JP2009103045A - 車載内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行停止過程での目標回転速度の低下に伴い回転低下防止制御が実行されることを抑制し、その回転低下防止制御による機関回転速度の急上昇に起因して車両の走行停止を速やかに行うことが困難になることを回避する。
【解決手段】自動車の走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行したとき、低摩擦係数路面である条件下に限って、アイドル回転速度制御の目標回転速度が低下されるとともに、それに合わせて回転低下防止制御の判定回転数も低下される。これにより、目標回転速度の低下に伴いエンジン回転速度が低下するとき、駆動輪6への回転停止方向についての外乱(路面側からの摩擦力等)の作用によりエンジン回転速度が引き下げられ、そのエンジン回転速度が判定回転速度以下になることは抑制される。従って、自動車の走行停止過程で上記のように目標回転速度を低下させたとき、それに伴い回転低下防止制御が実行されることは抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載内燃機関の制御装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関のアイドル運転時には、機関回転速度を機関温度など機関運転状態に応じて設定された目標回転速度へと調整するアイドル回転速度制御が実行される。このアイドル回転速度制御の目標回転速度は、例えば機関温度に基づき次のように可変設定される。すなわち、機関温度が低く同機関を潤滑する潤滑油の粘度が高いときには、同潤滑油の粘度の低くなる機関温度の高いときに比べ、アイドル回転速度制御の目標回転速度が高い値に設定される。これは、内燃機関の潤滑油の粘度が高いほど同機関の回転抵抗が大きくなり、それに起因するアイドル運転時のストールの発生を抑制するためである。また、内燃機関のアイドル運転時には、機関回転速度が上記目標回転速度よりも低い値である判定回転速度以下となったときに同機関のストールを抑制すべく機関回転速度を急上昇させる回転低下防止制御も実行される(特許文献1参照)。
ところで、ブレーキの作動による車両の走行停止過程で車速が所定値以下となって機関運転がアイドル運転に移行したとき、機関温度が低くアイドル回転速度制御の目標回転速度が高くされているような場合には、それに合わせてアイドル運転時の機関回転速度も高くされることになる。この場合、上記のようにアイドル運転時の機関回転速度が高くなることに起因して、そのときの車両の駆動輪に作用する駆動力が大きくなり、同駆動輪にブレーキによる制動力を作用させても同駆動輪の回転速度の低下が進みにくくなることから、車両の走行を停止させるまでに時間がかかるようになる。
こうしたことに対処するため、車両の走行停止過程において、特許文献2に示されるように変速機をニュートラル状態とすることにより、車両の駆動輪に駆動力が作用しないようにすることが考えられる。この場合、車速が所定値以下に低下して機関運転がアイドル運転に移行したとき、機関回転速度が高い値に設定された目標回転速度に調整されるとしても、そのときの機関回転に基づく駆動力が駆動輪に伝達されないため、同アイドル運転に移行した後の車両の走行停止に関しては速やかに行うことが可能と推測される。ただし、アイドル運転への移行前の車両の走行停止過程では、変速機がニュートラル状態とされることにより、駆動輪と内燃機関との駆動力伝達経路が遮断されるため、内燃機関の回転抵抗が駆動輪に対し制動力として働くことがなくなり、車両の走行を速やかに停止させるための制動力をブレーキだけで確保することが求められる。しかし、こうした制動力を必ずしもブレーキだけで確保できるとは限らず、同制御力の確保が難しい場合には車両の走行停止までに時間がかかることになる。
また、車両の走行停止過程で変速機をニュートラル状態とする代わりに、機関運転がアイドル運転に移行したとき、アイドル回転速度制御での目標回転速度を強制的に低下させ、それに基づき上記アイドル運転時の機関回転速度を低下させることにより、機関回転に基づき駆動輪に作用する駆動力を低く抑えることも考えられる。この場合、アイドル運転への移行前の車両の走行停止過程では、内燃機関の回転抵抗が駆動輪に対し制動力として働くため、その回転抵抗及びブレーキにより車両の走行を速やかに停止させるための制動力を駆動輪に対し作用させることができる。また、車両の走行停止過程での機関運転のアイドル運転への移行後では、アイドル回転速度制御で用いられる目標回転速度を強制的に低下させることにより、駆動輪に作用する駆動力を低く抑えることが可能になる。以上により車両の速やかな走行停止が図られる。
特開2006−46263公報(段落[0030]、[0036]) 特開平8−74992公報(段落[0032]〜[0034])
上述したように、車両の走行停止過程で機関運転がアイドル運転に移行したとき、アイドル回転速度制御の目標回転速度を強制的に低下させることにより、車両の速やかな走行停止が図られるようにはなる。
ただし、上記目標回転速度を強制的に低下させると、その目標回転速度が回転低下防止制御の判定回転速度に近くなる。このため、アイドル回転速度制御を通じて低下後の目標回転速度に機関回転速度を調整する際、駆動輪に対し路面側からの外力(摩擦力等)が回転方向と逆方向に働くなど、同駆動輪への回転停止方向についての外乱が作用すると、それによって機関回転速度が上記判定回転速度未満に引き下げられるおそれがある。そして、機関回転速度が上記判定回転速度未満に低下すると、内燃機関のストール抑制のための回転低下防止制御を通じて機関回転速度が急上昇してしまうことから、機関回転に基づき駆動輪に作用する駆動力が制動力に対し高くなり、車両の走行停止を速やかに行うことが困難になる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両の走行停止過程での目標回転速度の低下に伴い回転低下防止制御が実行されることを抑制し、その回転低下防止制御による機関回転速度の急上昇に起因して車両の走行停止を速やかに行うことが困難になることを回避できる車載内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、車両に搭載される内燃機関のアイドル運転時、機関回転速度を機関運転状態に応じて設定された目標回転速度へと調整するアイドル回転速度制御と、機関回転速度が前記目標回転速度よりも低い値である判定回転速度以下となったときに同機関のストールを抑制すべく機関回転速度を急上昇させる回転低下防止制御とを実行し、車両の走行停止過程で車速が所定値以下となって内燃機関がアイドル運転となったときには、前記アイドル回転速度制御の目標回転速度を低下させる車載内燃機関の制御装置において、 車両の走行路面が低摩擦係数路面であることを検出する検出手段と、前記走行路面が低摩擦係数路面である条件下に限って、車両の走行停止過程で内燃機関がアイドル運転に移行したときの前記目標回転速度の低下を実行するとともに、それに合わせて前記回転低下防止制御の判定回転速度を低下させる低下手段と、を備えた。
車両の走行停止過程で車速が所定値以下となって同車両に搭載される内燃機関がアイドル運転となったとき、アイドル回転速度制御の目標回転速度が低下されると、それによって機関回転速度が低下される。この状態にあって、駆動輪に対し路面側からの外力が回転方向と逆方向に働くなど、同駆動輪への回転停止方向についての外乱が作用すると、それによって機関回転速度が引き下げられて回転低下防止制御も判定回転速度に近づくことになる。
上記構成によれば、車両の走行停止過程で機関運転がアイドル運転に移行したとき、自動車の走行路面が低摩擦係数路面である条件下に限って、アイドル回転速度制御の目標回転速度が低下されるとともに、それに合わせて回転低下防止制御の判定回転速度も低下される。これにより、上述した駆動輪への外乱の作用により機関回転速度が引き下げられ、その機関回転速度が判定回転速度以下になることが抑制される。これは、次の[1]及び[2]に示される理由による。
[1]低摩擦係数路面では、駆動輪に対し路面側からの外力(摩擦力等)が回転方向と逆方向に働くなど、同駆動輪への回転停止方向についての外乱の作用が少なくなり、その外乱による機関回転速度の低下が小さい。
[2]仮に、駆動輪への回転停止方向についての上記外乱の作用により機関回転速度の低下が生じたとしても、判定回転速度が低下されているため、その判定回転速度未満の値に機関回転速度が低下した状態になりにくい。なお、上記のように判定回転速度を低下させても、それは上記[1]に示されるように駆動輪への上記外乱の作用による機関回転速度の低下が小さくなる低摩擦係数路面に限って実施されるため、上記機関回転速度の低下が内燃機関のストールに至ることはない。
上記のように、低摩擦係数路面である条件下に限って、車両の走行停止過程での目標回転速度の低下を実行するとともに、それに合わせて判定回転速度を低下させることにより、上記目標回転速度の低下に伴い回転低下防止制御が実行されることを抑制することができる。従って、その回転低下防止制御による機関回転速度の急上昇に起因して、車両の走行停止を速やかに行うことが困難になることを回避できるようになる。また、上記回転低下防止制御の実行の抑制に起因して内燃機関がストールに至ることもない。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、車両の走行停止過程で車速が所定値以下となって同車両に搭載される内燃機関がアイドル運転となったときの前記目標回転速度の低下は徐々に行われるものであり、前記低下手段は、前記判定回転速度の低下を前記目標回転速度の低下に対応して徐々に行うものであることを要旨とした。
車両の走行停止過程で機関運転がアイドル運転に移行したときにおけるアイドル回転速度制御の目標回転速度の低下は、機関回転速度の急速な低下に起因する部品の耐久性低下や機関回転速度の目標回転速度に対するアンダーシュートの抑制等を意図して、徐々に行われることとなる。このように徐々に行われる目標回転速度の低下開始時、仮に回転低下防止制御の判定回転速度の低下を急に行ったとすると、そのときには目標回転速度に対し判定回転速度が大幅に低い値とされることになる。こうした状況のもと、機関回転速度が急速に低下したとすると、回転低下防止制御による機関回転速度の急上昇に関して不具合が生じるおそれがある。すなわち、上記機関回転速度の急速な低下により、同機関回転速度が上記目標回転速度に対し大幅に低い値とされた判定回転速度以下になったとき、回転低下防止制御を実行して機関回転速度を急上昇させようとしても、同機関回転速度の急上昇を実現することができず、内燃機関のストールに至るおそれがある。
上記構成によれば、車両の走行停止過程でのアイドル運転への移行に伴い目標回転速度が徐々に低下される際には、それに対応して判定回転速度の低下も徐々に行われるため、上述した不具合の発生を抑制することができる。すなわち、目標回転速度が徐々に低下されている状況のもと、機関回転速度が急速に低下したとすると、上記目標回転速度の低下に伴って徐々に低下する判定回転速度以下の値へと早いタイミングで上記機関回転速度が低下することで、速やかに回転低下防止制御が実行されて機関回転速度の急上昇が図られる。こうした回転低下防止制御による機関回転速度の急上昇は、機関回転速度が急速に低下するに際して早いタイミングで実施されるため、その急上昇を実現できずに内燃機関がストールするおそれがあるという上記不具合は抑制されるようになる。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、 前記目標回転速度は、車両の走行停止過程でのアイドル運転時に低下された後、同車両の走行停止が完了したことを条件に低下前の値に復帰されるものであり、前記低下手段は、前記低下された判定回転速度の低下前の値への復帰を前記目標回転速度の低下前の値への復帰に基づき行うものであることを要旨とした。
車両の走行停止完了後、アイドル回転速度制御の目標回転速度、及び回転低下防止制御の判定回転速度を低下前の値に復帰させないと、内燃機関の回転抵抗などによって機関回転速度が引き下げられるという状況や、それにより機関回転速度が判定回転速度以下になって回転低下防止制御を実施しても機関回転速度の急上昇を実現できないという状況が生じる可能性がある。
上記構成によれば、車両の走行停止が完了したことを条件に目標回転速度が低下前の値に復帰され、それに基づき判定回転速度も停止開始前の値に復帰されるため、上述した不具合の発生を抑制することができる。すなわち、上記目標回転速度の低下前の値への復帰により、内燃機関の回転抵抗などによって機関回転速度が引き下げられることを抑制できる。また、上記判定回転速度の低下前の値への復帰により、機関回転速度が判定回転速度以下になって回転低下防止制御を実施したとき、その実施が機関回転速度の高い状態でなされることとなる。従って、同制御を実施しても機関回転速度の急上昇を実現できないという状況が生じることを抑制できるようになる。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、 前記目標回転速度の低下前の値への復帰は徐々に行われるものであり、前記低下手段は、前記判定回転速度の低下前の値への復帰を前記目標回転速度の低下前の値への復帰に対応して徐々に行うものであることを要旨とした。
車両の走行停止完了後、アイドル回転速度制御における目標回転速度の低下前の値への復帰は、機関回転速度の目標回転速度に対するオーバーシュートの抑制等を意図して、徐々に行われることとなる。このように徐々に行われる目標回転速度の復帰に対し、仮に回転低下防止制御の判定回転速度の低下前の値への復帰を上記目標回転速度の復帰完了時に急に行ったとすると、目標回転速度が復帰開始してから判定回転速度が復帰開始するまでの間は、目標回転速度に対し判定回転速度が大幅に低い値とされることになる。こうした状況のもと、内燃機関によって駆動される補機の駆動要求が増大して同機関における補機の駆動負荷が増大し、それによって機関回転速度が急速に低下すると、回転低下防止制御による機関回転速度の急上昇に関して不具合が生じるおそれがある。すなわち、上記機関回転速度の急速な低下により、同機関回転速度が上記目標回転速度に対し大幅に低い値とされた判定回転速度以下になったとき、回転低下防止制御を実行して機関回転速度を急上昇させようとしても、上記機関回転速度の低下が急激すぎて同機関回転速度の急上昇を実現することができず、内燃機関のストールに繋がるおそれがある。
上記構成によれば、車両の走行停止完了に伴い目標回転速度が低下前の値へと徐々に復帰される際には、その復帰開始に対応して判定回転速度の低下前の値への復帰も徐々に行われるため、上述した不具合の発生を抑制することができる。すなわち、目標回転速度が低下前の値に向けて徐々に復帰されている状況のもと、内燃機関によって駆動される補機の駆動要求が増大して同機関における補機の駆動負荷が増大し、それによって機関回転速度が急速に低下すると、上記目標回転速度の復帰に伴って徐々に低下前の値に向けて復帰する判定回転速度以下の値へと早いタイミングで上記機関回転速度が低下することで、速やかに回転低下防止制御を実行されて機関回転速度の急上昇が図られる。こうした回転低下防止制御による機関回転速度の急上昇は、機関回転速度が急速に低下するに際して早いタイミングで実施されるため、その急上昇を実現できずに内燃機関がストールするおそれがあるという上記不具合は抑制されるようになる。
請求項5記載の発明では、請求項2又は4記載の発明において、前記低下手段は、前記目標回転速度に対し定められた設定値分だけ減算した値を前記判定回転速度とすることを要旨とした。
上記構成によれば、目標回転速度に対し定められた設定値分だけ減算した値を判定回転速度とされるため、車両の走行停止過程で機関運転がアイドル運転に移行したときに目標回転速度が徐々に低下すると、それに合わせて判定回転速度も的確に徐々に低下するようになる。また、車両の走行停止完了後、目標回転速度の低下前の値への復帰が徐々に行われると、それに合わせて判定回転速度も低下前の値へと的確に徐々に復帰するようになる。
請求項6記載の発明では、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記低下手段は、内燃機関の自立運転し得る最低の回転速度に対応した値である下限回転速度を機関温度に基づき可変設定するとともに、前記低下させた判定回転速度と前記下限回転速度とを比較して前記判定回転速度が前記下限回転速度未満であるときには同下限回転速度を前記判定回転速度として用いることを要旨とした。
上記構成によれば、車両の走行停止過程で機関運転がアイドル運転に移行したときアイドル回転速度制御の目標回転速度の低下に伴い、回転低下防止制御の判定回転速度が低下されるとしても、その低下に関しては内燃機関が自立運転し得る最低の回転速度である下限回転速度までに抑えられる。このため、上記目標回転速度の低下に伴い機関回転速度が判定回転速度以下に低下して回転低下防止制御が実行されたとき、同制御による機関回転速度の急上昇を実現できずに内燃機関のストールに至るという不具合の発生を的確に抑制することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を後輪駆動の自動車に搭載されるエンジンに適用した第1実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1に示されるエンジン1においては、吸気通路4から燃焼室3に空気が吸入されるとともに、この空気の量(吸入空気量)に対応した量の燃料が燃料噴射弁2から噴射されて燃焼室3に供給される。このため、吸気通路4に設けられたスロットルバルブ12の開度調節を通じて吸入空気量を多くするほど、燃焼室3にて燃焼する混合気の量が多くなり、エンジン出力が高くなる。エンジン1の出力軸であるクランクシャフト9は、自動変速機等の変速機5を含む駆動系を介して自動車の駆動輪(後輪)6に接続されている。この駆動輪6に対しては、ブレーキ23により同駆動輪6の回転を停止させるための制動力を付与することが可能となっている。また、クランクシャフト9にはオルタネータ7及びエアコンディショナのコンプレッサなどの各種補機も接続されている。
エンジン1によって駆動される各種補機のうちの一つである上記オルタネータ7は、パワーコントロールユニット8を介してバッテリ21に電気接続されるとともに、同ユニット8を通じて作動制御される。そして、クランクシャフト9の回転に基づきオルタネータ7による発電が行われ、発電された交流電気はパワーコントロールユニット8を通じて直流電気に変換されてバッテリ21に蓄えられる。このときには、パワーコントロールユニット8を通じて、オルタネータ7のロータの励磁コイルに対する印可電圧を調整することで、発電量(オルタネータ7の駆動率)が調整されるようになる。
こうしたオルタネータ7による発電を行うことで、自動車に搭載された各種電気機器への給電が行われる。即ち、自動車の各種電気機器に対しては、パワーコントロールユニット8を通じてのオルタネータ7からの給電やバッテリ21からの給電が行われ、この給電に基づき上記各種電気機器が駆動されることとなる。なお、自動車の各種電気機器としては、エンジン1の冷却水が過冷状態にあるときに同冷却水を加熱するために通電・加熱される複数本(この実施形態では二つ)の水加熱ヒータ22、パワーステアリング装置の電動モータ、及びウィンドウ用の電熱線等があげられる。
自動車には、エンジン1及び変速機5等に関する各種制御を実行する電子制御装置20が搭載されている。この電子制御装置20は、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置20の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・自動車の運転者によって踏み込み操作されるアクセルペダル14の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアクセルポジションセンサ15。
・スロットルバルブ12の開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ16。
・吸気通路4を介して燃焼室3に吸入される空気の流量(吸入空気流量)を検出するエアフローメータ13。
・エンジン1の出力軸であるクランクシャフト9の回転に対応する信号を出力するクランクポジションセンサ10。
・エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ11。
・自動車の車速を検出する車速センサ17。
また、電子制御装置20の出力ポートには、燃料噴射弁2及びスロットルバルブ12等の駆動回路が接続されている。
電子制御装置20は、上記各センサから入力される検出信号より把握されるエンジン運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に指令信号を出力する。こうして上記燃料噴射弁2からの燃料噴射量の制御、上記スロットルバルブ12の開度制御、水加熱ヒータ22の通電制御、及びオルタネータ7(パワーコントロールユニット8)の駆動制御等の各種制御が電子制御装置20により実施されている。
次に、電子制御装置20による上記スロットルバルブ12の開度制御について詳しく説明する。
スロットルバルブ12は、電子制御装置20を通じてスロットル開度指令値TAtに基づき開度制御される。このスロットル開度指令値TAtは、以下の式(1)を用いて算出される。
TAt=TAbase+Qcal ・kt …(1)
TAbase:基本スロットル開度
Qcal :ISC補正量
kt :変換係数
上記式(1)において、基本スロットル開度TAbaseは、アクセルポジションセンサ15からの検出信号に基づき求められるアクセル踏込量、及び、クランクポジションセンサ10からの検出信号に基づき求められるエンジン回転速度等に基づき算出される値であり、エンジン1のアイドル運転時には「0」とされる。式(1)における「Qcal ・kt」という項は、アイドル運転時におけるエンジン回転速度の制御であるアイドル回転速度制御を実行するためのものである。
アイドル運転時のスロットル開度指令値TAtに関しては、基本スロットル開度TAbaseが「0」となることから、上記「Qcal ・kt」という項によって決定されることになる。この「Qcal ・kt」という項において、ISC補正量Qcal はアイドル回転速度制御でのエンジン回転速度の調整を行うべく増減する無次元のパラメータであり、変換係数ktは当該ISC補正量Qcal をスロットル開度というパラメータに変換するためのものである。そして、アイドル回転速度制御においては、設定された目標回転速度に向けてエンジン回転速度を近づけるべく、その目標回転速度に対するエンジン回転速度の乖離に基づきISC補正量Qcal が増減される。
すなわち、目標回転速度よりもエンジン回転速度が低い状態にあるときには、スロットルバルブ12の開度が大きくなるようISC補正量Qcal が大きくされる。このようにスロットルバルブ12の開度が大きくされてエンジン1の吸入空気量が多くなると、それに伴って燃料噴射量が増量され、エンジン回転速度が目標回転速度に向けて上昇される。また、目標回転速度よりもエンジン回転速度が高い状態にあるときには、スロットルバルブ12の開度が小さくなるようISC補正量Qcal が小さくされる。このようにスロットルバルブ12の開度が小さくされてエンジン1の吸入空気量が少なくなると、それに伴って燃料噴射量が減量され、エンジン回転速度が目標回転速度に向けて低下される。
以上のように、アイドル回転速度制御を行うことにより、アイドル運転時のエンジン回転速度が目標回転速度へと調整される。また、アイドル回転速度制御での目標回転速度に関しては、エンジン1の冷却水温やエンジン1によって駆動される各種補機の駆動要求の大きさ等に応じて可変設定される値であり、例えば補機の駆動要求が大きくなるほど高くされ、逆に同駆動要求が小さくなるほど低くされる。これは、補機の駆動要求が大きくなるほどエンジン1に働く補機駆動時の回転抵抗が大きくなり、それに起因してアイドル運転時にストールが発生することを抑制するためである。また、エンジン1の冷却水温(エンジン温度に対応)が低くなるほど上記目標回転速度は高くされ、逆に同冷却水温が高くなるほど上記目標回転速度は低くされる。これは、冷却水温が低くエンジン1の潤滑油の温度が低いときほど、同潤滑油の粘度が高くなってエンジン1の潤滑油による回転抵抗が大きくなり、それに起因するアイドル運転時におけるエンジン1のストール発生を抑制するためである。
また、エンジン1のアイドル運転時においては、アイドル回転速度制御を実行してもエンジン回転速度を目標回転速度に維持することができずに同エンジン回転速度が低下してエンジン1のストールに至るという状況の回避を目的として、回転低下防止制御が実行される。この回転低下防止制御は、エンジン回転速度が上記アイドル回転速度制御の目標回転速度よりも小さい値である判定回転速度以下であるか否かを判断し、エンジン回転速度が判定回転速度以下であるときにはエンジン回転速度を急上昇させるものである。具体的には、エンジン回転速度が上記判定回転速度以下になったとき、次の式(2)に示されるようにスロットル開度指令値TAtに対し予め定められた増加量bを加えた値を新たなスロットル開度指令値TAtとすることで、そのスロットル開度指令値TAtを急速に大きくする。
TAt←TAt+b …(2)
このようにスロットル開度指令値TAtを急速に大きくすると、それに対応してスロットルバルブ12の開度も急速に大きくされる。このようにスロットルバルブ12の開度が大きくされてエンジン1の吸入空気量が多くされると、それに伴って燃料噴射量が増量され、エンジン1のストールを回避するためのエンジン回転速度の急上昇が図られるようになる。なお、こうした回転低下防止制御を通じてエンジン回転速度の急上昇が行われた後、例えばエンジン回転速度が判定回転速度以上となった後には、スロットル開度指令値TAtが上記式(1)に基づき算出されてスロットルバルブ12の開度が通常の値とされ、それによって回転低下防止制御が終了される。
次に、自動車の走行停止過程におけるアイドル回転速度制御及び回転低下防止制御について、図2のタイムチャートを参照して説明する。
ブレーキ23等の作動による自動車の走行停止過程において、図2(a)に示されるように車速が「0」に近い値である所定値a以下となってエンジン1がアイドル運転に移行すると(タイミングT1)、上述したアイドル回転速度制御が実行される。このようにアイドル回転速度制御が実行されるとき、例えば、エンジン1の冷却水温(エンジン温度に対応)が低く、エンジン1の潤滑油の粘度が高くなるようなときには、同潤滑油の粘度の低くなる冷却水温の高いときに比べて、アイドル回転速度の目標回転速度が高い値に設定される。
上記アイドル運転への移行時、上述したようにエンジン1の冷却水温が低いこと等に起因してアイドル運転時のエンジン回転速度が高くされると、そのときの自動車の駆動輪6に作用する駆動力が大きくなる。その結果、同駆動輪6にブレーキ23による制動力を作用させても同駆動輪6の回転速度の低下が進みにくくなり、自動車の走行を停止させるまでに時間がかかるようになる。特に、アイドル運転への移行時、駆動輪6に作用する駆動力がブレーキ23により同駆動輪6に作用する制動力の最大値よりも大きくなるレベルまで、エンジン回転速度が高くなる場合には、自動車を走行停止させるまでに時間がかかるという上記不具合が顕著になる。
この問題に対処するため、上記アイドル運転への移行時、アイドル回転速度制御での目標回転速度が高い場合には、その目標回転速度を強制的に低下させることが行われる。上記目標回転速度が高いか否かの判断は、同目標回転速度が予め定められた判定値以上であるか否かに基づいて行われる。なお、同判定値に関しては、例えば、その値にエンジン回転速度を調整したとき、エンジン回転に基づき駆動輪6に作用する駆動力がブレーキ23により同駆動輪6に作動する制動力の最大値と等しくなる値、もしくは同最大値よりも大きくなる値に設定することが考えられる。そして、目標回転速度が上記判定値以上であるとき同目標回転速度が高い旨判断され、上記目標回転速度の強制的な低下が行われる。
また、上記目標回転速度の強制的な低下に関しては、例えば、以下のように行うことが考えられる。すなわち、目標回転速度を上記判定値以下とするために必要な同目標回転速度の低下量をそれら目標回転速度及び判定値に基づき算出し、その低下量分だけ目標回転速度を低下させる。なお、このときの低下量分の目標回転速度の低下は、エンジン回転速度の急速な低下に起因するエンジン1の部品の耐久性低下や、エンジン回転速度の目標回転速度に対するアンダーシュートの抑制等を意図して、徐々に行われることとなる。以上により、エンジン1の上記アイドル運転への移行時(T1)、目標回転速度を上記低下量分だけ強制的に低下させる際には、その低下が例えば図2(b)に破線で示されるように行われる。
上述したように、自動車の走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行したとき(T1)、アイドル回転速度制御の目標回転速度を強制的に低下させることにより、自動車の速やかな走行低下が図られるようにはなる。ただし、上記目標回転速度を強制的に低下させると、その目標回転速度(図2(b)の破線)が回転低下防止制御の判定回転速度(図2(b)の二点鎖線)に近くなる。このため、アイドル回転速度制御を通じて低下後の目標回転速度にエンジン回転速度を調整する際、駆動輪6に対し路面側からの外力(摩擦力等)が回転方向と逆方向に働くなど、同駆動輪6への回転停止方向についての外乱が作用すると、それによってエンジン回転速度が上記判定回転速度未満に引き下げられるおそれがある。そして、エンジン回転速度が上記判定回転速度未満に低下すると(タイミングT2)、図2(c)に示されるように回転低下防止制御が実行される。この回転低下防止制御の実行を通じて、エンジン回転速度が図2(b)に実線で示されるように急上昇してしまうことから、エンジン回転に基づき駆動輪6に作用する駆動力が、ブレーキ23により同駆動輪6に作用する制動力よりも高くなる。その結果、車速の「0」への低下が図2(a)に二点鎖線で示されるように遅くなり、自動車の走行停止を速やかに行うことが困難になる。
そこで本実施形態では、自動車の走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行したとき(T1)、自動車の走行路面が低摩擦係数路面である条件下に限って、アイドル回転速度制御の目標回転速度を低下させるとともに、回転低下防止制御の判定回転速度を低下させることが行われる。具体的には、図2のタイミングT1において、低摩擦係数路面であり且つ目標回転速度が上記判定値以上であれば、目標回転速度の上記低下量分の低下が図2(d)に破線で示されるように行われるとともに、それに合わせて判定回転速度も図2(d)に二点鎖線で示されるように低下させることが行われる。
これにより、目標回転速度の低下(破線)に伴いエンジン回転速度が低下するとき、上述した駆動輪6への外乱の作用によりエンジン回転速度が引き下げられ、そのエンジン回転速度が判定回転速度(二点鎖線)以下になることは抑制される。これは、次の[1]及び[2]に示される理由による。
[1]低摩擦係数路面では、駆動輪6に対し路面側からの外力(摩擦力等)が回転方向と逆方向に働くなど、同駆動輪6への回転停止方向についての外乱の作用が少なくなり、その外乱によるエンジン回転速度の低下が小さい。
[2]仮に、駆動輪6への回転停止方向についての上記外乱の作用によりエンジン回転速度の低下が生じたとしても、判定回転速度が図2(d)に二点鎖線で示されるように低下されているため、その判定回転速度未満の値にエンジン回転速度(実線)が低下した状態になりにくい。なお、上記のように判定回転速度(二点鎖線)を低下させても、それは上記[1]に示されるように駆動輪6への上記外乱の作用によるエンジン回転速度の低下が小さくなる低摩擦係数路面に限って実施されるため、上記エンジン回転速度の低下がエンジン1のストールに至ることはない。
上記のように、低摩擦係数路面である条件下に限って、自動車の走行停止過程での目標回転速度の低下を実行するとともに、それに合わせて判定回転速度を低下させることにより、上記目標回転速度の低下に伴い回転低下防止制御が実行されることを図2(e)に示されるように抑制することができる。従って、その回転低下防止制御によるエンジン回転速度の急上昇(図2(b)の実線)に起因して、自動車の走行停止を速やかに行うことが困難になることを回避できるようになる。なお、このときのエンジン回転速度は、エンジン1のストールに至るほど落ち込むことはなく、例えば図2(d)に実線に示されるように推移して目標回転速度(破線)へと調整される。
次に、上記自動車を速やかに走行停止させるための処理の実行手順について、停止性向上ルーチンを示す図3のフローチャートを参照して詳しく説明する。
同ルーチンにおいては、車速が0よりも大きく所定値a以下であり、且つアクセル踏込量「0」となってエンジン1がアイドル運転であること(S101、S102で共にYES)、言い換えれば自動車の走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行した状態にあることを条件に、ステップS103に進む。
このステップS103では、自動車の走行路面が低摩擦係数路面であるか否かが、電子制御装置20のRAMに記憶された路面情報に基づき判断される。なお、この路面情報については、例えば以下のような方法でRAMに記憶される。すなわち、自動車の加速時にスロットル開度、車速、及び変速比等から標準的な走行路面での理論上の加速度である基準加速度を求め、その基準加速度に対し実加速度が予め定められた判定値以上小さい場合には現在の走行路面が低摩擦係数路面であると推定し、その旨の情報をRAMに記憶する。また、上記とは別の方法として、自動車の加速時に駆動輪6の回転速度と従動輪との回転速度との差分を求め、その差分が予め定められた判定値以上であるときに現在の走行路面が低摩擦路面であると推定し、その旨の情報をRAMに記憶するという方法を採用することも可能である。
ステップS103で自動車の走行路面が低摩擦係数路面である旨判断されると、アイドル回転速度制御の目標回転速度を強制的に低下させるための目標回転速度低下処理(S104)が実施される。そして、同目標回転速度低下処理として、目標回転速度が上記判定値以上であるとき、その判定値及び目標回転速度に基づき定められる低下量分だけ、同目標回転速度が徐々に低下されることとなる。
続いて、上記目標回転速度の低下に基づき回転低下防止制御の判定回転速度を低下させるための上記判定回転速度低下処理(S105)が実施される。この判定回転速度低下処理を通じて判定回転速度を低下させることにより、上記目標回転速度の低下に伴いエンジン回転速度が低下するときに上述した駆動輪6への外乱の作用により同エンジン回転速度が更に引き下げられたとしても、そのエンジン回転速度が判定回転速度以下となることは抑制される。従って、上記エンジン回転速度の引き下げに伴い回転低下防止制御が実行されてエンジン回転速度が急上昇することを抑制でき、その急上昇によって車速の低下が妨げられることもないことから、自動車の走行停止を速やかに行うことができる。
一方、ステップS101で否定判定がなされた場合には、車速が「0」であって自動車の走行停止が完了しているか否かが判断される(S106)。ここで肯定判定であれば、目標回転速度の低下中であることを条件に(S107:YES)、アイドル回転速度制御の目標回転速度を低下前の値に復帰させるための目標回転速度復帰処理(S108)が行われる。そして、同目標回転速度復帰処理として目標回転速度の低下前の値への復帰が徐々に行われる。図2(d)の例では、タイミングT3に達したとき、目標回転速度が破線で示されるように徐々に低下前の値へと復帰されている。なお、目標回転速度の低下前の値への復帰が徐々に行われるのは、その目標回転速度の復帰に伴って上昇するエンジン回転速度の同目標回転速度に対するオーバーシュートを抑制するため等の理由による。
その後、上記目標回転速度の低下前の値への復帰に基づき回転低下防止制御の判定回転速度を低下前の値に復帰させる判定回転速度復帰処理(S109)が行われる。図2(d)の例では、タイミングT3以降に目標回転速度が低下前の値となったタイミングT4で判定回転速度が低下前の値に復帰されている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)自動車の走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行したとき、低摩擦係数路面である条件下に限って、アイドル回転速度制御の目標回転速度が低下されるとともに、それに合わせて回転低下防止制御の判定回転数も低下される。これにより、上記目標回転速度の低下に伴いエンジン回転速度が低下するとき、駆動輪6への外乱の作用によりエンジン回転速度が引き下げられ、そのエンジン回転速度が判定回転速度以下になることは抑制される。従って、自動車の走行停止過程で上記のように目標回転速度を低下させたとき、それに伴い回転低下防止制御が実行されることは抑制され、その回転低下防止制御によるエンジン回転速度の急上昇に起因して自動車の走行停止を速やかに行うことが困難になることを回避できる。また、このように回転低下防止制御の実行が抑制されることに起因してエンジン1がストールに至ることもない。
(2)自動車の走行停止完了後、アイドル回転速度制御の目標回転速度、及び回転低下防止制御の判定回転速度を低下前の値に復帰させないと、エアコンディショナのコンプレッサなど補機の駆動に伴うエンジン1の回転抵抗増大に起因して、エンジン回転速度が引き下げられるという状況が生じる可能性がある。更に、そのエンジン回転速度の引き下げにより同エンジン回転速度が判定回転速度以下になって回転低下防止制御を実施しても、エンジン回転速度の急上昇を実現できないという状況が生じる可能性もある。しかし、自動車の走行停止が完了したことを条件に、目標回転速度復帰処理を通じて目標回転速度が低下前の値に復帰され、更に判定回転速度復帰処理を通じて判定回転速度も停止開始前の値に復帰されるため、上述した不具合の発生を抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図4及び図5に基づき説明する。
この実施形態は、回転低下防止制御の判定回転速度を低下・復帰させる際のエンジン1のストールを抑制すべく、判定回転速度低下処理(図3のS105)及び判定回転速度復帰処理(図3のS109)の実施態様に変更を加えたものである。
自動車の走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行し(図4(a)のT1)、アイドル回転速度制御の目標回転速度の低下が徐々に行われるとき、第1実施形態では、図4(b)に示されるように上記目標回転速度の低下開始時(T1)に、回転低下防止制御の判定回転速度の低下が急に行われる。そのときには徐々に低下する目標回転速度(破線)に対し判定回転速度が大幅に低い値とされることになる。こうした状況のもと、エンジン回転速度が図4(b)に実線で示されるように急速に低下すると、回転低下防止制御によるエンジン回転速度の急上昇に関して不具合が生じるおそれがある。すなわち、上記エンジン回転速度の急速な低下により、同エンジン回転速度が上記目標回転速度(破線)に対し大幅に低い値とされた判定回転速度(二点鎖線)以下になったとき(タイミングT5)、図4(c)に示されるように回転低下防止制御を実行してもエンジン回転速度の急上昇を実現することができず、エンジン1のストールに至るおそれがある。
この実施形態では、こうしたエンジン1のストールを抑制すべく、判定回転速度低下処理として、判定回転速度を目標回転速度の低下(図4(d)の破線)に対応して図4(d)に二点鎖線で示されるように徐々に低下させる。具体的には、上述したように徐々に低下する目標回転速度に対し定められた設定値分だけ減算した値を判定回転速度とすることにより、同判定回転速度を上記目標回転速度の低下に対応して徐々に低下させる。なお、上記設定値としては、例えば、上記エンジン1のアイドル運転への移行時(T1)における目標回転速度と判定回転速度との差分を用いることが考えられる。
以上により、目標回転速度(破線)が徐々に低下されている状況のもと、エンジン回転速度が図4(d)に実線で示されるように急速に低下すると、上記目標回転速度の低下に伴って徐々に低下する判定回転速度(二点鎖線)以下の値へと早いタイミングで上記エンジン回転速度が低下する(タイミングT6)。その結果、図4(e)に示されるように、速やかに回転低下防止制御が実行されてエンジン回転速度の急上昇が図られる。こうした回転低下防止制御によるエンジン回転速度の急上昇は、エンジン回転速度が急速に低下するに際して早いタイミングで実施されるため、その急上昇を実現できずにエンジン1のストールに至るおそれがあるという上記不具合は抑制される。
一方、自動車の走行停止完了後、アイドル回転速度制御における目標回転速度の低下前の値への復帰が徐々に行われるとき、第1実施形態では、図5(b)に示されるように上記目標回転速度の復帰完了時(T4)に、回転低下防止制御の判定回転速度の復帰が急に行われる。ここで、目標回転速度が復帰開始した時点(T3)から判定回転速度が復帰する時点(T4)までの間は、目標回転速度に対し判定回転速度が大幅に低い値とされることになる。こうした状況のもと、エンジン1によって駆動されるエアコンディショナのコンプレッサ等の補機の駆動要求が増大して同エンジン1における補機の駆動負荷が増大し、それによってエンジン回転速度が急速に低下すると、回転低下防止制御によるエンジン回転速度の急上昇に関して不具合が生じるおそれがある。すなわち、上記エンジン回転速度の急速な低下により、同エンジン回転速度が上記目標回転速度に対し大幅に低い値とされた判定回転速度以下になったとき(タイミングT7)、図5(c)に示されるように回転低下防止制御を実行しても、エンジン回転速度の急上昇を実現することができず、エンジン1のストールに至るおそれがある。
この実施形態では、こうしたエンジン1のストールを抑制すべく、判定回転速度復帰処理として、判定回転速度を目標回転速度の低下前の値への復帰(図5(d)の破線)に対応して図5(d)に二点鎖線で示されるように低下前の値への復帰を徐々に行う。具体的には、上述したように徐々に低下前の値へと復帰する目標回転速度に対し定められた設定値分だけ減算した値を判定回転速度とすることにより、同判定回転速度を上記目標回転速度の低下前の値への復帰に対応して徐々に低下前の値へと復帰させる。なお、上記設定値としては、例えば、目標回転速度の低下前の値への復帰開始時(T3)における目標回転速度と判定回転速度との差分を用いることが考えられる。
以上により、目標回転速度が低下前の値へと徐々に復帰している状況のもと、エンジン1における補機の駆動負荷(回転抵抗)増大等により、エンジン回転速度(実線)が急速に低下すると、徐々に低下前の値に復帰している判定回転速度(二点鎖線)以下の値へと早いタイミングで上記エンジン回転速度が低下する(タイミングT8)。その結果、図5(e)に示されるように、速やかに回転低下防止制御が実行されてエンジン回転速度の急上昇が図られる。こうした回転低下防止制御によるエンジン回転速度の急上昇は、エンジン回転速度が急速に低下するに際して早いタイミングで実施されるため、その急上昇を実現できずにエンジン1のストールに至るおそれがあるという上記不具合は抑制される。
以上詳述した本実施形態によれば、第1実施形態における(1)及び(2)の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(3)判定回転速度低下処理として、判定回転速度が目標回転速度低下処理による目標回転速度の低下に対応して徐々に低下される。このため、目標回転速度が徐々に低下されている状況のもと、エンジン回転速度が急速に低下すると、上記目標回転速度の低下に伴って徐々に低下する判定回転速度以下の値へと早いタイミングで上記エンジン回転速度が低下する。その結果、速やかに回転低下防止制御が実行されてエンジン回転速度の急上昇が図られるため、その急上昇を実現できずにエンジン1がストールすることを抑制できるようになる。
(4)上記判定回転速度を徐々に低下させることは、徐々に低下する目標回転速度に対し定められた設定値分だけ減算した値を判定回転速度とすることによって実現される。このため、目標回転速度が徐々に低下することに合わせて、的確に判定回転速度を徐々に低下させることができる。
(5)判定回転速度復帰処理として、判定回転速度が目標回転速度復帰処理による目標回転速度の低下前の値へ復帰に対応して低下前の値へと徐々に復帰される。このため、目標回転速度が低下前の値へと徐々に復帰している状況のもと、エンジン1における補機の駆動負荷(回転抵抗)増大等により、エンジン回転速度が急速に低下すると、徐々に低下前の値に復帰している判定回転速度以下の値へと早いタイミングで上記エンジン回転速度が低下する。その結果、速やかに回転低下防止制御が実行されてエンジン回転速度の急上昇が図られるため、その急上昇を実現できずにエンジン1がストールすることを抑制できるようになる。
(6)上記判定回転速度を低下前の値に徐々に復帰させることは、徐々に低下前の値に復帰してゆく目標回転速度に対し定められた設定値分だけ減算した値を判定回転速度とすることによって実現される。このため、目標回転速度が低下前の値へと徐々に復帰することに合わせて、的確に判定回転速度を低下前の値へと徐々に復帰させることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図6に基づき説明する。
この実施形態は、第2実施形態において、回転低下防止制御の判定回転速度を低下させた状態にあるとき、エンジン回転速度が判定回転速度以下になって回転低下防止制御が実行されても、それによるエンジン回転速度の急上昇を実現することができず、エンジン1のストールに至るという状況の発生を抑制するためのものである。
判定回転速度低下処理を通じて判定回転速度が図6(b)に二点鎖線で示されるように低下された状態にあるときには、その判定回転速度がエンジン1の自立運転し得る最低のエンジン回転速度である下限回転速度(図6(b)の一点鎖線)未満になる可能性がある。この場合、エンジン回転速度が図6(b)の実線で示されるように低下して判定回転速度以下になり、それに基づき回転低下防止制御が図6(c)に示されるように実行されたとしても(タイミングT9)、それによってエンジン回転速度の急上昇を実現することができず、エンジン1のストールに至るおそれがある。
この実施形態では、こうしたエンジン1のストールを抑制すべく、判定回転速度低下処理を通じて判定回転速度を低下させる際、その低下後の判定回転速度と上記下限回転速度とを比較し、同判定回転速度が下限回転速度未満であるときには、同下限回転速度を判定回転速度として用いる。言い換えれば、判定回転速度を下限回転速度を用いて低下方向についてガードする。従って、この場合には判定回転速度が図6(d)に二点鎖線で示されるように下限回転速度(一点鎖線)と等しくされる。なお、ここで用いられる下限回転速度としては、予め実験等により定められたマップ等を参照して、エンジン1の冷却水温(エンジン温度に対応)に基づき算出される。そして、上記下限回転速度は、エンジン1の冷却水温に基づき、同冷却水温の低下に伴い大きい値となるよう可変設定されることとなる。これは、エンジン1の冷却水温が低くなるほど同エンジン1の潤滑油の温度が低くなり、その潤滑油の粘度が高くなってエンジン1の回転抵抗が大きくなるためである。
上記ガードにより判定回転速度が下限回転速度と等しくされている場合、エンジン回転速度が図6(d)の実線で示されるように低下して判定回転速度(下限回転速度)以下になると、それに基づき回転低下防止制御が図6(e)に示されるように実行される(タイミングT10)。この回転低下防止制御はエンジン回転速度が下限回転速度以下になったときに実行されるため、同制御を実行してもエンジン回転速度の急上昇を実現することができず、エンジン1のストールに至るという上記不具合の発生は抑制される。
この実施形態によれば、第2実施形態の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(7)判定回転速度低下処理により、回転低下防止制御の判定回転速度が低下されるとしても、その低下に関してはエンジン1が自立運転し得る最低の回転速度である下限回転速度までに抑えられる。このため、上記判定回転速度の低下中にエンジン回転速度が判定回転速度以下に低下して回転低下防止制御が実行されたとき、同制御によるエンジン回転速度の急上昇を実現できずにエンジン1のストールに至るという不具合の発生を的確に抑制することができる。
[その他の実施形態]
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・第3実施形態における判定回転速度の下限回転速度を用いた低下方向についてのガードを第1実施形態に適用してもよい。
・第2実施形態において、判定回転速度低下処理での判定回転速度の低下を、目標回転速度低下処理による目標回転速度の低下開始時点からの時間経過に基づいて徐々に行うことなども可能である。
・第2実施形態において、判定回転速度復帰処理での判定回転速度の低下前の値への復帰を、目標回転速度復帰処理による目標回転速度の復帰開始時点からの時間経過に基づいて徐々に行うことなども可能である。
・第1実施形態の目標回転速度低下処理において、目標回転速度の低下を一気に行ってもよい。
・上記各実施形態の目標回転速度低下処理において、目標回転速度が高いか否かを判断するための判定値に関しては、その値にエンジン回転速度を調整したときエンジン回転に基づき駆動輪6に作用する駆動力がブレーキ23により同駆動輪6に作動する制動力の最大値よりも小さくなる値であってもよい。
・上記各実施形態の目標回転速度低下処理において、自動車の走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行したときには、目標回転速度が判定値以上であるか否かに関係なく、低摩擦係数路面である状況下に限って目標回転速度の低下を必ず行うようにしてもよい。
・上記各実施形態の目標回転速度低下処理において、目標回転速度を低下させる際の低下量は、低下前の目標回転速度と上記判定値とに基づき可変設定されるものである必要はなく、例えば予め実験等によって定められた固定値を用いることも可能である。
・前輪駆動の自動車に本発明を適用してもよい。なお、上記各実施形態のように後輪駆動の自動車に本発明を適用すれば、より好ましい効果を奏するようになる。これは、自動車においては、ブレーキの制動力による走行停止過程での姿勢安定性の観点から、前輪に作用するブレーキによる制動力よりも後輪に作用するブレーキによる制動力の方が小さくされることが関係している。すなわち、後輪駆動の自動車においては、駆動輪である後輪に対し作用するブレーキによる制動力が小さく、自動車の走行停止過程でのエンジン1のアイドル運転に伴って駆動輪に作用する駆動力が同駆動輪に作用するブレーキによる制動力よりも大きくなりやすいことから、自動車の走行停止に時間がかかる傾向がある。こうした特性を有する後輪駆動の自動車に本発明を適用することで、より好ましい効果を奏するようになる。
・エンジン1の吸気系に生じる負圧を利用してブレーキの踏み込みをアシストする負圧式のブレーキブースタを備えた自動車に本発明を適用してもよい。この場合、より好ましい効果を奏するようになる。これは、エンジン1のアイドル運転時には、同エンジン1の吸気系に生じる負圧が大気圧側の値になりやすく、その状態にあってはブレーキブースタによるブレーキの踏み込みのアシストが小さくなり、駆動輪に作用する制動力が小さくなることが関係している。すなわち、負圧式のブレーキブースタを備えた自動車では、その走行停止過程でエンジン1がアイドル運転に移行したとき、駆動輪に作用するブレーキによる制動力が小さくなり、同アイドル運転に伴って駆動輪に作用する駆動力が上記制動力よりも大きくなりやすいことから、自動車の走行停止に時間がかかる傾向がある。こうした特性を有する負圧式ブレーキブースタを搭載した自動車に本発明を適用することで、より好ましい効果を奏するようになる。
・エンジン1は、スロットルバルブ12を迂回するバイパス通路に設けられたアイドルスピードコントロールバルブの開度調節を通じて、アイドル回転速度制御を実行するタイプのものであってもよい。
・エンジン1は、燃料噴射量の調整を通じてアイドル運転時のエンジン回転速度を制御するディーゼルエンジンであってもよい。
第1実施形態の制御装置が適用されるエンジン全体を示す略図。 (a)〜(e)は、自動車の走行停止過程における車速の変化、エンジン回転速度の変化、及び回転低下防止制御の実行態様を示すタイムチャート。 自動車の停止性を向上して同自動車を速やかに走行停止させるための処理の実行手順を示すフローチャート。 (a)〜(e)は、第2実施形態における自動車の走行停止過程における車速の変化、エンジン回転速度の変化、及び回転低下防止制御の実行態様を示すタイムチャート。 (a)〜(e)は、第2実施形態における自動車の走行停止過程における車速の変化、エンジン回転速度の変化、及び回転低下防止制御の実行態様を示すタイムチャート。 (a)〜(e)は、第3実施形態における自動車の走行停止過程における車速の変化、エンジン回転速度の変化、及び回転低下防止制御の実行態様を示すタイムチャート。
符号の説明
1…エンジン、2…燃料噴射弁、3…燃焼室、4…吸気通路、5…変速機、6…駆動輪、7…オルタネータ、8…パワーコントロールユニット、9…クランクシャフト、10…クランクポジションセンサ、11…水温センサ、12…スロットルバルブ、13…エアフローメータ、14…アクセルペダル、15…アクセルポジションセンサ、16…スロットルポジションセンサ、17…車速センサ、20…電子制御装置(検出手段、低下手段)、21…バッテリ、22…水加熱ヒータ、23…ブレーキ。

Claims (6)

  1. 車両に搭載される内燃機関のアイドル運転時、機関回転速度を機関運転状態に応じて設定された目標回転速度へと調整するアイドル回転速度制御と、機関回転速度が前記目標回転速度よりも低い値である判定回転速度以下となったときに同機関のストールを抑制すべく機関回転速度を急上昇させる回転低下防止制御とを実行し、車両の走行停止過程で車速が所定値以下となって内燃機関がアイドル運転となったときには、前記アイドル回転速度制御の目標回転速度を低下させる車載内燃機関の制御装置において、
    車両の走行路面が低摩擦係数路面であることを検出する検出手段と、
    前記走行路面が低摩擦係数路面である条件下に限って、車両の走行停止過程で内燃機関がアイドル運転に移行したときの前記目標回転速度の低下を実行するとともに、それに合わせて前記回転低下防止制御の判定回転速度を低下させる低下手段と、
    を備えることを特徴とする車載内燃機関の制御装置。
  2. 車両の走行停止過程で車速が所定値以下となって同車両に搭載される内燃機関がアイドル運転となったときの前記目標回転速度の低下は徐々に行われるものであり、
    前記低下手段は、前記判定回転速度の低下を前記目標回転速度の低下に対応して徐々に行うものである
    請求項1記載の車載内燃機関の制御装置。
  3. 前記目標回転速度は、車両の走行停止過程でのアイドル運転時に低下された後、同車両の走行停止が完了したことを条件に低下前の値に復帰されるものであり、
    前記低下手段は、前記低下された判定回転速度の低下前の値への復帰を前記目標回転速度の低下前の値への復帰に基づき行うものである
    請求項1又は2記載の車載内燃機関の制御装置。
  4. 前記目標回転速度の低下前の値への復帰は徐々に行われるものであり、
    前記低下手段は、前記判定回転速度の低下前の値への復帰を前記目標回転速度の低下前の値への復帰に対応して徐々に行うものである
    請求項3記載の車載内燃機関の制御装置。
  5. 前記低下手段は、前記目標回転速度に対し定められた設定値分だけ減算した値を前記判定回転速度とする
    請求項2又は4記載の車載内燃機関の制御装置。
  6. 前記低下手段は、内燃機関の自立運転し得る最低の回転速度に対応した値である下限回転速度を機関温度に基づき可変設定するとともに、前記低下させた判定回転速度と前記下限回転速度とを比較して前記判定回転速度が前記下限回転速度未満であるときには同下限回転速度を前記判定回転速度として用いる
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の車載内燃機関の制御装置。
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