JP2009127900A - グリルヒータ付きオーブンレンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】コストアップや外形の大型化を招くことなく機器上面の過度な温度上昇を防止してグリル加熱が安心して行える高周波加熱装置を提供する。
【解決手段】コンベクションヒータ11、循環ファン12をグリルヒータ13とともに加熱室の上部に集約して配置するとともに、冷却ファンはグリルヒータを配置した加熱室上部に冷却風を供給するように構成し、かつ、制御部15は、グリル加熱時、その加熱設定時間が所定時間より長く設定されるとコンベクションヒータ11の通電を停止させたまま循環ファン12を駆動する構成としてある。これにより加熱時間が所定時間より長く設定された時には、熱風循環用ファンが駆動してグリルヒータの発熱により高温化しようとする加熱室天井面の温度上昇をそのファン駆動によって生じる循環風により抑制することになり、その結果機器本体上面の温度上昇を低下させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明はマグネトロン等の高周波発生手段、熱風循環装置、グリルヒータを備えたグリルヒータ付きオーブンレンジに関するものである。
一般に、この種のグリルヒータ付きオーブンレンジは、加熱室の後部に熱風循環装置を設けるとともに、加熱室上部にグリルヒータを設けて構成してあり、マグネトロン等の高周波発生手段からのマイクロ波による加熱に加え、熱風循環装置からの熱風によるオーブン加熱、グリルヒータによるグリル加熱が1台で行え、重宝されている。そしてこのようなグリルヒータ付きオーブンレンジの中には加熱室の上部にグリルヒータとともに熱風循環装置のコンベクションヒータを集約して設けたものが見られる(例えば、特許文献1)。
特開2001−296027号公報
しかしながら、上記従来の各グリルヒータ付きオーブンレンジは、グリル加熱時に機器本体上面の温度が高くなり、触れた際のやけどや上面に料理本などを置かれた場合の変色などの恐れがある。この機器本体上面の温度を下げるためには断熱材を追加して上面の温度上昇を抑制することが考えられているが、この場合、断熱材を追加するためコストアップになり、また、製品の外形も大きくなってしまうという課題があった。
本発明は前記従来の課題を解決するもので、コストアップや外形の大型化を招くことなく機器上面の過度な温度上昇を防止してグリル加熱が安心して行える高周波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために本発明は、加熱室内の食品を加熱する高周波発生手段と、コンベクションヒータならびに循環ファンで構成され、前記加熱室内の食品を加熱する熱風循環装置と、前記加熱室内の食品をグリル加熱するグリルヒータと、前記高周波発生手段を冷却する冷却ファンと、前記高周波発生手段、熱風循環装置、グリルヒータを制御する制御部とを備え、前記熱風循環装置のコンベクションヒータならびに循環ファンは前記グリルヒータとともに加熱室の上部に集約して配置するとともに、前記冷却ファンは前記熱風循環装置、グリルヒータを配置した加熱室上部に冷却風を供給するように構成し、かつ、前記制御部は、グリル加熱時、その加熱設定時間が所定時間より長く設定されるとコンベクションヒータの通電を停止させたまま循環ファンを駆動する構成としてある。
これにより加熱時間が所定時間より長く設定されて機器本体上面の温度が上昇しやすい時には、熱風循環用フ9ンが駆動してグリルヒータの発熱により高温化しようとす加熱室天井面の温度上昇をそのファン駆動によって生じる循環風により抑制することになり、その結果機器本体上面の温度上昇を低下させることができる。
本発明によれば、グリル加熱時の機器本体上面の過度な温度上昇を抑制することができ、安心して使用できるグリルヒータ付き電子レンジを供給することができる。
第1の発明は、加熱室と、前記加熱室内の食品を加熱する高周波発生手段と、コンベク
ションヒータならびに循環ファンで構成され、前記加熱室内の食品を加熱する熱風循環装置と、前記加熱室内の食品をグリル加熱するグリルヒータと、前記高周波発生手段を冷却する冷却ファンと、前記高周波発生手段、熱風循環装置、グリルヒータを制御する制御部とを備え、前記熱風循環装置のコンベクションヒータならびに循環ファンは前記グリルヒータとともに加熱室の上部に集約して配置するとともに、前記冷却ファンは前記熱風循環装置、グリルヒータを配置した加熱室上部に冷却風を供給するように構成し、かつ、前記制御部は、グリル加熱時、その加熱設定時間が所定時間より長く設定されるとコンベクションヒータの通電を停止させたまま循環ファンを駆動する構成としてあり、加熱時間が所定時間より長く設定されて機器本体上面の温度が上昇しやすい時には、熱風循環用ファンが駆動してグリルヒータの発熱により高温化しようとす加熱室天井面の温度上昇をそのファン駆動によって生じる循環風により抑制することになり、その結果機器本体上面の温度上昇を低下させることができる。
第2の発明は、前記第1の発明における制御部が、グリル加熱時、その加熱設定時間が所定時間より短く設定されると冷却ファンを駆動し、長く設定されると熱風循環装置の循環ファンに切替えてこれを駆動する構成としてあり、加熱時間が短い少量の食品の加熱時には冷却ファンから分流されてくる少量の冷却風で冷却し、加熱時間が長い大量の食品の場合は循環ファンからの大風量で冷却し、加熱する食品の大小に関係なく効率よく機器本体上面の温度上昇を抑制することができる。なお、循環ファンで冷却する場合、食品もこの循環ファンによって冷却されることになるがこの循環ファンからの冷却風はグリルヒータによって加熱される加熱室天井面及びグリルヒータによって温度上昇した加熱室内の熱を吸熱して次第に温度上昇することからその影響は少なく、また、循環ファンからの風が温度上昇しても加熱室天井面の熱を吸熱する程度であるからそれほど温度上昇せず機器本体上面の冷却効果は得られるものである。
第3の発明は、前記第1または第2の発明において、グリルヒータは加熱室上部の一側部に、他側部には熱風循環装置のコンベクションヒータを配置するとともに、加熱室内には食品を乗せて回転する回転載置台を設けた構成としてあり、加熱室上部に両ヒータをまとめて設けてグリルヒータが加熱室上部の一側部に偏っていても、食品が回転移動することによりグリルヒータと対向するようになるので、良好なグリル加熱が保障できる。
第4の発明は、前記第1〜第3の発明において、加熱室は冷却ファンからの冷却風を導入する給気口と加熱室内の空気を排出する排気口を備えたものであって、前記給気口は食品載置部より下側空間に開口させた構成としてあり、冷却ファンからの冷却風が過熱室内に入ってもその冷却風が直接食品に触れることを抑制することができ、機器本体上面の温度上昇を抑制しつつグリル加熱を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面とともに説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態における高周波加熱装置の構成図を示すものである。本体1には前面が開口した加熱室2が配設されている。本体1の前面には前記加熱室2の前面を閉じる扉3が開閉可能に設けられており、さらには使用者が調理メニューの選択や調理開始の指示などを行う各種操作キー4aや必要な表示を行う表示部4bを有する操作パネル4が設けられている。本体内には、加熱室2内の食品を加熱するマイクロ波を発振するための高周波発生手段(以下、マグネトロンと称す)5を備えており、導波管6を介して、本体側面に備えた励振口7から加熱室2内にマイクロ波を供給するようになっている。このマグネトロン5を冷却するために、冷却ファン8を備えている。また、この冷却ファン8は、後述する熱風循環装置の循環ファンモータ冷却のため、本体上部へも
流れるような構成としている。また、加熱室1には給気口6と排気口10があり、冷却ファン8からの冷却風の一部がこの給気口6と排気口10を介して加熱室内を流れ、食品から発生した蒸気による扉3の曇り防止の役目も果たしている。
加熱室1の上部には食品を熱風により加熱するための熱風循環装置が設けてある。この熱風循環装置は、コンベクションヒータ11と、このヒーター11に風を送る循環ファン12と、これらを囲むファンケース14とからなり、加熱室1の後壁に設けられている多数の孔(図示せず)からなる吸排気口を介して加熱室内の空気を循環させ、その際コンベクションヒータ11を発熱させることにより熱風として加熱室1内の食品を加熱するようになっている。13はグリル加熱のためのグリルヒータで、熱風循環装置とともに加熱室1の上部に設けてあり、コンベクションヒータ11の隣に配置してヒータ類を集約配置した構成としてある。15は制御部で、操作キー4aからの入力信号に基づいて前記マグネトロン5、熱風循環装置のコンベクションヒータ11と循環ファン12、グリルヒータ13を制御するものである。ここでこの制御部15は、グリル加熱時、操作キー4aによって設定される加熱設定時間が所定時間より短く設定されると冷却ファン8を駆動し、長く設定されると熱風循環装置の循環ファン12に切替えてこれを駆動する構成としてある。
なお、図中16は食品を載置する回転載置台で、加熱室底面下方に設けたモータ17によって駆動されるようになっており制御部15によって制御されるものである。
上記構成において、次に、使用者が操作キー4aを操作してグリル加熱を設定した時の本体1及び加熱室2の冷却風の流れを説明する。まず、使用者が図11のステップS1で示すように加熱時間を設定し、その加熱設定時間が、食品が少量で所定時間TAより短く設定された場合(ステップS2)、制御部15はステップS3で示すようにファン8を駆動する。この冷却ファン8が駆動した際は、冷却ファン8からの冷却風の一部が加熱室上部に分流し、図5に示すようマグネトロン5、熱風循環装置の循環ファンモータ(図示せず)がこれらの冷却風により冷却され、また、加熱室2内にこの冷却風の一部が流れ込み、食品から発生する蒸気による扉3の曇りを防止している。なお、加熱室2内に入った冷却風は、排気口10を通って、本体外へ排出される構成とする。
次に、食品が大量で加熱設定時間が所定時間TAより長く設定された場合(ステップS2)、制御部15はステップS4で示すように冷却ファン8の代わりに循環ファン12を駆動するとともにコンベクションヒータ11は通電停止の状態とする。この循環ファン12が駆動すると、図6に示すようにファンケース14から加熱室2へ風が流れ、加熱室2に供給された風は、再びファンケース14内に吸い込まれ、ファンケース14と加熱室2内で風が循環することで、グリルヒータ13付近の温度上昇を抑制する、つまり、機器本体上面の温度上昇を抑制することができる。
このとき食品は上記循環ファン12からの風によって冷却されるようになるが、この風はグリルヒータ13の熱及び当該グリルヒータ13によって温度上昇する加熱室1の天井面の温度を吸熱して温度上昇し、食品を冷却する程度は緩和されるとともに、温度上昇するとしてもその温度は比較的低いものであり、よって機器本体の温度上昇抑制効果は維持されるものである。
次に、グリル加熱でそれぞれ冷却ファン8と循環ファン12を駆動させた際の庫内温度上昇を図8と図9を用いて説明する。
まず、図8は負荷の小さい調理物(食パン)を焼いた場合の食品の温度上昇を実線で示す。負荷が小さい場合は、冷却ファン8を駆動させた場合でもグリルヒータ13の輻射熱で食品温度が十分上昇するため、調理物の表面には所定の調理時間で焼け色が付き、かつ
、冷却風により機器上面の過度の温度上昇を抑制することが出来る。なお、この場合、すなわち負荷の小さい調理物(食パン)を加熱する場合に循環ファン12を駆動させると、調理時間が短いために冷たいままの空気が加熱室2内を循環することになって、調理物の温度上昇を阻害する程度が大きいため同図点線で示すように調理完了が遅くなるが、冷却ファン8の場合は実線から明らかなように短時間での調理完了が可能となる。
次に、グリル加熱で循環ファン12を駆動させ負荷の大きい骨つき鶏モモ肉を焼いた場合の食品の温度上昇を図9に示す。循環ファン12からの風は加熱室1とファンケース14内を循環しながらグリルヒータ13で温度上昇する加熱室天井面の温度を吸熱し、これを冷却、ひいては機器本体1上部の温度上昇を抑制しつつ、グリルヒータ13やこのグリルヒータで温度上昇する加熱室天井面の熱を吸熱してこれを加熱室内に循環させるような形になり、実線で示す冷却ファン駆動時の調理完了に比べ完了までの時間が早くなる。これは予熱されることのない冷却ファン8からの冷風に比べ循環ファン12からの風はグリルヒータや加熱室天井面の熱を吸熱してある程度温度上昇するからであり、冷却ファン8を用いて冷却する場合に比べ食品全体の温度が早く上昇し、所定の調理時間で焼け色が付き、調理完了させることができる。また、上記グリルヒータや加熱室天井面の熱を吸熱するといってもそれによって上昇する温度は図10に示すように約85℃程度であり、冷却対策をしない(ファン冷却なし)ときの機器本体上部温度120℃に比べ低く維持でき、これによって機器本体上面の過度の温度上昇を抑制することが出来る。
図10は、ファン冷却なし、冷却ファン駆動モード、循環ファン駆動モードでの製品の上面温度上昇を示す。冷却という観点だけであれば冷却ファン駆動の方が効果的であるが、予熱されない冷たいままの空気が連続的に加熱室1内に供給されることによって生じる食品冷却のデメリットが先の図9の実線で理解できるようにあり、食品加熱の効率化と冷却の両立の観点から好ましくない。
なお、この実施の形態では、食品、すなわち負荷量の大小を使用者が設定する加熱時間が所定時間TA以上か以下かという時間で判断する例で説明したが、これは赤外線センサーにより食品の温度上昇を見てその温度上昇面積と度合いから判断させるようにしてもよいものであり、負荷量の大小が判断できるものであればどのようなものであってもよいものである。
また、この実施の形態では、グリル加熱時、食品は回転載置台の回転に伴って加熱室内を回転移動しているから、グリルヒータ13が加熱室上部の一側部よりに配置されていても食品が回転移動することによりグリルヒータ13と対向するようになるので、偏った加熱となることがなく、良好なグリル加熱が可能となる。
(実施の形態2)
図11は実施の形態2をしめし、実施の形態1と異なる点は給気口9が食品載置部より下方に位置するように設けた点である。
このような構成とすることにより加熱室内に入った冷却ファン8からの冷却風は食品を避けて排気口10へと流れるようになり、食品冷却作用を抑制して、より食品の温度上昇を早めることができ、調理時間の短縮が図れる。
以上のように本発明によれば、グリル加熱時の機器本体上面の過度な温度上昇を抑制することができ、安心して使用できるグリルヒータ付き電子レンジを供給することができる。
本発明の実施の形態1におけるグリル付きオーブンレンジの概略斜視図 同グリル付きオーブンレンジの電気的構成を示すブロック図 同グリル付きオーブンレンジの加熱室の概略断面図 同グリル付きオーブンレンジの加熱室の上面図 同グリル付きオーブンレンジの冷却ファン駆動モードにおける説明図 同グリル付きオーブンレンジの循環ファン駆動モードにおける説明図 同グリル付きオーブンレンジにおける加熱室庫内の温度変化を示す説明図 同グリル付きオーブンレンジにおいて負荷が小さい食品の場合の加熱室庫内の温度変化を示す説明図 同グリル付きオーブンレンジにおいて負荷が大きい食品の場合の加熱室庫内の温度変化を示す説明図 ファン駆動有無での製品上面温度上昇を示す説明図 同グリル付きオーブンレンジの動作を説明するフローチャート 本発明の実施の形態2におけるグリル付きオーブンレンジの加熱室を示す概略断面図
符号の説明
1 本体
2 加熱室
5 マグネトロン(高周波発生手段)
8 冷却ファン
9 給気口
10 排気口
11 コンベクションヒータ
12 循環ファン
13 グリルヒータ
15 制御部
16 回転載置台

Claims (4)

  1. 加熱室と、前記加熱室内の食品を加熱する高周波発生手段と、コンベクションヒータならびに循環ファンで構成され、前記加熱室内の食品を加熱する熱風循環装置と、前記加熱室内の食品をグリル加熱するグリルヒータと、前記高周波発生手段を冷却する冷却ファンと、前記高周波発生手段、熱風循環装置、グリルヒータを制御する制御部とを備え、前記熱風循環装置のコンベクションヒータならびに循環ファンは前記グリルヒータとともに加熱室の上部に集約して配置するとともに、前記冷却ファンは前記熱風循環装置、グリルヒータを配置した加熱室上部に冷却風を供給するように構成し、かつ、前記制御部は、グリル加熱時、その加熱設定時間が所定時間より長く設定されるとコンベクションヒータの通電を停止させたまま循環ファンを駆動するグリルヒータ付きオーブンレンジ。
  2. 制御部は、グリル加熱時、その加熱設定時間が所定時間より短く設定されると冷却ファンを駆動し、長く設定されると熱風循環装置の循環ファンに切替えてこれを駆動する請求項1記載のグリルヒータ付きオーブンレンジ。
  3. グリルヒータを加熱室上部の一側部に、他側部に熱風循環装置のコンベクションヒータを配置するとともに、加熱室内には食品を乗せて回転する回転載置台を設けた請求項1または2記載のグリルヒータ付きオーブンレンジ。
  4. 加熱室は冷却ファンからの冷却風を導入する給気口と加熱室内の空気を排出する排気口を供え、前記給気口を食品載置部より下側空間に開口させた請求項1〜3のいずれか1項記載のグリルヒータ付きオーブンレンジ。
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