JP2009122155A - マイクロデバイス製造方法、およびマイクロデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】可動部を気密封止する際の封止部材のアライメントを容易にする。
【解決手段】ウェハ上の各ダイの周辺領域に第1のマスクパターンを形成するステップと、第1のマスクパターンから露出した第1の露出領域を所定深さだけ除去して、ダイの周辺領域に対応する部分を当該第1の露出領域よりも突出した段差形状に形成するステップと、第1の露出領域中の周辺部の全周に亘って第2のマスクパターンを形成するステップと、第2のマスクパターンから露出した第2の露出領域を除去して側壁部を形成するステップと、側壁部で規定される中空空間に可動部を形成するステップと、段差形状に所定の封止部材を当て付けて、当該封止部材が中空空間を閉塞するよう位置合わせするステップと、位置合わせされた封止部材を接合して中空空間を気密封止するステップと、を含む方法を提供する。
【選択図】図2

Description

この発明は、側壁部と、当該側壁部で規定される中空空間に可動部を有するよう構成されるマイクロデバイス、およびこのようなマイクロデバイスを製造するマイクロデバイス製造方法に関する。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術の発展に伴って、マイクロミラー装置等のマイクロデバイスが開発され実用に供されている。マイクロミラー装置は例えばバーコードリーダやレーザプリンタ等の種々の機器に実装され、被走査対象物上で走査光を走査する光スキャナとして利用される。マイクロミラー装置の一例として、ミラー部−電極間で発生する静電引力を利用してミラー部を振動させる静電駆動タイプのものが例えば下記特許文献1に開示されている。
マイクロミラー装置は微細構造であるため、ミラー部や電極に微小な塵やゴミ等が付着するだけでマイクロミラー装置の性能が低下することがある。例えばミラー部表面に塵やゴミ等が付着すると、ミラー部表面に入射する光源からの光がこれらの異物によって当該表面で散乱し、走査光が散乱光になることがある。この場合、走査光のエネルギー損失が大きい、走査光のスポット径が大きくなる、走査光が所望の位置で走査されない等の不都合がある。また、塵等が可動部分に詰まり、ミラー部等の動作を阻害する虞もある。また、電極表面に塵やゴミ等が付着すると、ミラー部−電極間で発生する静電引力が変化して、ミラー部の振れ角が所望の振れ角から変動する不都合がある。特に、静電駆動タイプのマイクロミラー装置では、大気中の粒子が静電引力によって電極上に集塵され易いといった不利な点がある。更には、塵等が電極間に溜まって電極同士を短絡させる懸念もある。また、ミラー部に塵やゴミ等が付着すると、その分だけミラー部が重くなるため、ミラー部の共振周波数が低下(すなわち走査速度が低下)したり、可動範囲が狭くなる虞がある。よって、ミラー部および電極をキャビティに収容して気密封止し、防塵性を高める構成が一般に採用される。
特開2003−57575号公報
ここで、ミラー部等を収容したキャビティを例えば封止部材等で気密封止する際に、当該キャビティを規定する枠部と封止部材とをアライメントして接合する。しかし、枠部および封止部材は共に微細構造であるため、このときのアライメントには高い精度が要求される。よって、アライメントエラーが生じることがあり、歩留まりが低下するといった点が懸念される。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みて、可動部を気密封止する際の封止部材のアライメントを容易に実現し、高い歩留まりを達成することが可能なマイクロデバイス、およびこのようなマイクロデバイスを製造するマイクロデバイス製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決する本発明の一態様に係るマイクロデバイス製造方法は、側壁部と、当該側壁部で規定される中空空間に可動部を有するよう構成されるマイクロデバイスを製造する方法であり、ウェハ上の各ダイの少なくとも一部の周辺領域に第1のマスクパターンを形成する第1のマスクパターン形成ステップと、第1のマスクパターンから露出した第1の露出領域を所定深さだけ除去して、ダイの少なくとも一部の周辺領域に対応する部分を当該第1の露出領域よりも突出した段差形状に形成する段差形成ステップと、第1の露出領域中の周辺部の全周に亘って第2のマスクパターンを形成する第2のマスクパターン形成ステップと、第2のマスクパターンから露出した第2の露出領域を除去して側壁部を形成する側壁部形成ステップと、側壁部で規定される中空空間に可動部を形成する可動部形成ステップと、段差形状に所定の封止部材を当て付けて、当該封止部材が中空空間を閉塞するよう位置合わせする位置合わせステップと、位置合わせされた封止部材を接合して中空空間を気密封止する封止ステップとを含む。
このようなマイクロデバイス製造方法によれば、段差形状を利用して封止部材を側壁部に対して容易に位置合わせできるため、封止部材と側壁部とのアライメントエラーが生じ難く、高い歩留まりが達成可能である。
また、上記マイクロデバイス製造方法は、側壁部形成ステップにおいて第2の露出領域に対応する部分を所定の膜厚となるように除去して側壁部を形成する場合に、当該所定の膜厚を有する第2の露出領域の所定部分に第3のマスクパターンを形成する第3のマスクパターン形成ステップを更に含む方法としても良い。この場合、可動部形成ステップにおいて第3のマスクパターンから露出した領域を除去することによって、可動部に対応した形状を中空空間に収まる位置に形成する。
また、上記の課題を解決する本発明の一態様に係るマイクロデバイスは、可動部と、当該可動部の側面全周を囲うように形成された側壁部と、当該側壁部で規定される中空空間に可動部を支持した支持部と、側壁部の上部、下部のそれぞれに接合されて可動部を中空空間に気密封止する2つの封止部材とを備えたデバイスであり、側壁部上の、少なくとも一方の封止部材との接合箇所に、当該封止部材と側壁部とを位置決めする位置決め部が形成されたことを特徴とする。
このようなマイクロミラー装置によれば、位置決め部によって封止部材を側壁部に対して容易に位置合わせできるため、封止部材と側壁部とのアライメントエラーが生じ難く、高い歩留まりが達成可能である。
ここで、上記位置決め部は、例えば側壁部と封止部材とを嵌合させる嵌合形状である。
また、上記マイクロデバイスは、可動部、側壁部、および支持部を一体形成した構成としても良い。
本発明のマイクロデバイスおよびマイクロデバイス製造方法によれば、段差形状又は位置決め部によって封止部材を側壁部に対して容易に位置合わせできるため、封止部材と側壁部とのアライメントエラーが生じ難く、高い歩留まりが達成可能である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態のマイクロミラー装置の構成及び作用について説明する。
図1に、本発明の実施の形態のマイクロミラー装置1の構成を分解斜視図で示す。また、図2に、マイクロミラー装置1の構成を切断面図で示す。なお、説明の便宜上、互いに直交するX、Y、Z軸を図1および2に付す。図2について説明を加えると、当該切断面図は、図1の軸Axを含むYZ平面でマイクロミラー装置1を切断して示した図となっている。
マイクロミラー装置1は、例えばバーコードリーダやレーザプリンタ等の種々の機器に実装され、機器内部の支持基板(不図示)上に支持される。マイクロミラー装置1は、マイクロミラーデバイス部100、蓋部200および下部基板300を備える。図1に示されるように、蓋部200の形状は長さL1、幅W1、および厚みt1を有する直方体である。また、下部基板300の形状は長さL2、幅W2、および厚みt2を有する直方体である。
マイクロミラーデバイス部100は、略中空矩形に形成された枠部110を有する。枠部110の中空部分には、マイクロミラーデバイス部100の可動部分が形成される。可動部分は、ミラー部120および、軸Axを中心軸とした一対のトーションバー130を含む。各トーションバー130の一端は枠部110に支持され、他端はミラー部120を軸Ax周りに揺動可能に支持する。
ここで、図3を参照して、マイクロミラーデバイス部100の製造プロセスについて説明する。マイクロミラーデバイス部100は、5層構造のウェハを用いて、以下の製造プロセスで形成される。
当該ウェハは、図3(a)に示されるように、単結晶シリコン層10、SiO2層20、単結晶シリコン層30、SiO2層40、単結晶シリコン層50を順に堆積させた層構造を有する。なお、図3は説明の便宜上、ウェハ全体でなく単一のダイについてのみ図示する。また、図3(a)、(b)、(d)、および(f)はウェハの断面図を示し、図3(c)および(e)はウェハの斜視図を示す。また、図3の製造プロセス前のウェハのZ軸方向の膜厚は図3(a)に示されるようにt0である。
図3の製造プロセスによれば、先ず、図3(a)のウェハに対して、例えば熱酸化によるSiO2膜の形成、当該SiO2膜のパターニング等が施され、単結晶シリコン層10上にマスクパターンが形成される。このマスクパターンは、図1および2に示される枠部110の最上面112aに対応する領域に形成される。次いで、例えばKOH(水酸化カリウム)やDeep−RIE等を用いてエッチング処理が施され、マスクパターンから露出した領域(以下、「第1の露出領域」という)に対応する部分の単結晶シリコン層10が所定の深さt1まで除去される。
なお、第1の露出領域に対応する部分を除去することで、当該第1の露出領域と最上面112aとの段差部分に4つの上側段差面112bが形成される。これらの上側段差面112bのうち、一対の上側段差面112bが軸Axを挟んで対向離間し、もう一対の上側段差面112bが軸Axと直交して対向離間する位置関係にある。附言するに、前者の上側段差面112bはX軸方向で距離W1離間し、後者の上側段差面112bはY軸方向で距離L1離間する。
また、単結晶シリコン層10に施した上記一連の処理がウェハの裏面、つまり単結晶シリコン層50に対しても施される。単結晶シリコン層50上のマスクパターンは、図2に示される枠部110の最下面114aに対応する領域に形成される。ここでも単結晶シリコン層10上と同様の領域がマスクパターンから露出しており、当該露出領域(以下、「第2の露出領域」という)に対応する部分の単結晶シリコン層50がエッチング処理によって所定の深さt2まで除去される。
また、ここでも上側段差面112bと同様に、第2の露出領域に対応する部分を除去することで、当該第2の露出領域と最下面114aとの段差部分に4つの下側段差面114bが形成される。これらの下側段差面114bのうち、一対の下側段差面114bが軸Axを挟んで対向離間し、もう一対の下側段差面114bが軸Axと直交して対向離間する位置関係にある。また、前者の下側段差面114bはX軸方向で距離W2離間し、後者の下側段差面114bはY軸方向で距離L2離間する。
単結晶シリコン層10と単結晶シリコン層50の双方に上記一連の処理(SiO2膜形成、パターニング、およびエッチング)を施すことにより、ウェハは図3(b)および(c)の状態、すなわち第1、第2の露出領域に対応する部分がそれぞれ深さt1、t2だけ除去されて、当該部分の膜厚がt3となる。なお、除去深さt1およびt2はSiO2層20、40を露出させない程度の深さである。この工程でのエッチング処理における除去深さは、エッチングの時間を管理することでコントロール可能である。また、図面の簡略化のため、図3の各図においてマスクパターンの図示は省略する。
次に、枠部110の上側接合面112cに対応する単結晶シリコン層10上の領域にマスクパターンが形成され、第1の露出領域のうち、当該マスクパターンから露出した領域(以下、「第1の中空領域」という)に対応する部分がエッチング処理で除去される。また、枠部110の下側接合面114cに対応する単結晶シリコン層50上の領域にもマスクパターンが形成され、第2の露出領域のうち、当該マスクパターンから露出した領域(以下、「第2の中空領域」という)に対応する部分がエッチング処理で除去される。
ここで、SiO2層20および40はエッチストップ層として機能する。すなわちこの工程では図3(d)および(e)に示されるように、第1、第2の中空領域に対応する部分の単結晶シリコン層10、50がエッチングで完全に除去された後、SiO2層20、40の各面(SiO2層20と単結晶シリコン層10との隣接面、およびSiO2層40と単結晶シリコン層50との隣接面)でエッチストップする。
更に、第1、第2の中空領域のうち、ミラー部120および一対のトーションバー130に対応する領域(以下、「可動部分領域」という)にマスクパターンが形成される。そして、第1および第2の中空領域のうち、可動部分領域以外の領域に対応する部分のSiO2層20、40が例えば反応性イオンエッチング(RIE)、単結晶シリコン層30がKOH等によるエッチング処理で順次除去される。
次いで、可動部分領域のマスクパターン、SiO2層20および40が除去されて、当該除去領域にメタライズ等によって金属膜が形成される。なお、図面の簡略化のため、各図面において金属膜の図示を省略する。また、金属膜形成後のSiO2層20側の面を「ミラー面122」、SiO2層40側の面を「ミラー裏面124」と記す。最後に全てのマスクパターンが除去されると図3の製造プロセスが終了し、ウェハは図3(f)および図1に示される状態になる。すなわちウェハは、各ダイが、枠部110と、その中空部分にミラー部120および一対のトーションバー130を有した形状に形成される。
ミラー面122−ミラー裏面124間の膜厚は、SiO2層20および40のエッチストップにより、単結晶シリコン層30およびその両面の金属膜の膜厚で精密に規定される。また、当該エッチストップにより、ミラー面122−ミラー裏面124間は優れた膜厚均一性を得られる。このためミラー面122−ミラー裏面124間の膜厚を薄肉に形成した場合であっても、ダイの歩留まりは比較的安定する。
次に、図1および2を用いた説明に戻る。以降の説明では、マイクロミラー装置1の構成を更に説明しつつ可動部分の動作についても併せて説明する。
図2に示されるように、枠部110の上面側には蓋部200が接合される。具体的には、蓋部200が、長さL1の辺を軸Axと平行とし幅W1の辺を軸Axと直交する方向に向けられた状態で枠部110の上側の段差部分に嵌め合わせられる。二対の上側段差面112bは既述の位置関係にあるため、蓋部200の側面202と上側段差面112bとが隙間なくフィットする。更に、側面202と上側段差面112bとがフィットした状態で蓋部200が押し込まれると、蓋部200の底面と上側接合面112cとが密着する。そして、蓋部200と枠部110は、側面202と上側段差面112b、および蓋部200の底面と上側接合面112cとが密着した状態で例えば陽極接合によって接合される。
また、枠部110の下面側には下部基板300が接合される。枠部110と下部基板300との接合方法も枠部110と蓋部200との接合方法と同様である。すなわち下部基板300が、長さL2の辺を軸Axと平行とし幅W2の辺を軸Axと直交する方向に向けられた状態で枠部110の下側の段差部分に嵌め合わせられる。二対の下側段差面114bは既述の位置関係にあるため、下部基板300の側面302と下側段差面114bとが隙間なくフィットする。更に、側面302と下側段差面114bとがフィットした状態で下部基板300が押し込まれると、下部基板300の上面310と下側接合面114cとが密着する。そして、下部基板300と枠部110も、側面302と下側段差面114b、および下部基板300の底面と下側接合面114cとが密着した状態で例えば陽極接合によって接合される。
すなわち本実施形態のマイクロミラー装置1は、枠部110と蓋部200および下部基板300とを上記のように嵌合可能に構成されるため、従来必要とされていた枠部(ここでは枠部110)と封止部材(ここでは蓋部200、下部基板300)とを精密な作業でアライメントする必要がなくなる。よって、アライメントエラーがなくなり、歩留まり改善の効果が期待される。
次に、上記接合処理後のマイクロミラー装置1について説明する。枠部110は図3の製造プロセスにあるように、ウェハ上で殆ど除去されない部分であり、上側接合面112c−下側接合面114c間の膜厚t3はミラー部120およびトーションバー130よりも厚みがある。また、枠部110は、ミラー部120およびトーションバー130を四側面から覆うよう矩形に形成されている。よって、ミラー部120およびトーションバー130は、上記接合処理で枠部110の上面、下面それぞれに蓋部200、下部基板300が接合されると、図2に示されるように、枠部110、蓋部200、および下部基板300で規定されるキャビティに、ミラー部120、トーションバー130(および後述する電極322、324)が気密封止された状態となる。
また、膜厚t3は、ミラー部120の可動範囲がキャビティに完全に収まるように設計されている。よって、本実施形態によれば、マイクロミラーデバイス部100−蓋部200間、およびマイクロミラーデバイス部100−下部基板300間にスペーサ等の別個の構成要素を介在させることなくキャビティを規定することが可能となる。これには、スペーサ等の別個の構成要素とマイクロミラーデバイス部100との接合や当該接合のためのアライメント等の工程を削減するメリットがある。
なお、キャビティの雰囲気は真空とするとしてもよい。キャビティの雰囲気を真空とすることで、例えばミラー部120が可動した際に受ける空気の粘性抵抗を考慮する必要がない、ミラー部120のQ値が安定する等の、マイクロミラー装置1の性能を安定させられる効果が得られる。
蓋部200は光透過部材で形成されており、ミラー部120に対するレーザ光の入出射窓として機能する。このレーザ光は被走査物上を走査するための光であり、図示しない光源から射出される。蓋部200を透過したレーザ光はミラー面122に入射して、当該ミラー面122の傾き角に応じた方向に反射する。反射光は蓋部200を再び透過して射出し、マイクロミラー装置1からの走査光として被走査物上を走査する。
ここで、キャビティを規定するためにスペーサ等の別個の構成要素を必要としない構成として、例えば蓋部200のような入出射窓として機能するパッケージング部材の周辺部に、スペーサの代替として壁部を形成したものが従来ある。しかしこのような構成では、例えばパッケージング部材が成型品の場合、当該パッケージング部材の肉厚が均一でないことから例えばひけやそりが発生し、パッケージング部材の光学的特性が所望の特性とならない不都合がある。これに対して本実施形態では、既述のように、蓋部200の厚みを均一とした構成を採用するため、そのような不都合も起こらない。
下部基板300の上面310には軸Axを含むYZ平面を挟み、電極322、324が対向離間して配置される。電極322、324はそれぞれスルーホール332、334を介して、上面310の裏面から引き出される配線(不図示)と電気的に接続される。また、マイクロミラーデバイス部100のミラー部120(単結晶シリコン層30)からも配線が引き出される。これらの配線は、マイクロミラー装置1を駆動制御する駆動制御回路(不図示)と接続される。なお、単結晶シリコン層30は、SiO2層20および40により他の層と絶縁されている。
上記駆動制御回路がミラー部120と各電極間で非対称な電位差を生じさせるよう電圧を印加すると、ミラー部120が軸Ax周りに傾く。例えば上記駆動制御回路がミラー部120および電極324をグランド、ミラー裏面124−電極322間に電位差Vが生じるよう駆動制御した場合、ミラー部120は、ミラー裏面124−電極322間で発生した静電引力によって軸Ax周りの力のモーメントを受けて、軸Ax周りを図1の矢印R方向に回転するように傾く。また、例えば上記駆動制御回路がミラー部120および電極322をグランド、ミラー裏面124−電極324間に電位差Vが生じるよう駆動制御した場合、ミラー部120は上記と同様の作用によって軸Ax周りを矢印R方向と逆方向に回転するように傾く。この2パターンの電圧印加を交互に繰り返すことでミラー部120は振動し、走査光を被走査物上で走査することが可能となる。
以上が本発明の実施の形態である。本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。例えばL1、L2、W1、W2はそれぞれ異なる符号であるが、これらの符号が示す寸法や距離は同一の値であっても構わない。例えばL1とW1が同一の寸法や距離を示す値である場合、蓋部200を枠部110に嵌合させる際、枠部110に対する長さL1と幅W1の辺の向きを考慮する必要がなくなるため、接合処理がより簡略化する。
また、本実施形態では最上面112aと上側接合面112c(又は最下面114aと下側接合面114c)との段差(換言すると、上側段差面112b(又は下側段差面114b))は枠部110の全周に亘って形成されるが、別の実施の形態では枠部110の一部分にこのような段差を形成する構成としても良い。この場合、蓋部200の側面202(又は下部基板300の側面302)を枠体110の一部分に形成された段差(上側段差面112b(又は下側段差面114b))に当て付けた状態で陽極接合等によって接合することとなる。この場合も枠部110と蓋部200(又は下部基板300)とを精密な作業でアライメントする必要がなく、歩留まり改善の効果が期待される。
また、本実施形態ではミラー部120およびミラー面122は矩形状であるが、別の実施形態では他の形状(例えば円状や楕円状等)であっても良い。ミラー面122に関しては、少なくとも光学素子面として利用する有効領域がエッチストップ等で高い面精度を有していればその機能は十分に果たされる。
また、本実施形態では一軸のマイクロミラー装置について説明したが、本実施形態のミラー部120と同様の構成は、二軸或いはより多軸のマイクロミラー装置のミラー部に対しても適用可能である。
また、ウェハは、SiO2層を有さない1層の単結晶シリコン層であっても良く、或いは2層の単結晶シリコン層間にSiO2層を介在させたもの(以下、「SOI基板」という)であっても良い。すなわち単結晶シリコン層のエッチング時間を精密に管理すれば、ミラー部120の膜厚を精密に規定でき、また、ミラー面122やミラー裏面124の面精度を高くすることも可能である。よって、ウェハが1層の単結晶シリコン層であってもSOI基板であっても本実施形態のマイクロミラー装置1と同等のものを製造することが可能である。
本発明の実施の形態のマイクロミラー装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態のマイクロミラー装置の構成を示す切断面図である。 本発明の実施の形態のマイクロミラーデバイス部の製造プロセスを説明するための図である。
符号の説明
1 マイクロミラー装置
100 マイクロミラーデバイス部
110 枠部
120 ミラー部
122 ミラー面
124 ミラー裏面
130 トーションバー
200 蓋部
300 下部基板

Claims (5)

  1. 側壁部と、当該側壁部で規定される中空空間に可動部を有するよう構成されるマイクロデバイスを製造するマイクロデバイス製造方法において、
    ウェハ上の各ダイの少なくとも一部の周辺領域に第1のマスクパターンを形成する第1のマスクパターン形成ステップと、
    前記第1のマスクパターンから露出した第1の露出領域を所定深さだけ除去して、前記ダイの少なくとも一部の周辺領域に対応する部分を当該第1の露出領域よりも突出した段差形状に形成する段差形成ステップと、
    前記第1の露出領域中の周辺部の全周に亘って第2のマスクパターンを形成する第2のマスクパターン形成ステップと、
    前記第2のマスクパターンから露出した第2の露出領域を除去して側壁部を形成する側壁部形成ステップと、
    前記側壁部で規定される中空空間に可動部を形成する可動部形成ステップと、
    前記段差形状に所定の封止部材を当て付けて、当該封止部材が前記中空空間を閉塞するよう位置合わせする位置合わせステップと、
    前記位置合わせされた封止部材を接合して前記中空空間を気密封止する封止ステップと、を含むマイクロデバイス製造方法。
  2. 前記側壁部形成ステップにおいて、前記第2の露出領域に対応する部分を所定の膜厚となるように除去して前記側壁部を形成する場合、当該所定の膜厚を有する第2の露出領域の所定部分に第3のマスクパターンを形成する第3のマスクパターン形成ステップを更に含み、
    前記可動部形成ステップにおいて前記第3のマスクパターンから露出した領域を除去することによって、前記可動部に対応した形状を前記中空空間に収まる位置に形成すること、を特徴とする請求項1に記載のマイクロデバイス製造方法。
  3. 微細構造を有するマイクロデバイスにおいて、
    可動部と、
    前記可動部の側面全周を囲うように形成された側壁部と、
    前記側壁部で規定される中空空間に前記可動部を支持した支持部と、
    前記側壁部の上部、下部のそれぞれに接合されて前記可動部を前記中空空間に気密封止する2つの封止部材と、を備え、
    前記側壁部上の、少なくとも一方の前記封止部材との接合箇所に、当該封止部材と前記側壁部とを位置決めする位置決め部が形成されたこと、を特徴とするマイクロデバイス。
  4. 前記位置決め部は、前記側壁部と前記封止部材とを嵌合させる嵌合形状であること、を特徴とする請求項3に記載のマイクロデバイス。
  5. 前記可動部、前記側壁部、および前記支持部を一体形成したこと、を特徴とする請求項3又は請求項4の何れかに記載のマイクロデバイス。
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