JP2009125328A - 介護用の移乗介助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベッドに寝ていた被介護者を、上半身を起こしてから、キャリー椅子に移乗する。
【解決手段】ベッドB上に、移動・回転ベース板200を配置し、この上に、被介護者Hを乗せた起き上がり補助治具100を乗せる。起き上がり補助治具100の方向を、移動・回転ベース板200の上で調整し、その後、起き上がり補助治具100を鉛直面内で回転させると、被介護者Hの上半身が起きると共に、被介護者Hを乗せたままで、起き上がり補助治具100が、キャリー椅子300上に乗る。キャリー椅子300に起き上がり補助治具100を支持固定して、被介護者Hを移動させていくことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は介護用の移乗介助装置に関するものであり、介護が必要な老齢者や患者等が、ベッドの上で寝ている状態から上半身を起こし、更にベッドからキャリー椅子に乗り移るという動作を、介助するものである。
介護や介助が必要な老齢者や障害者や患者等(以下「被介護者」と称する)が、可能な限り自立した生活をするため、各種の福祉機器が開発され利用されている。
例えば、身体が弱っている被介護者や、脚が不自由な被介護者のために、車椅子が使用されている。車椅子を使用する際には、被介護者が、ベッドと車椅子との間で「乗り移り」をしなければならない。
ベッドと車椅子との間で、被介護者が乗り移りをするためには、被介護者が介護者の介助を受けて乗り移りをする場合と、移動用リフトを利用して乗り移りをする場合(特許文献1参照)とがある。
特開2003−265550
ところで、被介護者が介助を受けつつベッドから車椅子に乗り移りをする場合には、被介護者は、介護者に抱きかかえられつつ、ベッドの上で寝ている状態から上半身を起こし、介護者が被介護者を抱きかかえつつベッドから降ろして、抱きかかえたまま車椅子に近づき、介護者をそっと車椅子に座り込ませるという動作をしなければならない。
逆に、車椅子からベッドに乗り移りをする場合には、上記とは逆の手順での動作が必要になる。
このような「乗り移り」の作業は、被介護者及び介護者の身体的な負担が極めて大きい。
例えば、介護者にとっては、このような介助作業は不安定な姿勢で行う重労働であり、介護者が腰痛などで悩まされることが多い。また、かかる介助作業は、経験と体力を要するため、経験の浅い介護者や体力が不足している介護者には、難しい作業となっていた。
このような問題は、高齢化社会になり介護や介助を必要とする人が多くなるにつれて、顕著になってきている。
特に、いわゆる「老老介護」と言われる、被介護者のみならず、介護者も老齢者である場合には、介護者である老齢者にとって介護することが大きな負担・問題となっていた。
一方、移動用リフトを利用して、乗り移りをする場合には、被介護者は、リフトのシートに乗った状態で吊り上げ、吊り下げされる。
このため、被介護者は、生身の人間でありながら機械により搬送されることに対して、心理的に不安・不満となることがある。また、移動の際に、シートに包みこまれてしまうため、窮屈であり身体的負担や苦痛が大きい。
更に、車椅子を使用してトイレに行き、用便をする場合にも、介護者は被介護者を抱き抱えつつ、車椅子から被介護者を立ち上がらせて、便器の便座の上に着座させるという動作を行なわなければならない。
用便が終わったときには、介護者は再び被介護者を抱き抱えつつ、便器の便座から被介護者を立ち上がらせて、車椅子の上に着座させるという動作を行なわなければならない。
このような行為は、介護者にとっても、被介護者にとっても、重労働であった。
本発明は、上記従来技術に鑑み、被介護者や介護者に対して与える身体的な負担を極力軽減しつつ、
(1)ベッド上において、被介護者の向きを変えると共に、移動することができ、
(2)ベッド上において、被介護者の姿勢を、上半身を起こした姿勢にすることができ、
(3)上半身を起こした被介護者を、キャリー椅子に載せることができ、
(4)用便の際には、被介護者が便座に移動することなく用便をすることができる、
介護用の移乗介助装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の構成は、
起き上がり補助治具と、移動・回転ベース板とを有し、
前記起き上がり補助治具は、
人間の上半身を支持することができる上半身支持板と、上半身に対して上腿を曲げている人間の上腿を支持することができる上腿支持板と、前記上半身支持板と前記上腿支持板とを滑らかに繋ぐ湾曲板とが一体になって形成されており、
前記移動・回転ベース板は、
長方形状をなすと共に長手方向にガイド溝が形成されており、離間しつつ並列状態で配置された複数のガイド板と、
長方形の枠状部材と、この枠状部材にて両端が回転自在に支持されており前記ガイド板の上面を転動すると共にガイド板に接する周面とは反対側の周面が前記枠状部材よりも上方に位置している複数のローラと、前記ガイド溝に係合する係合部材とを備えた移動部材とを備えていることを特徴とする。
また本発明の構成は、
起き上がり補助治具と、移動・回転ベース板と、キャリー椅子とを有し、
前記起き上がり補助治具は、
人間の上半身を支持することができる上半身支持板と、上半身に対して上腿を曲げている人間の上腿を支持することができる上腿支持板と、前記上半身支持板と前記上腿支持板とを滑らかに繋ぐ湾曲板とが一体になって形成されており、
前記移動・回転ベース板は、
長方形状をなすと共に長手方向にガイド溝が形成されており、離間しつつ並列状態で配置された複数のガイド板と、
長方形の枠状部材と、この枠状部材にて両端が回転自在に支持されており前記ガイド板の上面を転動すると共にガイド板に接する周面とは反対側の周面が前記枠状部材よりも上方に位置している複数のローラと、前記ガイド溝に係合する係合部材とを備えた移動部材とを備え、
前記キャリー椅子は、
椅子状をなすフレームと、
このフレームの下部に配置された車輪と、
前記フレームの上面に前記起き上がり補助治具の上腿支持板を載置しつつ支持・固定する支持固定部を備えていることを特徴とする。
また本発明の構成は、
前記起き上がり補助治具には、更に、
上半身に対して曲がっている上腿に対して更に曲がっている下腿を支持することができる下腿支持板が備えられていることを特徴とする。
また本発明の構成は、
前記起き上がり補助治具の前記上腿支持板には、その中央部に穴が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、被介護者が乗った起き上がり補助治具を、移動・回転ベース板の上で、往復移動しつつ水平面内で回転することができ、被介護者の方向を簡単に変化させることができる。
更に、被介護者を乗せた起き上がり補助治具を、鉛直面内で回転させることにより、被介護者の上半身を、簡単かつ小さな力で起き上がらせることができると同時に、被介護者を乗せた起き上がり補助治具を、キャリー椅子の上に移動することができる。
つまり、被介護者の上半身を起こすと共に、被介護者をベッドからキャリー椅子に簡単に移乗することができる。
更に、起き上がり補助治具の上腿支持板に穴を形成しておけば、キャリー椅子から便座に移動することなく、用便をすることができ、利便性が向上する。
この結果、本発明に係る介護用の移乗介助装置を使用すれば、介護者の身体的な負担が大幅に軽減され、介護者の腰痛発生等の故障を防止できる。
また、被介護者の生活行動が広くなり快適な暮らしの一助となる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づき詳細に説明する。
本発明の実施例1に係る、介護用の移乗介助装置を説明する。
まず最初に、図1を参照して、実施例1に係る介護用の移乗介助装置の概要を説明し、その後に詳細構造や詳細な使用状況を説明する。
図1に示すように、介護用の移乗介助装置は、起き上がり補助治具100と、移動・回転ベース板200と、キャリー椅子300を主要部材として構成されている。
これら機器を用いて、被介護者Hを、ベッドBからキャリー椅子300に移乗する場合について概略説明をする。
ベッドBの長手方向に沿い伸長して寝ている被介護者Hの体位を、横向きの体位(側臥の体位)にして、横向き体位となっている被介護者の背面に起き上がり補助治具100を宛がうと共に、ベッドB上に移動・回転ベース板200を配置する。
なお、図1では、被介護者Hの伸長方向がベッドBの幅方向に沿う方向になっている状態を示している。
補助治具100を宛がったまま、被介護者Hの体位を仰向けに戻すと、被介護者Hを乗せた起き上がり補助治具100が、移動・回転ベース板200の上に乗る。起き上がり補助治具100を移動・回転ベース板200上で、ベッドBの幅方向に沿い往復移動しつつ、水平面内で徐々に回転(旋回)していくと、図1の点線で示す状態となり、被介護者Hの伸長方向がベッドBの幅方向に沿う方向になる。
キャリー椅子300を、被介護者Hが寝ているベッドBに横付けする。つまりベッドBは、上方からみて長方形となっているが、その長辺(ベッドの横サイド)の部分に接触してキャリー椅子300を横付けする。
被介護者Hを乗せた起き上がり補助治具100を、移動・回転ベース板200上でキャリー椅子300側にスライド移動させると、図1の実線で示す状態となる。
図1の実線で示す状態になったら、今度は起き上がり補助治具100を、その湾曲部を支点として、鉛直面内で回転していく。そうすると、図1の一点鎖線で示すように、起き上がり補助治具100の回転と共に被介護者Hの上半身が起き上がっていき、最終的には、図1の二点鎖線で示すように、キャリー椅子300の上に、起き上がり補助治具100が載置され、この起き上がり補助治具100の上に被介護者Hが座った状態となる。
図1の二点鎖線の状態のままで、キャリー椅子300を移動させていくことができる。つまり、キャリー椅子300と起き上がり補助治具100とが連結して、車椅子と同等な移動器具となり、被介護者Hを移動していくことができる。
次に、この介護用の移乗介助装置の各構成要素について、詳細に説明する。
図2(a)は起き上がり補助治具100を示す平面図、図2(b)はその正面図、図2(c)はその右側面図である。
図2(a)〜(c)に示すように、起き上がり補助治具100は、上半身支持板110と、上腿支持板120と、湾曲板130とが一体になって形成された板材である。この起き上がり補助治具100は、図2(b)の正面図で見たときに、ほぼL形となった板である。
この起き上がり補助治具100は、図3(a),(b)に示すように、被介護者Hが寝た状態で乗るものである。このとき、上半身支持板110は、被介護者Hの上半身を支持することができる広さと剛性を有し、上腿支持板120は、被介護者Hの上腿を支持することができる広さと剛性を有し、湾曲板130は上半身支持板110と上腿支持板120とを滑らかに繋いでいる。
湾曲板130の曲率半径は、例えば80〜120mmとしており、曲率半径の中心点C1が、被介護者Hの重心(腹部の内部の一点(丹田))C2よりも、被介護者Hの頭側になるようにしている。このようにしておけば、上半身支持板110を起こしていくときの力(モーメント力)が小さくても、簡単に上半身支持板110を起こしていくことができる。
なお実際の製品では、起き上がり補助治具100の面のうち、被介護者Hが乗る側には、クッション材を配置するが、図面ではこのクッション材は図示省略している。
図4(a)は移動・回転ベース板200を示す平面図、図4(b)はその左側面図、図4(c)はその正面図である。
移動・回転ベース板200の連結板210上には、長方形状をなす2つのガイド板220,230が、離間しつつ並列配置されている。この例では、ガイド板220とガイド板230とは、ハの字状になって配置されている。
各ガイド板220,230には、ガイド溝221,231が形成されている。
ガイド板220の上面には、このガイド板220の長手方向に沿い転動・移動する移動部材240が配置されている。
移動部材240は、鋼板で形成した長方形の枠状部材(ケージ)241に、複数(本例では10個)のローラ242を備えている。各ローラ242は、その両端が枠状部材241により回転自在に支持され脱落しないようになっている。
そして、各ローラ242の回転軸が相互に平行で、且つ、各ローラ242の回転軸が枠状部材241の長手方向に対して直交するように、各ローラ242が枠状部材241の長手方向に沿い相互に間隔を空けて順に並んで配置されている。
しかも各ローラ242は、下側の周面が枠状部材241よりも下方に位置して、ガイド板220の上面を転動することができる。また各ローラ242は、上側の周面が枠状部材241よりも上方に位置している。
この枠状部材241とローラ242とを組み合わせた部材は、「フラットローラ(商標)」として市販されている部材であり、これを本願では利用している。
枠状部材241の先頭側にはガイドピン243が備えられており、枠状部材241の後尾側にはガイドピン244が備えられている。ガイドピン(係合部材)243,244は、ガイド板220のガイド溝221に嵌入することによりガイド溝221に係合している。したがって、ガイドピン243,244がガイド溝221に嵌入してガイドされることにより、移動部材240は、ガイド板220の上面において長手方向に沿い転動移動することができる。
ガイド板220の上面には、その長手方向に沿い転動・移動する移動部材250が配置されており、ガイド板230の上面には、その長手方向に沿い転動・移動する移動部材260,270が配置されている。
これらの移動部材250,260,270の構造及び動作は、移動部材240と同様であり、枠状部材251,261,271と、ローラ252,262,272と、前側のガイドピン253,263,273と、後側のガイドピン254,264,274を有している。
図5(a)はキャリー椅子300を示す平面図、図5(b)はその正面図、図5(c)はその側面図である。
図5(a)〜(c)に示すように、キャリー椅子300は、椅子状をなすフレーム310と、フレーム310の下部に配置されたキャスター輪(車輪)320と、フレーム310の上面に配置した支持固定部330を有している。
フレーム310は、4本の脚フレーム311と、この脚フレーム311に対して高さ位置が調整可能に取り付けられた上部フレーム312と、ひじ掛け313と、上部フレーム312の上面を覆う上面板314を有している。上面板314には穴314aが形成されている。
このキャリー椅子300の上面板314の上には、起き上がり補助治具100の上腿支持板120を載置することができる。
支持固定部330は、右サイドに2つ、左サイドに2つ配置されている。各支持固定部330は、操作レバー331と、この操作レバー331に対して屈曲して連結された係止ピン332と、操作レバー331を回動自在に支持する支持部333とを有している。
このキャリー椅子300の上面板314の上に、起き上がり補助治具100の上腿支持板120を載置したときに、操作レバー331を回動させて、係止ピン332を上腿支持板120の上面側に突出させることにより、上腿支持板120を、係止ピン332と上面板314とで挟んで、支持・固定することができる。
また、このようにして、上腿支持板120を、係止ピン332と上面板314とで挟んで支持・固定した後に、操作レバー331を回動させて、係止ピン332を上腿支持板120の面から外れた位置にシフトすることより、上腿支持板120をキャリー椅子300から離すことができる。
なお、キャリー椅子300には、通常の車椅子に備えられている「背もたれ部」に相当する部材は備えていない。これは、起き上がり補助治具100を、このキャリー椅子300の背後側から移動させていってキャリー椅子300に固定・支持することができるように、意図して、背もたれ部を備えない構造としたものである。
仮に「背もたれ部」があった場合には、起き上がり補助治具100をキャリー椅子300に向かって移動させていく場合に、背もたれ部を水平に倒すなどする工夫が必要になり、構成が複雑になる問題が生じる。また、背もたれ部の代わりに、起き上がり補助治具100の上半身支持板110があるので、これが背もたれ部としての機能を発揮するので問題はない。
上記構成となっている、起き上がり補助治具100と、移動・回転ベース板200と、キャリー椅子300を用いて、ベッドに寝ていた被介護者Hを、キャリー椅子300の上に着座させる詳細な動作を、図6(a)〜(d)を参照して説明する。
まず図6(a)に示すように、被介護者Hは、介護者の介助を受けつつ、膝関節を曲げて膝を立て、また、腹部の前面で両腕を組む。
図6(b)に示すように、被介護者Hの体位を横向きの体位(側臥の体位)にする。この側臥の体位となっている被介護者Hの背面に、起き上がり補助治具100を宛がう。これにより、被介護者Hの上半身の背面に上半身支持板110が接触し、曲げた膝に上腿支持板120が差し込まれた状態となる。
また、移動・回転ベース板200をベッドB上に配置する。このとき、ガイド板220,230の長手方向が、ベッドBの幅方向に沿うように配置する。
補助治具100を宛がったまま、被介護者Hの体位を仰向けに戻すと、図6(c)に示すように、被介護者Hを乗せた起き上がり補助治具100が、移動・回転ベース板200の上に乗る。
起き上がり補助治具100を、移動・回転ベース板200上で、ベッドBの幅方向に沿い往復移動しつつ水平面内で徐々に回転(旋回)させていく。
移動・回転ベース板200の移動部材240〜270のローラと、起き上がり補助治具100の上半身支持板110との間の摩擦抵抗が少ないと共に、移動部材240〜270のローラが回転移動していき、しかも、ローラにガタがあるため、起き上がり補助治具100を移動・回転ベース板200上で往復移動しつつ、旋回力を与えると、往復移動に伴い、起き上がり補助治具100が、次第に、しかもスムーズに、水平面内にて回転していく。
なお、ローラの回転に伴い移動部材240〜270が移動していくため、移動部材240〜270の移動距離の2倍の距離だけ、起き上がり補助治具100が移動していく。
このようにして起き上がり補助治具100を回転させていき、被介護者Hの伸長方向が、ベッドBの幅方向に沿う方向になったら、起き上がり補助治具100の往復移動と回転移動を停止する。
ベッドBの横サイドにキャリー椅子300をセットしておき、被介護者Hを乗せた起き上がり補助治具100を、移動・回転ベース板200上でキャリー椅子300側にスライド移動させる。
次に、起き上がり補助治具100を、その湾曲部130を支点として、鉛直面内で回転していく。そうすると、起き上がり補助治具100の回転と共に被介護者Hの上半身が起き上がっていき、最終的には、キャリー椅子300の上に、起き上がり補助治具100が載置され、この起き上がり補助治具100の上に被介護者Hが座った状態となる。
このとき、上半身支持板110には被介護者Hの上半身の体重がかかるが、下半身の体重は、支点となる湾曲板130からみて、上腿支持板120側にかかり、しかも、被介護者Hの重心は上腿支持板120側に位置するので、軽い(弱い)力であっても、起き上がり補助治具100を回転させていくことができる。
この結果、介護者は軽い力でもって、被介護者Hの上半身を起こすことができると共に、被介護者Hをキャリー椅子300上に着座させることができる。
支持固定部330により、起き上がり補助治具100をキャリー椅子300に固定し、キャリー椅子300を移動していくことにより、被介護者Hを移動させていくことができる。
被介護者Hを、キャリー椅子300からベッドBに移動するには、上記と逆の手順を採る。
なお、キャリー椅子300を使用せずに、通常の車椅子を使用する場合には、起き上がり補助治具100と、移動・回転ベース板200のみを使用して、被介護者Hの上半身を起こしてベッドBのサイドに移動させることができる。
次に上記実施例1の変形例に相当するものを、実施例2として説明する。
図7(a)は起き上がり補助治具100Aを示す正面図、図7(b)はその右側面図である。
図7(a)(b)に示すように、起き上がり補助治具100Aは、上半身支持板110と、上腿支持板120と、湾曲板130とが一体になって形成された板材である。
しかも、上腿支持板120の中央には、穴121が形成されている。
この起き上がり補助治具100Aを、図5に示すキャリー椅子300に支持固定したときには、起き上がり補助治具100Aの穴121と、キャリー椅子300の穴314aとが連通する。
したがって、起き上がり補助治具100Aが支持固定されたキャリー椅子300が、トイレに入り便座をまたぐ状態となって、便座の上方に、補助治具100Aの穴121とキャリー椅子300の穴314aを位置させることができる。
このような状態にすれば、起き上がり補助治具100Aの上腿支持板120a上に着座した被介護者Hは、用便をすることができる。
つまり、被介護者Hは、起き上がり補助治具100Aを支持固定したキャリー椅子300から便座に移動することなく、用便をすることができる。
図8(a)は起き上がり補助治具100Bを示す平面図、図8(b)はその正面図である。
図8(a)(b)に示すように、起き上がり補助治具100Bは、上半身支持板110と、上腿支持板120と、湾曲板130のみならず、上腿支持板120に対して直角に配置された下腿支持板140と、この下腿支持板140に対して直角に配置された足裏支持板150を有しており、これらが一体になって形成された板材である。
この起き上がり補助治具100Bを用いれば、図9(a)(b)に示すように、被介護者Hの上半身を上半身支持板110で支え、上半身に対して曲がっている上腿を上腿支持板120で支え、上半身に対して曲がっている上腿に対して更に曲がっている下腿を下腿支持板140で支え、足裏を足裏支持板150で支えることができる。
この起き上がり補助治具100Bも、図5に示すキャリー椅子300や、後述する図10に示すキャリー椅子300Aに、支持固定することができる。
図10(a)はキャリー椅子300Aを示す平面図、図10(b)はその正面図、図10(c)はその側面図である。
図10(a)〜(c)に示すように、キャリー椅子300Aは、椅子状をなすフレーム310と、フレーム310の下部に配置されたキャスター輪(車輪)320と、フレーム310の上面に配置した支持固定部330を有している。これらの構造は、図5に示すキャリー椅子300と同じである。
更に、このキャリー椅子300Aは、足置き板340を備えている。
キャリー椅子300Aの上面に固定した起き上がり補助治具100(100A,100B)の上に着座した被介護者Hは、その足裏を足置き板340の上に置くことができる。
図11(a)は移動・回転ベース板200Aを示す平面図、図11(b)はその左側面図、図11(c)はその正面図である。
移動・回転ベース板200Aの連結板210上には、長方形状をなす2つのガイド板220,230が、離間しつつ並列配置されている。この例では、図4に示すものと異なり、ガイド板220とガイド板230とは、平行状態になって配置されている。
各ガイド板220,230には、ガイド溝221,231が形成されている。
ガイド板220の上面には、このガイド板220の長手方向に沿い転動・移動する移動部材240A,250Aが配置され、ガイド板230の上面には、このガイド板230の長手方向に沿い転動・移動する移動部材260A,270Aが配置されている。
この移動・回転ベース板200Aの構成は、図4に示す移動・回転ベース板200に対して、ガイド板220とガイド板230とが平行状態になっている部分の他は、同様な構成となっている。
本発明の実施例1に係る移乗介助装置を示す概要図である。 本発明の実施例1に用いる起き上がり補助治具を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 本発明の実施例1に用いる起き上がり補助治具の使用状態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の実施例1に用いる移動・回転ベース板を示し、(a)は平面図、(b)はその左側面図、(c)はその正面図である。 本発明の実施例1に用いるキャリー椅子を示し、(a)は平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。 実施例1の移乗介助装置の使用状態を説明する説明図である。 起き上がり補助治具の他の例を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 起き上がり補助治具の更に他の例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 図8に示す起き上がり補助治具の使用状態を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 キャリー椅子の他の例を示し、(a)は平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。 移動・回転ベース板の他の例を示し、(a)は平面図、(b)はその左側面図、(c)はその正面図である。
符号の説明
100,100A,100B 起き上がり補助治具
110 上半身支持板
120 上腿支持板
121 穴
130 湾曲板
140 下腿支持板
150 足裏支持板
200,200A 移動・回転ベース板
210 連結板
220,230 ガイド板
240,250,260,270,240A,250A,260A,270A 移動部材
300,300A キャリー椅子
310 フレーム
320 キャスター輪
330 支持固定部
340 足置き板
H 被介護者
B ベッド

Claims (4)

  1. 起き上がり補助治具と、移動・回転ベース板とを有し、
    前記起き上がり補助治具は、
    人間の上半身を支持することができる上半身支持板と、上半身に対して上腿を曲げている人間の上腿を支持することができる上腿支持板と、前記上半身支持板と前記上腿支持板とを滑らかに繋ぐ湾曲板とが一体になって形成されており、
    前記移動・回転ベース板は、
    長方形状をなすと共に長手方向にガイド溝が形成されており、離間しつつ並列状態で配置された複数のガイド板と、
    長方形の枠状部材と、この枠状部材にて両端が回転自在に支持されており前記ガイド板の上面を転動すると共にガイド板に接する周面とは反対側の周面が前記枠状部材よりも上方に位置している複数のローラと、前記ガイド溝に係合する係合部材とを備えた移動部材とを備えている
    ことを特徴とする介護用の移乗介助装置。
  2. 起き上がり補助治具と、移動・回転ベース板と、キャリー椅子とを有し、
    前記起き上がり補助治具は、
    人間の上半身を支持することができる上半身支持板と、上半身に対して上腿を曲げている人間の上腿を支持することができる上腿支持板と、前記上半身支持板と前記上腿支持板とを滑らかに繋ぐ湾曲板とが一体になって形成されており、
    前記移動・回転ベース板は、
    長方形状をなすと共に長手方向にガイド溝が形成されており、離間しつつ並列状態で配置された複数のガイド板と、
    長方形の枠状部材と、この枠状部材にて両端が回転自在に支持されており前記ガイド板の上面を転動すると共にガイド板に接する周面とは反対側の周面が前記枠状部材よりも上方に位置している複数のローラと、前記ガイド溝に係合する係合部材とを備えた移動部材とを備え、
    前記キャリー椅子は、
    椅子状をなすフレームと、
    このフレームの下部に配置された車輪と、
    前記フレームの上面に前記起き上がり補助治具の上腿支持板を載置しつつ支持・固定する支持固定部を備えている
    ことを特徴とする介護用の移乗介助装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記起き上がり補助治具には、更に、
    上半身に対して曲がっている上腿に対して更に曲がっている下腿を支持することができる下腿支持板が備えられている
    ことを特徴とする介護用の移乗介助装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項において、
    前記起き上がり補助治具の前記上腿支持板には、その中央部に穴が形成されていることを特徴とする介護用の移乗介助装置。
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