JP2023123062A - 移乗補助装置および移乗補助装置を備えた移乗補助具 - Google Patents

移乗補助装置および移乗補助装置を備えた移乗補助具 Download PDF

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【課題】シンプルな構成で、安定して利用者を移乗させることが可能な移乗補助装置の提供を目的とする。【解決手段】移乗補助装置1は、設置面FLに設置される基部2と、基部2に対して垂直方向D1の軸Xまわりに回転可能であり、利用者の足を載置する載置部31を有する台座3と、台座3から延び、利用者の脛と当接して脛を支持する支持面411を有する支持部4とを有し、支持面411は、設置面FLに対して所定の傾斜角で傾斜した傾斜状態で保持されるように構成され、支持面411は、利用者が、利用者の膝および足首を結ぶ線と、載置部31とのなす角が鋭角となる前傾姿勢となったときに、傾斜状態の支持面411に利用者の脛が当接することで、利用者の前傾姿勢を維持できるように構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、移乗補助装置および移乗補助装置を備えた移乗補助具に関する。
高齢や疾病により自力で立ち上がることが困難な人(以下、被介助者という)を、車椅子、ベッド、トイレの便座、浴室でのシャワーチェアや入浴支援装置の座面、ソファー、車両のシートなどの間での相互の移動(以下、移乗という)には、様々な移乗補助装置が用いられている。
例えば、特許文献1には、被介助者を移乗する移乗支援器具が開示されている。この移乗支援器具は、床に置かれるキャスター付きの台板と、台板に対して、水平軸まわりに回転可能に取り付けられ、上端にハンドルを有するシャフトと、シャフトの中央部から延びる人体把持具とを備えている。人体把持具は、人体の胸に接触する胸当て板と、胸当て板の左右の両脇に突出する一対の腋支えアームとを備えている。この移乗支援器具では、座った状態の被介助者を立ち上がらせる際に、被介助者の両腋の下に腋支えアームを入れるとともに、胸当て板によって被介助者の胸を支えた状態とする。次に、介助者がシャフトの上端のハンドルを台板に対して、水平軸まわりに回転させることで、腋支えアームによって人体の上半身を持ち上げて、被介助者を立ち上がった状態とする。介助者は、移乗支援器具において立ち上がった状態となった被介助者を車椅子、ベッド、トイレ等の移乗対象に移動させる向きにした後、被介助者を座った状態へと移動させる。具体的には、介助者がシャフトを被介助者が立ち上がる方向とは反対方向に移動させることで、被介助者は移乗対象に向かって立ち上がった状態から座った状態へと姿勢を変更することができる。
特開2010-279491号公報
しかし、特許文献1のような移乗支援器具の場合、被介助者を移乗する際に、被介助者の胸を支持する必要があるため、器具全体が鉛直方向で大型化してしまう。一方、特許文献1において、鉛直方向に小型化しようとすると、被介助者を安定して支持したり、持ち上げたりすることができなくなり、被介助者を安定して移乗させることが困難となる。
そこで、本発明は、シンプルな構成で、安定して利用者を移乗させることが可能な移乗補助装置および移乗補助具の提供を目的とする。
本発明の移乗補助装置は、利用者を所定の第1位置から第2位置へと移動することを補助する移乗補助装置であって、前記移乗補助装置は、設置面に設置される基部と、前記基部に対して垂直方向の軸まわりに回転可能であり、前記利用者の足を載置する載置部を有する台座と、前記台座から延び、前記利用者の脛と当接して前記脛を支持する支持面を有する支持部とを有し、前記支持面は、前記設置面に対して所定の傾斜角で傾斜した傾斜状態で保持されるように構成され、前記支持面は、前記利用者が、前記利用者の膝および足首を結ぶ線と、前記載置部とのなす角が鋭角となる前傾姿勢となったときに、前記傾斜状態の前記支持面に前記利用者の脛が当接することで、前記利用者の前傾姿勢を維持できるように構成されている。
また、本発明の移乗補助具は、上記移乗補助装置と、前記補助者によって前記利用者を持ち上げるための支持ベルトとを備えた、移乗補助具であって、前記支持ベルトは、前記利用者の腰部に掛け回される腰部支持部と、前記腰部支持部の両端に設けられ、前記補助者によって把持される把持部とを有している。
本発明の移乗補助装置および移乗補助具によれば、シンプルな構成で、安定して利用者を移乗させることが可能となる。
本発明の一実施形態の移乗補助装置を用いて補助者によって移乗される利用者が、浴室内の椅子に着座した状態を示す概略図である。 図1に示される状態から、本発明の一実施形態の移乗補助装置を用いて補助者によって利用者が、浴槽に設けられた入浴支援装置の座面に移乗された状態を示す概略図である。 本発明の一実施形態の移乗補助装置の斜視図である。 図3の移乗補助装置を別の角度から見た斜視図である。 図3の移乗補助装置の側面図である。 図3の移乗補助装置の上面図である。 図3の移乗補助装置の正面図である。 図3の移乗補助装置の背面図である。 図3の移乗補助装置から支持体および押圧部を取り除いた、台座の上面図である。 支持ベルトを示す図である。 利用者が移乗補助装置上で前傾姿勢になった状態を示す概略図である。 移乗補助装置の変形例を示す斜視図である。 利用者が移乗補助装置上で前傾姿勢になる前の状態を示す概略図である。 利用者が移乗補助装置上で前傾姿勢となった状態を示す概略図である。 利用者が入浴支援装置の座面へと移動する過程を示す概略図である。 第2実施形態の移乗補助装置の斜視図である。 図16に示される押圧部の拡大図である。 図16の移乗補助装置の側面図である。 図16の移乗補助装置の上面図である。 図19のXX-XX線に沿って支持部のみが切断された移乗補助装置の部分拡大図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態の移乗補助装置および移乗補助具を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明の移乗補助装置および移乗補助具は、以下の実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「Aに垂直」およびこれに類する表現は、Aに対して完全に垂直な方向のみを指すのではなく、Aに対して略垂直であることを含んで指すものとする。また、本明細書において、「Bに平行」およびこれに類する表現は、Bに対して完全に平行な方向のみを指すのではなく、Bに対して略平行であることを含んで指すものとする。また、本明細書において、「C形状」およびこれに類する表現は、完全なC形状のみを指すのではなく、見た目にC形状を連想させる形状(略C形状)を含んで指すものとする。
本実施形態の移乗補助装置1は、図1および図2に示されるように、利用者Uを所定の第1位置P1から第2位置P2へと移動することを補助するために用いられる。本実施形態では、利用者Uは、補助者Aによって、移乗補助装置1を用いて第1位置P1から第2位置P2へと移動される。なお、利用者Uは、補助者Aによらずに、例えば、浴槽BTの縁や、壁面に設けられた手摺などを利用して、利用者U自身で第1位置P1から第2位置P2に移動してもよい。本実施形態では、後述するように、移乗補助装置1と、補助者Aによって利用者Uを持ち上げるための支持ベルトB(図10参照)と(移乗補助装置1と支持ベルトBとを備えたセットを移乗補助具T(図13~図15参照)と呼ぶ)を用いて、利用者Uが移乗される。なお、後述する支持ベルトBは必ずしも用いられる必要はない。したがって、利用者Uが移乗される際に、後述する構造とは異なる構造を有する支持ベルトや、他の支持具が用いられてもよい。
本明細書において、「利用者」とは、移乗補助装置1によって第1位置P1から第2位置P2へと移動される移動対象者である。利用者は、特に限定されないが、例えば、高齢、疾病、一時的な怪我などにより自力で立ち上がることが困難な人(被介助者)である。また、本明細書において、「補助者」とは、移乗補助装置1によって利用者Uが第1位置P1から第2位置P2へと移動するのを補助する者である。補助者は、特に限定されないが、例えば、被介助者を介助する介助者とすることができる。
また、本明細書において、「第1位置」は、利用者Uを移動させるべき目的位置(第2位置)に利用者Uが移動する前の位置であり、かつ、移乗補助装置1を用いる前の移乗の準備段階での位置である。また、「第2位置」は、移乗補助装置1を用いて利用者Uを移動させるべき目的位置である。第1位置は、特に限定されないが、例えば、第2位置の近傍に位置した、車椅子、椅子の座面など、利用者Uが着座可能な位置とすることができる。また、第2位置は、特に限定されないが、例えば、浴室に設置された入浴支援装置、浴室内のシャワーチェア、トイレの便座、ベッド、ソファー、車両のシートなど、利用者Uが着座可能な位置とすることができる。なお、第1位置および第2位置は、利用者Uの移乗前の位置と移乗後の位置であればよく、例えば、浴室内に設置された椅子と浴槽BT内に設けられた入浴支援装置BS(図15参照)との間で利用者Uを移動させる場合、図1および図2に示されるように、第1位置P1を、浴室に設置された椅子の座面とし、第2位置P2を入浴支援装置BSの座面とすることもできるし、第1位置を入浴支援装置BSの座面とし、第2位置を浴室内に設置された椅子の座面とすることもできる。
後述するように、利用者Uが第1位置P1から第2位置P2へと移動する際に、利用者Uは、図1に示される第1位置P1から、移乗補助装置1の台座3上の第1回転位置(図1に示される台座3の回転位置において、利用者Uが台座3に載ったときの位置)へと移動する。次に、利用者Uは、第1回転位置から台座3が回転することで第2位置P2に対応した位置まで回転した第2回転位置(図2に示される台座3の回転位置において、利用者Uが台座3に載っているときの位置)まで移動する。その後、利用者Uは、第2回転位置から第2位置P2へと移動する(図2参照)。
以下、第1位置P1が浴室内(浴槽BT外)に設置された椅子の座面であり、第2位置P2が入浴支援装置BSの座面である例を用いて、移乗補助装置1および移乗補助具Tを説明する。しかし、移乗補助装置1および移乗補助具Tは、以下の説明によって限定されるものではない。なお、入浴支援装置BSは、図15に簡略化して示されているが、浴槽BTの内部で昇降する座面と、座面を昇降させる駆動部(図15では蛇腹部)とを有する装置であり、その構造は特に限定されない。
図3~図8に示されるように、移乗補助装置1は、設置面FLに設置される基部2(図5参照)と、基部2に対して垂直方向D1の軸Xまわりに回転可能であり、利用者Uの足を載置する載置部31を有する台座3と、台座3から延び、利用者Uの脛と当接して脛を支持する支持面411を有する支持部4とを有している。
なお、本明細書において、「垂直方向D1」は、基部2の延在方向(本実施形態では、設置面FLに平行な方向)に対して垂直な方向をいう。言い換えると、垂直方向D1は、台座3の載置部31に対して垂直な方向であり、本実施形態では、設置面FLに対して垂直な方向(鉛直方向)でもある。また、垂直方向D1のうち、台座3に対して基部2側を下、下側または下方と呼び、台座3に対して基部2とは反対側を、上、上側または上方と呼ぶ。また、水平方向において、支持面411と利用者Uの脛とが向かい合う方向を、前後方向D2と呼ぶ。前後方向D2のうち、利用者Uの正面側、すなわち利用者Uに対して支持面411側(補助者A側)を前方と呼び、支持面411に対して利用者U側を後方と呼ぶ。また、水平方向において、前後方向D2に垂直な方向を幅方向(左右方向)D3と呼ぶ。また、本実施形態では、後述するように、支持部4は、図5に示されるように、台座3に対して平行(本実施形態では、載置部31または設置面FLにも平行)に延びる第1回転軸Ax1まわりに揺動可能に構成されている。この支持部4の揺動方向のうち、台座3に対して、後述する支持面411の傾斜状態(図5の実線参照)から、支持部4の設置面FLに対する角度θ(図5参照)が大きくなる方向を第1揺動方向D41と呼ぶ。本実施形態では、第1揺動方向D41は、支持部4が利用者Uに近付く方向である。また、支持部4の揺動方向のうち、第1揺動方向D41とは反対側の方向を、第2揺動方向D42と呼ぶ。第2揺動方向D42は、支持部4が利用者Uから離れる方向である。なお、本実施形態では、支持部4の設置面FLに対する角度θは、図5に示されるように、支持部4の支持面411を設置面FLに向かって延長した面と設置面FLとがなす角度である。
基部2は、図5、図7および図8に示されるように、移乗補助装置1のうち、設置面FL(本実施形態では、浴室の床面)に設置される土台部分であり、台座3を回転可能に支持する部分である。基部2には台座3が垂直方向D1に延びる軸Xまわりに回転可能に取り付けられる。基部2は、設置面FLに対して安定して保持されることが好ましく、基部2は、設置面FLとの接触部分に、例えばゴム等によって構成された滑り防止部(図示せず)を有していてもよい。基部2の形状および構造は、設置面FLに設置され、台座3を軸Xまわりに回転可能に取り付けることができれば、特に限定されない。本実施形態では、基部2は、台座3の下側に配置された板状の部材である。
台座3は、基部2に対して直接または間接的に取り付けられ、基部2に対して垂直方向D1の軸Xまわりに相対回転する部分である。また、台座3は、利用者Uの足が載置された状態で利用者Uを支持できるように構成されている。台座3と基部2との間の接続構造は、台座3が基部2に対して回転することができ、台座3に利用者Uが載ったときに利用者Uの体重による負荷を支持することができれば、特に限定されない。例えば、台座3と基部2との間は、ベアリング等の軸受部材(図示せず)が設けられ、台座3が基部2に対して円滑に回転できるように構成されている。
載置部31は、利用者Uの足(踵からつま先までの部分)の少なくとも一部(好ましくは全部)が載置されるように構成されている。本実施形態では、載置部31は、図9に示されるように、利用者Uの一対の足が載置される一対の利用者用足載置領域31a、31bを有している。利用者用足載置領域31a、31bは、図9に示されるように、利用者Uの左足および右足のそれぞれが載置できるように、台座3の上面において幅方向D3に離間して設けられている。
また、載置部31は、図9に示されるように、一対の利用者用足載置領域31a、31bの間に設けられ、補助者の一方の足が載置される補助者用足載置領域31cを備えている。補助者用足載置領域31cは、補助者Aの一方の足が載置され、他方の足が設置面FLに載置されることで、補助者Aが台座3の回転を止めたり、台座3の回転速度が速くなり過ぎないように補助者Aによって台座3の回転速度を制御することが可能となる。
本実施形態では、補助者用足載置領域31cは、図9に示されるように、幅方向D3で一対の利用者用足載置領域31a、31bの間に設けられている。これにより、一対の利用者用足載置領域31a、31bの間のスペースが有効活用され、台座3を(前後方向D2に)大きくすることなく、利用者Uと補助者Aの足を台座3に載せることができる。したがって、移乗補助装置1を小型化することができる。また、台座3に利用者Uおよび補助者Aの足が載ったときに、台座3に加わる荷重がバランス良く加わる。なお、台座3の載置部31は、利用者Uの足を載置することができればよく、必ずしも補助者用足載置領域31cを有していなくてもよい。
また、本実施形態では、利用者用足載置領域31a、31bと、補助者用足載置領域31cとは、図9に示されるように、後述する支柱部42によって、幅方向D3で少なくとも部分的に仕切られている。これにより、利用者Uおよび補助者Aの足が載置部31に載置されたときに、利用者Uの足と補助者Aの足とが干渉することが抑制され、踏みつけによる怪我などが抑制される。
台座3の形状および構造は、台座3が基部2に対して回転することができ、利用者Uの足を支持することができれば、特に限定されない。本実施形態では、台座3は、図9に示されるように、後述する切欠部Nを有した略円形にされている。台座3は、垂直方向D1で見たときに、(切欠部Nを有しない)真円状であってもよいし、楕円状であってもよいし、多角形状であってもよいし、それ以外の形状であってもよい。
本実施形態では、図9に示されるように、台座3の補助者用足載置領域31cの外周縁は、補助者用足載置領域31cに隣接する領域(補助者用足載置領域31c以外の利用者用足載置領域31a、31bの部分など)に対して、台座3の回転中心(軸X)からの距離が短くなるように切り欠かれた切欠部Nを有している。言い換えると、台座3の回転中心から、切欠部Nが形成された補助者用足載置領域31cにおける台座3の外周縁までの距離は、補助者用足載置領域31cに隣接する領域における台座3の外周縁までの距離と比較して短くなっている。切欠部Nは、補助者用足載置領域31cに補助者Aの足を部分的に載置できる大きさが確保されるとともに、補助者Aの足の踵部分を、台座3の外周縁からはみ出しやすくするように切り欠かれている。この場合、切欠部Nによって、補助者Aの足の踵部分を台座3から露出させやすくなっており(図14参照)、台座3から露出した補助者Aの足の踵部分を設置面FLと接触させやすくなる。したがって、補助者Aの足の踵部分を設置面FLに接触させることで、台座3の回転にブレーキをかけやすくなる。これにより、台座3の回転速度が過剰に速くなることが抑制される。切欠部Nの形状は、補助者Aの足の踵部分が台座3の外周縁からはみ出しやすくなるように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、切欠部Nは、垂直方向D1に見たときに円板状の台座3において、当該円板状の台座3の円周の二点間を結ぶ弦よりも径方向外側の部分が取り除かれることによって形成された台座3の外周縁の一部であり、台座3は、切欠部Nによって一部が欠けた円形となるように構成されている。
支持部4は、後述するように、利用者Uの脛と当接することで、利用者Uを台座3に載せた状態で、前傾姿勢(図11参照)で支持する部分である。支持部4の形状および構造は、利用者Uの脛と当接することで、利用者Uを台座3に載せた状態で、前傾姿勢で支持することができれば、特に限定されない。本実施形態では、支持部4は、図3~図8に示されるように、支持体41および支柱部42を有している。また、本実施形態では、支持部4は、利用者Uによって掴むことが可能なグリップ部43を有している。
支柱部42は、後述するように、支持面411が傾斜状態で保持されるように、支持体41を支持する部位である。支柱部42は、支持体41に対して利用者Uの体重による負荷が加わったときに、利用者Uを所定の前傾姿勢で保持できるように支持体41を支持する。支柱部42の形状および構造は、支持体41を支持することができれば、特に限定されない。本実施形態では、支柱部42は、図5に示されるように、台座3の載置部31のうち前後方向D2で前方側の端部領域から、垂直方向D1で上に延びるにつれて後方に向かうように傾斜して延びている。また、支柱部42は、図8に示されるように、幅方向D3に離間して一対設けられている。本実施形態では、後述するように、支持体41が揺動するように構成されており、支持体41が所定の位置まで揺動したときに、図4に示されるように、一対の支柱部42の自由端(上端)がストッパとして機能して、支持体41を所定の位置で保持するように構成されている。一対の支柱部42は、幅方向D3で、後述する第1支持面411aおよび第2支持面411bに対応した位置に設けられ、第1支持面411aおよび第2支持面411bを介して加わる利用者Uの体重による負荷をより確実に支持する。
また、一対の支柱部42は、図9に示されるように、幅方向D3で、上述した補助者用足載置領域31cの両側から延びている。したがって、一対の支柱部42は、上述したように、補助者用足載置部31cと、利用者側載置領域31a、31bとを幅方向D3で仕切る仕切り部としても機能している。これにより、利用者Uや補助者Aが台座3に足を載置したときに、踏みつけによる事故が抑制される。
グリップ部43は、利用者Uが台座3に載るときに掴むことで、台座3が回転するときに利用者Uの姿勢が崩れたり、利用者Uが転倒したりすることを抑制する。グリップ部43の形状および構造は、台座3が回転するときに利用者Uの姿勢が崩れたり、利用者Uが転倒したりすることを抑制できるように利用者Uによって掴むことができれば、特に限定されない。本実施形態では、グリップ部43は、図3~図6に示されるように、前後方向D2で支持体41の前方側において支持体41に接続された接続部44から幅方向D3に突出した一対の棒状部材によって構成されている。本実施形態では、グリップ部43は、支持体41と共に揺動するように構成されている。この場合、グリップ部43と支持体41とが一体となって移動するので、支持体41が揺動する際に、支持体41とグリップ部43との間に、利用者Uや補助者Aの身体の一部が挟み込まれることが抑制される。なお、グリップ部43は、支持体41とは別に、例えば、支柱部42に設けられてもよいし、台座3のうち、支持体41や支柱部42以外の部分に設けられていてもよい。
支持体41は、支持部4のうち、利用者Uの脛を支持する部位であり、支持面411を有している。支持体41の形状および構造は、利用者Uの脛を支持する支持面411を有していれば、特に限定されない。本実施形態では、支持体41は、図3~図8に示されるように、第1揺動方向D41側となる一方の面41aおよび第2揺動方向D42側となる他方の面41bを有する板状に形成されている。
支持面411は、図5に示されるように、設置面FLに対して所定の傾斜角で傾斜した傾斜状態(実線部分参照)で保持されるように構成されている。これにより、支持面411は、図11に示されるように、利用者Uが、利用者Uの膝および足首を結ぶ線L1と、載置部31(載置部31と線L1とが交わった部分よりも前後方向D2で前方側の面)とのなす角が鋭角となる前傾姿勢となったときに、傾斜状態の支持面411に利用者Uの脛が当接することで、利用者の前傾姿勢を維持できるように構成されている。
「前傾姿勢」は、図示する利用者Uの姿勢に限定されないが、一例として、傾斜状態で保持された支持面411に利用者Uの脛が接触した状態で、利用者Uの頭部が腰部に対して前方に出るように、利用者Uが屈んだ状態とすることができる。また、支持面411の「傾斜状態」は、上述した利用者の前傾姿勢が維持されるように傾斜していれば特に限定されないが、例えば、幅方向D3で見たときに、支持面411と、設置面FL(載置部31の表面または垂直方向D1に垂直な面)とのなす角度θ(図5参照)が50°~70°、好ましくは55°~65°とすることができる。
上述したように、支持面411が、設置面FLに対して所定の傾斜角で傾斜した傾斜状態で保持され、利用者Uが前傾姿勢となったときに、傾斜状態の支持面411に利用者Uの脛が当接することで、図11に示されるように、利用者Uの前傾姿勢が維持される。したがって、詳細は後述するが、台座3を垂直方向D1に延びる軸Xまわりに回転させることで利用者Uが第1位置P1から第2位置P2に移動する際に、利用者Uは前方に体重をかけた状態で安定して回転可能となる。したがって、シンプルな構成で、安定して利用者Uを移乗させることが可能となる。
なお、支持面411の形状および構造は、利用者Uの前傾姿勢を維持できるように利用者Uの脛と当接することができれば、特に限定されない。本実施形態では、支持面411は、図3、図6および図7に示されるように、利用者Uの脛が延びる方向で、利用者Uの脛と所定の長さに亘って接触する1つの連続した面として構成されている。この場合、支持面411と利用者Uの脛との接触面積が大きくなる。したがって、支持面411から利用者Uの脛に加わる反力が分散され、利用者Uが支持面411に体重をかけたときに、利用者Uの脛に加わる負荷が低減される。また、本実施形態では、支持面411は、図3および図6に示されるように、柔軟な材料によって形成されたクッション部Cを有し、支持面411と利用者Uの脛との間の衝撃や圧力をより低減している。なお、支持面は、利用者Uの脛が延びる方向で連続せずに複数の部分に分割されていてもよい。
また、本実施形態では、板状の支持体41は、図3、図6および図7に示されるように、一方の面41aに、利用者Uの一方の脛を支持する第1支持面411aと、利用者Uの他方の脛と当接する第2支持面411bとを有している。本実施形態では、支持体41は1枚の板状体によって構成されており、第1支持面411aおよび第2支持面411bは、幅方向D3の中間部412を介して幅方向D3に繋がっている。なお、第1支持面および第2支持面は、幅方向D3で分断された別々の板状体によって構成されていてもよい。
本実施形態では、支持体41は、図6に示されるように、第1支持面411aおよび第2支持面411bの領域において、第2揺動方向D42側に突出し、第1支持面411aと第2支持面411bとの間の領域(中間部412)において、第1揺動方向D41側に突出している。これにより、板状の支持体41は、図6に示されるように、支持体41の他方の面41bにおいて、一対の山部Mと、一対の山部Mの間に設けられた谷部Vとが形成されている。
一対の山部Mが形成された部位における、支持体41の反対側の面(一方の面41a)においては、図6に示されるように、一対の凹部が形成され、この一対の凹部に第1支持面411aおよび第2支持面411bが形成されている。本実施形態では、第1支持面411aおよび第2支持面411bは、脛まわりの湾曲形状に沿って湾曲しており、利用者Uの脛の前部の一部を包み込むようにホールドする。これにより、利用者Uの脛に加わる負荷が低減されるとともに、利用者Uが前傾姿勢になったときに幅方向D3に利用者Uの脛がずれることが抑制される。したがって、台座3が回転するときなどに、利用者Uの脛が支持体41に対して幅方向D3にずれて、利用者Uが台座3から転落することを抑制することができる。
本実施形態では、上述したように、支持部4は、図5に示されるように、台座3に対して、傾斜状態から、支持部4の設置面FLに対する角度θが大きくなる第1揺動方向D41へと、台座3に対して平行に延びる第1回転軸Ax1まわりに揺動可能に構成されている。
第1回転軸Ax1は、台座3に対して平行な一の方向に延びており、本実施形態では、載置部31の表面に対して平行、または設置面FLに対して平行な一の方向に延びている。本実施形態では、第1回転軸Ax1は、前後方向D2に垂直な方向、すなわち幅方向D3に延びている。第1回転軸Ax1は、本実施形態では、台座3に設けられた軸支部32に対して回転可能な軸部材によって構成されている。また、本実施形態では、支持体41は、図5に示されるように、軸支部32に対して軸部材を介して回転可能に接続された揺動アーム45を介して揺動するように構成されている。本実施形態では、支持体41が、第2揺動方向D42に揺動して傾斜状態まで移動すると、図5に示されるように、支持体41に設けられた当接部413が、ストッパ部42aと当接することで、傾斜状態に保持される。なお、本実施形態では、支持体41の他方の面41bに当接部413が設けられ、支柱部42の上端にストッパ部42aが設けられている。しかし、当接部およびストッパ部は、支持体41が第2揺動方向D42に揺動したときに互いに当接して、支持体41を傾斜状態で保持することができれば、他の部位に設けられてもよい。
本実施形態では、揺動アーム45は、図3、図6および図7に示されるように、幅方向D3で第1支持面411aと第2支持面411bとの間に延びて、中間部412に接続されている。この場合、第1支持面411aと第2支持面411bとに利用者Uの脛を当接させる際に、揺動アーム45が邪魔になることがない。また、揺動アーム45は、第1支持面411aと第2支持面411bとの間に設けられており、支持体41において、幅方向D3で、後述する押圧部5が設けられた位置に対応した位置で接続されている。したがって、後述するように、支持体41が押圧部5によって押圧されたときに、支持体41を円滑に揺動させることができる。なお、揺動アーム45と台座3との間の接続箇所(軸支部32)の位置は特に限定されないが、本実施形態では、載置部31のうち、利用者U側(前後方向D2で後方側)の端部領域に位置している。
本実施形態では、図4~図6および図8に示されるように、移乗補助装置1は、支持部4に対して、第2揺動方向D42側(本実施形態では、支持体41の他方の面41b側)に、補助者Aによって押圧される押圧部5を有している。詳細は後述するが、押圧部5が補助者Aによって押圧されることで、支持部4が傾斜状態から第1揺動方向D41に揺動する方向に力を受ける。したがって、支持部4に接触した利用者Uの脛が、支持部4によって第1揺動方向D41側(前後方向D2で後方側)に押圧されて、利用者Uの脛は、足首を支点として支持部4とともに第1揺動方向D41に揺動する。これにより、補助者Aが利用者Uを移乗補助装置1から第2位置P2で降ろすときに、支持部4によって、利用者Uの膝の位置を前後方向D2で後方側へとシフトさせることができる。したがって、利用者Uは移乗先となる第2位置P2で深く腰掛けることができる。
押圧部5は、支持部4を第1揺動方向D41に向かって揺動させるように補助者Aにより押圧される部位である。特に、押圧部5は、補助者Aによって利用者Uを第1位置P1から第2位置P2へ移動させる際に、利用者Uが上述した第2回転位置に到達したあと、利用者Uを第2回転位置から第2位置P2へと移動させるときに押圧される。押圧部5が押圧されることによって、支持部4は、所定の傾斜状態から支持部4の設置面FLに対する角度θが大きくなるように揺動する(図15参照)。これにより、支持部4によって利用者Uの脛が押圧されて、利用者Uの膝の位置が、前後方向D2で後方側へ所定量シフトすることで、利用者Uは第2位置P2で深く腰掛けることができる。支持部4の傾斜状態から第1揺動方向D41への回転量(回転角度)は、利用者Uの膝の位置が、前後方向D2で後方側へ所定量シフトするように構成されていれば特に限定されない。例えば、支持部4の傾斜状態から第1揺動方向D41への回転角度は、20~60°、好ましくは30~45°とすることができる。
なお、押圧部5は、利用者Uが第1位置P1において座った状態から図11に示される前傾姿勢になる際に、支持部4が傾斜状態よりも利用者U側に揺動して、第1位置P1で座っている利用者Uの脛に当接した状態(例えば、図13に示される台座3に対して垂直な状態)から、傾斜状態に向かって第2揺動方向D42へ揺動するとき(図14参照)に補助者Aによって押圧されてもよい。これにより、利用者Uの脛が支持体41に対して幅方向D3にずれて、利用者Uが台座3から転落することを抑制することができる。更に、支持部4が急激に揺動することを防ぐことができるため、安全に前傾姿勢となることができる。
押圧部5が設けられる位置は、支持部4を第1揺動方向D41に向かって揺動させることができるように押圧可能な位置であれば、特に限定されない。本実施形態では、押圧部5は、図6および図8に示されるように、一対の山部Mの間に設けられた谷部Vに配置されている。これにより、支持部4を1カ所で押圧しても、利用者Uの左右の脛に対して均等に力を加えることができる。また、幅方向D3で一対の山部Mの間の谷部Vの部分に押圧部5が設けられていることによって、押圧部5を山部Mに対して前後方向D2でより前方側(利用者Uに対して遠くなる側)に配置する必要がない。したがって、前後方向D2のスペースが節約され、より移乗補助装置1を小型化することができる。
また、本実施形態では、押圧部5は、図4~図6および図8に示されるように、補助者Aの膝または脛と当接する当接体51を有している。図13~図15に示されるように、支持部4が第1回転軸Ax1まわりに揺動する際に、当接体51に当接する補助者Aの膝または脛の姿勢は変化する。本実施形態では、当接体51は、この姿勢の変化に応じて、当接体51の傾斜角を変化させるために、台座3に対して平行に延びる第2回転軸Ax2まわりに、支持部4(支持体41)に対して揺動するように構成されている(図5、図13~図15参照)。これにより、支持部4と当接体51とが互いに対して独立して揺動することができる。したがって、当接体51は補助者Aの膝または脛の姿勢の変化に応じて傾斜角を変化させることができる。これにより、補助者Aの膝または脛と当接体51との好適な接触状態が維持され、補助者Aは押圧部5に力を加えやすくなるとともに、補助者Aの脛に加わる負荷を分散することができる。
なお、第2回転軸Ax2は、台座3に対して平行な一の方向に延びており、本実施形態では、載置部31の表面に対して平行、または設置面FLに対して平行な一の方向に延びている。本実施形態では、第2回転軸Ax2は、前後方向D2に垂直な方向、すなわち幅方向D3に延びており、第1回転軸Ax1に対して平行な方向に延びている。第2回転軸Ax2は、本実施形態では、支持部4に設けられた第2軸支部44a(図5および図8参照)に対して回転可能な軸部材によって構成されている。本実施形態では、第2軸支部44aは、支持体41に取り付けられた接続部44に設けられている。
当接体51の形状および構造は、補助者Aの膝または脛の姿勢の変化に応じて、第2回転軸Ax2まわりに、支持部4に対して揺動するように構成されていれば、特に限定されない。本実施形態では、当接体51は、図4および図8に示されるように、第2回転軸Ax2に対して垂直な方向に(谷部Vの底部の延在方向に沿って)所定の長さで延びており、補助者Aの脛に、脛の延在方向に沿って所定の長さで接触できるように構成されている。これにより、補助者Aが脛によって当接体51を押圧するときの、当接体51から補助者Aの脛に加わる反力が分散され、補助者Aの脛に加わる負荷が低減される。なお、当接体51は、柔軟な材料によって形成されたクッション部を有していてもよく、クッション部によって当接体51と補助者Aの脛との間の衝撃や圧力がより低減される。
第2回転軸Ax2の位置は、補助者Aの膝または脛の姿勢の変化に応じて、当接体51が支持部4に対して揺動することができれば、特に限定されない。本実施形態では、第2回転軸Ax2は、図5に示されるように、支持体41の上端近傍に設けられている。より具体的には、第2回転軸Ax2は、支持体41の他方の面41b側において、支持体41の垂直方向D1で上端と中央部との間の中央領域に配置され、かつ、当接体51の長手方向の中央領域に設けられている。当接体51は、当接体51が補助者Aによって押圧されたときに、谷部Vによって形成された凹部に、当接体51の上端側が入り込むように第2回転軸Ax2まわりに揺動可能となっている。
なお、押圧部5は、上述した当接体51に代えて、図12に示されるように、補助者Aの膝または脛と当接するローラ52を備えていてもよい。ローラ52は、支持部4が第1回転軸Ax1まわりに揺動する際に、ローラ52に当接する補助者Aの膝または脛の姿勢の変化に応じて、水平方向に延びる第2回転軸Ax2まわりに回転するように構成されている。これにより、補助者Aによってローラ52が押圧されたときに、ローラ52が第2回転軸Ax2まわりに回転することによって、補助者Aの膝または脛の姿勢が変化したときに、その姿勢の変化に応じて、ローラ52が第2回転軸Ax2まわりに回転しながら補助者Aの膝または脛との接触を維持することができる。これにより、補助者Aの膝または脛とローラ52との好適な接触状態が維持され、補助者Aは押圧部5に力を加えやすくなる。
ローラ52は、図12に示される変形例では、ローラ52の軸方向で中央部が凹み、軸方向の両端に向かって外径が大きくなるように湾曲した凹部を有している。これにより、補助者Aの膝または脛との接触面積が増えて、補助者Aの脛に加わる負荷が低減される。なお、ローラ52の表面に、柔軟な材料によって形成されたクッション部を有していてもよい。この場合、ローラ52と補助者Aの脛との間の衝撃や圧力がより低減される。
また、補助者Aが利用者Uを第1位置P1から第2位置P2に移動させる際に、利用者Uを一時的に持ち上げる際の補助として、図10、図13~図15に示される支持ベルトBが用いられてもよい。なお、支持ベルトBはあくまで利用者Uの移動を補助する部材であり、必ずしも用いられる必要はない。
図10に示されるように、支持ベルトBは、利用者Uの腰部に掛け回される腰部支持部B1と、腰部支持部B1の両端に設けられ、補助者Aによって把持される把持部B2とを有している。
腰部支持部B1は、図13~図15に示されるように、利用者Uの腰部(臀部を含む)に掛け回される部分である。腰部支持部B1の形状、構造および材料は、利用者Uの腰部を引き上げる力を伝えることができれば、特に限定されない。腰部支持部B1は、本実施形態では、図10に示されるように、帯状に構成されているが、他の形状および構造を有していてもよい。腰部支持部B1は、布製であってよいし、ゴム等の弾性材料によって構成されていてもよい。
把持部B2は、利用者Uの腰部に掛け回された腰部支持部B1を引っ張るために把持される部分である。把持部B2の形状および構造は、補助者Aによって把持することができ、利用者Uの腰部を引き上げることができるように、腰部支持部B1を引っ張ることができれば、特に限定されない。
上述した支持ベルトBを用いる場合、図13~図15に示されるように、補助者Aは自身が後に倒れる力を利用して利用者Uを椅子などの座面からわずかに持ち上げることができる。したがって、補助者Aは、図13~図15に示されるように、補助者Aの上半身が前かがみになることが抑制された状態(垂直方向D1に近い状態)で、利用者Uを移動させる際の力を加えることができる。したがって、補助者Aの腰への負荷が緩和され、容易に利用者Uを第1位置P1から第2位置P2へと移動させることができる。
つぎに、図面を参照して、本実施形態の移乗補助装置1および移乗補助具Tの使用方法について、浴室内の椅子から入浴支援装置BSの座面へと移乗する場合を例に挙げて説明する。なお、以下の説明はあくまで一例であり、移乗補助装置1および移乗補助具Tは以下の説明によって限定されるものではない。また、以下の説明において、補助者Aが行う行為は、利用者Uによって行うことが可能であれば、利用者Uによって行われてもよい。
まず、被介助者(利用者U。以下、被介助者Uとも呼ぶ)が浴室内の椅子(第1位置P1。以下、椅子P1とも呼ぶ)から入浴支援装置BSの座面(第2位置P2。以下、座面P2とも呼ぶ)へ移乗させるために、介助者(補助者A。以下、介助者Aとも呼ぶ)は、被介助者Uが着座した椅子P1の前(浴室の床面)に、移乗補助装置1を配置する(図1参照)。具体的には、図1に示されるように、移乗補助装置1の支持面411が被介助者Uを向くように、移乗補助装置1が配置される。なお、本実施形態では、入浴支援装置BSの座面P2は、浴室内の椅子P1に対して、移乗補助装置1によって垂直方向D1の軸Xまわりに約90°回転した位置とされているが、第1位置P1と第2位置P2との間の角度は軸Xまわりの任意の角度とすることができる。
移乗補助装置1が設置されると、介助者Aは、被介助者Uを移乗補助装置1に載せるために、まず、被介助者Uの両足を台座3の載置部31に載せる。次に、介助者Aは、被介助者Uを前傾姿勢にさせるために、被介助者Uの両足が載置部31に載った状態で、支持ベルトBを用いて被介助者Uを手前に引き上げる(図13および図14参照)。このとき、介助者Aは、切欠部Nからはみ出した介助者Aの踵部分を浴室の床面(設置面FL)に接触させてブレーキをかけて、台座3が回転しないようにしてもよい。介助者Aが支持ベルトBを用いて被介助者Uを引き上げるとともに、被介助者Uが上半身を前方に移動させることで(または介助者Aが被介助者Uの上半身を前方に動かすことで)被介助者Uは図11に示される前傾姿勢となる。より具体的には、被介助者Uを前傾姿勢とする際、介助者Aは、図13に示されるように、被介助者Uの脛に支持部4の支持面411を接触させるとともに、押圧部5に介助者Aの膝または脛を押し当てる。この状態で介助者Aは、被介助者Uの腰部に掛け回された支持ベルトBを引っ張りながら介助者Aの後方に体重をかけることで、介助者Aの腰を屈めることなく、被介助者Uを持ち上げることができる。なお、図11に示されるように、被介助者Uが自力で椅子P1から台座3に移動できる場合には、被介助者U自身によって台座3に移動して前傾姿勢となってもよい。
また、被介助者Uを前傾姿勢とする際に、支持面411と接触する被介助者Uの脛は、支持面411と設置面FLとのなす角度θが小さくなるように傾斜していく。このときに、介助者Aが押圧部5を被介助者U側に向かって力を加えて、支持体41の傾斜速度を調整しながら徐々に支持体41を傾斜させていくことで、支持体41が傾斜状態に向かって急激に揺動することを抑制することができる。
支持体41が第2揺動方向D42に所定量揺動すると、図11に示されるように、支持体41の当接部413と、支柱部42のストッパ部42aとが当接することで、支持体41が傾斜状態で停止して保持される。これにより、支持体41の支持面411に当接する被介助者Uの脛も所定の傾斜状態で保持される。被介助者Uは、両手でグリップ部43を把持するとともに、頭部が前方となるように上半身を移動させることで、図11に示される前傾姿勢となる。このように、被介助者Uが支持部4の支持面411によって前傾姿勢で保持されることによって、被介助者Uは、台座3を回転させる前に安定して前傾姿勢を維持することができ、台座3を回転させる際にも安定して前傾姿勢を維持することができる。また、被介助者Uが前傾姿勢で維持されることによって、被介助者Uの重心が台座3の回転中心(軸X)に近付く。これにより、台座3の軸Xまわりの回転が安定し、台座3を円滑に回転させることができる。また、移乗補助装置1は、支持体41(または押圧部5)よりも垂直方向D1で上方に他の部材を有していないので、被介助者Uが前傾姿勢となる際に邪魔な部材が膝よりも上に存在しない。したがって、本実施形態の移乗補助装置1は、被介助者Uを容易に前傾姿勢とさせることができ、垂直方向D1でコンパクトな構成とすることができる。更に、被介助者Uの重心が台座3に近づくことで、介助者Aの体重を被介助者Uの脛で支えることが可能となる。さらに被介助者Aの膝関節を軸に腰部支持部B1を引くことができ、てこの原理により椅子P1の座面から引き上げる際の荷重が減少するため、介助者Aが被介助者Uを容易に引き上げることができる。従って、介助者Aの負担を軽減することができる。
次に、被介助者Uが前傾姿勢となった状態で台座3を垂直方向D1の軸Xまわりに回転させる。より具体的には、介助者Aは、台座3の補助者用足載置領域31c(図9参照)に片足を載せ、他方の足を浴室の床面に置いた状態(図14参照)で台座3を軸Xまわりに回転させる。介助者Aが台座3を、椅子P1の位置に対応した第1回転位置から、入浴支援装置BSの座面P2の位置に対応する第2回転位置まで回転させると、介助者Aは、台座3の切欠部Nの部分において台座3の外側に露出した踵部分を浴室の床面(設置面FL)に接触させて、台座3の回転にブレーキをかけて、台座3を停止させる。
介助者Aが台座3を第2回転位置まで回転させた後、介助者Aは、被介助者Uを入浴支援装置BSの座面P2に向かって移動させる。なお、被介助者Uが自力で台座3から座面P2に移動できる場合には、被介助者U自身によって座面P2に移動してもよい。介助者Aによって被介助者Uを台座3から座面P2に移動させる場合、支持ベルトBを用いて被介助者Uを持ち上げ、入浴支援装置BSの座面P2へと下ろす。この際、図15の二点鎖線に示されるように、被介助者Uの腰部(臀部)は、入浴支援装置BSの座面P2に浅く腰掛けた状態となるか、座面P2に届かない場合(座面P2ではなく、浴槽BTの縁に腰掛けた状態となる場合)もある。この状態では、入浴支援装置BSの座面P2を浴槽BT内で降下させることができず、介助者Aは、被介助者Uを被介助者Uの後方へとさらに移動させる必要がある。
被介助者Uをさらに被介助者Uの後方へと移動させるために、介助者Aの膝又は脛によって押圧部5が、被介助者U側(第1揺動方向D41)に向かって押圧される。押圧部5が被介助者U側(第1揺動方向D41)に向かって押圧されると、図15に示されるように、支持体41が第1回転軸Ax1まわりに回転して、第1揺動方向D41に揺動する。支持体41が所定の角度、第1揺動方向D41に揺動すると、図15に示されるように、被介助者Uの膝から下の部分が支持体41によって押圧されて、被介助者Uの足首を支点として回転する。これにより、被介助者Uの膝の位置は、図15において二点鎖線に示される位置から実線で示される位置へと、被介助者Uの後方側(図15において左側)へと所定量シフトする。被介助者Uの膝の位置が後方にシフトすると、それに伴って、被介助者Uの腰部(臀部)の位置も後方にシフトする。したがって、被介助者Uは、入浴支援装置BSの座面P2に深く腰掛けることが可能となる。なお、このとき、支持ベルトBを用いて、被介助者Uの腰部を座面P2から持ち上げながら、支持体41を第1揺動方向D41へと揺動させると、押圧部5へ加える力が小さくても支持体41を揺動させることが可能となり、より容易に被介助者Uを深く腰掛けさせることができる。
また、本実施形態では、介助者Aの膝や脛の動作によって、被介助者Uを深く腰掛けさせることができるので、介助者Aは腰を曲げた状態で被介助者Uを上方に向かって持ち上げる必要がない。具体的には、介助者Aは、図15に示されるように、上半身が垂直方向D1に延びた状態で、台座3に載せた脚の膝を曲げる動作を行うことで、押圧部5を押圧し、支持体41を第1揺動方向D41に揺動させて、被介助者Uを深く腰掛けさせることができる。したがって、介助者Aの腰への負担が大きく軽減される。
<第2実施形態>
つぎに、第2実施形態の移乗補助装置について、図16~図20を用いて説明する。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態と共通する事項についての説明は省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態で説明した事項の全ては、発明の目的を達成できる限りにおいて、第2実施形態の移乗補助装置に適用することができ、本実施形態の構成と、第1実施形態で説明した内容とを組み合わせて用いることができる。また、第1実施形態で説明した構成により得られる効果は、当該構成を有している限り、第2実施形態においても得ることができる。
本実施形態の移乗補助装置1は、図16および図18に示されるように、設置面FL(図18参照)に載置される基部2と、基部2に対して垂直方向D1の軸Xまわりに回転可能であり、利用者Uの足を載置する載置部31を有する台座3と、台座3から延び、利用者Uの脛と当接して脛を支持する支持面411を有する支持部4(図16および図17においては二点鎖線で示している)とを有している。支持面411は、図18に示されるように、傾斜状態で保持されるように構成され、上述したように、支持面411に利用者Uの脛が当接することで、利用者Uの前傾姿勢が維持される。
支持部4は、図18に示されるように、第1揺動方向D41および第2揺動方向D42に、第1回転軸Ax1まわりに揺動可能に構成されている。また、移乗補助装置1は、図16~図20に示されるように、支持部4に対して第2揺動方向D42側に押圧部5を有している。押圧部5は、補助者Aの膝または脛と当接する当接体51を有し、当接体51は、第2回転軸Ax2まわりに支持部4に対して揺動するように構成されている。
支持部4は、第1実施形態と同様に、板状の支持体41を備えている。支持体41は、図19に示されるように、支持体41の他方の面41bにおいて、一対の山部Mと谷部Vとを有している。本実施形態では、図19および図20に示されるように、第2回転軸Ax2は、山部Mの頂部に対して第1揺動方向D41側で、一対の山部Mを結ぶ方向と略平行な方向(幅方向D3)に延びている。この場合、第2実施形態における第2回転軸Ax2は、山部Mの頂部よりも第2揺動方向D42側に第2回転軸Ax2が位置する第1実施形態の移乗補助装置1(図5参照)と比較して、支持体41の他方の面41b(谷部Vの底部)に近くなる。補助者Aの押圧部5に対する第1揺動方向D41への操作によって力が加えられる第2回転軸Ax2と、押圧部5を介して操作される支持体41の他方の面41bとの間の距離が近くなることによって、押圧部5への押圧による支持体41の第1揺動方向D41への操作が容易になる。
第2回転軸Ax2の位置は、特に限定されないが、本実施形態では、第2回転軸Ax2は、図19および図20に示されるように、前後方向D2で山部Mの頂部と谷部Vの底部との間で、谷部Vの底部寄りの位置に延びている。例えば、前後方向D2での山部Mの頂部と谷部Vの底部までの距離をLaとしたとき、第2回転軸Ax2の谷部Vの底部からの距離Lbは、Laの1/2以下、好ましくは1/3以下とすることができる。
本実施形態では、押圧部5は、図16、図17、図19および図20に示されるように、支持体41の谷部Vに揺動可能に取り付けられている。本実施形態では、押圧部5は、谷部Vに固定される固定部53と、谷部Vの上端近傍の上部領域において、谷部Vから当接体51の第1揺動方向D41側の面51a(図17および図20参照)に向かって延び、固定部53と一体に形成された延設部54を有している。
固定部53は、ネジ、ボルト・ナット等、公知の固定部材、または、接着剤・溶接等、公知の固定手段によって、支持体41の谷部Vに固定される。固定部53の形状および構造は、支持体41の谷部Vに固定可能であれば、特に限定されない。本実施形態では、固定部53は、垂直方向D1に延びる板状部分である。本実施形態では、固定部53は、図16および図17に示されるように、複数の固定部材が挿通される複数の(本実施形態では3つの)貫通孔を有している。
延設部54は、固定部53と当接体51とを繋ぐ部分である。延設部54は、谷部Vの底部側から、当接体51の第1揺動方向D41側の面51a(図17参照)に向かって延びている。延設部54は、固定部53と一体に形成されて、固定部53と延設部54とが交差する部分が、第2回転軸Ax2を構成している。具体的には、固定部53と延設部54とが交差する部位が、所定の剛性を有するとともに弾性変形可能なヒンジ状の部位となり、当接体51に力が加わったときに、延設部54が固定部53に対する角度を変化させるように撓むことで、延設部54が固定部53に対して第2回転軸Ax2まわりに揺動可能となっている。これにより、延設部54が接続された当接体51が第2回転軸Ax2まわりに揺動し、支持体41と当接体51とが互いに対して独立して揺動することができる。したがって、当接体51は補助者Aの膝または脛の姿勢の変化に応じて傾斜角を変化させることができる。これにより、補助者Aの膝または脛と当接体51との好適な接触状態が維持され、補助者Aは押圧部5に力を加えやすくなるとともに、補助者Aの脛に加わる負荷を分散することができるため、補助者Aの膝に加わる負荷が低減される。また、固定部53と延設部54とを一体に形成して、固定部53と延設部54との交差部分を第2回転軸Ax2とすることで、回転軸となる軸部材や、その軸部材を支持する軸支部材を別途設ける必要がなくなる。したがって、移乗補助装置1の部品点数の低減が可能となる。また、押圧部5を支持体41に対して揺動させるために、軸部材や軸支部材を別途設ける必要がないので、谷部Vのような湾曲した箇所においても容易に押圧部5を取り付けることが可能となり、押圧部5の設置箇所の自由度が高まる。
また、延設部54は、本実施形態では、第2回転軸Ax2が、谷部Vの上端近傍の上部領域(例えば、谷部Vの上端から、谷部Vの垂直方向D1の全長の1/3以内、好ましくは1/5、より好ましくは1/10の領域)において延びるように、固定部53に繋がっている。この場合、押圧部5が補助者Aによって第1揺動方向D41に押圧されたときに、押圧部5を介して支持体41へと力が加えられる場所が支持体41の回転軸である第1回転軸Ax1からより遠くなるので、支持体41を第1回転軸Ax1まわりに回転させやすくなる。したがって、支持体41を第1揺動方向D41に揺動させるために、補助者Aによって必要な力を低減させることができる。
延設部54の形状および構造は、固定部53と当接体51とを繋ぐことができれば、特に限定されない。本実施形態では、延設部54は、板状の固定部53に対して交差するように延びる板状部分として構成され、図20に示されるように、押圧部5を幅方向D3に見たときに、固定部53および延設部54が略L字状に延びている。固定部53および延設部54を構成する材料は、所定の剛性を有し、延設部54が固定部53に対して撓むことが可能であれば、特に限定されず、樹脂であっても金属であってもよい。
また、本実施形態では、押圧部5は、図20に示されるように、当接体51の上端側が谷部Vの底部に近付き、当接体51の下端側が谷部Vの底部から離れるように、当接体51を付勢する付勢部55を有している。付勢部55の付勢力によって、当接体51は、補助者Aの脛に沿って当接する方向へと第2回転軸Ax2を中心として揺動する。また、例えば、補助者Aが押圧部5に力を加える際など、補助者Aの脛の支持体41の谷部Vに対する角度が変化しても、付勢部55が弾性変形することで、当接体51は補助者Aの脛の角度に追従して、当接体51と補助者Aの脛との好適な接触状態が維持されやすくなる。したがって、補助者Aは押圧部5に力を加えやすくなるとともに、補助者Aの脛に加わる負荷を分散することができるため、補助者Aの膝に加わる負荷が低減される。
付勢部55の形状および構造は、当接体51を、当接体51の上端側が谷部Vの底部に近付き、当接体51の下端側が谷部Vの底部から離れるように、付勢することができれば、特に限定されない。本実施形態では、付勢部55は、固定部53と当接体51の第1揺動方向D41側の面51aとの間に延びる板バネである。より具体的には、付勢部55は、一端が固定部53の下端に接続され、他端が当接体51の面51aの下端側(当接体51の下端から、当接体51の垂直方向D1の全長の1/2以内、好ましくは1/3以内)に接続された、湾曲した板状の板バネによって構成されている。
また、本実施形態では、当接体51の長手方向(垂直方向D1)での、第2回転軸Ax2(固定部53と延設部54の交差部分)の位置は、当接体51の上部領域(当接体51の上端から、当接体51の垂直方向D1の全長の1/3以内、好ましくは1/4以内)に対応した位置となっている。この場合、補助者Aが支持体41を揺動させるために、当接体51の上端側を膝または脛によって押圧したときに、当接体51の上端側は、当接体51の下端側と比較して谷部Vの底部からの距離が変化しにくいので、支持体41に補助者Aからの力を伝えやすく、補助者Aが容易に支持体41を揺動させることができる。一方、補助者Aの膝または脛の姿勢の変化が生じて、補助者Aの脛から当接体51の下端側に力が加わった場合には、当接体51の下端側は、第2回転軸Ax2からの距離が遠いので、弱い力で当接体51が第2回転軸Ax2まわりに揺動することができる。したがって、補助者Aの膝または脛の姿勢の変化に応じて当接体51の傾斜角が変化する際に、補助者Aの膝または脛に、当接体51から大きな抵抗が加わることが抑制される。
1 移乗補助装置
2 基部
3 台座
31 載置部
31a、31b 利用者用足載置領域
31c 補助者用足載置領域
32 軸支部
4 支持部
41 支持体
41a 一方の面
41b 他方の面
411 支持面
411a 第1支持面
411b 第2支持面
412 中間部
413 当接部
42 支柱部
42a ストッパ部
43 グリップ部
44 接続部
44a 第2軸支部
45 揺動アーム
5 押圧部
51 当接体
51a 当接体の第1揺動方向側の面
52 ローラ
53 固定部
54 延設部
55 付勢部
A 補助者(介助者)
Ax1 第1回転軸
Ax2 第2回転軸
B 支持ベルト
B1 腰部支持部
B2 把持部
BS 入浴支援装置
BT 浴槽
C クッション部
D1 垂直方向
D2 前後方向
D3 幅方向(左右方向)
D41 第1揺動方向
D42 第2揺動方向
FL 設置面
L1 利用者の膝および足首を結ぶ線
M 山部
N 切欠部
P1 第1位置(椅子)
P2 第2位置(入浴支援装置の座面)
T 移乗補助具
U 利用者(被介助者)
V 谷部
X 軸
θ 支持部の設置面に対する角度

Claims (10)

  1. 利用者を所定の第1位置から第2位置へと移動することを補助する移乗補助装置であって、前記移乗補助装置は、
    設置面に設置される基部と、
    前記基部に対して垂直方向の軸まわりに回転可能であり、前記利用者の足を載置する載置部を有する台座と、
    前記台座から延び、前記利用者の脛と当接して前記脛を支持する支持面を有する支持部と
    を有し、
    前記支持面は、前記設置面に対して所定の傾斜角で傾斜した傾斜状態で保持されるように構成され、
    前記支持面は、前記利用者が、前記利用者の膝および足首を結ぶ線と、前記載置部とのなす角が鋭角となる前傾姿勢となったときに、前記傾斜状態の前記支持面に前記利用者の脛が当接することで、前記利用者の前傾姿勢を維持できるように構成されている、
    移乗補助装置。
  2. 前記支持部は、前記台座に対して、前記傾斜状態から、前記支持部の前記設置面に対する角度が大きくなる第1揺動方向へと、前記台座に対して平行に延びる第1回転軸まわりに揺動可能に構成され、
    前記移乗補助装置は、前記支持部に対して、前記第1揺動方向とは反対側となる第2揺動方向側に、前記利用者を補助する補助者によって押圧される押圧部を有している、請求項1に記載の移乗補助装置。
  3. 前記押圧部は、前記補助者の膝または脛と当接する当接体を有し、
    前記支持部が前記第1回転軸まわりに揺動する際に、前記当接体に当接する前記補助者の膝または脛の姿勢の変化に応じて、前記当接体の傾斜角を変化させるために、前記当接体は、前記台座に対して平行に延びる第2回転軸まわりに、前記支持部に対して揺動するように構成されている、請求項2に記載の移乗補助装置。
  4. 前記押圧部は、前記補助者の膝または脛と当接するローラを備え、
    前記支持部が前記第1回転軸まわりに揺動する際に、前記ローラに当接する前記補助者の膝または脛の姿勢の変化に応じて、前記ローラは、水平方向に延びる第2回転軸まわりに回転するように構成されている、請求項2に記載の移乗補助装置。
  5. 前記支持部は、前記第1揺動方向側となる一方の面および前記第2揺動方向側となる他方の面を有する板状の支持体を備え、
    前記支持体は、前記一方の面に、前記利用者の一方の脛を支持する第1支持面と、前記利用者の他方の脛と当接する第2支持面とを有し、
    前記支持体は、前記第1支持面および前記第2支持面の領域において、前記第2揺動方向側に突出し、前記第1支持面と前記第2支持面との間の領域において、前記第1揺動方向側に突出することで、前記支持体の前記他方の面において、一対の山部と、前記一対の山部の間に設けられた谷部とが形成され、
    前記押圧部が、前記谷部に配置されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の移乗補助装置。
  6. 前記押圧部は、前記補助者の膝または脛と当接する当接体を有し、
    前記支持部が前記第1回転軸まわりに揺動する際に、前記当接体に当接する前記補助者の膝または脛の姿勢の変化に応じて、前記当接体の傾斜角を変化させるために、前記当接体は、前記台座に対して平行に延びる第2回転軸まわりに、前記支持部に対して揺動するように構成され、
    前記第2回転軸は、前記山部の頂部に対して前記第1揺動方向側で、前記一対の山部を結ぶ方向と略平行な方向に延びている、請求項5に記載の移乗補助装置。
  7. 前記押圧部は、前記谷部に固定される固定部と、前記谷部の上端近傍の上部領域において、前記谷部から前記当接体の第1揺動方向側の面に向かって延び、前記固定部と一体に形成された延設部を有し、
    前記固定部と前記延設部とが交差する部分が、前記第2回転軸を構成する、請求項6に記載の移乗補助装置。
  8. 前記押圧部が、前記当接体の上端側が前記谷部の底部に近付き、前記当接体の下端側が前記谷部の底部から離れるように、前記当接体を付勢する付勢部を有している、請求項7に記載の移乗補助装置。
  9. 前記載置部は、前記利用者の一対の足が載置される一対の利用者用足載置領域と、一対の利用者用足載置領域の間に設けられ、補助者の一方の足が載置される補助者用足載置領域とを備え、
    前記台座の補助者用足載置領域の外周縁は、前記補助者用足載置領域に隣接する領域に対して、前記台座の回転中心からの距離が短くなるように切り欠かれた切欠部を有している、請求項1~8のいずれか1項に記載の移乗補助装置。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の移乗補助装置と、
    前記補助者によって前記利用者を持ち上げるための支持ベルトと
    を備えた、
    移乗補助具であって、
    前記支持ベルトは、前記利用者の腰部に掛け回される腰部支持部と、前記腰部支持部の両端に設けられ、前記補助者によって把持される把持部とを有している、移乗補助具。
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