JP2009094211A - プリント配線板用金属板材およびその製造方法 - Google Patents

プリント配線板用金属板材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 例えば自動車用プリント配線板のような、きわめて過酷な温度・湿度等の環境下でも、プリント配線板用樹脂基材とプリント配線板用金属板材との接合についての高い耐久性や信頼性を維持することを可能とする、プリント配線板用金属板材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 このプリント配線板用金属板材1は、板状のプリント配線板用樹脂基材2と張り合わされる、最大厚さ100μm以上のプリント配線板用金属板材1であって、前記プリント配線板用樹脂基材2に対して張り合わされる表面に、当該表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝3を形成し、かつ粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子4を付着してなることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車用プリント配線板のような比較的大電流容量対応のプリント配線板などに好適なプリント配線板用金属板材およびその製造方法に関する。
比較的大電流容量を有することが要請される分野で、代表的なものとしては、いわゆる自動車エレクトロニクス分野があるが、自動車のエレクトロニクス化は近年、ますます進展しつつある。そのなかでも、例えばジャンクションボックスでは従来一般に大電流通電を行うためにバスバーが用いられている。このバスバーのような配電構造は、厳しい温度や湿度等の環境変化に対する耐久性が良好であるという特長を有しているが、その反面、空間的な制約が著しく、その制約に妨げられて設計の自由度が低くなる傾向にある。そこで、ジャンクションボックスの配線構造全体をプリント配線板化することが望まれる。但し、それを実現化するためには、厳しい使用環境下で比較的大電流を流し続けても断線や配線劣化等が生じる虞のない、耐久性が高くて信頼性に富んだプリント配線板を用いることが強く要請される。
プリント配線板は、板状またはシート状のガラスエポキシ基材の表面に銅箔または銅薄板を張り合わせてなる、いわゆる銅張基板を加工して製造される。その銅張基板は、例えばFR4(Flame Retardant Type4)のようなガラス繊維とエポキシ樹脂の複合材料からなる難燃性のプリント配線板用樹脂基材と、数10μm〜100μm程度の板厚の銅板材からなるプリント配線板用金属板材とを、ホットプレス法により全面的に接合して作製されるが、この接合をより確実なものとするためには、銅板材の表面全面に粗面化処理を施すことが望まれる。
そのような従来の粗面化処理の代表的な例としては、特開2004−200557号公報(特許文献1)によって提案された技術がある。
これは、比較的厚い0.1mm以上の厚さの金属板材の表面を、いわゆるハーフエッチングの要領で全面的に蝕刻することで、その金属板材を構成している金属の粒界に沿って平均粒径1μm〜30μm程度の多数の凸部からなる第一粗化面を形成し、さらにその粒界に沿って電界が集中することを利用して、電析により平均粒径0.1μm〜10μmの微粒子をその粒界に沿って集中的に付着させることで第二粗化面を形成する、というものである。
特開2004−200557号公報
しかしながら、上記のような特開2004−200557号公報にて提案された技術を以てしてもなお、例えば自動車用大電流対応のプリント配線板の場合のようなエンジンルーム内等の過酷な使用環境下では、樹脂基材と金属板材との接合力に関して耐久性が十分ではなく、金属板材を加工してなる回路や放熱材等が剥離してしまうという問題がある。
すなわち、上記の特開2004−200557号公報にて提案された技術では、金属板材を構成している金属材料の粒界に沿って電析により微粒子を適度に集中させて付着させているが、そのようにしてもなお、その粒界付近以外の部分では粒界の部分よりも微粒子が集中していない(微粒子の密度が必ずしも十分でない)ことなどから、必ずしも十分な接合力が得られず、自動車用途等の極めて過酷な使用環境下では、接合の耐久性が不足して金属板材の剥離や部分的剥れなどが発生する場合があった。
また、その他にも、例えば10μm以上〜100μm未満程度の薄い圧延銅箔について、その表面に粗化処理を施すことで、ポリイミドフィルム基材のような樹脂基材との接合の耐久性や信頼性を高くするという技術が種々提案されている。しかし、それらの技術はあくまでも厚さの極めて薄い圧延銅箔に適したものであるため、板厚100μm以上の厚い金属板材に適用することは実際上困難ないし不可能であった。
本発明は、このような問題に鑑みて成されたもので、その目的は、例えば自動車用プリント配線板のような、きわめて過酷な温度・湿度等の環境下でも、プリント配線板用樹脂基材とプリント配線板用金属板材との接合についての高い耐久性や信頼性を維持することを可能とする、プリント配線板用金属板材およびその製造方法を提供することにある。
本発明の第1のプリント配線板用金属板材は、板状のプリント配線板用樹脂基材と張り合わされる、最も厚い部分の厚さ100μm以上のプリント配線板用金属板材であって、前記プリント配線板用樹脂基材に対して張り合わされる表面に、当該表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝を形成し、かつ粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子を付着してなることを特徴としている。
本発明の第2のプリント配線板用金属板材は、上記第1のプリント配線板用金属板材において、前記微粒子が、Cu、Ni、Zn、Co、Fe、Mo、Wのうちのいずれか1つの金属元素からなる材料または2以上の金属元素を組み合わせた材料からなるものであることを特徴としている。
本発明の第3のプリント配線板用金属板材は、上記第1または第2のプリント配線板用金属板材において、前記微粒子の粒径が、前記Rzの値に対して5%以上〜50%以下であることを特徴としている。
本発明の第4のプリント配線板用金属板材は、上記第1ないし第3のうちいずれかのプリント配線板用金属板材において、前記溝における前記微粒子の付着した面積が、当該溝の面積の3%以上〜60%以下であることを特徴としている。
本発明の第5のプリント配線板用金属板材は、上記第1ないし第4のうちいずれかのプリント配線板用金属板材において、前記微粒子の、当該プリント配線板用金属板材全面に対する付着占有面積比率が、当該プリント配線板用金属板材の全面積の60%以上〜95%以下であることを特徴としている。
本発明の第1のプリント配線板用金属板材の製造方法は、板状のプリント配線板用樹脂基材に対して張り合わされる、最も厚い部分の厚さ100μm以上のプリント配線板用金属板材の製造方法であって、前記プリント配線板用金属板材における、前記プリント配線板用樹脂基材に対して張り合わされる表面に、当該表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝を形成する第1の粗面化工程と、前記第1の粗面化を施してなる表面に、粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子を付着させる第2の粗面化工程とを含むことを特徴としている。
本発明の第2のプリント配線板用金属板材の製造方法は、上記第1のプリント配線板用金属板材の製造方法において、前記第2の粗面化工程を、エッチング、ショットブラスト、電気粗化めっきのうちのいずれか1つまたは2つ以上の組み合わせにより行うことを特徴としている。
本発明の第3のプリント配線板用金属板材の製造方法は、上記第1または第2のプリント配線板用金属板材の製造方法において、前記第1の粗面化処理および第2の粗面化処理を施した後、さらにNiめっき、Znめっき、クロメート処理、シランカップリング処理のうちのいずれか1つまたは2つ以上を組み合わせた処理を施すことを特徴としている。
また、プリント配線板用金属板材自体の金属板材としては、一般に最もよく用いられる銅板材などが好適である。但し、これのみには限定されないことは勿論である。この他にも、例えばアルミニウム板にも適用可能である。さらに、近年では金属と有機材料とを組み合わせた熱伝導率の高いハイブリット複合材の開発等も行われており、このような材料に対して同様の処理を施すことも可能である。
本発明によれば、最大厚さ100μm以上のプリント配線板用金属板材における、プリント配線板用樹脂基材に対して張り合わされる表面に、その表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝を形成し、かつ粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子を付着させるようにしたので、プリント配線板用樹脂基材がプリント配線板用金属板材の溝の深さ方向に立体的に食い込むと共に、微粒子の付着による表面の凹凸にもプリント配線板用樹脂基材が食い込んで、極めて強力に接合されることとなる。その結果、プリント配線板用樹脂基材とプリント配線板用金属板材との接合についての高い耐久性や信頼性を維持することが可能となる。
また、特に、微粒子の粒径を、プリント配線板用金属板材の表面のRzの値に対して5%以上〜50%以下の大きさとすることにより、溝付近における微粒子の存在に因って妨げられることなく、さらに確実に、プリント配線板用金属板材の溝の深さ方向にプリント配線板用樹脂基材を立体的に食い込ませるようにすることができ、これによりプリント配線板用樹脂基材とプリント配線板用金属板材との接合についての高い耐久性や信頼性をさらに確実に維持することが可能となる。
また、特に、溝における微粒子の付着する面積を、その溝の面積の3%以上〜60%以下とすることにより、溝付近における微粒子の存在に因って妨げられることなく、さらに確実に、プリント配線板用金属板材の溝の深さ方向にプリント配線板用樹脂基材を立体的に食い込ませるようにすることができ、これによりプリント配線板用樹脂基材とプリント配線板用金属板材との接合についての高い耐久性や信頼性をさらに確実に維持することが可能となる。
また、微粒子のプリント配線板用金属板材全面に対する付着占有面積比率を、そのプリント配線板用金属板材の全面積の60%以上〜95%以下とすることにより、溝付近における微粒子の存在に因って妨げられることなく、さらに確実に、プリント配線板用金属板材の溝の深さ方向にプリント配線板用樹脂基材を立体的に食い込ませるようにすることができると共に、プリント配線板用金属板材の表面全体におけるプリント配線板用樹脂基材の接合力を増強することができ、これによりプリント配線板用樹脂基材とプリント配線板用金属板材との接合についての高い耐久性や信頼性をさらに確実に維持することが可能となる。
また、プリント配線板用金属板材に第1の粗面化処理および第2の粗面化処理を施した後、さらにNiめっき、Znめっき、クロメート処理、シランカップリング処理のうちのいずれか1つまたは2つ以上を組み合わせた処理を施すことにより、プリント配線板用樹脂基材とプリント配線板用金属板材との接合についてのさらなる高い耐久性や信頼性を、確実に維持することが可能となる。
以下、本実施の形態に係るプリント配線板用金属板材およびその製造方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るプリント配線板用金属板材の積層構造を示す図、図2は、その主要な製造工程を示す図、図3は、本発明の一実施の形態に係るプリント配線板用金属板材の作用における比較例として、プリント配線板用金属板の表面に溝が形成されておらず平坦な場合の表面構造(a)および溝が微粒子で埋まった状態の場合の表面構造(b)を模式的に示す図である。
本実施の形態に係るプリント配線板用金属板材1は、図1に示したように、プリント配線板用樹脂基材2の表面に、ホットプレス法などの熱圧着プロセスによって、強固に接合されている。
プリント配線板用金属板材1a(配線パターン層とも呼ぶ)は、第1の粗面化処理および第2の粗面化処理を施された後、プリント配線板用樹脂基材2の配線形成側の表面に接合され、さらにフォトエッチング法などによってパターニング加工されて、配線パターン層となっている。
プリント配線板用金属板材1b(ヒートシンク層とも呼ぶ)は、第1の粗面化処理および第2の粗面化処理を施された後、プリント配線板用樹脂基材2の配線形成側とは反対側の(裏面側の)表面に接合されて、ヒートシンク層となっている。
プリント配線板用金属板材1aの金属材料としては、例えば自動車用プリント配線板の配線パターン層として要求される、限られたスペース内で(すなわち限られた配線幅で)比較的大電流を安定的に流すことが可能な電流容量を確保するために、100μm以上の厚さのプリント配線板用銅系板材が好適に用いられる。
プリント配線板用金属板材1bの金属材料としては、ヒートシンク層として要求される放熱特性を確保するために、プリント配線板用金属板材1aの金属材料と同様に100μm以上の厚さのプリント配線板用銅系板材が好適に用いられる。
これらプリント配線板用金属板材1における、プリント配線板用樹脂基材2に対して張り合わされる表面には、第1の粗面化処理として、図2(b)に模式的に示したように、その表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるような溝3が形成されている。これは、換言すれば、プリント配線板用金属板材1の表面における十点平均表面粗さRzを1.0μm以上〜10μm以下とするような深さおよび密度に設定された多数の溝3が、そのプリント配線板用金属板材1の表面に設けられている、ということである。
さらに、プリント配線板用金属板材1における、プリント配線板用樹脂基材2に対して張り合わされる表面には、第2の粗面化処理として、図2(c)に模式的に示したように、粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子4が付着されている。この微粒子4は、Cu(銅)、Ni(ニッケル)、Zn(亜鉛)、Co(コバルト)、Fe(鉄)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)のうちの、いずれか1または2以上の金属元素を組み合わせた材料からなるものである。この微粒子4の粒径は、プリント配線板用金属板材1の表面のRzの値に対して、5%以上〜50%以下の大きさに設定されている。この微粒子4の分布密度は、プリント配線板用金属板材1の全面積の60%以上〜95%以下となるように調節されており、かつ、特に溝3の内部におけるこの微粒子4の付着面積が溝3内の面積の3%以上〜60%以下となるように調節されている。ここで、溝3内の面積とは、その溝3の側面3aおよび底面3bを含む全表面積を言う。
プリント配線板用樹脂基材2は、例えばFR4(Flame Retardant Type4)のようなガラス繊維とエポキシ樹脂の複合材料からなる難燃性の樹脂材料であ
る。このプリント配線板用樹脂基材2の表面に、第1の粗面化処理および第2の粗面化処理を施してなるプリント配線板用金属板材1が、ホットプレス法などによって熱圧着されて、両者が強固に接合される。
上記のプリント配線板用金属板材1の製造工程における、特に第1の粗面化処理工程および第2の粗面化処理工程は、図2に示したような流れで行われる。
まず、図2(a)に示したような未処理の状態の銅系板材1cを用意する。この銅系板材1cの表面に、図2(b)に示したように、溝3を形成する。この溝3は、この溝3を形成してなるプリント配線板用金属板材1の表面のRz(十点平均表面粗さ)が1.0μm以上〜10μm以下となるように、深さおよび密度(プリント配線板用金属板材1の表面における単位面積当たりの本数または面積比率)を設定されて、ショットブラスト法、電気粗めっき法、エッチング法、あるいは機械的ラビング法などによって形成される。
第1の粗面化処理で上記のようにプリント配線板用金属板材1の表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝3を形成するのは、その溝3の深さ方向にプリント配線板用樹脂基材2の樹脂を立体的に食い込ませることによって、プリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2との間での強固な接合力を確保することを目的としている。この目的と照合すると、Rzが1.0μm未満の場合には、溝3の深さが浅いため、十分な接合力を確保することができない。このため、Rzは1.0μm以上であることが望ましい。
また逆に、Rzが10μm超の場合には、溝3が余りにも深くなり過ぎてしまう傾向にある。このため、溝3の深さ方向に完全にはプリント配線板用樹脂基材2の樹脂が入り込むことが困難となり、その溝3の底部付近にいわゆるボイド(樹脂が完全には充填できなかった空隙)が生じる。そうすると、そのボイドに残された空気や水蒸気が、加熱時に膨張して甚だしくは配線板を破損させたり、徐々に表面方向へと滲み出してきて配線パターン層の銅を腐食させたりする虞が高くなる。このため、Rzは10μm以下であることが望ましい。
上記のようにしてプリント配線板用金属板材1における、第1の粗面化処理を施した表面に、図2(c)に示したように、第2の粗面化処理として、粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子4を、プリント配線板用金属板材1の全面積に対して60%以上〜95%以下の面内分布密度となり、かつ溝3の内部におけるこの微粒子4の付着面積が溝3内の面積の3%以上〜60%以下となるように、例えば電気めっき法等により、微粒子4を付着させる。この微粒子4を、第1の粗面化処理が施されたプリント配線板用金属板材1の表面に付着させるのは、この微粒子4の付着によってプリント配線板用金属板材1の表面に形成される微小な凹凸によってプリント配線板用樹脂基材2との接合面積をさらに増大させることを、目的としている。このように接合面積を増大させることで、上記の溝3による接合力の増強作用と相まって、プリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2との極めて強固な接合を実現することが可能となるのである。
このような電気めっき法によりプリント配線板用金属板材1の表面に付着させる微粒子4としては、Cu、Ni、Zn、Co、Fe、Mo、Wのうちのいずれか1または2以上の金属元素を組み合わせた材料からなるものが望ましい。但しこれらのみには限定されないことは言うまでもない。
ここで、図3(a)に模式的に示したように、仮にプリント配線板用金属板材1の表面に溝3が形成されていなかった場合(第1の粗面化処理が施されていなかった場合)について考えると、微粒子4はプリント配線板用金属板材1の平滑な表面上にほぼ均一に付着することとなるが、溝3が形成されていないので、その深さ方向への立体的な樹脂の食い込みが全くないため、本実施の形態に係るプリント配線板用金属板材1と比較すると、そ
の接合力は極めて小さなものとなってしまう。
他方、本実施の形態に係るプリント配線板用金属板材1のように溝3を形成した場合には、その溝3によって接合力が飛躍的に増大することは既述の通りであるが、しかしその反面、図3(b)に模式的に示したように、溝3の淵(エッジ)の部分に微粒子4の付着が集中する傾向にある。これは、微粒子4をプリント配線板用金属板材1の表面に付着させる際に、溝3の淵のエッジ部分に、いわゆるエッジ効果によって電界が集中し、その部分に集中的に微粒子4が付着するためである。このように溝3の淵の部分に微粒子4が集中して付着すると、その溝3の淵すなわち入り口の部分が微粒子4に因って塞がれてしまい、プリント配線板用樹脂基材2の樹脂が溝3の深さ方向へと食い込むことが困難になる虞がある。
このような観点から、微粒子4の粒径は、最大4.0μm以下であることが望ましい。但し、逆に粒径が余りにも小さいと、その微粒子4自体のプリント配線板用金属板材1の表面への付着力が不足して脱落しやすくなってしまう。このため、微粒子の粒径は、最小0.2μm以上であることが望ましい。
また、上記と同様の観点から、微粒子4の粒径は、プリント配線板用金属板材1の表面のRzの値に対して、5%以上〜50%以下の大きさに設定することが望ましい。すなわち、微粒子4の粒径がRz(すなわち概ね溝3の深さの平均値)の50%超であると、微粒子4が溝3内を塞いでしまう虞が高くなり、かつ粒径がRzの5%未満であると、その、微粒子4がプリント配線板用金属板材1の表面から脱落する虞が高くなるからである。
また、上記と同様の観点から、溝3の内部における微粒子4の付着面積を、溝3内の面積の3%以上〜60%以下とすることが望ましい。
また、プリント配線板用金属板材1の表面全体における微粒子4の面内分布密度を、プリント配線板用金属板材1の全面積のとすることが望ましい。これは、プリント配線板用金属板材1の表面全体における微粒子4の面内分布密度が60%未満であると、プリント配線板用樹脂基材2との接合面積の増大効果が十分には得られなくなる虞が高くなり、95%超であると上記のように微粒子4が溝3内を塞いでしまう虞が高くなるからである。
このような本実施の形態に係るプリント配線板用金属板材およびその製造方法によれば、最大厚さ100μm以上のプリント配線板用金属板材1における、プリント配線板用樹脂基材2に対して張り合わされる表面に、第1の粗面化処理として、そのプリント配線板用金属板材1の表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝3を形成し、かつ第2の粗面化処理として、粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子4を付着させるようにしたので、プリント配線板用樹脂基材2がプリント配線板用金属板材1の溝3の深さ方向に立体的に食い込むと共に、微粒子4の付着によるプリント配線板用金属板材1の表面の凹凸にもプリント配線板用樹脂基材2の樹脂が食い込んでその接合面積が大きくなり、プリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2とが極めて強力に接合されることとなる。その結果、プリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2との接合についての高い耐久性や信頼性を維持することが可能となる。
また、上記の微粒子4を、Cu、Ni、Zn、Co、Fe、Mo、Wのうちのいずれか1または2以上の金属元素を組み合わせた材料からなるものとすることにより、プリント配線板用金属板材1の表面に対して付着可能な微粒子4を簡易な電気めっきプロセスによって付着させることができ、これによりプリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2との接合についての高い耐久性や信頼性を確実に維持することが可能となる。
また、微粒子4の粒径を、プリント配線板用金属板材1の表面のRzの値に対して5%以上〜50%以下の大きさとすることにより、溝3付近における微粒子4の存在に因って妨げられることなく、さらに確実にプリント配線板用金属板材1の溝の深さ方向にプリン
ト配線板用樹脂基材2の樹脂を立体的に食い込ませるようにすることができ、これによりプリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2との接合についての高い耐久性や信頼性を確実に維持することが可能となる。
また、溝3における微粒子4の付着する面積を、その溝3の面積の3%以上〜60%以下とすることにより、溝3内における微粒子4の存在に因って妨げられることなくさらに確実にプリント配線板用金属板材1の溝3の深さ方向にプリント配線板用樹脂基材2の樹脂を立体的に食い込ませるようにすることができ、これによりプリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2との接合についての高い耐久性や信頼性を確実に維持することが可能となる。
また、プリント配線板用金属板材1の表面全体における微粒子4の面内分布密度を、プリント配線板用金属板材1の全面積の60%以上〜95%以下とすることにより、プリント配線板用樹脂基材2との接合面積を効果的に増大することができると共に、溝3内における微粒子4の存在に因って妨げられることなくさらに確実にプリント配線板用金属板材1の溝3の深さ方向にプリント配線板用樹脂基材2の樹脂を立体的に食い込ませるようにすることができ、これによりプリント配線板用金属板材1とプリント配線板用樹脂基材2との接合についての高い耐久性や信頼性を確実に維持することが可能となる。
上記の実施の形態で説明したようなプリント配線板用金属板材1を製造し、それをプリント配線板用樹脂基材2の表裏ににホットプレス法により接合させて、各実施例のプリント配線板を作製した。また、比較例として、上記の実施の形態で説明した設定とは敢えて異なる設定としたプリント配線板用金属板材を製造し、それを用いて各比較例のプリント配線板を作製した。そして、それら各実施例および各比較例のプリント配線板の引き剥がし強度およびPCT(Pressure Cooker Test)24時間放置後の接合強度保持率を確認した。
図4は、各実施例および各比較例のプリント配線板の引き剥がし強度の計測方法について模式的に示す図であり、図5は、各実施例および各比較例のプリント配線板用金属板材に関する各種設定と、それを用いて作製された各プリント配線板の引き剥がし強度およびPCT後の接合強度保持率とを、纏めて示す図である。ここで、図5および以下の説明では、引き剥がし強度の単位は、[N/mm]で表すものとし、接合強度保持率の単位は、PCT前の接合強度に対するPCT後の接合強度の割合を[%]で表すものとした。
プリント配線板用金属板材1の銅板基材である銅系板材1cとしては、20cm×10cm×0.28mmの無酸素銅板を用いた。その表面を脱脂した後、12wt%の硫酸に30秒間浸潤させて表面の酸化膜を除去した。
そして第1の粗面化処理として、過酸化水素系エッチング液を用いてウェットエッチング法により、銅系板材1cの表面に溝3を形成し、その表面全体の表面粗さRzが0.8μm以上〜12μm以下の範囲内に収まる数値となるようにした。
より詳細には、各実施例については、実施例1、2、4がRz=4.5μm、実施例3がRz=6.5μmとなり、比較例1、3、4がRz=4.5μm、比較例5がRz=0.8μm、比較例6がRz=12μmとなるように、それぞれ溝3を形成した。比較例2については、この溝3は形成しない(すなわち第1の粗面化処理は敢えて施さない)ものとした。
続いて、第2の粗面化処理として、添加剤を加えた140g/Lの硫酸銅水溶液を用いて液温を40℃に保ちながら電流密度20A/dm〜50A/dmで電気粗化めっきを行って、粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子4を銅系板材1cの表面に付着
させた。
より詳細には、各実施例については、微粒子4の平均粒径は、実施例1、3では1.2μm、実施例2、4では2.3μmとした。また、電気銅めっきの電流密度および処理時間は、実施例1、3では30A/dmで9秒(図5では電気銅めっきBと表記)とし、実施例2、4では50A/dmで9秒(図5では電気銅めっきCと表記)とした。これらの電気銅めっきのプロセス条件の設定によれば、各実施例で付着される微粒子4は、プリント配線板用金属板材1の全面積に対して60%以上〜95%以下の面内分布密度となり、かつ溝3の内部における粒子4の付着密度が溝3内の全面積に亘って3%以上〜60%以下となった。
また、特に実施例4では、実施例2と同様の仕様で第1および第2の粗面化処理を施してなるプリント配線板用金属板材1の表面に、さらにNi−Co合金めっきおよびシランカップリング処理を施した。Ni−Co合金めっきは、めっき液として150g/LのNiSOおよび40g/LのCoSOを用いて、電流密度1.5A/dmで10秒間行った。その後、一般的な浸潤法によるシランカップリング剤処理を行った。
他方、各比較例については、微粒子4の平均粒径は、比較例2、5、6では1.2μm、比較例3では0.1μm、比較例4では4.1μmとした。また、電気銅めっきの電流密度および処理時間は、比較例2、5、6では30A/dmで9秒(図5では電気銅めっきBと表記)とし、比較例3では20A/dmで4秒(図5では電気銅めっきAと表記)とし、比較例4では50A/dmで15秒(図5では電気銅めっきDと表記)とした。比較例1については、微粒子4は付着させない(すなわち第2の粗面化処理は敢えて施さない)ものとした。これらの電気銅めっきのプロセス条件の設定によれば、比較例2、5、6の場合には、微粒子4の付着状態は、各実施例と同様に上記の実施の形態で説明したような各数値範囲を満たすものとなった。比較例3の場合には、電流密度および処理時間が不足して微粒子4の分布密度が不十分なものとなり、比較例4の場合には、電流密度および処理時間が過剰となり微粒子4の分布密度が過多となった。比較例1の場合には、既述したように、微粒子4は全く付着させていない。
ここで、上記の微粒子4の粒径の計測は、SEM(走査型電子顕微鏡)観察によって行った。具体的には、溝3付近の微粒子4を20個選び出して、その面積を検出し、それと等価な面積を有する真円の直径をそれぞれ算出し、それら20個の円の直径の平均値を、平均粒径とした。
このようにして製造された各実施例および各比較例のプリント配線板用金属板材1を、プリント配線板用樹脂基材2として日立化成(社名)製のGEA67−N(製品名)を用いてその表面にホットプレス法により接合させ、各実施例および各比較例のプリント配線板を作製した。そして、それら各実施例および各比較例のプリント配線板の引き剥がし強度およびPCT24時間放置後の接合強度保持率を確認する実験(計測)を行った。
引き剥がし強度の計測は、図4に模式的に示したような、T−ピール法(IPC−TM−650参照)により行った。すなわち、基材のプリント配線板用樹脂基材2の表裏両面にプリント配線板用金属板材1をホットプレス法によって接合させた後、表裏のプリント配線板用金属板材1を上下に各々引き剥がして、その引き剥がしに掛かる力を計測した。これによって計測された引き剥がし強度を通常の状態での接合強度とした。そして、PCT24時間放置後の各プリント配線板にも同様の引き剥がし強度計測を行い、それによって計測された接合強度の、通常の接合強度に対する割合を%で表記したものを、接合強度保持率とした。PCTは、温度121℃、湿度97%、圧力196kPaに設定して24時間行った。
目標値(合格基準値)としては、引き剥がし強度5.0N/mm以上、接合強度保持率
70%以上とした。
その結果は、図5に示したようなものとなった。
すなわち、各実施例のプリント配線板用金属板材1は、そのいずれも、目標である引き剥がし強度5.0N/mm以上および接合強度保持率70%以上の、両方を満たすことが確認された。
他方、比較例の場合には、そのいずれもが、目標の引き剥がし強度5.0N/mm以上および接合強度保持率70%以上のうちのいずれか一方または両方を満たすことができないことが確認された。
さらに詳細には、溝3による表面の粗さRzは実施例と同様の仕様に形成したが、微粒子4は全く付着していない、比較例1の場合には、引き剥がし強度および接合強度保持率の、どちらも目標値を満たさなかった。
微粒子4は付着しているが、溝3が全く形成されていない、比較例2の場合には、引き剥がし強度および接合強度保持率の、どちらも満たさない結果となった。
溝3による表面粗さRzは実施例と同様の仕様に形成したが、微粒子4の粒径が実施例の仕様よりも小さ過ぎる、比較例3の場合には、引き剥がし強度は目標値を達成できたが、接合強度保持率は満たさない結果となった。
溝3による表面粗さRzは実施例と同様の仕様に形成したが、微粒子4の粒径が実施例の仕様よりも大き過ぎる、比較例4の場合には、引き剥がし強度は目標値を達成できたが、接合強度保持率は満たさない結果となった。
微粒子4の粒径および分布密度等は実施例の仕様と同様であるが、溝3による表面粗さRzが実施例の仕様よりも小さ過ぎる、比較例5の場合には、引き剥がし強度は目標値を達成できたが、接合強度保持率は満たさない結果となった。
微粒子4の粒径および分布密度等は実施例の仕様と同様であるが、溝3による表面粗さRzが実施例の仕様よりも大き過ぎる、比較例6の場合には、引き剥がし強度は目標値を達成できたが、接合強度保持率は満たさない結果となった。
このような実験結果から、上記実施の形態で説明したような仕様で溝3を形成して表面粗さRzを調節すると共に微粒子4を付着してなる、各実施例のプリント配線板用金属板材1では、目標とした引き剥がし強度5.0N/mm以上および接合強度保持率70%以上の両方を達成することができることが確認された。
また、各比較例のプリント配線板用金属板材では、目標とした引き剥がし強度5.0N/mm以上および接合強度保持率70%以上のうちの一方または両方を満たすことができないことが確認された。
また、さらに、板厚100μmの板材、板厚1000μmの板材、および板厚3000μmの板材を用いて、上記実施例と同様の条件設定でプリント配線板を作製し実験を行った場合でも、上記の目標値を達成できた。
また、各実施例のプリント配線板用金属板材1の表面をSEMで観察すると、そのいずれにおいても、図2(c)に模式的に示したように、プリント配線板用樹脂基材2の樹脂がボイド等を生じることなく完全に食い込める適度な深さの溝3が形成されており、かつ微粒子4がその溝3の淵(入り口)を塞ぐことなく、溝3内にも適度な密度で付着していることが確認された。
これらの実験および観察ならびに考察の結果から、次のような結論が得られた。
表面粗さRzが小さ過ぎると、プリント配線板用金属板材1に対するプリント配線板用樹脂基材2の樹脂の食い込み(いわゆるアンカー効果)を十分に得ることが困難となり、逆に表面粗さRzが大き過ぎると、引き剥がし強度自体には問題はないが、PCT後の接合強度保持率が顕著に低下する。
微粒子4の粒径が小さ過ぎる、またはその分布密度が小さ過ぎると、十分な接合強度保持率を達成できない。また、特に溝3の淵の部分付近や溝3内における微粒子4の分布密度が大き過ぎる、または微粒子4の粒径が大き過ぎると、図3(b)に模式的に示したように、その微粒子4が溝3を塞いでしまうこととなり、プリント配線板用金属板材1に対するプリント配線板用樹脂基材2の樹脂の食い込みが妨げられて、PCT後の接合強度保持率が顕著に低下する。
第1の粗面化処理および第2の粗面化処理を施してなるプリント配線板用金属板材1に、さらにNi/Coめっきおよびシランカップリング処理を施すことにより、引き剥がし強度および接合強度保持率の両方を、さらに良好なものとすることができる。
以上のように、本実施例に係るプリント配線板用金属板材1によれば、上記のPCT実験のような極めて過酷な温度・湿度等の環境下でも、プリント配線板用樹脂基材2に対するプリント配線板用金属板材1の接合についての高い耐久性や信頼性を維持することが可能であることが確認された。
なお、上記の実施の形態および実施例では、プリント配線板用金属板材1自体の金属板材として、一般に最もよく用いられる銅板材を用いる場合について説明したが、これのみには限定されないことは勿論である。この他にも、例えばアルミニウム板等を用いることなども可能である。あるいは、例えば樹脂に対する表面濡れ性が銅板と同等の金属板材であれば、その他の材料からなる板材にも適用可能である。
また、実施例2で行ったNi/Coめっきおよびシランカップリング処理の他にも、例えばNiめっきのみ、Znめっきのみ、シランカップリング処理のみ、あるいはクロメート処理のみ、もしくはそれらの2つ以上の組み合わせ等を行うようにすることなども可能である。
本発明の一実施の形態に係るプリント配線板用金属板材の積層構造を示す図である。 図1に示したプリント配線板用金属板材の主要な製造工程を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るプリント配線板用金属板材の作用における比較例として、プリント配線板用金属板の表面に溝が形成されておらず平坦な場合の表面構造(a)および溝が微粒子で埋められている場合の表面構造(b)を模式的に示す図である。 各実施例および各比較例のプリント配線板の引き剥がし強度の計測方法について模式的に示す図である。 各実施例および各比較例のプリント配線板用金属板材に関する各種設定とそれを用いて作製された各プリント配線板の、接合強度およびPCT後の接合強度保持率とを纏めて示す図である。
符号の説明
1 プリント配線板用金属板材
2 プリント配線板用樹脂基材
3 溝
4 微粒子

Claims (8)

  1. 板状のプリント配線板用樹脂基材と張り合わされる、最も厚い部分の厚さ100μm以上のプリント配線板用金属板材であって、
    前記プリント配線板用樹脂基材に対して張り合わされる表面に、当該表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝を形成し、かつ粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子を付着してなる
    ことを特徴とするプリント配線板用金属板材。
  2. 請求項1記載のプリント配線板用金属板材において、
    前記微粒子が、Cu、Ni、Zn、Co、Fe、Mo、Wのうちのいずれか1つの金属元素からなる材料または2以上の金属元素を組み合わせた材料からなるものである
    ことを特徴とするプリント配線板用金属板材。
  3. 請求項1または2記載のプリント配線板用金属板材において、
    前記微粒子の粒径が、前記Rzの値に対して5%以上〜50%以下である
    ことを特徴とするプリント配線板用金属板材。
  4. 請求項1ないし3のうちいずれか1つの項に記載のプリント配線板用金属板材において、
    前記溝における前記微粒子の付着した面積が、当該溝の面積の3%以上〜60%以下である
    ことを特徴とするプリント配線板用金属板材。
  5. 請求項1ないし4のうちいずれか1つの項に記載のプリント配線板用金属板材において、
    前記微粒子の、当該プリント配線板用金属板材全面における付着占有面積比率が、当該プリント配線板用金属板材の全面積の60%以上〜95%以下である
    ことを特徴とするプリント配線板用金属板材。
  6. 板状のプリント配線板用樹脂基材に対して張り合わされる、最も厚い部分の厚さ100μm以上のプリント配線板用金属板材の製造方法であって、
    前記プリント配線板用金属板材における、前記プリント配線板用樹脂基材に対して張り合わされる表面に、当該表面の十点平均表面粗さRzが1.0μm以上〜10μm以下となるように溝を形成する第1の粗面化工程と、
    前記第1の粗面化を施してなる表面に、粒径0.2μm以上〜4.0μm以下の微粒子を付着させる第2の粗面化工程と
    を含むことを特徴とするプリント配線板用金属板材の製造方法。
  7. 請求項6記載のプリント配線板用金属板材の製造方法において、
    前記第2の粗面化工程を、エッチング、ショットブラスト、電気粗化めっきのうちのいずれか1つまたは2つ以上の組み合わせにより行う
    ことを特徴とするプリント配線板用金属板材の製造方法。
  8. 請求項6または7記載のプリント配線板用金属板材の製造方法において、
    前記第1の粗面化処理および前記第2の粗面化処理を施した後、さらにNiめっき、Znめっき、クロメート処理、シランカップリング処理のうちのいずれか1つまたは2つ以上を組み合わせた処理を施す
    ことを特徴とするプリント配線板用金属板材の製造方法。
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