JP2009124834A - ブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動コイル23とセンサコイル24が同位相の誘起電圧を発生するように配置されているので、駆動コイル23に印加されなければならない駆動電圧と同位相の信号が、センサコイル誘起電圧から取得できる。センサコイル誘起電圧を利用することで、従来方法で必要であった位相シフト部を省略できる。また、センサコイル24は常に非通電状態であるため、従来方法で必要であった誘起電圧検出部のゼロクロス点の検出を省略できる。さらに、正弦波に近いセンサコイル誘起電圧の波形を、モータ駆動回路30を通して駆動コイル23への駆動電圧に反映させることが可能となるため、矩形波駆動に比べて高効率・低振動・低騒音を実現できる。
【選択図】図2
Description
図11にその一例を示した。図11は従来のモータ駆動部およびモータ駆動回路のブロック図である。
図11において、ブラシレスモータ(無整流子直流電動機)1は、モータ駆動部2と駆動回路3とを備えている。駆動回路3は、誘起電圧検出部(逆起電力検出手段)4と位相シフト部(パルス遅延手段)5と駆動パルス発生ロジック部(論理パルス発生手段)6とスイッチング回路部(固定子巻線電力供給手段)7とを備えている。
誘起電圧検出部4はモータ駆動部2の各駆動コイル(固定子巻線)2aの非通電区間に発生する誘起電圧を検出し、各相の誘起電圧波形のゼロクロス点のタイミングをパルス列にして出力する。位相シフト部5は,誘起電圧検出部4からの出力パルス列を各駆動コイル2aに通電するタイミングに位相をずらし、駆動パルス発生ロジック部6は前記位相シフト部からの出力パルス列を基に、駆動コイル2a各相の駆動パルスを生成し、スイッチング回路部7は前記駆動パルスに基づいて、各駆動コイル2aに駆動電圧を適宜供給する(例えば、特許文献1参照)。
永久磁石と、前記永久磁石に対し、相対的に移動する駆動コイルと、前記永久磁石に対して、前記駆動コイルに生じる駆動コイル誘起電圧と同位相の誘起電圧が発生するように配置されたセンサコイルと、前記センサコイルに生じるセンサコイル誘起電圧と同位相の駆動電圧を、前記駆動コイルに印加する駆動回路とを備えていることを特徴とするブラシレスモータ。
上記ブラシレスモータであって、前記駆動コイルの駆動方式は、a相(a≧1)駆動方式で、b極(b≧a)の前記駆動コイルを通電し、c極(b≧c≧a)の前記センサコイルは、a種類の前記センサコイル誘起電圧を発生し、前記センサコイルは、a種類の前記センサコイル誘起電圧が前記駆動コイルに発生するa種類の前記駆動コイル誘起電圧と各々同位相になるように配置され、前記駆動回路は、前記センサコイル誘起電圧と前記駆動コイル誘起電圧との各々が同位相になる組合せで、前記センサコイル誘起電圧と同位相の前記駆動電圧を前記駆動コイルに印加することを特徴とするブラシレスモータ。
この適用例では、多相の駆動方式においても、相数に応じて各相で駆動される駆動コイルに発生する駆動コイル誘起電圧とセンサコイル誘起電圧とが同位相になるようにセンサコイルが配置されているので、前述と同様の効果が得られる。
上記ブラシレスモータであって、前記永久磁石の有する極数が、前記センサコイルの有する極数の2倍であることを特徴とするブラシレスモータ。
この適用例では、センサコイルの各極に永久磁石の極が一対一で対応するので、よりセンサコイル誘起電圧が滑らかになり、より高効率・低振動・低騒音を実現できる。
上記ブラシレスモータであって、前記駆動回路は、前記センサコイル誘起電圧と同位相で略同波形の前記駆動電圧を前記駆動コイルに印加することを特徴とするブラシレスモータ。
この適用例では、駆動コイルとセンサコイルの誘起電圧は同位相で同等形状であるため、センサコイル誘起電圧の波形を、駆動回路を通して駆動コイルへの駆動電圧に反映させることで、駆動コイルに適した駆動電圧を印加することが可能になり、矩形波駆動に比べてより、高効率・低振動・低騒音を実現できる。
上記ブラシレスモータであって、前記駆動回路は、前記センサコイル誘起電圧をパルス幅変調制御するパルス幅変調手段を備えていることを特徴とするブラシレスモータ。
この適用例では、正弦波に近いセンサコイルの誘起電圧の波形を、PWM制御することで、矩形波駆動に比べてより高効率・低振動・低騒音を実現できる。
上記ブラシレスモータであって、前記センサコイルの極数が、前記駆動コイルの極数より少ないことを特徴とするブラシレスモータ。
この適用例では、前述の効果に加え、センサコイルを減らした分、電磁ヨークや巻線材等の材料を減らし、コストダウンが可能である。
上記ブラシレスモータであって、前記センサコイルの巻き数が、前記駆動コイルの巻き数より少ないことを特徴とするブラシレスモータ。
この適用例では、前述の効果に加え、センサコイルの巻き数を減らした分、巻線材等の材料を減らし、コストダウンが可能である。
(第1実施形態)
図1に本実施形態のブラシレスモータ10のモータ駆動部20の概略図を、図2にモータ駆動部20および駆動回路であるモータ駆動回路30のブロック図を示した。
図1において、モータ駆動部20は、固定子21と回転子22とを備えている。回転子22は固定子21を取り囲むように配置され、固定子21の外側を回転子22が回転するアウターロータ型のモータである。
なお、本実施形態では、アウターロータ型モータで説明を行っているが、インナーロータ型モータ、平面ロータ型モータ等でも適用できる。また、主に単相全波駆動で説明を行っているが、多相駆動の場合にも適用できる。
また、永久磁石25に対し、センサコイル24は、駆動コイル23に発生する駆動コイル誘起電圧と同位相のセンサコイル誘起電圧を発生するように配置されている。
図1および図2において、駆動コイル23はモータ駆動回路30によって単相全波で双方向通電され、センサコイル24は、センサコイル24と永久磁石25との相対的な移動によって誘起したセンサコイル誘起電圧、例えば、正弦波状出力を生成する。
誘起電圧検出部40は、センサコイル24の発生する誘起電圧に対して、フィルタリング等により必要な電圧を検出し、検出信号を出力する。
まず、誘起電圧検出部40からの検出信号は、整流部52で整流される。続いて、整流された検出信号は、ローパスフィルタ(LPF)53aにより平滑化される。さらに、平滑化された検出信号と駆動パルス発生ロジック部60の構成に合わせて設定された基準電圧とは、コンパレータ54で比較される。再度、ローパスフィルタ53bで平滑化された検出信号は積分部55で積分される。可変ゲインアンプ(VGA)56は、積分部55から出力された電圧レベルに基づいて検出信号の電圧レベルを調整して出力する。
なお、駆動パルス発生ロジック部60がパルス幅変調(PWM)手段62を有している場合には、正弦波に近い誘起電圧の波形形状が利用可能となる。
図4にパルス幅変調手段62の概念図を一例として示した。基準となる三角波と電圧レベル変換部50からの出力である入力信号とをコンパレートし、PWM信号を発生させることが可能である。
図5において、駆動パルス発生ロジック部60からの出力に応じてトランジスタ71a,71b,71c,71dがON/OFFされ単相全波駆動を実現する。
トランジスタ71cとトランジスタ71bがON、トランジスタ71aとトランジスタ71dがOFFの場合、駆動コイル23にI1の向きに電流が流れ、逆にトランジスタ71aとトランジスタ71dがON、トランジスタ71bとトランジスタ71cがOFFの場合、駆動コイル23にI2の向きに電流が流れる。
また、ダイオード72a,72b,72c,72dは主にトランジスタ71a,71b,71c,71dのON/OFF切り替え時に発生するサージ電圧からトランジスタ71a,71b,71c,71dを保護する。
ただし、起動に関しては、例えば実開昭62−54574号公報にあるように、まず回転子の初期位置を所定の通電切替を行うことで設定し、ついで回転子の回転速度を十分に誘起電圧取得可能な所定値以上まで上昇するようにした方式、等を利用する必要がある。
(1)駆動コイル23とセンサコイル24が同位相の誘起電圧を発生するように配置されているので、駆動コイル23に印加されなければならない駆動電圧と同位相の信号が、センサコイル誘起電圧から取得できる。センサコイル誘起電圧を利用することで、従来方法で必要であった位相シフト部を省略できる。また、センサコイル24は常に非通電状態であるため、従来方法で必要であった誘起電圧検出部のゼロクロス点の検出を省略できる。さらに、正弦波に近いセンサコイル誘起電圧の波形を、モータ駆動回路30を通して駆動コイル23への駆動電圧に反映させることが可能となるため、矩形波駆動に比べて高効率・低振動・低騒音を実現できる。
図6に本実施形態におけるブラシレスモータ11のモータ駆動部20aの概略図を示した。
本実施形態では、単相全波で双方向通電しているが、駆動コイル23aの極数が第1実施形態よりも多い場合を示している。
図6に示すように、駆動コイル23aの極数に合わせて、駆動コイル23aと同極数で、かつ駆動コイル23aに生じる駆動コイル誘起電圧と同位相のセンサコイル誘起電圧が発生するセンサコイル24aと、駆動コイル23aの極数の2倍の極数を有する永久磁石25aとを備えている。
(5)駆動コイル23aおよびセンサコイル24aの極数が増えても、前述と同様の効果が得られる。
図7に本実施形態におけるブラシレスモータ12のモータ駆動部20bの概略図を示した。
本実施形態においても、単相全波で双方向通電されているが、図7に示すように、センサコイル24bの巻数を減らしている。その他の構成は、第2実施形態と同様に、駆動コイル23bと同極数で、かつ駆動コイル23bに生じる駆動コイル誘起電圧と同位相のセンサコイル誘起電圧が発生するセンサコイル24bと、駆動コイル23bの極数の2倍の極数を有する永久磁石25bとを備えている。
(6)センサコイル24bに発生するセンサコイル誘起電圧は、駆動コイル23bの駆動コイル誘起電圧と同位相であるという効果と、正弦波に近いセンサコイル24bのセンサコイル誘起電圧の形状を、駆動回路を通して駆動電圧へ反映できる。さらに、巻数を減らした分、巻線材を減らし、コストダウンができる。
図8に本実施形態のブラシレスモータ13のモータ駆動部20cの概略図を示した。
本実施形態においても、単相全波で双方向通電されている。
図8において、本実施形態は、センサコイル24cの極数が、駆動コイル23cの極数より少ない場合である。具体的には、駆動コイル23cの極数が3に対し、センサコイル24cの極数は1となっている。
センサコイル24cは、駆動コイル23cに生じる駆動コイル誘起電圧と同位相のセンサコイル誘起電圧を発生するように配置されている。また、駆動コイル23cの極数の2倍の極数を有する永久磁石25cとを備えている。
(7)センサコイル24cに発生するセンサコイル誘起電圧は、駆動コイル23cの誘起電圧と同位相であり、正弦波に近いセンサコイル24cのセンサコイル誘起電圧の形状を、駆動回路を通して駆動電圧へ反映できる。さらに、センサコイル24cを減らした分、電磁ヨークや巻線材等の材料を減らし、コストダウンができる。
図9および図10に本実施形態のブラシレスモータ14のモータ駆動部20dの概略図およびブロック図を示した。
本実施形態では、三相全波駆動で双方向通電されている。
図9、図10において、駆動コイル23d,23e,23fの駆動コイル誘起電圧の波形はそれぞれ異なるため、センサコイル24dは駆動コイル23dと、センサコイル24eは駆動コイル23eと、センサコイル24fは駆動コイル23fとセンサコイル誘起電圧が同位相になるように配置されている。また、永久磁石25dは、二極で構成されている。
(8)多相の駆動方式においても、相数に応じて各相で駆動される駆動コイル23d,23e,23fに発生する駆動コイル誘起電圧とセンサコイル誘起電圧とが同位相になるようにセンサコイル24d,24e,24fが配置されているので、前述と同様の効果を得ることができる。
ファンモータは、例えば、デジタル表示機器や車載機器、燃料電池式携帯電話等の燃料電池使用機器、プロジェクタ等の各種装置のファンモータとして使用することができる。本実施形態のブラシレスモータは、さらに、各種の家電機器や電子機器のモータとしても利用可能である。例えば、光記憶装置や、磁気記憶装置、ポリゴンミラー駆動装置等において、本実施形態のブラシレスモータをスピンドルモータとして使用することが可能である。
図12は本実施形態のブラシレスモータ10,11,12,13,14をファンモータ110として適用したプロジェクタ100の構成図である。
この電動自転車200は、前輪にモータ210が設けられており、サドルの下方のフレームに制御回路220と充電池230とが設けられている。モータ210は、充電池230からの電力を利用して前輪を駆動することによって、走行をアシストする。また、ブレーキ時にはモータ210で回生された電力が充電池230に充電される。制御回路220は、モータの駆動と回生とを制御する回路である。このモータ210としては、上述した各種のブラシレスモータを利用することが可能である。
このロボット300は、第1と第2のアーム310,320と、モータ330とを有している。このモータ330は、被駆動部材としての第2のアーム320を水平回転させる際に使用される。このモータ330としては、上述した各種のブラシレスモータを利用することが可能である。
例えば、上記の実施形態では、駆動コイル、センサコイルの数および極数を一例として示したが、これらの数および極数に限られるものではない。
Claims (7)
- 永久磁石と、
前記永久磁石に対し、相対的に移動する駆動コイルと、
前記永久磁石に対して、前記駆動コイルに生じる駆動コイル誘起電圧と同位相の誘起電圧が発生するように配置されたセンサコイルと、
前記センサコイルに生じるセンサコイル誘起電圧と同位相の駆動電圧を、前記駆動コイルに印加する駆動回路とを備えている
ことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項1に記載のブラシレスモータにおいて、
前記駆動コイルの駆動方式は、a相(a≧1)駆動方式で、
b極(b≧a)の前記駆動コイルを通電し、
c極(b≧c≧a)の前記センサコイルは、a種類の前記センサコイル誘起電圧を発生し、
前記センサコイルは、a種類の前記センサコイル誘起電圧が前記駆動コイルに発生するa種類の前記駆動コイル誘起電圧と各々同位相になるように配置され、
前記駆動回路は、前記センサコイル誘起電圧と前記駆動コイル誘起電圧との各々が同位相になる組合せで、前記センサコイル誘起電圧と同位相の前記駆動電圧を前記駆動コイルに印加する
ことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項1または請求項2に記載のブラシレスモータにおいて、
前記永久磁石の有する極数が、前記センサコイルの有する極数の2倍である
ことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のブラシレスモータにおいて、
前記駆動回路は、前記センサコイル誘起電圧と同位相で略同波形の前記駆動電圧を前記駆動コイルに印加する
ことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項4に記載のブラシレスモータにおいて、
前記駆動回路は、前記センサコイル誘起電圧をパルス幅変調制御するパルス幅変調手段を備えている
ことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のブラシレスモータにおいて、
前記センサコイルの極数が、前記駆動コイルの極数より少ない
ことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のブラシレスモータにおいて、
前記センサコイルの巻き数が、前記駆動コイルの巻き数より少ない
ことを特徴とするブラシレスモータ。
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