JP5257749B2 - 低融点金属の供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱溶融した低融点金属と被接合材との接触界面に超音波を照射しつつ当該低融点金属を被接合材に供給する低融点金属の供給装置に組込まれるコテ先部材及びそれが組込まれた低融点金属の供給装置に係わるものである。
例えば複層ガラスや平面型画像表示装置では、間隙を介して対向配置された一対のガラス基板からなるガラスパネルが使用される。このガラスパネルでは、ガラス基板の間隙の気密性を確保するため、一対のガラス基板の外周縁部を枠状の接合部材で封止接合して気密部が形成されている。アウトガスの発生防止または接合工程の低温化等の観点から、接合部材を構成する接合材として広く用いられてきたフリットガラスに代えて低融点金属、具体的には半田を使用することが提案されている。しかしながら、半田が溶融するレベルの温度領域では溶融した半田とガラス基板との濡れ性は低いため、溶融半田との濡れ性があるCu、Cr、Ag等からなる下地層を介して接合する技術が従来から種々提案されている(例えば下記特許文献1)。
一方で、下地層を介してガラス基板に半田を接合する場合には、下地層を形成する工程が別途必要になり製造コストが上昇するのみならず、下地層とガラス基板の接合界面または下地層と半田層との接合界面に非接合部分が生じる可能性がある。そして、この非接合部分がリークパスとなり、気密部を高真空または高圧力にした場合に気密が破れる可能性が少なからず存在する。この問題を解消するため、下地層を介することなく半田をガラス基板に直接接合する技術の一例が、非特許文献1に開示されている。
非特許文献1には、Zn、Al、Si、Tiなど易酸化元素がPb−Sn系半田とガラス基板との接合性を高める点に着目し、これら易酸化元素の1種以上を含むPb−Sn系半田を接合材として使用しガラス基板を直接接合する技術、及び溶融半田とガラス基板との接触界面に超音波振動を照射しながら溶融半田を供給することにより当該接触界面に存在する気泡や酸化物などの異物を除去し、半田とガラス基板との接合性を改善する超音波半田付け技術が記載されている
ガラス基板間の間隙が大きなガラスパネルを製造するためガラス基板を接合する接合部材の肉厚化という要請がある。かかる要請に対し、本願発明者らが上記直接接合技術を用いて検討したところ、以下の問題があることを知見した。すなわち、図9に示すように、溶融半田M1をガラス基板w1に供給するときには、超音波uによるガラス基板w1の表面の接合予定面sの損傷を防止するため、図示しない超音波発生装置から超音波振動が与えられるコテ先部材921の先端面925がガラス基板w1の接合予定面sに接触しないように、先端面925が接合予定面sから所定の間隔gだけ離れるよう配置する必要がある。一方で、半田層m1とガラス基板w1との接合性を確保するためには、溶融半田M1とガラス基板w1との接触界面s1に超音波を有効に作用させるため間隙gを数十μm程度に設定する必要がある。ここで、半田層m1の厚みは基本的に間隙gの大きさに依存する。更に溶融半田M1の厚みは、溶融半田M1が先端面925の後端縁から離脱した後ガラス基板w1の表面上で濡れ広がるため減少する傾向にある。そのため、従来のコテ先部材では、ガラス基板w1との良好な接合強度を有する厚肉な半田層m1を形成し難いという問題がある。なお、半田Mの送り量を調整し溶融半田M1の供給量を増加させて厚肉化を試みたが、一定の厚み及び幅を有する半田層m1を安定して形成することが出来なかった。
そこで、本願発明者らは、下記特許文献1に開示された技術を参考にし、超音波が接触界面に十分に作用可能な数十μmの間隙gとなるようコテ先部材を配置し、溶融半田の供給量を制御することによりこの問題の解消を試みた。なお、特許文献1に開示されたノズル(本願におけるコテ先部材)は、その先端面の周縁に沿って段部が設けられており、段部と基板表面との空間部に溜まった状態で溶融半田は供給されるよう構成されている。しかしながら、厚肉な半田層を形成するため多量の溶融半田を供給した場合、コテ先部材の先端面の周囲に形成される半田溜まりの形状が不安定となり、半田層の厚み及び幅が安定しなかった。このように特許文献1のノズルに配置された段部は、超音波による溶融半田の飛散を防止するに留まるものであり、半田層の厚肉化に対応できるものではない
特開2005−332667号公報 日経エレクトロニクス、1976.10.18発行、92頁〜113頁
本発明は、上記従来の技術の問題を鑑み発明者が鋭意検討のうえなしたものであり、接合性を害することなく厚肉化された接合部材を被接合材に形成可能な低融点金属の供給装置を提供することを第1の目的とし、更に接合部材を被接合材に一定の厚みで安定して形成可能な低融点金属の供給装置を提供することを第2の目的としている。
本発明に係る一態様の低融点金属の供給装置は、被接合材に接合される接合部材を構成する加熱溶融した低融点金属と被接合材との接触界面に超音波を照射しつつ低融点金属を被接合材に供給する低融点金属の供給装置であって、前記供給装置は、コテ先部材が組み込まれた加熱用コテを備え、前記コテ先部材は、前記被接合材と接合部材との接合予定面に臨む第1の面と、前記コテ先部材の移動方向において前記第1の面の後端縁から後方に延び上方へ傾斜した第2の面とを有し前記第1の面は、前記接合予定面と所定の間隙を形成して対向する状態に配置され、前記第2の面は、前記コテ先部材の移動方向における当該第2の面の後端縁と前記接合予定面との間隔が接合部材の厚みを越える大きさとなる状態に配置され、前記コテ先部材が前記接合予定面に対して相対的に水平移動しつつ、溶融した前記低融点金属が前記間隙に供給され、前記第1の面から前記接触界面に対して超音波が照射される低融点金属の供給装置である。
かかる低融点金属の供給装置によれば以下の作用を奏することができる。コテ先部材の第1の面は、被接合材において接合部材との接合が予定される接合予定面と超音波が作用するのに充分な所定の間隙を形成して対向する状態で配置される。そして、その第1の面と接合予定面との間に形成された第1の空隙に供給された溶融状態の低融点金属と被接合材との接触界面には、第1の面から照射された超音波が作用する。したがって、その接触界面に存在する気泡や異物は除去され、被接合材と接合部材との接合性が確保される。また、第2の面は、コテ先部材の移動方向において第1の面の後端縁から後方に延び上方へ傾斜した斜面であるので、上記第1の空隙に供給された溶融状態の低融点金属は、コテ先部材の移動とともに後方へ流動し第2の面と接合予定面との間で形成される第2の空隙に円滑に満たされる。そして、この第2の空隙では、上記超音波の作用により溶融した低融点金属と被接合材との接触界面から気泡や異物が除去された状態を維持しつつ、溶融した低融点金属の後方への流動にともないその厚みが徐々に厚肉化される。そして、第2の面は、コテ先部材の移動方向におけるその後端縁と接合予定面との間隔が接合部材の厚みを越える大きさとなる状態に配置されている。したがって、接合予定面から見た第2の面の後端縁の高さを形成すべき接合部材の厚みに応じ設定することで、第2の面の後端縁から離脱した後の溶融した低融点金属の厚みを形成すべき接合部材の厚みとほぼ同一にでき、本願の第1の目的である所望の厚みに厚肉化された接合部材を形成することができる。
なお、本願の第2の目的である形成すべき接合部材の厚みを一定にするためには、第2の面の後端縁から離脱し流出する溶融した低融点金属の流量を安定させることが重要である。すなわち、第1の空隙に供給された溶融状態の低融点金属を第2の空隙に円滑に流入させるためには、第1の面と第2の面とはC面又はR面を介して接続されていることが望ましい。さらに、第2の空隙における溶融状態の低融点金属の流動を円滑にするためには、第2の面は、外側へ緩やかに膨出した曲面状をなしていることが望ましい。さらに加えて、第1の面及び第2の面は、溶融した低融点金属との濡れ性を有することが望ましい。
さらに、接合部材と被接合材との接合性の均一化を図るためには、溶融した低融点金属と接合予定面との接触界面に平均して超音波が照射されることが望ましく、第1の面と接合予定面との間隔を一定に保つことができるように第1の面は平坦面であることが望ましい。
さらに、接合部材の表面の酸化を抑制するためには、第2の面の後端縁から離脱する時の温度が低下するよう溶融した低融点金属を冷却することが好ましいが、凝固状態に至るまで冷却すると接合部材の表面が粗面化したり、接合部材の中に空隙が生じるので好ましくない。したがって、前記第2の面の後瑞縁は前記第1の面より低い温度でかつ低融点金属の融点以上となるよう構成されていることが望ましい。
さらに、溶融した低融点金属を第1の空隙に円滑に供給し安定した幅で接合部材を形成するためには、低融点金属を加熱溶融するとともに前記第1の面に連なる溶融部を備えることが好ましく、さらに、溶融した低融点金属の酸化を防止して被接合部材との接合性を高め、接合部材の表面に生じる酸化物の生成を抑制するためには、溶融部は、一方の開口が第1の面に連なるコテ先部材を貫通する貫通孔であり、他方の開口から低融点金属を溶融して供給することが望ましく、溶融部の一方の開口は、前記コテ先部材の移動方向において第1の面の後部に形成されていることがなお望ましい。さらに加えて、溶融した低融点金属が第1の面に安定して供給されるためには、溶融部は、第1の面と同等な濡れ性を有することが望ましい。
上記コテ先部材は、特に、低融点金属が、易酸化元素としてAl、Zn、Ti、Si、Cr、Beのいずれか1種以上を含み、さらに低融点金属としてSn、Zn、In、Pbのいずれか1種以上を含み、被接合体がガラスで構成されている場合に、特に好適に適用することができる。
本発明は上記説明のとおり構成されているので、本発明の第1の目的である接合性を害することなく厚肉化された接合部材を被接合材に形成可能な低融点金属の供給装置を提供すること、及び本発明の第2の目的である接合部材を被接合材に一定の厚みで形成可能な低融点金属の供給装置を提供することができる。
以下、本発明について、その実施態様に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施態様の説明では、SnAgAl系半田を低融点金属として2枚のガラス基板の夫々に供給して接合部材である半田層を形成し、これら2枚のガラス基板を接合部材を介して接合してガラスパネルを製造する場合を例として具体的に説明するが、ガラス基板を、金属基板またはセラミックス基板と代えた場合においても、同様な作用・効果を奏することができる。さらに、本願発明はこれら実施態様に限定されることなく、本願発明と同一性の範囲において変形実施することができる。
[第1態様]
本願発明に係る第1態様の溶融半田の供給装置について図1〜4を参照しつつ説明する。図1は第1態様のコテ先部材の正面図および側面図、図2は図1のコテ先部材を用いた溶融半田の供給装置の正面図および側面図、図3は図1のコテ先部材の先端部の拡大図及び図1のコテ先部材の変形例を示す図、図4は図2の供給装置で溶融半田が供給され、製造されるガラスパネルの構成を示す図である。
まず、第1態様の供給装置に係わるガラスパネルwの構成について、図4を参照し説明する。図4(a)・(c)において、符合w1及びw2は、所定の間隙tを介し主面が対向配置された一対のガラス基板である。符合mは、対向配置されたガラス基板w1・w2の外周縁部、具体的には夫々の外周縁よりやや内側寄りに枠状に設けられ、夫々の主面に直接接合し、後述する気密部を気密にするため気密部を封止する接合部材としての半田層である。ここで、半田層mは、図4(b)・(c)に示すように、ガラス基板w1に形成された半田層m1とガラス基板w2に形成された半田層m2とを対向させて接合し一体化された状態で構成されている。なお、半田層mは、ガラス基板w1・w2との接合性に優れたSnAgAl系半田、具体的には質量%でAgが8.5%、Alが0.35%、残部Snからなる半田で構成されている。符合kは、ガラス基板w1・w2及び半田層mにより画成された空間である気密部である。この気密部kは、ガラスパネルwの用途に応じ、真空雰囲気や所定の気体または液体が封入された雰囲気とされる。
第1態様の溶融半田の供給装置10について図2を参照し説明する。供給装置10は、糸半田供給手段11、コテ先部材を用いた加熱用コテ12、移動手段14、及び糸半田供給手段11・加熱用コテ12・移動手段14の動作を制御する制御手段16とで構成されている。以下、構成要素ごとに、ガラス基板w1に半田層m1を形成する場合を例として説明する。
[糸半田供給手段]
まず、糸半田供給手段11について説明する。図2において、符号111は糸半田Mを巻回するボビン状の送出部であり、図示しないモータ等で回転され定量的に糸半田Mを送り出す。符号112は、糸半田Mが挿通可能な案内通路である貫通孔を有する両端が開口した筒状の案内部である。案内部112は、図1(b)に示すように、その下方端部が、コテ先部材121の先端部の前面に向かう姿勢で、移動手段14に組込まれた固定部材145に位置決め固定されている。ここで、供給装置10では、1mm程度の直径に成形した糸半田Mを用いており、初期状態において、上記送出部111に巻回された糸半田Mの先端部分は送出部111から引き出され、案内部112の上方端部の開口から案内通路に挿入され下方端部の開口から突出した状態にセットされている。そして、供給装置10の稼動時には、送出部111から定量的に送り出された糸半田Mは、案内部112の案内通路で導かれ、下方端部の開口から繰り出されることにより、コテ先部材121の先端部前面へ向かい供給される。なお、案内部121から繰り出される糸半田Mの供給量は、コテ先部材121の第2の面126と接合予定面sとの間に形成される第2の空隙G2の容積を考慮し、溶融半田M1を供給する間、第2の空隙G2が常に溶融半田M1で満たされるよう設定される。
図2において符合113は超音波発生手段である。図1(b)に示すように、超音波発生手段113で発生した超音波uはコテ先部材121に伝達され、その第1の面125から照射される。照射された超音波uは、第1の面125と接合予定面(ガラス基板w1と半田層m1との接合が予定される面)sとの間に形成された第1の空隙G1に満たされた溶融半田M1を伝達し、溶融半田M1と接合予定面sとの接触界面s1に作用する。なお、供給装置10では装置構成の便宜のため、超音波発生手段113は加熱用コテ12に組み込まれているが、別体であってもよい。
[加熱用コテ]
加熱用コテ12について説明する。図2において、符合121は内蔵したヒータにより糸半田Mの融点以上の温度に発熱するコテ先部材であり、符合122はコテ先部材121が固定されるとともにそのヒータの発熱回路等が組み込まれた本体部である。なお、上記超音波発生手段113は本体部122に内蔵されている。ここで、図1(b)に示すように、加熱用コテ12のコテ先部材121は、案内部112の下方端部の開口から繰り出される糸半田Mの先端が接触可能な位置であって、接合予定面sの上方に設けられている。したがって、案内部112の下方端部の開口から繰り出された糸半田Mはコテ先部材121の前面に接触し、加熱溶融され、溶融半田M1が生成される。溶融半田M1は、コテ先部材121の前面に沿って鉛下し、第1の空隙G1に供給される。なお、加熱用コテ12は、コテ先部材121と案内部112との位置関係を一定に保持可能なように移動手段14の固定部材145に位置決め固定されている。
コテ先部材121は、図1に示すように、その幅wが形成すべき半田層m1の幅と同程度に形成された略角柱状の形状を有し、熱伝導率の高い銅等からなる芯材122と、芯材122の周りに形成された溶融半田M1との濡れ性に富むCrを主体とした第1層123と、先端部の第1の面125と第2の面126とを除き第1層123の周りに形成された溶融半田M1との濡れ性の低いNiを主体とした第2層124とで構成されている。この第1層123及び第2層124は、メッキ法やスパッタ法などで形成することができる。なお、芯材122の銅に替えてステンレス系の材料を使用することができ、第1層123のCrに代えて溶融したSnAgAl系半田との濡れ性に富むAl、Mo、W、V、Nb、Ta、Tiを、第2層124のNiに代えて溶融したSnAgAl系半田との濡れ性の低いCo、Pdを使用することができる。特に、第1層123をTiを主体とした層とすることにより溶融半田M1に対する溶食性を向上することができる。
ここで、図1(b)及び図3(a)に示すように、コテ先部材121の先端部には、コテ先部材121の移動方向において前方に第1の面125、第1の面125の後方に第2の面126が形成されている。この第1の面125は、溶融半田M1をガラス基板w1に供給するときには接合予定面sを臨む状態に、具体的には、第1の面125は平坦面とされ、接合予定面sと平行な状態に位置決めされる。これにより、第1の面125と接合予定面sとの間隔g1はそれらが対向する全面に渡りほぼ一定となり、溶融半田M1とガラス基板w1との接触界面s1に超音波uが均一に照射される。
第2の面126は、コテ先部材121の移動方向において第1の面125の後端縁125aから後方へ延び上方に傾斜した傾斜面であり、コテ先部材121の背面と接続した後端縁126aを有している。そして、第2の面126の後端縁126aは、溶融半田M1をガラス基板w1に供給するときには、接合予定面sからの間隔が、形成すべき半田層m1の厚みよりも大きな間隔g2となるよう配置される。この間隙g2の大きさは、後端縁126aから離脱した後の溶融半田M1の厚みの減少量や糸半田Mの供給量などを考慮し、所望の厚みの半田層m1が形成されるよう設定される。これにより、第1の空隙G1に供給された溶融半田M1は、コテ先部材121の移動により第2の面126と接合面sとの間に形成される第2の空隙G2に流入し、この第2の空隙G2に充填された溶融半田M1により所望の厚みの半田層m1が形成される。
なお、第1の空隙G1に供給された溶融半田M1の第2の空隙G2への流入を円滑にするためには、第1の面125と第2の面126とは、図3(b)に示すように、C面又はR面627を介して接続されていること、すなわち形状的な特異点が少ないことが望ましい。また、第2の空隙G2における溶融半田M1の流動を円滑にするためには、図3(c)に示すように、第2の面726は、外側へ緩やかに膨出した曲面状、すなわち外側に向かい凸状の曲面とすることが望ましい。さらに、本態様の第1の面125及び第2の面126には、上記のとおり溶融半田M1との濡れ性の高いCrを主体とした第1層123が形成されている。したがって、第1の面125から第2の面126へ溶融半田M1が移動する際の抵抗が低減され、第1の空隙G1及び第2の空隙G2における溶融半田M1の流動が安定化する。以上の構成とすることにより、第2の面126の後端縁126aから流出する溶融半田M1の流量が安定し、一定の厚みの半田層m1が形成される。
[移動手段]
図2に示すように、移動手段14は、門型の支持体141、支持体141の上辺部に固定された昇降部142、支持体141の両側辺部の間に設けられ紙面に対し垂直及び水平方向に移動可能な水平移動部143、半田層m1が形成される主面を上方に向けた水平な姿勢でガラス基板w1を載置可能な水平移動部143に設けられたテーブル144とで構成されている。そして、上記したように案内部112・加熱用コテ12は、矢印で示すように水平面内を回転自在な状態で昇降部142に取付けられた固定部材145の下端部に接続されている。なお、テーブル144には、望ましい構成要素として、溶融半田M1の局所加熱で生じる応力によるガラス基板w1の破損を防止するため、ガラス基板w1の全面を加熱可能なパネル状の発熱体を設けている。
[制御手段]
図2に示すように、制御手段16は、電気通信回線161を介して接合装置10の上記各構成要素と接続された制御部162で構成されており、各構成要素の動作を制御する。具体的には、制御部162はコンピュータで構成されており、その記憶部(メモリー)に格納された動作プログラム及び指令データを演算部(CPU)が読み出し適宜演算することにより、送出部111に組み込まれたモータに指令して糸半田Mの供給量を制御し、加熱用コテ12に組み込まれたヒータに指令して発熱温度を制御し、移動手段14を構成する昇降部142及び水平移動部143に指令してその移動経路や移動速度を制御するよう構成されている。
上記構成の供給装置10の動作について図1〜3を参照しつつ説明するが、半田層m1・m2の形成方法は同一であるので、以下ガラス基板w1に半田層m1を形成する場合のみを説明する。
ガラス基板w1を、半田層m1が形成される接合予定面sを上方に向けた水平な姿勢でテーブル144に載置し、テーブル144に内蔵された発熱体で糸半田Mの融点以上の温度に加熱する。次いで、昇降部142及び水平移動部143を移動させ、案内部112およびコテ先部材121を、矩形枠状の半田層m1の一角部に相当する部分に設定した塗布作業の始点に位置決めする。コテ先部材121を位置決めしたとき、図3(a)に示すように、コテ先部材121の第1の面125は間隔g1で、第2の面126の後端縁126aは間隔g2で、接合予定面sと対峙している。ここで間隙g1は、第1の面125から照射される超音波uにより接触界面s1に存在する気泡や異物が除去できるよう、数十μm程度の大きさに設定する。
制御部162は、ヒータを発熱させコテ先部材121を糸半田Mの融点以上の温度に加熱する。次いで、送出部111のモータを駆動することにより、案内部112から糸半田Mは繰り出される。繰り出された糸半田Mはコテ先部材121の前面に触れ、加熱溶融されて溶融半田M1が生成される。
上記溶融半田M1が充分生成された後、制御部162は、ガラス基板w1の水平移動を開始する。この接合予定面sに対するコテ先部材121の相対的な水平移動により、コテ先部材121の前面で生成された溶融半田M1が第1の空隙G1に供給される。そして、供給された溶融半田M1とガラス基板w1との接触界面s1には、超音波発生手段113で発生させた超音波uが第1の面125から照射される。これにより、接触界面s1に存する気泡や異物が除去され、また超音波uの攪拌効果により接触界面s1における溶融半田M1の新生面の露出が促進されるので、半田層m1と接合面sの接合性を確保することができる。
上記のように第1の空隙G1に供給された溶融半田M1は、コテ先部材121の移動にともない第2の空隙G2に流入する。ここで、第2の面126は、第1の面125の後端縁125aから後方に延び上方へ傾斜した傾斜面であり、溶融半田M1は第2の空隙G2を充填可能な程度に供給されているので、第1の空隙G1から流入した溶融半田M1は第2の面126に接しつつ第2の面126に沿って円滑に流動し、第2の空隙G2は溶融半田M1で満たされる。その結果、第2の空隙G2では、第1の空隙G1における超音波uの作用による接触界面s1から気泡や異物が除去された状態を維持しつつ、溶融半田M1の後方への流動にともない溶融半田M1の厚みが徐々に厚肉化される。そして、所定の厚みとなったとき溶融半田M1は第2の面126の後端縁126aから離脱し、厚みをやや減じながら後方へ流出し、冷却固化され半田層m1が形成される。
なお、上記説明したように、第1の面125と第2の面126とをR部を介して接続し、第2の面126を外側へ緩やかに膨出した曲面状とし、及び第1の面125及び第2の面126を溶融半田M1との濡れ性に富む面とすることにより、上記第1の空隙G1及び第2の空隙G2における溶融半田M1の流動は更に円滑になり、形成される半田層m1の厚みや半田層m1とガラス基板w1との接合性が均一となる。
その後、移動経路どおりに溶融半田M1が接合予定面sに供給される。移動経路の各角部では、固定部材145が90°回転することによりコテ先部材121の先端面と移動方向とが一致され、矩形枠状の半田層m1が連続的に形成される。
次いで、ガラス基板w1・w2の半田層m1と半田層m2の各々の接合面が向き合い接触する状態となるよう位置決めし、その後、半田層m1・m2の接触界面を溶融しつつや や加圧すると、溶融した半田層m1・m2は接触界面において接合一体化される。その後、溶融した半田層m1・m2を冷却凝固することにより接合部材m1と接合部材m2とが接合界面で一体化した半田層mが形成される。以上により、図4(a)で示した、ガラス基板w1・w2が半田層mで接合されたガラスパネルwを得ることができる。なお、溶融半田M1を供給した後の溶融状態をそのまま維持した半田層m1と半田層m2とを接合面で合せ、その後溶融した半田層m1・m2を冷却凝固し、半田層mを形成することにより、上記と同様にガラスパネルwを得ることができる。
上記第1態様のコテ先部材を改善したコテ先部材の例について図5〜7を参照し説明する。なお、図5〜7に示すコテ先部材において、図1と同様な構成要素については同一符合を付している。
図5に示すコテ先部材221は、基本的に第1態様のコテ先部材121と同様に構成されているが、糸半田Mを溶融して溶融半田M1を生成し、この溶融半田M1を第1の空隙G1へ供給することを専らの目的とする溶融部227を備える点で相違している。この溶融部227は、コテ先部材221の移動方向においてコテ先部材221の前面に設けられた凹部228と、該凹部228から第1の面125に連なるように鉛設された供給溝229とを有している。なお、溶融半田M1との濡れ性を有するよう、凹部228及び供給溝229の表面には上記第1層123と同様にCrを主体とした層を形成することが望ましい。そして、糸半田供給手段10の案内部112は、その下方端部が凹部228に向かう姿勢で固定されており、案内部112の下方端部の開口から繰り出された糸半田Mは凹部228に押付けられ、溶融される。
上記構成のコテ先部材221は次のような作用を奏する。すなわち、案内部112から供給された糸半田Mは、加熱された凹部228に押付けられ溶融する。凹部228で生成された溶融半田M1は、毛細管現象により供給溝229を通じて第1の空隙G1に供給される。そして、コテ先部材221を移動させると、第2の空隙G2に存在する溶融半田M1は接合予定面sに供給され消費されるが、その消費量に応じ糸半田Mを供給することで、一定量の溶融半田M1が第1の間隙G1を通じて連続的に第2の間隙G2に供給される。このコテ先部材221では、溶融部227の表面、第1の面125及び第2の面126以外の部分に溶融半田M1が接することがない。しかして、溶融部227から第2の間隙G2の経路以外の部分に溶融半田M1が供給されることなく、溶融半田M1は円滑に接合予定面sへ供給される。もって、一定した量の溶融半田M1を安定して接合予定面sへ供給することができ、半田層m1の厚みの均一化を図ることができる。また、第1の空隙G1へは供給溝229を通じてのみ溶融半田M1が供給されるので、平面視において第1の面125の外周縁を越えて溶融半田M1が漏れ広がることを抑制することができ、所望の幅の半田層m1を安定して形成することが可能となる。
図6に示すコテ先部材321は、図5のコテ先部材221を更に改善した例である。コテ先部材321の溶融部327は、案内部112から供給された糸半田Mが挿通可能な上部開口328を有するコテ先部材321の上面から下面に貫通する貫通孔である。溶融部327の下部開口329は第1の面125に開口され、第1の面125と連なっており、溶融半田M1との濡れ性を有するよう溶融部327の内面にはCrを主体とした層が形成されている。なお、上記説明のとおり半田層m1とガラス基板w1の接合性は第1の空隙G1において確保されるので、第1の空隙G1に溶融半田M1が必ず供給されるよう溶融部327の下部開口329は第1の面125に開口され、第1の面125と連なっていることが必要である。
上記構成のコテ先部材321によれば次のような作用を奏することができる。すなわち、案内部112から供給された糸半田Mは加熱された溶融部327の上部開口328に挿入され溶融する。溶融部327で生成された溶融半田M1は、毛細管現象により下部開口329を通じて第1の空隙G1に供給される。そして、コテ先部材321が移動すると、第2の空隙G2に存在する溶融半田M1が接合面sに供給され消費されるが、その消費量に応じ糸半田Mを供給することで、一定量の溶融半田M1が第1の空隙G1を通じて連続的に第2の空隙G2に供給される。しかして、溶融部327で生成された溶融半田M1は、第2の面126の後端縁126aを離れるまでは大気から遮断された状態を維持しつつ接合予定面sに供給される。その結果、溶融半田M1が酸化されることを抑制することができ、半田層m1とガラス基板w1との接合性を向上することができる。
なお、所望の幅の半田層m1を安定して得るためには、平面視において第1の面125の外周縁を越えて溶融半田M1が漏れ広がらない構成とすることが有効であり、下部開口329は、コテ先部材321の移動方向において第1の面125の後部に形成されていることが望ましい。これにより、溶融部327から第1の空隙G1に供給された溶融半田M1の大部分は速やかに第2の空隙G2へ移動し、第1の空隙G1にはその容積を充填可能な最小限の溶融半田M1が供給されるので、第1の面125の外周縁を越えた溶融半田M1の漏れ広がりを抑制することができる。また、上記のように下部開口329を配置することにより、第1の空隙G1から第2の空隙G2へ溶融半田M1が容易に流入できるので、形成される半田層m1の厚みの均一化を図ることができる。
図7に示すコテ先部材421は、図6のコテ先部材321を更に改善した例である。コテ先部材421の溶融部42は、コテ先部材421の上部に連結され大気から遮断した状態で溶融半田M1を収納する収納容器48と、収納容器48に収納された溶融半田M1を押し出す押出部49と、コテ先部材421を軸方向に貫通する大気から遮断された貫通孔部427に収納容器48から押し出され充填された溶融半田M1の溶融状態を維持するためコテ先部材421の周囲に巻回された発熱コイル47とから構成されている。なお、上記と同様に、貫通孔部427の内面にはCrを主体とした層が形成され、また貫通孔部427の下部開口429は、コテ先部材421の移動方向において第1の面125の後部に形成されている。
かかるコテ先部材421によれば、溶融半田M1は、大気から遮断された収納容器48に収納され、押出部49により収納容器48から押し出され貫通孔部427を通じて第1の空隙G1に供給されるので、その後第2の空隙G2から流出するまでは大気と完全に隔離される。その結果、溶融半田M1の酸化を確実に抑制することができ、半田層m1とガラス基板w1との接合性を更に向上することができる。
[第2態様]
本発明の第2態様について図8を参照して説明する。なお、供給装置としての全体構成は、図2に示した第1態様の供給装置10と同様であるので、詳細な説明は省略する。
第2態様の溶融半田の供給装置が組み込んだコテ先部材521は、第1態様のコテ先部材121と基本的に同様な構成であるが、コテ先部材521の先端部の移動方向において後部に冷却部522を有する点で相異する。この冷却部522は、Cuなど熱伝導性の高い材料で構成された板状部材で、熱的に絶縁されコテ先部材521の本体に取り付けられており、その先端面の温度は第1の面125の温度以下であって糸半田Mの融点以上になるよう構成されている。そして、冷却部522の先端面は、第2の面126の一部を構成しており、コテ先部材521の移動方向において冷却部522の後端縁は第2の面126の後端縁126aとなっている。以上の構成を言い換えると、コテ先部材521において、第2の面126の後瑞縁126aは、第1の面125より低い温度でかつ糸半田Mの融点以上となるよう構成されている。なお、例えば水冷回路や空冷回路を冷却部522に設け、その温度が一定となるよう制御することが望ましい。
かかる構成のコテ先部材521によれば、形成された半田層m1の表面の酸化を抑制することができる。すなわち、上記第1態様のコテ先部材121の場合と同様に、テーブル144に載置されたガラス基板w1に対しコテ先部材521を位置決めする。
次いで、案内部112から糸半田Mを繰り出す。案内部112から繰り出された糸半田Mはコテ先部材521の前面に触れ、加熱溶融されて溶融半田M1が生成される。溶融半田M1が充分生成された後、ガラス基板w1の水平移動を開始する。接合予定面sに対するコテ先部材521の相対的な水平移動により、コテ先部材521の前面で生成された溶融半田M1は第1の空隙G1に供給される。そして、供給された溶融半田M1とガラス基板w1との接触界面s1には、超音波発生手段113で発生させた超音波uが第1の面125から照射される。
上記のように第1の空隙G1に供給された溶融半田M1は、コテ先部材521の移動にともない第2の空隙G2に流入し、第2の空隙G2における後方への流動にともない溶融半田M1の厚みが徐々に厚肉化される。そして、厚肉化された溶融半田M1が第2の面126の後部、すなわち第1の面125の温度以下でかつ溶融半田M1の融点以上の温度に設定されている冷却部522の先端面に触れると、溶融半田M1は冷却される。そして、第2の面126の後端縁126aから溶融半田M1が離脱すると周囲の大気による酸化が始まるが、溶融半田M1の温度を低下させているので酸化の進行を抑制することができる。また、溶融半田M1は溶融した状態で後端縁126aから離脱するので、表面が粗面化することがなく良好な表面性状を有する半田層m1を形成することができる。
以下、本発明に係る実験例を説明する。供給装置としては図7で説明した供給装置40を使用した。その供給装置40の超音波発生手段131には(黒田テクノ株式会社)製の超音波はんだ付け装置(型式:USM−3)が組込まれており、印加した超音波の周波数は59.5KHzであり、その超音波発信出力は15Wとした。
(実験例1)
縦50mm、横50mm、厚み3mmの2枚のガラス基板w1・w2に、Ag3.5%、Al0.3%、残部Sn及び不可避不純物からなる溶融半田M1を大気中で供給し、ガラス基板w1・w2の外周の内側2mmに幅中心があるよう幅4mm、厚み1mmの半田層m1・m2を形成した。コテ先部材421の第1の面125と接合予定面sとの間隙g1は50μmとし、第2の面126の後端縁126aと接合予定面sとの間隙g2は1.2mmとした。半田層m1・m2を形成した後、その溶融状態を保持しつつ2枚のガラス基板w1・w2を加熱プレートの上で重ね合わせ、その後加熱プレートを冷却することによりガラスパネルwを得た。このガラスパネルwについてリークテストに付した。このリークテストは、ガラス基板w1の中央部を開口して配管と真空ポンプを連結し、所定の真空圧(10−12Pa)になるよう真空ポンプで気密部kの大気を吸引することで気密部kを真空にし、その後の気密部kの真空圧の変化によりリークを確認するテストである。気密部kの真空圧に変化はなく、リークは生じなかった。
(実験例2)
図9で説明した従来のコテ先部材921を用い、その先端面925と接合予定面sとの間隙gを1.2mmとした以外は、基本的に実験例1と同様な条件で半田層m1・m2を形成し、ガラスパネルwを得た。このガラスパネルwを上記と同様なリークテストに付した。ガラス基板w1・w2と半田層mとの接合面に非接合部分が存在していたため、目的の真空圧に達することができなかった。
本発明に係わる第1態様のコテ先部材の正面図および側面図である。 図1のコテ先部材を用いた加熱用コテが組込まれた溶融半田供給装置の正面図および側面図である。 図1のコテ先部材の先端部の拡大図である。 図2の接合装置で製造されるガラスパネルの構成を示す図である。 図1のコテ先部材の第1の変形例を示す図である。 図1のコテ先部材の第2の変形例を示す図である。 図1のコテ先部材の第3の変形例を示す図である。 本発明に係わる第2態様のコテ先部材の側面図である。 従来のコテ先部材による半田付け状態を説明する図である。
符号の説明
10 溶融半田供給装置
11 供給手段
12 加熱用コテ
121(221、321、421、521、621、721) コテ先部材
122 芯材
123 第1層
124 第2層
125 第1の面
126 第2の面
14 移動手段
16 制御手段
522 冷却部
s 接合面
s1 接触界面
w ガラスパネル
w1(w2) ガラス基板
m1(m2) 半田層
M 糸半田
M1 溶融半田

Claims (11)

  1. 被接合材に接合される接合部材を構成する加熱溶融した低融点金属と被接合材との接触界面に超音波を照射しつつ低融点金属を被接合材に供給する低融点金属の供給装置であって、前記供給装置は、コテ先部材が組み込まれた加熱用コテを備え、前記コテ先部材は、前記被接合材と接合部材との接合予定面に臨む第1の面と、前記コテ先部材の移動方向において前記第1の面の後端縁から後方に延び上方へ傾斜した第2の面とを有し前記第1の面は、前記接合予定面と所定の間隙を形成して対向する状態に配置され、前記第2の面は、前記コテ先部材の移動方向における当該第2の面の後端縁と前記接合予定面との間隔が接合部材の厚みを越える大きさとなる状態に配置され、前記コテ先部材が前記接合予定面に対して相対的に水平移動しつつ、溶融した前記低融点金属が前記間隙に供給され、前記第1の面から前記接触界面に対して超音波が照射される低融点金属の供給装置
  2. 前記コテ先部材の前記第1の面と第2の面とはC面又はR面を介して接続されている請求項1に記載の低融点金属の供給装置
  3. 前記コテ先部材の前記第2の面は、外側へ緩やかに膨出した曲面状をなしている請求項1又は2のいずれかに記載の低融点金属の供給装置
  4. 前記コテ先部材の前記第1の面は、平坦面である請求項1乃至3のいずれかに記載の低融点金属の供給装置
  5. 前記コテ先部材の前記第1の面及び第2の面は、溶融した低融点金属との濡れ性を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の低融点金属の供給装置
  6. 前記コテ先部材の前記第2の面の後瑞縁は前記第1の面より低い温度でかつ前記低融点金属の融点以上となるよう構成された請求項1乃至5のいずれかに記載の低融点金属の供給装置
  7. 前記コテ先部材が、前記低融点金属を加熱溶融するとともに前記第1の面に連なる溶融部を備える請求項1乃至6のいずれかに記載の低融点金属の供給装置
  8. 前記溶融部は、一方の開口が前記第1の面に連なる前記コテ先部材を貫通する貫通孔で
    あり、他方の開口から前記低融点金属を溶融して供給する請求項7に記載の低融点金属の供給装置
  9. 前記溶融部の一方の開口は、前記コテ先部材の移動方向において前記第1の面の後部に
    形成されている請求項8に記載の低融点金属の供給装置
  10. 前記溶融部は、前記第1の面と同等な濡れ性を有する請求項7乃至9のいずれかに記載
    低融点金属の供給装置
  11. 前記低融点金属は、易酸化元素としてAl、Zn、Ti、Si、Cr、Beのいずれか
    1種以上を含み、さらに低融点金属としてSn、Zn、In、Pbのいずれか1種以上を
    含み、前記被接合体はガラスで構成されている請求項1乃至10のいずれかに記載の低融点金属の供給装置
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