselective nitrile hydratase/amidase activities |
JP2009142256A (ja) * | 2007-03-19 | 2009-07-02 | Sumitomo Chemical Co Ltd | D−乳酸の製造方法 |
-
1998
- 1998-11-18 JP JP10328034A patent/JP2000152800A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1291435A2 (en) * | 2001-08-30 | 2003-03-12 | ISTITUTO BIOCHIMICO ITALIANO GIOVANNI LORENZINI S.p.A. | A micro-organism possessing enantioselective and regioselective nitrile hydratase/amidase activities |
EP1291435A3 (en) * | 2001-08-30 | 2003-11-19 | ISTITUTO BIOCHIMICO ITALIANO GIOVANNI LORENZINI S.p.A. | A micro-organism possessing enantioselective and regioselective nitrile hydratase/amidase activities |
JP2009142256A (ja) * | 2007-03-19 | 2009-07-02 | Sumitomo Chemical Co Ltd | D−乳酸の製造方法 |
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