JP2009096724A - 液体口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔細菌の殺菌効果に優れ、安定性の良好な液体口腔用組成物の提供。
【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)
(A)油溶性香料
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル
(C)カチオン性殺菌剤
(D)水
を含有し、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び(C)カチオン性殺菌剤の濃度10〜70質量%水溶液に(A)油溶性香料成分を混合した後に、他の成分と混合することにより得られるエマルションの平均粒径が20〜150nmである液体口腔用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、口腔細菌の殺菌効果に優れ、安定性の良好な液体口腔用組成物に関する。
塩化ベンゼトニウムや塩化セチルピリジニウム等のカチオン性殺菌剤は、口腔細菌に対する殺菌活性が高く、歯垢や舌苔などのバイオフィルムの形成を防ぐことから、多くの口腔用組成物に配合されている。
一方、カチオン性殺菌剤は一般的に苦味等の異味が強いことから、これをマスキングし使用感を高めるために油溶性香料が併用されている。しかし、油溶性香料を配合する場合には、さらにアニオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤を配合して油性成分の分散性を高める必要があるが、これら界面活性剤はカチオン性殺菌剤の殺菌活性を低下させる傾向がある。そこで、カチオン性殺菌剤の失活を解消する方法として、油溶性香料を含水エタノール溶液で抽出して得られる水溶性香料を使用し、界面活性剤を配合しない技術(特許文献1)がある。しかし、この方法では、香料として水溶性香料を使用するため清涼感に欠けるとともに、香味タイプの自由度が少ないなどの問題点があった。また特許文献2では、油溶性成分を少量の界面活性剤で可溶化する、すなわち油溶性成分:ノニオン性界面活性剤を1000:1〜1:1で配合する技術が提案されている。しかし、ポリオキシエチレン付加型ノニオン性界面活性剤を使用しているため、カチオン性殺菌剤の殺菌効果は必ずしも充分とはいえない。さらに特許文献3には、ノニオン界面活性剤としてポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーを配合することで殺菌剤の効果を発揮させるための技術(特許文献3)が提案されているが、当該界面活性剤は可溶化力が弱く、析出や分離をしない安定な液体組成物を得るために必要な界面活性剤の含有量では、油溶性香料の清涼感を損ねるという問題点があった。
特開平7−101842号公報 特開2001−302478号公報 特開平4−202121号公報
本発明の目的は、カチオン性殺菌剤を含有し、当該殺菌剤による殺菌効果に優れ、かつ長期間の安定性の良好な液体口腔用組成物を提供することにある。
そこで本発明者は、カチオン性殺菌剤の異味や刺激をマスキングすべく油溶性香料を配合した口腔用組成物において、当該組成物を用いた場合のカチオン性殺菌剤の殺菌効果について種々検討した結果、ポリグリセリン脂肪酸エステルにより可溶化して特定のエマルション粒径にすることによって、カチオン性殺菌剤の殺菌効果を低下させることなく歯への吸着力が向上し、苦味や刺激等が少なく、かつ安定性の良好な液体口腔用組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)
(A)油溶性香料
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル
(C)カチオン性殺菌剤
(D)水
を含有し、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び(C)カチオン性殺菌剤の濃度10〜70質量%水溶液に(A)油溶性香料成分を混合した後に、他の成分と混合することにより得られるエマルション径の平均粒径が20〜150nmである液体口腔用組成物を提供するものである。
本発明の液体口腔用組成物を用いれば、カチオン性殺菌剤が歯牙や口腔粘膜等の口腔組織表面に多量に吸着するため強い殺菌力が得られることから、歯垢や舌苔などのバイオフィルムの形成を強く抑制でき、結果的にむし歯、歯周病、口臭などの口腔トラブル予防効果に優れており、苦味などの異味が少ないので継続使用できる。さらに、長期安定性の良好な液体口腔用組成物が得られる。
本発明の液体口腔用組成物に用いられる(A)油溶性香料は、カチオン性殺菌剤の苦味などの異味をマスキングする点で、好ましくはClogPが−0.5〜6の香料であり、特に好ましくはClogPが0.2〜5の香料である。ここで、ClogP値とは、有機化合物の水と1−オクタノールに対する親和性を示す係数(計算値)であり、1−オクタノール/水の分配係数Pは、1−オクタノールと水の2液相の溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡で、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数logPの形で示した値である。Daylight Chemical Information Systems,Inc.(Daylight CIS)などから入手しうるプログラム“CLOGP”で計算でき、Daylight CISのデータベースには多くの値が掲載されている。本発明では、logPの実測値があればそれを、無い場合にはプログラムCLOGP v4.01により計算したClogP値を用いる。
当該成分(A)としては、メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、シネオール、チモール、サリチル酸メチル、プレゴン、メントン、ピネン、リモネン、メンチルアセテート等の合成香料;ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油等のミント油、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ライムなどの柑橘油、ユーカリ、セージ、ローズマリー、タイム、ローレル、バジル、シソ、ベイ、エストラゴン、パセリ、セロリ、コリアンダーなどのハーブ油、シナモン、ペッパー、ナツメグ、メース、クローブ、ジンジャー、カルダモン、アニスなどのスパイス油等の天然精油;アップル、バナナ、メロン、グレープ、ピーチ、ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックカラント、ライチ、スターフルーツ、パッションフルーツ、プラム、パイナップル、マスカット等のフルーツフレーバーなどを用いることができる。これら油溶性香料の中でも、口腔内へ清涼感やさわやかさを付与するという点からメントール、カルボン、ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油、サリチル酸メチル、シネオール、リモネン、ピネンが特に好ましい。これらの油溶性香料は1種又は2種以上を組み合せて用いられる。特に、少なくともメントールを含むことが好ましい。
成分(A)は、カチオン性殺菌剤の異味のマスキング効果を得る点から、本発明液体口腔用組成物中に0.05〜2質量%、さらに0.07〜1質量%、特に0.1〜0.7質量%含有するのが好ましい。
(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルは、カチオン性殺菌剤の歯牙等への吸着量向上の点からグリセリンの縮合度は2〜20、さらに5〜12が好ましい。また、脂肪酸部分としては、炭素数6〜24の飽和又は不飽和脂肪酸が挙げられ、好ましくは炭素数10〜20であり、安定性の点からラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸の脂肪酸が特に好ましい。成分(B)は、味及び安定性、特に安定性の点から本発明液体口腔用組成物中に0.001〜2質量%、さらに0.01〜1質量%、特に0.1〜0.8質量%含有するのが好ましい。安定性、カチオン性殺菌剤の歯牙等への吸着量向上の点から成分(A)油溶性香料と(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルの配合質量比率は1:1.5〜1:10であることが好ましい。
(C)カチオン性殺菌剤は、口腔組織表面、例えば歯牙表面、口腔粘膜(歯ぐきを含む)等に吸着し、むし歯、歯周病、口臭等の原因となる菌に対して殺菌作用を有するものであり、第四級アンモニウム化合物、ビグアニド系化合物等が挙げられる。第四級アンモニウム化合物に属する殺菌剤としては、例えば塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム等が挙げられる。また、ビグアニド系化合物に属する殺菌剤としては、例えばクロルヘキシジン及びその塩を挙げることができ、好ましくはグルコン酸クロルヘキシジン及び塩酸クロルヘキシジンである。成分(C)として、上記殺菌剤を1種又は2種以上組み合わせて用いることができるが、殺菌作用及び味の点から、本発明液体口腔用組成物中に0.001〜0.5質量%、さらに0.005〜0.2質量%、特に0.01〜0.05質量%含有することが好ましい。
本発明の液体口腔用組成物は、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び(C)カチオン性殺菌剤を濃度10〜70質量%になるように水に溶解させた界面活性剤の水溶液を調製し、そこに(A)油溶性香料成分を可溶化させて均一な分散溶液を調製する。それを、残りの水溶性成分を水に溶解させた溶液と混合することで、エマルション径の平均粒径が20〜150nmである液体口腔用組成物を得ることができる。すなわち、高濃度の界面活性剤水溶液中に油溶性香料を均一分散させた油性成分分散液を調製し、それを多量の水性成分と混合することにより、少量の油性成分であっても安定な可溶化状態を形成することができ、またカチオン性殺菌剤の口腔内への吸着力にも優れたものとなる。この成分(B)及び(C)水溶液の濃度は、分散液の調整の点で、15〜60質量%であることが好ましい。(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び(C)カチオン性殺菌剤を水に溶解させた界面活性剤成分溶液の濃度が10%未満と低すぎると(A)油溶性香料成分が分離する場合があり、又、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び(C)カチオン性殺菌剤を水に溶解させた界面活性剤成分溶液の濃度が70%超と高すぎると、液の物性が粘調になりすぎ製造上好ましくない。
本発明の高濃度の界面活性剤水溶液により油溶性香料の可溶化状態を形成する方法は、特にエタノールの含有量が少ない液体口腔用組成物において有効である。エタノールの配合量が少ない場合、少量の油性成分を多量の水性成分に混合しただけでは、分離を起こしにくい安定なエマルションを得ることは困難となる。本発明の液体口腔用組成物は、特に低刺激の点から、好ましくはエタノールの含有量が1質量%以下(0〜1質量%)であり、特に好ましくは0〜0.5%であり、実質的にエタノールを配合しないものである。
本発明の液体口腔用組成物は、さらに多価アルコールを配合することができる。多価アルコールをさらに加えることにより、高濃度の界面活性剤水溶液を調製する際、粘調な混合液をハンドリングしやすくする点で好ましい。多価アルコールとしては、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等が含まれるが、25℃で液状のものが好ましく、特にグリセリンが好ましい。本発明において、多価アルコールの含有量は好ましくは1〜15質量%であり、特に好ましくは3〜10質量%である。多価アルコールを配合する際には、その一部を高濃度の界面活性剤水溶液を調製する工程で配合することが好ましい。
本発明の液体口腔用組成物は、上記方法で調製することにより、平均粒径が20〜150nmの微細なエマルション径の液体組成物を得ることができる。なお、液体口腔用組成物の平均粒径は、動的光散乱式粒径分布測定装置(HORIBA LB−550等)により測定できる。
さらに本発明の液体口腔用組成物中は、成分(B)以外の界面活性剤、糖アルコール、粘結剤、緩衝剤、保存剤(防腐剤)、その他の薬効剤、甘味剤、水等を含有することができる。これらの成分のうちで油溶性のものは、高濃度の界面活性剤溶液に油溶性香料を添加する際に加えることが好ましい。ここで液体口腔用組成物中の水の含有量は50〜99.9質量%、さらに65〜98質量%、特に75〜95質量%が好ましい。
本発明において、アニオン界面活性剤の含有量は刺激及びカチオン性殺菌剤の歯牙等への吸着の点から、液体口腔用組成物中に0.01質量%以下(0〜0.01質量%)が好ましい。
本発明に用いられる糖アルコールとしては、エリスリトール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ガラクチトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、パラチニット、ラクチトール、マルトトリイトール、イソマルトトリイトール、マルトテトライトール、イソマルトテトライトール、還元水あめ類等が挙げられるが、このうちバイオフィルム形成抑制の点でエリスリトール、キシリトール、パラチニットが好ましい。糖アルコールは、良好な清涼感、異味・異臭防止作用を得る点から、本発明液体口腔用組成物中に4〜50質量%、さらに5〜35質量%、特に6〜20質量%含有するのが好ましい。さらに、糖アルコール中のエリスリトール、キシリトール及びパラチニットの含有量の合計(質量比)は、1/2以上となることが好ましく、さらに好ましくは2/3以上である。
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール等のアルギン酸誘導体、カラギーナン、キサンタンガム、ジュランガム、トラガントガム、カラヤガム等のガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等の合成粘結剤、シリカゲル、ビーガム、ラポナイト等の無機粘結剤、デキストリン、還元デキストリン等の澱粉分解物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。
保存剤としては、例えばパラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸メチル、ソルビン酸カリウム及びデヒドロ酢酸ナトリウムなどが挙げられる。特にエタノールの配合量が少ない場合には、保存剤を含むことが好ましい。保存剤の含有量は、0.001〜0.1質量%が好ましい。
緩衝剤としては、クエン酸及びその塩、リンゴ酸及びその塩、リン酸及びその塩、ポリリン酸及びその塩、等が挙げられる。甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、ソウマチン、アスパラチルフェニルアラニルメチルエステル、スクラロース等が挙げられる。その他の薬効剤としてはトラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸等の抗プラスミン剤、アスコルビン酸、トコフェロールエステル等のビタミン類、グリチルリチン塩類、アラントイン類、オウバク、オウゴン、カミツレ、ラタニア、ミルラ等の植物抽出物、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、塩化リゾチーム等の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1錫等のフッ化物、塩化ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩等の塩類、銅クロロフィリンナトリウム、グルコン酸銅、塩化亜鉛、ゼオライト、水溶性無機リン酸化合物、乳酸アルミニウム等の1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の液体口腔用組成物は、液体歯磨、水歯磨、洗口液、マウススプレー、うがい薬等として適用できる。
表1の処方に従い液体口腔用組成物を製造した。
<製造法>
実施例1の精製水の1.5質量%と、ポリグリセリン脂肪酸エステル(ミリスチン酸デカグリセリル)及びカチオン性殺菌剤とを混合して界面活性剤水溶液を調製した。界面活性剤水溶液に、油溶性香料を添加して十分に混合し、可溶化状態の油溶性香料液を調製した。その後、残りの水及び他の成分を混合して液体口腔用組成物を得た。なお、香料組成は表2に示す。
実施例2、3は、界面活性剤水溶液を調製する際の精製水量を0.5質量%とした以外は実施例1と同様に調製した。実施例4および5は、高濃度の界面活性剤水溶液にグリセリンを配合した以外は、実施例1と同様に調製した。比較例1は、界面活性剤水溶液を調製する際の精製水量を20質量%とした以外は実施例1と同様とした。比較例2は可溶化剤としてミリスチン酸デカグリセリルに変えてラウリル硫酸ナトリウムとした以外は実施例1と同様に液体口腔用組成物を得た。比較例3はカチオン性殺菌剤を除いた以外は実施例1と同様に液体口腔用組成物を得た。
〔評価〕
(1)調製直後の外観およびエマルション径の測定
得られた液体口腔用組成物を透明なガラス瓶にいれ、下記の基準で目視で観察した。エマルション径は、動的光散乱式粒径分布測定装置(HORIBA LB-550等)にて測定した。エマルション平均粒径が大きくなるほど外観の透明度が落ちている
○:均一分散しており、透明又は青白色の半透明(エマルション平均粒径が20〜150nm
△:均一分散はしているが、透明度の低い白濁(エマルション平均粒径>150nm)
×:油溶性分が分離
(2)保存安定性試験
得られた液体口腔用組成物を透明なガラス瓶にいれ、−5℃の恒温恒湿槽に1ヶ月間放置し、下記の基準で目視で観察した。
○:調製直後と比較して変わらない
△:調製直後と比較し、やや白濁又は分離がある
×:調製直後と比較し、明らかに白濁又は分離がある
(3)殺菌力
殺菌力の指標として希釈による最小発育阻止濃度(MIC)の測定を行った。測定方法は以下の通りである。
1.一定量の滅菌ハイドロオキシアパタイトビーズ(BDH社製)に滅菌唾液をコートし、その後リン酸滅菌緩衝食塩液(PBS)にて洗浄する。
2.洗浄後のハイドロオキシアパタイトビーズに下記の溶液処方を室温下で30分間反応させる。
3.反応終了後、溶液処方を除去し、PBSで洗浄後、BHI培地(ブレインハートインフュージョン培地:BD社製)を添加する。
4.ハイドロオキシアパタイトビーズごと2倍段階希釈系列を作成し、各段階毎にS.mutans菌(Streptococcus mutans JCM5705)を一定量添加後、37℃で24時間嫌気培養する。
5.菌の発育の有無を目視による濁度で判定し、希釈倍率による最小発育阻止濃度(MIC)を測定する。
なお、標準カチオン系殺菌剤溶液として0.01%塩化ベンゼトニウム水溶液を用い、下記の評価基準に従って各溶液処方の抗菌活性を評価した。
○:標準とほぼ同等のMICを有する
△:標準の1/8以下のMICを有する
×:標準の1/64以下のMICを有する
評価結果を表1に示す。
Figure 2009096724
Figure 2009096724
表1から明らかなように、本発明の特定の製法で得られた液体口腔用組成物は、製造直後の外観(透明性または青白色の半透明)に優れ、保存安定性に優れ、かつ殺菌力にも優れている。調製時の界面活性剤水溶液の濃度が低い比較例1は香料が分散できず油浮きが生じた。なお、エマルション径は測定できなかった。アニオン活性剤を用いた比較例2は、液体組成物は調製できるが殺菌力を示さなかった。カチオン殺菌剤を含まない比較例3も、液体組成物は調製できるが殺菌力を示さなかった。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)
    (A)油溶性香料
    (B)ポリグリセリン脂肪酸エステル
    (C)カチオン性殺菌剤
    (D)水
    を含有し、(B)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び(C)カチオン性殺菌剤の濃度10〜70質量%水溶液に(A)油溶性香料成分を混合した後に、他の成分と混合することにより得られるエマルションの平均粒径が20〜150nmである液体口腔用組成物。
  2. エタノールを0〜1質量%含有する請求項1に記載の液体口腔用組成物。
  3. (A)油溶性香料と(B)ポリグリセリン脂肪酸エステルの配合質量比率が1:1.5〜1:10である請求項1又2に記載の液体口腔用組成物。
  4. ポリグリセリン脂肪酸エステルが、グリセリン縮合度5〜12、脂肪酸の炭素数が10〜20である請求項1〜3のいずれかに記載の液体口腔用組成物。
  5. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)
    (A)メントールを含む油溶性香料 0.05〜2質量%
    (B)ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.001〜2質量%
    (C)カチオン性殺菌剤 0.001〜0.5質量%
    (D)水
    を含み、エタノールの含有量が1質量%以下である請求項1記載の液体口腔用組成物。
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