以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。
図1に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側には、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。
前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、を有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部にわたる部分に、遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うクリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板との間で、遊技盤1の前面に設けられたガイドレール2に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する遊技領域1aとされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の遊技領域1aの前側を開放可能となっている。クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部をほぼ閉塞するように、該開口部に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板が固定されて遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、内部にLED43(図4に図示)を備える枠装飾装置141、音声を出力するスピーカ145,145などが設けられている。
また、前面枠本体130に軸着されたクリア部材保持枠140の開放端側となる前面側から見て右側の端部の前面には、施錠装置の一部をなす鍵穴143が形成されている。この鍵穴143は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151とその下の下部パネル152とからなる。開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン(図示略)が設けられている。また、開閉パネル151の下側の下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿155と、遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ157などが設けられている。
図1,2に示すように、遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面に、ガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材3,3,…が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域1a内には、普図始動ゲート4と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器6(図4に図示)、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5(図4に図示)が設けられている。また、遊技領域1a内には、第1始動入賞口13(始動入賞口)と、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7(始動入賞口)と、補助遊技としての特図変動表示ゲームの未処理回数を点灯表示する特図記憶表示器15(図4に図示)、特図変動表示ゲームを表示する特図表示器9(図4に図示)が設けられている。
さらに遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、打球方向変換部材としての風車(図示略)、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するための普図始動センサ4a(図4に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器6にて表示されるようになっている。
普図(普通図柄)変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた普図表示器5で実行されるようになっている。なお、画像表示装置41の表示部42の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別情報として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動入賞口13の下部に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL7b、図4に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が上述の長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合に、開放時間が通常状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置7が1回ではなく、2回以上の複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常状態より高くなるように制御される。すなわち、通常状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加される。
この普通変動入賞装置7と第1始動入賞口13は、特図変動表示ゲームの始動入賞口も兼ねている。すなわち、普通変動入賞装置7と第1始動入賞口13の内部(入賞領域)に備えられた特図始動センサ7d(図4に図示))によって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。
この特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で始動記憶(特図始動記憶)として記憶される。従って、特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、特図変動表示ゲームが開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図変動表示ゲームが開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了もしくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図変動表示ゲームが開始される。なお、特図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える特図記憶表示器15にて表示されるようになっている。また、この始動記憶に対応して、画像表示装置41の表示面42設定された始動記憶表示領域70に始動記憶表示80がなされる。
補助遊技としての特図(特別図柄、識別情報)変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた特図表示器9で実行されるようになっており、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、画像表示装置41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、特図表示器9の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して画像表示装置41の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。なお、遊技機100に特図表示器9を備えずに、画像表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。この確変状態においては、上述の時短状態に加え、特図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常状態より高くなるように制御される。
また、図2,3に示すように、遊技領域1aの略中央には、特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部22を形成するセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、表示装置をなす画像表示装置41が配されるようになっている。この画像表示装置41は、中央を挟んで左右に並んだ第一画像表示装置41aと第二画像表示装置41bとから構成されており、それぞれ液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部42がセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、画像表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
また、センターケース20の左上部には、遊技球が流入可能な遊技球流入口23が形成されているとともに、この遊技球流入口23に流入した遊技球を、第一画像表示装置41aと第二画像表示装置41bの間を通って、センターケース20の下部に形成されたステージ90上へ誘導する誘導流路24が形成されている。
センターケース20の下部に形成されたステージ90は、上面を遊技球が転動可能とされており、ステージ90の後側部分をなす後方部91と、該後方部91よりも一段低くなったステージ90の前側部分をなす前方部92とを有する。この前方部92、後方部91はともに、左右両側が中央に向かって下る傾斜面となっているとともに、中央部が上向きに突出した略W字状に形成されている。また、略W字状に形成された前方部92および後方部91において、上向きに突出した中央部の両側に位置する最も低くなった部分は、前方に向かって下る傾斜面91a,92aとされている。
後方部91における上向きに突出した中央部の上方には、誘導流路24の遊技球流出口25が形成され、誘導流路24を流下した遊技球がここからステージ90上に流入し、略W字状の後方部91の傾斜に沿って左右の何れかへ流下するようになっている。また、後方部91の左右端部近傍には、傾斜に沿って流下した遊技球を前方部92へ誘導する誘導部91bが形成されている。
前方部92における上向きに突出した中央部には、後方へ下るように傾斜した誘導溝92bが形成されており、この誘導溝92bの傾斜下流側であって後方部91の上向きに突出した部分には、ステージ90の中央であって遊技球が転動可能な面の下側に形成された誘導路93への流入口93aが形成されている。
誘導路93は前方へ向かって下るように傾斜した流路であって、この誘導路93に流入した遊技球は、センターケース20の前方に形成された流出口93bから遊技領域1aに流出するようになっている。この流出口93bの下方には、図2に示すように第1始動入賞口13および普通変動入賞装置7が設けられている。つまり、この誘導路93dを流下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口13もしくは普通変動入賞装置7に入賞することとなる。また、図3に示すように、この誘導路93には、流下する遊技球を検出可能な演出変更センサ94が設けられており、後述するように、特図変動表示ゲームの所定期間に、この演出変更センサ94で遊技球が検出されることにより、演出内容が変更されるようになっている。すなわち、誘導路93が遊技領域1aに設定された特定領域をなす。
なお、誘導路93に流入せず、ステージ90の前端部から遊技領域1aに流下した遊技球は、誘導路93を通過した場合よりは低い確率であるが、ステージ90の外を流下する遊技球よりは高い確率で第1始動入賞口13もしくは普通変動入賞装置7に入賞する可能性がある。
以上のことから、遊技領域1aに、表示装置(画像表示装置41)の下辺側に設けられ、遊技球が転動可能なステージ90と、該ステージ90を転動する遊技球を受け入れ可能であり、受け入れた遊技球を始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)へ向けて誘導する誘導路93と、を設け、誘導路93に検出センサ(演出変更センサ94)を設けたこととなる。
変動入賞装置としての特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口開閉SOL10b、図4に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントセンサ10c(図4に図示)が配設されている。
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口センサ12a(図4に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出装置によって排出される(払い出される)ようになっている。
また、図4に示すように、遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御装置30、この遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行うサブ制御装置としての演出制御装置40を備えている。
遊技制御装置30は、CPU31a、RAM31b、ROM31c等を備える遊技用マイコン31とともに、入力インタフェース32(入力I/F)、出力インタフェース33(出力I/F)、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力するクロック(CLK)34(発振器)等により構成されている。
CPU31aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当たり判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。RAM31bは、普通変動入賞装置7に設けられた特図始動センサ7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31aの作業領域等を備えている。ROM31cには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。
また、入力インタフェース32には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、特図始動センサ7d、普図始動センサ4a、入賞口センサ12a,12a,…、カウントセンサ10cなどが接続されている。そして、入力インタフェース32は、これらから入力された各種信号を中継し、CPU31aに対し出力する。
また、出力インタフェース33には、CPU31aから出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、特図表示器9、特図記憶表示器15、普図表示器5、普図記憶表示器6、普電SOL7b、大入賞口開閉SOL10b、遊技機外部の管理装置などと接続する外部通信端子16、演出制御装置40、排出発射制御装置50に出力される。なお、排出発射制御装置50は、遊技制御装置30からの制御信号(賞球コマンド)や、球貸機からの制御信号(球貸しコマンド)に基づいて所要数の遊技球(賞球、貸球)を排出装置から排出させる制御を行う。また、排出発射制御装置50には、操作ハンドル156からの信号(操作ハンドル156に設けられたタッチセンサからの信号や、操作ハンドル156の回動角度を判断するための信号)が入力されるようになっており、この入力信号に基づき発射装置を作動、停止する制御や発射勢を調節する制御を行う。
サブ制御装置としての演出制御装置40は、演算処理用CPU40a、ROM40b、RAM40c等を備えるとともに、通信インタフェース40d(通信I/F)、グラフィックプロセッサとしてのGDP40e、画像や映像データが記憶された画像ROM40f等により構成されている。この演出制御装置40は、通信インタフェース40dを介して遊技制御装置30から受信した演出制御データ(各種コマンドなど)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機の制御を行うものである。また、通信インタフェース40dには、画像表示装置41、遊技盤1やクリア部材保持枠140の枠装飾装置141として設けられた各種LED基板43や、可動演出装置(図示略)の演出役物駆動モータ44、スピーカ145,157が接続され、遊技制御装置30の制御のもとこれらを制御することで遊技の演出を行うようになっている。また、通信インタフェース40dを介して、遊技領域1aに設定された特定領域を通過する遊技球を検出する演出変更センサ94からの検出信号が入力されるようになっている。すなわち、演出制御装置40が、遊技領域1aに設定された特定領域を遊技球が通過したことを検出する検出センサ(演出変更センサ94)を有する遊技球検出手段をなす。
また、遊技制御装置30には、電源供給装置(図示略)から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
これらの制御回路においては、例えば以下のような制御が行われる。
遊技制御装置30の遊技用マイコン31では、普図始動ゲート4に備えられた普図始動センサ4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当たり判定用乱数値を抽出してROM31cに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器5に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、普通変動入賞装置7に備えられた特図始動センサ7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図の大当たり判定用乱数値を抽出してROM31cに記憶されている判定値と比較し、特図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。そして、この結果を始動記憶として記憶する処理を行う。この始動記憶は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で記憶可能であり、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図変動表示ゲームが開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了もしくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図変動表示ゲームを開始する。すなわち、遊技制御装置30が、変動表示ゲームを直ちに実行できない状態で、始動入賞口に入賞した場合に、変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数の範囲内で記憶可能な始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置30の遊技用マイコン31は、演出制御装置40に対して始動記憶数に関する情報を送信する。そして、演出制御装置40では、受信した情報に基づき始動記憶のそれぞれに対応する始動記憶表示80を、画像表示装置41の表示面42設定された始動記憶表示領域70に表示する処理を行う。すなわち、演出制御装置40が、始動記憶手段(遊技制御装置30)により記憶している始動記憶のそれぞれに対応する始動記憶表示を画像表示装置41に表示する始動記憶表示手段をなす。
また、遊技制御装置30の遊技用マイコン31では、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの変動開始時に、変動パターンの判定を行う処理などを行い、これらの結果を含む制御信号(演出コマンド)を、演出制御装置40に出力する。そして、特図表示器9に、識別情報を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの制御信号に基づき、画像表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、スピーカ145,157からの音の出力、枠装飾装置141としての装飾ランプLED43を制御する処理、可動演出装置の演出役物駆動モータ44を動作する処理を行う。
そして、遊技制御装置30の遊技用マイコン31は、特図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、特図表示器9に特別の結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。この特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口開閉SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または1秒)か経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回または2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図表示器9にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置30の遊技用マイコン31は、各種入賞口に設けられたセンサ(特図始動センサ7d、カウントセンサ10c、入賞口センサ12a)から入力される遊技球の検出信号に基づき、排出発射制御装置50に制御信号を出力し、排出装置を制御して所定数の遊技球が払い出されるようにする。
次に、図5から15を参照して特図変動表示ゲームの演出に関する制御について説明する。上述したように、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13に遊技球に入賞して特図始動センサ7dで検出されることに基づき、特図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。この特図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた特図表示器9にて表示されるようになっている。また、画像表示装置41の表示部42にて特図変動表示ゲームに対応して、複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが表示されるようになっている。
この飾り特図変動表示ゲームは、例えば、飾り特図変動表示ゲームの画像が表示される領域を、上領域、中領域、下領域の三つに分け、各領域で1〜9までの数字(特図:識別情報)を順次変動表示した後に、三つの各領域の変動表示を順に停止し(例えば、上領域、下領域、中領域の順で停止)、各領域で停止図柄が表示されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図表示器9の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して表示部42の結果態様も特別結果態様となる(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れかが、縦もしくは斜め一直線の有効ライン上に揃う)ようにされている。
この様な飾り特図変動表示ゲームにおいては、リーチ変動パターン、疑似連パターン(特定変動演出)、通常変動パターンの複数の変動パターンが設定されている。このうち、リーチ変動パターンは、二つの領域(上、下領域)の変動表示を停止し、残りの一つの領域(中領域)が変動表示しているときに、停止した二つの領域の数字が縦もしくは斜め一直線の有効ライン上において同じ数字で停止したリーチ状態になったときには、最後に停止する図柄の停止方法を変化できるようにする変動パターンである。
ここで、リーチ状態(リーチ)とは、画像表示装置41の表示部42で時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特定の表示態様の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる特図変動表示ゲームにおいて、前記複数の表示結果の一部(最後の表示結果)がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が前記特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。
また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、画像表示装置41の表示部42での変動表示制御が進行して結果態様が導出表示される前段階にまで達した時点でも、前記特定の結果態様(特別結果態様)となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして例えば、前記特定の表示態様(特別結果態様)の組合せが揃った状態を維持しながら変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。
また、リーチ状態とは、画像表示装置41の表示部42での表示制御が進行して結果態様が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記結果態様が導出表示される以前に決定されている表示態様の少なくとも一部が前記特定の表示態様(特別結果態様)となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
また、リーチ変動パターンには、通常のノーマルリーチ演出のほかに、例えば、通常の演出よりも変動表示の時間を長くしたり、キャラクタなどを登場させたりするリーチ状態であって、それが出現すると通常のリーチ状態に比べて大当りの期待度が高いスペシャルリーチ変動パターンが含まれる。さらに、スペシャルリーチ変動パターンには、特殊演出としての第一特殊演出をなすものも含まれる。
また、疑似連パターンは、特殊演出としての第二特殊演出をなすものであって、複数の識別情報を変動表示して特別結果態様以外の停止態様で仮停止した後に再度変動表示する再変動表示を一回以上行う変動パターンである。また、通常変動パターンは、リーチ変動パターン、疑似連パターンのいずれでもないパターンである。
次に、上述した飾り特図変動表示ゲームにおける変動パターンの設定に関する処理について説明する。遊技制御装置30では、特図変動表示ゲームの開始時に、図5に示す変動パターン決定処理が行われる。
この変動パターン決定処理では、まず、特別変動フラグがあるか否かの判定(ステップS1)を行う。この特別変動フラグは、後述するように演出制御装置40において変動パターンとして、スペシャルリーチ変動パターンもしくは疑似連パターンを選択可能とする特別変動パターンを設定するためのフラグである。この特別変動フラグがあるか否かの判定(ステップS1)において、特別変動フラグがない場合(ステップS1;N)は、演出決定用乱数を取得する処理(ステップS2)を行い、リーチ演出であるか否かの判定(ステップS3)を行う。
リーチ演出であるか否かの判定(ステップS3)では、取得した演出決定用乱数から決定される変動パターンが、リーチ変動パターンであるかが判定される。このリーチ演出であるか否かの判定(ステップS3)において、リーチ演出でない場合(ステップS3;N)は、変動パターンを通常変動パターンに設定する処理(ステップS7)を行い、変動パターン決定処理を終了する。また、リーチ演出であるか否かの判定(ステップS3)において、リーチ演出である場合(ステップS3;Y)は、変動パターンをリーチ変動パターンに設定する処理(ステップS4)を行う。
変動パターンをリーチ変動パターンに設定する処理(ステップS4)を行った後、始動記憶数が1以上であるか否かの判定(ステップS5)を行う。この始動記憶数が1以上であるか否かの判定(ステップS5)において、始動記憶数が1以上でない場合(ステップS5;N)は、変動パターン決定処理を終了する。また、始動記憶数が1以上であるか否かの判定(ステップS5)において、始動記憶数が1以上である場合(ステップS5;Y)は、特別変動フラグをセットする処理(ステップS6)を行う。
この特別変動フラグのセットにより、次回の特図変動表示ゲームでは、変動パターンが特別変動パターンに設定される。すなわち、特別変動フラグがあるか否かの判定(ステップS1)において、特別変動フラグがある場合(ステップS1;Y)は、変動パターンを特別変動パターンに設定する処理(ステップS8)を行った後、特別変動フラグをリセットする処理(ステップS9)を行い、変動パターン決定処理を終了する。
この変動パターン決定処理により、変動パターンが特別変動パターン、リーチ変動パターン、通常変動パターンの何れかに決定される。特に、特図変動表示ゲームがリーチ変動パターンとなる場合であって、始動記憶がある場合には、次回特図変動表示ゲームの変動パターンが特別変動パターンとなる。すなわち、遊技制御装置30が、所定数の始動記憶が有る状態で、実行中の変動表示ゲームがリーチ演出(リーチ変動パターン)となる場合に、始動記憶に基づく次回の変動表示ゲームにおいて特殊演出(特別変動パターン)を実行することを決定する特殊演出実行決定手段をなす。そして、この変動パターン決定処理により決定された変動パターンは、特図変動表示ゲームの当たりはずれなどの情報とともに、演出制御装置40に対して演出コマンドとして出力される。
演出制御装置40では、上述のように遊技制御装置30で決定された変動パターンに基づき、画像表示装置41に表示する飾り特図変動表示ゲームに関する処理がなされる。また、スペシャルリーチ変動パターンもしくは疑似連パターンを選択可能な特別変動パターンの内容を決定する特別変動パターン決定処理が行われる。
図6に示すように、この特別変動パターン選択処理では、まず、変動パターンを取得する処理(ステップS10)を行い、取得した変動パターンがリーチ変動パターンであるか否かの判定(ステップS11)を行う。この取得した変動パターンがリーチ変動パターンであるか否かの判定(ステップS11)において、取得した変動パターンがリーチ変動パターンである場合(ステップS11;Y)は、リーチ変動パターンの飾り特図変動表示ゲームを実行する処理(ステップS12)を行い、始動記憶数が1以上であるか否かの判定(ステップS13)を行う。なお、特別変動パターンは、スペシャルリーチ変動パターンもしくは疑似連パターンを実行可能な変動パターンであるが、この取得した変動パターンがリーチ変動パターンであるか否かの判定(ステップS11)においては、リーチ変動パターンでないもの(ステップS11;N)として判定される。
この始動記憶数が1以上であるか否かの判定(ステップS13)において、始動記憶数が1以上でない場合(ステップS13;N)は、特別変動パターン決定処理を終了する。また、始動記憶数が1以上であるか否かの判定(ステップS13)において、始動記憶数が1以上である場合(ステップS13;Y)は、演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS14)を行う。
この演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS14)においては、演出変更センサ94の監視期間となるまでこの処理を繰り返す。この監視期間とは、図14に示すように、リーチ変動パターンとなる特図変動表示ゲームにおける所定期間に設定されるものである。すなわち、この演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS14)により、監視期間の開始まで次の処理が待機される。そして、演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS14)において、演出変更センサ94の監視期間になった場合(ステップS14;Y)は、演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS15)を行う。
演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS15)において、演出変更センサ94で遊技球を検出していない場合(ステップS15;N)は、演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS16)を行う。この演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS16)において、演出変更センサ94の監視期間である場合(ステップS16;Y)は、演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS15)に戻る。また、演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS16)において、演出変更センサ94の監視期間でない場合(ステップS16;N)は、次回の始動記憶表示80を第二特殊始動記憶表示82に変更する処理(ステップS17)を行い、特別変動パターン決定処理を終了する。すなわち、この演出変更センサ94の監視期間であるか否かの判定(ステップS16)により、演出変更センサ94の監視期間でなくなる(ステップS16;N)まで(監視期間が終了するまで)、演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS15)が繰り返される。
上述の処理(ステップS11から16)により、始動記憶があり、かつ、リーチ変動表示パターンとなる特図変動表示ゲームにおいて、該特図変動表示ゲームの所定期間に設定される監視期間内での演出変更センサ94での遊技球の検出(図14のt2)のみを有効とし、それ以外の期間での演出変更センサ94での遊技球の検出(図14のt1、t3)を無効とすることができる。
次回の始動記憶表示80を第二特殊始動記憶表示82に変更する処理(ステップS17)では、図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13(a)に示す通常時の始動記憶表示80のうち、次回の始動記憶表示80を、図10(c)、図11(c)、図12(c)、図13(c)に示すような第二特殊始動記憶表示82に変更する処理がなされる。この第二特殊始動記憶表示82の数は、疑似連パターンにおいて実行される再変動表示の回数と同数であり、仮停止ごとに1ずつ消去されるような表示がなされる。さらに、第二特殊始動記憶表示82の表示態様は、通常の始動記憶表示80と同じであり、あたかも始動記憶が増加したかのような演出を行うことができるようになっている。なお、第二特殊始動記憶表示82の表示態様を、通常の始動記憶表示80と異なる表示態様としてもよい。
また、演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS15)において、演出変更センサ94で遊技球を検出した場合(ステップS15;Y)は、スペシャルリーチフラグ(SPリーチフラグ)をセットする処理(ステップS19)を行い、始動記憶表示変更遅延処理(ステップS40)を行う。この始動記憶表示変更遅延処理(ステップS40)では、図8に示すように、まず、タイマ値に遅延時間をセットする処理(ステップS41)を行う。
タイマ値にセットされる遅延時間は、演出制御装置40で実行される図9に示す遅延時間測定処理で設定されるものであり、演出変更センサ94での遊技球の検出から特図始動センサ7dでの遊技球の検出(普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13への入賞)までの時間となっている。なお、この遅延時間測定処理は、リーチ変動パターンとなる特図変動表示ゲームにおける演出変更センサ94の監視期間のみならず常に実行される。
この遅延時間設定処理では、まず、演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS51)を行う。この演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS51)において、演出変更センサ94で遊技球を検出していない場合(ステップS51;N)は、遅延時間測定処理を終了する。また、演出変更センサ94で遊技球を検出したか否かの判定(ステップS51)において、演出変更センサ94で遊技球を検出した場合(ステップS51;Y)は、流下時間タイマをスタートする処理(ステップS52)を行い、特図始動センサ7dで遊技球を検出したか否かの判定(ステップS53)を行う。
この特図始動センサ7dで遊技球を検出したか否かの判定(ステップS53)において、特図始動センサ7dで遊技球を検出していない場合(ステップS53;N)は、再び、特図始動センサ7dで遊技球を検出したか否かの判定(ステップS53)を行う。また特図始動センサ7dで遊技球を検出したか否かの判定(ステップS53)において、特図始動センサ7dで遊技球を検出した場合(ステップS53;Y)は、流下時間タイマをストップする処理(ステップS54)を行う。すなわち、特図始動センサ7dで遊技球を検出したか否かの判定(ステップS53)は、特図始動センサ7dで遊技球を検出するまで繰り返される。そして、特図始動センサ7dでの遊技球の検出に基づき、流下時間タイマをストップすることで、演出変更センサ94での遊技球の検出から特図始動センサ7dでの遊技球の検出までの流下時間が計時される。
なお、演出変更センサ94が設けられた特定領域をなす誘導路93を流下した遊技球が、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13へ入賞しないことも考えられる。よって、例えば、流下時間タイマのスタートから所定時間(想定される時間よりも十分に長い時間)経過しても特図始動センサ7dで遊技球が検出されない場合は、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13へ入賞しなかったものとして遅延時間測定処理を終了するようにしてもよい。また、逆に、演出変更センサ94が設けられた特定領域をなす誘導路93を流下した遊技球が普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13へ入賞する前に、遊技領域1aを流下する他の遊技球が入賞してしまうことも考えられる。よって、例えば、流下時間タイマのスタートから所定時間(想定される時間よりも十分に短い時間)が経過する前に特図始動センサ7dで遊技球が検出された場合に、遅延時間測定処理を終了するようにしてもよい。
流下時間タイマをストップする処理(ステップS54)を行った後、計時した流下時間を記憶する処理(ステップS55)を行い、平均流下時間を算出する処理(ステップS46)を行う。なお、計時した流下時間を記憶する処理(ステップS55)では、複数回(例えば4回)の計時結果を記憶できるようになっており、平均流下時間を算出する処理(ステップS56)では、この複数回の計時結果から平均流下時間を算出するようになっている。そして、遅延時間に算出した平均流下時間を設定する処理(ステップS57)を行い、遅延時間測定処理を終了する。
すなわち、演出制御装置40が、遊技球検出手段(演出制御装置40)による遊技球の検出から始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)への入賞までの流下時間を計測する計時手段をなす。また、演出制御装置40が、計時手段(演出制御装置40)による複数回の計時結果から、流下時間の平均値である平均流下時間を算出する平均流下時間算出手段をなす。
図8に示す始動記憶表示変更遅延処理では、このように設定された遅延時間をタイマ値にセットする処理(ステップS41)を行った後、タイムアップしたか否かの判定(ステップS42)を行う。タイマでは、タイマ値として遅延時間がセットされてから、タイマ値を減算する処理が行われるようになっており、このタイムアップしたか否かの判定(ステップS42)では、タイマ値が0になったかが判定される。すなわち、遅延時間が経過したかが判定される。
このタイムアップしたか否かの判定(ステップS42)において、タイムアップしていない場合(ステップS42;N)は、再びタイムアップしたか否かの判定(ステップS42)を行う。また、タイムアップしたか否かの判定(ステップS42)において、タイムアップしている場合(ステップS42;Y)は、始動記憶表示変更遅延処理を終了する。すなわち、遅延時間が経過するまで始動記憶表示変更遅延処理の終了が待機される。
そして、図6に示すように、上述のような始動記憶処理遅延処理(ステップS40)を行った後、次回の始動記憶表示80を第一特殊始動記憶表示81に変更する処理(ステップS20)を行い、特別変動パターン決定処理を終了する。
すなわち、演出制御装置40が、始動記憶表示80の変更を遊技球検出手段(演出制御装置40)による遊技球の検出から平均流下時間の経過後に行うようにする変更遅延手段をなす。このような処理により、遅延時間が経過するまで始動記憶表示80を変更する処理が遅延され、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13への入賞と始動記憶表示80の変更とが同じタイミングで発生することとなり、違和感の無い演出が可能となる。さらに、あたかも普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13への入賞により、スペシャルリーチ変動パターンの実行が決定されるかのような演出が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
以上のことから、遊技球検出手段(演出制御装置40)による遊技球の検出から始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)への入賞までの流下時間を計測する計時手段(演出制御装置40)と、計時手段による複数回の計時結果から、流下時間の平均値である平均流下時間を算出する平均流下時間算出手段(演出制御装置40)と、を備え、始動記憶表示変更手段(演出制御装置40)に、始動記憶表示の変更を遊技球検出手段による遊技球の検出から平均流下時間の経過後に行うようにする変更遅延手段(演出制御装置40)を備えたこととなる。
次回の始動記憶表示80を第一特殊始動記憶表示81に変更する処理(ステップS20)では、図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13(a)に示す通常時の始動記憶表示80のうち、次回の始動記憶表示80を、図10(b)、図11(b)、図12(b)、図13(b)に示すような第一特殊始動記憶表示81に変更する処理がなされる。この第一特殊始動記憶表示81の表示態様は、通常の始動記憶表示80とは異なる表示態様であり、遊技者に次回の特図変動表示ゲームがスペシャルリーチ変動パターンであることを報知できるようになっている。よって、遊技者の期待感を複数回の特図変動表示ゲームにわたって維持することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
すなわち、演出制御装置40が、特殊演出としてスペシャルリーチ変動パターン(第一特殊演出)が選択された場合に、対応する始動記憶の始動記憶表示80を第一特殊始動記憶表示81に変更し、特殊演出として疑似連パターン(第二特殊演出)が選択された場合に、該疑似連パターンにおいて実行される再変動表示の回数と同数の第二特殊始動記憶表示82を表示する始動記憶表示変更手段をなす。
以上のことから、第一特殊演出は所定のリーチ演出であり、第二特殊演出は、複数の識別図柄を変動表示して特別結果態様以外の停止態様で仮停止した後に再度変動表示する再変動表示を一回以上行う特定変動演出であって、始動記憶手段(遊技制御装置30)により記憶している始動記憶のそれぞれに対応する始動記憶表示80を表示装置(画像表示装置41)に表示する始動記憶表示手段(演出制御装置40)を備え、始動記憶表示手段は、特殊演出選択手段(演出制御装置40)により特殊演出として第一特殊演出が選択された場合に、対応する始動記憶の始動記憶表示80を第一特殊始動記憶表示81に変更し、特殊演出選択手段により特殊演出として第二特殊演出が選択された場合に、該第二特殊演出において実行される再変動表示の回数と同数の第二特殊始動記憶表示82を表示する始動記憶表示変更手段(演出制御装置40)を備えたこととなる。
また、取得した変動パターンがリーチ変動パターンであるか否かの判定(ステップS11)において、取得した変動パターンがリーチ変動パターンでない場合(ステップS11;N)は、取得した変動パターンが特別変動パターンであるか否かの判定(ステップS18)を行う。この取得した変動パターンが特別変動パターンであるか否かの判定(ステップS18)において、取得した変動パターンが特別変動パターンでない場合(ステップS18;N)は、特別変動パターン決定処理を終了する。すなわち、この場合は変動パターンが通常変動パターンであった場合である。また、取得した変動パターンが特別変動パターンであるか否かの判定(ステップS18)において、取得した変動パターンが特別変動パターンである場合(ステップS18;Y)は、特別変動処理(ステップS30)を行う。
図7に示すように、特別変動処理(ステップS30)では、まず、スペシャルリーチフラグがあるか否かの判定(ステップS31)を行う。スペシャルリーチフラグがあるか否かの判定(ステップS31)において、スペシャルリーチフラグがない場合(ステップS31;N)は、変動パターンを疑似連パターンに設定する処理(ステップS32)を行った後、疑似連パターンの飾り特図変動表示ゲームを実行する処理(ステップS33)を行い、特別変動処理を終了する。また、スペシャルリーチフラグがあるか否かの判定(ステップS31)において、スペシャルリーチフラグがある場合(ステップS31;Y)は、変動パターンをスペシャルリーチパターンに設定する処理(ステップS34)を行う。その後、スペシャルリーチフラグをリセットする処理(ステップS35)を行い、スペシャルリーチ変動パターンの飾り特図変動表示ゲームを実行する処理(ステップS36)を行って、特別変動処理を終了する。そして、図6に示すように、特別変動パターン決定処理を終了する。
すなわち、演出制御装置40が、実行中の変動表示ゲームにおける所定期間に遊技球検出手段により遊技球を検出した場合に特殊演出としてスペシャルリーチ変動パターン(第一特殊演出)を選択し、実行中の変動表示ゲームにおける所定期間に遊技球検出手段により遊技球を検出しない場合に特殊演出として疑似連パターン(第二特殊演出)を選択する特殊演出選択手段をなす。また、演出制御装置40が、特殊演出選択手段(演出制御装置40)で選択された特殊演出を、始動記憶に基づく次回の変動表示ゲームにおいて実行する特殊演出実行手段をなす。
なお、図15に示すように、第一特殊演出をなすスペシャルリーチ変動パターンの飾り特図変動ゲームの実行時間と、第二特殊演出をなす疑似連パターンの飾り特図変動表示ゲームの実行時間は同じ時間とされており、予め実行時間が定められる特図変動表示ゲームで、実行時間が決定した後でも異なる特殊演出を選択することができるようになっている。
以上のことから、第一特殊演出を実行する変動表示ゲームの実行時間と、第二特殊演出を実行する変動表示ゲームの実行時間と、が同じであることとなる。
上述したような処理により、始動記憶があり、かつ、リーチ変動パターンとなる特図変動表示ゲームの後に実行される特図変動表示ゲームの変動パターンが、スペシャルリーチ変動パターンもしくは疑似連変動パターンとなる特別変動パターンに設定される。そして、リーチ変動パターンとなる特図変動表示ゲームにおける所定期間に設定される監視期間中に、遊技球が特定領域を通過して演出変更センサ94に検出された場合(図14のt2)は、特別変動パターンとしてスペシャルリーチ変動パターンが選択される。また、監視期間中に演出変更センサ94で遊技球が検出されなかった場合は疑似連変動パターンが選択される。
これにより、リーチ変動パターンとなる特図変動表示ゲームに続いて特別変動パターン(特殊演出)が実行される特図変動表示ゲームが連続するようになり、演出表示を実行可能な時間を十分にとることができて、大当たりへの期待感を高めるような演出効果の高い演出表示が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、リーチ変動パターンとなる特図変動表示ゲームの所定期間(監視期間)に、遊技球が特定領域を通過するか否かで異なる特殊演出が実行されるので、リーチ演出中における止め打ちを防止できる。
また、演出変更センサ94が設けられた特定領域をなす誘導路93を流下した遊技球は、高い確率で第1始動入賞口13もしくは普通変動入賞装置7に入賞することとなる。
すなわち、所定の条件を満たす状態(始動記憶が有る状態で実行中の特図変動表示ゲームがリーチ変動パターンとなる場合の所定期間)であれば、遊技球の誘導路93への流入により、遊技者にとって関心のあるスペシャルリーチ変動パターンの実行と始動入賞口への入賞が高い確率で同時に達成されるので、遊技の興趣を向上できる。また、演出変更センサ94の配設位置が、遊技者から見えやすく分かりやすい位置となり、所定の条件を満たす場合に、遊技球が演出変更センサ94(特定領域)を通過することで特殊演出が発生するというゲーム性の理解が容易になる。
以上のことから、複数の識別情報を変動表示した後に停止表示することで結果態様を導出する変動表示ゲームを表示可能な表示装置(画像表示装置41)と、遊技球が流下する遊技領域1aに設けられ、遊技球の入賞により変動表示ゲームの実行権利が発生する始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)と、を備え、変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態となる遊技機100において、変動表示ゲームを直ちに実行できない状態で、始動入賞口に入賞した場合に、変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数の範囲内で記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、遊技領域1aに設定された特定領域を遊技球が通過したことを検出する検出センサ(演出変更センサ94)を有する遊技球検出手段(演出制御装置40)と、所定数の始動記憶が有る状態で、実行中の変動表示ゲームがリーチ演出となる場合に、始動記憶に基づく次回の変動表示ゲームにおいて特殊演出を実行することを決定する特殊演出実行決定手段(遊技制御装置30)と、実行中の変動表示ゲームにおける所定期間に遊技球検出手段により遊技球を検出した場合に特殊演出として第一特殊演出(スペシャルリーチ変動パターン)を選択し、実行中の変動表示ゲームにおける所定期間に遊技球検出手段により遊技球を検出しない場合に特殊演出として第二特殊演出(疑似連パターン)を選択する特殊演出選択手段(演出制御装置40)と、特殊演出選択手段で選択された特殊演出を、始動記憶に基づく次回の変動表示ゲームにおいて実行する特殊演出実行手段(演出制御装置40)と、を備えたこととなる。
なお、上述の実施形態の変形例として、演出変更センサ94を始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)に設けるようにしてもよい。この場合は、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13に入賞した遊技球を検出する特図始動センサ7dと同じ位置に演出変更センサ94を設けるようにする。このような構成とすれば、所定の条件を満たす状態(所定数の始動記憶が有る状態で実行中の変動表示ゲームがリーチ演出となる場合の所定期間)であれば、始動入賞口への入賞とスペシャルリーチ変動パターン(第一特殊演出)の実行の決定とが確実に同じタイミングで発生することとなり、違和感の無い演出が可能となるとともに遊技の興趣を向上することができる。
以上のことから、検出センサ(演出変更センサ94)を始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)に設けたこととなる。
なお、以上の実施形態においては、始動記憶数が1以上の場合であって、リーチ変動パターンとなる場合に、次回の特図変動表示ゲームを特別変動パターンに設定するとしたが、例えば、始動記憶数の条件を2以上や3以上としても良い。また、演出変更センサ94を備える特定領域を誘導路93に設けたが、遊技領域1a内であればどこに設けても良い。また、第一特殊演出をスペシャルリーチ変動パターンとし、第二特殊演出を疑似連変動パターンとしたが、これに限られるものではなく、特殊演出の内容は任意である。
また、表示装置を液晶ディスプレイやEL、CRT等のディスプレイを備える画像表示装置としたが、識別図柄が外周に描かれたリール(ドラム)を回転するものや、LEDにより識別情報を表示するものとしても良い。
以上のような遊技機100は、複数の識別情報を変動表示した後に停止表示することで結果態様を導出する変動表示ゲームを表示可能な表示装置(画像表示装置41)と、遊技球が流下する遊技領域1aに設けられ、遊技球の入賞により変動表示ゲームの実行権利が発生する始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)と、を備え、変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態となる遊技機100であって、変動表示ゲームを直ちに実行できない状態で、始動入賞口に入賞した場合に、変動表示ゲームの実行権利を始動記憶として所定の上限数の範囲内で記憶可能な始動記憶手段(遊技制御装置30)と、遊技領域1aに設定された特定領域を遊技球が通過したことを検出する検出センサ(演出変更センサ94)を有する遊技球検出手段(演出制御装置40)と、所定数の始動記憶が有る状態で、実行中の変動表示ゲームがリーチ演出となる場合に、始動記憶に基づく次回の変動表示ゲームにおいて特殊演出を実行することを決定する特殊演出実行決定手段(遊技制御装置30)と、実行中の変動表示ゲームにおける所定期間に遊技球検出手段により遊技球を検出した場合に特殊演出として第一特殊演出(スペシャルリーチ変動パターン)を選択し、実行中の変動表示ゲームにおける所定期間に遊技球検出手段により遊技球を検出しない場合に特殊演出として第二特殊演出(疑似連パターン)を選択する特殊演出選択手段(演出制御装置40)と、特殊演出選択手段で選択された特殊演出を、始動記憶に基づく次回の変動表示ゲームにおいて実行する特殊演出実行手段(演出制御装置40)と、を備えている。
したがって、所定数の始動記憶が有る状態で実行中の変動表示ゲームがリーチ演出となる場合に、次回の変動表示ゲームで特殊演出の実行を決定する特殊演出実行決定手段と、実行中の変動表示ゲームの所定期間に遊技球検出手段で、遊技球を検出した場合に特殊演出として第一特殊演出を選択し、遊技球を検出しない場合に特殊演出として第二特殊演出を選択する特殊演出選択手段と、選択された特殊演出を次回の変動表示ゲームにおいて実行する特殊演出実行手段と、を備えるので、リーチ演出となる変動表示ゲームに続いて特殊演出が実行される変動表示ゲームが連続するようになり、演出表示を実行可能な時間を十分にとることができて、大当たりへの期待感を高めるような演出効果の高い演出表示が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、リーチ演出となる変動表示ゲームの所定期間に、遊技球が特定領域を通過するか否かで異なる特殊演出が実行されるので、リーチ演出における止め打ちを防止できる。
また、第一特殊演出を実行する変動表示ゲームの実行時間と、第二特殊演出を実行する変動表示ゲームの実行時間と、が同じである。
したがって、第一特殊演出を実行する変動表示ゲームの実行時間と、第二特殊演出を実行する変動表示ゲームの実行時間と、が同じであるので、予め実行時間が定められる変動表示ゲームで、実行時間が決定した後でも異なる特殊演出を選択することができる。
また、第一特殊演出は所定のリーチ演出であり、第二特殊演出は、複数の識別図柄を変動表示して特別結果態様以外の停止態様で仮停止した後に再度変動表示する再変動表示を一回以上行う特定変動演出であって、始動記憶手段(遊技制御装置30)により記憶している始動記憶のそれぞれに対応する始動記憶表示80を表示装置(画像表示装置41)に表示する始動記憶表示手段(演出制御装置40)を備え、始動記憶表示手段は、特殊演出選択手段(演出制御装置40)により特殊演出として第一特殊演出が選択された場合に、対応する始動記憶の始動記憶表示80を第一特殊始動記憶表示81に変更し、特殊演出選択手段により特殊演出として第二特殊演出が選択された場合に、該第二特殊演出において実行される再変動表示の回数と同数の第二特殊始動記憶表示82を表示する始動記憶表示変更手段(演出制御装置40)を備えている。
したがって、始動記憶のそれぞれに対応する始動記憶表示80を表示する始動記憶表示手段を備え、始動記憶表示手段は、特殊演出選択手段により第一特殊演出が選択された場合に対応する始動記憶の始動記憶表示80を第一特殊始動記憶表示81に変更し、第二特殊演出が選択された場合に該第二特殊演出で実行される再変動表示の回数と同数の第二特殊始動記憶表示82を表示する始動記憶表示変更手段を備えるので、次回の変動表示ゲームにおいて特殊演出が実行されることを報知することができ、遊技者の期待感を複数の変動表示ゲームにわたって維持することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。また、第二特殊演出において実行される再変動表示の回数と同数の第二特殊始動記憶表示82を表示するので、あたかも始動記憶が増加したかのような演出を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、遊技領域1aに、表示装置(画像表示装置41)の下辺側に設けられ、遊技球が転動可能なステージ90と、該ステージ90を転動する遊技球を受け入れ可能であり、受け入れた遊技球を始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)へ向けて誘導する誘導路93と、を設け、誘導路93に検出センサ(演出変更センサ94)を設けている。
したがって、遊技領域1aに、表示装置の下辺側に設けられ、遊技球が転動可能なステージ90と、該ステージ90を転動する遊技球を受け入れ可能であり、受け入れた遊技球を始動入賞口へ向けて誘導する誘導路93と、を設け、誘導路93に検出センサを設けたので、遊技の興趣を向上できる。すなわち、所定の条件を満たす状態(所定数の始動記憶が有る状態で実行中の変動表示ゲームがリーチ演出となる場合の所定期間)であれば、遊技球の誘導路93への流入により、遊技者にとって関心のある第一特殊演出の実行と始動入賞口への入賞が高い確率で同時に達成されるので、遊技の興趣を向上できる。また、検出センサの配設位置が、遊技者から見えやすく分かりやすい位置となり、所定の条件を満たす場合に、遊技球が検出センサ(特定領域)を通過することで特殊演出が発生するというゲーム性の理解が容易になる。
また、遊技球検出手段(演出制御装置40)による遊技球の検出から始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)への入賞までの流下時間を計測する計時手段(演出制御装置40)と、計時手段による複数回の計時結果から、流下時間の平均値である平均流下時間を算出する平均流下時間算出手段(演出制御装置40)と、を備え、始動記憶表示変更手段(演出制御装置40)に、始動記憶表示の変更を遊技球検出手段による遊技球の検出から平均流下時間の経過後に行うようにする変更遅延手段(演出制御装置40)を備えている。
したがって、遊技球検出手段による遊技球の検出から始動入賞口への入賞までの流下時間を計測する計時手段と、複数回の計時結果から平均流下時間を算出する平均流下時間算出手段とを備え、始動記憶表示変更手段に、始動記憶表示の変更を遊技球検出手段による遊技球の検出から平均流下時間の経過後に行うようにする変更遅延手段を備えるので、所定の条件を満たす状態(所定数の始動記憶が有る状態で実行中の変動表示ゲームがリーチ演出となる場合の所定期間)であれば、始動入賞口への入賞と第一特殊演出の実行を予告する表示とが同じタイミングで発生することとなり、違和感の無い演出が可能となる。さらに、あたかも始動入賞口への入賞により、第一特殊演出の実行が決定されるかのような演出が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
また、検出センサ(演出変更センサ94)を始動入賞口(普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13)に設けている。
したがって、検出センサを始動入賞口に設けたので、所定の条件を満たす状態(所定数の始動記憶が有る状態で実行中の変動表示ゲームがリーチ演出となる場合の所定期間)であれば、始動入賞口への入賞と第一特殊演出の実行の決定とが同じタイミングで発生することとなり、違和感の無い演出が可能となるとともに遊技の興趣を向上することができる。
なお、本発明の遊技機100は、遊技機100として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。