JP2004037077A - 多室熱処理炉 - Google Patents

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 【課題】 設備コストが安価で、構成部分の利用効率が高く、占有床面積が小さく、且つ被処理物の負荷変動に対して柔軟に対応できる多品種少量生産に好適な熱処理炉を提供する。
 【解決手段】 複数の処理室4,5,6,7と、被処理物の装入・装出を行うための真空パージ可能な前室1と、垂直軸の回りに回転可能で処理室4〜7または前室1とのあいだで被処理物を搬送するための主搬送手段3を収容した主搬送室2とを設ける。上記複数の処理室4〜7および前室1を、主搬送室2に対して垂直回転軸と同軸の同一円筒面に周接するように配された接続口に対し、それぞれ置換可能に並列的に連結配置し、かつ複数の処理室4〜7にバーンオフ室4を含める。
【選択図】   図1

Description

 本発明は加工部材の熱処理装置に関する。
 鋼加工部材に浸炭焼入れを行う場合、前洗浄、浸炭、油焼入れ、後洗浄、焼戻しなどの一連の工程が行われる。金型部材などの真空焼入れを行う場合は、真空加熱に引き続き、ガス冷却が行われる。また金属やセラミック等の粉末冶金部材の焼結を行う場合は、バインダーのバーンオフ、加熱、徐冷、冷却などの一連の工程が行われる。これら一連の工程の実施にあたり、従来より使用されていた熱処理設備として、各工程または2工程を実施するための各バッチ式処理装置をそれぞれ独立に配置したものや、それら一連の工程を連続的に実施するため、各処理室を直列に連結配置した連続処理設備がある。
 バッチ式浸炭焼入れ炉は前室と加熱室、前室の下部には昇降手段を備えた焼入れ油槽とが設けられ、浸炭・拡散処理された被処理部材は、焼入れ温度まで温度降下されて引き続き加熱室で所定時間均熱保持された後、前室に搬出されて直ちに油焼入れされるようになっている。油冷後の被処理部材は昇降手段により焼入れ油槽の上に持ち上げられて前室中で油切りされた後、装置外へ搬出される。次に被処理部材は、別途設置された洗浄機内へ搬入されて焼入れ油を洗浄除去され、乾燥された後搬出されて、別途設置された焼戻し炉へ入れられ、そこで焼戻し処理を受ける。
 単室式真空焼入れ炉は、単室内に加熱機構とガス冷却装置とを備え、焼入れ温度で所定時間加熱された部材は、同一室内でただちにガス冷却を行うようになっている。
 バッチ焼結設備の場合、バーンオフから焼結、冷却までの全工程を同一室で行うものと、バーンオフ炉と焼結炉とをそれぞれ別個に設置したものとがある。後者の場合、被処理部材は焼結工程終了後ただちに同一室内で冷却工程に入る。尚、焼結後の冷却速度については、上記二例とは異なり、被処理品の特性上の要求によるものはさほどないため、通常は余り問題にされることはない。
 連続処理設備の場合、各工程がそれぞれ別の処理室または処理区域および各室それぞれの通過時間または滞在時間に割り当てられており、バッチ処理式設備のように同一の処理室で複数の工程が行われることがない。
 従来のバッチ式浸炭焼入れ炉の場合、処理量を増やすには炉の設置台数を増やす必要があるが、焼入れ油槽の数も自動的に増えることになる。しかし、油焼入れ・油切りに要する時間は、浸炭・拡散・均熱時間に比べて通常著しく短い。言い換えると焼入れ油槽の利用効率が著しく低いと言うことになる。従って投資効率の悪い設備となっていた。前室関係の搬送機構、昇降手段、ガス配管、排気配管、真空ポンプ等の排気系、電磁弁などの制御弁、圧力計等の計測機器などについても同様のことが言える。また、複数のバッチ装置間の装入搬出を各装置の前を走行する軌道台車によって行うため、設備コストのみならず設置面積が大きい、作業者が台車の走行に注意を怠れば危険である、等の問題があった。
 従来の単室式真空焼入れ炉の場合、同一室内に、互いに反対機能を持つ二つの手段、即ちヒータと断熱材から成る加熱密閉断熱手段と、ガス導入管、ファン、ガス冷却器から成る循環冷却手段とを収容し、且つ工程によって両機能を切り替えるための第三の手段を有する必要があった。このため装置内部の構成が複雑となり、装置寸法が大きくなり、コストも高くならざるを得なかった。またこの装置により生産量を上げる場合、設置台数を増やすことになるが、焼入れのためのガス冷却時間に比べて加熱時間が長いことから考えて、前記同様の理由により循環冷却手段および切り替え手段の利用効率が低いという問題があった。
 さらに、冷却時は被処理部材のみならず加熱断熱手段も同時に冷却されることになるので、被処理物が要求する一定の冷却速度を達成するためには、能力の大きい冷却手段を採用する必要があるばかりでなく、次のバッチの加熱処理時には冷却による加熱断熱部材の蓄熱損失を補う必要があり、余分なエネルギーを必要としていた。
 単室式焼結炉の場合、バーンオフ時に粉末冶金部材から揮発してくるバインダーや成形潤滑材が高温焼結用炉内部材や断熱材などの炉部材を汚染しないよう炉内雰囲気の流れや排気経路を配慮した特別な構成が必要とされ、それが装置コスト高の一要因となっている。にもかかわらず、特に低温部での炉材の汚染が避けられないため、操業の合間に一定期間毎または一定の使用回数毎に装置を高温で空焼きして汚染を揮発除去する必要があった。従って生産性が上がらず、余分なエネルギーを必要とするという問題があった。
 以上に述べたような、バッチ炉や単室炉を複数台稼働した場合に明らかとなる、利用効率の低い構成部分や機能を含むという問題を解決するために、連続処理設備が考えられた。即ち、連続処理装置は予め設定した処理量によって一連の各処理室毎の容量と滞留時間が設計される。従ってバッチ炉や単室炉のような、利用効率の低い構成部分や機能は含まない。定常運転中はどの部分も利用効率は100パーセントである。さらに、各処理室または処理区域は各処理のために必要充分な作用を発揮できる構成をとればよく、バッチ炉や単室炉のような、同時に作用することのない二つの異なる機能を共存させる構成、をとる必要がないため、無駄のない設計が可能である。
 しかし、連続処理装置には以下のような問題がある。処理量が当初の予定、即ち装置設計基準より減少した場合、被処理品の最後の装入後は装置利用率が時間的に直線関係で減少し、最後の被処理品の処理完了時点でゼロとなる、従ってその後は装置の運転が一次停止されることになる。次に再び装置の運転を再開するには、利用効率の高い長時間連続運転を達成するために、被処理品の備蓄が必要となり、こうしてかなりの待ち時間、即ち装置休止時間が発生することになる。従ってこうした生産状況においては連続処理装置の本来は高くあるべきはずの装置利用効率が、バッチ炉や単室炉の場合と比べても逆に著しく低くなってしまう。従って連続処理装置は、量がまとまり難く且つ種類が多い被処理物を扱うことの多い多品種少量生産には適さない。
 本発明は上記のような従来装置の欠点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、装置構成部分の利用効率が高く、且つ多品種少量生産に適した熱処理炉を提供することにある。
 本発明は、複数の処理室と、被処理物の装入・装出を行うための真空パージ可能な前室と、垂直軸の回りに回転可能で処理室または前室とのあいだで被処理物を搬送するための主搬送手段を収容した主搬送室とを含み、前記複数の処理室および前室を、前記主搬送室に対して前記垂直回転軸と同軸の同一円筒面に周接するように配された接続口に対し、それぞれ置換可能に並列的に連結配置し、かつ前記複数の処理室がバーンオフ室を含むことを特徴とする多室熱処理炉である。
 上記のように構成された多室熱処理炉では、複数の処理室および前室が一つの主搬送室を共有しているので、運転時における主搬送室の利用効率が高く、また占有床面積が節約できる。同様に、複数の処理室が主搬送室を介して前室を共有しているので、前室の利用効率が高く、また占有床面積が節約できる。また、複数の処理室および前室が主搬送室に並列的に連結配置されているので、場合に応じて、複数の異なる処理が同時並行的に実施できるとともに、複数の処理室を時系列的に使って連続的処理を行うこともできる。さらにまた、複数の処理室および前室が主搬送室に対して主搬送手段の垂直回転軸と同軸の同一円筒面に周接するように配した接続口に対してそれぞれ置換可能に連結配置されているので、処理室および前室の数、種類、相対位置を目的に応じて自由に選択可能である。被処理物は真空パージ可能な前室を経て装置への装入、装置からの装出が行われるので、フレームカーテンが不要である。一連の処理間の搬送を装置内の狭い空間内で行なうことができるので、炉外走行車や軌道の設置場所が節約できる。また、主搬送室や前室に関する付属構成部分だけでなく、制御部分も複数の処理室に対して統合されて共用するので、それらの利用効率も高めることができる。また、バーンオフ室が複数の処理室に含まれているので、バインダーや成形潤滑材等の揮発成分を除去する工程や脱ワックスなどのバーンオフの工程を含んだ処理を他の一連の工程とともに行うことができる。
 また、上記多室熱処理炉において、前記多室熱処理炉が焼結炉であってもよい。
 この場合、上記焼結炉で順次行われる脱ワックス、真空焼結、及び冷却などの一連の工程を含んだ焼結処理を行うことができる。
 また、上記多室熱処理炉において、主搬送室に、冷却部と、冷却部との間で被処理物を昇降させるための手段とを付加することが好ましい。
 この場合、主搬送室に冷却部と、冷却部との間で被処理物を昇降させる手段とを付加することができるので、3次元配置が可能となり占有床面積が節約できる。また処理室と冷却室との間の被処理物の移送が迅速にできる。
 また、上記多室熱処理炉において、処理室に主搬送室への被処理物の押し出し機構を設けてもよい。
 この場合、被処理物は処理室に設けられた押し出し機構により直接主搬送室の昇降手段上へ押し出されるので、被処理物の迅速な移送が可能である。
 本発明によれば、設備コストが従来より安価で、且つ利用効率が高く、占有床面積が小さく、安全でクリーンな熱処理炉が実現できるとともに、被処理物の負荷変動に対して柔軟に対応できる、多品種少量生産に特に好適な熱処理炉が提供できる。また処理室の組み合わせや連結が自在であり、バーンオフを含んだ焼結処理等の被処理物の目的に応じた最適の設備構成ができる。
 次に本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
 図1は本発明の多室熱処理炉を、真空焼結用として構成した場合の平面配置を示したものである。被処理物は真空パージ室(1)より出し入れされる。そして真空パージ、および窒素ガスによる復圧後、主搬送室(2)内へ搬送される。主搬送室(2)の主搬送手段(3)は水平面内で回転自在、かつ周囲の任意の各室との対向位置で停止可能で、被処理物を任意の一室から搬出し、任意の他の一室に搬入できるフォーク式のものが好適である。また各室と主搬送室の間は図示しない扉で隔離されており、被処理物の搬送に必要なときのみ扉が開くようになっている。さて主搬送室(2)内に搬送された被処理物は、以後バーンオフ室(4)、第一の真空焼結室(5)、冷却室(7)の順に、主搬送室(2)を経由して巡って、脱ワックス、真空焼結、冷却から成る第一の所定の工程を終えた後、再び主搬送室(2)に戻ってくると、最後に真空パージ室(1)を経由して炉外に搬出される。通常、冷却は自然冷却とガス冷却の組み合わせで行われるが、勿論これに限定されない。
 同様に第二の被処理物が搬入され、バーンオフ室(4)、第二の真空焼結室(6)、冷却室(7)の順に、主搬送室(2)を経由して巡って、第二の所定の工程を終えた後、主搬送室(2)、真空パージ室(1)を経て炉外に搬出される。以下同様に、第三、第四、・・・の被処理物の処理を行う。この例では比較的工程時間の長い焼結のために二つの真空焼結室(5)(6)に対して、それぞれ真空パージ室(1)、バーンオフ室(4)、冷却室(7)一つづつという構成を取って、工程能力のバランスを図っているが、他にも工程に応じ組み合わせを自由に設定できる。なお、主搬送室(2)と主搬送手段(3)は前記の5室で共用することにより、一層の利用効率の向上を図っている。また、場合により、室数を減らした構成とすることも可能である。ここで第一、第二の被処理物は必ずしも同一の処理を受けるとは限らないことは上記の通りである。さらに、例えば第一の真空焼結室(5)は、時間的にパラメータを変えて運転されることもある。他の各室についても同様である。連続炉の場合と異なり、各処理室が並列配置のため、一連の処理を連続的に行う場合でも、処理条件変更の自由度は高い。
 図2は本発明の多室熱処理炉の主搬送室(2)に、主搬送手段(3)、主搬送室(2)の上部に急冷室(8)、および第一の昇降手段(9)を配した構成を示す立面図である。第一の被処理物は第一の真空焼結室(5)で焼結された後、主搬送室(2)において予め待機中の第一の昇降手段(9)上に搬送され、直ちに急冷室(8)へ持ち上げられ、冷却が開始される。第一の被処理物の冷却中に、真空焼結室(5)はバーンオフ室(4)で工程を終えた第二の被処理物を、主搬送室(2)を介して主搬送手段(3)から受け取り、新たな焼結工程を開始する。
第二の真空焼結室(6)についても同様である。冷却室(7)は、他の処理室に置き代えることもできるし、またそのままにして、二つの独立な冷却室として併用することもできる。配置上、急冷室(8)は特にガス冷却に適している。勿論、急冷室(8)を通常の冷却室でおき代えてもよい。
 図3は本発明の多室熱処理炉を、浸炭焼入れ用として構成した場合の平面配置を示したもので、真空パージ室(1)、主搬送室(2)、主搬送手段(3)、第一の浸炭焼入れ室(10)、第二の浸炭焼入れ室(11)、洗浄室(14)、および焼戻し室(15)が示されている。また図4は、同構成例において、主搬送室(2)に、主搬送手段(3)、主搬送室(2)の下部に焼入れ油槽(12)、および第二の昇降手段(13)を配した構成を示した立面図である。被処理物は、真空パージ室(1)を経て主搬送室(2)に搬送された後、第一の浸炭焼入れ室(10)または第二の浸炭焼入れ室(11)、焼入れ油槽(12)、主搬送室(2)、洗浄室(14)、焼戻し室(15)の順に巡って、浸炭・拡散・均熱、油焼入れ、油切り、脱脂洗浄、焼戻しから成る一連の工程を終え、最後に再び真空パージ室(1)を経て外界へ搬出される。
 ここで、焼入れ時の動作の説明に戻るが、第一の浸炭焼入れ室(10)中で浸炭・拡散処理され、次に焼入れ温度に所定時間保持された第一の被処理物は、主搬送室において予め待機中の第二の昇降手段(13)上に搬送され、直ちに焼入れ油槽(12)中へと下降せしめられ、油焼入れされる。このときは、被処理物を素早く主搬送室(2)へ搬送するために、浸炭焼入れ室(10)に設けられた図示しない押出し機構が用いられる。油中焼入れは迅速に行う必要があるが、もしこれを主搬送手段(3)によって行ったとすれば、被処理物を浸炭焼入れ室(10)へ受け取りに行く動作が必要となり、押出し機構に比べて、その分だけ時間が余計にかかるためである。第一の被処理物の油焼入れ中に、第一の浸炭焼入れ室(10)は真空パージ室(1)で待機していた第二の被処理物を、主搬送室(2)を介して主搬送手段(3)から受け取り、新たな浸炭焼入れ工程を開始する。第二の浸炭焼入れ室(11)についても上記と同様である。本構成は特に油中焼入れや水中焼入れを迅速に行うために適している。場合によっては水や油による噴射焼入れが行われることがあるが、その場合は主搬送室(2)下部の焼入れ油槽(12)の代わりに液体噴射急冷室(図示しない)とすればよい。
 尚、上記の理由により、本例の場合には、主搬送手段(3)は必ずしもフォーク式のものである必要はなく、押し出し機構とし、浸炭焼入れ室(10)(11)のみならず洗浄室(14)、焼戻し室(15)および真空パージ室(1)もそれぞれ押出し機構を備えた構成としてもよいことは勿論である。以上は浸炭焼入れ炉の場合であるが、真空ガス冷却焼入れ炉の場合も同様である。即ち、図示しないが、真空加熱室で焼入れ温度に均熱された被処理物は、真空加熱室に備えられた押し出し機構で主搬送室の第一の昇降手段上へと素早く移送され、次に急冷室へと押し上げられて即座にガス冷却されて焼入れられる。焼入れ用のガス急冷室は主搬送室の上部とは限らず、下部、または上下共に別個のものを設けてもよい。
 次に炉内有効寸法が24インチ巾36インチ奥行き24インチ高さの浸炭炉を基準として、本実施例の構成の炉の占有床面積を、これと等価な従来のバッチ炉ラインのものと比較する。従来のバッチ炉ラインの場合占有床面積は84平方メートルであったのに対し、本実施例の構成では41平方メートルとなる。即ち本構成の場合、同一床面積に従来のバッチ炉2ライン分の能力の設備を設置できることになる。
 図5は本発明の多室熱処理炉の増設例の一つとして、A、Bの2基を連結した場合の平面配置を示したものである。即ちAとBは連結室(16)により互いに連結され、A、Bそれぞれが真空パージ室(1)を一つずつ備えた構成となっている。この構成では、例えばAの真空パージ室(1)を被処理物の入口、Bのそれを出口として利用し、各処理室の配置を、被処理物がAからBに移動するうちに一連の処理が終了する、いわゆる順序的な利用を狙ったものとすることができる。また単に各処理室の配置をA、B同等にし、単に並列的な利用を狙ったものとすることもできる。ここで注意しておきたい点は、シーケンシャル性の強い配置の場合でも、個々のA、B内ではパラレルとなっているため、従来の連続炉と比べて遥かに自由度の高い操業が可能なこと、また反対に、パラレル性の強い配置の場合でも、A、Bを連結しないでそれぞれ単独に運転する場合に比べて、従って従来の複数のバッチ炉と比べると遥かに、処理の自由度が増大することである。その結果、より多くの組み合わせで処理が可能となり、装置全体の利用効率を更に上げることができる。
 また、図示しないが、連結数を増やせば、直鎖状、円環状、網目状、あるいは任意の形状にレイアウト可能である。
 ここで連結室(16)は場合によっては断熱される。例えば高温に加熱された被処理物をAB間で搬送する場合には断熱が必要である。また、出入口の個数や位置は自由に選定できる。例えば、図5のA、Bそれぞれ一つの真空パージ室(1)の代わりにそれぞれ適当な処理室を設置し、連結室(16)の代わりに、一つの長い側面と他の二側面を含む三側面においてそれぞれ開口可能な扉を持つ別種の真空パージ室(図示しない)を配置すれば、一つの長い側面の扉を通して外界と被処理物のやりとりができる構成とすることができる。
本発明の第一の実施例を示す平面配置図である。 本発明の第二の実施例を示す立面図である。 本発明の第三の実施例を示す平面配置図である。 本発明の第三の実施例の要部立面図である。 本発明の第四の実施例を示す平面配置図である。
符号の説明
 1  真空パージ室
 2  主搬送室
 3  主搬送手段
 4  バーンオフ室
 5  第一の真空焼結室
 6  第二の真空焼結室
 7  冷却室
 8  急冷室
 9  第一の昇降手段
 10 第一の浸炭焼入れ室
 11 第二の浸炭焼入れ室
 12 焼入れ油槽
 13 第二の昇降手段
 14 洗浄室
 15 焼戻し室
 16 連結室

Claims (4)

  1.  複数の処理室と、被処理物の装入・装出を行うための真空パージ可能な前室と、垂直軸の回りに回転可能で処理室または前室とのあいだで被処理物を搬送するための主搬送手段を収容した主搬送室とを含み、前記複数の処理室および前室を、前記主搬送室に対して前記垂直回転軸と同軸の同一円筒面に周接するように配された接続口に対し、それぞれ置換可能に並列的に連結配置し、かつ前記複数の処理室がバーンオフ室を含むことを特徴とする多室熱処理炉。
  2.  前記多室熱処理炉が焼結炉であることを特徴とする、請求項1記載の多室熱処理炉。
  3.  主搬送室に、冷却部と、冷却部との間で被処理物を昇降させるための手段とを付加したことを特徴とする請求項1または2記載の多室熱処理炉。
  4.  処理室に主搬送室への被処理物の押し出し機構を設けたことを特徴とする請求項3記載の多室熱処理炉。
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