JP2009133521A - 空気調和システム及びチャンバ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、住宅の各室に除菌された清浄な空気を供給する空気調和システム及びチャンバを提供する。
【解決手段】2階の室内機2の吹出口3aと住宅200の各室に設けた調和空気の吹出開口部35とを2階分岐ダクト33により繋ぎ、2階分岐ダクト33を通じて各室に供給された調和空気を2階の室内機2の吸込口に戻して冷暖房する空気調和システム100において、吹出口3aと吹出開口部35とを繋ぐ2階分岐ダクト33には、2階の室内機2により調和された調和空気を分岐させて吹出開口部35に送出する2階分岐チャンバ32が介設され、2階分岐チャンバ32は、水を電気分解して生成した電解水と調和空気とを接触させて該空気を除菌する空気除菌部を有した空気除菌装置60を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅の各室に供給される調和空気に含まれる空中浮遊微生物の除去が可能な空気調和システム及びチャンバに関する。
従来、室内機の吹出口と住宅の各室に設けた調和空気の吹出開口部とをダクトにより連結し、該ダクトを通じて各室に供給された調和空気を室内機の吸込口に戻して全館を冷暖房する空気調和システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平05−164360号公報
ところで、この種の空気調和システムでは、住宅内の空気はダクトを通じて各室に供給されるため、この空気中に含まれる空中浮遊微生物(細菌、ウイルス、真菌(以下、単に「ウイルス等」という。))についても各室に供給されるおそれがある。
このため、この種の空気調和システムにおいても、住宅の各室に除菌された清浄な空気を供給することが望ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、住宅の各室に除菌された清浄な空気を供給することができる空気調和システム及びチャンバを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、室内機の吹出口と住宅の各室に設けた調和空気の吹出開口部とをダクトにより繋ぎ、該ダクトを通じて各室に供給された調和空気を前記室内機の吸込口に戻して冷暖房する空気調和システムにおいて、前記吹出口と前記吹出開口部とを繋ぐダクトには、前記室内機により調和された調和空気を分岐させて前記吹出開口部に送出するチャンバが介設され、前記チャンバは、水を電気分解して生成した電解水と調和空気とを接触させて該空気を除菌する空気除菌部を有した空気除菌装置を備えたことを特徴とする空気調和システムを提供する。
この構成によれば、室内機の吹出口と住宅の各室の吹出開口部とを繋ぐダクトに介設されたチャンバが、空気除菌装置を備え、室内熱交換器で熱交換されてチャンバを通る調和空気が空気除菌装置により除菌される。すなわち、住宅の各室に調和空気を分岐させるために用いられるチャンバ内のスペースを利用して空気除菌装置を設置したため、限られた住宅内のスペースを効率良く利用でき、さらに、各室に空気除菌装置が露出しないため見栄えが良く、簡単な構成で、住宅の各室に除菌された清浄な空気を供給できる。
また、調和空気の流れにおいて室内機の下流にあたるチャンバ内に空気除菌装置が配設されているため、空気除菌装置の電解水が室内機に影響して室内機を腐食させるおそれがないという利点がある。
上記構成において、前記チャンバは、前記室内機の前記吹出口から延びるダクトが接続される入側チャンバと、前記吹出開口部へ接続されるダクトが接続される出側チャンバとに分割可能に構成され、前記空気除菌装置は、前記入側チャンバに設けられた構成としても良い。
この構成によれば、チャンバが入側チャンバと出側チャンバとに分割可能に構成されているため、チャンバを分割すれば空気除菌装置が露出するので、空気除菌装置のメンテナンスが容易である。また、空気除菌装置は入側チャンバに設けられており、一方、出側チャンバ側には空気除菌装置が設けられておらず容易に移動させることができるため、出側チャンバは、出側チャンバごと移動でき、メンテナンスの作業のためのスペースを確保し易いという効果がある。
上記構成において、前記入側チャンバは、調和空気が流入する流入口を有し、前記出側チャンバは、調和空気が流出する流出する流出口を有し、前記流入口の開口面積と前記流出口の開口面積とが等しい構成としても良い。
この構成によれば、チャンバが有する調和空気の流入口と流出口との面積が等しいため、調和空気の流れがチャンバにより大きく妨げられることがなく、効率良く調和空気を供給できる。
上記構成において、前記空気除菌装置は、水平面に対して傾斜して配設された平板状の気液接触部材を備えた構成としても良い。
この構成によれば、空気除菌装置が備える平板状の気液接触部材が水平面に対し傾斜しているため、空気除菌装置が収容されるチャンバの高さを低くすることができ、狭い場所にもチャンバを設置できる。例えば、高さ方向のスペースに制約がある天井裏や床下にチャンバを容易に設置できる。
上記構成において、前記吹出口と前記吹出開口部とを繋ぐダクトには複数のチャンバが介設され、前記空気除菌装置を備えたチャンバが、他のチャンバよりも前記室内機の近くに位置する構成としても良い。
この構成によれば、複数のチャンバを経由して調和空気が分配される場合でも、室内機に最も近い位置にあるチャンバが空気除菌装置を備えているため、空気除菌装置の必要台数を削減でき、簡単な構成で、住宅の各室に除菌された清浄な空気を供給できる。
また、本発明は、空気調和システムが備える室内機の吹出口と、住宅の各室に設けた調和空気の吹出開口部とを繋ぐダクトに介設され、前記室内機により調和された調和空気を分岐させて前記吹出開口部に送出するチャンバにおいて、水を電気分解して生成した電解水と調和空気とを接触させて該空気を除菌する空気除菌部を有した空気除菌装置を備えたことを特徴とするチャンバを提供する。
この構成によれば、室内機の吹出口と住宅の各室の吹出開口部とを繋ぐダクトに介設されたチャンバが、空気除菌装置を備え、室内熱交換器で熱交換されてチャンバを通る調和空気が空気除菌装置により除菌される。すなわち、住宅の各室に調和空気を分岐させるために用いられるチャンバ内のスペースを利用して空気除菌装置を設置したため、限られた住宅内のスペースを効率良く利用でき、さらに、各室に空気除菌装置が露出しないため見栄えが良く、簡単な構成で、住宅の各室に除菌された清浄な空気を供給できる。
また、調和空気の流れにおいて室内機の下流にあたるチャンバ内に空気除菌装置が配設されているため、空気除菌装置の電解水が室内機に影響して室内機を腐食させるおそれがないという利点がある。
本発明によれば、簡単な構成で、住宅の各室に除菌された清浄な空気を供給する空気調和システム及びチャンバを提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、2階建ての住宅200の全館を冷暖房する空気調和システム100及び空気調和システム110の概略構成を示す概略図であり、図2は、空気調和システム100の冷媒配管の構成図である。
2階を空調する空気調和システム100は、図1に示すように、住宅200の外部に配置される一方の室外機1と、住宅200の内部において2階に配置される室内機2と、調和空気を分岐させる2階分岐チャンバ32と、調和空気を各室に供給する2階分岐ダクト33と調和空気を除菌する空気除菌装置60とを備えて構成されている。
1階を空調する空気調和システム110は、住宅200の外部に配置される他方の室外機1と、住宅200の内部において1階に配置される室内機2と、調和空気を分岐させる1階分岐チャンバ92と、調和空気を各室に供給する1階分岐ダクト43と調和空気を除菌する空気除菌装置160とを備えて構成されている。
本実施の形態の空調システムは、室外機1と室内機2とを備えて構成される2組の空気調和システム100、110が2階と1階にそれぞれ配置されたシステムである。図2中には、2階に設置される空気調和システム100について図示する。1階に設置される空気調和システム110も図2と同様に構成される。空気調和システム100と空気調和システム110とは、それぞれ本発明の空気調和システムに相当する。
室外機1は、図2に示すように、冷媒配管10に設けられた圧縮機11を備え、この圧縮機11の吸込側に、アキュムレータ12が接続され、その吐出側には四方弁13と室外熱交換器14と電動膨張弁15とが順に接続されている。また、室外機1には、室外熱交換器14へ向かって送風する室外送風機17が配設されている。
一方、室内機2は、室内熱交換器21と、冷媒配管10と、室内熱交換器21へ向かって送風する室内送風機23とを備えて構成されている。室内熱交換器21は、冷媒配管10を介して上記四方弁13に接続されている。
冷房運転時には、図2に示す実線矢印の方向に冷媒が流れるように、四方弁13が切り換えられる。圧縮機11から吐出された高圧の冷媒は、室外熱交換器14に流入し、この室外熱交換器14において凝縮されて電動膨張弁15に送られる。この高圧の冷媒は電動膨張弁15で膨張して室内熱交換器21に流入し、室内熱交換器21において蒸発することにより、室内機2の内部に導入された空気を冷却する。室内熱交換器21で蒸発した冷媒は圧縮機11の吸込側にアキュムレータ12を経て戻る。
また、暖房運転時には、図2に示す破線矢印の方向に冷媒が流れるように、四方弁13が切り換えられる。圧縮機11から吐出された高圧の冷媒は、室内熱交換器21に送られ、室内熱交換器21において凝縮することにより、室内機2内に導入された空気を加温する。室内熱交換器21で凝縮した冷媒は、電動膨張弁15で膨張して室外熱交換器14に流入し、室外熱交換器14で蒸発した後、アキュムレータ12を経て圧縮機11の吸込側に戻る。
室内熱交換器21により熱交換された調和空気は、2階の室内機2に形成された吹出し口3a及び1階の室内機2に形成された吹出し口3bから吹き出し、吹出し口3a、3bにそれぞれ接続された2階主ダクト31及び1階主ダクト41を流れる。
図1に示すように、2階に配設された室内機2は、住宅200の2階の天井裏に配置され、1階に配設された室内機2は、住宅200の1階に設けられた階段の裏側のスペースに配置されている。
室内機2は、その内部の上部に配置された室内送風機23と、室内送風機23の下方に筋交い状に配置された室内熱交換器21とを備える。室内熱交換器21の下部には、この室内熱交換器21から流下したドレン水を受けるドレンパン(図示略)が設けられている。
また、2階の室内機2の吸込み口としての吸込チャンバ4は、吸込チャンバ4を通過する空気を清浄化するフィルタ(図示略)を備え、その吸込口を室内側に向けて2階の天井裏に配設されている。吸込チャンバ4は、2階の室内機2へ空気を送る吸込ダクト5により、2階の室内機2と接続されている。また、1階の室内機2の側面には、室内送風機23に対向して吸込口2aが形成され、この吸込口2aは、吸込口2aを通過する空気を清浄化するフィルタ(図示略)を備えている。
2階の室内機2の下部側面には、吹出口3aを介して2階主ダクト31が接続され、その終端には、調和空気を2階の各室に分岐させる2階分岐チャンバ32が接続されている。この2階分岐チャンバ32には、2階の各室の天井に設けられて調和空気を各室に供給する吹出開口部35と2階分岐チャンバ32とを繋ぐ2階分岐ダクト33が接続されている。
一方、1階の室内機2の底面には、吹出口3bを介して1階主ダクト41が接続され、調和空気が床下に向けて送られる。1階主ダクト41の終端には、調和空気を1階の各室に分岐させる1階分岐チャンバ92が接続されている。1階分岐チャンバ92には、1階の各室の床面に設けられて調和空気を各室に供給する吹出開口部45と1階分岐チャンバ92とを繋ぐ1階分岐ダクト43が接続されている。
また、2階分岐ダクト33及び1階分岐ダクト43は、その内部を流れる調和空気の音を低減するサイレンサ(図示略)を備えている。
2階分岐チャンバ32は、その内部に空気除菌装置60を備え、同じく、1階分岐チャンバ92は、その内部に空気除菌装置160を備えている。
2階の室内機2により供給される調和空気は、2階主ダクト31を通って2階分岐チャンバ32に流れ込み、空気除菌装置60により除菌される。次いで、この調和空気は、2階分岐チャンバ32で分流され、その後、2本に分岐する2階分岐ダクト33をそれぞれ流れる。そして、調和空気は、2階分岐ダクト33の各々の終端部に設けられた吹出開口部35を通じて各室に供給される。
また、1階の室内機2により供給される調和空気は、1階主ダクト41を通って1階分岐チャンバ92に流れ込み、空気除菌装置160により除菌され、次いで、この調和空気は、1階分岐チャンバ92で分流されて1階分岐ダクト43をそれぞれ流れる。そして、調和空気は、1階分岐ダクト43各々の終端部に設けられた吹出開口部45を通じて各室に供給される。
このように、各室に調和空気が供給され、各室の空気は冷房もしくは暖房されると共に除菌される。各室に供給された調和空気は、各室を繋ぐ通気孔37や、廊下、階段等の空間を通じて1階及び2階の室内機2に戻る。これにより、住宅200の全体を均一な空間とした全館空調(冷暖房)が実現される。
住宅200の2階及び1階の任意の室の壁面には、2階の空気調和システム100を操作するリモコン25及び、1階の空気調和システム110を操作するリモコン26が配設されている。リモコン25、26は、それぞれ2階及び1階の室内機2の制御部(図示略)に有線接続され、リモコン25、26の操作により、冷暖房運転及び空気除菌運転の指示がなされる。
住宅200の1階及び2階の天井には、住宅200の内部の空気の一部が外部に流れる排気口39が設けられ、一方、住宅200の1階及び2階の外壁面には、外気を住宅200の内部に取り入れる給気口29が設けられている。室内送風機23が運転されると、調和空気の一部が排気口39を通じて外部に排出され、これに伴い、給気口29を通じて、排気口39から排出された空気と略同量の外気が室内に流れ込み、室内空間の換気が行われる。さらに、排気口39の排気経路には、外部に排出される排気の熱を回収する冷媒熱回収ユニット38が配設されている。冷媒熱回収ユニット38は、その内部の冷媒で排気の熱の一部を回収し、空気調和システム100、110にその熱を返還するため、空気調和システム100、110は効率の良い空調ができる。
まず、2階分岐チャンバ32について説明する。
図3は、2階分岐チャンバ32の斜視図である。図4は、2階分岐チャンバ32の断面図である。
2階分岐チャンバ32は、2階主ダクト31が接続される入側チャンバ34と、2階分岐ダクト33が接続される出側チャンバ36とを備えて構成されている。入側チャンバ34及び出側チャンバ36は、略箱型の一面が開口したものであり、互いの開口面を対向させて入側チャンバ34と出側チャンバ36とを接合することで2階分岐チャンバ32が形成されている。入側チャンバ34及び出側チャンバ36の開口面の端部には、入側チャンバ34及び出側チャンバ36の底面を除く左右の側面及び上面に略垂直にフランジ34a、36aが立設されている。フランジ34a、36aには、入側チャンバ34と出側チャンバ36とを接合するためのボルト・ナット32bが通る貫通孔32aが、略等間隔で複数箇所に穿設されている。
2階分岐チャンバ32は、入側チャンバ34と出側チャンバ36とがボルト・ナット32bにより固定されているため、ボルト・ナット32bを外せば容易に2階分岐チャンバ32を分割できる。
また、入側チャンバ34は、入側チャンバ34の開口面と対向する面に、2階主ダクト31が接続されるパイプ状の主ダクト接合部34bを備えている。一方、出側チャンバ36は、出側チャンバ36の開口面と対向する面に、2階分岐ダクト33が接続されるパイプ状の分岐ダクト接合部36bを2つ備えている。また、2階分岐ダクト33は、各室に調和空気を供給するための十分な長さ及び断熱性を有するとともに、柔軟性と若干の伸縮性を備えている。
さらに、流入側の開口面積(主ダクト接合部34bの開口面の面積A1)と、流出側の開口面積(分岐ダクト接合部36bの開口面の面積A2の2つ分(A2+A2))とは、等しく形成されているため、調和空気の流れが2階分岐チャンバ32で大きく妨げられることがない。
図4に示すように、2階分岐チャンバ32は中空であり、その空間を利用して入側チャンバ34の内側には、空気除菌装置60が配設されている。一方、出側チャンバ36は中空のままである。
出側チャンバ36の内部は空洞であり、かつ、出側チャンバ36から吹出開口部35へ延びる2階分岐ダクト33は伸縮が可能であるため、分割された出側チャンバ36は、2階分岐ダクト33が繋がったまま容易に移動することができ、メンテナンスの作業のためのスペースを確保し易いという利点がある。
空気除菌装置60は、後述するように活性酸素種を含む電解水に浸潤される気液接触部材71によって、熱交換された空気と電解水とを接触させることにより、気液接触部材71を通過する空気を除菌するものである。空気除菌装置60は、2階分岐チャンバ32の内側において、2階分岐チャンバ32に導入された調和空気に活性酸素種を含む電解水を接触させて当該空気の除菌を行う空気除菌部70と、所定のイオン種を含む水を電気分解して、活性酸素種を含む電解水を生成して上記空気除菌部70に供給する電解水生成部80とを備えて構成される。
空気除菌部70は、図4に示すように、気液接触部材71を備え、この気液接触部材71は、入側チャンバ34の内壁の上面から略垂直に下面に伸び、下面との間には若干の間隔が空いている。また、略矩形の気液接触部材71は、図4中の奥行き方向においては、入側チャンバ34の内壁の両側面に隙間なく当接している。さらに、気液接触部材71の下方の間隔には、気液接触部材71から流下する電解水を受ける水受皿72が配設され、空気除菌装置60の運転中は、気液接触部材71の下端まで電解水が達するため、2階分岐チャンバ32に流入した調和空気が通過できる風路は気液接触部材71のみとなる。すなわち、2階の室内機2により送られた全ての調和空気は、気液接触部材71を通過するため、除菌効率を高めることができる。
また、水受皿72は、気液接触部材71から流下する電解水を一時的に貯留するために十分な深さ及び面積を有し、その底部には、除菌に使用された電解水を排水する排水管73が取り付けられている。排水管73の終端は、2階の室内機2のドレン水を排水するドレン管(図示略)や、住宅200が備える排水管(図示略)に接続されている。
気液接触部材71は、ハニカム構造に似た3次元構造を持ったフィルタ部材であり、気体に接触するエレメント部をフレームにより支持する構造を有する。エレメント部は、図示を省略するが、波板状の波板部材と平板状の平板部材とが積層されて構成され、これら波板部材と平板部材との間に略三角状の多数の開口が形成されている。従って、エレメント部に空気を通過させる際の気体接触面積が広く確保され、電解水の滴下が可能で、目詰まりしにくい構造になっている。
エレメント部には、電解水による劣化が少ない素材、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、PET(ポリエチレン・テレフタレート)樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、PFA、ETFE等)又はセラミックス系材料等の素材が使用され、本構成では、PET樹脂を用いるものとする。また、エレメント部には親水性処理が施され、電解水に対する親和性が高められており、これによって、気液接触部材71の電解水の保水性(湿潤性)が保たれ、後述する活性酸素種(活性酸素物質)と空気との接触が長時間持続される。
気液接触部材71の上部には、この気液接触部材71のエレメント部に均一に電解水を分散させるための散水ボックス(図示略)が組み付けられている。この散水ボックスは、電解水を一時的に貯留するトレー部材を備え、このトレー部材の側面に複数の散水孔(図示略)が開口し、この散水孔から気液接触部材71に対して電解水を滴下するようになっている。
また、気液接触部材71の上面には、散水ボックス(図示略)から滴下される電解水をエレメント部に効率よく分散させるため、分流シート(図示略)が配設されている。この分流シートは、液体の浸透性を有する繊維材料からなるシート(織物、不織布等)であり、気液接触部材71の厚み方向断面に沿って一または複数設けられる。
図1に示すように、電解水生成部80は、電解水を生成する電解ユニット81と、この電解ユニット81の上流側に配置される減圧弁84及び水道水制御弁85とを備える。減圧弁84及び水道水制御弁85は、電解ユニット81に供給される水(例えば、水道水)の圧力変動を抑制し、供給される水量を略一定に保つものであり、この減圧弁84及び水道水制御弁85の上流側には、住宅200が備える給水源(図示略)に接続される給水口(図示略)が形成されている。給水口と電解ユニット81とは、給水管87により接続され、給水管87を通って水が電解ユニット81に供給される。ここで、給水口に接続されて、電解ユニット81に水を供給する給水源は、市水(水道水)或いは給水槽等に貯留された水等のいずれであってもよい。この給水槽等に貯留される水とは、水道水等のように塩化物イオン等のイオン種が予め含有されている水であってもよいし、井戸水等のイオン種濃度の希薄な水であってもよい。本実施形態では、これらを総称して水という。
電解ユニット81は、入側チャンバ34の内側において、気液接触部材71よりも調和空気の流れの上流側に配設されている。電解ユニット81の電解水の出口側には、気液接触部材71に接続されて気液接触部材71に電解水を供給する電解水注入チューブ88が接続されている。
給水源から供給された水は、減圧弁84及び水道水制御弁85により流量を制御され、次いで、電解ユニット81により電解されて電解水となり、その後、気液接触部材71に浸潤し、2階分岐チャンバ32を通過する調和空気を除菌する。気液接触部材71から流下する電解水は、水受皿72が備える排水管73を通って外部に排水される。
本実施の形態では、電解水を循環させないため、水使用量は増加するものの、水が濃縮する前に排水するため、気液接触部材71や電解ユニット81のメンテナンス周期を延ばすことができる。
次に、1階分岐チャンバ92について説明する。
図5は、1階分岐チャンバ92の断面図である。
1階分岐チャンバ92は、2階分岐チャンバ32とほとんどの構成を同一としているが、床下に1階分岐チャンバ92を配設するために、主に調和空気の流入口の位置及び気液接触部材171が傾斜して構成された点が異なる。
1階分岐チャンバ92は、1階主ダクト41が接続される入側チャンバ94と、1階分岐ダクト43が接続される出側チャンバ96とを備えて構成されている。入側チャンバ94及び出側チャンバ96は、略箱型の一面が開口したものであり、互いの開口面を対向させて入側チャンバ94と出側チャンバ96とを接合することで1階分岐チャンバ92が形成されている。入側チャンバ94及び出側チャンバ96の開口面の端部には、入側チャンバ94及び出側チャンバ96の底面を除く左右の側面及び上面に略垂直にフランジ94a、96aが立設されている。フランジ94a、96aには、入側チャンバ94と出側チャンバ96とを接合するためのボルト・ナット92bが通る貫通孔92aが、略等間隔で複数箇所に穿設されている。
また、入側チャンバ94は、1階の室内機2の吹出口3bから下方に延びる1階主ダクト41と接続されるパイプ状の主ダクト接合部94bを入側チャンバ94の上面に備えている。一方、出側チャンバ96は、出側チャンバ96の開口面と対向する面に、1階分岐ダクト43が接続されるパイプ状の分岐ダクト接合部96bを2つ備えている。また、1階分岐ダクト43は、各室に調和空気を供給するための十分な長さ及び断熱性を有するとともに、柔軟性と若干の伸縮性を備えている。
さらに、流入側の開口面積(主ダクト接合部44bの開口面の面積A1)と、流出側の開口面積(分岐ダクト接合部96bの開口面の面積A2の2つ分(A2+A2))とは、等しく形成されているため、調和空気の流れが1階分岐チャンバ92で大きく妨げられることがない。
図5に示すように、1階分岐チャンバ92は中空であり、その空間を利用して入側チャンバ94の内側には、空気除菌装置160が配設されている。一方、出側チャンバ96は中空のままである。
出側チャンバ96の内部は空洞であり、かつ、出側チャンバ96から吹出開口部45へ延びる1階分岐ダクト43は伸縮が可能であるため、分割された出側チャンバ96は、1階分岐ダクト43が繋がったまま移動することができ、メンテナンスの作業のためのスペースを確保し易いという利点がある。
空気除菌部170は、図5に示すように、気液接触部材171を備えている。この気液接触部材171の上端は、入側チャンバ94の内部において、調和空気の流れの下流にあたる入側チャンバ94の内壁の上面に当接し、この当接する位置を基点とし、調和空気の流れの下流側に所定の角度だけ水平面に対し傾いて取り付けられている。また、気液接触部材171の下端と入側チャンバ94の内壁の下面との間には若干の間隔が空いている。また、略矩形の気液接触部材171は、図5中の奥行き方向においては、入側チャンバ94の内壁の両側面に隙間なく当接している。さらに、上記の気液接触部材171の下方の間隔には、気液接触部材171から流下する電解水を受ける水受皿172が配設され、空気除菌装置160の運転中は、気液接触部材171の下端まで電解水が達するため、1階分岐チャンバ92に流入した調和空気が通過できる風路は気液接触部材171のみとなる。すなわち、1階の室内機2により送られた全ての調和空気は、気液接触部材171を通過するため、除菌効率を高めることができる。
また、水受皿172は、気液接触部材171から流下する電解水を一時的に貯留するために十分な深さ及び面積を有し、その底部には、除菌に使用された電解水を排水する排水管173が取り付けられている。排水管173の終端は、1階の室内機2のドレン水を排水するドレン管(図示略)や、住宅200が備える排水管(図示略)に接続されている。
1階分岐チャンバ92においては、1階分岐チャンバ92の内部で気液接触部材171が所定の角度だけ水平面に対し傾いているため、1階分岐チャンバ92の高さを低くすることができ、例えば床下のスペースが低い場合にも1階分岐チャンバ92を床下に設置することができる。
図1に示すように、電解水生成部180は、電解水を生成する電解ユニット181と、この電解ユニット181の上流側に配置される減圧弁184及び水道水制御弁185とを備える。減圧弁184及び水道水制御弁185の上流側には、住宅200が備える給水源(図示略)に接続される給水口(図示略)が形成されている。給水口(図示略)と電解ユニット181とは、給水管187により接続され、給水管187を通って水が電解ユニット181に供給される。
電解ユニット181は、入側チャンバ94の内側において、気液接触部材171よりも調和空気の流れの上流側に配設されている。電解ユニット81の電解水の出口側には、気液接触部材171に接続されて気液接触部材171に電解水を供給する電解水注入チューブ188が接続されている。
給水源から供給された水は、減圧弁184及び水道水制御弁185により流量を制御され、次いで、電解ユニット181により電解されて電解水となり、その後、気液接触部材171に浸潤し、1階分岐チャンバ92を通過する調和空気を除菌する。
本実施の形態では、調和空気の流れにおいて、2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92よりも下流側に他の分岐チャンバをさらに設けて、各室に調和空気を供給することもできる。この場合においても、上記の他の分岐チャンバよりも2階の室内機2及び1階の室内機2及に近い2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92にそれぞれ配設された空気除菌装置60、160により空気除菌が行われるため、下流側の分岐チャンバは空気除菌装置を備える必要がなく、簡単な構成で住宅200の各室に除菌された清浄な空気を供給できる。
また、空気除菌装置60、160に供給される空気は、2階の室内機2及び1階の室内機2が備えるフィルタにより浄化されているため、気液接触部材71、171のフィルタ部材に汚れ等が付着しにくく、メンテナンスが容易になる利点がある。
また、2階と1階にそれぞれ室内機2が配設されているため、例えば、1台の室内機で全館を空調する場合に比べ、室内機と調和空気が供給される各室との距離が離れていてもより確実に送風でき、全館空調を実現できる。さらに、空気調和システム100、110が、2階と1階とにそれぞれ配設されているため、必要に応じて2階または1階のみを空調することができ、効率の良い空調運転ができる。
また、除菌された空気が2階分岐ダクト33及び1階分岐ダクト43を流れるため、これら各ダクト内が除菌され、当該ダクト内を清潔な状態に保つことができる。
さらに、例えば、空気除菌装置60、160を冬期に使用した場合、空気除菌部70、170では、空気の除菌とともに加湿がなされ、この加湿された空気が吹出開口部35、36を通じて各室に供給される。これによれば、室内機2に加湿機能を別途設ける必要がなくなるため、室内機2の構成を簡素化することができる。
図6は、電解ユニット81、181の構成を詳細に示す図である。
電解ユニット81、181の内部には、少なくとも一対の電極54、55が配設され、これら電極54、55間に電圧を印加することにより、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成させる。
ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、オゾン、次亜ハロゲン酸等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。
電極54、55は、例えば、ベースがチタン(Ti)で皮膜層がイリジウム(Ir)、白金(Pt)から構成された2枚の電極板である。
上記電極54、55間に電圧を印加すると、カソード電極(陰極)では、下記式(1)に示すように反応する。
2H2O+2e-→H2+2OH- ・・・(1)
アノード電極(陽極)では、下記式(2)に示すように反応する。
2H2O→O2+4H++4e- ・・・(2)
これらカソード電極及びアノード電極での反応を合わせると、下記式(3)に示すように水が電気分解される。
2H2O→2H2+O2 ・・・(3)
この反応とともに、アノード電極においては、水に含まれる塩素イオン(塩化物イオン:Cl-)が下記式(4)に示すように反応し、塩素(Cl2)が発生する。
2Cl-→Cl2+2e- ・・・(4)
さらに、この塩素は下記式(5)に示すように水と反応し、次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
Cl2+H2O→HClO+HCl ・・・(5)
アノード電極で発生した次亜塩素酸(広義の活性酸素種)は、強力な酸化作用や漂白作用を有する。次亜塩素酸が溶解した水溶液、すなわち電解ユニット81、181により生成される電解水は、ウイルス等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮する。このように、次亜塩素酸を含む電解水が散水ボックス(図示略)を介して気液接触部材71、171に滴下されると、室内送風機23により吹き出された空気が気液接触部材71、171において次亜塩素酸と接触する。これにより、空気中に浮遊するウイルス等が不活化されるとともに、当該空気に含まれる臭気物質が次亜塩素酸と反応して分解され、或いはイオン化して溶解する。従って、空気の除菌及び脱臭がなされ、清浄化された空気が気液接触部材71、171から排出される。
活性酸素種によるウイルス等の不活化の作用機序として、インフルエンザウイルスの例を挙げる。上述した活性酸素種は、インフルエンザウイルスの感染に必須とされるウイルスの表面蛋白(スパイク)を破壊、消失(除去)する作用を有する。この表面蛋白が破壊された場合、インフルエンザウイルスと、インフルエンザウイルスが感染するのに必要な受容体(レセプタ)とが結合しなくなり、感染が阻止される。このため、空気中に浮遊するインフルエンザウイルスは、気液接触部材71、171において活性酸素種を含む電解水に接触することにより、感染力を失うこととなり、感染が阻止される。
従って、空気調和システム100、110の2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92の内側に空気除菌装置60、160を配置することにより、調和空気が気液接触部材71、171にて除菌され、図1に示すように、この除菌された調和空気を住宅200内に広く行き渡らせることが可能となり、住宅200における全館空気除菌および脱臭を容易に、かつ、効率良く行うことができる。
ここで、電解ユニット81、181内の電極54、55のうち任意の側に正電位を与えるための電極の切り替えは、電極の極性を反転させることで行うことができ、本実施の形態では、不図示の制御手段によって電極54、55に印加する電圧を変化(反転)させることにより、実行可能である。
また、電解水中の活性酸素種の濃度は、除菌するウイルス等を不活化させる濃度となるように調整される。活性酸素種の濃度の調整は、電極54、55間に印加する電圧を調整して、電極54、55間に流す電流値を調整することにより行われる。
例えば、電極54に正の電位を与えて、電極54、55間に流れる電流値を、電流密度で20mA(ミリアンペア)/cm2(平方センチメートル)とすると、所定の遊離残留塩素濃度(例えば1mg(ミリグラム)/l(リットル))を発生させる。また、電極54、55間に印加する電圧を変更して、電流値を高くすることで、電解水中の次亜塩素酸の濃度を高い濃度に調整できる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、2階及び1階の室内機2の吹出口3a、3bと住宅200の各室の吹出開口部35、45とを繋ぐ2階分岐ダクト33及び1階分岐ダクト43にそれぞれ介設された2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92が、空気除菌装置60、160を備え、室内熱交換器21で熱交換されて2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92を通る調和空気が空気除菌装置60、160により除菌される。すなわち、住宅200の各室に調和空気を分岐させるために用いられる2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92の内側のスペースを利用して空気除菌装置60、160を設置したため、限られた住宅200内のスペースを効率良く利用でき、さらに、各室に空気除菌装置60、160が露出しないため見栄えが良く、簡単な構成で、住宅200の各室に除菌された清浄な空気を供給できる。
また、調和空気の流れにおいて2階及び1階の室内機2の下流にあたる2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92内に空気除菌装置60、160が配設されているため、空気除菌装置60、160の電解水が2階及び1階の室内機2に影響して室内機2を腐食させるおそれがない。また、2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92の内部には、空気除菌装置60、160以外の部材は収容されていないため、他の部材を腐食させるおそれがない。さらに、空気除菌装置を備えていない空気調和システムを有する住宅においても、空気除菌装置60、160を備えた2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92を追加すれば、空気調和システムに容易に空気除菌機能を追加できる。
また、2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92の各々が、入側チャンバ34、94と出側チャンバ36、96とに分割可能に構成されているため、2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92を分割すれば空気除菌装置60、160が露出し、空気除菌装置60、160のメンテナンスが容易である。さらに、空気除菌装置60、160は入側チャンバ34、94に設けられており、一方、出側チャンバ36、96には空気除菌装置60、160が設けられておらず、出側チャンバ36、96を容易に移動させることができるため、出側チャンバ36、96ごと移動してメンテナンスの作業のためのスペースを確保し易いという効果がある。さらに、出側チャンバ36、96から吹出開口部35、45へ延びる2階分岐ダクト33及び1階分岐ダクト43は長さに余裕があり、若干の伸縮が可能であるため、分割された出側チャンバ36、96は、2階分岐ダクト33及び1階分岐ダクト43が繋がったまま容易に移動できる。ここで、メンテナンスとしては、サービスマンによって定期的に実施される気液接触部材71、171及び電解ユニット81、181の清掃、交換等を含む。
また、主ダクト接合部34b、94bの開口面の面積A1と、分岐ダクト接合部36b、96bの開口面の面積A2を2つ分足し合わせた面積(A2+A2)とは、等しく形成されているため、調和空気はスムーズに流れ、調和空気の流れが2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92により大きく妨げられることがなく、効率良く調和空気を供給できる。
また、空気除菌装置160が備える平板状の気液接触部材171が水平面に対し傾斜しているため、空気除菌装置160が収容される1階分岐チャンバ92の高さを低くすることができ、狭い場所にも1階分岐チャンバ92を設置できる。これによれば、例えば、高さ方向のスペースに制約がある天井裏や床下においても、空気除菌装置を備えたチャンバを容易に設置できる。
また、2階及び1階の室内機2に対し、それぞれ最も近い位置にある2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92が空気除菌装置60、160を備えているため、2階分岐チャンバ32及び1階分岐チャンバ92の下流において他のチャンバにより調和空気が分配される場合においても、各階に空気除菌装置は1台あれば良く、簡単な構成で、住宅200の各室に除菌された清浄な空気を供給できる。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記実施形態では、活性酸素種として次亜塩素酸を発生させる構成について説明したが、活性酸素種としてオゾン(O3)や過酸化水素(H22)を発生させる構成としても良い。この場合、例えば、電極として白金タンタル電極を用いると、イオン種が希薄な水からでも、電気分解により高効率に安定して活性酸素種を生成できる。
すなわち、電極54、55間に通電することにより、アノード電極では、下記式(6)〜(8)に示す反応が起こり、オゾンが生成される。
2H2O→4H++O2+4e- ・・・(6)
3H2O→O3+6H++6e- ・・・(7)
2H2O→O3+4H++4e- ・・・(8)
一方、カソード電極では、下記式(9)及び(10)に示す反応が起こり、この(10)式では、電極反応により生成したO2 -と溶液中のH+とが結合して、過酸化水素(H22)が生成される。
2H2O+2e-→H2+2OH- ・・・(9)
2 -+e-+2H+→H22 ・・・(10)
この構成では、電極54、55に通電することにより、殺菌力の大きいオゾンや過酸化水素が発生し、これらオゾンや過酸化水素を含んだ電解水を作ることができる。そして、この電解水中におけるオゾンもしくは過酸化水素の濃度を、対象ウイルス等を不活化させる濃度に調整し、この濃度の電解水が供給された気液接触部材71、171に空気を通過させることにより、空気中に浮遊する対象ウイルス等を不活化することができる。また、臭気等のガス状物質も気液接触部材71、171を通過する際に、電解水に溶解したり、電解水中のオゾンまたは過酸化水素と反応したりすることにより、空気中から除去されるため、脱臭することができる。
また、本構成では、イオン種が希薄な水(純水、精製水、井戸水、一部の水道水等を含む)を用いた場合も同様の反応を起こさせることが可能である。すなわち、イオン種が希薄な水にハロゲン化合物(食塩等)を添加すれば、上記式(3)及び(4)と同様の反応が起こり、活性酸素種を得ることができる。つまり、空気除菌装置60、160は、塩素化合物が十分に添加された水道水に限らず、他の水を用いた場合であっても、十分な空気清浄効果(ウイルス等の不活化、殺菌、脱臭等)を発揮できる。
この場合、電解ユニット81、181に導入される水に、薬剤(ハロゲン化合物等)が供給される構成とすればよい。例えば、上記薬剤を供給する薬剤供給装置を給水管87、187に設けてもよく、この薬剤供給装置は、給水管87、187から電解ユニット81、181に至る経路上において薬剤を注入するものであってもよいし、電解ユニット81、181に直接薬剤を注入する構成としてもよい。
ここで、薬剤としては食塩または食塩水を用いることができる。例えば、電解ユニット81、181中の食塩水の濃度を2〜3%(重量パーセント)程度に調整すれば、電解ユニット81、181において食塩水を電気分解することにより次亜塩素酸もしくは過酸化水素を含んだ電解水(0.5〜1%)を生成できる。この構成によれば、電解ユニット81、181に導入される水中のイオン種が希薄な場合でも、食塩または食塩水を添加することにより、イオン種を増加させて、水の電気分解時に、高効率に安定して活性酸素種を生成できる。
また、上記の実施の形態においては、住宅200が備える給水源と空気除菌装置60、160とを接続して水を供給するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電解水を循環させるポンプ等を備える構成として、電解水を繰り返し使用しても良い。また、入側チャンバ34、94と出側チャンバ36、96とは、ボルト・ナット32b、92bにより接合されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ワンタッチで着脱可能なロック機構等により接合される構成としても良く、その他、細部構成についても任意に変更可能であることは勿論である。
実施の形態に係る住宅の全館を冷暖房する空気調和システムの概略構成を示す概略図である。 空気調和システムの冷媒配管の構成図である。 2階分岐チャンバの斜視図である。 2階分岐チャンバの断面図である。 1階分岐チャンバの断面図である。 電解ユニットの構成を詳細に示す図である。
符号の説明
1 室外機
2 室内機
2a 吸込口
3a、3b 吹出口
4 吸込チャンバ
21 室内熱交換器
23 室内送風機
25、26 リモコン
31 2階主ダクト
32 2階分岐チャンバ(チャンバ)
33 2階分岐ダクト
34 入側チャンバ
35、45 吹出開口部
36 出側チャンバ
41 1階主ダクト
43 1階分岐ダクト
54、55 電極
60、160 空気除菌装置
70、170 空気除菌部
71、171 気液接触部材
72、172 水受皿
80、180 電解水生成部
81、181 電解ユニット
92 1階分岐チャンバ(チャンバ)
93 1階分岐ダクト
94 入側チャンバ
96 出側チャンバ
100、110 空気調和システム
200 住宅

Claims (6)

  1. 室内機の吹出口と住宅の各室に設けた調和空気の吹出開口部とをダクトにより繋ぎ、該ダクトを通じて各室に供給された調和空気を前記室内機の吸込口に戻して冷暖房する空気調和システムにおいて、
    前記吹出口と前記吹出開口部とを繋ぐダクトには、前記室内機により調和された調和空気を分岐させて前記吹出開口部に送出するチャンバが介設され、
    前記チャンバは、水を電気分解して生成した電解水と調和空気とを接触させて該空気を除菌する空気除菌部を有した空気除菌装置を備えたこと、
    を特徴とする空気調和システム。
  2. 前記チャンバは、前記室内機の前記吹出口から延びるダクトが接続される入側チャンバと、前記吹出開口部へ接続されるダクトが接続される出側チャンバと、に分割可能に構成され、
    前記空気除菌装置は、前記入側チャンバに設けられたこと、
    を特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記入側チャンバは、調和空気が流入する流入口を有し、前記出側チャンバは、調和空気が流出する流出口を有し、
    前記流入口の開口面積と前記流出口の開口面積とが等しいこと、
    を特徴とする請求項2または3に記載の空気調和システム。
  4. 前記空気除菌装置は、水平面に対して傾斜して配設された平板状の気液接触部材を備えたこと、
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空気調和システム。
  5. 前記吹出口と前記吹出開口部とを繋ぐダクトには複数のチャンバが介設され、前記空気除菌装置を備えたチャンバが、他のチャンバよりも前記室内機の近くに位置すること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の空気調和システム。
  6. 空気調和システムが備える室内機の吹出口と、住宅の各室に設けた調和空気の吹出開口部と、を繋ぐダクトに介設され、前記室内機により調和された調和空気を分岐させて前記吹出開口部に送出するチャンバにおいて、
    水を電気分解して生成した電解水と調和空気とを接触させて該空気を除菌する空気除菌部を有した空気除菌装置を備えたこと、
    を特徴とするチャンバ。
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