JP2009107333A - 導電性回路付き透明樹脂積層体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 導電性回路を保護した視認性良好な導電性回路付き透明樹脂積層体とその製造方法を提供する。
【解決手段】 透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、前記導電性回路は、乾式成膜工法により形成される膜(保護膜、機能性膜、あるいは透明保護膜)の下層に形成され、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、前記導電性回路は、乾式成膜工法により形成される膜(保護膜、機能性膜、あるいは透明保護膜)の下層に形成され、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、導電性回路付き透明樹脂積層体及びその製造方法に関する。より詳しくは、透明樹脂基材上に導電性回路を形成し、その上に透明保護膜を乾式成膜工法により形成した導電性回路付き透明樹脂積層体及びその製造方法に関する。
近年、プラスチック材料の軽量性を生かし様々な分野で樹脂化が進行している。例えば、軽量性、安全性を生かして窓ガラス、殊に自動車や車両の窓ガラスに有機ガラスとして透明プラスチックを適用しようとする動きがある。通常、車両のバックガラスやリアクォーターガラスには、防曇、除曇及び霜取りの為の熱線や、アンテナ等の導電性回路が施されている。無機ガラスに熱線、アンテナ線を付与する場合、平面状態の無機ガラス表面にスクリーン印刷によって導電ペーストを付与し、約600℃で焼結させている。しかしながら、有機ガラスは通常ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂が用いられるので高温に加熱することができない。このため、例えば低温硬化型の銀ペーストを用いる等、低温で導電性回路を形成する必要がある。
無機ガラスに用いられている導電性回路は、高温で焼結されているために強度に優れ、表面に露出されても問題ない。しかし、低温硬化型の銀ペーストは、強度、密着性、耐久性に劣るため、表面を保護することにより、引っかき等による傷での断線、長期の使用中に熱、湿度、洗剤等の薬液による劣化から防ぐ必要がある。かかる要求を満足するべく導電性回路を保護するには、樹脂基材に導電性回路を形成後、その上に湿式成膜工法でハードコート層を用いることで解決できると報告されている(例えば、特許文献1参照)。
また、導電性回路が形成されたフィルムをインサートで成形し、導電性回路が内側に来るようにすることでも解決できる。
また、導電性回路が形成されたフィルムをインサートで成形し、導電性回路が内側に来るようにすることでも解決できる。
しかしながら、導電性回路の上に湿式成膜工法を用いると、図4に示すように、透明樹脂基材1上に形成された導電性回路3を保護するよう透明保護膜20を設ける際、回路端面に液剤の表面張力による液溜り5が生じてしまう。そのため、これを通して見ると像が歪むため、視認性が悪くなる問題がある。これは2コート以上の湿式法の場合でも同じであり、導電性回路をどの層間に持ってきても視認性が悪くなる。
また、導電性回路形成フィルムをインサート成形する方法は、視認性の他、フィルムの伸びにより形状の変化を引き起こし、断線や抵抗値変化を起しやすく、造形自由度に制約があるため好ましくない。
また、導電性回路形成フィルムをインサート成形する方法は、視認性の他、フィルムの伸びにより形状の変化を引き起こし、断線や抵抗値変化を起しやすく、造形自由度に制約があるため好ましくない。
本発明の目的は、導電性回路を保護した視認性良好な導電性回路付き透明樹脂積層体とその製造方法を提供することである。
本発明者等は、銀ペースト等の低温硬化型導電ペーストで形成された導電性回路を保護するための透明保護膜を設ける際、湿式成膜工法で形成される場合の問題点である低視認性を改善するために鋭意検討した。その結果、導電性回路の上に形成する膜を乾式成膜工法で形成することで解決できることを見出し、本発明に至った。
本発明は、以下に関する。
(1)透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、前記導電性回路は前記透明樹脂基材上に形成され、前記透明樹脂基材上の導電性回路を保護するための、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。
(2)透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、前記透明樹脂基材上に湿式あるいは乾式により形成された少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を有し、前記導電性回路は前記保護膜上あるいは前記機能性膜上に形成され、前記導電性回路を保護するための、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。
(1)透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、前記導電性回路は前記透明樹脂基材上に形成され、前記透明樹脂基材上の導電性回路を保護するための、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。
(2)透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、前記透明樹脂基材上に湿式あるいは乾式により形成された少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を有し、前記導電性回路は前記保護膜上あるいは前記機能性膜上に形成され、前記導電性回路を保護するための、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。
(3)透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、前記透明樹脂基材上に、湿式成膜工法により形成された少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を有し、前記導電性回路は湿式成膜工法により形成された前記保護膜上あるいは前記機能性膜上に形成され、前記導電性回路を保護するために、前記湿式成膜工法により形成された保護層あるいは前記機能性膜上にさらに乾式成膜工法により形成された保護膜上あるいは機能性膜を有し、前記乾式成膜工法により形成された保護膜あるいは機能性膜上に、さらに乾式成膜工法により形成される透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。
(4)前記透明保護膜は、シリカ膜である上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の導電性回路付き透明樹脂積層体。
(5)前記透明保護膜は、プラズマCVDによるシリカ膜であることを特徴とする上記(4)の導電性回路付き透明樹脂積層体。
(6)導電性回路付き透明樹脂基材の導電性回路を透明保護膜で被覆する方法において、透明保護膜を乾式成膜工法により最外膜として形成することを特徴とする、導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
(5)前記透明保護膜は、プラズマCVDによるシリカ膜であることを特徴とする上記(4)の導電性回路付き透明樹脂積層体。
(6)導電性回路付き透明樹脂基材の導電性回路を透明保護膜で被覆する方法において、透明保護膜を乾式成膜工法により最外膜として形成することを特徴とする、導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
(7)導電性回路付き透明樹脂基材の導電性回路を透明保護膜で被覆する方法において、透明樹脂基材上に湿式成膜工法あるいは乾式成膜工法により少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を形成する工程と、該保護膜上あるいは該機能性膜上に導電性回路を形成する工程と、前記透明保護膜を乾式成膜工法により最外膜として形成する工程と、を有する導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
(8)導電性回路付き透明樹脂基材の導電性回路を透明保護膜で被覆する方法において、透明樹脂基材上に湿式成膜工法により少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を形成する工程と、前記湿式成膜工法により形成された保護膜上あるいは該機能性膜上に導電性回路を形成する工程と、前記導電性回路が形成された保護膜上あるいは機能性膜上に、乾式成膜工法による保護膜あるいは機能性膜をさらに形成する工程と、前記透明保護膜を最外膜として乾式成膜工法により形成する工程と、を有する導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
(9)前記透明保護膜がシリカ膜である、上記(6)〜(8)のいずれか一つに記載の導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
(10)前記シリカ膜は、プラズマCVDにより形成されることを特徴とする上記(9)の導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
(10)前記シリカ膜は、プラズマCVDにより形成されることを特徴とする上記(9)の導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
本発明により、導電性回路を保護した視認性良好な導電性回路付き透明樹脂積層体とその製造方法を提供することが可能である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の導電性回路付き透明樹脂積層体は、透明樹脂基材と該透明樹脂基材上に形成された導電性回路とを有し、前記導電性回路を保護するために乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜としてさらに有することを特徴とする。
本発明の導電性回路付き透明樹脂積層体は、透明樹脂基材と該透明樹脂基材上に形成された導電性回路とを有し、前記導電性回路を保護するために乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜としてさらに有することを特徴とする。
本発明の透明樹脂積層体は、目的に応じて透明樹脂基材上に湿式成膜工法あるいは乾式成膜工法により形成された、少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜をさらに有する構成とすることも可能である。該構成において、導電性回路は、保護膜あるいは機能性膜上に形成され、透明保護膜は、導電性回路を保護するために導電性回路を覆うように最外膜として形成される。
また、本発明の導電性回路付き透明樹脂積層体が、少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜が乾式成膜工法で形成される場合は、該乾式成膜工法で形成される保護膜あるいは機能性膜の下層上に導電性回路を形成し、さらに透明保護膜を最外膜として乾式成膜工法により形成することも可能である。この場合、導電性回路が形成される下層としては、保護膜あるいは機能性膜が挙げられ、湿式成膜工法あるいは乾式成膜工法のいずれの方法で形成されてもよい。
いずれの構成の場合でも、導電性回路の上に形成される膜が乾式成膜工法により形成されることで、湿式成膜工法による問題点である、導電性回路端面に発生する液溜りを回避することができる。
いずれの構成の場合でも、導電性回路の上に形成される膜が乾式成膜工法により形成されることで、湿式成膜工法による問題点である、導電性回路端面に発生する液溜りを回避することができる。
前記乾式成膜工法には以下のものが挙げられる。抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、分子線エピタキシー法、イオンビームデポジション、イオンプレーティング、スパッタリング等の物理気相成長法(以下、「PVD」ともいう)、熱CVD、プラズマCVD、光CVD、エピタキシャルCVD、アトミックレイヤーCVD、catCVD等の化学気相成長法(以下、「CVD」ともいう)があるが、特にこの中でも、成膜温度や成膜速度の点からプラズマCVDが好ましい。
上記乾式成膜工法によって透明保護膜を形成することにより、導電性回路は、透明保護膜に保護され、引っかき等による傷での断線、長期の使用中に熱、湿度、洗剤等の薬液による劣化の問題が解決される。さらに、導電性回路の上に形成される膜を上記乾式成膜工法で形成することにより、湿式成膜工法を用いた場合のような、回路端面の液剤の表面張力による液溜りが発生しないため、像の歪みが起こらない。つまり、本発明の導電性回路付き透明樹脂積層体は、例えば、図5に示されるように、透明樹脂基材1上に形成された導電性回路3を保護するための透明保護膜2を乾式成膜工法で形成することで、視認性の問題が改善される。
乾式成膜工法によって形成される透明保護膜としては、シリカ膜、DLC膜、金属酸化物膜等が挙げられる。透明保護膜の膜厚は、特に制限はないが、1μm以上が好ましく、3μm以上が特に好ましい。
透明保護膜は、膜を構成する原料を適宜選択し、透明樹脂基材が変形しない程度の温度範囲で、上記の乾式成膜工法として挙げられたいずれかを用いて公知の方法で形成できる。
透明保護膜は、膜を構成する原料を適宜選択し、透明樹脂基材が変形しない程度の温度範囲で、上記の乾式成膜工法として挙げられたいずれかを用いて公知の方法で形成できる。
本発明において、透明保護膜は、高透明、高強度、耐摩耗性に優れていることから乾式成膜工法によって形成されるシリカ膜が好ましく、さらには低温成膜が可能で成膜速度が速く、生産性がよいことからプラズマCVDで形成されたシリカ膜であることがより好ましい。
以下、具体的に用いられる原料等について説明する。
例えば、シリカ膜をプラズマCVDで形成する場合に用いられる原料としては、具体的に下記の有機ケイ素化合物が挙げられる。テトラエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、メチルトリエトキシシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、メトキシトリメチルシラン、テトラメチルシラン、ヘキサメチルトリシロキサン、テトラクロロシラン、トリクロロメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン等が挙げられる。また、硬度を高めることを目的とし、酸素を用いることも好ましい。
例えば、シリカ膜をプラズマCVDで形成する場合に用いられる原料としては、具体的に下記の有機ケイ素化合物が挙げられる。テトラエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、メチルトリエトキシシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、メトキシトリメチルシラン、テトラメチルシラン、ヘキサメチルトリシロキサン、テトラクロロシラン、トリクロロメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン等が挙げられる。また、硬度を高めることを目的とし、酸素を用いることも好ましい。
シリカ膜は、下記のその他の乾式成膜工法でも形成可能であり、その他の乾式成膜工法で用いられるシリカ膜の原料は以下のとおりである。
シリカ原料は、熱CVD、光CVD、エピタキシャルCVD、アトミックレイヤーCVD、catCVD等は、プラズマCVDに用いられるシリカ膜原料と同等のものが使用できる。
シリカ原料は、熱CVD、光CVD、エピタキシャルCVD、アトミックレイヤーCVD、catCVD等は、プラズマCVDに用いられるシリカ膜原料と同等のものが使用できる。
抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、分子線エピタキシー法、イオンビームデポジション、イオンプレーティング、スパッタリング等のPVDについては、Siを含有するターゲット材を用いる。
なお、本発明において「シリカ膜」とは、−(SiO2)−の膜組成だけでなく、Si:H、Si:C等のSiO2を基本骨格とした膜組成を有するものであればよい。
なお、本発明において「シリカ膜」とは、−(SiO2)−の膜組成だけでなく、Si:H、Si:C等のSiO2を基本骨格とした膜組成を有するものであればよい。
シリカ膜以外を乾式成膜工法で形成する場合、例えばDLC膜をCVDで形成する場合は、原料としてメタン、トルエン等の炭素源となるものが使用される。また、DLC膜をスパッタリングで形成する場合は、対応するターゲット材を用いればよい。
金属酸化物膜をCVDで形成する場合、有機金属化合物、金属アルコキシド等が使用される。また、金属酸化物膜をスパッタリングで形成する場合は、対応するターゲット材を用いればよい。
金属酸化物膜をCVDで形成する場合、有機金属化合物、金属アルコキシド等が使用される。また、金属酸化物膜をスパッタリングで形成する場合は、対応するターゲット材を用いればよい。
本発明において、透明樹脂基材は、透明であれば特に制限はなく、各種透明合成樹脂を使用できる。例えば、芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアリレート樹脂等の透明合成樹脂を基材の材料として使用し、目的により、耐候性膜、熱線遮蔽膜等の保護膜、及び/又は機能性膜を付与した透明樹脂基材を用いることも可能である。保護膜及び/又は機能性膜を付与した透明樹脂基材を用いた場合は、導電性回路はそれらの最表面に形成することも可能であるが、保護膜、機能性膜の少なくともどちらかが乾式成膜工法で形成される場合は、導電性回路はそれらの下層に形成してもよい。つまり、導電性回路の上に形成される膜が乾式成膜工法で形成されることが本発明においては重要であるため、導電性回路の上に形成される膜は、乾式成膜工法で形成されれば保護膜、機能性膜、透明保護層のいずれであっても構わない。しかし、最外膜は透明保護膜とする。
本発明における透明樹脂基材は成形されたものであることが好ましく、例えば平板や波板等のシート状基材、フィルム状基材、各種形状に成形された基材等がある。
本発明における透明樹脂基材は成形されたものであることが好ましく、例えば平板や波板等のシート状基材、フィルム状基材、各種形状に成形された基材等がある。
保護膜としての耐候性膜としては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、レベリング剤等を含有したアクリル樹脂等からなる湿式成膜工法により形成される樹脂層が挙げられる。
例えば、耐候性膜を付与した透明樹脂基材を用いる例として、車両のバックガラスやリアクォーターガラス等が挙げられる。これらは、10年以上の長期間使用されることが通例である。長期間の使用中に太陽光線等により透明樹脂基材の変色等の外観劣化が起こらないことも重要であるため、耐候性膜を付与することが好ましい。
耐候性膜の膜厚は、10年以上の長期使用を考慮すると8μm以上であることが好ましい。
例えば、耐候性膜を付与した透明樹脂基材を用いる例として、車両のバックガラスやリアクォーターガラス等が挙げられる。これらは、10年以上の長期間使用されることが通例である。長期間の使用中に太陽光線等により透明樹脂基材の変色等の外観劣化が起こらないことも重要であるため、耐候性膜を付与することが好ましい。
耐候性膜の膜厚は、10年以上の長期使用を考慮すると8μm以上であることが好ましい。
保護膜としての熱線遮蔽膜としては、Zn、Sn、Ta、Al、Ga、In、Si、Ti、Zr、SUS、In、Ce、Bi、Sb、Bのうち少なくとも1種を含む金属酸化物からなる膜が挙げられる。金属酸化物膜は先に述べた乾式成膜工法によって形成可能である。熱線遮蔽膜の膜厚は、10nm〜10μmが好ましい。
また、機能性膜としては、MgF2等の金属薄膜をZnO、ZnO2、TiO2、Bi2O3などの金属酸化物によりサンドイッチ状に挟み、干渉を利用して金属薄膜による反射を低減させる反射防止膜が挙げられる。反射防止膜は、膜厚0.1μm程度のMgF2等の金属薄膜や金属酸化物の蒸着膜を直接設ける方法、ゾルゲル法によるコーティング液を用いた方法等で形成可能である。
上記保護膜と機能性膜は、湿式成膜工法でも乾式成膜工法でもいずれの方法で形成されても構わないが、これら膜に用いる原料、性能、コスト等により適宜決定する。
保護膜、機能性膜を形成するための乾式成膜工法としては、透明保護膜を形成するのに用いられる上記方法で行えばよい。
保護膜、機能性膜を形成するための乾式成膜工法としては、透明保護膜を形成するのに用いられる上記方法で行えばよい。
また、保護膜、機能性膜を形成するための湿式成膜工法としては、ディップ法、フローコート法、スプレーコート法、バーコート法、グランビアコート法、ロールコート法、ブレードコート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、スリットコート法、マイクログラビアコート法等のコーティング液を用いた成膜工法が挙げられる。これらの方法で成膜された後、活性エネルギー線硬化、熱硬化、加圧硬化等により硬化が行われる。活性エネルギー線としては、紫外線のほか、電子線が代表的なものとして挙げられる。
湿式成膜法による保護膜(耐候性膜)は、例えば以下のように形成すればよい(特許第386405参照)。
水素化ビスフェノール−A−ジエチレングリコールジアクリレート(平均分子量424、官能基数2)30質量部、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルユーシービー(株)製、商品名;エベクリル1290K)50質量部、メチルメタクリレート重合体(平均分子量45000)20質量部、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)10質量部、紫外線吸収剤〔2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール10質量部+2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン5質量部〕15質量部を、攪拌混合して均一化し、耐候性膜用樹脂組成物を製造する。
水素化ビスフェノール−A−ジエチレングリコールジアクリレート(平均分子量424、官能基数2)30質量部、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルユーシービー(株)製、商品名;エベクリル1290K)50質量部、メチルメタクリレート重合体(平均分子量45000)20質量部、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)10質量部、紫外線吸収剤〔2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール10質量部+2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン5質量部〕15質量部を、攪拌混合して均一化し、耐候性膜用樹脂組成物を製造する。
上記で得た耐候性膜用樹脂組成物を、透明樹脂基材としての、120℃で3時間アニールをおこなったポリカーボネート樹脂板(日本ジーイープラステイックス社製、レキサンLS−2、板厚3mm)上に、硬化後の塗膜厚が10μmとなるように、バーコータを用いて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を照射し、塗布塗膜を硬化させ、耐候性膜を形成できる。
導電性回路形成は、公知または周知の方法を採用できる。具体的には、スクリーン印刷、タンポ印刷等の印刷技術や、ディスペンサー、インクジェット等の描画技術、さらに種々のその他の方法が採用できる。
導電性回路に用いる導電ペーストとしては、下層となる透明樹脂基材や保護膜、機能性膜等を熱変形等させない温度で低温硬化できるものであれば特に制限はないが、硬化温度の低い銀ペースト等が好ましく用いられる。
導電性回路に用いる導電ペーストとしては、下層となる透明樹脂基材や保護膜、機能性膜等を熱変形等させない温度で低温硬化できるものであれば特に制限はないが、硬化温度の低い銀ペースト等が好ましく用いられる。
本発明において、導電性回路の厚みは100μm以下とすることができる。透明樹脂基材に形成される導電性回路の厚みを0.5μm以上として、湿式成膜工法で保護膜を形成した場合は、導電性回路端面への液溜りが顕著であるが、乾式成膜工法で透明保護膜を形成することにより、多少厚くなっても導電性回路端面部分の液溜りがなく、視認性が良好の導電性回路つき透明樹脂積層体を得ることができる。
以下、詳しく導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法について説明する。
工程(1)透明樹脂基材上に導電性回路が形成される場合は、上記透明合成樹脂を材料とした透明樹脂基材上に導電性回路を上記導電ペーストを用いて形成する。
工程(2)その後、乾式成膜工法、例えばプラズマCVDにより、膜の原料を適宜選択して透明保護膜を形成して、導電性回路付き透明樹脂積層体を得る。
工程(1)透明樹脂基材上に導電性回路が形成される場合は、上記透明合成樹脂を材料とした透明樹脂基材上に導電性回路を上記導電ペーストを用いて形成する。
工程(2)その後、乾式成膜工法、例えばプラズマCVDにより、膜の原料を適宜選択して透明保護膜を形成して、導電性回路付き透明樹脂積層体を得る。
透明樹脂基材上に保護膜及び/又は機能性膜が形成される場合は、上記工程(1)前に透明導電性回路を、保護膜又は機能性膜のうち外側の膜上に形成した後に上記工程(1)及び工程(2)を行う。あるいは、保護膜、機能性膜の少なくとも一方が乾式成膜工法で形成される場合は、導電性回路を乾式成膜工法で形成される膜の下層に形成し、その上に乾式成膜工法で保護膜又は機能性膜を形成し、続けて工程(1)及び工程(2)を行う。
保護膜、機能性膜の積層順は、特に限定はない。
保護膜、機能性膜の積層順は、特に限定はない。
以下、実施例により本発明を詳述するが本発明はもとよりこれに限定されるものではない。なお、得られた導電性回路付き透明樹脂積層体は以下の方法によって評価した。
(1)外観評価
目視にて試験片の導電性回路端の視認性、コート層(第2層)異物、ひび割れ(クラック)、シワの有無を確認した。
視認性の評価基準は以下のとおりとした。
良好:導電性回路端の液溜りがなく、像のゆがみがない状態
不良:液溜りが発生した状態
目視にて試験片の導電性回路端の視認性、コート層(第2層)異物、ひび割れ(クラック)、シワの有無を確認した。
視認性の評価基準は以下のとおりとした。
良好:導電性回路端の液溜りがなく、像のゆがみがない状態
不良:液溜りが発生した状態
(2)密着性
形成された回路を避けるように、透明保護膜にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作り、ニチバン製粘着テープ(ニチバン株式会社製、商品名セロテープ(登録商標))を圧着し、約60°の角度ですばやく引き剥がして、透明保護膜の下層上に残った碁盤目の数で評価した(JIS K5600−5−6に準拠)。
形成された回路を避けるように、透明保護膜にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤目を作り、ニチバン製粘着テープ(ニチバン株式会社製、商品名セロテープ(登録商標))を圧着し、約60°の角度ですばやく引き剥がして、透明保護膜の下層上に残った碁盤目の数で評価した(JIS K5600−5−6に準拠)。
(3)耐摩耗性
トラバース式摩耗試験と、JIS L 0803規定のブロード布を摩耗布として用い、荷重1N、ストローク100mm、スライド速度30往復/分、スライド回数5000往復行い、摩耗の程度を調べた。
耐摩耗性の評価基準は以下のとおりとした。
良好:剥がれた回路はない
不良:傷、剥がれが発生した。
トラバース式摩耗試験と、JIS L 0803規定のブロード布を摩耗布として用い、荷重1N、ストローク100mm、スライド速度30往復/分、スライド回数5000往復行い、摩耗の程度を調べた。
耐摩耗性の評価基準は以下のとおりとした。
良好:剥がれた回路はない
不良:傷、剥がれが発生した。
(4)耐熱性
90℃で1000時間行い、外観の変化、導電性回路の抵抗値変化について評価した。
<外観>
外観の評価は下記の基準とした。
良好:外観上の変色はない
不良:導電性回路が錆びて茶色に変色した、又は樹脂が劣化して茶色に変色した
<抵抗値変化率>
抵抗値の変化は、初期段階の抵抗値を100としたときに対して、上記条件で耐熱試験をした後の抵抗値の変化率を算出した。
90℃で1000時間行い、外観の変化、導電性回路の抵抗値変化について評価した。
<外観>
外観の評価は下記の基準とした。
良好:外観上の変色はない
不良:導電性回路が錆びて茶色に変色した、又は樹脂が劣化して茶色に変色した
<抵抗値変化率>
抵抗値の変化は、初期段階の抵抗値を100としたときに対して、上記条件で耐熱試験をした後の抵抗値の変化率を算出した。
(5)耐湿性
70℃、95%RHで1000時間行い、外観の変化、導電性回路の抵抗値変化について評価した。
<外観>
外観の評価は下記の基準とした。
良好:外観上の変色はない
不良:導電性回路が錆びて茶色に変色した、又は樹脂が劣化して茶色に変色した
<抵抗値変化率>
抵抗値の変化は、初期段階の抵抗値を100としたときに対して、上記条件で耐熱試験をした後の抵抗値の変化率を算出した。
70℃、95%RHで1000時間行い、外観の変化、導電性回路の抵抗値変化について評価した。
<外観>
外観の評価は下記の基準とした。
良好:外観上の変色はない
不良:導電性回路が錆びて茶色に変色した、又は樹脂が劣化して茶色に変色した
<抵抗値変化率>
抵抗値の変化は、初期段階の抵抗値を100としたときに対して、上記条件で耐熱試験をした後の抵抗値の変化率を算出した。
(6)膜厚
透明樹脂基材上に形成した各層の膜厚を以下の方法により測定した。
断面を取ってSEM及びエリプソメーター等による光学式の膜厚測定器を用いて測定した。
透明樹脂基材上に形成した各層の膜厚を以下の方法により測定した。
断面を取ってSEM及びエリプソメーター等による光学式の膜厚測定器を用いて測定した。
(実施例1)
図1に示すように、透明樹脂基材1として板厚3mmのポリカーボネートシート(以下、「PC板」と略称する)に、UV硬化型アクリル樹脂をスプレーコートにより塗布し、25℃で2分間静置、熱風循環式オーブンを用いて温度75℃の雰囲気で10分間加熱乾燥を行った後、UVランプを用いUV−A照射量2J/cm2となるように紫外線を照射し、第1層としてUV硬化型アクリル樹脂層を8μm被覆したPC板を得た。
図1に示すように、透明樹脂基材1として板厚3mmのポリカーボネートシート(以下、「PC板」と略称する)に、UV硬化型アクリル樹脂をスプレーコートにより塗布し、25℃で2分間静置、熱風循環式オーブンを用いて温度75℃の雰囲気で10分間加熱乾燥を行った後、UVランプを用いUV−A照射量2J/cm2となるように紫外線を照射し、第1層としてUV硬化型アクリル樹脂層を8μm被覆したPC板を得た。
なお、上記UV硬化型アクリル樹脂は、下記のように調製した。
水素化ビスフェノール−A−ジエチレングリコールジアクリレート(平均分子量424、官能基数2)30質量部、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルユーシービー(株)製、商品名;エベクリル1290K)50質量部、メチルメタクリレート重合体(平均分子量45000)20質量部、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)10質量部、紫外線吸収剤〔2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール10質量部+2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン5質量部〕15質量部を、攪拌混合して均一化し、UV硬化型アクリル樹脂組成物を調製した。
水素化ビスフェノール−A−ジエチレングリコールジアクリレート(平均分子量424、官能基数2)30質量部、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルユーシービー(株)製、商品名;エベクリル1290K)50質量部、メチルメタクリレート重合体(平均分子量45000)20質量部、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)10質量部、紫外線吸収剤〔2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール10質量部+2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン5質量部〕15質量部を、攪拌混合して均一化し、UV硬化型アクリル樹脂組成物を調製した。
該アクリル樹脂層は、耐候性向上、応力緩和の為に付与した耐候性膜4aである。次いで、低温硬化型銀ペーストにより導電性回路3を形成し、乾燥させた。導電性回路3の厚みは10〜20μm、線幅は0.5〜1mmだった。その後、プラズマCVD装置(株式会社ユーテックの並行平板型プラズマCVD装置)を用いて第2層(透明保護膜2a)としてのシリカ膜を形成し、導電性回路付き透明樹脂積層体10aを得た。
シリカ膜を形成するのに用いた原料ガスはヘキサメチルジシロキサンと酸素の混合ガスであり、該シリカ膜は、導電性回路保護の他、耐傷付性を得る為、3.7μm形成した。得られた透明樹脂積層体の評価結果を表1に示した。
シリカ膜を形成するのに用いた原料ガスはヘキサメチルジシロキサンと酸素の混合ガスであり、該シリカ膜は、導電性回路保護の他、耐傷付性を得る為、3.7μm形成した。得られた透明樹脂積層体の評価結果を表1に示した。
(比較例1)
図2に示したように、透明樹脂基材1としてのPC板に加熱硬化型アクリル樹脂(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製のSHP−470)をフローコートにより塗布し、25℃で20分間静置後、熱風循環式オーブンを用いて125℃の雰囲気で30分間加熱乾燥を行い、第1層としてアクリル樹脂層を被覆した。該アクリル樹脂層は、耐候性向上、応力緩和の為に付与した耐候性膜4bである。膜厚は4.0μmだった。アクリル樹脂層の上に低温硬化型銀ペーストにより導電性回路3を形成し、乾燥させた。導電性回路3の厚みは10〜20μm、線幅は0.5〜1mmだった。
図2に示したように、透明樹脂基材1としてのPC板に加熱硬化型アクリル樹脂(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製のSHP−470)をフローコートにより塗布し、25℃で20分間静置後、熱風循環式オーブンを用いて125℃の雰囲気で30分間加熱乾燥を行い、第1層としてアクリル樹脂層を被覆した。該アクリル樹脂層は、耐候性向上、応力緩和の為に付与した耐候性膜4bである。膜厚は4.0μmだった。アクリル樹脂層の上に低温硬化型銀ペーストにより導電性回路3を形成し、乾燥させた。導電性回路3の厚みは10〜20μm、線幅は0.5〜1mmだった。
次いで、第2層として加熱硬化型オルガノジロキサン系ハードコート剤をフローコートにより塗布し、25℃で20分静置後、熱風循環式オーブンを用いて125℃の雰囲気で60分間硬化させ湿式成膜工法により形成された従来の透明保護膜2bを有する、導電性回路付き透明樹脂積層体10bを得た。膜厚は5.2μmだった。得られた積層体の評価結果を表1に示した。なお、得られた透明樹脂積層体の導電性回路の端面には液溜り5が見られた。
(比較例2)
図3に示したように、透明樹脂基材1としてのPC板に、加熱硬化型アクリル樹脂をフローコートにより塗布し、25℃で20分間静置後、熱風循環式オーブンを用いて125℃の雰囲気で30分間加熱乾燥を行い、第1層としてアクリル樹脂層を被覆した。該アクリル樹脂層は、耐候性向上、応力緩和の為に付与した耐候性膜4bである。膜厚は4.0μmだった。
図3に示したように、透明樹脂基材1としてのPC板に、加熱硬化型アクリル樹脂をフローコートにより塗布し、25℃で20分間静置後、熱風循環式オーブンを用いて125℃の雰囲気で30分間加熱乾燥を行い、第1層としてアクリル樹脂層を被覆した。該アクリル樹脂層は、耐候性向上、応力緩和の為に付与した耐候性膜4bである。膜厚は4.0μmだった。
次いで、加熱硬化型オルガノジロキサン系ハードコート剤をフローコートにより塗布し、25℃で20分静置後、熱風循環式オーブンを用いて125℃の雰囲気で60分間硬化させ、第2層としての透明膜2cを有する透明樹脂積層体を得た。膜厚は5.2μmだった。その後、シランカップリング剤を添加した低温硬化型銀ペーストにより導電性回路3を形成し、乾燥させた。導電性回路の厚みは10〜20μm、線幅は0.5〜1mmだった。得られた透明樹脂積層体10cの評価結果を表1に示した。
従来法(湿式法)で透明保護膜を形成する場合、液剤の表面張力の液溜りによる像が歪みで視認性が悪くなることに対し、本発明を適用することにより、導電性回路を保護する透明保護膜を形成する際の液溜りを防ぎ、視認性良好な導電性回路付き透明樹脂積層体を得ることができた。
1 透明樹脂基材
2 透明保護膜
2a 透明保護膜(第2層:シリカ膜)
2b 従来の透明保護膜(第2層:オルガノシロキサン膜)
2c 透明膜(第2層:オルガノシロキサン膜)
3 導電性回路
4a 耐候性膜
4b 耐候性膜
5 液溜り
10a 透明樹脂積層体
2 透明保護膜
2a 透明保護膜(第2層:シリカ膜)
2b 従来の透明保護膜(第2層:オルガノシロキサン膜)
2c 透明膜(第2層:オルガノシロキサン膜)
3 導電性回路
4a 耐候性膜
4b 耐候性膜
5 液溜り
10a 透明樹脂積層体
Claims (10)
- 透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、
前記導電性回路は前記透明樹脂基材上に形成され、前記透明樹脂基材上の導電性回路を保護するための、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。 - 透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、
前記透明樹脂基材上に湿式成膜工法あるいは乾式成膜工法により形成された少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を有し、前記導電性回路は前記保護膜上あるいは前記機能性膜上に形成され、前記導電性回路を保護するための、乾式成膜工法により形成された透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。 - 透明樹脂基材と導電性回路とを有する導電性回路付き透明樹脂積層体であって、
前記透明樹脂基材上に、湿式成膜工法により形成された少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を有し、前記導電性回路は湿式成膜工法により形成された前記保護膜上あるいは前記機能性膜上に形成され、前記導電性回路を保護するために、前記湿式成膜工法により形成された保護層あるいは前記機能性膜上にさらに乾式成膜工法により形成された保護膜上あるいは機能性膜を有し、前記乾式成膜工法により形成された保護膜あるいは機能性膜上に、さらに乾式成膜工法により形成される透明保護膜を最外膜として有する導電性回路付き透明樹脂積層体。 - 前記透明保護膜は、シリカ膜である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性回路付き透明樹脂積層体。
- 前記透明保護膜は、プラズマCVDにより形成されたシリカ膜であることを特徴とする請求項4記載の導電性回路付き透明樹脂積層体。
- 導電性回路付き透明樹脂基材の導電性回路を透明保護膜で被覆する方法において、前記透明保護膜を乾式成膜工法により最外膜として形成することを特徴とする、導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
- 導電性回路付き透明樹脂基材の導電性回路を透明保護膜で被覆する方法において、
透明樹脂基材上に湿式成膜工法あるいは乾式成膜工法により少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を形成する工程と、該保護膜上あるいは該機能性膜上に導電性回路を形成する工程と、前記透明保護膜を最外膜として乾式成膜工法により形成する工程と、を有する導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。 - 導電性回路付き透明樹脂基材の導電性回路を透明保護膜で被覆する方法において、
透明樹脂基材上に湿式成膜工法により少なくとも1層の保護膜あるいは機能性膜を形成する工程と、前記湿式成膜工法により形成された保護膜上あるいは該機能性膜上に導電性回路を形成する工程と、前記導電性回路が形成された保護膜上あるいは機能性膜上に、乾式成膜工法による保護膜あるいは機能性膜をさらに形成する工程と、前記透明保護膜を最外膜として乾式成膜工法により形成する工程と、を有する導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。 - 前記透明保護膜はシリカ膜である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
- 前記シリカ膜が、プラズマCVDにより形成されることを特徴とする請求項9記載の導電性回路付き透明樹脂積層体の製造方法。
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-
2008
- 2008-09-29 JP JP2008249829A patent/JP2009107333A/ja active Pending
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