JP2009115413A - 熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ろう付け処理又は焼鈍処理において、熱処理時間を短縮する。
【解決手段】 真空に保持された第1加熱室20にて高周波誘導加熱装置21を用いて予備加熱を行った後、真空に保持された第2加熱室30にて電気ヒータ41の輻射熱を用いて本加熱を行う。これにより、短時間でワークWを熱処理温度まで昇温することができるので、熱処理時間を短縮することができる。
【選択図】図1
【解決手段】 真空に保持された第1加熱室20にて高周波誘導加熱装置21を用いて予備加熱を行った後、真空に保持された第2加熱室30にて電気ヒータ41の輻射熱を用いて本加熱を行う。これにより、短時間でワークWを熱処理温度まで昇温することができるので、熱処理時間を短縮することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属製品の熱処理を行う熱処理装置に関するもので、磁性焼鈍装置、又は金属製の部品を接合するろう接装置に適用して有効である。
因みに、「ろう接」とは、例えば「接続・接合技術」(東京電機大学出版局)に記載されているように、ろう材やはんだを用いて母材を溶融させないように接合する技術を言う。
因みに、「ろう接」とは、例えば「接続・接合技術」(東京電機大学出版局)に記載されているように、ろう材やはんだを用いて母材を溶融させないように接合する技術を言う。
そして、融点が450℃以上の溶加材を用いて接合するときをろう付けと言い、その際の溶加材をろう材と呼び、融点が450℃以下の溶加材を用いて接合するときをはんだ付けと言い、その際の溶加材をはんだと呼ぶ。
熱処理装置とは、金属製品(ワーク)を所定温度まで加熱するための装置である。(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−311202号公報
しかし、特許文献1に記載の熱処理装置では、水素ガスやアルゴンガス等の雰囲気を加熱器で加熱し、この加熱された雰囲気を介してワークを加熱(昇温)させているので、ワークを所定温度まで加熱昇温するのに時間を要し、熱処理時間を短縮することが難しいという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、熱処理時間を短縮することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、高周波誘導加熱装置にてワークを加熱する第1加熱室と、第1加熱室にて加熱されたワークが搬入され、略真空状態でヒータから発せられる輻射熱にてワークを加熱する第2加熱室とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、金属製の部品からなるワークをろう接するための熱処理装置であって、高周波誘導加熱装置にてワークを加熱する第1加熱室と、第1加熱室にて加熱されたワークが搬入され、略真空状態でヒータから発せられる輻射熱にてワークを加熱する第2加熱室とを備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、金属加工品の焼鈍処理を行うための熱処理装置であって、高周波誘導加熱装置にてワークを加熱する第1加熱室と、第1加熱室にて加熱されたワークが搬入され、略真空状態でヒータから発せられる輻射熱にてワークを加熱する第2加熱室とを備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、第1加熱室内が略真空に保持された状態で高周波誘導加熱装置に通電されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、第1加熱室と第2加熱室とは、常に連通していることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、第1加熱室と第2加熱室とは、常に連通していることを特徴とする。
本発明では、第1加熱室、つまり高周波誘導加熱装置にてワークを予め加熱した後に第2加熱室でワークを加熱するので、雰囲気を介してワークを加熱・昇温させる手段のみを用いてワークを加熱・昇温させる特許文献1に記載の発明に比べて、短時間でワークを昇温させることができ、短時間で熱処理を完了させることが可能となる。
本実施形態は、本発明に係る熱処理装置を銅製の部品とステンレス製の部品とからなるワーク(ろう付け製品)のろう付け装置(ろう接装置)に適用したものであり、以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
1.ろう付け装置の概略
図1は、本発明の実施形態に係るろう付け装置の模式図(概念図)である。そして、本実施形態に係るろう付け装置は、予備真空室10、第1加熱室20、第2加熱室30、第1冷却室40及び第2冷却室50等をワークの搬送方向に直列に配設したものである。
1.ろう付け装置の概略
図1は、本発明の実施形態に係るろう付け装置の模式図(概念図)である。そして、本実施形態に係るろう付け装置は、予備真空室10、第1加熱室20、第2加熱室30、第1冷却室40及び第2冷却室50等をワークの搬送方向に直列に配設したものである。
そして、ワークWは、予備真空室10→第1加熱室20→第2加熱室30→第1冷却室40→第2冷却室50の順に搬送されながら加熱・冷却されていき、ワークが第2冷却室50から搬出された時点でワークWのろう付け(熱処理)が完了する。
ところで、ろう付け(ろう接)では、前述したように、溶加材(ろう材)を溶加材の融点以上まで加熱して母材を溶融させることなく複数の部品を接合する接合方法であるので、ワークWをろう付けするには、ワークWを少なくともろう材の融点以上の温度まで加熱する必要がある。
そこで、本実施形態では、第1加熱室20にてワークWをろう材の融点近くまで加熱した後(以下、この加熱工程を予備加熱工程という。)、第2加熱室30でワークWをろう付け温度まで加熱(以下、この加熱工程を本加熱工程という。)してワークWをろう付けし、その後、第1冷却室40及び第2冷却室50にてワークWを冷却する。
2.予備加熱工程
第1加熱室20は、加熱室内を略真空(例えば、0.1Torr以下)とした状態でワークWを高周波加熱誘導装置21にて加熱するものであり、高周波加熱誘導装置21は、周知のごとく、コイルに高周波電流を通電することにより、ワークWに誘導電流を発生させ、その誘導電流によるジュール熱(ジュール損)によりワークWを加熱するものである。
第1加熱室20は、加熱室内を略真空(例えば、0.1Torr以下)とした状態でワークWを高周波加熱誘導装置21にて加熱するものであり、高周波加熱誘導装置21は、周知のごとく、コイルに高周波電流を通電することにより、ワークWに誘導電流を発生させ、その誘導電流によるジュール熱(ジュール損)によりワークWを加熱するものである。
ところで、第1加熱室20にワークWを搬入するための搬入口20Aが、直接、大気側に開口していると、第1加熱室20にワークWを搬入する度に第1加熱室20内の圧力が大気圧となるので、第1加熱室20内の圧力を略真空まで下げるに要する時間が長くなるとともに、第1加熱室20内の空気や不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)を吸引する第2真空ポンプ22の負荷が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、第1加熱室20の搬入口20A側に予備真空室10を設け、直接ワークWを第1加熱室20に搬入する構成とせず、先ず、ワークWを予備真空室10に搬入し、予備真空室10内の圧力を低下させた後、予備真空室10の搬出口10Bと第1加熱室20の搬入口20Aとを仕切る第2開閉扉72を開いて、ワークWを第1加熱室20に搬入する構成としている。
なお、第1開閉扉71は予備真空室10の搬入口10Aを開閉する扉であり、第3開閉扉73は、第1加熱室20の搬出口20Bと第2加熱室30の搬入口30Aとを仕切る扉であり、第1真空ポンプ11は予備真空室10内の空気や不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)を吸引するポンプ手段である。
また、第1バルブ12は予備真空室10と第1真空ポンプ11の吸入側とを繋ぐ通路を開閉するバルブであり、第2バルブ23は第1加熱室20と第2真空ポンプ22の吸入側とを繋ぐ通路を開閉するバルブであり、第3バルブ13は予備真空室10に導入する不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)の導入口を開閉するバルブであり、第4バルブ24は第1加熱室20に導入する不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)の導入口を開閉するバルブである。
また、予備真空室10及び第1加熱室20各々には、ワークWを搬送するためのベルトコンベア61、62が配設されており、これらのベルトコンベア61、62は、耐熱性に優れた金属製のメッシュベルトからなるものである。
3.本加熱工程
第2加熱室30は、予備加熱工程が終了したワークWをろう付け温度まで加熱するためのものであり、この第2加熱室30では、内部を略真空(例えば、0.1Torr以下)とした状態で電気ヒータ(シーズヒータ)31の輻射熱を利用してワークWを加熱する。
第2加熱室30は、予備加熱工程が終了したワークWをろう付け温度まで加熱するためのものであり、この第2加熱室30では、内部を略真空(例えば、0.1Torr以下)とした状態で電気ヒータ(シーズヒータ)31の輻射熱を利用してワークWを加熱する。
そして、第2加熱室30においても、真空中でワークWの加熱が行われるため、第2加熱室30の搬出口30B側には、搬出口30Bと第1冷却室40の搬入口40Aとを仕切る第4開閉扉74が設けられている。
また、第3真空ポンプ32は、第2加熱室30内の空気や不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)を吸引するものであり、第5バルブ33は第2加熱室30と第3真空ポンプ32の吸入側とを繋ぐ通路を開閉するバルブであり、第6バルブ34は第2加熱室30に導入する不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)の導入口を開閉するバルブである。
なお、ベルトコンベア63はワークWを搬送するためのものであり、このベルトコンベア63も、ベルトコンベア61、62と同様に耐熱性に優れた金属製のメッシュベルトからなるものである。
4.冷却工程
第1冷却室40及び第2冷却室50は、第1加熱室20及び第2加熱室30にて加熱・ろう付けが終了したワークWを冷却するためのものである。
第1冷却室40及び第2冷却室50は、第1加熱室20及び第2加熱室30にて加熱・ろう付けが終了したワークWを冷却するためのものである。
なお、本実施形態では、第2加熱室30からワークWを搬出して冷却する際に、第2加熱室30の温度が大きく低下することを抑制するために、ワークWの冷却を第1冷却室40と第2冷却室50とに分けて行っており、第1冷却室40及び第2冷却室50の構造は同じである。
すなわち、第4真空ポンプ41は、第1冷却室40内の空気や不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)を吸引するものであり、第7バルブ42は第1冷却室40と第4真空ポンプ41の吸入側とを繋ぐ通路を開閉するバルブであり、第8バルブ43は第1冷却室40に導入する不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)の導入口を開閉するバルブである。
また、第5開閉扉75は第1冷却室40の搬出口40Bと第2冷却室50の搬入口50Aとを仕切る扉であり、ファン44は第1冷却室40内に導入された不活性ガスを撹拌してワークWの冷却を促進するものであり、第1リリーフバルブ45は、第1冷却室40内の圧力が大気圧より高い所定の圧力(本実施形態では、0.2MPa)以上となったときに第1冷却室40内の圧力を減圧するためのバルブである。
また、第5真空ポンプ51は、第2冷却室50内の空気や不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)を吸引するものであり、第9バルブ52は第2冷却室50と第5真空ポンプ51の吸入側とを繋ぐ通路を開閉するバルブであり、第10バルブ53は第2冷却室50に導入する不活性ガス(本実施形態では、窒素ガス)の導入口を開閉するバルブである。
また、第6開閉扉76は第2冷却室50の搬出口50Bを開閉する扉であり、ファン54は第2冷却室50内に導入された不活性ガスを撹拌してワークWの冷却を促進するものであり、第2リリーフバルブ55は、第2冷却室50内の圧力が大気圧より高い所定の圧力(本実施形態では、0.2MPa)以上となったときに第2冷却室50内の圧力を減圧するためのバルブである。
なお、ベルトコンベア64、65はワークWを搬送するためのものであり、このベルトコンベア64、65も、ベルトコンベア61、62と同様に耐熱性に優れた金属製のメッシュベルトからなるものである。
そして、ワークWを冷却する際には、第1冷却室40及び第2冷却室50それぞれを密閉状態とした後、各々の冷却室40、50に不活性ガスを導入して内部の圧力を大気圧より高い所定の圧力とした状態でファン45、55を回転させる。
なお、第1〜10バルブ12〜53、第1真空ポンプ11〜第5真空ポンプ51、第1〜6開閉扉71〜76及びベルトコンベア61〜65の作動は、図示しない電子制御装置にて制御されている。
5.ろう付け装置の作動
ワークWは、予備真空室10→第1加熱室20→第2加熱室30→第1冷却室40→第2冷却室50の順に搬送されながら、予備加熱工程及び本加熱工程を経て加熱されることによりろう付けされた後、第1冷却室40及び第2冷却室50にて冷却される。以下、その詳細を説明する。
ワークWは、予備真空室10→第1加熱室20→第2加熱室30→第1冷却室40→第2冷却室50の順に搬送されながら、予備加熱工程及び本加熱工程を経て加熱されることによりろう付けされた後、第1冷却室40及び第2冷却室50にて冷却される。以下、その詳細を説明する。
高周波加熱誘導装置21は、電磁誘導用のコイルとワークWとの配置関係や通電時間によってワークWに発生する誘導電流が大きく変化してしまうので、コイルとワークWとの配置関係が変動すると、ワークWを適切に加熱昇温することが非常に難しくなる。
そこで、本実施形態では、ベルトコンベア62を停止させてコイルに対してワークWを静止させた状態として上で、第2、3開閉扉72、73を閉じて第1加熱室20内の真空状態を維持しながらワークWを加熱する。
すなわち、第1加熱室20にてワークWを加熱昇温させる際には、先ず、少なくとも第2開閉扉72を閉じた状態で、第1開閉扉71を開いてワークWを予備真空室10に搬入した後、第1開閉扉71を閉じて予備真空室10を密閉した状態で第1真空ポンプ11にて予備真空室10内の圧力を低下させるとともに、予備真空室10内の空気(特に、酸素)を吸引除去する。
なお、予備真空室10にワークWを搬入する際には、事前に予備真空室10内に不活性ガスを導入して予備真空室10内の圧力を大気圧と同等程度まで複圧した後、第1開閉扉71を開くが望ましい。
次に、第1開閉扉71、第2開閉扉72及び第3開閉扉73を閉じた状態で、第3バルブ13を開いて予備真空室10内の圧力と第1加熱室20内の圧力とが略同等なるまで予備真空室10内を復圧させた後、第2開閉扉72を開くとともに、ベルトコンベア61、62を作動させてワークWを第1加熱室20に搬入する。
そして、第1加熱室20へのワークWの搬入が完了すると、第2開閉扉72を閉じた後、第2真空ポンプ22を作動させて予備真空室10から第1加熱室20内に流入した不活性ガスを吸引除去し、第1加熱室20内を略真空(0.1Torr以下)とし、ベルトコンベア62を停止させてコイルに対してワークWを静止させた状態でコイルに通電してワークWをろう付け温度近くまで加熱昇温させる。
また、第1加熱室20での加熱昇温が完了すると、第2開閉扉72及び第3開閉扉73を閉じた状態で、第4バルブ24を開いて第1加熱室20内の圧力と第2加熱室30内の圧力とが略同等なるまで第1加熱室20内を復圧させた後、第3開閉扉73を開くとともに、ベルトコンベア62、63を作動させてワークWを第2加熱室30に搬入する。
なお、第1加熱室20内を復圧させる理由は、第1加熱室20と第2加熱室30との圧力差が大きい場合には、第3開閉扉73が不動状態となり、第3開閉扉73の開閉制御ができなくなるためである。したがって、第2加熱室30が既に略真空となっている場合には、第1加熱室20に不活性ガスを導入して復圧させる必要はない。
そして、第2加熱室30へのワークWの搬入が完了すると、第3開閉扉73を閉じた後、第3真空ポンプ32を作動させて第1加熱室20から第2加熱室30内に流入した不活性ガスを吸引除去するとともに、第2加熱室30内を略真空(0.1Torr以下)とし、ベルトコンベア63を停止させて電気ヒータ31に通電し、電気ヒータ31から発せられる輻射熱にてワークWをろう付け温度まで加熱昇温させる。
なお、ワークWを第2加熱室30に搬入する時点で既に第2加熱室30が略真空となっているときには、第3真空ポンプ32を作動させることなく、ベルトコンベア63を停止させて電気ヒータ31に通電してワークWをろう付け温度まで加熱昇温させる。
そして、第2加熱室30での加熱昇温が完了すると、第3開閉扉73及び第4開閉扉74を閉じた状態で、第6バルブ34を開いて第2加熱室30内の圧力と第1冷却室40内の圧力とが略同等なるまで第2加熱室30内を復圧させた後、第4開閉扉74を開くとともに、ベルトコンベア63、64を作動させてワークWを第1冷却室40に搬入する。
なお、第2加熱室30内を復圧させる理由は、第1加熱室20を復圧させた理由と同じであり、第4開閉扉74の開閉制御ができなくなることを防止するためである。したがって、ワークWを第1冷却室40に搬入する時点で第1冷却室40が略真空となっている場合には、第2加熱室30に不活性ガスを導入して復圧させる必要はない。
そして、第1冷却室40へのワークWの搬入が完了すると、第4開閉扉74及び第5開閉扉75が閉じられた後、第4真空ポンプ41を作動させて第1冷却室40内のガス(特に、酸素)を吸引除去した後、ベルトコンベア64を停止させた状態で、第8バルブ43を開いて不活性ガスを第1冷却室40に導入して内部の圧力を大気圧より高い所定の圧力とした状態でファン44を回転させる。
なお、前述したように、第1冷却室40へワークWが搬入される前に既に第1冷却室40内が略真空となっている場合には、第8バルブ43を開いて不活性ガスを第1冷却室40に導入して内部の圧力を大気圧より高い所定の圧力とした状態でファン44を回転させる。
また、ワークWを第2冷却室50に搬入する前に、第5真空ポンプ51を作動させて第2冷却室50内の空気等を吸引除去し、その後、第10バルブ53を開いて不活性ガスを第2冷却室50に導入して、第1冷却室40内の圧力のと第2冷却室50内の圧力とがほぼ等しくなったときに、第5開閉扉75を開いてワークWを第2冷却室50に搬入し、ファン54を回転させる。
そして、第2冷却室50での冷却が完了すると、第2冷却室50内の圧力を大気圧まで低下させた後、第6開閉扉76を開いてワークWをろう付け装置から搬出する。
なお、上記の作動説明は、特定のワークWに着目してろう付け装置の作動を説明したが、実際には、予備加熱工程、本加熱工程及び冷却工程は同時に行われている。このため、実際の真空ポンプの作動タイミング及び不活性ガスの導入タイミング等は、前工程及び後工程も考慮したタイミングで決定され、前述したタイミングとならない場合もある。
なお、上記の作動説明は、特定のワークWに着目してろう付け装置の作動を説明したが、実際には、予備加熱工程、本加熱工程及び冷却工程は同時に行われている。このため、実際の真空ポンプの作動タイミング及び不活性ガスの導入タイミング等は、前工程及び後工程も考慮したタイミングで決定され、前述したタイミングとならない場合もある。
6.本実施形態に係るろう付け装置の特徴
第1加熱室20の高周波加熱誘導装置21は、ワークWに誘導電流を発生させ、その誘導電流によるジュール熱(ジュール損)によりワークWを加熱するので、非常に短時間でワークWを昇温させることができる。
第1加熱室20の高周波加熱誘導装置21は、ワークWに誘導電流を発生させ、その誘導電流によるジュール熱(ジュール損)によりワークWを加熱するので、非常に短時間でワークWを昇温させることができる。
したがって、本実施形態に係るろう付け装置のごとく、第1加熱室20、つまり高周波加熱誘導装置21にてワークWを予め加熱した後に第2加熱室30でワークWを加熱すれば、雰囲気を介してワークWを加熱・昇温させる手段のみを用いてワークWを加熱・昇温させる特許文献1に記載の発明に比べて、短時間でワークWを昇温させることができ、ろう付け製品の生産性を更に向上させることができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、図2に示すように、第3開閉扉73を廃止し、第1加熱室20と第2加熱室30とを常に連通させたものである。
本実施形態は、図2に示すように、第3開閉扉73を廃止し、第1加熱室20と第2加熱室30とを常に連通させたものである。
すなわち、上述したように、第3開閉扉73の開閉制御を確実なものとするために、第1実施形態では、第3開閉扉73を開閉する際に、第1加熱室20及び第2加熱室30に不活性ガスを導入して両加熱室30、30間の圧力差を小さくしていた。
しかし、第1加熱室20及び第2加熱室30では共に略真空に保持された密閉空間内でワークWを加熱するので、第3開閉扉73を廃止して第1加熱室20と第2加熱室30とを常に連通させた状態としても何ら問題がない。
そこで、本実施形態では、第3開閉扉73を廃止し、第1加熱室20と第2加熱室30とを常に連通させ、1つの加熱空間を構成している。
なお、電気ヒータ31の輻射熱により第1加熱室20内も加熱されるので、予備加熱工程の短縮化を期待することができる。
なお、電気ヒータ31の輻射熱により第1加熱室20内も加熱されるので、予備加熱工程の短縮化を期待することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明に係る熱処理装置をろう付け装置に適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、金属加工品の焼鈍処理を行うための焼鈍装置にも適用することができる。なお、焼鈍装置とろう付け装置とでは加熱温度が異なるが、熱処理装置の構成は実質的に同一である。
上述の実施形態では、本発明に係る熱処理装置をろう付け装置に適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、金属加工品の焼鈍処理を行うための焼鈍装置にも適用することができる。なお、焼鈍装置とろう付け装置とでは加熱温度が異なるが、熱処理装置の構成は実質的に同一である。
また、上述の実施形態では、ワークWの冷却を2つの冷却室で行ったが本発明はこれに限定されるものではなく、1つの冷却室又は3つ以上の冷却室で実行してもよい。
また、上述の実施形態では、大気圧以上に不活性ガスを加圧した状態でファンを回転させてワークWを冷却したが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、大気圧以上に不活性ガスを加圧した状態でファンを回転させてワークWを冷却したが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
10…予備真空室、10A…搬入口、10B…搬出口、11…第1真空ポンプ、
12…第1バルブ、13…第3バルブ、20…第1加熱室、20A…搬入口、
20B…搬出口、21…高周波加熱誘導装置、22…第2真空ポンプ、
23…第2バルブ、24…第4バルブ、30…第2加熱室、30A…搬入口、
30B…搬出口、31…電気ヒータ、32…第3真空ポンプ、33…第5バルブ、
34…第6バルブ、40…第1冷却室、40A…搬入口、40B…搬出口、
41…第4真空ポンプ、42…第7バルブ、43…第8バルブ、
45…ファン、45…第1リリーフバルブ、50…第2冷却室、50A…搬入口、
50B…搬出口、51…第5真空ポンプ、52…第9バルブ、53…第10バルブ、
54…ファン、55…第2リリーフバルブ、61〜65…ベルトコンベア、
71…第1開閉扉、72…第2開閉扉、73…第3開閉扉、74…第4開閉扉、
75…第5開閉扉、76…第6開閉扉。
12…第1バルブ、13…第3バルブ、20…第1加熱室、20A…搬入口、
20B…搬出口、21…高周波加熱誘導装置、22…第2真空ポンプ、
23…第2バルブ、24…第4バルブ、30…第2加熱室、30A…搬入口、
30B…搬出口、31…電気ヒータ、32…第3真空ポンプ、33…第5バルブ、
34…第6バルブ、40…第1冷却室、40A…搬入口、40B…搬出口、
41…第4真空ポンプ、42…第7バルブ、43…第8バルブ、
45…ファン、45…第1リリーフバルブ、50…第2冷却室、50A…搬入口、
50B…搬出口、51…第5真空ポンプ、52…第9バルブ、53…第10バルブ、
54…ファン、55…第2リリーフバルブ、61〜65…ベルトコンベア、
71…第1開閉扉、72…第2開閉扉、73…第3開閉扉、74…第4開閉扉、
75…第5開閉扉、76…第6開閉扉。
Claims (5)
- 高周波誘導加熱装置にてワークを加熱する第1加熱室と、
前記第1加熱室にて加熱された前記ワークが搬入され、略真空状態でヒータから発せられる輻射熱にて前記ワークを加熱する第2加熱室と
を備えることを特徴とする熱処理装置。 - 金属製の部品からなるワークをろう接するための熱処理装置であって、
高周波誘導加熱装置にてワークを加熱する第1加熱室と、
前記第1加熱室にて加熱された前記ワークが搬入され、略真空状態でヒータから発せられる輻射熱にて前記ワークを加熱する第2加熱室と
を備えることを特徴とする熱処理装置。 - 金属加工品の焼鈍処理を行うための熱処理装置であって、
高周波誘導加熱装置にてワークを加熱する第1加熱室と、
前記第1加熱室にて加熱された前記ワークが搬入され、略真空状態でヒータから発せられる輻射熱にて前記ワークを加熱する第2加熱室と
を備えることを特徴とする熱処理装置。 - 前記第1加熱室内が略真空に保持された状態で前記高周波誘導加熱装置に通電されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱処理装置。
- 前記第1加熱室と前記第2加熱室とは、常に連通していることを特徴とする請求項4に記載の熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
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