JP2012150350A - 機能素子パッケージ、光走査装置、画像形成装置及び機能素子パッケージのパッケージング方法 - Google Patents

機能素子パッケージ、光走査装置、画像形成装置及び機能素子パッケージのパッケージング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】封止基板の接合での気密封止パッケージで発生する内部応力による振動デバイスの共振周波数の変化やばらつきを低減し、安定した特性の機能素子パッケージを提供するものである。
【解決手段】第1の材料基板に対し、支持フレーム20、梁33及び振動部30を含む複数の機能素子10と、各支持フレーム20を連結する連結部と、を有する機能素子ウエハを形成し、第2の材料基板に対し機能素子ウエハにおける機能素子10に対応する凹部を形成し、第3の材料基板に対し、機能素子ウエハを、剛性の低い部材を介して接合し、機能素子ウエハにおける連結部を除去し、第3の材料基板の機能素子ウエハを接合した側の主面に、第2の材料基板の凹部を形成した側の主面を、機能素子が、凹部内に封止されるように接合し、第1の材料基板、第2の材料基板及び第3の材料基板の接合体にダイシングを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、気密封止パッケージされたマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術を応用した機能素子パッケージに関する。
シリコン基板上に微細加工技術によって可動部や検出部を有する機能素子が形成されているMEMSデバイスは、シリコン基板の半導体プロセスによる一括加工によって形成されるというその製法上の特徴から、小型化が容易なだけではなく、高機能、低消費電力、低コスト、高信頼性などの多くの利点を有することから、近年精力的に開発が進められてきており、すでに自動車や携帯電話に搭載する加速度センサ、角速度センサ、傾斜角センサや流量センサ、圧力センサ、ディスプレイ用の光スイッチ、プロジェクタ用の光スキャナなど多くのMEMSデバイスが実用化あるいはサンプル出荷レベルにまで完成されてきている。
これらの機能素子の構造は薄膜や狭ギャップなどのシリコン微細構造や微細な配線から構成され、外部からの温度、湿度、パーティクル等の変動、汚染などからその安定した動作を確保、維持するための対応として機能素子を気密封止し、外界から完全に遮断する形態でパッケージが行われる。
気密封止空間の内部は機能素子の種類により減圧封止されている場合や不活性ガスが充填されている場合があり、一般に高速で振動動作する角速度センサや光スキャナなどの場合は動作するうえでの抵抗となる気体の粘性抵抗を低減するため減圧状態で気密封止される。
光スキャナや角速度センサなどの振動デバイスは一般に低いエネルギーで効率よく大きな動作振幅を得るために振動デバイスの構造と材料とで決まる共振周波数で駆動する。
また、減圧状態で気密封止する方法としてはセラミックパッケージやメタルパッケージといった個別にパッケージングする方法と、振動デバイスが形成されているウエハに両面から別ウエハを接合したあとでチップ分割するウエハレベルパッケージングとが知られているが、MEMSデバイスでは材料と工程のコスト面から後者のほうが有利である場合が多く、特許文献1乃至4に示されるような各種デバイスでの気密封止パッケージングが提案されている。
ウエハレベルパッケージングでは振動デバイスが形成されているシリコンウエハに、シリコンウエハあるいはガラスウエハを接合する。
接合方法としては直接接合、陽極接合、常温接合など接合層を介さずにウエハどうしを直接接合する方法と、ガラスフリットやポリイミド、エポキシ樹脂などの接着層を介して接合する方法がある。
これらの接合工程では一般に接合ウエハの熱膨張係数差から生じる内部応力の影響を低減するため、接合基板にシリコンと熱膨張係数が近いガラスを用い、できるだけ熱膨張係数が近くなる温度で接合するなどしてきた。
また3枚以上のウエハを接合する場合は一方の面を高温で接合した後、いったん室温まで下げてから他方の面を再び高温に上げて接合するといった昇温、降温を繰り返す接合工程によっても内部応力は増大し、これが特性上問題となってくる高精度の機能素子のパッケージにおいては、機能素子が形成されているウエハの両面に同一ウエハを同時接合することで内部応力の影響をさらに低減する方法をとってきた。また、特許文献5では能動的に共振周波数を調整する機能を盛り込んでデバイスを作製する方法をとっている。
上記のように、接合基板にシリコンと熱膨張係数が近いガラスを用いたり、接合温度を低く抑えることで熱膨張係数差が大きくならないようにしてきたが、熱膨張係数差の影響を全くなくすことは難しく、また、ウエハ面内でばらつきをもった内部応力の影響により振動部の弾性係数が場所によって変わり共振周波数が設計値からのシフト量にばらつきが発生してしまい、デバイス特性としてこれらのばらつきを見込んだ値に設定せざるを得なかった。
図18は、厚さ100umのねじり梁に作用する内部応力とこのねじり梁を中心軸として往復振動する振動ミラーの共振周波数の変化の計算結果を示す図である。
図18に示す場合の内部応力変化は1GPa当り約0.5Hzとなっており、一般に接合時の内部応力の値が場合によっては数GPaから数10GPa相当になることから、接合による共振周波数変化が無視できないレベルになる場合もあることがわかる。
また両面に同一ウエハを同時接合することで内部応力の影響をさらに低減する方法においては、構造上の制約や工程が複雑になったり、あるいは接合時のジグ等に複雑な構造を要するなど、コスト面で不利になる場合が多かった。さらに、共振周波数を能動的に調整する機構では構造やプロセスが複雑になりコストアップにつながるうえ、デバイスの信頼性を低下させてしまうことになっていた。
本発明はこれら従来の気密封止パッケージされた機能素子における問題点を解決するべくなされたものであり、封止基板の接合での気密封止パッケージで発生する内部応力による振動デバイスの共振周波数の変化やばらつきを低減し、安定した特性の機能素子パッケージを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、一面に振動部搭載領域を有した第1の基板と、該第1の基板表面上に立設されて前記振動部搭載領域を内側に形成する環状の支持フレームと、該支持フレームと梁を介して接続され前記梁を中心軸とした往復振動が可能に支持された振動部と、を有する機能素子と、前記第1の基板表面を覆った状態で固定されることにより、前記機能素子を含む前記第1の基板表面を気密的に封止する第2の基板と、を備え、前記支持フレームは、前記第1の基板及び前記支持フレームよりも剛性の低い緩衝部材を介して前記第1の基板表面上に固定されている機能素子パッケージを特徴とする。
本発明によれば、パッケージングの際の接合工程で接合基板に発生する内部応力は接合基板(第1の基板)と支持フレームの間に設置された剛性の低い樹脂系の接着層の変形によって緩和され、共振振動スキャナの支持フレームへのその影響を低減することができる。したがって、この支持フレームで支えられたねじり梁の弾性係数の変化が低減され、接合によるスキャナの共振周波数変化を低減させることができる。
また、請求項2の発明は、前記機能素子は、前記振動部の一方の主面に光反射膜を有し、前記第1の基板又は前記第2の基板を透過・進入する光を前記振動部の角度により任意の反射角で反射可能なマイクロスキャナであり、前記支持フレームに設けた一対の駆動電極と、前記第1の基板に設けた、外部から前記駆動電極に駆動電圧を印加するための貫通電極と、を備え、前記貫通電極により前記第1の基板の他方の面側から前記一対の駆動電極に、交互に駆動電圧を印加することにより発生する静電引力により前記振動部を往復振動させる請求項1に記載の機能素子パッケージを特徴とする。
本発明によれば、パッケージングの際の接合工程で接合基板に発生する内部応力は接合基板と支持フレームの間に設置された剛性の低い樹脂系の接着層の変形によって緩和され、共振振動スキャナの支持フレームへのその影響を低減することができる。したがって、この支持フレームで支えられたねじり梁の弾性係数の変化が低減され、接合によるスキャナの共振周波数変化を低減させることができる。
また、請求項3の発明は、前記支持フレームと前記第1の基板とが同一材料で形成されている請求項1に記載の機能素子パッケージを特徴とする。
本発明によれば、支持フレームが剛性の小さい部材を介してどちらか一方の気密封止基板に嵌合されており、剛性の小さい部材の位置と形状が安定するため、面内の内部応力差が小さくなり共振周波数のばらつきを抑えることができる。
また、請求項4の発明は、前記支持フレーム及び前記第1の基板が、シリコン材料よりなる請求項3に記載の機能素子パッケージを特徴とする。
本発明によれば、支持フレームが剛性の小さい部材を介してどちらか一方の気密封止基板に嵌合されており、剛性の小さい部材の位置と形状が安定するため、面内の内部応力差が小さくなり共振周波数のばらつきを抑えることができる。
また、請求項5の発明は、前記第1の基板表面の前記支持フレームの底部と対応する位置に溝部を設け、前記溝部内に設置した前記緩衝部材上に前記支持フレームの底部を固定した請求項1又は2に記載の機能素子パッケージを特徴とする。
また、請求項6の発明は、前記気密封止空間が減圧されている請求項1乃至3の何れか一項に記載の機能素子パッケージを特徴とする。
本発明によれば、振動部が形成されている気密封止空間が減圧されているので、気体の粘性抵抗が低くなり共振振動の可動範囲を広げることができる。
また、請求項7の発明は、前記剛性の低い部材が、樹脂製の接着材である請求項1乃至6の何れか一項に記載の機能素子パッケージを特徴とする。
また、請求項8の発明は、複数の光ビームを発生するマトリックス発光素子構造を備えた光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段から出射された光ビームを偏向する光ビーム偏向手段と、前記光ビーム偏向手段により偏光された光ビームを検出する光ビーム検出手段と、前記光ビーム発生手段に係る光ビームを走査制御する光ビーム制御手段と、を備えた光走査装置において、前記光ビーム偏向手段が、請求項1乃至7の何れか一項に記載の機能素子パッケージである光走査装置を特徴とする。
本発明によれば、隣り合う支持フレームどうしが同一材料で結合されている状態で一方の接合基板とウエハ状態で接合してから、結合部を除去して、その後で他方の接合基板をウエハ状態で接合するので、個別チップのハンドリングによる汚染、破損が無いため歩留まりが高く、また工程を簡単にして低コストでパッケージングを実施することができる。
また、請求項9の発明は、画像形成部と、請求項8に記載の光走査装置と、前記画像形成部の所定の領域に光ビームを走査して前記画像形成部に潜像を形成する露光手段と、前記潜像を現像して可視化像を形成する現像手段と、を備えた画像形成装置を特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項1に記載の機能素子パッケージのパッケージング方法であって、第1の材料基板に対しレジストマスクを用いてエッチングを行うことにより、前記支持フレーム、前記梁及び前記振動部を含む複数の前記機能素子と、各機能素子の前記支持フレームを連結する連結部と、を有する機能素子ウエハを得る第1の工程と、第2の材料基板に対しレジストマスクを用いてエッチングを行って前記機能素子ウエハにおける前記機能素子に対応する凹部を形成する第2の工程と、第3の材料基板に対し、前記機能素子ウエハを、前記剛性の低い部材を介して接合する第3の工程と、前記機能素子ウエハにおける前記連結部を除去する第4の工程と、前記第3の材料基板の前記機能素子ウエハを接合した側の主面に、前記第2の材料基板の前記凹部を形成した側の主面を、前記機能素子が、前記凹部内に封止されるように接合する第5の工程と、前記第1の材料基板、前記第2の材料基板及び前記第3の材料基板の接合体にダイシングを行って前記機能素子パッケージを得る第6の工程と、を含む機能素子パッケージのパッケージング方法を特徴とする。
上記のように構成したので、パッケージングの際の接合工程で接合基板に発生する内部応力は接合基板と支持フレームの間に設置された剛性の低い樹脂系の接着層の変形によって緩和され、共振振動スキャナの支持フレームへの影響を低減することができる。したがって、この支持フレームで支えられたねじり梁の弾性係数の変化が低減され、接合によるスキャナの共振周波数変化を低減させることができる。
本発明の気密封止パッケージされた機能素子パッケージの構成を示す図。 従来技術のスキャナ構造を示す図。 本発明の実施の形態に係るマイクロスキャナの製造工程を示す図。 スキャナウエハのミラー面側に接合するガラスとシリコンの接合ウエハの製造工程を示す図。 第1の材料基板(スキャナウエハ)の構成を示す図。 マイクロスキャナを接合する第1の基板の材料となる第3の材料基板を示す図。 マイクロスキャナを接合する第1の基板の材料となる第3の材料基板を示す図。 第3の材料基板に第1の材料基板を接合した状態を示す図。 第3の材料基板に第1の材料基板を接合した状態を示す図。 第1の材料基板上の電極パッドと第3の材料基板上の電極パッドをワイヤボンディングにより接続した状態を示す図。 第2の材料基板の構成を示す図。 第1の材料基板に第3の材料基板を接合した状態を示す図。 第1の材料基板及び第3の材料基板をダイシングにより分割した状態を示す図。 本発明の別の実施例に係る機能素子パッケージの構造を示す図。 本発明のさらに別の実施例に係る機能素子パッケージの構造を示す図。 マイクロスキャナを適用可能な画像形成装置の概略図。 本発明のマイクロスキャナを適用した光走査装置の構成の一例を示す図。 厚さ100umのねじり梁に作用する内部応力とこのねじり梁を中心軸として往復振動する振動ミラーの共振周波数の変化の計算結果を示す図。
以下に、本発明の実施の形態に係る機能素子パッケージの形態例を説明する。
図1は、本発明の実施例に係る気密封止された機能素子パッケージの構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は、(a)のA−A線における断面図である。
なお、本実施例においては、静電力で駆動するマイクロスキャナのパッケージングに本発明を適用している。
図1に示すように、本発明に係る機能素子パッケージは、マイクロスキャナ等の機能素子搭載領域を有した第1の基板40と、一方の主面に凹部を有し、この主面を第1の基板40に接合されることで凹部により気密封止空間51を構成する第2の基板50と、第1の基板40の表面上に立設されて振動部搭載領域を内側に形成する支持フレーム20と、支持フレーム20の主面方向内側にねじれ梁33を介して梁33を中心軸とした往復振動が可能に支持された振動部30と、を有するマイクロスキャナとしての機能素子10と、を備えている。
また、機能素子10は、第1の基板40の主面上且つ気密封止空間51内に設けられており、支持フレーム20は、樹脂材料からなる接着材など、支持フレーム20よりも剛性の低い緩衝部材を介して第1の基板40上に固定されている。
第2の基板50は、第1の基板40の表面を覆った状態で固定されることにより、機能素子10を含む第1の基板40表面を気密的に封止する。
図1の場合、マイクロスキャナ10が形成される第1の基板40は、ガラス基板であり、第1の基板40に接合される第2の基板50は、シリコン基板である。
なお、図14で説明するが、第1の基板40、第2の基板50の材質は、この例に限るものではない。第1の基板40をシリコン基板とし、第2の基板50として、シリコン基板に光を入射させるガラス基板を組み合わせた基板としてもよい。また、第2の基板50全体をガラス基板で構成してもよい。
ただし、入射光を偏向するために振動部30に設ける反射膜31を形成する面が、図1の場合とは逆になる。
なお、図1(a)において、マイクロスキャナが形成されているデバイスウエハの構造を説明するため、表側に接合されるシリコン基板(後述)は図示していない。
後に詳述するが、本実施例におけるマイクロスキャナ10は厚さ1umの酸化膜11を介して厚さ200umの2枚の低抵抗シリコン基板が接合されたSOI(Silicon-On-Insurator)ウエハから形成されている。
低抵抗ウエハを構造体として用いることで、適切な位置にスリットを設けるなどして基板を絶縁分離することで電極配線が不要となり、簡単なプロセスで駆動電極を形成することができる。
酸化膜11を中央部に挟んだ全厚401umの支持フレーム20はスキャナ10全体の外形をなすとともにパッケージングの際の一方の気密封止基板(第1の基板)40との接合部となる。
支持フレーム20は、図中下側の4ヶ所に形成された樹脂系の接着層21a、22b、22c、22dでガラス基板40に固定されている。表面に反射膜31が形成された振動ミラー30の両側短辺32は支持フレーム20近傍に対向して櫛歯形状をなしており、両側長辺の中央には一対のねじり梁33が一体的に形成されている。また、この一対のねじり梁33の振動ミラー30と反対側の一端は支持フレーム20に結合している。振動ミラー30の櫛歯形状の短辺32に対向した両側の支持フレーム20にはSOIウエハの片側基板相当の200um深さで幅50umのスリット22a、22b、22c、22dで電気的に分離された一対の駆動電極23a、23bが形成され、振動ミラー30の櫛歯形状の短辺32に対向した部分が10umのギャップを介して噛み合う形状で同ピッチの櫛歯形状24をなしている。
この駆動電極23a、23bの表面には電極パッド25a、25bが形成されている。
また、振動ミラー30の電位を接地するための電極パッド26が形成されている。また、それぞれの電極パッド26からはワイヤボンディング27でガラス基板40上に形成された電極パッド41まで引き下ろされ、配線部を経由してガラス基板40に形成されている貫通電極42を通ってパッケージ外へと引出される。
マイクロスキャナ10が形成されているSOIウエハは、支持フレーム20において、反射膜31を有するミラー反射面側にはガラス基板40が接着され、その反対側の面に対向するように、ガラス基板40にシリコン基板50が陽極接合されている。ガラス基板40とシリコン基板50の陽極接合により気密封止されたマイクロスキャナ10の振動空間は、空気の粘性抵抗を減らして共振振動の可動範囲を広げ、低エネルギーで大きな振れ角が得られるように減圧状態になっている。
ガラス基板40にはマイクロスキャナ10が形成されたSOIウエハの一対の駆動電極23a、23bの電極パッド25a、25bと、振動ミラー30の電位を接地するための電極パッド26の位置にそれぞれ貫通電極42が形成されており、また、上述のように、シリコン基板50のスキャナが動作する部分にはその動きを妨げない大きさで、気密封止空間としての深さ200umのキャビティ(凹部)51が形成されている。
次にこのマイクロスキャナ10の動作について説明する。
振動ミラー30と同電位である支持フレーム20に形成された電極パッド26を、ガラス基板40に設けた貫通電極41を介して接地して、支持フレーム20上の対称位置にある一対の駆動電極23a、23b上の電極パッド25a、25bに交互に50Vの正弦波電圧を印加する。
駆動電極に形成された櫛歯構造(符号24)の位置と振動ミラー30短辺に形成された櫛歯構造(符号32)の位置は上下方向にわずかにずれているため、電圧印加により静電引力が作用して、一方の振動ミラー30短辺が他方の駆動電極方向に交互に引き寄せられることになる。このとき、印加電圧の周波数を振動ミラー30とねじり梁33の材料と構造、寸法で決まってくる共振周波数に設定すると、ねじり梁33を中心軸とした振動ミラー30の往復振動は大きくなり、駆動電圧の上昇に伴い振動の振れ角はさらに大きくなる。
本マイクロスキャナの基本特性のひとつである共振周波数は振動ミラー30とねじり梁33の材料と構造、寸法から設計することができるが、実際に加工されたスキャナ10の共振周波数は数10Hzのオーダーで設計値とずれてくる場合がある。
その要因のひとつとして、仕上がったデバイスの加工寸法、形状と設計段階で想定したものとのずれがあげられることから、これに対しては加工精度を向上させたり、設計値にそれを見込んだ寸法のシフトを取り込むことで、設計値に近づけていくことができる。
このようにしてマイクロスキャナを形成する材料基板としてのウエハの段階で、共振周波数の設計値との差が小さくなっていても、それを上下から材質や厚さの異なるウエハにより順次、高温状態で気密封止接合したあと室温に戻す工程を繰り返していくと、最終的にはウエハ間の熱膨張係数差から発生する内部応力の影響でねじり梁の弾性係数が変わり、それによっても共振周波数が変化することになる。特に量産段階で大面積ウエハ上に数多くのスキャナを同時形成する場合、面内の場所によっても内部応力の状態が異なるため、共振周波数の値が面内で数Hzのオーダーでばらついていた。
本実施例でパッケージングされたマイクロスキャナにおいては、パッケージングの際の接合工程で接合基板としての第1の基板40に発生する内部応力はガラス基板40と支持フレーム20の間に設置された剛性の低い樹脂系の接着層21a〜dの変形によって緩和され、共振振動スキャナ10の支持フレーム20へのその影響を低減することができる。
したがって、この支持フレーム20で支えられたねじり梁33の弾性係数の変化が低減され、接合によるマイクロスキャナの共振周波数変化を低減させることができる。
図2は、本実施例に対して気密封止接合に寄与しない支持フレームや内部応力を緩和するための剛性の低い固定部材をもたない従来技術のスキャナ構造を示す図である。
ねじり梁70は気密封止のための接合フレーム71に直結されており、接合工程で上下の接合基板からの影響で接合フレーム71に発生する内部応力はそこに直結されたねじり梁70に影響を与えるため、振動ミラー72の共振周波数のシフト量やばらつきが大きくなる。
以下に、本発明の実施の形態に係る機能素子パッケージの製造方法(パッケージング方法)を説明する。
なお、以下に説明する工程は、後述の図14に示すような、機能素子としてのマイクロスキャナを接合する第1の基板としてシリコン基板を、第1の基板に接合してマイクロスキャナを気密封止する第2の基板としてガラス基板を用いた場合を例としているが、図1に示す構成の機能素子パッケージにも適用可能であることは言うまでもない。
図3は、本発明の実施の形態に係るマイクロスキャナの製造工程を示す図である。
工程(a)として、厚さ1umの酸化膜102を介して接合された200um厚のシリコンウエハ101、103からなるSOIウエハ(第1の材料基板)を用意する。
次に、工程(b)として、レジストマスクを用いて、シリコンウエハ101に、図1で説明した振動ミラー30(短辺側が櫛歯形状)、ねじり梁33、支持フレーム20、後述する結合梁、結合部材の基本形状110を、高密度プラズマエッチング装置を用いた200umの深堀り加工で形成する。
その結果、シリコンウエハ101は、図1のマイクロスキャナ10となる部分101bと、支持フレーム20となる部分101aとに分離される。
次に、工程(c)として、レジストマスクを用いて、振動ミラー30、ねじり梁33、支持フレーム20、後述する結合梁、結合部材(図5)のそれぞれを含む中央部矩形領域111を同じく高密度プラズマエッチング装置を用いた200umの深堀り加工で形成する。
次に、工程(d)として、工程(c)の結果深堀加工底面に露出している酸化膜102aを、ドライエッチング装置で除去する。
次いで、工程(e)として、シリコンウエハ101bに、反射膜31を形成してマイクロスキャナは完成となる。
以上の工程でSOIウエハ(第1の材料基板)にマイクロスキャナの基本構造を形成することができる。
図4は、スキャナウエハのミラー面側に接合する第2の基板50となるガラスとシリコンの接合ウエハの製造工程を示す図である。
工程(a)として、まず、両面が研磨された厚さ400umのシリコンウエハ120(第2の材料基板)を用意する。なお、シリコンウエハ120の表側120aはレーザー出射の窓として十分な大きさ、形状でパターニングされたSiN膜121、裏側120bは全面をSiN膜122で被われている。
なお、SiN膜の形成はLP−CVD(Low Pressure Chemical Vaper Deposition:減圧化学気相成長)で行った。
次に、工程(b)として、パターニングされたSiN膜121をエッチングマスクとして、シリコンウエハ120の異方性エッチングを行う。
異方性エッチングには30wt%のKOH溶液を用いた。シリコンウエハ120の厚さのぶんエッチングを進めると54.7度の傾斜面で囲まれたキャビティ123(図1のキャビティ51に相当)が形成され、最後にSiN膜122が残る。
次に、工程(c)として、全面にSiN膜122が形成されていた裏側120bを表側にして、この面のSiN膜122をドライエッチングで除去する。
このとき、パターニングされたSiN膜121は、本工程(c)でのエッチング時に底面側となるため搬送時などの保護膜として働く。
最後に、工程(d)として、SiN膜122が除去された面のほうにテンパックスガラスウエハ125を陽極接合することで、マイクロスキャナの動作空間をシリコンで確保したガラス窓材を得る。
図5乃至図13は、これらの方法で作製・加工したそれぞれのウエハ(第1の材料基板、第2の材料基板)の接合工程を説明する図である。
図5は、図3に示す工程の結果加工された、第1の材料基板(SOIウエハ/スキャナウエハ)の構成を示す図である
図5において、スキャナウエハ130は、支持フレーム131の外側で、隣どうしのマイクロスキャナが連結部材132を介して連結している。
ここで、接合後の工程で連結部材132が除去しやすいように連結部材132を固定している連結梁133には部分的に切り欠き形状や凹形状を設けておいてもよい。
図6は、マイクロスキャナを接合する気密封止基板の材料となる第3の材料基板140を示す図である。
この例の場合、気密封止のための接合基板として用いる第3の材料基板としてのシリコンウエハ140にはICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)エッチングで貫通口を形成したあとCuをメッキ充填することで貫通電極141を形成し、その後、最終工程での気密封止接合のためのガラスフリット142を所望のパターンでスクリーン印刷して熱処理しておく。
次に、図7に示すようにシリコンウエハ140上にスキャナウエハを固定するための樹脂系接着層143として感光性厚膜レジストを所望のパターンで同じ面に形成するが、ここでは前工程でガラスフリット142が形成されているのでスピンコートではなくフィルム状のSU−8を使用し、全面に貼り付けた後にマイクロスキャナの支持フレーム20の4隅にスポット状に残るようにパターニングした。
次に図8に示すように貫通電極、ガラスフリットパターン、接着層の形成されたシリコンウエハ140の上から接着層と支持フレーム固定点の位置を合わせながらスキャナウエハ130を接触させ、加熱しながら圧力をかけて接着、固定する。
ここまでの工程をすべてウエハレベルで実施することができることから、個別チップのハンドリングによる汚染、破損が無いため歩留まりが高く、また工程を簡単にして低コストでパッケージングの前半工程を実施することができる。
次に図9に示すように個々のマイクロスキャナをつないでいた連結部材132を除去することでもう一枚の接合基板との接合面を確保する。連結部材132は四方から連結梁133で固定されているだけで、シリコンウエハ(第3の材料基板)140上には固定されていないため、連結梁133をカットすることで除去できる。連結梁133をカットする方法としてはレーザー加工やダイシング、機械加工などの方法が利用できる。
ここでは連結梁133の一部をレーザーアブレーションで十分に細くしたうえで、そこから機械的に切除した。
そのあと、図10に示すようにマイクロスキャナ上の電極パッド134とシリコンウエハ140上の貫通電極141をワイヤボンディング145により接続した。
図11(図4)に示すように、スキャナウエハを気密封止するためのもう一枚のウエハでスキャナを内蔵するスペーサ部分をシリコンウエハ120で、光を透過する部分をテンパックスガラスウエハ125で作製しており、両者は陽極接合で事前に一体化しておく。
次に、図12に示すように、スキャナウエハが接着されたシリコンウエハのガラスフリットがパターニングされている部分に上記ガラス/シリコンからなる気密封止用ウエハ(第2の材料基板)を位置合わせしながら接触させ、加熱しながら圧力をかけて接合した。このガラスフリットによる接合は機密封止性能としてはすでに多くの共振デバイスのパッケージングで利用された実績がある。
最後に図13に示すようにスキャナが内蔵された2枚の気密封止接合基板をダイシングによりチップに分割した。
このように、隣り合う支持フレーム同士が同一材料で結合されている状態で一方の接合基板とウエハ状態で接合してから、結合部を除去して、その後で他方の接合基板をウエハ状態で接合するので、個別チップのハンドリングによる汚染、破損が無いため歩留まりが高く、また工程を簡単にして低コストでパッケージングを実施することができる。
図14は、本発明の別の実施例に係るマイクロスキャナ(機能素子)パッケージの構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は、(a)のB−B線における断面図である。
また、図14に示すデバイスは、図3乃至図13で説明したパッケージング工程によって得られる機能素子パッケージである。
なお、図1に示すマイクロスキャナと同様の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図1に示すマイクロスキャナにおいて、支持フレーム20は、樹脂系の接着層21によりガラス基板40に固定されていたが、図14に示すマイクロスキャナにおいては、支持フレーム20は、ガラス基板上ではなく、樹脂系の接着層21により、支持フレーム20自体と同じシリコン基板40Aに固定されている。
また、シリコン基板40Aには、ガラスウエハ50Aが陽極接合されており、シリコン基板40Aとガラスウエハ50Aにより気密封止された振動空間51は、空気の粘性抵抗を減らして低エネルギーで大きな振れ角が得られるように、減圧状態となっている。
また、図1の場合と異なり、ガラス基板とシリコンウエハとの位置関係が逆転しており、振動ミラー30における反射膜31の形成位置は、図1の場合とは反対側の面(ガラスウエハ50A側)となっている。
図14の構成において、支持フレーム20とそれに結合する気密封止基板(シリコン基板40A)を同一材料で形成している。
支持フレーム20と気密封止基板、両者の熱膨張係数が等しいため温度変化を伴う接合時の熱膨張差に起因する内部応力が低減され、接合によるマイクロスキャナ10の共振周波数変化を、より低減させることができる。
図15は、本発明のさらに別の実施例に係る機能素子(マイクロスキャナ)パッケージの構造を示す図である。
図15に示すマイクロスキャナパッケージの基本的な構成は、図1に示す場合と同様であり、図1と共通する構成については、同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
図1の場合と同様に、支持フレーム20は、下側の4カ所に形成された樹脂系の接着層(接着材)21a〜dによりガラス基板40に固定される。
この際、ガラス基板40には予め凹部43をエッチングにより形成しておき、この凹部43内に接着層21a〜dを充填し、この接着層にて支持フレーム20をガラス基板40に接着固定する。
すなわち、支持フレーム20は、剛性の小さい部材(樹脂系の接着層21)を介して、シリコン基板40Aに嵌合されている。
このように、支持フレームが剛性の小さい部材を介してどちらか一方の気密封止基板(シリコン基板40A)に嵌合されていることで、剛性の小さい部材の位置と形状が安定するため、面内の内部応力差が小さくなり共振周波数のばらつきを抑えることができる。
なお、本発明の係るマイクロスキャナは、電子写真誌式のレーザープリンタなどの画像形成装置における光走査装置に適用可能である。
図16は本発明に係るマイクロスキャナを適用可能な画像形成装置の概略図である。
感光体205の廻りに、現像手段202、光走査装置203、帯電手段204、転写手段209、クリーニング手段206を配し、画像形成装置制御部213により画像形成の開始を指示されると、感光体205は図中時計方向に回転し、光走査装置203は駆動を開始して同期信号を生成し、帯電手段204により感光体を帯電し、光走査装置203にて図示していない外部入力装置から入力された画像データに対応し、前記同期信号に同期して、ビーム発生装置212で生成した光ビームにより感光体205面上に潜像を形成する。
画像の階調値を表す0〜255の整数値画像データが入力され、その入力データに対応してビーム発光時間(幅)を設定する。ビーム発光時間設定データはビーム発生部に供給され、ビーム発生部212で生成された信号はビーム駆動部に供給され、発光源であるレーザーダイオードに電流を供給してレーザーダイオードを発光させ、感光体面上に潜像を形成するビームを生成する。
現像手段202にて像可視化剤により可視化像を得る。用紙収納部200に収納された用紙は、給紙手段201により給紙され、レジスト部210により用紙搬送タイミングと書き込みタイミングを合わせ所定の位置に像可視化剤による顕在像を転写手段209にて転写可能とする。
用紙に転写された像可視化剤による顕在像は定着手段207で定着され、入力された画像データが用紙上に可視化固定される。
図17は、本発明のマイクロスキャナを適用した光走査装置の構成の一例を示す図である。
面発光レーザーである複数光ビーム発生手段220、光ビームを平行光に変換するためのカップリングレンズ221、面発光レーザーの複数の発光素子にそれぞれ対応する複数の光偏向素子(本発明のマイクロスキャナ10)を有し、光ビームのそれぞれを個別に偏向するためのマトリックス光ビーム偏向手段10A、第1の光学系222、複数の光ビームを像担持体(感光体)方向に偏向する光ビーム偏光器(ビーム変更手段)223、第2の光学系224、光同期検知器225、光ビーム出力量検知器(光検知素子)228を備えている。
複数光ビーム発生手段220から出射された複数ビームは、カップリングレンズ221を介在して、マイクロスキャナユニット10Aに到達し、第2の光学系224を経て像担持体227上を走査して潜像226を形成する。
マイクロスキャナユニット10Aは、本発明に係る、光ビーム偏向素子(マイクロスキャナ)10を含む機能素子パッケージのマトリックス構造を有し、複数光ビーム発生手段220から発生された複数ビーム光束の光ビーム偏向器223への光路上に配置されている。
なお、マイクロスキャナユニット10Aとして、複数の機能素子パッケージをマトリックス構造にするのではなく、複数の機能素子(マイクロスキャナ)をマトリックス状に配置した単一の機能素子パッケージとしてもよい。
かかるマイクロスキャナユニット10Aの光ビーム偏向素子10が一定周期で単振動することにより、偏向された複数光ビームは一定の周期で往復光走査を行う。
光ビーム偏向素子10は、上述の構成によって任意の方向に回転傾斜が可能な振動ミラーを有し、各光ビーム偏向素子の振動ミラーに入射される光ビームの光路を、選択的に切り替え可能である。
すなわち、図17に示すように、マイクロスキャナユニット10Aは、複数光ビームの光路を例えば第1の光学系222に向かうA方向(走査方向)及びそれ以外の複数のB方向(B1〜B3)に切替可能である。
従って、往復光走査において、往路では、任意の光ビームをA方向に偏向して、復路では逆にB方向の何れか、あるいは複数のB方向に偏向し、往路では逆にB方向に偏向した光ビームを復路ではA方向に偏向して走査を行う、というように動作させることができる。
10 マイクロスキャナ、11 酸化膜、10A マイクロスキャナユニット、20 支持フレーム、21a 接着層、22a スリット、23a 駆動電極、23a 駆動電極、24 櫛歯形状、25a 電極パッド、26 電極パッド、27 ワイヤボンディング、30 振動ミラー、31 反射膜、32 短辺、33 梁、40 ガラス基板、40、40A シリコン基板、41 電極パッド、42 貫通電極、43 凹部、50 シリコン基板、50A ガラスウエハ、51 気密封止空間、70 梁、71 接合フレーム、72 振動ミラー、101 シリコンウエハ、101a 部分、101b 部分、102 酸化膜、102a 酸化膜、103 シリコンウエハ、110 基本形状、111 中央部矩形領域、120 シリコンウエハ、120a 表側、120b 裏側、123 キャビティ、125 テンパックスガラスウエハ、130 スキャナウエハ、131 支持フレーム、132 連結部材、133 連結梁、134 電極パッド、140 シリコンウエハ、140 材料基板、141 貫通電極、142 ガラスフリット、143 樹脂系接着層、145 ワイヤボンディング
特開2008−263166公報 特開2006−351591公報 特開2009−131911公報 特開2009−130672公報 特開2006−195290公報

Claims (10)

  1. 一面に振動部搭載領域を有した第1の基板と、
    該第1の基板表面上に立設されて前記振動部搭載領域を内側に形成する環状の支持フレームと、該支持フレームと梁を介して接続され前記梁を中心軸とした往復振動が可能に支持された振動部と、を有する機能素子と、
    前記第1の基板表面を覆った状態で固定されることにより、前記機能素子を含む前記第1の基板表面を気密的に封止する第2の基板と、を備え、
    前記支持フレームは、前記第1の基板及び前記支持フレームよりも剛性の低い緩衝部材を介して前記第1の基板表面上に固定されていることを特徴とする機能素子パッケージ。
  2. 前記機能素子は、前記振動部の一方の主面に光反射膜を有し、前記第1の基板又は前記第2の基板を透過・進入する光を前記振動部の角度により任意の反射角で反射可能なマイクロスキャナであり、
    前記支持フレームに設けた一対の駆動電極と、
    前記第1の基板に設けた、外部から前記駆動電極に駆動電圧を印加するための貫通電極と、
    を備え、
    前記貫通電極により前記第1の基板の他方の面側から前記一対の駆動電極に、交互に駆動電圧を印加することにより発生する静電引力により前記振動部を往復振動させることを特徴とする請求項1に記載の機能素子パッケージ。
  3. 前記支持フレームと前記第1の基板とが同一材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の機能素子パッケージ。
  4. 前記支持フレーム及び前記第1の基板が、シリコン材料よりなることを特徴とする請求項3に記載の機能素子パッケージ。
  5. 前記第1の基板表面の前記支持フレームの底部と対応する位置に溝部を設け、前記溝部内に設置した前記緩衝部材上に前記支持フレームの底部を固定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の機能素子パッケージ。
  6. 前記気密封止空間が減圧されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の機能素子パッケージ。
  7. 前記剛性の低い部材が、樹脂製の接着材であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の機能素子パッケージ。
  8. 複数の光ビームを発生するマトリックス発光素子構造を備えた光ビーム発生手段と、前記光ビーム発生手段から出射された光ビームを偏向する光ビーム偏向手段と、前記光ビーム偏向手段により偏光された光ビームを検出する光ビーム検出手段と、前記光ビーム発生手段に係る光ビームを走査制御する光ビーム制御手段と、を備えた光走査装置において、前記光ビーム偏向手段が、請求項1乃至7の何れか一項に記載の機能素子パッケージであることを特徴とする光走査装置。
  9. 画像形成部と、請求項8に記載の光走査装置と、前記画像形成部の所定の領域に光ビームを走査して前記画像形成部に潜像を形成する露光手段と、前記潜像を現像して可視化像を形成する現像手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1に記載の機能素子のパッケージング方法であって、
    第1の材料基板に対しレジストマスクを用いてエッチングを行うことにより、前記支持フレーム、前記梁及び前記振動部を含む複数の前記機能素子と、各機能素子の前記支持フレームを連結する連結部と、を有する機能素子ウエハを得る第1の工程と、
    第2の材料基板に対しレジストマスクを用いてエッチングを行って前記機能素子ウエハにおける前記機能素子に対応する凹部を形成する第2の工程と、
    第3の材料基板に対し、前記機能素子ウエハを、前記剛性の低い部材を介して接合する第3の工程と、
    前記機能素子ウエハにおける前記連結部を除去する第4の工程と、
    前記第3の材料基板の前記機能素子ウエハを接合した側の主面に、前記第2の材料基板の前記凹部を形成した側の主面を、前記機能素子が、前記凹部内に封止されるように接合する第5の工程と、
    前記第1の材料基板、前記第2の材料基板及び前記第3の材料基板の接合体にダイシングを行って前記機能素子パッケージを得る第6の工程と、を含むことを特徴とする機能素子パッケージのパッケージング方法。
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