JP2009125755A - 双ドラム式連続鋳造設備及びスラブ鋳造方法 - Google Patents

双ドラム式連続鋳造設備及びスラブ鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】品質の良い、袋とじ形状のスラブを鋳造する。
【解決手段】凹型ドラム11,12を有する双ドラム式連続鋳造機10は、両端部Stが薄く中央部Scが厚く中央部に未凝固の溶鋼20cを残したスラブSを鋳造する。切断装置30は、鋳造されたスラブSの両端部Stを切断する。このため、スラブSの中央部Scのみが製品部分となる。つまり、中央部Scに対して、組成や温度が異なる端部Stを除いた部分を取り除くため、製品品質が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は双ドラム式連続鋳造設備及びスラブ鋳造方法に関し、品質の良い袋とじ形状のスラブ(鋳片)を鋳造することができるように工夫したものである。
連続鋳造機は、精錬を終了した溶鋼を連続して鋳込み、直接、鋳片を製造するものである。このような連続鋳造機の一種として、双ドラム式連続鋳造機が開発されている(例えば特許文献1参照)。
更に近年では、鋳造する鋳片の厚さを厚くするように、ドラム形状に工夫をした双ドラム式連続鋳造機が案出されている(例えば特許文献2参照)。
特許文献2に示すような双ドラム式連続鋳造機では、ドラムとして、ドラムの軸方向の両端部の径が、軸方向の中央部の径よりも大きくなっている、いわゆる凹型ドラムを使用している。
このため、図14(a),(b),(c)に示すような袋とじ形状となっているスラブ01を鋳造することができる。ちなみに、図14(a)は双方のドラムを凹型ドラムとした双ドラム式連続鋳造機により鋳造したスラブ01であり、図14(b),(c)は一方のドラムのみを凹型ドラムとした双ドラム式連続鋳造機により鋳造したスラブ01である。
更に詳述すると、図14(a),(b),(c)は、双方のドラムの間の最小ギャップにおいて、スラブ01を板幅方向に沿い切断した状態を示しており、一方のドラムの表面に形成された凝固シェル01aと、他方のドラムの表面に形成された凝固シェル01bとが、鋳片の幅方向の両端部において圧着・一体化され、内部(中心部分)に未凝固の溶鋼01cを閉じ込めたスラブ01が鋳造される。
なお、最小ギャップ部にて、凝固シェル01a,01bが圧接されて中心部分に溶鋼01cを残した状態の袋とじ形状のスラブ01は、ドラムから引き出されて搬送され、搬送中に冷却されることにより、中心部分の溶鋼01cも凝固していく。
特開2004−50220 特開2006−175488 特開2000−343182
ところで、図14(a),(b),(c)に示すような袋とじ形状となっているスラブ01では、スラブの幅方向の両端部において、凝固シェルを圧着して内部(中心部分)に未凝固の溶鋼を閉じ込めるため、次のような品質上の問題点がある。
(1)端部のみ圧着するため、圧着部(両側の端部)と非圧着部(中央部、即ち、端部以外の部分)とで鋳片の組成が異なってしまう。
(2)中央部(端部以外の部分)では、未凝固の溶鋼を内在するため、端部に比べて冷却が遅れ、端部と中央部との冷却速度差に起因して、端部と中央部とで鋳片の組成が異なってしまう。
(3)このように、端部と中央部とで鋳片の組成が異なるため、鋳片を圧延して製品(薄板)にしたときに、幅方向の両端部のみ特性の異なる製品となってしまう。
(4)製造された鋳片を後段の圧延装置により圧延する場合には、鋳片の幅方向の全体で均一な圧延ができるように圧延制御をするが、端部と中央部とで組成が異なると良好な圧延制御ができなくなる恐れがある。
(5)更に端部が薄いため、フィン効果により、更にこの端部の冷却が加速され、幅方向における温度不均一を拡大させてしまう。
また特許文献1に示されている技術では、鋳片端部をトリミングするトリマーが記載されているが、これは帯板鋳造時に、鋳片端部に生じる形状不良部(傷)、エッジドロップ、エッジアップなどの不良を取り除くものであり、本発明の不良原因を取り除くここと明確に異なる。
なお、特許文献3に示されている技術では、両端に段付き部を設けた冷却ドラムで薄板鋳片を鋳造することが記載されているが、鋳造後の鋳片幅方向での冷却の違いによる問題点の記載はなく、また、未凝固溶鋼を内包した鋳造方法は一般的には避けるべきであるとの記載からも、本願発明のように、積極的に未凝固鋳片を鋳造するものとは目的も課題も異なっている。したがって、本願発明のように、圧着部(両側の端部)と非圧着部(中央部、即ち、端部以外の部分)という考え方もされていない。
また特許文献2に示されている技術では、積極的に未凝固鋳片を鋳造することを目的としているが、圧着部(両側の端部)と非圧着部(中央部、即ち、端部以外の部分)との鋳片品質に対する記載は全く無い。
本発明は、上記従来技術に鑑み、品質の良い、袋とじ形状のスラブを鋳造することができる、双ドラム式連続鋳造設備及びスラブ鋳造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の双ドラム式連続鋳造設備の構成は、
板幅方向の両端部の厚さが板幅方向の中央部の厚さに比べて薄くなっており、前記中央部の内部に未凝固の溶鋼を残しているスラブを鋳造することができる双ドラム式連続鋳造機と、
前記双ドラム式連続鋳造機により鋳造された前記スラブの板幅方向の両端部を切断する切断装置と、
を備えていることを特徴とする。
また本発明のスラブ鋳造方法の構成は、
双ドラム式連続鋳造機の双方のドラムの表面で凝固したシェルを、板幅方向の両端で圧着して、板幅方向の両端部の厚さが板幅方向の中央部の厚さに比べて薄くなっており、前記中央部の内部に未凝固の溶鋼を残したスラブを鋳造し、
更に前記スラブの板幅方向の両端部を取り除くこと、
を特徴とする。
また本発明の双ドラム式連続鋳造設備の構成は、
前記の双ドラム式連続鋳造設備において、
前記双ドラム式連続鋳造機は、板幅方向の両端部の厚さが板幅方向の中央部の厚さに比べて薄くなっており、前記中央部の内部に未凝固の溶鋼を残し、しかも、スラブの上面または下面の一方の面がフラットとなっているスラブを鋳造する双ドラム式連続鋳造機であることを特徴とする。
また本発明の双ドラム式連続鋳造設備の構成は、
前記の双ドラム式連続鋳造設備において、
前記切断装置は、
上刃と下刃を前記スラブの板幅方向の中央部に向けて付勢し、上刃または下刃の一方を、前記スラブの端部と中央部との厚さの違いにより生じたスラブの段部に当接させることにより、前記上刃と前記下刃による切断位置を、前記段部に倣わせるサイドトリマ装置であることを特徴とする。
また本発明の双ドラム式連続鋳造設備の構成は、
前記の双ドラム式連続鋳造設備において、
前記切断装置の切断位置が、前記スラブの端部と中央部との厚さの違いにより生じた段部にあることを特徴とする。
本発明によれば、双ドラム式連続鋳造機によりスラブを鋳造するに際して、双方の凝固シェルの端部を圧着して、スラブの中央部の厚さが両端部の厚さに比べて厚い袋とじ形状のスラブを鋳造するため、薄いストリップを鋳造するよりも生産量を稼げる。
そして、このようにして鋳造した袋とじ形状のスラブのうち、その端部を切断して取り除くため、品質の良いスラブを鋳造することができる。
また、双ドラム式連続鋳造機により鋳造するスラブの形状を、上面または下面の一方をフラットとした所謂ハット形状にすることで、スラブの幅方向に関して中央側(内側)のサイドトリマの切断刃を、充分に鋳片に接触させることができる結果、安定してスラブの端部を切断することができる。
またスラブにおける薄い端部と厚い中央部との境に形成された段部を利用して、切断位置を求めることができるため、容易に切断位置を定めることができ、効率的にスラブの端部を切断することができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1に係る双ドラム式連続鋳造設備を示す正面図であり、図2は図1のII−II断面図である。
図1及び図2に示すように、この双ドラム式連続鋳造設備は、双ドラム式連続鋳造機10と、切断装置30を備えている。
双ドラム式連続鋳造機10は、図1及び図2に示すように、一対の逆方向に回転する凹型ドラム11,12を、同じ高さ位置にて平行にしつつ近接して配置しており、凹型ドラム11,12の軸方向両端は、ドラム端面に密着するサイド堰13,14により仕切っている。凹型ドラム11,12及びサイド堰13,14により囲まれて形成された内部空間(湯溜まり部)には、溶鋼20cが供給される。
凹型ドラム11は、ドラムの両端部に段部11a,11bを有している。
凹型ドラム12は、ドラムの両端部に段部12a,12bを有している。
つまり、凹型ドラム11,12は、ドラムの軸方向に沿う両端部の径が、ドラムの軸方向に沿う中央部(両端部以外の部分)の径よりも大きくなっている。
凹型ドラム11,12が互いに逆方向に回転すると、溶鋼20cは凹型ドラム11,12の表面(この表面には段部11a,11b,12a,12bの表面も含む)に接触することにより冷却されて、凝固シェル20a,20bが形成される。凝固シェル20a,20bはドラム回転に伴い成長していく。
そして、ドラム間の隙間が最も小さくなる最小ギャップ部において、凝固シェル20aのうち段部11a,11bの外周に形成された部分と、凝固シェル20bのうち段部12a,12bの外周に形成された部分とが、段部11a,11bと段部12a,12bによる狭圧力により圧接・一体化される。
この結果、凝固シェル20aと凝固シェル20bの両端部が圧接・一体化され、両凝固シェル20a,20bは中心部分(板幅方向に沿う中央部の内部)に溶鋼20cを残したままで、図2に示すように、袋綴じ状に接合されてスラブSとなる。
最小ギャップ部にて凝固シェル20a,20bが袋綴じ状に圧接されて中心部分に溶鋼20cを残した状態のスラブSは、凹型ドラム11,12から引き出されて搬送され、搬送途中で冷却されることにより、中心部分の溶鋼20cも凝固していく。
このようにして鋳造されたスラブSは、その板幅方向の両側の端部Stは薄く(例えば3〜9mm)、その板幅方向の中央部Scは厚く(例えば10〜30mm)なっている。
図1及び図2に示すような構成となっている双ドラム式連続鋳造機10によれば、板厚の厚いスラブSを大量・高速に生産することができる。
一方、スラブSの搬送方向に沿い、双ドラム式連続鋳造機10の下流側で、且つ、スラブSの板幅方向に関してスラブSの両側(サイド位置)には、それぞれ、切断装置30が配置されている。両側の切断装置30は、スラブSを間に挟んで、対称状態で配置されている。
両切断装置30は、それぞれ、スラブSのうち、両側の端部Stを切断するものである。切断装置30としては、ガス切断装置や、鋸刃切断装置や、エッジミラー切断装置等を使用することができる。
このようにして、切断装置30により、スラブSの端部Stを切断し、スラブSの中央部Scのみが製品部分となり、この製品部分となったスラブSの中央部Scのみが圧延工程に送られて圧延される。
この結果、製品部分となるスラブSの中央部Scに対して、組成や温度が異なる端部Stを切断して除去するため、製品部分となるスラブSの中央部Scの品質が向上する。
図3は本発明の実施例2に係る双ドラム式連続鋳造設備を示す正面図であり、図4は図3のIV−IV断面図である。
図3及び図4に示すように、この双ドラム式連続鋳造設備は、双ドラム式連続鋳造機110と、切断装置としてのサイドトリマ装置130を備えている。
双ドラム式連続鋳造機110では、図3及び図4に示すように、一対の逆方向に回転するドラム111,112を、同じ高さ位置にて平行にしつつ近接して配置しており、ドラム111,112の軸方向両端は、ドラム端面に密着するサイド堰113,114により仕切っている。ドラム111,112及びサイド堰113,114により囲まれて形成された内部空間(湯溜まり部)には、溶鋼120cが供給される。
ドラム111は、平ドラム、即ち、ドラムの軸方向に沿う全ての部分で径が等しくなっている。
またドラム112は、両端部に段部112a,112bを有している。つまり、ドラム112は、ドラムの軸方向に沿う端部の径が、ドラムの軸方向に沿う端部以外の部分(中央部)の径よりも大きくなっている凹型ドラムである。
ドラム111,112が互いに逆方向に回転すると、溶鋼120cはドラム111,112の表面(この表面には段部112a,112bの表面も含む)に接触することにより冷却されて、凝固シェル120a,120bが形成される。
凝固シェル120a,120bはドラム回転に伴い成長していく。そして、凝固シェル120a,120bは、ドラム111の両端部と、ドラム112の段部112a,112bとによる狭圧力により圧接・一体化される。
この結果、凝固シェル120a,120bは中心部分(板幅方向に沿う中央部の内部)に溶鋼120cを残したままで、袋とじ状に接合されてスラブSとなる。
このスラブSの断面形状は、いわば「ハット(hat:帽子)」形状となっており、図4に示すように、ドラム111側の面が平坦で、ドラム112側の面では板幅方向の中央部が突出して中央部が厚く両端部が薄い段形状となっている。
このようにして鋳造されたスラブSは、その板幅方向の両側の端部Stは薄く(例えば3〜9mm)、その板幅方向の中央部Scは厚く(例えば10〜30mm)なっている。このため、端部Stと中央部Scとの境界位置には、段部Dが形成される。
図3及び図4に示すような構成となっている双ドラム式連続鋳造機110によれば、板厚の厚いスラブSを大量・高速に生産することができる。
一方、スラブSの搬送方向に沿い、双ドラム式連続鋳造機110の下流側で、且つ、スラブSの板幅方向に関してスラブSの両側(サイド位置)には、それぞれ、サイドトリマ装置130が配置されている。両側のサイドトリマ装置130は、スラブSを間に挟んで、対称状態で配置されている。
各サイドトリマ装置130は、図5に示すように、それぞれ上刃131と下刃132を有している。
上下の刃131,132の回転数や、上下の刃131,132の位置(スラブSの厚さ方向に沿う位置、及び、スラブSの板幅方向に沿う位置)は、図示しない制御機構により制御される。
また上下の刃131,132をスラブSの板幅方向の中央部に向けて付勢する付勢力も制御されている。
次に、上記のサイドトリマ装置130の動作を、図5,図5のVI−VI断面である図6、図5のVII−VII断面である図7、図8及び図9を参照して説明する。
スラブSの、板厚が薄くなっている端部Stと、板厚が厚くなっている中央部Scとの境界位置では、板厚の違いにより段部Dが生じている。
サイドトリマ装置130は、準備状態においては、図8に示すように、スラブSの板幅方向に関して上下の刃131,132をスラブSの端部Stから離した位置にセットする。そして、スラブSの板厚方向に関して上下の刃131,132の位置がスラブSの端部Stの位置に合うように調整する。
このような板厚方向の位置調整が完了したら、図9に示すように、上下の刃131,132を、回転させつつスラブSの板幅方向の中央に向けて移動していく。そうすると、図6及び図7に示すように、上刃131が段部Dに当接し、上刃131はスラブSの端部Stの上面に位置し、下刃132はスラブSの下面に位置する。
この結果、上刃131と下刃132により切断する切断位置を、段部D(端部Stの板厚の薄い部分と、中央部Scの板厚の厚い部分との境界位置)に一致させることができる。
このため、スラブSの両側の端部Stは、図7に示すようにサイドトリマ装置130により切断される。
なお、切断をするには、上刃131の幅部分(周面)と下刃131の幅部分(周面)が、それぞれスラブSの平面部分に接した状態で、上刃131と下刃132とが噛み合う必要がある。
本例では、スラブSの断面形状が、いわゆるハット形状となっているため、刃131,132の刃幅が広くても、上刃131の周面がスラブSの端部Stの上面(平面)に接し、下刃132の周面がスラブSの下面(平面)に接した状態で、上刃131と下刃132とを噛み合わせることができる結果、切断をすることができるのである。
また、スラブSは、鋳造途中で、突発的、または周期的、または経時的に、端部Stの幅(板幅方向の幅)が変化することがある。
本実施例では、スラブSの端部Stの幅が変化したとしても、この端部Stの幅の変化に関係なく、段部Dの位置で切断するため、端部Stの幅の変化にかかわらず、スラブSの端部Stを完全に切断して除去することができる。
このようにして、サイドトリマ装置130により、スラブSの端部Stを切断し、スラブSの中央部Scのみが製品部分となり、この製品部分となったスラブSの中央部Scのみが圧延工程に送られて圧延される。
この結果、製品部分となるスラブSの中央部Scに対して、組成や温度が異なる端部Stを切断して除去するため、製品部分となるスラブSの中央部Scの品質が向上する。
[倣い制御についての説明]
ここで、本実施例の倣い制御について説明する。ここでいう「倣い制御」とは、上刃131と下刃132による切断位置と段部Dの位置を一致させるように制御することをいう。
本例では、刃131,132は、スラブSの板幅方向に関して中央に向けて付勢されて段部Dに当接している。このとき刃131,132の付勢力は、上刃131が段部Dに当接する状態を保持できる程度の付勢力としている。
つまり、例えば、切削の途中で、段部Dが板幅方向の外側に向かってずれたときには、このずれに追従して上刃131(及び下刃132)が外側に移動し、逆に、段部Dが板幅方向の内側に向かってずれたときには、このずれに追従して上刃131(及び下刃132)が内側に押し戻されて移動できる程度の付勢力としている。
このように、刃131,132の押し付け力を調整しているため、複雑な倣い制御を導入することなく、上刃131と下刃132による切断位置と段部Dの位置を一致させる倣い制御が実現できる。
[蛇行制御についての説明]
更に本実施例では、刃131,132の位置(スラブSの板幅方向の位置)を制御することにより、スラブSの蛇行を防止するような蛇行制御をすることができる。
即ち、例えば、スラブSの板幅方向の位置が、右側のサイドトリマ装置130側に寄ってきた場合には、右側のサイドトリマ装置130の刃131,132を左側に移動して、上刃131によりスラブSを押して左側に移動させる。同時に、左側のサイドトリマ130の刃131,132を左側に逃がすように移動させる。
逆に、スラブSの板幅方向の位置が、左側のサイドトリマ装置130側に寄ってきた場合には、左側のサイドトリマ装置130の刃131,132を右側に移動して、上刃131によりスラブSを押して右側に移動させる。同時に、右側のサイドトリマ130の刃131,132を右側に逃がすように移動させる。
かかる蛇行制御をすることにより、スラブSの蛇行を防止して、スラブSの板幅方向の中心が、搬送経路の中心に位置した状態で、スラブSの搬送を行うことができる。
[サイジング制御についての説明]
また更に、サイドトリマ装置130の刃131,132による付勢力を制御することにより、スラブSのサイジング制御を行うことができる。
即ち、右側のサイドトリマ装置130の上刃131によりスラブSを左側に向けて強く押すと同時に、左側のサイドトリマ装置130の上刃131によりスラブSを右側に向けて強く押すことにより、スラブSを両サイドから押さえ込んで、その板幅を狭くするサイジング制御をすることができる。
[ドラムの配置と、上刃、下刃の位置関係の説明]
なお、図3において、ドラム111とドラム112の配置位置が反対になった場合には、スラブSは、その断面形状が、いわば「ハット(hat:帽子)」形状となっているが、切断位置においては、上面側が平坦で、下面側は板幅方向の中央部が下方に突出した形状となる。
したがって、この場合には、サイドトリマ装置130の下刃132が段部Dに当接するようにして、上述した端部の切断や、倣い制御や、蛇行制御や、サイジング制御をする。
次に本発明の実施例3を,図10〜図13を参照して説明する。
この実施例3は、光センサ(位置センサ)によりスラブSの段部Dの位置(板幅方向の位置)を検出する手法である。
第1の手法では、図10に示すように、位置センサにより、スラブSの端部から中央部にわたって、板厚の変化率を検出していく。そして、板厚の変化率が、予め決めた閾値を越えた位置を、段部D(境界位置)と判定する。
第2の手法では、図11に示すように、位置センサにより、スラブSの端部から中央部にわたって、板厚を検出していく。そして、板厚が、予め決めた閾値を越えた位置を、段部D(境界位置)と判定する。
図14(c)に示す形状のスラブの段部(境界位置)の検出をする第1の手法は、図12に示すように、位置センサにより、スラブの端部から中央部にわたって、板厚の変化率を検出していく。そして、板厚の変化率が、予め決めた閾値を越えた位置を、段部Dと判定する。
第2の手法では、図13に示すように、位置センサにより、スラブの端部から中央部にわたって、板厚を検出していく。そして、板厚が、予め決めた閾値を越えた位置を、段部Dと判定する。
このようにして段部Dの位置を判定して、図1に示す切断装置30や、図3に示すサイドトリマ装置130の位置(スラブSの板幅方向の位置)を調整して、端部stを切断するようにしてもよい。
本発明の実施例1に係る双ドラム式連続鋳造設備を示す正面図。 図1のII−II断面を示す断面図。 本発明の実施例2に係る双ドラム式連続鋳造設備を示す正面図。 図3のIV−IV断面図。 サイドトリマ装置を示す正面図。 図5のVI−VI断面を示す断面図。 図5のVII−VII断面を示す断面図。 待機状態のサイドトリマ装置を示す正面図。 切断状態のサイドトリマ装置を示す正面図。 段部の検出手法の一例を示す説明図。 段部の検出手法の一例を示す説明図。 段部の検出手法の一例を示す説明図。 段部の検出手法の一例を示す説明図。 スラブの各種例を示す断面図。
符号の説明
10,110 双ドラム式連続鋳造機
11,12,111,112 ドラム
13,14,113,114 サイド堰
20a,20b 凝固シェル
20c,120c 溶鋼
30 切断装置
130 サイドトリマ装置
S スラブ
St 端部
Sc 中央部
D 段部

Claims (5)

  1. 板幅方向の両端部の厚さが板幅方向の中央部の厚さに比べて薄くなっており、前記中央部の内部に未凝固の溶鋼を残しているスラブを鋳造することができる双ドラム式連続鋳造機と、
    前記双ドラム式連続鋳造機により鋳造された前記スラブの板幅方向の両端部を切断する切断装置と、
    を備えていることを特徴とする双ドラム式連続鋳造設備。
  2. 双ドラム式連続鋳造機の双方のドラムの表面で凝固したシェルを、板幅方向の両端で圧着して、板幅方向の両端部の厚さが板幅方向の中央部の厚さに比べて薄くなっており、前記中央部の内部に未凝固の溶鋼を残したスラブを鋳造し、
    更に前記スラブの板幅方向の両端部を取り除くこと、
    を特徴とするスラブ鋳造方法。
  3. 請求項1に記載の双ドラム式連続鋳造設備において、
    前記双ドラム式連続鋳造機は、板幅方向の両端部の厚さが板幅方向の中央部の厚さに比べて薄くなっており、前記中央部の内部に未凝固の溶鋼を残し、しかも、スラブの上面または下面の一方の面がフラットとなっているスラブを鋳造する双ドラム式連続鋳造機であることを特徴とする双ドラム式連続鋳造設備。
  4. 請求項3に記載の双ドラム式連続鋳造設備において、
    前記切断装置は、
    上刃と下刃を前記スラブの板幅方向の中央部に向けて付勢し、上刃または下刃の一方を、前記スラブの端部と中央部との厚さの違いにより生じたスラブの段部に当接させることにより、前記上刃と前記下刃による切断位置を、前記段部に倣わせるサイドトリマ装置であることを特徴とする双ドラム式連続鋳造設備。
  5. 請求項3に記載の双ドラム式連続鋳造設備において、
    前記切断装置の切断位置が、前記スラブの端部と中央部との厚さの違いにより生じた段部にあることを特徴とする双ドラム式連続鋳造設備。
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