JP2009106082A - モータ駆動回路、方法およびそれを用いた冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】3相モータを正弦波駆動可能なモータ駆動回路を提供する。
【解決手段】モータ駆動回路100は、モータ2に駆動電流を供給して駆動する。第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3は、モータ2の各相ごとに設けられ、対応する相のホール素子からホール信号対を受け、ホール信号対の差を増幅して相ごとの正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wを生成する。第1PWMコンパレータPCMP1〜第3PWMコンパレータPCMP3は、モータ2の各相ごとに設けられ、対応する相の正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wを周期電圧Voscと比較し、相ごとのPWM信号PWM_U、PWM_V、PWM_Wを生成する。駆動部10は、駆動対象の相のコイルを、対応する相のPWMコンパレータからのPWM信号を用いてパルス駆動する。
【選択図】図1
【解決手段】モータ駆動回路100は、モータ2に駆動電流を供給して駆動する。第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3は、モータ2の各相ごとに設けられ、対応する相のホール素子からホール信号対を受け、ホール信号対の差を増幅して相ごとの正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wを生成する。第1PWMコンパレータPCMP1〜第3PWMコンパレータPCMP3は、モータ2の各相ごとに設けられ、対応する相の正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wを周期電圧Voscと比較し、相ごとのPWM信号PWM_U、PWM_V、PWM_Wを生成する。駆動部10は、駆動対象の相のコイルを、対応する相のPWMコンパレータからのPWM信号を用いてパルス駆動する。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータの回転を制御するモータ駆動回路に関する。
冷却用のファンやディスク型メディアを回転させるためにブラシレス直流モータが用いられる。ブラシレス直流(DC)モータは、一般に、永久磁石を備えたロータと、スター結線された複数の相のコイルを備えたステータとを備えており、コイルに供給する電流を制御することによりコイルを励磁し、ロータをステータに対して相対回転させて駆動する。ブラシレスDCモータは、ロータの回転位置を検出するために、一般に、ホール素子や光学エンコーダなどのセンサを備えており、センサにより検出された位置に応じて、各相のコイルに供給する電流を切り換えて、ロータに適切なトルクを与える。
3相モータを180度通電する際、各相のコイル電流が三角波に近づくように、各相のコイルに与えるスイッチング電圧をパルス変調する方式(以下、正弦波駆動方式という)が知られている。サインドライブによりモータの駆動音が低減される。
モータ駆動回路の外部のマイコンによって、モータのトルクに応じてパルス幅変調された信号を生成し、このパルス幅変調された信号にもとづいてモータを駆動したい場合がある。
本発明はかかる状況においてなされたものであり、その目的は、パルス幅変調駆動によって3相モータを180度正弦波通電しつつ、外部からのパルス幅変調された信号にもとづいてモータを駆動可能なモータ駆動回路の提供にある。
本発明のある態様は、3相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動回路に関する。このモータ駆動回路は、3相モータの各相ごとに設けられ、対応する相のホール素子からホール信号対を受け、ホール信号対の差を増幅して相ごとの正弦波電圧を生成する第1、第2、第3ホールアンプと、3相モータの各相ごとに設けられ、対応する相の正弦波電圧を周期電圧と比較し、相ごとのパルス変調信号を生成する第1、第2、第3パルス変調コンパレータと、外部の回路から、目標とするトルクに応じたデューティ比を有する外部パルス変調信号が入力される外部制御端子と、相ごとのパルス変調信号をそれぞれ外部パルス変調信号と合成し、駆動対象の相のコイルを、合成された信号にもとづいてパルス駆動する駆動部と、を備える。
この態様によると、正弦波電圧にもとづいたパルス変調信号を、外部パルス変調信号と合成することによって、実効的なデューティ比を調節でき、モータのトルクを制御することができる。
ある態様のモータ駆動回路は、第1、第2、第3ホールアンプの正弦波電圧の少なくともひとつに応じた検出電圧と、所定の基準電圧との誤差にもとづいて、第1、第2、第3ホールアンプの利得を設定する利得設定部をさらに備えてもよい。
この場合、基準電圧の電圧レベルに応じてもトルクを制御することができる。すなわち、外部パルス変調信号が与えられない場合には基準電圧にもとづいたトルク制御を、外部パルス変調信号が与えられる場合にはそれにもとづいたトルク制御を実現できる。
この場合、基準電圧の電圧レベルに応じてもトルクを制御することができる。すなわち、外部パルス変調信号が与えられない場合には基準電圧にもとづいたトルク制御を、外部パルス変調信号が与えられる場合にはそれにもとづいたトルク制御を実現できる。
モータ駆動回路は、1つの半導体基板上に一体集積化されてもよい。なお、ここでの集積化とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。
本発明の別の態様は、冷却装置である。この装置は、3相ファンモータと、3相ファンモータを駆動する上述のいずれかのモータ駆動回路と、を備える。
本発明のさらに別の態様は、3相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動方法に関する。この方法は、各相ごとのホール信号対の差を増幅し、各相ごとの正弦波電圧を生成するステップと、各相ごとの正弦波電圧を周期電圧と比較し、相ごとのパルス変調信号を生成するステップと、目標とするトルクに応じたデューティ比を有する外部パルス変調信号を生成するステップと、相ごとのパルス変調信号を外部パルス変調信号と合成し、駆動対象の相のコイルを、合成された信号にもとづいてパルス駆動するステップと、を備える。
ある態様の方法は、少なくともひとつの相の正弦波電圧に応じた検出電圧と、所定の基準電圧が一致するように、ホール信号対の差を増幅する際の利得を調節するステップをさらに備えてもよい。
本発明によれば、3相モータを正弦波駆動できる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが部材Bに接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また本明細書において、電圧信号、電流信号、あるいは抵抗に付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、電流値、あるいは抵抗値を表すものとする。
図1は、実施の形態に係るモータ駆動回路100の構成を示す回路図である。モータ駆動回路100は、センサレスブラシレスDCモータ(以下、単に「モータ」という)2に駆動電流を供給して回転を制御する。モータ2は、U相、V相、W相のコイルLu、Lv、Lwを含む3相モータである。たとえばモータ2はファンモータであって、冷却対象物に対向して配置され、モータ駆動回路100はモータ2とともに冷却装置を構成する。
モータ駆動回路100は、モータ2に駆動電流を供給して駆動する。モータ駆動回路100には、第1ホール素子H1〜第3ホール素子H3が接続される。モータ駆動回路100は、第1ホールコンパレータHCMP1〜第3ホールコンパレータHCMP3、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3、第1PWMコンパレータPCMP1〜第3PWMコンパレータPCMP3、駆動部10、オシレータ20、利得設定部30、レギュレータ40、電流制限コンパレータ60を備える。
レギュレータ40は所定の基準電圧Vrefを生成する。基準電圧Vrefは、バイアス抵抗R2を介して、第1ホール素子H1〜第3ホール素子H3の第1のバイアス端子に印加される。第1ホール素子H1〜第3ホール素子H3の第2のバイアス端子は共通接続され、バイアス抵抗R3を介して接地される。第1ホール素子H1〜第3ホール素子H3はそれぞれ、モータ2のU相、V相、W相のコイルLu、Lv、Lwに対応づけて配置される。なお、第1ホール素子H1〜第3ホール素子H3は並列接続ではなく、直列接続してもよい。
第1ホール素子H1は、ロータの位置に応じたホール信号対SH1±を出力する。同様に、第2ホール素子H2、第3ホール素子H3はホール信号対SH2±、SH3±を出力する。モータ駆動回路100は、相ごとのホール信号対SH±を受ける。
第1ホールコンパレータHCMP1〜第3ホールコンパレータHCMP3は、モータ2のU相、V相、W相ごとに設けられ、それぞれ対応する相U、V、Wのホール素子H1、H2、H3からホール信号対SH1±、SH2±、SH3±、を受ける。第1ホールコンパレータHCMP1〜第3ホールコンパレータHCMP3は、対応するホール信号対SH1±、SH2±、SH3±のレベルを比較して相U、V、Wごとの矩形波信号RECT_U、RECT_V、RECT_Wを生成する。
第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3は、モータ2のU相、V相、W相ごとに設けられ、対応する相U、V、Wのホール素子H1、H2、H3からホール信号対SH1±、SH2±、SH3±を受ける。第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3はそれぞれ、入力されたホール信号対SH1±、SH2±、SH3±の差を増幅して相U、V、Wごとの正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wを生成する。第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3は、外部からの利得制御信号に応じて利得が可変となっており、利得制御信号を受けるための利得制御端子P1が設けられる。
オシレータ20は、三角波もしくはのこぎり波状の周期電圧Voscを生成する。第1PWMコンパレータPCMP1〜第3PWMコンパレータPCMP3は、モータ2のU相、V相、W相ごとに設けられる。第1PWMコンパレータPCMP1〜第3PWMコンパレータPCMP3の一方の入力端子(反転入力端子−)には、周期電圧Voscが入力され、他方の入力端子(非反転入力端子+)には、対応する相U、V、Wの正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wが入力される。第1PWMコンパレータPCMP1〜第3PWMコンパレータPCMP3は、対応する相の正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wを周期電圧Voscと比較し、相ごとのパルス幅変調信号(以下、PWM信号という)PWM_U、PWM_V、PWM_Wを生成する。
駆動部10は、ロジック部12、プリドライバ14、ドライバ16を含む。駆動部10は第1ホールコンパレータHCMP1〜第3ホールコンパレータHCMP3からの矩形波信号RECT_U、RECT_V、RECT_Wにもとづいて、駆動する相を選択する。さらに駆動部10は、矩形波信号RECT_U、RECT_V、RECT_Wにもとづいて選択した駆動対象の相のコイルを、対応する相のパルス変調コンパレータPCMPからのPWM信号を用いてパルス駆動する。
ロジック部12は、矩形波信号RECTとPWM信号を論理合成する。ドライバ16はブリッジ回路であり、各相ごとにハイサイドトランジスタおよびローサイドトランジスタを備える。プリドライバ14は、ロジック部12の出力信号にもとづいて、ドライバ16内のトランジスタのオン、オフを切りかえる。駆動部10の構成、動作は、一般的な正弦波180度通電を行う駆動回路と変わることがないため、詳細な説明は省略する。
利得設定部30は、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3からの正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wの少なくともひとつに応じた検出電圧Vsと、モータ2のトルクを指示するトルク設定電圧Vtrqとの誤差にもとづいて、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3の利得を設定する。
検出電圧Vsは、正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wの振幅に応じた信号であることが好ましい。振幅に応じた検出電圧Vsを生成するために、利得設定部30には誤差増幅器32、合成部34、アンプ36、が設けられる。合成部34は、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3の正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wに応じた検出信号S1〜S3を合成し、検出電圧Vsを生成する。合成部34の詳細は後述する。
アンプ36は外部からのトルク制御電圧Vtと、基準電圧Vref1の差を増幅する。アンプ36から出力されるトルク設定電圧Vtrqは、モータ2のトルクを指示する電圧となる。誤差増幅器32は、検出電圧Vsとトルク設定電圧Vtrqとの誤差を増幅して誤差信号Serrを生成する。誤差信号Serrは、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3の利得制御端子P1へと入力され、それぞれの利得が制御される。
つぎに利得設定部30による利得設定動作について説明する。
ある一つの相、たとえばU相に着目すると、第1ホールアンプHAMP1、利得設定部30でフィードバックループが形成されている。利得設定部30の誤差増幅器32において、定常状態ではイマジナリショートが成り立つから、Vs=Vtrqが成り立つようにフィードバックがかかる。ここでVsは、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3の出力である正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wの振幅に応じた電圧であるから、フィードバックによって正弦波電圧SIN_Uの振幅は、トルク設定電圧Vtrqに応じた値に安定化される。
ある一つの相、たとえばU相に着目すると、第1ホールアンプHAMP1、利得設定部30でフィードバックループが形成されている。利得設定部30の誤差増幅器32において、定常状態ではイマジナリショートが成り立つから、Vs=Vtrqが成り立つようにフィードバックがかかる。ここでVsは、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3の出力である正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wの振幅に応じた電圧であるから、フィードバックによって正弦波電圧SIN_Uの振幅は、トルク設定電圧Vtrqに応じた値に安定化される。
第1PWMコンパレータPCMP1は、周期電圧Voscを正弦波電圧SIN_Uによってスライスし、パルス幅変調されたPWM信号PWM_Uを生成する。つまり正弦波電圧SIN_Uの振幅に応じてPWM信号PWM_Uのデューティ比が変化し、モータ2のトルクが調節される。
図2(a)、(b)は、図1のモータ駆動回路100の動作状態を示すタイムチャートである。なお、本明細書に示されるタイムチャートの縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化されている。
図2(a)、(b)は、異なるトルク設定電圧Vtrqに対するタイムチャートを示す。異なるトルク設定電圧Vtrqによって、正弦波電圧SIN_Uの振幅が異なる値に保たれる。正弦波電圧SIN_Uの振幅が変化すると、PWM信号PWM_Uのデューティ比も変化する。
図1のモータ駆動回路100によると、ホール信号対を増幅する第1ホールアンプHAMP1の利得を、トルク設定電圧にもとづいて制御することにより、PWM信号PWM_Uのデューティ比をトルク設定電圧に応じて変化させることができ、モータ2を所望のトルクで駆動できる。V相、W相についても同様である。
また、ホール素子からのホール信号対の振幅は、ホール素子の特性やバイアス状態によって異なる値をとる。図1のモータ駆動回路100によれば、正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wはホール信号対の振幅に依存しないため、モータ2をトルク設定電圧Vtrqに応じたトルクで回転させることができる。
図3は、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3および合成部34の構成例を示す回路図である。3つのアンプは同じ構成を有するため、第1ホールアンプHAMP1のみが詳細に示される。
第1ホールアンプHAMP1は、入出力として反転入力端子−、非反転入力端子+、利得制御端子P1、電圧出力端子PoV、電流出力端子PoIを有する。第1ホールアンプHAMP1の入力段には、差動増幅器50が設けられる。差動増幅器50は、入力差動対Q1、Q2、ダイオードD1〜D3、カレントミラー負荷を構成するトランジスタQ3、Q4、定電流源52、トランジスタQ5を備える。
入力差動対Q1、Q2のそれぞれのベースは、非反転入力端子+、反転入力端子−となっている。トランジスタQ3〜Q5はカレントミラー接続され、定電流源52により生成される基準電流Irefによってバイアスされる。ダイオードD1〜D3は電圧レベルを揃えるために設けられる。
差動増幅器50の後段には、出力段54が設けられる。出力段54には、トランジスタQ1、Q2のコレクタの電圧V1、V2が入力される。定電流源56は、利得制御端子P1に入力された誤差信号Serrに応じた電流Ic1を生成する。トランジスタQ10〜Q13はカレントミラー接続されており、各トランジスタには定電流Ic1に比例した電流が流れる。トランジスタQ6〜Q9はトランジスタQ11に流れる電流Ic2によってバイアスされた差動増幅器を構成する。トランジスタQ6のベースにはホール信号対SH1±の差に応じた電圧V1が入力され、ホール信号対SH1±の差に応じた電流Ix1が流れる。同様に、トランジスタQ7には、ホール信号対SH1±の差に応じた電流Ix2が流れる。
トランジスタQ8はトランジスタQ6の経路上に設けられており、トランジスタQ14はトランジスタQ8にカレントミラー接続される。したがってトランジスタQ14には電流Ix1に比例した電流Ix1’が流れる。同様に、トランジスタQ15には、電流Ix2に比例した電流Ix2’が流れる。
トランジスタQ16のコレクタ電流は、電流Ix1’と定電流Ic3の差分となる。同様に、トランジスタQ17のコレクタ電流は、電流Ix2’と定電流Ic4の差分となる。トランジスタQ16、Q17のコレクタ電流(エミッタ電流)が合成され、電流出力端子PoIから出力される。電流出力端子PoIから出力される検出信号Io1は、正弦波電圧SIN_Uを半波整流した電流信号となる。
トランジスタQ18はトランジスタQ8とカレントミラー接続されており、電流Ix1に比例した電流Ix3が流れる。出力抵抗R4の一端は基準電圧Vref2でバイアスされており、電圧降下(R4×Ix3)が発生する。電圧出力端子PoVからは、Vref2+R4×Ix3の正弦波電圧SIN_Uが出力される。つまり基準電圧Vref2は、正弦波電圧SIN_Uのバイアスレベルを設定する電圧である。
合成部34は、合成抵抗R5を含む。合成抵抗R5は一端が接地されており、他端に第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3から出力される検出信号Io1〜Io3を受ける。合成抵抗R5には、電圧降下R5×(Io1+Io2+Io3)が発生する。合成部34は合成抵抗R5に生ずる電圧降下を、検出電圧Vsとして出力する。
図4は、図3のホールアンプおよび合成部の動作状態を示すタイムチャートである。正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wに対して、これを半波整流した検出信号Io1〜Io3が生成される。検出信号Io1〜Io3を加算によって合成することにより、検出電圧Vsが生成される。検出電圧Vsの電圧値は、正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wの振幅に応じた値をとる。
なお、実施の形態では、正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wに応じた検出信号Io1〜Io3を合成して検出電圧Vsを生成する場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえばいずれかひとつの正弦波電圧SIN_Uの振幅に応じた検出電圧Vsを生成し、トルク設定電圧Vtrqに一致するようにフィードバックを行ってもよい。また、検出信号Io1〜Io3を電流信号とし、抵抗を用いて加算する場合を説明したが、電圧信号として演算増幅器を用いた加算器によって加算してもよい。
次に、モータ2に流れるコイル電流を制限して、トルク制御を行う方法について説明する。このためにモータ駆動回路100は電流制限コンパレータ60を備える。
電流制限コンパレータ60は、モータ2のコイルに流れる電流に応じた電圧Vdを、所定のしきい値電圧Vthと比較し、Vth>Vdとなるとドライバ16のスイッチングを停止し、モータ2に対する通電を停止する。
電流制限コンパレータ60は、モータ2のコイルに流れる電流に応じた電圧Vdを、所定のしきい値電圧Vthと比較し、Vth>Vdとなるとドライバ16のスイッチングを停止し、モータ2に対する通電を停止する。
図5は、電流制限コンパレータ60と関連する周辺回路の詳細な回路図である。ドライバ16は、U、V、W相ごとに設けられたプッシュプル形式の第1、第2、第3インバータ62、64、66を含む。電流検出抵抗R1は、第1インバータ62〜第3インバータ66の共通接続点68と接地端子間に設けられる。
電流検出抵抗R1にはコイル電流Icoilに比例した電圧降下(R1×Icoil)が発生する。電流制限コンパレータ60は、電流検出抵抗R1に生ずる電圧降下Vdを、所定のしきい値電圧Vthと比較する。電流制限コンパレータ60の出力信号(以下、停止信号STOPという)は、ロジック部12へ入力される。ロジック部12は、停止信号STOPを参照し、Vd>Vthのときドライバ16の各トランジスタをPWM信号のレベルにかかわらず強制的にオフさせる。なお、一部のトランジスタをオン状態として回生させてもよい。
ロジック部12には所定の周期を有する解除信号RELが入力されている。ロジック部12は、解除信号RELにもとづいて、通電の停止を解除する。解除信号RELは、オシレータ20により生成される周期電圧Voscに同期した信号が望ましい。たとえば、キャパシタを充放電して周期電圧Voscを生成する場合、充放電の切りかえタイミングでハイレベル、ローレベルが遷移する信号を、解除信号RELとして利用してもよい。この場合、解除信号RELは、周期電圧Voscがピーク値またはボトム値をとるタイミングでレベル遷移する。ただし、解除信号RELのタイミングはこれに限定されない。
図6は、モータ駆動回路100の電流制限動作を示す第1のタイムチャートである。駆動部10は、PWM信号PWM_U、PWM_V、PWM_Wを受け、2つまたは1つが導通を指示するレベル(ハイレベル)のときPWM信号に応じてコイルを通電する。一方、3つのPWM信号がすべてハイレベルのとき、またはすべてローレベルのとき、コイルを通電しない。図6の通電信号OUT1は、通電期間を示し、ONが通電期間を、OFFが非通電期間を示す。
通電信号OUT2は、通電信号OUT1、停止信号STOPおよび解除信号RELにもとづいて生成される。通電信号OUT2は、通電信号OUT1がオン状態(ハイレベル)のとき、停止信号STOPに応じてオフ状態(ローレベル)に遷移する。また、通電信号OUT1がオフ状態(ローレベル)のとき、解除信号RELに応じてオン状態(ハイレベル)に遷移する。
ロジック部12は、通電信号OUT2と、PWM信号PWM_U、PWM_V、PWM_Wそれぞれとの論理積を演算して、プリドライバ14に供給すべきパルス信号OUT_U、OUT_V、OUT_Wを生成する。
なお、通電信号OUT1、OUT2は説明を簡易化するため示したものであり、ロジック部12において同等の信号が生成される必要はなく、最終的に図6に示すパルス信号OUT_U、OUT_V、OUT_Wが生成できれば信号処理の方法は問わない。
図7は、モータ駆動回路100の電流制限動作を示す第2のタイムチャートである。図7は図6よりも正弦波電圧SIN_U、SIN_V、SIN_Wの振幅が大きく、したがってトルクが大きい場合の動作を示す。
図6、7に示すように、図5の構成によればコイル電流があるしきい値を超えると、ただちに通電が停止され、コイル電流を制限することができる。また、解除信号RELをパルス幅変調の周期と同期させているため、電流制限がPWM駆動を妨げることはない。さらに電流制限コンパレータ60は、電流検出抵抗R1に発生する電圧降下をフィルタなどによって平滑化せずに直接しきい値電圧と比較するため位相遅延が発生しない。したがって、電流制限が遅れて電流がオーバーシュートするのを抑制できる。
図1のモータ駆動回路100はトルク制御電圧VtにもとづいてPWM信号のデューティ比を制御するが、さらに外部からのPWM信号(以下、外部PWM信号PWM_EXT)によってもトルク制御が可能となっている。この機能は、たとえばモータ駆動回路100が冷却装置に用いられる場合であって、マイコンがPWM信号によってトルクを指示する場合に特に有効である。
図1に戻る。モータ駆動回路100は、外部PWM信号PWM_EXTが入力される外部制御端子(以下、外部PWM端子という)102を備える。図8は、外部PWM信号PWM_EXTにもとづいてモータ2を駆動するロジック部12の一部の構成を示す回路図である。ロジック部12は、外部PWM信号PWM_EXTを、PWM信号PWM_U、PWM_V、PWM_Wそれぞれと論理合成する。たとえばロジック部12は、U、V、W相ごとに設けられたANDゲート70、72、74を含み、入力された2つの信号の論理積をパルス信号OUT_U、OUT_V、OUT_Wとして出力する。
図9は、外部PWM信号PWM_EXTによるトルク制御を示すタイムチャートである。図9はU相のみを示すが、V相、W相についても同様である。パルス信号OUT_Uは、正弦波電圧SIN_Uにもとづいて生成されたPWM信号PWM_Uと、外部PWM信号PWM_EXTの論理積となっている。外部PWM信号PWM_EXTがデューティ比100%のハイレベル信号であれば、PWM_U=OUT_Uとなり、外部PWM信号PWM_EXTのデューティ比が小さくなるにしたがって、パルス信号OUT_Uのデューティ比が、PWM信号PWM_Uにより規定されるデューティ比よりも小さくなっていく。その結果、モータ2のトルクを、外部PWM信号PWM_EXTに応じて調節することができる。
従来では、外部PWM信号PWM_EXTにもとづいてトルクを制御する場合、外部PWM信号PWM_EXTを一旦フィルタリングし、デューティ比に応じた電圧を有する直流信号に変換し、この直流信号をモータ駆動回路のトルクを制御する端子に入力する必要があった。これに対して、図1のモータ駆動回路100によれば、外部PWM信号PWM_EXTを直接、パルス信号OUT_Uに反映させることができる。この場合、モータ駆動回路100の外部にマイコンからのPWM信号をDC信号に変換するための回路が不要となるため、コスト、回路面積を削減できる。
さらに、仮に図1の回路において、外部PWM信号PWM_EXTを直流電圧に変換し、トルク制御電圧Vtとして入力した場合、外部PWM信号PWM_EXTのデューティ比とモータ2のトルク(回転数)の相対的な関係が、モータ2の種類や、直流電圧に変換する際の変換方法によって変化してしまう。これに対して、本実施の形態に係るモータ駆動回路100によれば、外部PWM信号PWM_EXTのデューティ比に比例して、パルス信号OUT_U、OUT_V、OUT_Wの実効的なデューティ比を変更できるため、モータ2の種類に依存せずに、外部PWM信号PWM_EXTのデューティ比によって相対的な回転数を一意に制御できる。具体的には、外部PWM信号PWM_EXTのデューティ比を100%、50%、33%と変化させれば、モータ2の回転数を、1、1/2、1/3と変化させることができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下例示する。
実施の形態では、U、V、W相に対して単一の誤差増幅器32を設ける場合を説明したが、誤差増幅器32を相ごとに設けてもよい。すなわち、第1ホールアンプHAMP1〜第3ホールアンプHAMP3の利得を、それぞれの出力信号の振幅に応じて独立にフィードバック制御してもよい。
実施の形態で説明した信号のハイレベル、ローレベルのロジックの設定は一例であって、論理回路ブロックの構成には様々な変形例が考えられ、こうした変形例も本発明の範囲に含まれる。
実施の形態にもとづき、本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎないことはいうまでもなく、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能であることはいうまでもない。
2…モータ、10…駆動部、12…ロジック部、14…プリドライバ、16…ドライバ、20…オシレータ、30…利得設定部、32…誤差増幅器、34…合成部、R5…合成抵抗、36…アンプ、40…レギュレータ、R1…電流検出抵抗、60…電流制限コンパレータ、100…モータ駆動回路、HAMP1…第1ホールアンプ、HAMP2…第2ホールアンプ、HAMP3…第3ホールアンプ、HCMP1…第1ホールコンパレータ、HCMP2…第2ホールコンパレータ、HCMP3…第3ホールコンパレータ、PCMP1…第1PWMコンパレータ、PCMP2…第2PWMコンパレータ、PCMP3…第3PWMコンパレータ、H1…第1ホール素子、H2…第2ホール素子、H3…第3ホール素子。
Claims (5)
- 3相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動回路であって、
前記3相モータの各相ごとに設けられ、対応する相のホール素子からホール信号対を受け、前記ホール信号対の差を増幅して相ごとの正弦波電圧を生成する第1、第2、第3ホールアンプと、
前記3相モータの各相ごとに設けられ、対応する相の正弦波電圧を周期電圧と比較し、相ごとのパルス変調信号を生成する第1、第2、第3パルス変調コンパレータと、
外部の回路から、目標とするトルクに応じたデューティ比を有する外部パルス変調信号が入力される外部制御端子と、
相ごとのパルス変調信号をそれぞれ前記外部パルス変調信号と合成し、駆動対象の相のコイルを、合成された信号にもとづいてパルス駆動する駆動部と、
を備えることを特徴とするモータ駆動回路。 - 前記第1、第2、第3ホールアンプの正弦波電圧の少なくともひとつに応じた検出電圧と、所定の基準電圧との誤差にもとづいて、前記第1、第2、第3ホールアンプの利得を設定する利得設定部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
- 3相ファンモータと、
前記3相ファンモータを駆動する請求項1または2に記載のモータ駆動回路と、
を備えることを特徴とする冷却装置。 - 3相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動方法であって、
各相ごとのホール信号対の差を増幅し、各相ごとの正弦波電圧を生成するステップと、
各相ごとの正弦波電圧を周期電圧と比較し、相ごとのパルス変調信号を生成するステップと、
目標とするトルクに応じたデューティ比を有する外部パルス変調信号を生成するステップと、
相ごとのパルス変調信号を前記外部パルス変調信号と合成し、駆動対象の相のコイルを、合成された信号にもとづいてパルス駆動するステップと、
を備えることを特徴とするモータ駆動方法。 - 少なくともひとつの相の前記正弦波電圧に応じた検出電圧と、所定の基準電圧が一致するように、前記ホール信号対の差を増幅する際の利得を調節するステップをさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のモータ駆動方法。
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