JPH11129066A - 半田鏝 - Google Patents

半田鏝

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JPH11129066A
JPH11129066A JP29551097A JP29551097A JPH11129066A JP H11129066 A JPH11129066 A JP H11129066A JP 29551097 A JP29551097 A JP 29551097A JP 29551097 A JP29551097 A JP 29551097A JP H11129066 A JPH11129066 A JP H11129066A
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JP
Japan
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solder
heating
recess
tip
iron
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JP29551097A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Saitou
俶多 齋藤
Koji Ohata
耕司 大畠
Kunihiko Takahashi
邦彦 高橋
Kouichi Koyama
稿一 小山
Shuzo Oshima
修三 大島
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ISAWA TSUSHIN KK
Original Assignee
ISAWA TSUSHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寿命が長くなるようにし、高い信頼性と耐久
性を向上させる。 【解決手段】 半田Hを溶融して被半田物Wに半田Hを
付着させる先端部11を有した鏝部10と、鏝部10を
加熱する加熱部20とを備え、鏝部10を、絶縁性のセ
ラミックスで形成し、鏝部10の基端部12a側を筒状
に形成して加熱部20を収納する加熱部収納部13とし
て構成し、鏝部10の先端部11に、被半田物Wに対し
て開放し溶融した半田Hを包囲する凹所14を形成し、
加熱部20を、導電性セラミックスからなるセラミック
ス抵抗体21と、セラミックス抵抗体21に付帯されセ
ラミックス抵抗体21に電圧を付与する一対の板状の端
子22とを備えて構成し、加熱部収納部13に接触して
挿入及び引出し可能に形成した。半田Hを包囲する凹所
14を設けたので、被半田物W上において半田Hを所定
外へ転がって逃げることなく一カ所に停留させることが
でき、従来のように濡れ性を確保する金属層がなくて
も、被半田物Wに付着させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気,電子部品等
の半田を行なうための半田鏝に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半田鏝としては、例えば、実開昭
59−77563号公報に掲載されたものが知られてい
る。図21及び図22に示すように、この半田鏝Kは、
半田Hを溶融して被半田物Wに半田Hを付着させる先端
部1aを有した絶縁性のセラミックスで形成された鏝部
1と、この鏝部1を加熱する加熱部2とを備えている。
また、半田鏝Kは鏝部1を支持し把持可能な柄(図示せ
ず)を備えている。加熱部2は、鏝部1の基端部側に細
線状の発熱抵抗体3を埋設して構成され、この発熱抵抗
体3は、セラミックスの混練した生シートに、例えばタ
ングステン微粉末を主材としたペーストをスクリーン印
刷し、この上に更に生シートを積層し、その後、焼成す
ることによって内部に埋設固着されている。鏝部1の先
端部1aには、セラミックスの焼成後に、例えば白金を
被覆するとともに、この白金層に、例えば鉄やニッケル
等の鉄族金属層をメッキ等の手段によって被覆し、この
金属層4によって、半田Hの濡れ性を確保している。そ
して、使用時には、例えば被半田物Wとしての電子部品
の基板5で説明すると、図22に示すように、糸半田H
aを鏝部1の先端部1aと基板5のランド(金属の露出
部)6との間に接触させ同時加熱を行う。この加熱によ
り、半田Hは、ランド6上に暫次広がり、半田鏝Kを離
すことにより、ランド6上に半田付けされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
半田鏝にあっては、半田Hの濡れ性を確保するために、
鏝部1の先端部1aに金属層4を設けているが、半田鏝
Kは、例えば170〜530℃の範囲の高温で長時間連
続使用されるため、使用時間とともに半田Hと金属層4
を形成する金属とが合金化したり高温酸化し、そのた
め、表面劣化が内部に進み、劣化につぐ劣化を繰り返す
ことになって先端部1aの劣化損耗が生じ易く寿命が著
しく短縮され、耐久性が悪いという問題があった。この
ため、鏝部1の取換え頻度は極めて高いのが現状であ
る。また、加熱部2に埋設されている発熱抵抗体3にお
いても、細線状に形成されているので、酸化により断線
し易く、耐久性が悪いという問題があった。更に、製造
段階において、高熱下でセラミックスヘ一体焼成化され
るために、発熱抵抗体3は細線状なのでこの製造段階で
の酸化劣化も同様に著しく、この点でも耐久性を損ねて
いる。更に、発熱抵抗体3は、セラミックスの焼結前に
抵抗金属材料を印刷して形成されているので、膨張係数
の違いから断線し易くなることがあり、使用後の寿命が
短く耐久性を損ねる原因となっているのが現状である。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、半
田鏝の寿命を長くすることができるようにし、耐久性の
向上を図った半田鏝を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、半田を溶融して被半田
物に半田を付着させる先端部を有した鏝部と該鏝部を加
熱する加熱部とを備えた半田鏝において、上記鏝部の先
端部を絶縁性のセラミックスで形成し、該先端部に上記
被半田物に対して開放し溶融した半田を包囲する凹所を
設けた構成としている。これにより、半田は凹所で包囲
されるので、被半田物上において半田が所定外へ転がっ
て逃げることなく一カ所に停留させられ、そのため、従
来のように濡れ性を確保する金属層がなくても、凹所の
外に出ることなく被半田物に付着させられる。また、半
田を繰り返し行なっても、鏝部の先端部は、セラミック
スのみで形成されているので、従来の金属層を付着させ
た場合と比較して、劣化損耗が生じにくく、そのため、
寿命が長くなり、耐久性が向上させられる。
【0005】そして、必要に応じ、上記凹所を、天井面
と該天井面に連続する側面とを備え、上記被半田物に付
着させる溶融した半田を包囲する空間として構成してい
る。これにより、半田は天井面によって押えられるの
で、半田を被半田物に良く馴染ませることができる。そ
してまた、必要に応じ、上記鏝部の先端部に、上記凹所
に連通し、溶融した半田から発生するガスを逃がす排気
通路を形成している。ガスが逃げるので、ガスによる悪
影響が抑制される。また、必要に応じ、上記鏝部の先端
部に、上記凹所に連通し、糸半田が挿通可能な挿通路を
形成している。糸半田は、挿通路に挿通するだけで鏝部
の先端に位置させられ、挿通路でガイドされる。更に、
必要に応じ、上記凹所の面に、角部を設けた構成として
いる。これにより、角部の部分に空間ができ易くなり、
そのため半田離れが良く、確実に適量の半田が被半田物
上に付着させられる。この場合、上記角部を、上記凹所
の面に突設した小突起により形成したことが有効であ
る。また、必要に応じ、上記鏝部の先端部に、上記被半
田物に対して開放して上記凹所に連通し、該被半田物の
一部を収容する収容通路を形成している。更に、必要に
応じ、上記凹所を形成する面に溶融した半田の流下をガ
イドするガイド溝を形成した構成としている。
【0006】また、上記の課題を解決するための本発明
の技術的手段は、半田を溶融して被半田物に半田を付着
させる先端部を有した鏝部と該鏝部を加熱する加熱部と
を備えた半田鏝において、上記加熱部を、導電性セラミ
ックスからなるセラミックス抵抗体と、該セラミックス
抵抗体に付帯され該セラミックス抵抗体に電圧を付与す
る一対の板状の端子とを備えて構成している。これによ
り、製造時に端子とセラミックス抵抗体とを別々に製造
することができ、従来の焼成時の埋め込み式に比較し
て、製造時に端子に熱が加わらないことになることか
ら、焼成による端子への悪影響がなく、それだけ、耐久
性が向上させられる。また、端子を板状に形成したの
で、従来の細線状に形成した場合に比較して、使用時に
断線しにくくなり、寿命が長くなり、耐久性が向上させ
られる。
【0007】そして、必要に応じ、上記セラミックス抵
抗体に、上記端子に接触する導電性金属膜からなる電極
を着接した構成としている。電極は金属膜で形成されて
いることから端子との接触性が極めて良く、接触不良が
防止される。そしてまた、必要に応じ、上記鏝部の基端
部側を筒状に形成し、該鏝部の基端から先端部に向けて
形成される空間を上記加熱部を収納する加熱部収納部と
して構成し、上記加熱部を、上記加熱部収納部に接触し
て挿入及び引出し可能に形成している。加熱部は鏝部に
直接接触するので、熱伝達が円滑に行なわれ、鏝部の加
熱効率が良いものとなる。また、組付け分解が容易にな
る。この場合、上記加熱部のセラミックス抵抗体を、円
柱状に形成し、該円柱状の円弧面を端子との接触面とし
たことが有効である。円弧面に端子を接触させるので接
触面積を増すことができ、発熱量を増加させることがで
きる。また、必要に応じ、上記加熱部のセラミックス抵
抗体を、円筒状に形成し、該円筒状の外側面及び内側面
の円弧面を端子との接触面とし、上記鏝部の基端部を該
セラミックス抵抗体の内側面に嵌合可能に形成してい
る。円弧面に端子を接触させるので接触面積を増すこと
ができ、発熱量を増加させることができる。更に、必要
に応じ、上記加熱部収納部と加熱部との隙間に絶縁性の
充填材を充填した構成としている。これにより、隙間が
なくなるので、伝熱性が向上させられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係る半田鏝について説明する。図1乃至
図3に示すように、本発明の実施の形態に係る半田鏝K
は、半田Hを溶融して被半田物Wに半田Hを付着させる
先端部11を有した鏝部10と、鏝部10を加熱する加
熱部20とを備えている。また、半田鏝Kは鏝部10及
び加熱部20を支持し把持可能な柄(図示せず)を備え
ている。鏝部10は、全体が絶縁性のセラミックスで形
成されており、小径で円柱状の先端部11とこの先端部
11に連続し大径で円筒状の本体部12とから構成され
ている。これにより、鏝部10の基端部12a側が筒状
に形成され、鏝部10の基端から先端部11に向けて形
成される空間が、加熱部20を収納する加熱部収納部1
3として構成されている。本体部12の先端部11に連
続する部位は円錐台状に形成されている。絶縁性のセラ
ミックスとしては、例えば、AlN,SiC,BeO等
の材質のものが用いられる。
【0009】鏝部10の先端部11には、被半田物Wに
対して開放し溶融した半田Hを包囲する凹所14が形成
されている。この凹所14は、先端部11の側面から先
端部11の端面に向けて貫通する矩形柱状の貫通孔15
の先端部11の端面側部位で構成され、天井面14aと
天井面14aに連続する側面14bとを備え、被半田物
Wに付着させる所要量の溶融した半田Hを包囲する空間
として構成されている。また、この貫通孔15の先端部
11の側面側部位は、凹所14に連通し、溶融した半田
Hから発生するガスを逃がす排気通路16として構成さ
れている。更に、この貫通孔15の先端部11の側面側
部位は、凹所14に連通し、糸半田Haが挿通可能な挿
通路17として構成されている。更にまた、貫通孔15
を矩形柱状に形成したことにより、凹所14の面に、角
部18が設けられている。
【0010】一方、加熱部20は、導電性セラミックス
からなるセラミックス抵抗体21と、セラミックス抵抗
体21に付帯されセラミックス抵抗体21に電圧を付与
する一対の板状の端子22とを備えて構成されている。
実施の形態においては、セラミックス抵抗体21は、鏝
部10の加熱部収納部13に遊嵌される円柱状に形成さ
れている。また、セラミックス抵抗体21は、例えば、
(Ba,Pb)TiO3 のような正特性の所謂PCTが
用いられて形成される。この材質によれば、組成比によ
って制御温度が変えられるほか、正特性であるため熱暴
走はなく安全であるとともに省エネルギー効果が高い。
また、セラミックス抵抗体21の両側面であって円柱状
の帯状の円弧面が端子22との接触面23として構成さ
れている。この接触面23には、端子22に接触する導
電性金属膜からなる帯状の電極24が着接されている。
この電極24は、例えば、銀,金または銅等の材料が用
いられ、印刷,メッキまたは蒸着等の手段によって、セ
ラミックス抵抗体21に着接させられる。
【0011】各端子22は、セラミックス抵抗体21よ
りも長さが長い板状部材であって、セラミックス抵抗体
21の帯状の接触面23に沿って接触可能に、セラミッ
クス抵抗体21の円弧面に沿って湾曲形成されている。
即ち、各端子22は、円筒を軸方向に沿って半割にした
形状に形成されている。そして、各端子22の厚さは、
この端子22をセラミックス抵抗体21に接触させた状
態で、加熱部収納部13に嵌挿可能になるように定めら
れている。これにより、加熱部20は、加熱部収納部1
3に接触して挿入及び引出し可能に形成される。また、
各端子22において、加熱部収納部13に嵌挿された状
態で加熱部収納部13から突出する部位は、電気配線と
接続する接続部25として構成されている。また、加熱
部収納部13とセラミックス抵抗体21及び端子22と
の隙間には、凝固性の流状の絶縁性充填材が充填されて
おり、伝熱性の向上が図られている。
【0012】従って、この実施の形態に係る半田鏝Kを
製造するときは、鏝部10と加熱部20とを別々に製造
する。鏝部10は、セラミックスを型成形し焼成する。
この場合、従来に比較して、加熱部20を一体化して焼
成しなくても良いので、製造が容易に行なわれる。一
方、加熱部20は、セラミックス抵抗体21と端子22
とを別々に作成する。セラミックス抵抗体21は、セラ
ミックスを型成形し焼成した後、端子22の接触面23
に電極24として導電性金属膜を、例えば、印刷,メッ
キまたは蒸着等の手段によって着接して製造される。こ
の場合も、セラミックス抵抗体21と端子22とを別々
に作成するので、材料の一体化が少なくて済み、それだ
け、製造が容易に行なわれる。また、実施の形態に係る
半田鏝Kを組立てるときは、一対の端子22をセラミッ
クス抵抗体21の電極24に接触させて挟み、この状態
で、加熱部収納部13に挿入する。この場合、加熱部2
0を加熱部収納部13に挿入するだけで、組付けること
ができるので、組付け作業が極めて容易に行なわれる。
その後、充填材を充填する。
【0013】次に、実施の形態に係る半田鏝Kを用いて
半田を行なうときは、例えば、被半田物Wとして電子部
品の基板5の場合で説明すると、図1乃至図3に示すよ
うに、加熱部20に通電しセラミックス抵抗体21を発
熱させて、鏝部10に熱を伝達し鏝部10を加熱する。
この場合、端子22は電極24を介してセラミックス抵
抗体21に接触しているので、電極24は金属膜で形成
されていることから端子22との接触性が極めて良く、
そのため、接触不良が防止され、確実にセラミックス抵
抗体21に電圧を付与することができる。また、加熱部
20は、端子22がセラミックス抵抗体21に接触して
いるとともに鏝部10に直接接触して、端子22はセラ
ミックス抵抗体21と加熱部収納部13の壁面との隙間
を埋める構成となっており、端子22はセラミックス抵
抗体21の熱伝導を司る熱の良導体であることから、熱
伝達が円滑に行なわれ、鏝部10の加熱効率が良いもの
となる。更にまた、セラミックス抵抗体21の円弧面に
端子22を接触させるので接触面積を増すことができ、
それだけ、発熱量を増加させることができる。
【0014】鏝部10が充分に加熱したならば、図3
(a)に示すように、鏝部10の先端部11を基板5の
ランド6に接触させランド6を加熱する。この状態で、
糸半田Haを先端部11の側面14bの挿通路17に差
し込む。これにより、挿通路17内の所要量の半田Hが
挿通路17を構成する壁面によって加熱され溶融して凹
所14内に溜る。この場合、糸半田Haを挿通路17に
挿通するだけで鏝部10の先端に位置させることがで
き、しかも、挿通路17でガイドされるのでぐらつくこ
とがなく、従来のように単に先端に位置させる場合に比
較して、作業が容易になる。また、挿通路17内の半田
Hのみを溶融させることができるので、半田Hの量を一
定化させることができ、半田点が多数ある場合には、半
田Hを均一にして量的ばらつきを抑制することができ
る。尚、糸半田Haを挿通路17に差し込んだまま、鏝
部10の先端を移動させるようにすれば、半田Hは挿通
路17を溶融しながら凹所14に至るので、連続直線状
半田付けも可能となる。
【0015】そして、図3(b)に示すように、糸半田
Haを先端部11から離間させると、凹所14内におい
ては、凹所14の天井面14a及び側面14bによって
半田Hが包囲されるので、従来のように濡れ性を確保す
る金属層がなくても、半田Hが所定外へ転がって逃げる
ことなく一カ所に停留し、凹所14でその外に出ること
なくランド6に付着する。この場合、半田Hは天井面1
4aによって押えられるので、ランド6に良く馴染むよ
うになる。また、半田Hから発生するフラックス等のガ
スが排気通路16から逃げるので、ガスが半田Hに悪影
響を与える事態が防止される。その後、図3(c)に示
すように、鏝部10の先端部11を基板5から離す。こ
の場合、凹所14の面には角部18が設けられているの
で、この部位に空間ができ易くなり、そのため半田離れ
が良く、確実に適量の半田Hをランド6上に付着させる
ことができる。そして、ランド6上の半田Hは、空冷さ
れてランド6上に半田付けされる。
【0016】このようにして、半田Hを繰り返し行な
う。この場合、鏝部10の先端部11は、セラミックス
のみで形成されているので、従来の金属層を付着させた
場合と比較して、劣化損耗が生じにくく、そのため、寿
命が長くなり、耐久性が向上させられる。また、加熱部
20が、セラミックス抵抗体21と端子22とを接触さ
せて構成され、加熱部収納部13に挿入されて組付けら
れているので、従来の焼成時の埋め込み式に比較して、
製造時に端子22に熱が加わらないので、焼成による端
子22への悪影響がなく、それだけ、耐久性が向上させ
られる。また、端子22は板状に形成されているので、
従来の細線状に形成した場合に比較して、使用時に断線
しにくくなり、寿命が長くなり、耐久性が向上させられ
る。
【0017】次に、上記実施の形態において、加熱部2
0の変形例を説明する。図4及び図5に示す加熱部20
は、上記と同様のセラミックス抵抗体21と、これに電
圧を付与する一対の板状の端子22とを備えて構成され
ている。セラミックス抵抗体21は、鏝部10の加熱部
収納部13に嵌挿される円柱状に形成されていて、これ
により、加熱部20は、加熱部収納部13に接触して挿
入及び引出し可能に形成されている。セラミックス抵抗
体21は、加熱部収納部13より突出する突出部21a
を有している。更に、セラミックス抵抗体21の両側面
であって円柱状の帯状の円弧面が端子22との接触面2
3として構成され、この接触面23には、端子22に接
触する導電性金属膜からなる帯状の電極24が着接され
ている。
【0018】各端子22は、セラミックス抵抗体21の
突出部21aの帯状の接触面23に沿って接触可能に、
セラミックス抵抗体21の円弧面に沿って湾曲形成され
ている。即ち、各端子22は、円筒を軸方向に沿って半
割にした形状に形成されている。そして、各端子22は
セラミックス抵抗体21の突出部21aに嵌合される非
導電性のリング26の内側に付設され、このリング26
をセラミックス抵抗体21の突出部21aに嵌合するこ
とにより、セラミックス抵抗体21に接触させられる。
25はリング26より突出した端子22の電気配線と接
続する接続部である。従って、この変形例においても、
上記と略同様の作用,効果を奏する。
【0019】次にまた、上記実施の形態において、別の
加熱部20の変形例を説明する。図6及び図7に示す加
熱部20は、上記と同様のセラミックス抵抗体21と、
これに電圧を付与する一対の板状の端子22とを備えて
構成されている。セラミックス抵抗体21は、鏝部10
の加熱部収納部13に遊嵌される直方体状に形成されて
いる。セラミックス抵抗体21の両側面は、端子22と
の接触面23として構成され、この接触面23には、端
子22に接触する導電性金属膜からなる帯状の電極24
が着接されている。各端子22は、セラミックス抵抗体
21よりも長さが長い断面略半円状の部材であって、セ
ラミックス抵抗体21の接触面23に沿って接触可能に
かつ加熱部収納部13の壁部に接触可能に形成されてい
る。即ち、各端子22は、加熱部収納部13に遊嵌され
たセラミックス抵抗体21と加熱部収納部13の壁面と
の空間を埋める形状に形成されている。これにより、加
熱部20は、加熱部収納部13に接触して挿入及び引出
し可能に形成される。また、各端子22において、加熱
部収納部13に嵌挿された状態で加熱部収納部13から
突出する部位は、電気配線と接続する接続部25として
構成されている。従って、この変形例においても、上記
と略同様の作用,効果を奏する。
【0020】更に、上記実施の形態において、別の加熱
部20の変形例を説明する。図8及び図9に示す加熱部
20は、上記と同様のセラミックス抵抗体21と、これ
に電圧を付与する一対の板状の端子22とを備えて構成
されている。セラミックス抵抗体21は、鏝部10の加
熱部収納部13に遊嵌される直方体状に形成されてい
る。セラミックス抵抗体21の両側面は、端子22との
接触面23として構成され、この接触面23には、端子
22に接触する導電性金属膜からなる帯状の電極24が
着接されている。各端子22は、セラミックス抵抗体2
1よりも長さが長い矩形状部材であって、セラミックス
抵抗体21の接触面23に沿って接触可能になってお
り、その先端部22aが外向きに折曲形成されて、この
折曲部22aが加熱部収納部13の壁部に接触可能に形
成され、加熱部収納部13に接触して加熱部20全体が
挿入及び引出し可能に形成されている。また、各端子2
2において、加熱部収納部13に嵌挿され状態で加熱部
収納部13から突出する部位は、電気配線と接続する接
続部25として構成されている。また、上記と同様に充
填材が充填されている。従って、この変形例において
も、上記と略同様の作用,効果を奏する。
【0021】図10及び図11には、別の実施の形態に
係る半田鏝Kを示している。この実施の形態に係る半田
鏝Kは、上記と同様に半田Hを溶融して被半田物Wに半
田Hを付着させる先端部11を有した鏝部10と、鏝部
10を加熱する加熱部20とを備えている。鏝部10
は、全体が絶縁性のセラミックスで形成されており、小
径で円柱状の先端部11とこの先端部11に連続する円
柱状の基端部12aとから構成されている。この基端部
12aは、後述のセラミックス抵抗体21の内側面に嵌
合可能に形成されている。尚、セラミックス抵抗体21
の外側面に嵌合可能に形成しても良い。鏝部10の先端
部11には、上記と同様の被半田物Wに対して開放し溶
融した半田Hを包囲する凹所14が形成されている。
【0022】一方、加熱部20は、導電性セラミックス
からなるセラミックス抵抗体21と、セラミックス抵抗
体21に付帯されセラミックス抵抗体21に電圧を付与
する一対の板状の端子22とを備えて構成されている。
実施の形態においては、セラミックス抵抗体21は、鏝
部10の基端部12aに嵌合する円筒状に形成されてい
るとともに、この円筒状の外側面及び内側面の円弧面が
端子22との接触面23として構成されている。また、
セラミックス抵抗体21の接触面23には、端子22に
接触する導電性金属膜からなる帯状の電極24が着接さ
れている。
【0023】各端子22は、板状部材をリング状に形成
し、一端面から電気配線と接続する接続部25を一体に
突設して形成されている。一方の端子22はセラミック
ス抵抗体21の内側面に嵌合する外径で形成され、他方
の端子22はセラミックス抵抗体21の外側面に嵌合す
る内径で形成されている。各端子22の嵌合によって各
端子22はセラミックス抵抗体21の接触面23に設け
た電極24に接触させられる。従って、この実施の形態
に係る半田鏝Kによれば、高出力化が図られる。即ち、
端子22が板状部材をリング状に形成した形状であるの
で、セラミックス抵抗体21との接触面積を大きく確保
することができ、そのため、発熱量を大きくすることが
可能になる。他の作用,効果については、上述の実施の
形態と略同様である。
【0024】次に、上記各実施の形態において、鏝部1
0の先端部11の変形例を説明する。図12に示す先端
部11は円柱状に形成されている。この先端部11に
は、被半田物Wに対して開放し溶融した半田Hを包囲す
る凹所14が形成されている。この凹所14は、先端部
11と同軸の四角柱状の空間で構成され、天井面14a
と天井面14aに連続する側面14bとを備え、被半田
物Wに付着させる所要量の溶融した半田Hを包囲する空
間として構成されている。先端部11の側面14bに
は、凹所14に連通し、溶融した半田Hから発生するガ
スを逃がす排気通路16が設けられている。この排気通
路16は、糸半田Haが挿通可能な挿通路17としても
構成されている。更にまた、貫通孔15を四角柱状に形
成したことにより、凹所14の面に、角部18が設けら
れている。従って、この変形例によっても上記と略同様
の作用,効果を奏する。
【0025】図13に示す先端部11は円柱状に形成さ
れている。この先端部11には、被半田物Wに対して開
放し溶融した半田Hを包囲する凹所14が形成されてい
る。この凹所14は、先端部11と同軸の円柱状の空間
で構成され、天井面14aと天井面14aに連続する側
面14bとを備え、被半田物Wに付着させる所要量の溶
融した半田Hを包囲する空間として構成されている。先
端部11の側面14bには、凹所14に連通し、溶融し
た半田Hから発生するガスを逃がす円形断面の傾斜した
排気通路16が設けられている。この排気通路16は、
糸半田Haが挿通可能な挿通路17としても構成されて
いる。また、先端11の端面は傾斜面33として形成さ
れている。
【0026】図14に示す先端部11は円柱状に形成さ
れている。この先端部11には、被半田物Wに対して開
放し溶融した半田Hを包囲する凹所14が形成されてい
る。この凹所14は、先端部11の側面14bから先端
部11の端面に向けた貫通する円柱状の貫通孔15の先
端部11の端面側部位で構成され、天井面14aと天井
面14aに連続する側面14bとを備え、被半田物Wに
付着させる所要量の溶融した半田Hを包囲する空間とし
て構成されている。また、この貫通孔15の先端部11
の側面側部位は、凹所14に連通し、溶融した半田Hか
ら発生するガスを逃がす排気通路16として構成されて
いる。更に、この貫通孔15の先端部11の側面側部位
は、凹所14に連通し、糸半田Haが挿通可能な挿通路
17として構成されている。更にまた、側面14bに
は、溶融して流下する半田を端面側に導くガイド溝34
が形成されている。ガイド溝34は1本の主溝34aと
この主溝34aに連続する複数の枝溝34bとからな
り、謂わば魚の骨のごとき形状に形成されている。これ
により、溶融して流下する半田がガイド溝34で導かれ
るので、確実に被半田物に付着させることができる。
【0027】図15に示す先端部11は円柱状に形成さ
れている。この先端部11には、被半田物Wに対して開
放し溶融した半田Hを包囲する凹所14が形成されてい
る。この凹所14は、先端部11の側面から先端部11
の端面に向けた貫通する底が円弧状の溝30の先端部1
1の端面側部位で構成され、天井面14aと天井面14
aに連続する側面14bとを備え、被半田物Wに付着さ
せる所要量の溶融した半田Hを包囲する空間として構成
されている。また、この溝30の先端部11の側面側部
位は、凹所14に連通し、溶融した半田Hから発生する
ガスを逃がす排気通路16として構成されている。更
に、この溝30の先端部11の側面側部位は、凹所14
に連通し、糸半田Haが挿通可能な挿通路17として構
成されている。更にまた、この溝30の側面側部位は、
被半田物Wに対して開放して凹所14に連通し、被半田
物Wの一部を収容する収容通路31として構成されてい
る。この収容通路31により、例えば、基板5上のリー
ドがランド6より突出している場合に、このリードをこ
の収容通路31内に収容することができ、そのため、先
端部11がリードによって浮き上がることがないので、
確実に半田Hを付着させることができる。この場合、半
田Hはリードで塞がれることになり、流れでることはな
い。
【0028】図16に示す先端部11は円柱状に形成さ
れている。この先端部11には、被半田物Wに対して開
放し溶融した半田Hを包囲する半球状の凹所14が形成
されている。この凹所14は、天井面14aと天井面1
4aに連続する側面14bとを備え、被半田物Wに付着
させる所要量の溶融した半田Hを包囲する空間として構
成されている。図17に示す先端部11は円柱状に形成
されている。この先端部11には、被半田物Wに対して
開放し溶融した半田Hを包囲する先端部11と同軸の円
柱状の凹所14が形成されている。この凹所14は、天
井面14aと天井面14aに連続する側面14bとを備
え、被半田物Wに付着させる所要量の溶融した半田Hを
包囲する空間として構成されている。18は凹所14の
面に形成される角部である。また、鏝部10の先端部1
1には、被半田物Wに対して開放して凹所14に連通
し、被半田物Wの一部を収容する収容通路31が形成さ
れている。この収容通路31により、例えば、基板5上
のリードがランド6より突出している場合に、このリー
ドをこの収容通路31内に収容することができ、そのた
め、先端部11がリードによって浮き上がることがない
ので、確実に半田Hを付着させることができる。この場
合、半田Hはリードで塞がれることになり、流れでるこ
とはない。
【0029】図18に示す先端部11は円柱状に形成さ
れている。この先端部11には、被半田物Wに対して開
放し溶融した半田Hを包囲する先端部11と同軸の円柱
状の凹所14が形成されている。この凹所14は、天井
面14aと天井面14aに連続する側面14bとを備
え、被半田物Wに付着させる所要量の溶融した半田Hを
包囲する空間として構成されている。また、凹所14の
面に角部18が設けられている。この角部18は、凹所
14の天井面14aに突設した小突起32により形成さ
れている。図19に示す先端部11は三角柱状に形成さ
れている。この先端部11には、被半田物Wに対して開
放し溶融した半田Hを包囲する三角錐状の凹所14が形
成されている。この凹所14は、天井面14aと天井面
14aに連続する側面14bとを備え、被半田物Wに付
着させる所要量の溶融した半田Hを包囲する空間として
構成されている。また、三角錐状の凹所14であること
から、凹所14の面に角部18が設けられることにな
る。
【0030】図20に示す先端部11は三角柱状に形成
されている。この先端部11には、被半田物Wに対して
開放し溶融した半田Hを包囲する凹所14が形成されて
いる。この凹所14は、先端部11の側面から先端部1
1の端面に向けた貫通するV字状の溝30の端面側部位
で構成され、天井面14aと天井面14aに連続する側
面14bとを備え、被半田物Wに付着させる所要量の溶
融した半田Hを包囲する空間として構成されている。ま
た、この溝30は、凹所14に連通し、溶融した半田H
から発生するガスを逃がす排気通路16として構成さ
れ、糸半田Haが挿通可能な挿通路17として構成さ
れ、更に、被半田物Wの一部を収容する収容通路31と
して構成されている。また、V字状の溝30の凹所14
であることから、凹所14の面に角部18が設けられる
ことになる。更に、先端部11の溝30が形成された端
面は傾斜面33に形成されており、基板5のランド6面
と傾斜面33とで形成される鋭角内に半田を挿入して、
半田線の位置を定めるように工夫されている。
【0031】尚、上記実施の形態において、鏝部10の
先端部11及び加熱部20は上述した形態のものに限定
されるものではなく、適宜変更して差支えない。また、
鏝部10のセラミックスの材質,セラミックス抵抗体2
1の材質,電極24や端子22の材質は、上述したもの
に限定されるものではなく、適宜変更して差支えない。
尚また、本発明の半田鏝Kは、上述した電子部品の基板
5に限らず、どのような被半田物に用いても良いことは
勿論である。また、半田としては糸半田に限らず、例え
ばボール状の粒状半田にも適用できる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半田鏝に
よれば、鏝部の先端部を絶縁性のセラミックスで形成
し、この先端部に被半田物に対して開放し溶融した半田
を包囲する凹所を設けたので、被半田物上において半田
を所定外へ転がって逃げることなく一カ所に停留させる
ことができ、そのため、従来のように濡れ性を確保する
金属層がなくても、凹所の外に出ることなく被半田物に
付着させることができる。また、半田を繰り返し行なっ
ても、鏝部の先端部は、セラミックスのみで形成されて
いるので、従来の金属層を付着させた場合と比較して、
劣化損耗が生じにくく、そのため、寿命が長くなり、高
い信頼性と耐久性を向上させることができる。そして、
凹所を、天井面と天井面に連続する側面とを備え被半田
物に付着させる溶融した半田を包囲する空間として構成
した場合には、半田は天井面によって押えられるので、
半田を被半田物に良く馴染ませることができ、半田を被
半田物に確実に付着させることができる。
【0033】また、鏝部の先端部に、凹所に連通し、溶
融した半田から発生するガスを逃がす排気通路を形成し
た場合には、半田から発生するフラックス等のガスが排
気通路から逃げるので、ガスが半田に悪影響を与える事
態を防止することができ、より一層半田を被半田物に確
実に付着させることができる。更に、鏝部の先端部に、
凹所に連通し、糸半田が挿通可能な挿通路を形成した場
合には、糸半田を挿通路に挿通するだけで鏝部の先端に
位置させることができ、しかも、挿通路でガイドされる
のでぐらつくことがなく、従来のように単に先端に位置
させる場合に比較して、半田作業を容易にすることがで
きる。また、挿通路内の半田のみを溶融させることがで
きるので、半田の量を一定化させることができ、半田点
が多数ある場合には、半田を均一にして量的ばらつきを
抑制することができる。更に、糸半田を挿通路に差し込
んだまま、鏝部の先端を移動させるようにすれば、半田
は挿通路を溶融しながら凹所に至るので、連続直線状半
田付けも容易に行なうことができるという効果がある。
【0034】更にまた、凹所の面に、角部を設けた場合
には、この角部の部分に空間ができ易くなり、そのため
半田離れが良く、確実に適量の半田を被半田物上に付着
させることができる。この場合、角部を凹所の面に突設
した小突起により形成すれば、角部が顕著になるので、
より一層確実に半田離れを良くすることができる。ま
た、鏝部の先端部に、被半田物に対して開放して上記凹
所に連通し、該被半田物の一部を収容する収容通路を形
成した場合には、被半田物から突出した部分を収容通路
内に収容することができ、そのため、鏝部の先端部が浮
き上がることがないので、確実に半田を付着させること
ができる。更にまた、凹所の面に、溶融して流下する半
田を導くガイド溝を形成した場合には、流下する半田を
被半田物に案内して確実に付着させることができる。
【0035】そしてまた、本発明の半田鏝によれば、加
熱部を、導電性セラミックスからなるセラミックス抵抗
体と、セラミックス抵抗体に付帯されセラミックス抵抗
体に電圧を付与する一対の板状の端子とを備えて構成し
たので、製造時に端子とセラミックス抵抗体とを別々に
製造することができ、従来の焼成時の埋め込み式に比較
して、製造時に端子に熱が加わらないことになることか
ら、焼成による端子への悪影響がなく、それだけ、耐久
性を向上させることができる。また、端子を板状に形成
したので、従来の細線状に形成した場合に比較して、使
用時に断線しにくくなり、寿命が長くなり、耐久性を向
上させることができる。更に、セラミックス抵抗体に、
端子に接触する導電性金属膜からなる電極を着接した場
合には、端子は電極を介してセラミックス抵抗体に接触
するので、電極は金属膜で形成されていることから端子
との接触性が極めて良く、そのため、接触不良を防止す
ることができ、確実にセラミックス抵抗体に電圧を付与
することができる。
【0036】また、鏝部の基端部側を筒状に形成し、鏝
部の基端から先端部に向けて形成される空間を加熱部を
収納する加熱部収納部として構成し、加熱部を加熱部収
納部に接触して挿入及び引出し可能に形成した場合に
は、加熱部は鏝部に直接接触し、端子はセラミックス抵
抗体の熱伝導を司る熱の良導体であることから、熱伝達
が円滑に行なわれ、鏝部の加熱効率が良いものとなる。
この場合、加熱部のセラミックス抵抗体を、円柱状に形
成し、円柱状の円弧面を端子との接触面とした場合に
は、セラミックス抵抗体の円弧面に端子を接触させるの
で接触面積を増すことができ、それだけ、発熱量を増加
させることができる。また、加熱部のセラミックス抵抗
体を、円筒状に形成し、円筒状の外側面及び内側面の円
弧面を端子との接触面とし、鏝部の基端部をセラミック
ス抵抗体の内側面に嵌合可能に形成した場合には、円弧
面に端子を接触させるので接触面積を増すことができ、
発熱量を増加させることができる。更に、加熱部収納と
加熱部との隙間に絶縁性の充填材を充填した場合には、
隙間が埋まるので伝熱性をより一層向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半田鏝を示す図であ
り、(a)は正面部分断面図、(b)は部分側面図、
(c)は底面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る半田鏝を示す分解斜
視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る半田鏝の作用を示す
図であり、(a)は糸半田を供給した状態を示す図、
(b)は先端部の凹所で半田が包囲された状態を示す
図、(c)は被半田物に半田が付着した状態を示す図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態に係る半田鏝の加熱部の変
形例を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示す本発明の実施の形態に係る半田鏝の
加熱部の変形例を示す図であり、(a)は正面断面図、
(b)はその側面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る半田鏝の加熱部の変
形例を示す分解斜視図である。
【図7】図6に示す本発明の実施の形態に係る半田鏝の
加熱部の変形例を示す正面断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る半田鏝の加熱部の変
形例を示す分解斜視図である。
【図9】図8に示す本発明の実施の形態に係る半田鏝の
加熱部の変形例を示す正面断面図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る半田鏝を示す
分解斜視図である。
【図11】図10に示す本発明の他の実施の形態に係る
半田鏝を示す正面断面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面拡大断面図、(b)は部分側面図、(c)は底面図、
(d)は(a)中A−A線断面図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る半田鏝において、
鏝部の先端部の変形例を示す図であり、(a)は部分正
面断面図、(b)は底面図である。
【図21】従来の半田鏝の一例を示す図であり部分断面
図である。
【図22】従来の半田鏝の作用を示す図であり、(a)
は糸半田を供給した状態を示す図、(b)先端部で半田
を溶融した状態を示す図、(c)は被半田物に半田が付
着した状態を示す図である。
【符号の説明】
K 半田鏝 W 被半田物 H 半田 Ha 糸半田 10 鏝部 11 先端部 12 本体部 12a 基端部 13 加熱部収納部 14 凹所 14a 天井面 14b 側面 15 貫通孔 16 排気通路 17 挿通路 18 角部 20 加熱部 21 セラミックス抵抗体 22 端子 23 接触面 24 電極 25 接続部 26 リング 30 溝 31 収容通路 32 小突起 33 傾斜面 34 ガイド溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 稿一 岩手県胆沢郡胆沢町小山字道場24−11 株 式会社胆沢通信セラミックス事業所内 (72)発明者 大島 修三 岩手県胆沢郡胆沢町小山字道場24−11 株 式会社胆沢通信セラミックス事業所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半田を溶融して被半田物に半田を付着さ
    せる先端部を有した鏝部と該鏝部を加熱する加熱部とを
    備えた半田鏝において、 上記鏝部の先端部を絶縁性のセラミックスで形成し、該
    先端部に上記被半田物に対して開放し溶融した半田を包
    囲する凹所を設けたことを特徴とする半田鏝。
  2. 【請求項2】 上記凹所を、天井面と該天井面に連続す
    る側面とを備え、上記被半田物に付着させる溶融した半
    田を包囲する空間として構成したことを特徴とする請求
    項1記載の半田鏝。
  3. 【請求項3】 上記鏝部の先端部に、上記凹所に連通
    し、溶融した半田から発生するガスを逃がす排気通路を
    形成したことを特徴とする請求項1または2記載の半田
    鏝。
  4. 【請求項4】 上記鏝部の先端部に、上記凹所に連通
    し、半田が挿通可能な挿通路を形成したことを特徴とす
    る請求項1,2または3記載の半田鏝。
  5. 【請求項5】 上記凹所の面に、角部を設けたことを特
    徴とする請求項1,2,3または4記載の半田鏝。
  6. 【請求項6】 上記角部を、上記凹所の面に突設した小
    突起により形成したことを特徴とする請求項5記載の半
    田鏝。
  7. 【請求項7】 上記鏝部の先端部に、上記被半田物に対
    して開放して上記凹所に連通し、該被半田物の一部を収
    容する収容通路を形成したことを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5または6記載の半田鏝。
  8. 【請求項8】 上記凹所を形成する面に、溶融した半田
    の流下をガイドするガイド溝を形成したことを特徴とす
    る請求項1,2,3,4,5,6または7記載の半田
    鏝。
  9. 【請求項9】 半田を溶融して被半田物に半田を付着さ
    せる先端部を有した鏝部と該鏝部を加熱する加熱部とを
    備えた半田鏝において、 上記加熱部を、導電性セラミックスからなるセラミック
    ス抵抗体と、該セラミックス抵抗体に付帯され該セラミ
    ックス抵抗体に電圧を付与する一対の板状の端子とを備
    えて構成したことを特徴とする半田鏝。
  10. 【請求項10】 上記セラミックス抵抗体に、上記端子
    に接触する導電性金属膜からなる電極を着接したこと特
    徴とする請求項9記載の半田鏝。
  11. 【請求項11】 上記鏝部の基端部側を筒状に形成し、
    該鏝部の基端から先端部に向けて形成される空間を上記
    加熱部を収納する加熱部収納部として構成し、 上記加熱部を、上記加熱部収納部に接触して挿入及び引
    出し可能に形成したことを特徴とする請求項9または1
    0記載の半田鏝。
  12. 【請求項12】 上記加熱部のセラミックス抵抗体を、
    円柱状に形成し、該円柱状の円弧面を端子との接触面と
    したことを特徴とする請求項9,10または11記載の
    半田鏝。
  13. 【請求項13】 上記加熱部のセラミックス抵抗体を、
    円筒状に形成し、該円筒状の外側面及び内側面の円弧面
    を端子との接触面とし、上記鏝部の基端部を該セラミッ
    クス抵抗体の内側面に嵌合可能に形成したことを特徴と
    する請求項9または10記載の半田鏝。
  14. 【請求項14】 上記加熱部収納部と加熱部との隙間に
    絶縁性の充填材を充填したことを特徴とする請求項9,
    10,11,12または13記載の半田鏝。
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