JP2001001138A - はんだ鏝 - Google Patents

はんだ鏝

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JP2001001138A
JP2001001138A JP11170772A JP17077299A JP2001001138A JP 2001001138 A JP2001001138 A JP 2001001138A JP 11170772 A JP11170772 A JP 11170772A JP 17077299 A JP17077299 A JP 17077299A JP 2001001138 A JP2001001138 A JP 2001001138A
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soldering
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ceramic
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JP11170772A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Saitou
俶多 齋藤
Koji Ohata
耕司 大畠
Kouichi Koyama
稿一 小山
Kazuya Iwabuchi
和也 岩渕
Shuzo Oshima
修三 大島
Kazuyuki Takahashi
和志 高橋
Yoshihiro Nishibori
義弘 西堀
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ISAWA TSUSHIN KK
Senju Metal Industry Co Ltd
Original Assignee
ISAWA TSUSHIN KK
Senju Metal Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鏝先が金属のはんだ鏝は、如何に喰われの少な
い鉄やニッケルをメッキしても喰われが生じて変形し、
正確なはんだ付けが行えない。セラミックスを鏝先に使
用した場合、喰われはないが、溶融はんだが付着しない
ため生産性に問題がある。従来のセラミックスに金属を
取り付けたはんだ鏝は、熱伝導が悪いため連続したはん
だ付けが行えないばかりでなく、ヒーターの取り付け構
造が制約されるものであった。 【解決手段】鏝先本体に熱伝導性に優れたセラミックス
を使用するとともに、本体先端に金属チップを螺合や係
合で取り付け、更にセラミックスと金属チップの接触面
積を大きくして熱の伝播を良好にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品のはんだ
付けに用いるはんだ鏝やはんだ付け部に付着した余分の
はんだを吸引除去するはんだ鏝に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器のはんだ付け方法としては、は
んだ付け部を溶融はんだに浸漬するフロー法、ソルダペ
ーストをはんだ付け部に塗布した後、リフロー炉で加熱
するリフロー法がある。これらのはんだ付け方法は自動
はんだ付け装置や印刷装置等の装置を用いてはんだ付け
やソルダペーストの印刷を行うため大量生産に適してい
る。
【0003】しかしながら、これら装置を用いたはんだ
付け方法ではんだ付けが行えないような場合には、はん
だ鏝を用いてはんだ付けを行わなければならない。はん
だ鏝を用いてはんだ付けを行う場合とは、例えば熱影響
を受けやすい電子部品のはんだ付けや、凹凸のあるはん
だ付け部のはんだ付け等である。つまりフロー法ではプ
リント基板を高温の溶融はんだに浸漬し、またリフロー
法ではプリント基板を高温となったリフロー炉で加熱す
るため熱に弱い電子部品では機能劣化や熱損傷を起こし
てしまう。このように熱影響を受けやすい電子部品をは
んだ付けする場合は、はんだ付け部だけを加熱できるは
んだ鏝でのはんだ付けが適している。そして、はんだ付
け部が平面になく、溶融はんだに浸漬できなかったり、
ソルダペーストが印刷できなかったりするような場合に
も、はんだ鏝は凹凸に関係なくはんだ鏝をはんだ付け部
に当てることができるため使用される。
【0004】また装置ではんだ付けした場合、狭ピッチ
のはんだ付け部では隣接したはんだ付け部間ではんだが
跨って付着するというブリッジを発生することがある。
このようなブリッジは、はんだ付け部間にはんだが大量
に付着することにより発生するものであり、ブリッジの
修正は鏝先に穴が穿設され、該穴が吸引ポンプに接続さ
れたはんだ鏝で余分なはんだを吸引することにより行
う。
【0005】一般に電子部品のはんだ付けに用いるはん
だ鏝やブリッジの補修に用いるはんだ鏝(以下、単には
んだ鏝という)は、鏝先が熱伝導性に優れ、しかも溶融
したはんだに濡れやすい銅単体のものであった。しかし
ながら、銅単体の鏝先は使用している間に鏝先が減って
使用しにくくなるものである。この鏝先が減る原因は、
鏝先でヤニ入りはんだを溶融させたときに溶融したはん
だ中に銅が拡散していくという所謂「喰われ」が起こる
からである。
【0006】喰われが起こった鏝先は、鏝先が変形して
しまうため、はんだ付け時に不必要な箇所にはんだが付
着したり、はんだ付け部にはんだが付着しないという未
はんだを起こしたりする。特に最近の小型化された電子
部品をはんだ付けするはんだ鏝は鏝先が非常に細くなっ
ており、少しの喰われが発生しただけでも正確なはんだ
付けが行えなくなる。従って、鏝先の細いはんだ鏝では
作業中に鏝先の交換を頻繁に行わなくてはならなかっ
た。特に、はんだ鏝の鏝先先端の直径が1mm以下のもの
では、少しの喰われが発生しただけではんだ付け部への
正確なはんだ付けができなくなってしまうため1〜2時
間おきに鏝先を交換しなければならないものであった。
【0007】このように銅単体の鏝先を取り付けたはん
だ鏝では、鏝先の交換に手間がかかるばかりでなく、消
費する鏝先の費用も高価となることから、溶融はんだに
拡散しにくい鉄やニッケルなどの金属を鏝先先端に被覆
することがなされてきており、現在多くのはんだ鏝に採
用されている。銅製の鏝先に鉄やニッケルを被覆した鏝
先は確かに喰われが少なくなってはいるが、それでも完
全に喰われを防止することはできず、単に鏝先寿命を少
し延ばしただけにすぎないもので、やはり前述のような
細径の鏝先では交換の回数が多いものであった。
【0008】そこで溶融はんだに全く喰われない材料と
してセラミックスをはんだ鏝の鏝先として使用すること
も考えられている。しかしながら、一般にセラミックス
は熱伝導性が銅に比べて格段に劣るため、はんだ鏝内に
設置されたヒーターからの熱の伝播が非常に遅く、連続
したはんだ付けを行うときに熱を奪われた鏝先が所定の
温度に回復するまでに時間がかかってしまい、連続した
はんだ付けができないという欠点があった。
【0009】ところが近時、セラミックスでもチッ化ア
ルミニュウムのように熱伝導性に優れたものが開発され
ており、熱伝導性の面でははんだ鏝に使用できるように
なってきている。
【0010】ところで、はんだ鏝を使用してのはんだ付
けは、線状のヤニ入りはんだをはんだ付け部に置き、該
ヤニ入りはんだに鏝先を接触させることによりヤニ入り
はんだを溶融させる。つまり、はんだ鏝の鏝先の熱をヤ
ニ入りはんだに伝播させることによりヤニ入りはんだを
溶融させるものである。この鏝先の熱をヤニ入りはんだ
に伝播させるときに鏝先に溶融はんだが付着していない
と熱の伝播が遅くなって作業性が悪くなる。これは鏝先
をヤニ入りはんだに接触させたときに、鏝先に付着して
いた溶融はんだがヤニ入りはんだに濡れるため、該溶融
はんだを介して鏝先の熱がヤニ入りはんだに早く伝播す
るからである。従って、はんだ鏝でのはんだ付けでは、
鏝先に溶融はんだが付着していることが生産性向上に必
須条件となる。これは、はんだ吸引用のはんだ鏝でも同
様のことが言える。
【0011】しかしながら、セラミックスは非金属であ
るため溶融はんだが濡れることができず、最近の如何に
熱伝導性に優れたセラミックスでも溶融はんだに濡れる
金属製の鏝先を有するはんだ鏝には作業性の面で劣るも
のであった。
【0012】そこで鏝先が溶融はんだに濡れるようにセ
ラミックスの鏝先に金属を被覆したり(特開平4−71
777号、同7−144270号、同7−155940
号)、セラミックスの鏝先に金属を嵌合したり(特開昭
63−262号)したはんだ鏝が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】溶融はんだに対して濡
れ性の有る金属をセラミックスに被覆した従来のはんだ
鏝では、被覆金属に喰われが発生すると下地のセラミッ
クスが露出してしまい、熱の伝播が悪くなって生産性を
低下させてしまう。そこで被覆金属が喰われてしまった
はんだ鏝はセラミックスの鏝先に再度金属を被覆しなけ
ればならないが、セラミックスへの金属被覆には多大な
手間かかって非常に高価となり、経済的に好ましいもの
ではない。
【0014】セラミックスの鏝先に溶融はんだに対して
濡れ性のある金属を着脱自在に嵌合させた従来の着脱式
はんだ鏝は、ここで使用するセラミックスが断熱性材料
であるため支持杆先端に設置したヒーターを鏝先先端の
金属部分に極力接近させなければならなかった。つまり
従来の着脱式はんだ鏝は熱伝導性の良好な金属部分を直
接加熱できず熱効率が悪いため、連続作業に適していな
いばかりでなく、ヒーターを鏝先先端の金属部分に接近
させなければならないため、鏝先とヒーター構造に制約
を受けるものであった。
【0015】また従来の着脱式はんだ鏝は、金属部分が
厚くできることから少しの喰われくらいではセラミック
スが露出するようなことはないが、喰われで変形した鏝
先は前述のように微小なはんだ付け部に対して正確なは
んだ付けができない。このセラミックスの鏝先に金属を
嵌合したはんだ鏝は、金属部分が喰われを起こしたとき
に交換することができるものであり、この交換はセラミ
ックスに金属部分を挿入するだけという簡単なものであ
る。しかしながら、従来の金属部分を挿入するだけのも
のはセラミックスの熱伝導性が悪いうえに、さらにセラ
ミックスからの熱の伝播が悪く、しかも作業中に金属部
分が抜けてしまう恐れのあるものであった。
【0016】本発明は、セラミックスの鏝先に設置した
金属が喰われを起こしても交換が容易であり、金属部分
装着後は金属部分が容易に抜けず、また鏝先への熱の伝
播がきわめて良好で、しかもヒーターと鏝先の構造に制
約を受けないというはんだ鏝を提供することにある。
【0017】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、セラミッ
クスとして熱伝導性に優れたものを用い、またセラミッ
クスと金属部分の熱の伝播を良好にするとともにセラミ
ックスと金属部分の着脱を容易にすればヒーターと鏝先
の構造に制約を受けずに各形状のはんだ鏝として使用で
き、しかもはんだ鏝としての機能を十分に発揮できるこ
とに着目して本発明を完成させた。
【0018】本発明は、鏝先本体は熱伝導性に優れたセ
ラミックスであり、該本体には金属チップが着脱可能に
取り付けられているとともに、本体近傍には本体を加熱
して本体の熱を金属チップに伝播させることのできるヒ
ーターが設置されていることを特徴とするはんだ鏝であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のはんだ鏝におけるセラミ
ックスの本体と金属チップとは、着脱可能に取り付けら
れているものであり、その手段としては図1、2に示す
ように鏝先3の本体10の下端に埋込ナットのヘリサー
ト14が埋め込まれており、金属チップ11の上端には
ヘリサートと螺合できる牡ネジ16が螺設されている。
セラミックスにヘリサートを埋め込む場合、セラミック
スは非常に硬いためセラミックスに直接ヘリサート螺合
用の牝ネジを螺設することはできない。そこでセラミッ
クスにヘリサートを埋め込む場合、セラミックスとなる
前、つまりセラミックス材料の粉末を圧縮成型した時点
でヘリサート埋め込み用の穴をあけて、該穴にヘリサー
ト螺合用の牝ネジを螺設する。そして圧縮成型したもの
を高温で焼成してセラミックスにした後、セラミックス
の穴にヘリサートを埋め込むものである。
【0020】はんだ鏝は、鏝先が使用時には高温に、使
用停止時には低温(室温)に戻るという高温と低温の繰
り返しとなる。ところでセラミックスの熱膨張率は4.
2×10−10/℃(400℃)、銅の熱膨張率は1
8,4×10−10/℃(400℃)というように両者
の熱膨張率は桁違いの数値となっている。従って、はん
だ鏝使用時に鏝先が高温となっても本体であるセラミッ
クスはあまり膨張せず、金属チップが大きく膨張するよ
うになる。そのためセラミックスの穴に金属チップを直
接螺合した場合、金属チップの膨張でセラミックスの穴
を破壊してしまう恐れがある。しかしながらセラミック
スの穴にヘリサートを介して金属チップを螺合すると、
弾性のあるヘリサートが金属チップの膨張を吸収してセ
ラミックスの破壊を防ぐ。
【0021】またセラミックス本体への金属チップの取
り付け手段としては図3、4に示すように鏝先3の本体
10に係合部である環状溝19を刻設しておき、金属チ
ップ11には該環状溝と係合可能な係合部である複数の
突起21・・・を付しておく。セラミックスへの金属チ
ップの取り付け手段として両者の係合部を係合させるも
のでは、金属チップに縦方向のスリット22・・・を途
中まで形成しておくとよい。金属チップにスリットを形
成しておくとセラミックスへの取り付け時、金属の弾性
で強固に取り付けられる。またスリットは、はんだ鏝の
使用・不使用によるセラミックスと金属チップの熱膨張
の相違で金属チップが大きく膨張したり収縮したりして
も、それを緩和してセラミックスを破壊することがない
ばかりでなく、常にセラミックスと金属チップを密着し
た状態にすることができるため、セラミックスから金属
チップへの熱の伝導も良好となるものである。
【0022】なおセラミックスに金属チップを螺合する
場合は、セラミックスの穴にヘリサートを埋め込み、該
ヘリサートに金属チップの牡ネジを螺合するもの以外に
もセラミックス側に牡ネジ、金属チップに牝ネジを螺設
したものでもよい。またセラミックスと金属チップを係
合する場合、セラミックスに環状溝、金属チップに突起
を形成したもの以外にもセラミックスに突起、金属チッ
プに凹みを形成したものでもよい。要するに本発明で
は、セラミックスの本体に金属チップを簡単に取り付け
取り外しができ、しかもセラミックスから金属チップへ
熱が良好に伝播することができるものであれば如何なる
構造の取り付けでも採用できるものである。
【0023】本発明に使用する熱伝導性に優れたセラミ
ックスとしては、熱伝導率が150W/m・K以上のもの
でなければならない。セラミックスの熱伝導率が150
W/m・Kよりも小さいと、はんだ付け時、はんだに奪わ
れた熱が元のはんだ付け温度に回復するのに時間がかか
って連続作業ができなくなるからである。
【0024】熱伝導率が150W/m・K以上のセラミッ
クスとしては、チッ化アルミニュウムを主成分とし、こ
れに酸化イットリウムを3〜30重量%添加焼成したも
のがこの熱伝導率を満足できる。チッ化アルミニュウム
と酸化イットリウムを混合焼成したセラミックスは、チ
ッ化アルミニュウムの結晶粒界がガーネット層となって
いて熱の伝導を妨げる酸化物が非常に少なくなっている
ため熱伝導性が良好となるものである。
【0025】本発明ではセラミックスとして熱伝導性に
優れたものを用いるため、鏝先を加熱するヒーターはセ
ラミックス部分のいずれの箇所でもよく、従ってヒータ
ー形状やセラミックス形状になんら制約を受けるもので
はない。例えば一般のはんだ付けに用いるはんだ鏝では
図1〜4に示すように円筒状のセラミックスの中心に途
中まで穴を穿設し、該穴に穴径と略同一径の円柱状のヒ
ーターを挿入することにより、セラミックスを加熱しセ
ラミックスの熱を金属チップに伝播するようにできる。
またブリッジ修正用のはんだ鏝であれば、セラミックス
の中心に吸引孔が穿設されているため円柱状のヒーター
は使用できない。そこで修正用のはんだ鏝では図5に示
すようにセラミックス10の周囲に円筒状のヒーター4
を設置してセラミックス本体10の周囲から鏝先を加熱
するようにもできる。つまり本発明では、はんだを直接
溶融させる金属チップを直接加熱しなくともセラミック
スを加熱すればセラミックスの熱が効率よく金属チップ
に伝播するものである。
【0026】本発明に使用する金属チップは、溶融はん
だに濡れるものであれば如何なるものでも使用可能であ
る。例えば、銅単体、銅の表面にニッケルや鉄をメッキ
したもの、特に金属チップにスリットを形成してバネ力
により強固に係合する場合はバネ性のある鉄合金や銅合
金等が適している。
【0027】本発明のはんだ鏝をはんだの吸引除去に用
いる場合、図5に示すように金属チップ11は本体10
の先端を覆うとともに吸引孔23と一致するところに穴
24が穿設されたものを用いる。
【0028】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明のはんだ鏝を説
明する。図1は本発明はんだ鏝の正面断面図、図2は鏝
先の分解斜視図、図3は他の実施例の正面断面図、図3
はその分解斜視図である。
【0029】本発明のはんだ鏝1は、ホルダー2、鏝先
3,ヒーター4、等から構成されている。
【0030】ホルダー2は、木やプラスチックのような
軽くて断熱性のある材料であり、軸方向中心に貫通した
穴5が穿設されている。ホルダー2の一端には取付環6
が挿入固定されている。取付環6は外側に牡ネジ7が螺
設されており、該牡ネジは固定ナット8の牝ネジ9が螺
合できるようになっている。
【0031】鏝先3は、セラミックス製の本体10と金
属チップ11から構成されている。本体10のセラミッ
クスは、チッ化アルミニュウムに酸化イットリウム10
重量%を混合して焼成したもので、熱伝導率が270W/
m・K という高い熱伝導性を有したものである。本体1
0は上部に前述固定ナット8の内側と略同一形状のフラ
ンジ12が形成され、軸方向中心に上方から途中まで穴
13が穿設されている。本体10の下部にはネジ穴が穿
設され、該穴にヘリサート14が埋め込まれている。ヘ
リサート14は内側に牝ネジ15、外側に牡ネジが螺設
されたものであり、ヘリサートの本体への埋込は、ヘリ
サートの牡ネジを本体の穴に螺設した牝ネジに螺入する
ことにより行われる。
【0032】金属チップ11は円錐台形であり、先端は
両側を傾斜させた台形となっている。また金属チップ1
1の他端は突出していて該突出部に牡ネジ16が螺設さ
れており、牡ネジ16をヘリサートの牝ネジ15に螺入
することにより本体のセラミックスへ金属チップを取り
付けるようになっている。この螺合式のものは、熱伝導
が良好な金属のヘリサートを介してセラミックスの本体
と金属チップとが広面積で接触するため、本体から金属
チップへの熱の伝導は良好となる。
【0033】ヒーター4は、本体10に穿設された穴1
3と略同一径の円柱状であり、本体10の穴に挿入され
ている。ヒーター4には電極が設置され、該電極にはホ
ルダー2の端部から挿入された電線17に接続されてい
る。電線17は図示しない電源からヒーターに電気を供
給するものである。
【0034】図3、4は本体への金属チップの取り付け
を係合でおこなったものである。本体10の先端は円錐
台形部18となっており、該円錐台形部の途中に係合部
である環状溝19が刻設されている。また金属チップ1
1は、円錐台形であり、先端は両側を傾斜させた台形と
なっている。また金属チップ11には本体10の円錐台
形部18と同一形状の穴20が穿設されている。該穴に
は本体10の環状溝19と一致したところに係合部であ
る複数の突起21・・・が形成されている。また金属チ
ップには縦方向に複数のスリット22・・・が途中まで
形成されている。はんだ鏝の使用時には、本体の円錐台
形部18に金属チップ11の穴20を挿入し、金属チッ
プの突起21・・・と本体10の環状溝19とを係合し
て強固に取り付ける。本体に金属チップを取り付けた状
態は、本体の円錐台形部18と金属チップの穴20とが
接触するため、接触面積は広くなる。
【0035】次に上記構成から成る本発明のはんだ鏝に
おける加熱状態について説明する。電線17を図示しな
い電源に接続し、ヒーター4に電気を通じる。ヒーター
4が加熱されると、ヒーターの熱はセラミックス製の本
体10を加熱するようになる。本発明に使用するセラミ
ックスは熱伝導性に優れているため、ヒーターの熱で早
急に昇温する。そしてセラミックスの本体10と金属チ
ップ11とは広面積で接触しているため、高温となった
セラミックスの熱が金属チップ11に伝播される。この
ようにして金属チップの温度がはんだ付けに適した温度
になったならば、ヤニ入りはんだではんだ付け部のはん
だ付けを行う。はんだ付け時には、鏝先の熱がはんだに
奪われるため、セラミックス本体や金属チップの温度が
下がる。そこで鏝先の温度を早急に元のはんだ付け温度
に回復しなければならないが、本発明のはんだ鏝はセラ
ミックスが熱伝導率が高く、しかもセラミックスと金属
チップとが広面積で接触しているため、ヒーターで加熱
されたセラミックスの熱がすぐに金属チップに伝播して
早い回復となり、連続したはんだ付けが行えるものであ
る。
【0036】本発明のはんだ鏝で連続してはんだ付けを
行うと金属チップは喰われを起こして変形してしまう。
本発明のはんだ鏝は、金属チップが変形したならば、金
属チップを簡単に取り替えることができる。金属チップ
の取り替えは、図1、2に示すような螺合式のものであ
れば金属チップをペンチのような工具で把持して回転さ
せるだけで行え、また図3、4に示すような係合式のも
では金属チップを工具で引っ張るだけで簡単に行える。
その後、新しい金属チップを螺合や係合で本体に強固に
取り付ける。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のはんだ鏝
は鏝先を熱伝導性に優れたセラミックスを用い、しかも
該セラミックスの先端に金属チップをセラミックスと広
面積に接触させてあるためヒーターで熱せられたセラミ
ックスの熱が素早く金属チップに伝播して連続したはん
だ付けを可能にする。また本発明のはんだ鏝は金属チッ
プの取り付け、取り外しがきわめて簡単に行えることか
ら金属チップが喰われを起こしてもはんだ付け作業中に
簡単に交換ができるという従来のセラミックス製の鏝先
を用いたはんだ鏝にはない優れた効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のはんだ鏝の正面断面図
【図2】鏝先の分解斜視図
【図3】他の実施例の斜視図
【図4】他の実施例の鏝先の分解斜視図
【図5】はんだ吸収除去用はんだ鏝の鏝先の拡大断面図
【符号の説明】
1 はんだ鏝 2 ホルダー 3 鏝先 4 ヒーター 10 セラミックスの本体 11 金属チップ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 35/581 H05K 3/34 507N H05K 3/34 507 C04B 35/58 104D (72)発明者 小山 稿一 岩手県胆沢郡胆沢町小山字附野71−1 株 式会社胆沢通信内 (72)発明者 岩渕 和也 岩手県胆沢郡胆沢町小山字附野71−1 株 式会社胆沢通信内 (72)発明者 大島 修三 岩手県胆沢郡胆沢町小山字附野71−1 株 式会社胆沢通信内 (72)発明者 高橋 和志 東京都足立区千住橋戸町23番地 千住金属 工業株式会社内 (72)発明者 西堀 義弘 東京都足立区千住橋戸町23番地 千住金属 工業株式会社内 Fターム(参考) 4G001 BA09 BA36 BB09 BB36 BC73 BD03 BE31 5E319 CC55

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏝先本体は熱伝導性に優れたセラミック
    スであり、該本体には金属チップが着脱可能に取り付け
    られているとともに、本体近傍には本体を加熱して本体
    の熱を金属チップに伝播させることのできるヒーターが
    設置されていることを特徴とするはんだ鏝。
  2. 【請求項2】 前記セラミックス本体への金属チップの
    取り付けは、本体に埋め込まれたヘリサートの牝ネジに
    金属チップの牡ネジを螺合することにより行われている
    ことを特徴とする請求項1記載のはんだ鏝。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス本体への金属チップの
    取り付けは、本体の係合部に、金属チップの係合部を係
    合することにより行われていることを特徴とする請求項
    1記載のはんだ鏝。
  4. 【請求項4】 前記係合部は、突起と溝であることを特
    徴とする請求項3記載のはんだ鏝。
  5. 【請求項5】 前記セラミックスは、熱伝導率が150W
    /m・K以上であることを特徴とする請求項1記載のはん
    だ鏝。
  6. 【請求項6】 前記セラミックスは、チッ化アルミニュ
    ウムを主成分とし、これに酸化イットリウムを3〜30
    重量%添加焼成したものであることを特徴とする請求項
    1、5記載のはんだ鏝。
JP11170772A 1999-06-17 1999-06-17 はんだ鏝 Pending JP2001001138A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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