JP2009122674A - 現像剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高画質化、良好な粒度分布を有するため、比較的低温で融着を行うことが出来る現像剤を得る。
【解決手段】 バインダー樹脂、及び着色剤を含有する微粒子を含む分散液に凝集剤を加え、凝集させ、融着させてトナー粒子を形成することを含み、
分散液のpHは、凝集剤添加前のpHをpH(A)、凝集剤添加後の分散液のpHをpH(B)、融着後の分散液のpHをpH(C)としたとき、下記式(1)
0.90≧pH(C)/ pH(A) ≧0.25かつ1.00≧pH(C)/ pH(B) ≧0.30…(1)
を満たす現像剤の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真技術等に使用される現像剤及びその製造方法に関する。
従来、トナー粒子の形状及び表面組成を意図的に制御したトナーの製造方法として、少なくとも樹脂及び着色剤を含む微粒子分散液に凝集剤として金属塩や高分子凝集剤を用いることにより凝集・融着させる凝集法が提案されている。
この凝集法では、凝集工程において、分散液中の微粒子の凝集を加速させるために、分散液のpHを凝集前よりも低くし、すなわち酸性側にして凝集させていた(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照)。次に、凝集を停止させて、合一を防ぐために、pHを凝集時よりも高くすなわち塩基性側にしていた。その後、高温にして融着工程を行なっていた。しかしながら、この凝集法では、融着工程及び凝集融着同時工程において、ガラス転移温度Tgより高温にするため、融着粒子の合一により粒度分布がシフトし、粗粒が形成され易いという問題があった。これに対し、合一を防ぐために、分散液のpHを塩基性にしたり、界面活性剤を添加することにより再分散すると、微粉が発生するという問題があった。このような問題により画質が悪化していた。
特開2001−134017号公報 特開2003−167380号公報
本発明の目的は、高画質化、良好な粒度分布を有するため、比較的低温で融着を行うことが出来る現像剤及びその製造方法を提供することにある。
本発明の現像剤の製造方法は、バインダー樹脂、及び着色剤を含有する微粒子を含む分散液に凝集剤を加えて凝集粒子を形成すること、及び該凝集粒子を融着させてトナー粒子を形成することを含む現像剤の製造方法であって、
前記分散液のpHは、凝集剤添加前のpHをpH(A)、凝集剤添加後の分散液のpHをpH(B)、融着後の分散液のpHをpH(C)としたとき、下記式(1)を満たす。
0.90≧pH(C)/ pH(A) ≧0.25かつ1.00≧pH(C)/ pH(B) ≧0.30…(1)
また、本発明の現像剤は、バインダー樹脂、及び着色剤を含有する微粒子を含有する分散液中に凝集剤を添加して凝集させ、融着させたトナー粒子を含み、
前記分散液のpHは、凝集剤添加前のpHをpH(A)、凝集剤添加後の分散液のpHをpH(B)、融着後の分散液のpHをpH(C)としたとき、下記式(1)を満たす。
0.90≧pH(C)/ pH(A) ≧0.25かつ1.00≧pH(C)/ pH(B) ≧0.30…(1)
本発明によれば、高画質化、良好な粒度分布を有するため、比較的低温で融着を行うことが出来る現像剤及びその製造方法を提供することができる。
本発明は、少なくともバインダー樹脂及び着色剤を含有する微粒子を含む分散液に凝集剤を添加し、凝集及び融着させる工程を含む凝集法により現像剤を製造する方法において、凝集剤を添加前の微粒子分散液のpHをpH(A)、凝集剤添加後の分散液のpHをpH(B)、融着後の分散液のpHをpH(C)としたときに、下記式(1)で表される関係を満足することにより、融着に十分な所定の温度で融着する工程を有するものである。
0.90≧pH(C)/pH(A)≧0.25かつ1.00≧pH(C)/pH(B)≧0.30…式(1)
本発明によれば、凝集を行った後、さらに酸または強酸−弱塩基の塩を加えてpHを下げて融着を行うことが出来る。
本発明によれば、凝集後、融着の前、あるいは凝集及び融着を並行して行う際にさらに酸または強酸−弱塩基の塩を添加することにより、良好な粒度分布で、ガラス転移温度Tg+35℃以下の比較的低い温度で、融着を行うことが出来る。
pH(C)/pH(A)>0.90の場合には、凝集粒子の合一は起こらないが融着温度をTg+35℃以下にすることができない。
0.25>pH(C)/pH(A)の場合には、融着温度を所定の温度例えばTg+35℃以下にすることはできるが凝集粒子の合一を防ぐことができない。
pH(C)/pH(B)>1.00の場合には、凝集粒子の合一は起こらないが、融着温度を所定の温度例えばTg+35℃以下にすることができない。
0.30>pH(C)/pH(B)の場合には、融着温度を所定の温度例えばTg+35℃以下にすることはできるが凝集粒子の合一を防ぐことができない。
また、pH(C)/pH(A)、pH(C)/pH(B)のどちらかが式(1)を満たしていない場合も凝集粒子の合一が起こるか、または所定の温度例えばTg+35℃以下での融着ができない。
凝集及び融着工程は、凝集工程と融着工程が別であっても、凝集と融着が並行して行われても良い。凝集工程と融着工程が別の場合、凝集粒子が十分な大きさになったところで凝集工程を終了し、融着工程に移行することが出来る。凝集と融着が並行して行われる場合には、凝集と融着を繰り返しながら、凝集された粒子が所望の大きさになったところで融着を行って終了することが出来る。
融着工程は、所定の温度例えば該バインダー樹脂のガラス転移温度より35℃高い温度以下の温度で行われる。
pH調整は、凝集工程と融着工程が別の場合、凝集前、凝集途中、凝集後、融着途中のいずれかで一回以上行なうことができる。
また、凝集工程と融着工程が同時の場合は、pH調整は、凝集融着前、凝集融着途中のいずれかで一回以上行なうことができる。
図1に、本発明の現像剤の製造方法の一態様を表すフローを示す。
図示するように、本発明では、まず、トナー材料の微粒子の分散液を調製する(Act1)。
トナー材料の微粒子は、着色剤とバインダー樹脂を含有する。
トナー材料の微粒子はまた、任意に、離形剤、帯電制御剤を含有する。
トナー材料の微粒子は、例えば予め粗粒子を形成した後、得られた粗粒子を水系媒体中で機械的剪断に供して形成することができる。粗粒子は、例えばバインダー樹脂及び着色剤を含有する混合物を溶融混練して粗粉砕することにより形成することができる。
水系媒体に、任意に、界面活性剤及びpH調整剤のうち少なくとも1種を添加することができる。
界面活性剤を添加することにより、混合物表面に吸着した界面活性剤により水系媒体中に分散することができる。
また、中和剤を添加することにより、混合物表面の解離性官能基の解離度を増加させたり、極性を高めたりすることにより、自己分散性を向上することができる。
続いて、得られた混合液を機械的せん断に供し、粗粒子をさらに微細に粒状化して、微粒子を形成することができる。
機械的せん断は、バインダー樹脂のガラス転移温度以上の温度に加温して行うことができる。
本発明によれば、水系媒体中で、ガラス転移温度以上の温度で機械的せん断力を与えることにより、粗粒子を微細に分割して粒状化することができる。
機械的せん断時の処理温度、処理時間、及び機械的せん断を加える装置の回転数、圧力等を調整することにより、得られる微粒子の大きさを制御することができる。
機械的せん断後、分散液が現像剤の形成に好適な大きさは体積平均粒径0.01から1.5μmであることが好ましい。0.01μmより小さいと、粒子の作成が困難となり、1.5μm以上では3−10μmの粒子を作ることが困難となる傾向がある。(Act 1)。
図2及び図3を用いて、本発明における凝集、融着操作(Act 2)の例をさらに詳細に説明する。
図2は、凝集と融着が別の場合の凝集及び融着操作における粒子の様子を表すモデル図を示す。
図示するように、凝集剤を添加する前の微粒子を含む分散液A−1のpHは、pH(A)である。
凝集剤添加前の分散液A−1にpH調整剤(I)を添加することも可能である。このpH調整により、凝集の促進および融着温度をTg+35度以下にすることができる。
凝集工程
分散液A−1に凝集剤を添加すると、pH(B)である分散液B−1となる。この分散液B−1では、微粒子11が凝集して、凝集粒子12が形成される。また、分散液B−1に、pH調整剤(II)を添加することも可能である。このpH調整により、凝集の促進および融着温度をTg+35度以下にすることができる。
所望の大きさ例えば体積平均粒径3から10μmの大きさを有する粒子13が得られたところで、さらにpH調整剤(III)を添加することも可能である。このpH調整により融着温度をTg+35度以下にすることができる。
融着工程
次に、上記凝集工程で得られた分散液をバインダー樹脂のガラス転移温度より35℃高い温度以下の温度に昇温し、例えば0.5から3時間放置して、融着を行い、融着粒子14を含むpH(C)である分散液C−1を得る。
pH調整剤I、II、IIIのうち少なくとも一種類添加すればよい。pH調整剤は同じであって、異なってもよい。
また、図3は、凝集と融着が同時進行する場合の凝集及び融着操作における粒子の様子を表すモデル図を示す。
図示するように、凝集剤を添加する前には、微粒子を含む分散液A−2のpHは、pH(A)である。
分散液A−2に凝集剤を添加すると、pH(B)である分散液B−2となる。この分散液B−2では、微粒子11が凝集すると同時に融着して、凝集融着粒子12’が形成される。分散液B−2に、さらにpH調整剤(IV)を添加することも可能である。このpH調整により、凝集の促進および融着温度をTg+35度以下にすることができる。
所望の大きさ例えば体積平均粒径3から10μmになったところで凝集融着を終了し、融着粒子14’を含むpH(C)である分散液C−2を得る。
pH調整剤I、IVのうち少なくとも一種類添加すればよい。pH調整剤は同じであって、異なってもよい。
このような融着粒子14,14’を含む分散液を、例えばガラス転移温度以下まで冷却し(Act3)、その後、例えばフィルタープレスを用いて洗浄(Act4)し、乾燥する(Act5)ことにより、トナー粒子が得られる。
本発明で使用される、樹脂、着色剤、離形剤、界面活性剤、金属塩、高分子凝集剤、酸、中和剤、pH調整剤、機械的せん断装置としては、公知の材料および製造装置を全て使用できる。
樹脂材料
本発明に使用されるバインダー樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリル共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン・ノルボルネン共重合体、ポリエチレン・ビニルアルコール共重合体などのエチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びマレイン酸系樹脂が挙げられる。これら樹脂は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
バインダー樹脂は、好ましくは1以上の酸価を有する。
着色剤
本発明に用いる着色剤としては、カーボンブラックや有機もしくは無機の顔料や染料などがあげられる。例えばカーボンブラックでは、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。また、イエロー顔料の例としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、74、81、83、93、95、97、98、109、117、120、137、138、139、147、151、154、167、173、180、181、183、185、C.I.バットイエロー1、3、20などが挙げられる。これらを単独で、あるいは混合して使用することもできる。また、マゼンタ顔料の例としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、150、163、184、185、202、206、207、209、238、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35がなど挙げられる。これらを単独で、あるいは混合して使用することもできる。また、シアン顔料の例としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45などが挙げられる。これらを単独で、あるいは混合して使用することもできる。
離型剤
本発明に用いる離型剤として、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、ライスワックスの如き植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ぺトロラクタムの如き鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部または全部を脱酸化したものなどがあげられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸、ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコールの如き飽和アルコール、ソルビトールの如き多価アルコール、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(−般に金属石けんといわれているもの)、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
界面活性剤
本発明に使用可能な界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、及び多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
金属塩
本発明の凝集工程に使用可能な金属塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウムなどの塩、およびポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体が挙げられる。
高分子凝集剤
本発明の凝集工程に使用可能な高分子凝集剤としては、ポリメタアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、アクリルアミドアクリル酸ソーダ共重合体、ポリアミン、ポリジアリルアンモニウムハライド、ポリジメチルジアリルアンモニウムハライド、メラニンホルムアルデヒド縮合物、ジシアンジアミドなどの高分子凝集剤が挙げられる。

本発明の凝集工程に使用可能な酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、酢酸、クエン酸などが挙げられる。
中和剤
本発明に使用可能な中和剤としては、無機塩基類やアミン化合物が使用できる。無機塩基類としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。アミン化合物として、例えば、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン,イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパンなどが挙げられる。
機械的せん断装置
本発明に用いられる機械的せん断装置としては、例えば、ウルトラタラックス(IKAジャパン社製)、TKオートホモミクサー(プライミックス社製)、TKパイプラインホモミクサー(プライミックス社製)、TKフィルミックス(プライミックス社製)、クレアミックス(エム・テクニック社製)、クレアSS5(エム・テクニック社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)のようなメディアレス撹拌機、ビスコミル(アイメックス製)、アペックスミル(寿工業社製)、スターミル(アシザワ、ファインテック社製)、DCPスーパーフロー(日本アイリッヒ社製)、エムピーミル(井上製作所社製)、スパイクミル(井上製作所社製)、マイティーミル(井上製作所社製)、SCミル(三井鉱山社製)などのメディア攪拌機等やアルティマイザー(スギノマシン社製)、ナノマイザー(吉田機械社製)、NANO3000(美粒社製)などの高圧衝撃式分散装置が挙げられる。
pH調整剤
本発明に用いられるpH調整剤としては、pHを低くするためには例えば、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、酢酸、クエン酸などの酸、および硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどの強酸−弱塩基の塩が挙げられる。また、pHを高くするためには例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリエチルアミンなどの塩基が挙げられる。
実施例
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
樹脂の特性及び粒径は、以下に示す方法で求めた。
ガラス転移温度(Tg)測定
本発明で用いられるガラス転移温度は、、リガク社製DSC8230を用い、10℃/分の割合で昇温し、40から200℃の範囲を測定した。この測定条件により得たDSC曲線から接線法により求めたショルダーの値をガラス転移温度とする。
軟化点(Tm)測定
本発明で用いられる軟化点は、島津製作所社製CFT−500Dを用い、フローテスタ法により求める。測定条件はダイ:1.0×1.0mm、昇温速度:2.5℃/分、荷重:10kg、温度範囲:40−200℃、予熱時間:300sとし、流出開始温度を軟化点とする。
粒度分布測定
本願発明において、樹脂、顔料、及び離型剤混合分散液の粒度分布は、島津製作所製SLAD−7000を用いて測定する。
pH調整前の平均粒子径はベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用い測定することができる。トナー平均粒子径はベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径100μm)を用い測定する。
樹脂・顔料・離型剤混合分散液1の作成
バインダー樹脂としてポリエステル樹脂(Tg:62℃、Tm:115℃)90重量部、着色剤として銅フタロシアニン顔料5重量部、離型剤としてエステルワックス5重量部を混合した後、120度に温度設定した2軸混練機にて溶融混練し、混練品を得た。
得られた混練品を奈良機械製作所社製ハンマーミルにて体積平均粒径1.2mmに粗粉砕し、粗粒子を得た。
粗粒子40重量部、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部、アミン化合物としてトリエチルアミン1重量部、イオン交換水59重量部をクレアミックスに投入して、分散液を120度まで加熱した後、クレアミックスの回転数を6500rpmに設定して、30分間機械的撹拌を行った後、室温まで冷却し、体積平均粒径が480nmである分散液を調整した。得られた分散液のpHは8.6であった。
樹脂・顔料・離型剤混合分散液2の作成
バインダー樹脂としてポリエステル樹脂(Tg:62℃、Tm:115℃)90重量部、着色剤として銅フタロシアニン顔料5重量部、離型剤としてエステルワックス5重量部を混合した後、120度に温度設定した2軸混練機にて溶融混練し、混練品を得た。
得られた混練品を奈良機械製作所社製ハンマーミルにて体積平均粒径1.2mmに粗粉砕し、粗粒子を得た。
粗粒子をホソカワミクロン社製バンタムミルにて体積平均粒径0.05mmに中粉砕し、中砕粒子を得た。
中砕粒子40重量部、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部、アミン化合物としてトリエチルアミン1重量部、イオン交換水59重量部をNANO3000にて150MPa、180度にて処理し、体積平均粒径350nmである分散液を調整した。得られた分散液のpHは8.5であった。
実施例1
凝集・融着工程
上記分散液1を50重量部と、イオン交換水30重量部とを加え、混合した。このときの分散液のpH(A)は8.5であった。金属塩として10重量%塩化ナトリウム水溶液20重量部を室温で添加したところ、pH(B)は8.3であった。つづいて、分散液を75度まで昇温し、体積平均粒径が2.4μmとなったところで塩酸を加えpHを3.0に調整後、粒径と形状を制御するため75度で2時間放置した。得られた融着後分散液pH(C)は3.0であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液の固形分について、遠心分離機を使った遠心分離、上澄み液の除去、及びイオン交換水による洗浄を繰り返し行い、上澄みの導電率が50μS/cmとなるまで洗浄した。その後、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、トナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は5.32μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は4.5%という良好な結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画質が得られた。
実施例2
凝集工程
上記分散液2を50重量部、イオン交換水30重量部を加え混合した。pH(A)は8.4であった。金属塩として20重量%塩化ナトリウム水溶液20重量部を室温で添加したところ、pH(B)が8.3となった。続いて、分散液を60度まで昇温し、体積平均粒径が1.9μmとなったところで硫酸を加え、pHを4.0に調整後、65度まで昇温した。
融着工程
上記凝集粒子の体積平均粒径を維持するため分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3重量部を添加し、形状を制御するため80℃まで昇温し、2時間放置した。得られた融着後分散液pH(C)は4.0であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は4.86μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は6.1%という良好な結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画質が得られた。
実施例3
凝集工程
上記分散液1を50重量部と、イオン交換水30重量部とを加え混合した。pH(A)は8.5であった。金属塩として20重量%塩化ナトリウム水溶液20重量部を室温で添加したところpH(B)は8.2となった。続いて、分散液を65度まで昇温した。
融着工程
上記凝集粒子の体積平均粒径を維持するため分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3重量部を添加し、形状を制御するため85℃まで昇温し、塩酸によりpHを5.5に調整し、2時間放置した。得られた融着後分散液pH(C)は5.5であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーは、その体積平均粒径が4.93μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は5.8%という良好な結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画質が得られた。
実施例4
凝集・融着工程
上記分散液1を25重量部と、イオン交換水55重量部とを加えて混合した。pH(A)は8.4であった。金属塩として10重量%塩化ナトリウム水溶液10重量部、高分子凝集剤として5重量%ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド10重量部を室温で添加したところ、pH(B)は6.8となった。続いて、90度に昇温し、塩酸を加えてpH6.0に調整後、凝集・融着が同時に進行させながら粒径と形状を制御するため2時間放置した。得られた融着後分散液pH(C)は6.0であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーは、その体積平均粒径が4.98μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は6.8%という良好な結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画質が得られた。
実施例5
凝集工程
上記分散液1を25重量部と、イオン交換水55重量部とを加え混合した。pH(A)は8.4であった。塩酸を加えpH7.5に調整後、金属塩として1重量%硫酸アルミニウム水溶液20重量部を室温で添加したところ、pH(B)は6.5となった。続いて、50度まで昇温した。
融着工程
上記凝集粒子の体積平均粒径を維持するため分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5重量部を添加し、形状を制御するため90度まで昇温し3時間放置した。得られた融着後分散液pH(C)は6.5であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は5.06μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は8.7%という良好な結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画質が得られた。
実施例6
凝集工程
上記分散液1を25重量部と、イオン交換水55重量部とを加え、混合した。pH(A)は8.4であった。金属塩として、1重量%硫酸アルミニウム水溶液20重量部を室温で添加したところ、pH(B)7.0となった。続いて、この分散液を55度まで昇温した。
融着工程
上記凝集粒子の体積平均粒径を維持するため分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5重量部を添加し、塩酸を加えpH5.0に調整後、形状を制御するため90度まで昇温し2時間放置した。得られた融着後分散液pH(C)は5.0であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、トナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は5.26μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は9.7%という良好な結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、良好な画質が得られた。
比較例1
凝集・融着工程
上記分散液1を50重量部、イオン交換水30重量部を加え混合した。pH(A)は8.5であった。金属塩として15重量%塩化ナトリウム水溶液20重量部を室温で添加したところ、pH(B)は8.2となった。続いて、この分散液を、100℃に昇温し、凝集と融着を同時に進行させながら粒径と形状を制御するため、3時間放置した。融着を完了した分散液のpH(C)は8.2であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は4.83μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は12.5%という結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、画質が悪化する結果となった。
比較例2
凝集工程
上記分散液1を25重量部、イオン交換水55重量部を加え混合した。pH(A)は8.5であった。金属塩として1重量%硫酸アルミニウム水溶液20重量部を室温で添加したところ、pH(B)は7.1となった。続いて、分散液を、55℃まで昇温した。
融着工程
上記凝集粒子の体積平均粒径を維持するため分散剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5重量部を添加し、形状を制御するため98℃まで昇温し、3時間放置した。得られた融着後分散液pH(C)は8.0であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は4.96μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は13.8%という結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、画質が悪化する結果となった。
比較例3
凝集・融着工程
上記分散液1を25重量部と、イオン交換水55重量部とを加え、混合した。pH(A)は8.5であった。金属塩として10重量%塩化ナトリウム水溶液10重量部、高分子凝集剤として5重量%ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド10重量部を室温で添加したところ、pH(B)は6.8となった。続いて、分散液を100℃に昇温し、凝集・融着を同時に進行させながら、粒径と形状を制御するため、分散液を2時間放置した。融着完了後、分散液のpH(C)は7.0であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は4.74μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
ベックマンコールター社製Multisizer3のアパーチャー(径20μm)を用いトナー粒度分布を測定したところ、個数粒子径2ミクロン以下の粒子は11.7%という結果であった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、画質が悪化する結果となった。
比較例4
凝集工程
上記分散液1を50重量部と、イオン交換水30重量部とを加えて混合した。得られた分散液のpH(A)は8.5であった。金属塩として20重量%塩化ナトリウム水溶液20重量部を室温で添加したところ、pH(B)は8.2となった。続いて、分散液を60℃まで昇温し、体積平均粒径が2.3μmとなったところで塩酸を加えpHを2.0に調整した後、65℃まで昇温した。
融着工程
上記凝集粒子に分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3重量部を添加し、形状を制御するため75℃まで昇温し、1.5時間放置した。融着完了後の分散液のpH(C)は2.0であった。
洗浄乾燥工程
冷却後、得られた分散液を遠心分離機にて実施例1と同様に洗浄し、真空乾燥機にて含水率が0.3重量%となるまで乾燥させ、トナー粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2重量部、酸化チタン0.5重量部をトナー粒子表面に付着させ、所望のトナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒径は13.8μmであった。
その結果を下記表1−1及び表1−2に示す。
粒径は3−10μmにすることはできなかった。
また、得られたトナーを評価用に改造した東芝テック社製複写機e−STUDIO 281cに投入し、画質を評価した結果、画質が悪化する結果となった。
このような構成を取ることにより、バインダー樹脂の融着温度をTgより35℃高い温度以下に低下させることができる。
Figure 2009122674
Figure 2009122674
本発明の現像剤の製造方法の一態様を表すフロー図 凝集と融着が別の場合の凝集及び融着操作における粒子の様子を表すモデル図 凝集と融着が同時進行する場合の凝集及び融着操作における粒子の様子を表すモデル図

Claims (12)

  1. バインダー樹脂、及び着色剤を含有する微粒子を含む分散液に凝集剤を加えて凝集、融着させてトナー粒子を形成することを含む現像剤の製造方法であって、
    前記分散液のpHは、凝集剤添加前のpHをpH(A)、凝集剤添加後の分散液のpHをpH(B)、融着後の分散液のpHをpH(C)としたとき、下記式(1)を満たす現像剤の製造方法。
    0.90≧pH(C)/ pH(A) ≧0.25かつ1.00≧pH(C)/ pH(B) ≧0.30…(1)
  2. 前記分散液にpH調整剤を少なくとも一回加えることを含む請求項1に記載の現像剤の製造方法。
  3. 前記微粒子の凝集と融着を別々または並行して行なう請求項1に記載の方法。
  4. 該微粒子の融着は、該バインダー樹脂のガラス転移温度より35℃高い温度以下の温度で行う請求項1に記載の方法。
  5. 前記凝集剤は、金属塩、高分子凝集剤及び酸のうち少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記バインダー樹脂のガラス転移温度Tgと、その軟化点Tmと、この現像剤の融着温度tが、下記式(2)を満足させる請求項1に記載の方法。
    Tg<t<Tm…(2)
  7. バインダー樹脂、及び着色剤を含有する微粒子を含有する分散液中に凝集剤を添加して凝集させ、融着させたトナー粒子を含み、
    前記分散液のpHは、凝集剤添加前のpHをpH(A)、凝集剤添加後の分散液のpHをpH(B)、融着後の分散液のpHをpH(C)としたとき、下記式(1)を満たす現像剤。
    0.90≧pH(C)/ pH(A) ≧0.25かつ1.00≧pH(C)/ pH(B) ≧0.30…(1)
  8. 前記分散液にpH調整剤を少なくとも一回加えることを含む請求項7に記載の現像剤。
  9. 前記微粒子の凝集と融着を別々または並行して行なう請求項7に記載の現像剤。
  10. 該微粒子の融着は、該バインダー樹脂のガラス転移温度より35℃高い温度以下の温度で行う請求項7に記載の現像剤。
  11. 前記凝集剤は、金属塩、高分子凝集剤及び酸のうち少なくとも1つを用いる請求項7に記載の現像剤。
  12. 前記バインダー樹脂のガラス転移温度Tgと、その軟化点Tmと、この現像剤の融着温度tが、下記式(2)を満足させる請求項7に記載の現像剤。
    Tg<t<Tm…(2)
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