JP2009136906A - プレスエンボス加工方法およびエンボス加工金属板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面に傷が付きにくく、傷が付いても目立ちにくく、汚れを除去し易く、摩耗に対する耐久性の高い、ステンレス製キッチンカウンターのようなエンボス加工金属板を製造することのできるエンボス加工方法。
【解決手段】 プレス機の対向する型(1,2)の間に金属板(10)を挿入し、金属板に圧縮力を加えてエンボス加工を施すプレスエンボス加工方法である。凹凸状の表面部を有する第1型(1)と平坦な表面部を有する第2型(2)との間に、金属板(10)の一方の面に紙(11)を重ね合わせた状態で且つ紙が第2型の平坦な表面部に接するような姿勢で、金属板と紙とを挿入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プレスエンボス加工方法およびエンボス加工金属板に関し、例えばステンレス製のキッチンカウンターにエンボス模様を形成する方法に関するものである。
ステンレス製キッチンカウンターには、表面に傷が付きにくいように、また付いた傷が目立ちにくいように、意匠性を考慮したエンボス模様が形成されている。従来、ステンレス製キッチンカウンターにエンボス模様を形成する方法として、凹凸状の表面を有する金属製彫刻型と平坦な表面を有する金属製型との間にステンレス鋼板を挿入し、このステンレス鋼板に圧縮力を加えてエンボス加工を施すエンボス加工方法が用いられている。
しかしながら、上述した従来のエンボス加工では、形成されるエンボス模様の突起部の頂上部分が平面状になり、調理具や食器等の接触面積が大きくなるため、表面に傷が付き易く、また付いた傷が目立ち易い。また、突起部の裾野部分が角張った形状になるため、裾野部分に付着した汚れを布巾などの清掃具で除去しにくく、裾野部分に汚れが溜まり易い。さらに、形成される突起部の高さが比較的低いため、摩耗により突起部が実質的に消失し易く、摩耗に対する耐久性が低い。
また、突起部の頂上部分が平面状になるため表面に傷が付き易く且つ傷が目立ち易く、突起部の裾野部分が角張った形状になるため裾野部分の汚れを除去しにくく且つ汚れが溜まり易い。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、表面に傷が付きにくく、傷が付いても目立ちにくく、汚れを除去し易く、摩耗に対する耐久性の高い、デザイン性のある細かなエンボスのある、ステンレス製キッチンカウンターに応用できるエンボス加工金属板、及びそれを製造することのできるエンボス加工方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、プレス機の対向する型の間に金属板を挿入し、該金属板に圧縮力を加えてエンボス加工を施すプレスエンボス加工方法において、
凹凸状の表面部を有する第1型と平坦な表面部を有する第2型との間に、圧力と曲げ力とが作用するとなだらかな曲面状に局部変形する紙またはその他のシートを前記金属板の一方の面に重ね合わせた状態で且つ前記紙またはその他のシートが前記第2型の平坦な表面部に接するような姿勢で、前記金属板と前記紙またはその他のシートとを挿入することを特徴とするプレスエンボス加工方法を提供する。
第1形態では、前記金属板として、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、鉄、鋼、チタン、またはこれらの合金あるいは複合材により形成された金属板、特に2mm以下の厚さを有する金属板を用いることが好ましい。また、前記紙またはその他のシートとして、例えば天然のセルロース繊維により形成された紙、特に50μm以上の厚さを有する紙を用いることが好ましい。
本発明の第2形態では、第1形態のプレスエンボス加工方法によりエンボス加工されたことを特徴とするエンボス加工金属板を提供する。
本発明のプレスエンボス加工方法では、例えばステンレス鋼板のような金属板の一方の面に紙を重ね合わせた状態で、金属板と紙とを、凹凸状の表面部を有する第1型と平坦な表面部を有する第2型との間に挿入する。さらに詳細には、紙が第2型の平坦な表面部に接するような姿勢(すなわち金属板の他方の面が第1型の凹凸状の表面部に接するような姿勢)で、金属板と紙とを重ね合わせて一対の型の間に挿入する。そして、この一対の型の間で金属板に圧縮力を加えてエンボス加工を施すことにより、例えばステンレス製キッチンカウンターのようなエンボス加工金属板を製造する。
この場合、後述するように、紙の局部的ななだらかな曲面状の変形により、ステンレス鋼板のような金属板にはエンボス模様としてのなだらかな曲面状の突起部が形成される。すなわち、エンボス模様の突起部の頂上部分がなだらなか曲面状になり、調理具や食器等の接触面積が小さくほぼ点接触になるため、表面に傷が付きにくく、また傷が付いても目立ちにくい。また、突起部の裾野部分が比較的なだらかな形状になるため、裾野部分に付着した汚れを布巾などの清掃具で除去し易く、裾野部分に汚れが溜まりにくい。
さらに、形成される突起部の高さが比較的高くなるため、摩耗により突起部が実質的に消失しにくく、摩耗に対する耐久性が向上する。こうして、本発明のプレスエンボス加工方法では、表面に傷が付きにくく、傷が付いても目立ちにくく、汚れを除去し易く、摩耗に対する耐久性の高い、ステンレス製キッチンカウンターのようなエンボス加工金属板を製造することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるプレスエンボス加工方法の原理を説明する図であって、本実施形態のプレスエンボス加工方法を実施するための装置の要部構成を概略的に示す図である。図1に示す装置は、彫刻型1と、彫刻型1に対向するように配置された型2とを備えている。
彫刻型1(第1型)は、凹凸状の表面部を有している。型2(第2型)は、平坦な表面部を有している。彫刻型1および型2は、凹凸状の表面部と平坦な表面部との間に所定の間隔が形成されるように配置されている。彫刻型1および型2は、例えば鋼鉄のような金属により形成されている。
本実施形態のプレスエンボス加工方法および装置では、例えば0.6mm〜2.0mmの厚さを有するステンレス鋼板10のような金属板の表面(図1中上側の面)に紙11を重ね合わせた状態で、ステンレス鋼板10と紙11とが、型1と型2との間に挿入される。このとき、ステンレス鋼板10と紙11とに所要の圧縮力が作用するように、型2には圧下力が加えられる。
こうして、彫刻型1と型2との間でステンレス鋼板10と紙11とに所要の圧縮力を加えてエンボス加工を施すことにより、ステンレス製キッチンカウンターのようなエンボス加工金属板が得られる。なお、紙11として、例えば天然のセルロース繊維により形成された紙、例えば上質紙、古紙、板紙、塗工紙、エンボス紙などを用いることができる。さらに、紙11に代えて、例えば合成紙、不織布など、各種繊維で形成された弾性を有するシートを用いることができる。一般に、紙11として、あるいは紙11に代えて、圧力と曲げ力とが作用するとなだらかな曲面状に局部変形する紙またはその他のシートを用いることができる。紙11は、単層形態または複層形態で、例えば50μm〜1200μmの厚さを有する。
ここで、ステンレス鋼板10の表面とは、最終的に製造されるステンレス製キッチンカウンターの表面(調理具や食器等が載置される表面)に対応する面である。ステンレス鋼板10と紙11とは、紙11が型2の平坦な表面部に接するような姿勢、すなわちステンレス鋼板10の裏面が彫刻型1の凹凸状の表面部に接するような姿勢で、彫刻型1と型2との間に挿入される。
以下、本実施形態の作用の具体的な説明に先立って、従来のエンボス加工の不都合について図2を参照して説明する。従来のエンボス加工では、図2(a)に模式的に示すように、凹凸状の表面部21aを有する彫刻型21と平坦な表面部22aを有する型22との間に、ステンレス鋼板20のような金属板が単体で挿入される。彫刻型21の表面部21aには、ステンレス鋼板20に形成すべきエンボス模様の位置に対応して、複数の凹部21bが二次元的に形成されている(図2(a)では1つだけを示している)。
この場合、矢印F21で示す方向に沿って彫刻型21に圧下力が加わると、彫刻型21と型22との間でステンレス鋼板20に圧縮力が加わり、ステンレス鋼板20のステンレス材料(一般には金属材料)が矢印F22で示す方向に沿って彫刻型21の凹部21bに流れ込む。その結果、彫刻型21の凹部21bに対応するステンレス鋼板20の位置には、図2(b)に模式的に示すように、エンボス模様としての突起部20aが形成される。ここで、図2(b)の上側面は、最終的に製造されるステンレス製キッチンカウンターの表面に対応している。
従来のプレスエンボス加工によっても、金属板に凸状の突起を設けることはできたが、両側の型の凹凸を正確にあわせる必要があり、そのためその凸は高さの高いものを設けることは困難であり、設備の調整などに費用がかさむことがあった。しかし、本工程を用いれば、彫刻型は一方のみで済み、対向する側との位置調整が不要になり、容易に安価なエンボス金属板を加工することができる。
従来のエンボス加工では、形成されるエンボス模様の突起部20aの頂上部分20aaが平面状になり、調理具や食器等の接触面積が大きくなるため、表面に傷が付き易く、また付いた傷が目立ち易い。また、食器の糸尻でシンク表面をこすった場合に、突起部20aの角にあたり、傷つき音が発生する。また、突起部20aの裾野部分20abが角張った形状になるため、裾野部分20abに付着した汚れを布巾などの清掃具で除去しにくく、裾野部分20abに汚れが溜まり易い。さらに、形成される突起部20aの高さH1が比較的低い(例えば50μm以下)ため、摩耗により突起部20aが実質的に消失し易く、摩耗に対する耐久性が低い。
図3は、本実施形態の作用を具体的に説明する図である。本実施形態のプレスエンボス加工方法および装置では、図3(a)に模式的に示すように、ステンレス鋼板10と紙11とが互いに重ね合わされた状態で、凹凸状の表面部1bを有する彫刻型1と平坦な表面部2bを有する型2との間に挿入される。このとき、ステンレス鋼板10は彫刻型1の凹凸状の表面部1bに接し、紙11は型2の平坦な表面部2bに接する。彫刻型1の表面部1bには、ステンレス鋼板10に形成すべきエンボス模様の位置に対応して、複数の凸部1cが二次元的に形成されている(図3(a)では1つだけを示している)。
この場合、矢印F31で示す方向に沿って型2に圧下力が加わると、彫刻型1と型2との間でステンレス鋼板10および紙11に圧縮力と曲げ力が作用し、彫刻型1の凸部1cに対応する位置においてステンレス鋼板10が図中上側(紙11の側)になだらかな凸状に局部変形するとともに、このステンレス鋼板10のなだらかな凸状の局部変形に対応するように紙11がなだらかな凹状に局部変形を起こす。その結果、彫刻型1の凸部1cに対応するステンレス鋼板10の位置には、図3(b)に模式的に示すように、紙11のなだらかな凹状の弾塑性的な局部変形の作用により、エンボス模様として角の生じないなだらかな曲面の突起部10aが形成される。ここで、図3(b)の上側面は、最終的に製造されるステンレス製キッチンカウンターの表面に対応している。
本実施形態のプレスエンボス加工方法および装置では、形成されるエンボス模様の突起部10aの頂上部分10aaがなだらかな曲面状になり、調理具や食器等の接触面積が小さくほぼ点接触になるため、表面に傷が付きにくく、また傷が付いても目立ちにくい。また、傷つき音も小さくなる。また、突起部10aの裾野部分10abが比較的なだらかな形状になるため、裾野部分10abに付着した汚れを布巾などの清掃具で除去し易く、裾野部分10abに汚れが溜まりにくい。さらに、形成される突起部10aの高さH2が比較的高く(例えば70μm〜100μm)なるため、摩耗により突起部10aが実質的に消失しにくく、摩耗に対する耐久性が向上する。また、突起部10aの幅を比較的小さく形成することにより、細かなデザインを実現することができる。
こうして、本実施形態のプレスエンボス加工方法および装置では、表面に傷が付きにくく、傷が付いても目立ちにくく、汚れを除去し易く、摩耗に対する耐久性の高い、ステンレス製キッチンカウンターのようなエンボス加工金属板を製造することができる。換言すると、本実施形態のプレスエンボス加工方法および装置では、例えばステンレス製キッチンカウンターの耐傷性、清掃性および耐久性の向上を図ることができる。特に、本実施形態では、天然資源である紙を用いているので、使用済みの紙についてマテリアルリサイクルが容易であり、環境的に優れたエンボス加工技術を実現することができる。
図4は、本実施形態により製造されるエンボス付金属板(エンボス加工金属板)の好ましい特徴的構成を説明する図である。図4を参照すると、本実施形態のプレスエンボス加工装置により製造されたエンボス付金属板60は、例えば金属板のほぼ全体に亘って二次元的な繰り返しパターンとして設けられた凹凸状のエンボス61を有する。具体的には、例えば図5に示すように千鳥状のパターンにしたがってエンボス61が設けられる場合、エンボス61の裾野同士の間隔は2mm〜10mm程度である。
あるいは、凹凸状のエンボス61は、金属板の部分領域に繰り返しパターンとして設けられ、この部分領域は金属板のほぼ全体に亘って繰り返しパターンとして設けられる。具体的には、例えば図5に示すように千鳥状のパターンにしたがってエンボスが設けられた部分領域を、金属板のほぼ全体に亘って繰り返しパターンとして設けることもできる。以下、本実施形態により製造されるエンボス付金属板60の好ましい特徴的構成について説明する。
エンボス付金属板60では、エンボス61の突起部の高さHが0.05mm〜1.0mmであることが好ましい。エンボス61の突起部の高さHを0.05mm〜1.0mmにすれば、繰り返し摩耗作用を受けても、エンボス61の間の平面部62に傷が付きにくく、ひいては高い耐久性が確保される。実験によれば、エンボス61の突起部の断面硬さは、表面からの深さが0.3mm程度のときに最も大きくなり、調理器具の衝撃によって突起部が最もつぶれにくくなる。
また、エンボス61の突起部の頂上部分(図中破線の円63で示す部分)は、曲率半径が10mm以下のなだらかな曲面状の形態を有することが好ましい。エンボスの突起部のトップが平面状である場合、食器などとの接触により突起部のトップ面に付いた傷が目立ち易い。エンボス61の突起部の頂上部分63を、10mm以下の曲率半径を有するなだらかな曲面状に形成することにより、突起部の頂上部分63に付いた傷が肉眼では見えにくくなり、ひいては傷が目立ちにくくなる。
実際に、陶器の底で磨耗を5回繰り返す実験を行った。その結果、エンボス61の突起部の頂上部分63の曲率半径が7mm以下の場合、60cmの距離から陶器の底の糸じり傷が見えなかった。また、エンボス61の突起部の頂上部分63の曲率半径が10mm以下の場合は、60cmの距離から陶器の底の糸じり傷は目立つものではなかった。しかしながら、エンボス61の突起部の頂上部分63の曲率半径が18.6mmおよび20.5mmの場合には、60cmの距離から陶器の底の糸じり傷が見えた。
また、エンボス61の突起部の裾野部分(図中破線の円64で示す部分)は、曲率半径が1mm以上の曲面状の形態を有することが好ましい。通常のエンボス金属板では、エンボスの裾野部分が鋭角になるため、布巾などで汚れを拭き取っても裾野部分に汚れが残る。エンボス61の突起部の裾野部分64を、1mm以上の曲率半径を有する曲面状に形成することにより、裾野部分64に布巾などの繊維が入り込み易くなり、ひいては良好な清掃性が確保される。
実際に、ウエスによる水拭き2回で汚染物の除去が可能であるか否かの実験を行った。その結果、エンボス61の突起部の裾野部分64の曲率半径が7.0mmおよび5.4mmの場合、汚染物の除去が可能であった。エンボス61の突起部の裾野部分64の曲率半径が0.9mmの場合、汚染物の除去が一部可能であった。しかしながら、エンボス61の突起部の裾野部分64の曲率半径が0.1mmの場合には、汚染物の除去が不可能であった。
また、隣り合う2つのエンボス61の間隔(任意の2つのエンボス61の間隔の最小値:特に図5を参照)Wは、2mm〜10mmであることが好ましい。エンボス61の間隔、すなわちエンボス61の間の平面部62の長さWが2mmよりも短いと、布巾などで汚れを拭き取っても、布巾が平面部62に届きにくく、汚れが残ってしまう。平面部62の長さWが10mmよりも長いと、食器などの角が平面部62に届き易くなり、傷が付き易くなる。エンボス61の間隔Wを2mm〜10mmにすることにより、清掃性と傷付き防止性との両立が可能になる。
なお、上述の実施形態では、ステンレス鋼板10を用いてキッチンカウンターを製造する例を示している。しかしながら、これに限定されることなく、ステンレス鋼板を用いてキッチンカウンター以外のエンボス加工金属製品を製造することもできるし、例えばアルミニウム、銅、鉄、鋼、チタン、またはこれらの合金あるいは複合材などからなる金属板(塗装板やメッキ板を含む)を用いてキッチンカウンターを含む様々なエンボス加工金属製品を製造することもできる。
具体的に、キッチンカウンター以外の厨房機器関連や、バス、バスフロア、扉、取手等の浴室関連や、エスカレーター、手摺り、ドアノブ等の建材関連や、冷蔵庫、炊飯器、洗濯機等の家電製品関連や、自動車関連などのエンボス加工金属製品に対して本発明を適用することができる。また、エンボス加工に先立って、あるいはエンボス加工の後に、エンボス加工面(キッチンカウンターの表面に対応する面)に撥水性、親水性、撥油性などの機能性コーティングを施すことにより、清掃性をさらに向上させることができる。その機能性コーティング材の塗布の際にも、本発明の金属板では突起部10aが曲面で形成されるため、同じ高さを有する、角のある突起部に比べて均等に塗布を行うことができる。
また、上述の実施形態では、比較的高いエンボスを形成することを目的としているが、彫刻型の模様を比較的低いものにして、薄い紙を使用することも可能である。なお、本発明において、「エンボス加工」とは、プレスにより金属板に凹凸をつけることを意味し、エンボス、コイニング、張り出しといった加工方法の違いによりその内容が限定されるものではない。
本出願人は、先に特願2006−172099および特願2006−172100を出願している。特願2006−172099では、連続的に同じゴムがプレスに使用されるため加工時の摩擦熱により劣化し、加工形状にバラツキが比較的生じやすかった。また、特願2006−172099および特願2006−172100で使用するゴムやフィルムの着色剤や可塑剤などが加工対象の金属板に付着しやすかった。また、これらの方法では製造コストが大幅に高くなるという問題点を抱えていた。しかし、本発明では、それらの方法に比べて製造コストが低く、比較的安価に実施できるという利点がある。そのため使用する紙は加工の度に取り替えることができ、熱による劣化を考慮しないで済む。また、着色剤や可塑剤などが加工対象の金属板に付着についての影響も考慮しなくて済む。
ちなみに、彫刻板の雄雌を合わせることで、高さが比較的高いエンボスを作るプレス技術は存在していた。しかし、プレス技術の場合、比較的小さな金属板の加工にしか使用できず、システムキッチンの天板のような比較的大きな金属板の加工には適していなかった。これに対して、大型の金属板のエンボス加工に適している型にて、高さが比較的高いエンボスを得ようとすると、彫刻型の雌雄を厳密に合わせる必要があり、そのための制御装置などを用意すればコストが増大することとなってしまう。しかし、本発明の方法で加工を行えば、彫刻型は一方のみであり、雌雄を合わせる必要はない。また、そのために必要なものも紙であり、比較的安価に比較的高さの高いエンボス加工を行うことができる。
本発明の実施形態にかかるプレスエンボス加工方法の原理を説明する図であって、本実施形態のプレスエンボス加工方法を実施するための装置の要部構成を概略的に示す図である。 従来のエンボス加工の不都合について説明する図である。 本実施形態の作用を具体的に説明する図である。 本実施形態により製造されるエンボス付金属板(エンボス加工金属板)の好ましい特徴的構成を説明する図である。 千鳥状のパターンにしたがってエンボスが設けられたエンボス付金属板の上面図である。
符号の説明
1 彫刻型(エンボス型)
1b 凹凸状の表面部
1c 凸部
2 型
2b 平坦な表面部
10,10a ステンレス鋼板(金属板)
11,11a 紙
13 中間紙(合紙)
60 エンボス付金属板
61 エンボス
62 平面部
63 頂上部分
64 裾野部分

Claims (6)

  1. プレス機の対向する型の間に金属板を挿入し、該金属板に圧縮力を加えてエンボス加工を施すプレスエンボス加工方法において、
    凹凸状の表面部を有する第1型と平坦な表面部を有する第2型との間に、圧力と曲げ力とが作用するとなだらかな曲面状に局部変形する紙またはその他のシートを前記金属板の一方の面に重ね合わせた状態で且つ前記紙またはその他のシートが前記第2型の平坦な表面部に接するような姿勢で、前記金属板と前記紙またはその他のシートとを挿入することを特徴とするプレスエンボス加工方法。
  2. 前記金属板として、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、鉄、鋼、チタン、またはこれらの合金あるいは複合材により形成された金属板を用いることを特徴とする請求項1に記載のプレスエンボス加工方法。
  3. 前記金属板として、2mm以下の厚さを有する金属板を用いることを特徴とする請求項2に記載のプレスエンボス加工方法。
  4. 前記紙またはその他のシートとして、天然のセルロース繊維により形成された紙を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプレスエンボス加工方法。
  5. 前記紙またはその他のシートとして、50μm以上の厚さを有する紙を用いることを特徴とする請求項4に記載のプレスエンボス加工方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプレスエンボス加工方法によりプレス加工されたことを特徴とするエンボス加工金属板。
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