JP2009136920A - 加熱用コテのコテ先部材およびそれを用いた加熱用コテ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、加熱用コテや被接合体の姿勢が変化した場合でも、接合材と被接合体との接合品質、例えば接合部材の寸法や接合部材と被接合体との接合強度を、従来に較べより一定に保つことのできる、接合材を加熱溶融し被接合体の接合面に接合する加熱用コテに組込まれるコテ先部材及びそれを用いた加熱用コテを提供することを目的としている。
【解決手段】本発明は、接合材を加熱溶融し被接合体の接合面に接合する加熱用コテに組込まれるコテ先部材であって、前記被接合体の接合面と相対する前記コテ先部材の対向面は、前記接合面に対し凸をなす略曲面状に形成されているコテ先部材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、接合材を加熱溶融し被接合体の接合面に接合する加熱用コテのコテ先部材およびそれを用いた加熱用コテに係わるものである。
近年、電子部品の端子の狭ピッチ化に伴い、当該端子とフレキシブル配線基板等の電極とを接合する接合部材としての半田を塗布する場合に、塗布された半田同士のブリッジを回避するため接合部材である半田層の狭幅化とともにその幅の一定化が望まれている。また、下記で詳述するように、酸化表面を有する被接合体、例えば1対のガラス基板を接合部材としての半田層で直接接合して接合体を製造する場合に、半田層の狭幅化とともにその幅の一定化が望まれている。
すなわち、複層ガラス、平面型画像表示装置を構成するガラスパネルにおいて、間隙を介して対向配置された一対のガラス基板の当該間隙の気密性を確保するため、一対のガラス基板の外周縁部を枠状の接合部材で封止接合して気密部が形成されている。ここで、アウトガスの発生防止または接合工程の低温化等の観点から、接合部材を構成する接合材として広く用いられてきたフリットガラスに代えて低融点金属、いわゆる半田を使用することが提案されている。しかしながら、半田が溶融するレベルの温度領域では溶融した半田とガラス基板との濡れ性は低いため、溶融半田との濡れ性があるCu、Cr、Ag等からなる下地層を介して接合する技術が従来から種々提案されている(例えば下記特許文献1)。
一方で、下地層を介してガラス基板に半田を接合する場合には、下地層を形成する工程が別途必要になり製造コストが上昇するのみならず、下地層とガラス基板の接合界面または下地層と半田層との接合界面に非接合部分が生じる可能性がある。そして、この非接合部分がリークパスとなり、気密部を高真空または高圧力にした場合に気密が破れる可能性が少なからず存在する。この問題を解消するため、下地層を介することなく半田をガラス基板に直接接合する技術の一例が、非特許文献1に開示されている。
非特許文献1には、Zn、Al、Si、Tiなど易酸化元素がPb−Sn系半田とガラス基板との接合性を高める点に着目し、これら易酸化元素の1種以上を含むPb−Sn系半田を接合材として使用しガラス基板を直接接合する技術、及び溶融半田とガラス基板との接触界面に超音波振動を付与することにより当該接触界面に存在する気泡を除去し、半田とガラス基板との接合性を改善する超音波半田付け技術が記載されている。
ここで、特許文献1のように下地層を介して半田をガラス基板に接合する場合には、溶融半田は濡れ性のある下地層にのみ濡れ広がり、下地層が形成されていない部分には濡れ広がらない。したがって、一定の幅を有する下地層を形成することにより、一定の幅を有する半田層(接合部材)を形成することができる。一方で、非特許文献1のように下地層を介することなく直接半田を接合する場合には下地層による制約がなく、塗布した溶融半田がガラス基板上を不規則に自由に濡れ広がるため、半田層の幅を一定に制御することが極めて困難であるという問題があった。
かかる問題を解消する技術の一例が特許文献2・3に開示されている。特許文献2には、半田ゴテの先端部に、セット角度状態で被半田付け面に対して平行となる平滑面が摺動方向を基準として0.1〜1.5mm幅であらかじめ形成された半田ゴテが開示おり、これは、被半田付け面に対する半田ゴテのセット角度を常に一定に保つことで塗布した溶融半田の幅を一定にする技術である。また、特許文献3には、先端に一方向に傾斜面を設け、該傾斜面の背向部に凹部を形成し、該凹部の縁から先端まで直線状に1又は2以上の細溝を形成してなるコテ先を有する半田ゴテが開示されており、これは、溶融半田の供給量を一定にすることで塗布した溶融半田の幅を一定にする技術である。
しかしながら、本願発明者は、上記特許文献2・3等に開示された技術を検討した結果、必ずしも半田層の幅を一定にすることができないことを知見した。すなわち、図8(a)に示すように、従来、半田コテのコテ先部材921において、溶融半田M1が塗布されるガラス基板w1の接合面sに相対する対向面925は平坦面である。そのため、加熱用コテやガラス基板w1が所定の姿勢と異なる姿勢で配置されたり、加熱用コテやガラス基板w1の姿勢が溶融半田M1の塗布中に変化し、コテ先部材921のコテ先角度θに角度誤差が生じた場合、図8(b)に示すように、ガラス基板w1の上面sに対して先端面925が平行とならず、ガラス基板w1の接合面sと先端面925の最小間隙Gが変化するという状態が生じる。ここで、ガラス基板w1の上面sに塗布される溶融半田M1の幅(図8において紙面に垂直な方向における溶融半田M1の長さ)は、ガラス基板w1の接合面sと先端面925との間隙Gに依存する。そのため、溶融半田M1の供給量を一定とした場合であっても、間隙Gの変化にともない、溶融半田M1の幅が変化し、結果として一定幅の半田層m1を得ることができないという問題が生じていた。
特開昭62−124936号公報 特開2002−192338号公報 特開平8−57633号公報 日経エレクトロニクス、1976.10.18発行、92頁〜113頁
なお、上記説明では、ガラス基板w1の上面sに対しコテ先部材921の対向面925が所定の間隙で離隔している場合を例に説明したが、ガラス基板w1の上面sに対し対向面925が接触する場合でも同様な問題が生じる。すなわち、加熱用コテやガラス基板w1の姿勢変化に起因するガラス基板w1の上面sと対向面925との接触状態の変化により、ガラス基板w1への入熱量が変化し、半田m1とガラス基板w1の接合強度が変化するという問題が生じる。このような問題は、例えば、ガラス基板w1の上面sの高さや形状を測定し、その測定データに基づいてコテ先部材921の姿勢や位置を制御することにより解消することができるが、構成が複雑になり、接合装置がコスト高になるという問題を招く。
本発明は、上記従来の技術の問題を鑑み発明者が鋭意検討のうえなしたものであり、加熱用コテや被接合体の姿勢が変化した場合でも、接合材と被接合体との接合品質、例えば接合部材の寸法や接合部材と被接合体との接合強度を、従来に較べより一定に保つことのできる、接合材を加熱溶融し被接合体の接合面に接合する加熱用コテに組込まれるコテ先部材及びそれを用いた加熱用コテを提供することを目的としている。
本発明は、接合材を加熱溶融し被接合体の接合面に接合する加熱用コテに組込まれるコテ先部材であって、前記被接合体の接合面と相対する前記コテ先部材の対向面は、前記接合面に対し凸をなす略曲面状に形成されているコテ先部材である。
なお、前記対向面は、前記接合面に対し凸をなす略円形状に形成されていることが望ましく、さらには、一方向全体に渡り略円形状とした略円柱状に形成されていることが望ましい。また、前記対向面は、前記接合面に対し凸をなす略球形状に形成されていることが望ましい。
さらに、少なくとも前記対向面は、当該対向面以外の面に較べ溶融した接合材との濡れ性に富む面であることが望ましい。
さらに加えて、前記接合材を加熱溶融するとともに前記対向面に連なり構成された溶融部を備えることが望ましい。なお、前記溶融部は一方の開口が前記対向面に連なる状態に形成された、前記コテ先部材を貫通する貫通孔であり、当該貫通孔の他方の開口から前記接合材を挿入可能に構成されていることが更に好ましい。なお、本発明に係るコテ先部材は、前記対向面が、前記接合面と常に一定の間隙を有する状態で配置される加熱用コテにおいて適用するのに好適である。
上記コテ先は、特に、前記接合部材が、易酸化元素としてAl、Zn、Ti、Si、Cr、Beのいずれか1種以上を含み、さらに低融点金属としてSn、Zn、In、Pbのいずれか1種以上を含み、前記被接合体がガラスで構成されている場合に、特に好適に適用することができる。
本発明は、上記コテ先部材が組込まれた加熱用コテである。なお、加熱用コテは、前記コテ先部材の対向面に超音波振動を付与する超音波発生手段を有することが望ましい。
上記発明によれば、本発明の課題を解決することができる。
以下、本発明について、その実施態様1・2に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施態様の説明では、SnAgAl系半田を接合材として一対のガラス基板を接合し、ガラスパネルを製造する場合を例として具体的に説明するが、ガラス基板を、金属基板またはセラミックス基板と代えた場合においても、同様な作用・効果を奏することができる。さらに、本願発明はこれら実施態様に限定されることなく、本願発明と同一性の範囲において変形実施することができる。
[第1態様]
本願発明に係る第1態様のコテ先部材およびそれを用いた加熱用コテについて図1〜3・7を参照しつつ説明する。図1は第1態様のコテ先部材の拡大正面図および側面図、図2は図1のコテ先部材を用いた加熱用コテが組込まれたガラス基板の接合装置の正面図および側面図、図3は図1のコテ先部材の変形例を示す図、図7は図2の接合装置で製造されるガラスパネルの構成を示す図である。
まず、第1態様の加熱用コテで製造されるガラスパネルの構成について、図7を参照し説明する。図7(a)・(c)において符合wは第1態様のコテ先部材を用いて製造されるガラスパネルである。符合w1及びw2は、所定の間隙gを介し主面が対向配置された一対のガラス基板である。符合mは、対向配置されたガラス基板w1・w2の外周縁部、具体的には夫々の外周縁よりやや内側寄りに枠状に設けられ、夫々の主面に直接接合し、後述する気密部を気密にするため気密部を封止する接合部材としての半田層である。ここで、半田層mは、図7(b)・(c)に示すように、ガラス基板w1に形成された半田層m1とガラス基板w2に形成された半田層m2とを各々の接合面で合わせ接合し一体化された状態で構成されている。なお、半田層mは、ガラス基板w1・w2との接合性に優れたSnAgAl系半田、具体的には質量%でAgが8.5%、Alが0.35%、残部Snからなる半田で構成されている。符合kは、ガラス基板w1・w2及び半田層mにより画成された空間である気密部である。この気密部kは、ガラスパネルwの用途に応じ、真空雰囲気や所定の気体または液体が封入された雰囲気とされる。
第1態様の加熱用コテが組込まれたガラス基板の接合装置10について図2を参照し説明する。接合装置10は、接合材供給手段11、加熱用コテ12、移動手段14、及び接合材供給手段11・加熱用コテ12・移動手段14手段の動作を制御する制御手段16とで構成されている。以下、構成要素ごとに、ガラス基板w1に半田層m1を形成する場合を例として説明する。
[接合材供給手段]
まず、接合材供給手段11について説明する。図2において、符号111は糸状半田Mを巻回するボビン状の接合材送出部であり、図示しないモータ等で回転され定量的に接合材である糸状半田Mを送り出す。符号112は、糸状半田Mが挿通可能な案内通路である貫通孔を有する両端開口の略管状の接合材案内部である。接合材案内部112は、図1(b)に示すように、その下方端部が、接合装置10の所定位置にセットされたガラス基板w1の半田層m1が形成されるべき平面状の接合面sへ向かう姿勢で、移動手段14の固定部材145に位置決め固定されている。ここで、接合装置10では、1mm程度の直径に成形した糸状半田Mを用いており、初期状態において、上記接合材送出部111に巻回された糸状半田Mの先端部分は接合材送出部111から引き出され、接合材案内部112の上方端部の開口から案内通路に挿入され下方端部の開口から突出した状態にセットされている。そして、接合装置10の稼動時には、接合材送出部111から定量的に送り出された糸状半田Mは、接合材案内部112の案内通路で導かれ、下方端部の開口から繰り出されることにより、接合面sへ向かい供給される。
図2の符合113は、上記接合面sに供給され加熱用コテ12で溶融されてなる溶融半田M1を介して当該溶融半田M1と接合面sとの接触界面に超音波を印加する超音波発生手段である。なお、接合装置10では装置構成の便宜のため、超音波発生手段113は加熱用コテ12に組み込まれており、加熱用コテ12のコテ先部材121を通じて溶融半田M1に超音波を印加するよう構成されている。
[加熱用コテ]
加熱用コテ12について説明する。図2において、符合121は内蔵したヒータにより線状半田Mの融点以上の温度に発熱するコテ先部材であり、符合122はコテ先部材121が固定されるとともにそのヒータの発熱回路等が組み込まれた本体部である。なお、超音波発生手段113は本体部122に内蔵されている。ここで、図1(b)に示すように、加熱用コテ12のコテ先部材121は、接合材案内部112の下方端部の開口から繰り出される線状半田Mの先端が接触可能な位置であって、接合面sの上方に設けられている。したがって、接合材案内部112の下方端部の開口から繰り出された糸状半田Mは接合面sに当接する前にコテ先部材121に接触することにより、溶融した状態で接合面sに供給される。なお、加熱用コテ12は、コテ先部材121と接合材供給部122との位置関係を保持可能なように移動手段14の固定部材145に位置決め固定されている。
コテ先部材121は、図1に示すように、略角柱状の形状を有し、熱伝導率の高い銅等からなる芯材122と、芯材122の周りに形成された溶融半田M1との濡れ性に富むCr層123と、先端面125を除きCr層123の周りに形成された溶融半田M1との濡れ性の低いNi層124とで構成されている。なお、Cr層123のCrに代えて溶融したSnAgAl系半田との濡れ性に富むAl、Mo、W、V、Nb、Taを、Ni層124のNiに代えて溶融したSnAgAl系半田との濡れ性の低いCo、Pdを使用することができる。また、このCr層123及びNi層124は、メッキ法やスパッタ法などで形成することができる。
ここで、加熱用コテ12の移動方向に沿う軸をX軸とする場合、コテ先部材121の接合面sと相対する先端面(対向面)125のX軸に沿う形状は、接合面sに対し凸である曲面状、具体的には、X軸に直交するとともに接合面sと平行な軸であるY軸方向全体に渡り略円形状である略円柱状に形成されている。これにより、X軸方向に沿うコテ先角度θ1に角度誤差が生じた場合でも、先端面125の頂部と接合面sとで形成される最小の間隙Gはほぼ一定に保持される。さらに、先端面125のみが溶融半田M1との濡れ性が高い面とされているので、他の部分への溶融半田M1の付着が防止され、安定した溶融半田M1の塗布が可能となる。なお、先端面125の形状は必ずしも略円柱状である必要はなく、Y軸方向の一部において接合面sに対し凸である略円形状に形成されていればよい。
また、図3(a)に示すコテ先部材221のように、Y軸方向に沿う先端面225の形状は接合面sに対し凸である略円形状にすることもできる。これにより、Y軸方向に沿うコテ先角度θ2に角度誤差が生じた場合でも、先端面225の頂部と接合面sとで形成される最小の間隙Gはほぼ一定に保持される。また、先端面125の両軸いずれにも沿う形状が接合面sに対し凸である略円形状となるよう、つまり先端面125の形状は略球形状に形成することもできる。これにより、コテ先角度θ1・θ2の角度誤差が生じた場合でも、間隙Gはほぼ一定に保持される。
さらに、図3(b)に示す先端に向かい先細り状の形状を有するコテ先部材321のように、先端面325は先鋭的な形状であってもよい。この場合でも、先端面325の形状が接合面sに対し凸である略円形状に形成されていれば、本発明の作用効果を奏することができる。
[移動手段]
図2に示すように、駆動手段14は、門型の支持体141、支持体141の上辺部に固定された昇降部142、支持体141の両側辺部の間に設けられ紙面に対し垂直及び水平方向に移動可能な水平移動部143、半田層m1が形成される主面を上方に向けた水平な姿勢でガラス基板w1を載置可能な水平移動部143に設けられたテーブル144とで構成されている。そして、上記したように接合材供給部112・加熱用コテ12は、矢印で示すように紙面において水平方向に自在に回転可能に昇降部142に取付けられた固定部材145の下端部に接続されている。なお、テーブル144には、溶融半田M1の局所加熱で生じる応力によるガラス基板w1の破損を防止するため、ガラス基板w1の全面を加熱可能なパネル状の発熱体を設けておくことが望ましい。
[制御手段]
図2に示すように、制御手段16は、電気通信回線161を介して接合装置10の上記各構成要素と接続された制御部162で構成されており、各構成要素の動作を制御する。具体的には、制御部162はコンピュータで構成されており、その記憶部(メモリー)に格納された動作プログラム及び指令データを演算部(CPU)が読み出し適宜演算することにより、接合材送出部111に組み込まれたモータに指令して糸状半田Mの供給量を制御し、加熱用コテ12に組み込まれたヒータに指令して発熱温度を制御し、移動手段14を構成する昇降部142及び水平移動部143に指令してその移動経路や移動速度を制御するよう構成されている。
上記接合装置10の動作について図1・2を参照しつつ説明するが、半田層m1・m2の形成方法は同一であるので、以下ガラス基板w1に半田層m1を形成する場合のみを説明する。
ガラス基板w1を、半田層m1が形成される主面を上方に向けた水平な姿勢でテーブル144に載置する。次いで、昇降部142及び水平移動部143を移動させ、接合材供給部112およびコテ先部材121を、矩形枠状の半田層m1の一角部に設定した塗布作業の始点に位置決めする。位置決めしたとき、接合材供給部112及びコテ先部材121は、図1(b)に示すように、所定の間隙Gを有する位置関係で接合面sと対峙している。
その後、ヒータを発熱させコテ先部材121を糸状半田Mの融点以上の温度に加熱する。次いで、接合材送出部111のモータを駆動することにより、接合材供給部112から糸状半田Mは繰り出される。繰り出された糸状半田Mはコテ先部材121に触れ、溶融半田M1が接合面sに供給される。供給された溶融半田M1と接合面sとの接触界面には、超音波発生手段113で発生させた超音波が先端面125を通じて作用され、接触界面に存する気泡や異物が除去され、また溶融半田M1の攪拌による接触界面における溶融半田M1の新生面の露出が促進される。
その後、矩形枠状の移動経路に沿いガラス基板w1は水平移動され、移動経路に沿い溶融半田M1が接合面sに塗布され、矩形枠状の半田層m1が連続的に形成される。なお、移動経路の各角部ごとに固定部材145が90°回転することにより、コテ先部材121は、その先端面125と移動方向とが一致される。そして、上述したようにコテ先部材121の先端面125のX軸に沿う形状は接合面sに対し凸である略円形状に形成されているので、加熱用コテ12やガラス基板w1が所定の姿勢と異なる姿勢で配置されたり、加熱用コテ12やガラス基板w1の姿勢が溶融半田M1の塗布中に変化し、コテ先部材121のコテ先角度θ1に角度誤差が生じた場合でも、先端面125の頂部と接合面sとの間隙Gは、溶融半田M1の塗布作業の間常にほぼ一定に保持され、コテ先角度θ1の角度誤差によらず一定の幅を有する所定の半田層m1が形成される。
次いで、ガラス基板w1・w2の半田層m1と半田層m2の各々の接合面が相向合い接触する状態となるよう位置決めし、その後、半田層m1・m2の接触界面を溶融しつつや や加圧すると、溶融した半田層m1・m2は接触界面において接合一体化される。その後、溶融した半田層m1・m2を冷却凝固することにより接合部材m1と接合部材m2とが接合界面で一体化した接合部材mが形成される。以上により、図7(a)で示した、ガラス基板w1・w2が半田層mで接合されたガラスパネルwを得ることができる。
[第2態様]
上記第1態様のコテ先部材を改善した第2態様のコテ先部材およびそれを用いた加熱用コテについて図4・5・9を参照し説明する。ここで、図4は第2態様のコテ先部材の拡大正面図および側面図、図5及び図9は図4のコテ先部材の変形例である。
第2態様のコテ先部材421は、基本的に第1態様のコテ先部材121と同様に構成されているが、接合材供給部112から供給された糸状半田Mを溶融し、先端面425に連なり構成された溶融部426を有する点で相違する。具体的には、溶融部426は、接合材供給部112から供給された糸状半田Mが挿通可能な上部開口427を有するコテ先部材421の上面から下面に貫通する貫通孔であり、溶融した糸状半田Mと触れる面である内面は溶融した糸状半田Mとの濡れ性に富むよう構成されている。また、その下部開口428は先端面425に開口され、先端面425と連なっている。なお、溶融部426の大きさは、糸状半田Mの直径より僅かに大きくしておくことが望ましい。
上記構成のコテ先部材421によれば次のような作用効果を奏することができる。すなわち、接合材供給部112から繰り出された糸状半田Mは、加熱された溶融部426の上部開口427に挿入され、溶融する。溶融部426で溶融された糸状半田Mは、毛細管現象により下部開口428を通じて溶融半田M1の溜まり部に引き込まれる。下部開口428は先端面425に開口されているので、溶融半田M1は速やかに濡れ性に富む先端面425に触れ、接合面sに塗布される。これにより、先端面425以外の面に溶融半田M1が付着することなく、円滑に溶融半田M1は接合面sに塗布され、一定の幅を有する半田層m1が形成される。
図5に示すコテ先部材521は、第2態様のコテ先部材421の変形例である。コテ先部材521は溶融部526を備え、溶融部526は、進行方向においてコテ先部材521の前面に設けられた凹部527と、該凹部527から先端面125に連なるように鉛設された供給溝528とを有している。また、凹部527及び供給溝528の溶融した糸状半田Mと触れる面である表面は溶融した糸状半田Mとの濡れ性に富むよう構成されている。かかる溶融部526によれば、接合材供給部112から繰り出された糸状半田Mは、加熱された凹部527に押付けられ、溶融する。凹部527で溶融された糸状半田Mは、毛細管現象により供給溝528を通じて溶融半田M1の溜まり部に引き込まれる。供給溝528は先端面425に連なっているので、溶融半田M1は速やかに濡れ性に富む先端面125に触れ、接合面sに塗布される。これにより、先端面125以外の面に溶融半田M1が付着することなく、円滑に溶融半田M1は接合面sに塗布され、一定の幅を有する半田層m1が形成される。
図9に示すコテ先部材621は、図5のコテ先部材521の溶融部526を更に改善した例である。コテ先部材621の溶融部62は、下部開口629が先端面625に開口されコテ先部材621を軸方向に貫通する貫通孔部626と、貫通孔部626の上部開口(図示せず。)に連結された溶融半田M1の収納容器68と、収納容器68に格納された溶融半田M1を貫通孔部626に押し出す押出部69と、貫通孔部626に押し出された溶融半田M1の溶融状態を維持するためコテ先部材621の周囲に巻回された発熱コイル67とから構成されている。
かかるコテ先部材621によれば、溶融半田M1は、収納容器68に収納され、押出部69により収納容器68から押し出され貫通孔部627を通じて先端面625と接合面sとの間に供給される。溶融半田M1は、接合面sに供給されるまでは大気と完全に隔離されるので、溶融半田M1の酸化を確実に抑制することができ、半田層m1とガラス基板w1との接合性を向上することができる。
以上、本発明について、ガラス基板の接合面から先端面を所定の間隙Gだけ離隔して配置したコテ先部材を用いて接合材である糸状半田を溶融し半田層を形成する場合を例に説明したが、本発明に係わるコテ先部材およびそれを用いた加熱用コテは、図6(a)に示すように、被接合体Kの接合面sにコテ先部材121の先端面125を接触して半田層m1を形成する場合にも適用することができる。この場合でも、コテ先部材121の先端面125の形状は接合面sに対し凸である略円形状に形成されているので、加熱用コテ12やガラス基板w1が所定の姿勢と異なる姿勢で配置され、コテ先部材121のコテ先角度θ1に角度誤差が生じた場合でも、先端面125と接合面sとの接触状態はほぼ一定に保持されるので、被接合体Kに対する図中矢印Hで示す入熱状態が均一となり、コテ先角度θ1の角度誤差によらず均一な品質の接合界面を得ることができる。
なお、上記のようにコテ先部材121を被接合体Kの接合面sに直接接触する場合には、図6(b)に示すように、従動手段146が設けられていることが望ましい。従動手段146は固定部材145に組込まれており、加熱用コテ12に接続された接続部材147と、接続部材147が取付られるとともに鉛直方向に自在に移動可能な直動部148と、加熱用コテ12の重量と同程度の引上力を有し、加熱用コテ12を上方に引上げる弾性部材149とを有している。直動部148としてはリニアガイド等周知の装置を、また弾性部材149としては引張バネやゴムなど周知の部材を用いることができる。さらに、弾性部材149に代えて加熱用コテ12と同程度の重量を有するバランスウエイトを用いる構成することもできる。かかる従動手段146によれば、被接合体Kの接合面sに鉛直方向の形状変化がある場合でも、上記構成の直動部148を設けているので、接合面sの形状変化に倣い加熱用コテ12のコテ先部材121が上下動する。したがって、上記のように極めて簡単な機構で接合面sの形状変化に追従できる接合装置を構成することができる。さらに、重力に対し加熱用コテ12をバランスさせる弾性部材149を設けているので、被接合体Kの接合面sを損傷させることなく、溶融半田M1の塗布作業を行うことができる。
本発明に係わる第1態様のコテ先部材の拡大正面図および側面図である。 図1のコテ先部材を用いた加熱用コテが組込まれたガラス基板の接合装置の正面図および側面図である。 図1のコテ先部材の変形例を示す図である。 本発明に係わる第2態様のコテ先部材の拡大正面図および側面図である。 図4のコテ先部材の第1の変形例である。 図1のコテ先部材の別の使用態様を説明する図である。 図2の接合装置で製造されるガラスパネルの構成を示す図である。 従来のコテ先部材による半田付け状態を説明する図である。 図4のコテ先部材の第2の変形例である。
符号の説明
10 ガラス基板の接合装置
11 接合材供給手段
12 加熱用コテ
121(221、321、421、521、621) コテ先部材
122 芯材
123 鉄メッキ層
124 クロムメッキ層
125(225、325、425、625) 先端面(対向面)
14 移動手段
16 制御手段
s 接合面
w ガラスパネル
w1(w2) ガラス基板
m1(m2) 半田層
M 糸状半田
M1 溶融半田

Claims (10)

  1. 接合材を加熱溶融し被接合体の接合面に接合する加熱用コテに組込まれるコテ先部材であって、前記被接合体の接合面と相対する前記コテ先部材の対向面は、前記接合面に対し凸をなす略曲面状に形成されているコテ先部材。
  2. 前記コテ先部材の対向面は、前記被接合体の接合面に対し凸をなす略円形状に形成されている請求項1に記載のコテ先部材。
  3. 前記コテ先部材の対向面は、前記被接合体の接合面に対し凸をなす略球形状に形成されている請求項1に記載のコテ先部材。
  4. 少なくとも前記コテ先部材の対向面は、当該対向面以外の面に較べ溶融した接合材との濡れ性に富む面である請求項1乃至3のいずれかに記載のコテ先部材。
  5. 前記接合材を加熱溶融するとともに前記コテ先部材の対向面に連なり構成された溶融部を備える請求項1乃至4のいずれかに記載のコテ先部材。
  6. 前記溶融部は一方の開口が前記コテ先部材の対向面に連なる状態に形成された、前記コテ先部材を貫通する貫通孔であり、当該貫通孔の他方の開口から前記接合材を挿入可能に構成されている請求項5に記載のコテ先部材。
  7. 前記コテ先部材の対向面は、前記被接合体の接合面と常に一定の間隙を有する状態で配置される請求項1乃至6のいずれかに記載のコテ先部材。
  8. 前記接合部材は、易酸化元素としてAl、Zn、Ti、Si、Cr、Beのいずれか1種以上を含み、さらに低融点金属としてSn、Zn、In、Pbのいずれか1種以上を含み、前記被接合体はガラスで構成されている請求項1乃至7のいずれかに記載のコテ先部材。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のコテ先部材が組込まれた加熱用コテ。
  10. 前記加熱用コテは、前記コテ先部材の対向面に超音波振動を付与する超音波発生手段を有する請求項9に記載の加熱用コテ。
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