JP3509574B2 - 身体支持装置 - Google Patents

身体支持装置

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JP3509574B2
JP3509574B2 JP26215798A JP26215798A JP3509574B2 JP 3509574 B2 JP3509574 B2 JP 3509574B2 JP 26215798 A JP26215798 A JP 26215798A JP 26215798 A JP26215798 A JP 26215798A JP 3509574 B2 JP3509574 B2 JP 3509574B2
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山口県
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体を支持する機
能を必要とする福祉医療機器に係り、身体障害者、病弱
者等の入浴に使用されるリクライニング椅子、搬送用ス
トレッチャー、手術台、各種治療椅子、理髪用椅子、身
体障害者・病弱者用ベッド等で、搭乗者の移乗が容易で
介護者の労働負担及び疲労度の軽減を提供する身体支持
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】福祉医療機器においては運搬・介護・治
療・検査等の作業を被介護者・患者・受診者などに施す
ために、それらの身体を支持するための装置が設けられ
ている。これらの装置に乗せられる被介護者・患者・受
診者などの搭乗者の姿勢支持方式には大別して座位姿勢
と仰臥姿勢の方式がある。しかし、座位方式は、搭乗者
に窮屈な体勢を維持することを強要することによって無
駄な筋力を使わせることになる。また、筋力が弱ってい
る搭乗者はその姿勢を維持することができず、装置から
ずり落ちる可能性もある。一方、仰臥方式では介護・治
療・検査等を行う作業者に身を預けた形になり、搭乗者
の自立意欲を減退させる欠点がある。また、装置への移
乗時には作業者は身体に障害がある搭乗者を抱え上げる
介助が必要であり、作業者の筋力負担が大きいことが問
題となっている。
【0003】これらの問題点を解決するために、座位か
ら仰臥に姿勢変形できる装置は従来より開発されてい
る。例えば、身体障害者、病弱者等の入浴に使用される
入浴用リクライニング椅子(従来方式1)が特開平6−
335513号公報に開示されている。しかしその発明
においては、仰臥姿勢での座部高さが座位姿勢の高さ、
又は患者用ベットの高さに固定されており、搭乗者に洗
浄、介助、検査、治療等の作業を行う介護者、検査者、
医者等の作業者に好適な座部高さに調整できないこと
と、姿勢変形中に搭乗者の上半身の位置移動が激しい等
の難点がある。このため、従来の身体支持装置において
は、作業者は搭乗者の姿勢変化によって作業者の姿勢と
位置を大きく変えながら作業を進めることを余儀なくさ
れている。搭乗者の座部の高さを調整できるものとして
は、例えば、介護用トロリー(従来方式2)が実開平6
−38954号公報に開示されているが、座部と水平に
一体となった背もたれ部を昇降させる構成であり、搭乗
者の座部高さと姿勢に応じた背もたれ部の傾斜ができな
い難点がある。前記それぞれの方式の比較を表1に示
す。
【0004】
【表1】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】搭乗者に対しては、着
座しやすい座部高さの座位姿勢と楽な仰臥姿勢を提供
し、座位姿勢から仰臥姿勢に姿勢変形する際には恐怖感
を感じさせないことである。一方、搭乗者に洗浄、介
助、検査、治療等を行う作業者に対しては、作業者の身
長差や作業内容に応じて座部の自由な高さ調整を提供
し、また、作業者が目的とする洗浄、介助、検査、治療
等の作業対象位置は搭乗者の姿勢変形が生じても位置移
動を極力小さく抑えることである。更に、これらの課題
を従来技術で解決するためには複数の駆動源を必要と
し、装置の大型化や重量と製作費の増大に繋がることが
明らかであった。本発明は、搭乗者の上半身の位置移動
を極力抑えながら、搭乗者に好適な高さの座位姿勢から
作業者に好適な高さの仰臥姿勢までを連続的に姿勢変形
させ、かつ仰臥姿勢では搭乗者の好適な姿勢を維持した
まま作業者に好適な高さに調整することを一つの駆動源
で可能にする身体支持装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記に鑑み
鋭意研究の結果、次の手段によりこの課題を解決した。 (1)座部1と揺動自在な背もたれ部2及び背もたれ部
2背部に配設した背もたれフレーム20と、座部1を支
える後方に延出部3’を有する座フレーム3とを備える
身体支持装置において、同一な3角形をなす支点a、
b、c及びa’、b’、c’をそれぞれ設けた主動ロッ
カーアーム13及び従動ロッカーアーム14を、離れた
位置で前後に配置し、前記支点a及びa’を固定の基台
5もしくはこれより延出した部材に各々回転自在に支持
し、支点b及びb’を座フレーム3の後方延出部3’に
間隔を置いて回転自在に各々支持し、残る支点c及び
c’は連結ロッド15で回転自在に互いに連結してリン
ク機構を構成し、さらに主動ロッカーアームに配設した
上部支点27に、主動ロッカーアーム揺動用のピストン
ロッド先端を枢支してなる座部1と背もたれ部2を昇降
可能にする駆動手段を設け、主動ロッカーアーム13を
揺動させることによって、シートの座部1が円弧を描く
平行運動を得て昇降を可能ならしめたことを特徴とする
身体支持装置。
【0007】(2)座部1と揺動自在な背もたれ部2を
有するシートと、該シートの座部1を支える後方に延出
部3’を備えた座フレーム3と、背もたれ部2を支える
背もたれフレーム20と、座フレーム3を昇降可能にす
る駆動手段と、座部1の昇降に独立な位置で、背もたれ
部2の背部位置に接触する固定の基台5上部より延出し
た延出部材6先端に設けた第1係止手段21と、揺動に
より背もたれ部2及び背もたれフレーム20が水平に近
付くに従って、前記座フレーム3の後方延出部3’と接
触する背もたれフレーム20に突設した又は座フレーム
3の後方延出部3’に突設した第2係止手段(9、
9’)によって、背もたれ部2の揺動範囲を制限する背
もたれ部2揺動範囲制限手段を配置した構成において、
シートが昇降する間に、一定の高さまでは、背もたれ部
2は座部1の昇降に独立な位置にある第1係止手段21
に支承されて、座部1と背もたれ部2のなす角度を可変
ならしめ、それを越える高さにおいては、背もたれ部2
は第1係止手段21を離れて、第2係止手段(9、
9’)に支持され、一定角度を保持したまま昇降できる
ようにしたことを特徴とした身体支持装置。
【0008】(3)シートの昇降運動に水平移動を付加
した請求項1に記載の駆動手段を用いることにより、背
もたれ部2と第1係止手段21が接触する辺りから背も
たれ部2上部端面の自由端までの部分の位置移動を低減
したことを特徴とする(1)又は(2)項に記載の身体
支持装置。 (4)前記主動ロッカーアーム13及び従動ロッカーア
ーム14を含むリンク機構を、座部1の左右側面下部に
各々配設したことを特徴とする(1)又は(3)項のい
ずれか1項に記載の身体支持装置。 (5)座部1と揺動自在な背もたれ部2を有するシート
と、該シートの座部1を支える後方に延出部を備えた座
フレーム3と、背もたれ部2を支える背もたれフレーム
20と、座フレーム3を昇降可能にする駆動手段によ
り、座部1及び背もたれ部2が上昇された時に、座部1
と仰臥状態の背もたれ部2の下方に、前方に開かれた広
い空間部が形成されることを特徴とする(1)〜(4)
項のいずれか1項に記載の身体支持装置。 (6)基台5の後部底面と、前部底面に車輪X18、車
輪Y19を配設し、装置全体を走行可能としたことを特
徴とする(1)〜(5)項のいずれか1項に記載の身体
支持装置。 (7)身体支持装置が、上下左右に多数のシャワーノズ
ルが配設されている横型全身シャワー浴装置内に送入さ
れて使用されるものであることを特徴とする(1)〜
(6)項のいずれか1項に記載の身体支持装置。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明の身体支持装置の実
施の形態の概要を下記に記述する。前記身体支持装置
は、身体を支持するための脚置き部と座部及び揺動自在
な背もたれ部と、これらを駆動するための駆動手段と、
該駆動手段を格納する基台で構成され、該身体支持装置
の両側面下部に、座面の上下動及び座部と背もたれ部の
なす角度を可変するための、任意の同一な三角形をなす
主動ロッカーアームと従動ロッカーアームを任意の離れ
た位置に平行に配置し、前記駆動手段により主動ロッカ
ーアームを揺動することによって、従動ロッカーアーム
が追動する回転リンク機構と、さらに脚置き部の位置
を、座部と同一平面から座位状態のとき脚置き部の回転
中心が座面下部に移動し、かつ脚置き部が座面下部に折
り畳むことが可能な、前記回転リンク機構に追動する多
節からなるリンク機構を有し、二つのリンク機構は同一
の駆動手段によって駆動される。
【0010】また、基台上部より延出した部材先端に設
けたローラと、背もたれ部下部に固着した当接具又は座
フレームに固着した支持具9’によって、背もたれ部の
一定の高さまでは前記ローラによって座部と背もたれ部
のなす角度を可変ならしめ、それを越える高さにおいて
は背もたれ部は前記当接具又は前記支持具に支持されて
一定角度を保持したまま昇降する。その保持一定角度
は、背もたれ下部に固着した当接具又は座フレームに固
着した支持具によって調整可能とする。座部と背もたれ
部の昇降運動は水平移動を付加した駆動手段により、前
期ローラ及び当接具の働きと相俟って、搭乗者の頭部位
置の移動を極力小さく座位姿勢から仰臥姿勢に変形させ
ることができる。以上のことから、一つの駆動源のため
小型化、軽量化、製作費の低減化が可能で、搭乗者の上
半身の位置移動を極力抑えながら、搭乗者に好適な高さ
の座位姿勢から作業者に好適な高さの仰臥姿勢までを連
続的に姿勢変形させ、かつ仰臥姿勢では搭乗者の好適な
姿勢を維持したまま作業者に好適な高さに調節すること
のできる身体支持装置を提供する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の身体支持装置の実施例とし
て、シャワー入浴用のストレッチャーに適用した場合の
構成及び作用を図に基いて詳細に説明する。図1は本発
明のストレッチャーの外観斜視図、図2はストレッチャ
ーを送入した全身シャワー浴装置、図3は座位正面図、
図4は傾斜位置正面図、図5は水平位置正面図、図6は
図5の拡大正面図、図7は図6の平面図、図8は図6の
右側面図、図9は本発明の支持手段(a)(b)の比較
説明図、図10は駆動手段(c)(d)の比較説明図、
図11は本発明の駆動手段(e)(f)(g)の作用説
明図、図12は背もたれ角度と座面及び目の高さグラ
フ、図13は駆動シリンダストロークと座面高さグラ
フ、表1は本発明の方式と従来方式の比較表である。図
1〜図11において、1は座部、2は背もたれ部、3は
座フレーム、4は駆動手段、5は基台、6は部材、7は
角度7、8は角度8、9は当接具、9’は支持具、10
は直線運動、10’は円弧運動、11、11’及び1
1”は背もたれ部の座位姿勢時ローラ21接触部付近、
12、12’及び12”は背もたれ部の自由端、13は
主動ロッカーアーム、14は従動ロッカーアーム、15
はロッド、16は駆動シリンダ、17は円弧、18は車
輪X、19は車輪Y、20は背もたれフレーム、21は
ローラ、23はバネ、24は脚置き部、25は回転中
心、26は下部支点、27は上部支点、28は全身シャ
ワー浴装置、29は入浴者、30はシャワーノズル、1
00はストレッチャー、をそれぞれ示す。
【0012】図2に示したように、ストレッチャー10
0は、基台5に車輪Y(キャスター等)19と車輪X1
8を取り付け走行可能とし、座部1や背もたれ部2の下
方に、前方に開かれた空間部を形成できることが特徴で
ある。この空間部を利用してストレッチャーを全身シャ
ワー浴装置28内に送入した後に、仰臥姿勢の高さ調整
と、全身シャワー浴装置28内の全体に取り付けた複数
のシャワーノズル30から、入浴者29の臀部や背部及
び全体にシャワーを噴射することが可能となる。図1及
び図3〜図11において、着座し易い座位姿勢と搭乗者
の高さ調整ができる楽な仰臥姿勢を提供するために、座
部1と揺動自在な背もたれ部2を有するシートと、該シ
ートの座部1を支える座フレーム3と、該座フレーム3
を昇降可能にする任意の駆動手段4と、基台5又はそれ
から延出した部材6などの座部1の昇降に独立な位置及
び背もたれフレーム20などの座部1の昇降に追従する
位置の2箇所に、背もたれ部2の揺動を制限する支持手
段であるローラ21や当接具9(図9又は図11の支持
具9’でもよい)などの2つの支持手段を配置した構成
とし、図11において、任意の同一な3角形をなす支点
a、b、c及びa’、b’、c’をそれぞれ設けた主動
ロッカーアーム13及び従動ロッカーアーム14を、任
意の離れた位置に平行に配置し、前記支点a及びa’を
基台5もしくはこれより延出した部材6に回転自在に保
持し、支点b及びb’を座フレーム3の一部で回転自在
に互いに連結し、残る支点c及びc’もロッド15で回
転自在に互いに連結した回転リンク機構を構成して、主
動ロッカーアーム13を駆動シリンダ16の伸縮又は電
動機と減速器の回転によって揺動させることによって、
その揺動がロッド15及び座フレーム3を介して従動ロ
ッカーアーム14を追動させ、シートの座部1が円弧1
7を描く平行運動を得る駆動手段を可能ならしめる手段
を講じた。上記の駆動シリンダとシート座部の関係を、
図13において、駆動シリンダストロークと座面高さの
グラフ、に示した。
【0013】シートが昇降する間に、一定の高さh3
(図9)までは、背もたれ部2は座部1の昇降に独立な
位置にあるローラ21に支持されて座部1と背もたれ部
2のなす角度7を可変ならしめ(図9(a))、それを
越える高さh4においては、背もたれ部2はローラ21
を離れて座部1の昇降に追従する位置にある支持具9’
(当接具9でもよい)に支持されて一定角度8を保持し
たまま昇降する(図9(b))手段を用いる。
【0014】次に、搭乗者の姿勢変形による恐怖感の解
消と、姿勢変形による搭乗者の上半身の位置移動を小さ
くする課題を解決するために、図10において、座部1
が上昇時には前へ、下降時には後ろへ水平移動するよう
な直線運動10、又は昇降に連動して座部1が円弧軌跡
を描く円弧運動10’等が可能なように、シートの昇降
運動に水平移動を付加した駆動手段を用いることによ
り、背もたれ部の支持手段ローラ21が接触する辺り1
1から背もたれ部の自由端12までの部分の位置移動
(11→11’→11”、12→12’→12”)を極
力小さく抑えた。上記の状態を、図12において、背も
たれ角度と座面及び目の高さグラフ、に示した。
【0015】以下に、シャワー入浴用ストレッチャーの
詳細な構成と動作を述べる。図4において、 (1)基台5の後部に車輪X18、前部に車輪Y19の
走行手段を配置する。図11において、 (2)任意の同一な3角形をなす支点a、b、c及び
a’、b’、c’をそれぞれ設けた主動ロッカーアーム
13及び従動ロッカーアーム14を、任意の離れた位置
に平行に配置する。 (3)主動ロッカーアーム13の支点aを基台5に、従
動ロッカーアーム14の支点a’を基台5の上部より延
出した部材6に回転自在に支持する。 (4)主動ロッカーアーム13の支点bと、従動ロッカ
アーム14の支点b’を座フレーム3によって回転自在
に互いに連結する。 (5)主動ロッカーアーム13の支点cと、従動ロッカ
ーアーム14の支点c’をロッド15によって回転自在
に互いに連結する。 (6)1端が基台5の下部にある下部支点26と、他端
が主動ロッカーアーム13中ほどにある上部支点27と
回転自在に連結された駆動シリンダ16を配置する。
【0016】図5において、 (7)駆動シリンダ16を伸ばすと、主動ロッカーアー
ム13が時計回りに揺動し、従動節となる従動ロッカー
アーム14も同方向に追動し、主動ロッカーアーム13
と従動ロッカーアーム14に連結された座フレーム3
が、座部1と一体となって前方に平行移動しながら上昇
する。図3において、 (8)駆動シリンダ16を縮めると、主動ロッカアーム
13が反時計回りに揺動し、従動節となる従動ロッカー
アーム14も同方向に追動し、主動ロッカーアーム13
と従動ロッカーアーム14に連結された座フレーム3
が、座部1と一体となって後方に平行移動しながら下降
する。 (9)背もたれ部2を載せた背もたれフレーム20が座
部1に対して水平状態から起立状態まで揺動できるよう
に、座フレーム3に背もたれフレーム20の一端を回転
自在に連結する。 (10)座位姿勢のとき背もたれフレーム20が起立状
態に、水平な仰臥姿勢のとき背もたれフレーム20が水
平状態になるように、ローラ21を基台5の上部から延
出した部材6の先端に配置し、背もたれフレーム20を
ローラ21で支持する。
【0017】図5において、 (11)仰臥者の好適な背もたれ傾斜を支持する当接具
9(座フレーム3に固着した支持具9’でもよい)を背
もたれフレーム20の下方に配置する。図3において、 (12)座部1の最低高さで起立状態にある背もたれフ
レーム20は、ローラ21に支持されて座部1の上昇に
連動して傾斜が徐々に緩やかになる。図4、図5におい
て、 (13)座部1の上昇に連動して徐々に傾斜の緩やかに
なった背もたれフレーム20は、ローラ21で支持さ
れ、同時に当接具9を介して座フレーム3でも支持され
る座部高さを越えると、座部1の上昇に連動した背もた
れ部2の傾斜変化は停止され、背もたれフレーム20は
当接具9を介して座フレーム3単独で支持されるように
なり、座部の最高高さまで背もたれ部2の傾斜は一定に
なる。 (14)このとき、背もたれ部2の一定傾斜角度は当接
具9を調整して、搭乗者が最も楽な角度になるようにす
る。図5は一定傾斜角度が0度の場合である。 (15)座部1が最高高さから降下され、背もたれ部2
がローラ21でも支持される座部高さまでは、背もたれ
フレーム20は当接具9を介して座フレーム3単独で支
持され、背もたれ部2の傾斜は一定角度に保持される。
【0018】図3、図4において、 (16)背もたれフレーム20が当接具9を介して座フ
レーム3に支持され、同時にローラ21でも支持される
座部高さから座部1を下降させると、背もたれフレーム
20はローラ21単独で支持されて、座部1の降下に連
動して最低高さまでに背もたれ部2の傾斜は徐々に急勾
配になる。 (17)背もたれ部2が着座者の方に倒れないように背
もたれフレーム20と従動ロッカーアーム14の間にバ
ネ23を配置する。 (18)脚置き部24は背もたれフレーム20と連動す
るすべり対偶を含んだ回転リンク機構を構成する。図3
〜図5において、 (19)背もたれ部2が水平な仰臥姿勢であれば脚置き
部24は水平になり、背もたれ部2が傾くと脚置き部2
4はその回転中心25が座部1の下方に移動しながら傾
く。更に、座位姿勢になると着座者の動作に邪魔になら
ないように脚置き部24は座部1の下部に折り畳まれ
る。図4、図5において、 (20)座位姿勢で座部1の下部に折り畳まれた脚置き
部24は、座部1の上昇に従った背もたれフレーム20
の傾斜が緩やかになることと連動して、脚置き部24は
その回転中心25が座部1の下方から前方に移動しなが
ら時計回りに追動する。更に、背もたれフレーム20の
傾斜が緩やかになると、脚置き部24は座部1の下部か
ら完全に出て傾斜角度が緩やかになり、背もたれフレー
ム20が水平になれば脚置きの部24も水平になる。
【0019】以上に記した本発明装置の特徴は表1に従
来方式との比較で略説した。表1に見られるごとく本発
明方式では全ての項目で○印(可能)であるが、従来方
式1及び2ではどちらも○印は2項目のみである。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が発揮
される。 1.本願の請求項1の発明によれば、搭乗者の座部の昇
降と姿勢変形の調整が簡単で、搭乗者の膝の高さの座位
姿勢から仰臥姿勢に至る連続姿勢変形が可能であるた
め、例えば身体に障害のある被介護者や患者を、作業者
一人の介助で、又は介助がなくても本装置に移乗させる
ことが可能で、作業者の軽労化と省人化に大きな効果が
あり、また搭乗者が自力での移乗に努力することを通し
て自立意欲を向上させることができる。さらに、構成が
簡単で駆動源が少なくなるため、身体支持装置の小型
化、軽量化、製作費の低減にも貢献できる。
【0021】2.本願の請求項2の発明によれば、仰臥
姿勢に移行した時点で、背もたれ部を一定角度に保持し
たままで昇降できるため、搭乗者に楽な姿勢を提供で
き、また、治療、検査、洗浄を行う作業者の身長差や作
業内容に応じて作業者に好適な座部高さ及び背もたれ角
度が自由に得られるため、作業者の肉体疲労を軽減でき
る。 3.本願のの請求項3の発明によれば、搭乗者の座位姿
勢から仰臥姿勢への姿勢変化の間、頭部の位置移動を低
減することができることから、三半規管の揺動に伴う搭
乗者の恐怖感を解消できる。また、搭乗者の上半身に洗
浄・治療・検査等の作業対象位置がある場合には、搭乗
者の姿勢変形が生じても作業対象位置の移動が小さいこ
とによって、作業者の姿勢と位置をあまり変える必要が
なく、極めて好適な作業環境が得られる。
【0022】4.本願の請求項4及び5の発明によれ
ば、座部及び背もたれ部を安定かつ確実に昇降させるこ
とができ、また座部と背もたれ部の下方に広い空間部が
形成され、そのため例えば、上下左右に多数のシャワー
ノズルが配設された全身シャワー浴装置等に送入可能と
なり、全身シャワー浴装置の底部に取り付けたシャワー
ノズルから入浴者の殿部や背部にシャワーを噴射するこ
とが可能になる。 5.本願の請求項6の発明によれば、基台の後部底面に
車輪と、前部底面に取付軸が回動自在な車輪を配設した
ことにより、本装置の移動又は搬送時に便利である。 6.本願の請求項7の発明によれば、身体支持装置を全
身シャワー浴装置に送入した後に、身体支持装置の仰臥
姿勢の高さ調整及びシャワーノズルと入浴者の身体の適
正位置を容易に合致させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の身体支持装置の外観斜視図。
【図2】ストレッチャーを送入した全身シャワー浴装
置。
【図3】座位正面図。
【図4】傾斜位置正面図。
【図5】水平位置正面図。
【図6】図5の拡大正面図
【図7】図6の平面図。
【図8】図6の右側面図。
【図9】本発明の支持手段(a)(b)の比較説明図。
【図10】駆動手段(c)(d)の比較説明図。
【図11】本発明の駆動手段(e)(f)(g)の作用
説明図。
【図12】背もたれ角度と座面及び目の高さグラフ。
【図13】駆動シリンダストロークと座面高さグラフ。
【符号の説明】
1:座部 2:背もたれ部 3:座フレーム 4:駆動手段 5:基台 6:部材 7:角度7 8:角度8 9:当接具 9’:支持具 10:直線運動 10’:円弧運動 11、11’、11”:背もたれ部座位姿勢時ローラ2
1接触部付近 12、12’、12”:背もたれ部の自由端 13:主動ロッカーアーム 14:従動ロッカ
ーアーム 15:ロッド 16:駆動シリン
ダ 17:円弧 18:車輪X 19:車輪Y 20:背もたれフ
レーム 21:ローラ 22:欠番 23:バネ 24:脚置き部 25:回転中心 26:下部支点 27:上部支点 28:全身シャワ
ー浴装置 29:入浴者 30:シャワーノ
ズル
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−154269(JP,A) 特開 平9−117343(JP,A) 特開 平8−243140(JP,A) 特開 平9−56752(JP,A) 特開 平9−285502(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61G 1/00 - 5/04 A61H 33/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座部1と揺動自在な背もたれ部2及び背も
    たれ部2背部に配設した背もたれフレーム20と、座部
    1を支える後方に延出部3’を有する座フレーム3とを
    備える身体支持装置において、同一な3角形をなす支点
    a、b、c及びa’、b’、c’をそれぞれ設けた主動
    ロッカーアーム13及び従動ロッカーアーム14を、離
    れた位置で前後に配置し、前記支点a及びa’を固定の
    基台5もしくはこれより延出した部材に各々回転自在に
    支持し、支点b及びb’を座フレーム3の後方延出部
    3’に間隔を置いて回転自在に各々支持し、残る支点c
    及びc’は連結ロッド15で回転自在に互いに連結して
    リンク機構を構成し、さらに主動ロッカーアームに配設
    した上部支点27に、主動ロッカーアーム揺動用のピス
    トンロッド先端を枢支してなる座部1と背もたれ部2を
    昇降可能にする駆動手段を設け、主動ロッカーアーム1
    3を揺動させることによって、シートの座部1が円弧を
    描く平行運動を得て昇降を可能ならしめたことを特徴と
    する身体支持装置。
  2. 【請求項2】座部1と揺動自在な背もたれ部2を有する
    シートと、該シートの座部1を支える後方に延出部3’
    を備えた座フレーム3と、背もたれ部2を支える背もた
    れフレーム20と、座フレーム3を昇降可能にする駆動
    手段と、座部1の昇降に独立な位置で、背もたれ部2の
    背部位置に接触する固定の基台5上部より延出した延出
    部材6先端に設けた第1係止手段21と、揺動により背
    もたれ部2及び背もたれフレーム20が水平に近付くに
    従って、前記座フレーム3の後方延出部3’と接触する
    背もたれフレーム20に突設した又は座フレーム3の後
    方延出部3’に突設した第2係止手段(9、9’)によ
    って、背もたれ部2の揺動範囲を制限する背もたれ部2
    揺動範囲制限手段を配置した構成において、シートが昇
    降する間に、一定の高さまでは、背もたれ部2は座部1
    の昇降に独立な位置にある第1係止手段21に支承され
    て、座部1と背もたれ部2のなす角度を可変ならしめ、
    それを越える高さにおいては、背もたれ部2は第1係止
    手段21を離れて、第2係止手段(9、9’)に支持さ
    れ、一定角度を保持したまま昇降できるようにしたこと
    を特徴とした身体支持装置。
  3. 【請求項3】シートの昇降運動に水平移動を付加した請
    求項1に記載の駆動手段を用いることにより、背もたれ
    部2と第1係止手段21が接触する辺りから背もたれ部
    2上部端面の自由端までの部分の位置移動を低減したこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の身体支持装置。
  4. 【請求項4】前記主動ロッカーアーム13及び従動ロッ
    カーアーム14を含むリンク機構を、座部1の左右側面
    下部に各々配設したことを特徴とする請求項1又は3の
    いずれか1項に記載の身体支持装置。
  5. 【請求項5】座部1と揺動自在な背もたれ部2を有する
    シートと、該シートの座部1を支える後方に延出部を備
    えた座フレーム3と、背もたれ部2を支える背もたれフ
    レーム20と、座フレーム3を昇降可能にする駆動手段
    により、座部1及び背もたれ部2が上昇された時に、座
    部1と仰臥状態の背もたれ部2の下方に、前方に開かれ
    た広い空間部が形成されることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の身体支持装置。
  6. 【請求項6】基台5の後部底面と、前部底面に車輪X1
    8、車輪Y19を配設し、装置全体を走行可能としたこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の身
    体支持装置。
  7. 【請求項7】身体支持装置が、上下左右に多数のシャワ
    ーノズルが配設されている横型全身シャワー浴装置内に
    送入されて使用されるものであることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の身体支持装置。
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