JP2009091873A - プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部におけるグラウト材の一括充填工法及び充填用治具 - Google Patents

プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部におけるグラウト材の一括充填工法及び充填用治具 Download PDF

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Tetsushi Miyoshi
徹志 三好
Daisuke Saegusa
大介 三枝
Tadahiro Kakizawa
忠弘 柿沢
Hiroshi Kodaira
泰士 小平
Eisaku Kawai
栄作 河合
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Abstract

【課題】プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部におけるグラウト材の一括充填工法及び充填用治具を提供する。
【解決手段】梁部材1に形成した貫通孔4に上位側の柱部材2の下面に突設する柱主筋5を貫通させて、下位側の柱部材3の柱頭部に設けたスリーブ継手6の内部へ柱主筋5を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、梁部材1と上下の柱部材2、3との間に形成した目地部X、Yの外周を目地止めする工程と、内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具10を、その開口部が前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aを覆うように位置決めする工程と、充填用治具10内にグラウト材8を供給し、各注入孔6aへほぼ同時にグラウト材8を注入して、各スリーブ継手6の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記目地部Xへグラウト材8を連続して充填し、目地部Xの上方に設けた空気抜き孔9からグラウト材8の溢れを確認する工程とから成る。
【選択図】図1

Description

この発明は、プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部に実施するグラウト材の一括充填工法及び充填用治具の技術分野に属し、更に言えば、プレキャスト鉄筋コンクリート柱部材の接合部内に設けられた柱主筋のスリーブ継手の内部にグラウト材を注入して接合するグラウト材の一括充填工法及び充填用治具に関する。
ここでスリーブ継手とは、2本の柱主筋(鉄筋)が対向するように挿入され、その内部にグラウト材を充填して対向する柱主筋同士を連結するのに供される筒状部材を云う。
特許文献1には、プレキャスト鉄筋コンクリート部材同士の接合部に実施するグラウト材の注入工法に係る技術が開示されている。また、特許文献2〜5には、プレキャスト鉄筋コンクリート部材と、上面から柱主筋が突設したコンクリートスラブ等の構造物との接合部におけるグラウト材の注入工法に係る技術が開示されている。さらに、特許文献6には、プレキャスト鉄筋コンクリート柱部材と、その上面に設置する接合部材(PCaキャピタル)との接合部に実施するグラウト材の注入工法に係る技術が開示されている。
前記特許文献1に係る技術は、前記特許文献2〜5に係る技術、及び特許文献6に係る技術と相違して、グラウト材を注入するスリーブ継手(シース)の上方に目地部を形成する構造であるが故に、前記スリーブ継手内にグラウト材を一度に連続して充填しようとすると、下記する問題があった。
即ち、前記特許文献1の段落[0005]、[0006]及び図4に開示しているように、プレキャスト鉄筋コンクリート部材20の主筋24の本数が多くなるに伴い、グラウト材25が必ずしも各シース23内に同じ高さを維持しながら充填されるとは限らず、このため、先に上の目地部bまで充填されたシース23内のグラウト材が周囲に溢れ、他のシース23内に上から充填されることになる。その際、空気を巻き込む等して確実なグラウト材の注入ができず、接合部の強度を十分に発揮できない等、品質の確保が困難であり、前記シース23内にグラウト材25を一度に連続して充填することは現実的には実施できなかった。
そこで、従来は、1本のシース23(スリーブ継手)にグラウト材25を注入し、目地部bを覗きながらグラウト材25の充填完了を確認する工程を、シース23の本数に応じて繰り返し行い、すべてのシース23の充填作業が完了した後、目地部bの目地周りを、水量を減じて成形性を高めたグラウト材等の栓部材でシールし、目地周りが硬化したことを確認した後に、当該目地部bにグラウト材を注入して実施するほかなかった。
しかしながら、この従来工法によると、下記する問題があった。
1)目地部を覗きながらグラウト材の充填完了を確認する工程をシースの本数に応じて繰り返し行なわねばならず、手間が掛かり、作業性が非常に悪かった。
2)目地部が狭い場合や、シースが過剰充填となり目地部にグラウト材が盛り上がった場合には、目地部へのグラウト材の充填時の障害となっていた。
3)グラウト材の注入箇所が、シースの下端部からと、目地部からの2箇所となり、充填箇所が梁部材を跨いで天井部分と床上部分と異なるため、足場の設置作業や撤去作業、資材の移動など、手間が掛かり、施工性が悪く、不経済であった。
4)特に床上部分では、床上のコンクリートが打設されない段階で充填作業を行う場合があり、限定された作業スペース、又は煩雑な作業環境におけるグラウト材の製造・品質管理が必要となり、工期が遅延したり、品質や安全性に問題を生じる虞があった。
ちなみに、この問題は、梁部材の上下に柱部材を設けて成るプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部について、主筋のスリーブ継手を、上位側の柱部材の柱脚部に設けて実施する場合と(所謂串刺し工法、特許文献1の図3参照)、梁部材の内部に設けて実施する場合と(同図2参照)、下位側の柱部材の柱頭部に設けて実施する場合(所謂逆串刺し工法、本願明細書の図1参照)のすべてに共通して生ずる問題である。
前記問題を踏まえ、特許文献1に係る技術は、梁部材2の上下に柱部材1、3を設置し、梁部材2に形成した複数の貫通孔4に柱部材1、3に突設した複数の主筋4をそれぞれ通し、各貫通孔4の上端部に栓部材8を取り付けて各貫通孔4の上端部をそれぞれ塞ぎ、梁部材2と上階側の柱部材3との接合部(目地部b)にはその周囲からグラウト材6を充填し、梁部材2と下階側の柱部材1との接合部(目地部a)および各貫通孔4内にはグラウト材6を、梁部材2と下階側の柱部材1との接合部(目地部a)の周囲から一度に充填し、その際、前記グラウト材6が各貫通孔4内に下から上方に徐々に嵩を増しながら充填されると同時に各貫通孔4内の空気が空気抜き孔から排出されるようにしている(請求項1、及び図1参照)。
この特許文献1に係る技術によると、貫通孔4の上端部を塞いで実施するので、貫通孔4内のグラウト材6の充填量(充填高さ)にばらつきが生じたとしても、先に一杯になった貫通孔4内のグラウト材6が、他の貫通孔に上方から流れ込むことはない。よって、貫通孔(シース)4内に充填するグラウト材が空気を巻き込む虞はない。また、目地部bを覗きながらグラウト材6の充填完了を確認する工程を貫通孔4の本数に応じて繰り返し行なう手間も省力化することができ、貫通孔4が過剰充填となり目地部にグラウト材6が盛り上がることもない。よって、上記問題1)及び2)についてはほぼ解消したと云える。
特許第3362720号公報 特開2000−352110号公報 特開2003−301526号公報 特開2004−278211号公報 特開2005−139730号公報 特開2005−207084号公報
特許文献1に係る技術は、上記問題1)及び2)をほぼ解消しているものの、梁部材2の下面に形成した目地部aからのグラウト材の充填作業と、梁部材2の上面に形成した目地部bからのグラウト材の充填作業をそれぞれ行わねばならず、上記問題3)及び4)が依然として解消されていない。
本発明の目的は、少なくとも一側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を用いてグラウト材の充填作業を一括して行い得ることにより、スリーブ継手(シース)内のグラウト材が周囲に溢れ、他のスリーブ継手に上から充填され空気を巻き込む不都合がなく、目地部を覗きながらグラウト材の充填完了を確認する工程をスリーブ継手の本数に応じて繰り返し行う必要もなく、資材の移動などの手間も大幅に省力化でき、施工性がよく、非常に経済的な、プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部におけるグラウト材の一括充填工法及び充填用治具を提供することにある。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係るグラウト材の一括充填工法は、
プレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法であって、
前記梁部材に形成した複数の貫通孔に、上位側の柱部材の下面に突設する複数の柱主筋をそれぞれ貫通させて、下位側の柱部材の柱頭部に設けた複数のスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
前記梁部材の上面部及び下面部と上下の柱部材との間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めする工程と、
内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記スリーブ継手に設けたグラウト材の注入孔を覆うように、下位側の柱部材の側面に密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して各スリーブ継手の内部をほぼ同等に嵩を増しながら梁部材の上面部に形成した目地部へグラウト材を連続して充填し、同目地部の上方に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする。
請求項2に記載した発明に係るグラウト材の一括充填工法は、プレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法であって、
前記梁部材に形成した複数の貫通孔に、下位側の柱部材の上面に突設する複数の柱主筋をそれぞれ貫通させて、上位側の柱部材の柱脚部に設けた複数のスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
前記梁部材の上面部及び下面部と上下の柱部材との間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めすると共に、前記梁部材の下面部の目地止め部材に複数のグラウト材の注入孔を形成する工程と、
少なくとも内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記注入孔を覆うように、梁部材と下位側の柱部材とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して梁部材に形成した各貫通孔の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記スリーブ継手の上端へグラウト材を連続して充填し、同スリーブ継手に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする。
請求項3に記載した発明に係るグラウト材の一括充填工法は、プレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法であって、
前記梁部材に形成した複数の貫通孔に、上下位の柱部材の下面及び上面に突設する複数の柱主筋をそれぞれ通して、梁部材の内部に設けたスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
梁部材の上面部及び下面部と上下の柱部材との間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めすると共に、前記梁部材の下面部の目地止め部材に複数のグラウト材の注入孔を形成する工程と、
少なくとも内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記注入孔を覆うように、梁部材と下位側の柱部材とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入し、梁部材に形成した各貫通孔の内部をほぼ同等に嵩を増しながら梁部材の上面部に形成した目地部へグラウト材を連続して充填し、同目地部の上方に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする。
請求項4に記載した発明に係るグラウト材の一括充填工法は、プレキャスト鉄筋コンクリート製の柱部材同士を上下に接合するグラウト材の一括充填工法であって、
前記上位側の柱部材の下面に複数の柱主筋を突設させて、下位側の柱部材に設けた複数のスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱部材同士の接合部を組み立てる工程と、
柱部材同士の間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めする工程と、
内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記スリーブ継手に設けたグラウト材の注入孔を覆うように、下位側の柱部材の側面に密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して各スリーブ継手の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記目地部へグラウト材を連続して充填し、同目地部の上方に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする。
請求項5に記載した発明に係るグラウト材の一括充填工法は、プレキャスト鉄筋コンクリート製の柱部材同士を上下に接合するグラウト材の一括充填工法であって、
下位側の柱部材の上面に複数の柱主筋を突設させて、上位側の柱部材の柱脚部に設けたスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱部材同士の接合部を組み立てる工程と、
柱部材同士の間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めすると共に、前記目地止め部材に複数のグラウト材の注入孔を形成する工程と、
内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記注入孔を覆うように、上下の柱部材の側面を跨いで密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して各スリーブ継手の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記スリーブ継手の上端へグラウト材を連続して充填し、同スリーブ継手に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載したグラウト材の一括充填工法において、前記充填用治具は、柱部材の側面に取り付けたアンカーにより位置決めすること、又は充填用治具の外周にチェーンブロック等の紐状部材を巻き付けて位置決めすることを特徴とする。
請求項7に記載した発明に係るグラウト材の充填用治具は、グラウト材の一括充填工法に使用する充填用治具であって、グラウト材の充填用治具は、少なくとも内側面部に開口部を有する水平方向に細長い箱形形状であり、グラウト材の注入用ホースを介してグラウトポンプと連通する構成であることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、請求項7に記載したグラウト材の充填用治具において、充填用治具の短手方向の縦断面形状は、コ字形状、又はL字形状であることを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、請求項7又は8に記載したグラウト材の充填用治具において、充填用治具は、プレキャスト鉄筋コンクリート部材の側面形状に沿って湾曲可能な構成であることを特徴とする。
請求項10に記載した発明は、請求項7〜9のいずれか一に記載したグラウト材の充填用治具において、充填用治具におけるプレキャスト鉄筋コンクリート部材の側面に密着する部位に、同側面との密着性を高める緩衝材が設けられていることを特徴とする。
請求項11に記載した発明は、請求項7〜10のいずれか一に記載したグラウト材の充填用治具において、充填用治具には、開閉可能な減圧口が設けられていることを特徴とする。
請求項12に記載した発明は、請求項7〜11のいずれか一に記載したグラウト材の充填用治具において、充填用治具に設けた開口部は、グラウト材の注入孔とほぼ一致する部位のみ開口されていることを特徴とする。
請求項1〜請求項12に係るプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部に実施するグラウト材の一括充填工法及び充填用治具によれば、グラウト材の充填作業を一括して(一工程で)行い得るので、従来と比して、足場の設置作業や撤去作業、資材の移動などを大幅に省力化でき、施工性がよく、非常に経済的である。もちろん、前記各スリーブ継手内をほぼ同時に同量ずつ嵩を増すように充填することができるため、グラウト材の充填量(充填高さ)にばらつきが生じることもなく、よって、他のスリーブ継手内に上方から流れ込む虞も一切ない。また、スリーブ継手内の過剰充填による目地部の狭小化に伴う充填不良を回避することができ、品質に優れた接合部を実現できる。
本発明に係るプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部におけるグラウト材の一括充填工法及び充填用治具は、上述した発明の効果を奏するべく、以下のように実施される。
図1A、Bは、請求項1に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法の実施例を示している。
このグラウト材の一括充填工法は、梁部材1に鉛直方向に形成した複数(図示例では12個)の貫通孔4に、上位側の柱部材2の下面に突設する複数(図示例では12本)の柱主筋5をそれぞれ貫通させて、下位側の柱部材3の柱頭部に設けたスリーブ継手6の内部へ前記柱主筋5を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
前記梁部材1の上面部及び下面部と上下の柱部材2、3との間にそれぞれ形成した目地部X、Yの外周を目地止め部材7により目地止めする工程と、
内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具10を、その開口部が前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6a(一例として、口径22mm)を覆うように、下位側の柱部材3の側面に密着させて位置決めする工程と(図2と図3も参照)、
前記充填用治具10内にグラウト材の注入用ホース11を通じてグラウト材8を供給することにより、各注入孔6aへほぼ同時にグラウト材8を注入して、図4A〜Cに段階的に示したように、各スリーブ継手6の内部をほぼ同等に嵩を増しながら梁部材1の上面部に形成した目地部Xへグラウト材8を連続して充填し、同目地部Xの上方に設けた空気抜き孔9からグラウト材8の溢れを確認する工程とから成る(請求項1記載の発明)。
前記柱部材2、3の内部にそれぞれ配筋した柱主筋5は、同柱部材2、3の外周部に沿って、平面方向から見て一致する配置に計12本ずつバランスよく配設して実施している。なお、前記柱主筋5の本数及び配置間隔は勿論これに限定されず、使用するプレキャスト鉄筋コンクリート部材の大きさや構造設計に応じて適宜設計変更される。ちなみに、図6B、Cは、20本の柱主筋5をバランス良く配筋した場合の実施例を示している。なお、前記梁部材1に設ける貫通孔4にはシースを配設して実施することもできる。
前記目地止め部材7は一般に、グラウト材の水量を減じて成形性を高めたものを用いている。ただし、前記目地止め部材7はグラウト材に限定されるものではなく、目地周りに沿って枠状に形成でき、充填するグラウト材8の漏出を防止可能であれば、鋼製、木製その他の止水性及び耐圧性を有する部材でも同様に実施できる。また、前記目地周りに沿ってエアチューブ(商品名:千代田通商(株)製)を巻き付けて実施することもできる。以下に説明する実施例についても同様の技術的思想とする。
前記一括充填工法には、例えば図2に示したようなグラウト材の充填用治具10が好適に使用される。この充填用治具10は、内側面部に開口部を有する水平方向に細長い箱形形状であり、グラウト材の注入用ホース11を介してグラウトポンプ20(図1B参照)とを連通する構成で実施されている(請求項7記載の発明)。ちなみに、図1B中の符号21は、分岐部を示している。当該分岐部21は、グラウト材8による閉塞を生じない程度に十分大きく、かつ、解体及び清掃を容易にできる構造とする。また、グラウト材の注入用ホース11は、前記充填用治具10の長手方向ほぼ中央部に設けられ、顕著な圧力損失を生じない仕様(種類・大きさ)とし、必要に応じて吐出圧の大きいグラウトポンプ20を使用することに留意する。
本実施例で使用するグラウト材8は、一例としてSSモルタル(商品名:日本スプライススリーブ(株)製)を使用し、水量はJ14漏斗流下時間6秒を想定した3.9kgとした。実験時の雰囲気温度は20℃である。グラウト材8の吐出量は6.8リットル/分で行った。ちなみに、グラウト材8を吐出する作業に先行して、グラウト材の充填用治具10、グラウト材の注入用ホース11、グラウトポンプ20、分岐部21、及びスリーブ継手6の内部に十分に水湿しを行うことが作業上好ましい。
具体的に、前記充填用治具10は、図1A、B及び図2に示したように、内側面部に開口部を有する水平方向に細長い、縦断面コ字形状の箱形に形成して実施している(請求項8記載の発明)。本実施例では化粧合板で製作しているがこれに限定されず、鋼板等でも同様に実施できる。前記充填用治具10は、当該治具10の内壁部とグラウト材8との摩擦抵抗がグラウト流に干渉しない程度に十分に大きく、かつ、グラウト材の圧送時の圧力に対する耐力を保有するものとする。ただし、グラウト材の充填用治具10は、作業性を考慮するとできるだけ軽量な部材で構成することが好ましい。また、グラウト材の充填用治具10の損傷を軽減し、かつ、その内壁部の摩擦を極小化するべく、当該内壁部にウレタンシート等を貼り付けて実施することが好ましい。
前記充填用治具10の寸法は、グラウト材8圧送時の前記内壁部とグラウト材8との摩擦の影響が顕在化せず、かつ、グラウト材の注入用ホース11近傍とグラウト材の充填用治具10の両端部のグラウト高さの差がグラウト材の圧送速度に影響しない範囲で十分に小さい値とすることが好ましい。よって、前記充填用治具10の内壁部の仕上げ、グラウト材8の可塑性、作業環境によって最適な寸法は異なる。ちなみに本実施例では、柱部材2、3の幅寸が1000mmに対して、前記充填用治具10の大きさは、内寸で幅900mm、高さ35mm、奥行き30mmで実施している。
また、本実施例では、図1Bに示したように、ほぼ同形同大の計4個のグラウト材の充填用治具10を用いて、その内側面部に設けた開口部(開口面)が前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aを覆うように、下位側の柱部材3の外周面を取り囲むようにバランス良く配置して位置決めしている。また、前記充填用治具10における柱部材3の側面に密着する部位には、同側面との密着性を高めるゴム等の緩衝材16(図3参照)が設けられている(請求項10記載の発明)。
前記充填用治具10を下位側の柱部材3の外周(壁)面に位置決めする手段として、本実施例では、柱部材3の側面に取り付けたアンカー13により位置決めしている(請求項6記載の発明)。具体的には、図3に示したように、柱部材3の外周面におけるアンカー13を設けるのに好適な位置(レベル)に予めナット12を埋め込んでおき、これにアンカー13の先端部をねじ込み同アンカー13の後方に設けた押さえ部13aにより前記充填用治具10を背面から押さえつけて位置決めしている。
なお、本実施例では、前記アンカー13を前記充填用治具10の上方に設け同充填用治具10を押さえつける手法で実施しているがこれに限定されず、前記アンカー13を前記充填用治具10の下方に設け同充填用治具10を押さえつける手法で実施してもよいし、前記アンカー13を前記充填用治具10の上下に設け上下から充填用治具10を押さえつける手法で実施してもよい。
要するに、前記充填用治具10の位置決め手段は、グラウト材の注入圧に耐え得るように柱部材3の外周面に位置決め固定できるのであればその手法は問わない。例えば、図1Bのように配置した計4体のグラウト材の充填用治具10の外周に、チェーンブロック等の紐状部材(図示省略)をグラウト材の注入圧に耐え得る強度で巻き付けて位置決めすることも可能である(請求項6記載の発明)。
ここで、前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aに対する前記充填用治具10の設置位置について具体的に説明する。
前記充填用治具10は、図3に示したように、前記注入孔6aを、当該治具10の高さ寸法の中程度から上方部分に位置するように位置決めすることに留意する。グラウトポンプ20からグラウト材の注入用ホース11を通じて充填用治具10へ供給されるグラウト材8を当該治具10内にある程度のレベルまで貯留し、前記注入孔6aへほぼ同時に同等の注入圧で注入するためである。
言い換えると、前記充填用治具10は、前記注入孔6aを、当該治具10の高さの下方部分に位置するように設置するべきではない。前記充填用治具10内に貯留することなくグラウト材8がそのまま前記注入孔6aへ注入され、前記注入用ホース11により近い部位に位置するスリーブ継手6内のグラウト材8の嵩が、他のスリーブ継手6と比して高くなり易く、同等に嵩を増しながらグラウト材8を充填することができないからである。
なお、前記スリーブ継手6の注入孔6aの先端部には、グラウト材の充填作業の完了後にグラウト材8の逆流を防止するために、図3に示したように、逆止弁25を設けた構造で実施することが好ましい。
かくして、前記充填用治具10へ、グラウトポンプ20から分岐部21を介してグラウト材の注入用ホース11を通じてグラウト材8を供給すると、グラウト材8が、ほぼ同形同大の計4体のグラウト材の充填用治具10内に同等に嵩を増しながら所要のレベルまで貯留され、ついには前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aへほぼ同時に同等の注入圧で注入されるのである。
そして、前記グラウト材8を前記充填用治具10から前記スリーブ継手6の各注入孔6aへほぼ同時に注入すると、グラウト材8は、図4Aに示したように、各スリーブ継手6の下端から上方に向かって徐々にほぼ同等に嵩を増しながら上昇する。次いで、各スリーブ継手6の上端部に設けた空気抜き孔9からグラウト材8が排出されることにより、各スリーブ継手6にグラウト材8が充満されたことを確認すると共に、前記グラウト材8は、前記スリーブ継手6の上方の目地部Yを充填する。前記目地部Yの外周は予め前記目地止め部材7で目地止めされているため、グラウト材8は目地部Yから漏れることはない。
続いて、前記充填用治具10からグラウト材8を連続して注入することにより、グラウト材8は、図4Bに示したように、梁部材1に設けた各貫通孔4の下端から上方に向かって徐々にほぼ同等に嵩を増しながら上昇し、図4Cに示したように、梁部材1に設けた空気抜き孔9から空気が排出されると共にグラウト材8が排出され、梁部材1の上面部に形成した目地部Xを充填する。前記目地部Xの外周も予め目地止め部材7で目地止めされているため、グラウト材8は目地部Xから漏れることはない。そして、前記目地部Xの上方に設けた空気抜き孔9から空気が排出されると共にグラウト材8の溢れを確認して充填作業を終了する。
ちなみに、各スリーブ継手6の上端部に設けた空気抜き孔9は、目地部Yの中央上部に空気抜き孔9が設けられているので、特に設けなくても実施は可能である。
前記空気抜き孔9は、グラウト材8を充填する際に空気溜まりを防止するために設けるものであるが、本実施例では、エア抜きホースを好適に使用している。前記空気抜き孔9を目地部X、Yの中央上部に設ける場合には、図1及び図4に破線で示したように、空気抜き孔入口部の周辺形状を、空気を集め易いように中心部に向かって傾斜させて実施してもよい。以下に説明する実施例についても同様の技術的思想とする。
したがって、この実施例1に係るグラウト材の一括充填工法によれば、グラウト材の充填作業を一括して(一工程で)行い得るので、従来と比して、足場の設置作業や撤去作業、資材の移動などを大幅に省力化でき、施工性がよく、品質管理が簡略化され、非常に経済的である。もちろん、前記各スリーブ継手6内及び貫通孔4内をほぼ同時に同量ずつ嵩を増すように充填することができるため、グラウト材8の充填量(充填高さ)にばらつきが生じることもなく、よって、他のスリーブ継手6内又は貫通孔4内に上方から流れ込むことも一切ない。また、スリーブ継手6内の過剰充填による目地部X、Yの狭小化に伴う充填不良を回避することができる。
なお、前記充填用治具10の実施形態は勿論これに限定されない。
例えば、図5A〜Cに示したように、前記充填用治具10の開口部は、グラウト材の注入孔6aとほぼ一致する部位のみ開口孔10aを設けた形態で実施することもできる(請求項12記載の発明)。ちなみに、図5Aに係るグラウト材の充填用治具10は、図1Bの上下に設置したグラウト材の充填用治具10に対応したものであり、開口孔10aを2箇所設けている。また、図5Bに係るグラウト材の充填用治具10は、図1Bの左右に設置したグラウト材の充填用治具10に対応したものであり、開口孔10aを4箇所設けている。なお、図5A、Bに係るグラウト材の充填用治具10について、開口孔10aを設けた一体物として成形して実施してもよいし、開口部に、開口孔10aを設けた着脱可能な蓋体14を取り付けて実施することもできる。その他、前記開口孔10aを除く部位にマスカーテープを挟んで実施することもできる。
このような構成で実施することにより、グラウト材の注入孔6aを除く柱部材3の外周面とグラウト材8の余分な付着を防止することができ、充填作業後のグラウト材8の除去作業を省力化できる利点がある。
その他、前記充填用治具10に開閉可能な減圧口17を設け、グラウト材8の流れを逆転可能な構成とすることにより、当該治具10及びグラウト材の注入用ホース11内のグラウト材8を適切に回収する等、充填作業後の作業効率を高めるための工夫を施して実施することもできる(請求項11記載の発明)。前記減圧口17は、一例としてグラウト材の充填用治具10の上面の一端部に開口部を設け、同開口部に蓋体を着脱可能に取り付けてなり、グラウト材の充填作業終了後に前記蓋体を取り外してグラウト材8の流れを逆転させる等して実施する。
また、図6Aに示したように、図1Bに係るグラウト材の充填用治具10を、平面方向に見てL字形状に合成してなるグラウト材の充填用治具15でも実施することもできる。このような構成で実施することにより、前記分岐部21の数量を減じて実施することができる。
ちなみに、図6Bは、図1Bに係る直線状のグラウト材の充填用治具10を用いて、柱主筋5が柱部材2、3の外周部に沿って、平面方向から見て一致する配置に計20本ずつバランスよく配筋した場合の実施例を示している。図6Cは、図6Aに係るL字形状に合成してなるグラウト材の充填用治具15を用いて、柱主筋5が柱部材2、3の外周部に沿って、平面方向から見て一致する配置に計20本ずつバランスよく配筋した場合の実施例を示している。
さらに、図7Aに示したような構成のグラウト材の充填用治具23で実施することもできる。このグラウト材の充填用治具23は、柱部材3の外周面が平面視で円形又は楕円型状の場合にも柱部材3の外周面に沿って密着できる構成である。
このグラウト材の充填用治具23は、既述の充填用治具10の外側部分に同部分を取り囲む形態で治具固定用アンカー35を一体的に取り付けている。また、前記充填用治具10内の奥壁全面にエアチューブ(商品名:千代田通商(株)製)18を貼り付け、断面コ字形の接触面調整部材19を前記エアチューブ18に圧縮して装着している。前記エアチューブ18は一定間隔で絞りを入れることでチューブの歪み量の差を緩衝し易い構造とする。前記接触面調整部材19の柱部材3の外周面に当接する部位には緩衝材16を設け、さらに前記接触面調整部材19の内側部分に沿って先端部が末広がりの断面コ字形のグラウト材の充填容器22を装着し、同充填容器22はグラウト材の注入用ホース11と連通する構成としている。
前記接触面調整部材19は、図7Bに示したように、大小の相似形の断面コ字形の調整部材ピース19a、19bを長手方向に交互にピン24で連結して成り、水平方向に湾曲可能な構成で実施されている。
よって、この図7Aに係るグラウト材の充填用治具23は、前記治具固定用アンカー35の先端部を柱部材3の外周面に固定することにより位置決めされる。前記接触面調整部材19は、柱部材3の外周面が平面視で円形又は楕円型状の場合でも当該柱部材3の外周面に沿ってほぼ一致するように変形することができる。加えて、前記接触面調整部材19の先端部には緩衝材16が設けられているので、前記柱部材3の外周面に密着して当接することができ、もって、その内部に設けたグラウト材の充填容器22からグラウト材の注入用ホース11を通じてグラウト材8を漏洩させることなくグラウト材の注入孔6aに注入することができるのである。
図8A、Bは、請求項2に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法の実施例を示している。以下、梁部材1、柱部材2、3、柱主筋5、及びスリーブ継手6など、上記実施例1と共通する構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
前記一括充填工法は、梁部材1に形成した複数の貫通孔4に、下位側の柱部材3の上面に突設する複数の柱主筋5をそれぞれ貫通させて、上位側の柱部材3の柱脚部に設けたスリーブ継手6の内部へ前記柱主筋5を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
前記梁部材1の上面部及び下面部と上下の柱部材2、3との間に形成した目地部X、Yの外周を目地止め部材7により目地止めすると共に、前記梁部材1の下面部の目地止め部材7に複数のグラウト材の注入孔27を形成する工程と、
少なくとも内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具26を、その開口部が前記注入孔27を覆うように、梁部材1と下位側の柱部材3とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具26内にグラウト材の注入用ホース11を通じてグラウト材8を供給することにより、各注入孔27へほぼ同時にグラウト材8を注入して梁部材1に形成した各貫通孔4の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記スリーブ継手6の上端へグラウト材8を連続して充填し、前記目地部Xの上方に設けた空気抜き孔9から空気が排出されると共にグラウト材8の溢れを確認する工程とから成る(請求項2記載の発明)。
この実施例2では、図9A、Bに示したように、短手方向の縦断面形状がL字形状のグラウト材の充填用治具26が好適に用いられる(請求項8記載の発明)。上記実施例1で既述した断面コ字形状のグラウト材の充填用治具10でも実施できるが、この実施例2では、グラウト材の充填用治具10を、梁部材1と下位側の柱部材3とが形成するコーナー部に位置決めしなければならず、断面コ字形状のグラウト材の充填用治具10ではその上面部の肉厚分だけ邪魔になり、グラウト材8の充填作業を効率よく行えない虞があるからである。
前記断面L字形状のグラウト材の充填用治具26は、内側面部および上面部を開口した水平方向に細長い箱形形状であり、グラウト材の注入用ホース11を介してグラウトポンプ20とを連通する構成で実施されている(請求項7記載の発明)。前記充填用治具26の材質、および損傷を軽減するための工夫、並びに寸法は、上記段落[0032]、[0033]を参考にされたい。
この実施例2では、グラウト材8を注入する部位(貫通孔4の下端)が目地止めする部位(目地部Y)でもあるので、枠状に形成する目地止め部材(モルタル枠)7に所定の間隔(図示例では、複数の貫通孔4に対応する間隔、図8B参照)で逆止弁を備えたグラウト材の注入孔27を形成して実施している。具体的には、目地止め部材7を鏝などで施工する際に、所定の間隔で逆止弁を有する管状部材を差し込んでセットすることによりグラウト材の注入孔27を形成する。
この実施例2は、グラウト材の注入孔6aの上方に目地部Yが位置する実施例1と比して、目地部Yと同レベルにグラウト材の注入孔27を設けて実施するので、大量にグラウト材を注入する際の圧力に対し、目地止め部材7の健全性が保たれる効果を有する。
前記目地止め部材7を固化させてグラウト材の注入孔27を形成した後、図8A、Bに示したように、ほぼ同形同大の計4個のグラウト材の充填用治具26を用いてそれぞれ、前記注入孔27を覆うように梁部材1と下位側の柱部材3とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする。
前記充填用治具26を前記コーナー部に密着させて位置決めする手段として、本実施例では、図9Aに示したように、柱部材3の側面に取り付けた支持部材(アンカー部材)28を用いて位置決めしている(請求項6記載の発明)。前記支持部材28には、水平方向に細長いアングル材が好適に用いられる。前記支持部材28を、柱部材3の外周面におけるグラウト材の充填用治具26を支持するのに好適な位置(レベル)にアンカーボルト30を利用して固定する。そして、前記支持部材28の上方にグラウト材の充填用治具26をセットし、前記支持部材28の上面に所定の間隔で設けられた据え付けナット32に長ボルト31をねじ込み、前記充填用治具26の底面部を押圧することにより、前記充填用治具26を梁部材1と下位側の柱部材3とが形成するコーナー部に密着させて位置決めするのである。この際、梁部材1の下面におけるグラウト材8が付着する部位に、グラウト材8の付着を防止するための粘着テープを貼着し、一連のグラウト材の充填作業後にこの粘着テープを除去して実施することが好ましい。
また、図9Bは、前記支持部材28のバリエーションを示している。図9Bに係る支持部材28’は、前記充填用治具26の底面部に下向きに設けたブラケット33とピン34により連結して構成しており、前記支持部材28と同様に、グラウト材の充填用治具26を前記コーナー部に確実に密着させて位置決めすることができる。ちなみに、図9A、B中の符号29はゴムパッキン(シール部材)を示している。
なお、前記充填用治具26の位置決め手段は、グラウト材の注入圧に耐え得るように柱部材3の外周面に位置決め固定できるのであればその手法は問わない。上記実施例1で説明したように、図8Bのように配置した計4体のグラウト材の充填用治具26の外周に、チェーンブロック等の紐状部材(図示省略)をグラウト材の注入圧に耐え得る強度で巻き付けて位置決めすることも可能である(請求項6記載の発明)。
かくして、前記充填用治具26へ、グラウトポンプから分岐部21を介してグラウト材の注入ホース11を通じてグラウト材8を供給すると、グラウト材8が、ほぼ同形同大の計4体のグラウト材の充填用治具26内に同等に嵩を増しながら所要のレベルまで貯留され、ついには前記目地止め部材7に形成したグラウト材の注入孔27へほぼ同時に同等の注入圧で注入されるのである。
そして、前記注入孔27を通じてグラウト材8を前記各貫通孔4の下端から注入すると、前記グラウト材8は、目地部Yを充填すると共に、各貫通孔4の下端から上方に向かって徐々にほぼ同等に嵩を増しながら上昇する。前記目地部Yの外周は予め目地止め部材7で目地止めされると共に、グラウト材の注入孔27には逆止弁が設けられているので、グラウト材8は目地部Yから漏れることはない。
次いで、梁部材1に設けた空気抜き孔9からグラウト材8が排出されることにより、各貫通孔4にグラウト材8が充満されたことを確認すると共に、前記グラウト材8は、前記梁部材1の上面に形成した目地部Xを充填する。前記目地部Xの外周は予め目地止め部材7で目地止めされているため、グラウト材8は目地部Xから漏れることはない。続いて、前記充填用治具26からグラウト材8を連続して注入することにより、グラウト材8は、スリーブ継手6の下端から上方に向かって徐々にほぼ同等に嵩を増しながら上昇し、スリーブ継手6の上端部に設けた空気抜き孔9から空気が排出されると共にグラウト材8の溢れを確認して充填作業を終了する。
したがって、この実施例2に係るグラウト材の一括充填工法によれば、上記実施例1とほぼ同様の作用効果を奏する。すなわち、グラウト材の充填作業を一括して(一工程で)行い得るので、従来と比して、足場の設置作業や撤去作業、資材の移動などを大幅に省力化でき、施工性がよく、品質管理が簡略化され、非常に経済的である。もちろん、前記貫通孔4及びスリーブ継手6内をほぼ同時に同量ずつ嵩を増すように充填することができるため、グラウト材8の充填量(充填高さ)にばらつきが生じることもなく、よって、他の貫通孔4内に上方から流れ込むことも一切ない。また、貫通孔4内の過剰充填による目地部Xの狭小化に伴う充填不良を回避することができる。
図10は、請求項3に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法の実施例を示している。以下、梁部材1、柱部材2、3、柱主筋5、及びグラウト材の充填用治具26など、上記実施例1又は2と共通する構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
前記一括充填工法は、梁部材1に形成した複数の貫通孔4に、上下位の柱部材2、3の下面及び上面に突設した複数の柱主筋5をそれぞれ通して、梁部材1の内部に設けたスリーブ継手6の内部へ前記柱主筋を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
前記梁部材1の上面部及び下面部と上下の柱部材2、3との間に形成した目地部X、Yの外周を目地止め部材7により目地止めすると共に、前記梁部材1の下面部の目地止め部材7に複数のグラウト材の注入孔27を形成する工程と、
少なくとも内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具26を、その開口部が前記注入孔27を覆うように、梁部材1と下位側の柱部材3とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具26内にグラウト材の注入用ホース11を通じてグラウト材8を供給することにより、各注入孔27へほぼ同時にグラウト材8を注入し、梁部材1に形成した各貫通孔4の内部をほぼ同等に嵩を増しながら梁部材1の上面部に形成した目地部Xへグラウト材を連続して充填し、同目地部Xの上方に設けた空気抜き孔(図示省略)からグラウト材8の溢れを確認する工程とから成る(請求項3記載の発明)。
この実施例3でも、前記図9A、Bに示したような、短手方向の縦断面形状がL字形状のグラウト材の充填用治具26が好適に使用される。その理由は、上記実施例2で説明した理由と同様である(段落[0044]参照)。この実施例3に係る柱主筋5は、柱部材2、3の外周部に沿って、平面方向から見て一致する配置に計8本ずつバランスよく配設して実施している。また、実施例2と同様に、グラウト材8を注入する部位(貫通孔4の下端)が目地止めする部位(目地部Y)でもあるので、枠状に形成する目地止め部材7に所定の間隔(図示例では、8個の貫通孔4に対応する間隔、図10B参照)で逆止弁を備えたグラウト材の注入孔27を形成して実施している。具体的には、目地止め部材7を鏝などで施工する際に、所定の間隔で逆止弁を有する管状部材を差し込んでセットすることによりグラウト材の注入孔27を形成する。
前記目地止め部材7を固化させてグラウト材の注入孔27を形成した後、図10A、Bに示したように、ほぼ同形同大の計4個のグラウト材の充填用治具26を用いてそれぞれ、前記注入孔27を覆うように梁部材1と下位側の柱部材3とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする。前記充填用治具26を前記コーナー部に密着させて位置決めする手法については、前記段落[0047]を参照されたい。
かくして、前記充填用治具26へ、グラウトポンプから分岐部21を介してグラウト材の注入ホース11を通じてグラウト材8を供給すると、グラウト材8が、ほぼ同形同大の計4体のグラウト材の充填用治具26内に同等に嵩を増しながら所要のレベルまで貯留され、ついには前記目地止め部材7に形成したグラウト材の注入孔27へほぼ同時に同等の注入圧で注入されるのである。
そして、前記注入孔27を通じてグラウト材8を前記各貫通孔4の下端から注入すると、前記グラウト材8は、目地部Yを充填すると共に、各貫通孔4の下端から上方に向かって徐々にほぼ同等に嵩を増しながら上昇する。前記目地部Yの外周は予め目地止め部材7で目地止めされると共に、グラウト材の注入孔27には逆止弁が設けられているので、グラウト材8は目地部Yから漏れることはない。次いで、梁部材1に設けた空気抜き孔9(図示省略)からグラウト材8が排出されることにより、各貫通孔4及びその上方に配設したスリーブ継手6にグラウト材8が充満されたことを確認すると共に、前記グラウト材8は、前記梁部材2の上面に形成した目地部Xを充填する。前記目地部Xの外周は予め目地止め部材7で目地止めされているため、グラウト材8は目地部Xから漏れることはない。続いて、柱部材2に設けた空気抜き孔9(図示省略)から空気が排出されると共に目地部Xに充満したグラウト材8の溢れを確認して充填作業を終了する。
したがって、この実施例3に係るグラウト材の一括充填工法によれば、上記実施例1及び実施例2とほぼ同様の作用効果を奏する。すなわち、グラウト材の充填作業を一括して(一工程で)行い得るので、従来と比して、足場の設置作業や撤去作業、資材の移動などを大幅に省力化でき、施工性がよく、品質管理が簡略化され、非常に経済的である。また、目地部Yと同レベルにグラウト材の注入孔27を設けて実施するので、大量にグラウト材を注入する際の圧力に対し、目地止め部材7の健全性が保たれる効果を有する。もちろん、前記貫通孔4及びスリーブ継手6内をほぼ同時に同量ずつ嵩を増すように充填することができるため、グラウト材8の充填量(充填高さ)にばらつきが生じることもなく、よって、他のスリーブ継手6内に上方から流れ込むことも一切ない。また、スリーブ継手6内の過剰充填による目地部Xの狭小化に伴う充填不良を回避することができる。
図11は、請求項4に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート製の柱部材同士を上下に接合するグラウト材の一括充填工法の実施例を示している。以下、柱部材2、3、及びグラウト材の充填用治具10など、上記実施例1と共通する構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
前記一括充填工法は、上位側の柱部材2の下面に複数の柱主筋5を突設させて、下位側の柱部材3に設けた複数のスリーブ継手6の内部へ前記柱主筋5を挿入して柱部材同士の接合部を組み立てる工程と、
前記柱部材2、3同士の間に形成した目地部Zの外周を目地止め部材7により目地止めする工程と、
内側面部に開口部を有する箱形のグラウト材の充填用治具10を、その開口部が前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aを覆うように、下位側の柱部材3の側面に密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具10内にグラウト材の注入用ホース11を通じてグラウト材8を供給することにより、各グラウト材の注入孔6aへほぼ同時にグラウト材8を注入して各スリーブ継手6の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記目地部Zへグラウト材8を連続して充填し、同目地部Zの上方に設けた空気抜き孔9からグラウト材8の溢れを確認する工程とから成る(請求項4記載の発明)。
この実施例4では、上記実施例1で説明した短手方向の縦断面形状がコ字形状のグラウト材の充填用治具10が好適に使用される(主として、図2を参照)。
本実施例に係る前記充填用治具10も、上記実施例1と同様に、ほぼ同形同大の計4個のグラウト材の充填用治具10を用いて、その内側面部に設けた開口部が前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aを覆うように、下位側の柱部材3の外周面を取り囲むようにバランス良く配置して位置決めしている。また、前記充填用治具10における柱部材3の側面に密着する部位には、同側面との密着性を高めるゴム等の緩衝材16が設けられている(図1B、図3を援用して参照)。
前記充填用治具10を下位側の柱部材3の外周(壁)面に位置決めする手段、及び前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aに対する前記充填用治具10の設置位置については、前記段落[0035]、[0036]を参照されたい。
かくして、前記充填用治具10へ、グラウトポンプから分岐部21を介してグラウト材の注入ホース11を通じてグラウト材8を供給すると、グラウト材8が、ほぼ同形同大の計4体のグラウト材の充填用治具10内に同等に嵩を増しながら所要のレベルまで貯留され、ついには前記スリーブ継手6に設けたグラウト材の注入孔6aへほぼ同時に同等の注入圧で注入されるのである。
そして、前記グラウト材8を前記充填用治具10から前記スリーブ継手6の各注入孔6aへほぼ同時に注入すると、前記グラウト材8は、各スリーブ継手6の下端から上方に向かって徐々にほぼ同等に嵩を増しながら上昇する。次いで、各スリーブ継手6の上端部に設けた空気抜き孔9からグラウト材8が排出されることにより、各スリーブ継手6にグラウト材8が充満されたことを確認すると共に、前記グラウト材8は、前記スリーブ継手6の上方の目地部Zを充填する。前記目地部Zの外周は予め前記目地止め部材7で目地止めされているため、グラウト材8は目地部Zから漏れることはない。続いて、柱部材2に設けた空気抜き孔9から空気が排出されると共に目地部Zに充満したグラウト材8が溢れることを確認して充填作業を終了する。ちなみに、各スリーブ継手6の上端部に設けた空気抜き孔9は、目地部Zの上方に空気抜き孔9が設けられているので、特に設けなくても実施は可能である。
したがって、この実施例4に係るグラウト材の一括充填工法によれば、グラウト材の充填作業を一括して(一工程で)行い得るので、従来と比して、施工性がよく、品質管理が簡略化され、経済的である。もちろん、前記スリーブ継手6をほぼ同時に嵩を増しながら充填するため、グラウト材8の充填量にばらつきが生じることもなく、スリーブ継手6内の過剰充填による目地部Zの狭小化に伴う充填不良を回避することができる。
図12は、請求項5に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート製の柱部材同士を上下に接合するグラウト材の一括充填工法の実施例を示している。以下、柱部材2、3、グラウト材の充填用治具10、グラウト材の注入孔27など、上記実施例1又は実施例2と共通する構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
前記一括充填工法は、下位側の柱部材3の上面に複数の柱主筋5を突設させて、上位側の柱部材2に柱脚部に設けたスリーブ継手6の内部へ前記柱主筋5を挿入して柱部材同士の接合部を組み立てる工程と、
前記柱部材2、3同士の間に形成した目地部Zの外周を目地止め部材7により目地止めすると共に、前記目地止め部材7に複数のグラウト材の注入孔27を形成する工程と、
内側面部に開口部を有する箱形のグラウト材の充填用治具10を、その開口部が前記注入孔27を覆うように、上下の柱部材2、3の側面を跨いで密着させて位置決めする工程と、
前記充填用治具10内にグラウト材の注入用ホース11を通じてグラウト材8を供給することにより、各グラウト材の注入孔27へほぼ同時にグラウト材8を注入して各スリーブ継手6の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記スリーブ継手6の上端へグラウト材8を連続して充填し、前記目地部Zの上方に設けた空気抜き孔9から空気が排出されると共にグラウト材8の溢れを確認する工程とから成る(請求項5記載の発明)。
この実施例5では、上記実施例1で説明した短手方向の縦断面形状がコ字形状のグラウト材の充填用治具10が好適に使用される(主として、図2を参照)。また、実施例2と同様に、グラウト材8を注入する部位(スリーブ継手6の下端)が目地止めする部位(目地部Z)でもあるので、枠状に形成する目地止め部材7に所定の間隔(図示例では、複数のスリーブ継手6に対応する間隔、図8Bを援用して参照)で逆止弁を備えたグラウト材の注入孔27を形成して実施している。具体的には、目地止め部材7を鏝などで施工する際に、所定の間隔で逆止弁を有する管状部材を差し込んでセットすることによりグラウト材の注入孔27を形成する。
本実施例に係る前記充填用治具10は、ほぼ同形同大の計4個のグラウト材の充填用治具10を用いて、その内側面部に設けた開口部が目地止め部材7に形成したグラウト材の注入孔27を覆うように、上下の柱部材2、3の外周面に沿って、双方に跨がるように密着させて位置決めしている。また、前記充填用治具10における柱部材3の側面に密着する部位には、同側面との密着性を高めるゴム等の緩衝材16が設けられている(図1B、図3を援用して参照)。
前記充填用治具10を柱部材3の外周面に位置決めする手段、及び前記注入孔27に対する前記充填用治具10の設置位置については、前記段落[0035]、[0036]を参照されたい。
かくして、前記充填用治具10へ、グラウトポンプから分岐部21を介してグラウト材の注入ホース11を通じてグラウト材8を供給すると、グラウト材8が、ほぼ同形同大の計4体のグラウト材の充填用治具10内に同等に嵩を増しながら所要のレベルまで貯留され、ついには目地止め部材7に形成したグラウト材の注入孔27へほぼ同時に同等の注入圧で注入されるのである。
そして、前記グラウト材8を前記充填用治具10から前記注入孔27へほぼ同時に注入すると、前記グラウト材8は、目地部Zを充填すると共に、各スリーブ継手6の下端から上方に向かって徐々にほぼ同等に嵩を増しながら上昇する。次いで、各スリーブ継手6の上端部に設けた空気抜き孔9からグラウト材8が排出されると共にグラウト材8が溢れることを確認して充填作業を終了する。
したがって、この実施例5に係るグラウト材の一括充填工法によれば、グラウト材の充填作業を一括して(一工程で)行い得るので、従来と比して、施工性がよく、品質管理が簡略化され、経済的である。もちろん、前記スリーブ継手6をほぼ同時に嵩を増しながら充填するため、グラウト材8の充填量にばらつきが生じることもなく、スリーブ継手6内の過剰充填による目地部Zの狭小化に伴う充填不良を回避することができる。
図13〜図15は、請求項7に記載したグラウト材の充填用治具の適用部位のバリエーションを示している。すなわち、上記実施例1〜実施例5に係るグラウト材の充填用治具は、プレキャスト鉄筋コンクリート製の柱梁接合部(実施例4、5は柱同士の接合部)に適用しているのに対し、この実施例6に係るグラウト材の充填用治具は、プレキャスト鉄筋コンクリート製の壁スラブ接合部のグラウト材の充填工法に適用している点が相違する。以下、グラウト材の充填用治具10、グラウト材の注入用ホース11など、上記実施例1〜5と共通する構成要素については同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
図13に係るグラウト材の充填工法は、前記スラブ42の長手方向に所定の間隔で形成した複数の貫通孔44…に、上位側の壁板41の下面に突設する複数の壁主筋45をそれぞれ貫通させて、下位側の壁板41の上端部に設けた複数のスリーブ継手46の内部へ前記壁主筋45を挿入して壁スラブ接合部を組み立てる工程と、
前記スラブ42の上面部及び下面部と上下の壁板41、41との間に形成した目地部X、Yの外周を目地止め部材7により目地止めする工程と、
内側面部に開口部を有する箱形のグラウト材の充填用治具10を、その開口部が前記スリーブ継手46に設けたグラウト材の注入孔46aを覆うように、下位側の壁板41の側面に密着させて位置決めする工程と、
グラウト材の充填用治具10内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材8を供給することにより、前記スリーブ継手46に設けたグラウト材の注入孔46aへほぼ同時にグラウト材8を注入して各スリーブ継手46の内部を同等に嵩を増しながら前記スラブ42の上面部に形成した目地部Xへグラウト材8を連続して充填し、目地止め部材7に設けた空気抜き孔(図示省略)からグラウト材の溢れを確認する工程とから成る。
この図13に係る実施例では、上記実施例1で説明した短手方向の縦断面形状がコ字形状のグラウト材の充填用治具10が好適に使用される。
なお、前記充填用治具10は、幅寸が約900mmであるのに対し、前記壁板41の幅寸は、10m以上で実施する場合も珍しくない。そのため、前記壁板41の幅寸に応じて前記充填用治具10を水平方向に並設してグラウト材の充填作業を行ったり、或いは一括して充填する区間をエアフェンス等の仕切り材により仕切り、当該区間毎にグラウト材の充填作業を繰り返し行うことにより実施することに留意する。以下に説明する図14と図15に係る実施例についても同様の技術的思想とする。
前記充填用治具10における壁板41に密着する部位にゴム等の緩衝材16を設ける等、前記充填用治具10を壁板41の壁面に位置決めする手段、及び前記注入孔46aに対する前記充填用治具10の設置位置については、前記段落[0034]〜[0036]を参照されたい。
したがって、この図13に係るグラウト材の一括充填工法によれば、グラウト材の充填作業を一括して(一工程で)行い得るので、従来と比して、施工性がよく、品質管理が簡略化され、経済的である。もちろん、前記スリーブ継手46をほぼ同時に嵩を増しながら充填するため、グラウト材8の充填量にばらつきが生じることもなく、スリーブ継手46内の過剰充填による目地部の狭小化に伴う充填不良を回避することができる。
なお、図14に係る実施例は、図13が前記スラブ42をフラットスラブで実施しているのに対して、下方に小梁43を備えた小梁付きスラブ42’で実施している点が相違する。この小梁付きスラブ42’も上記したような同様の工程を経て、前記スリーブ継手46をほぼ同時に嵩を増しながら充填することができる。
また、図15に係る実施例は、図13に係る実施例が壁主筋45のスリーブ継手46を下位側の壁板41の上端部に設ける所謂逆串刺し工法で実施しているのに対して、上位側の壁板41の下端部に設ける所謂串刺し工法で実施している点が相違する。
この図15に係る実施例は、短手方向の縦断面形状がL字形状のグラウト材の充填用治具26が好適に用いられる(図9A、B参照)。前記した断面コ字形状のグラウト材の充填用治具10でも実施できるが、図15に係る実施例では、グラウト材の充填用治具10を、スラブ42と下位側の壁板41とが形成するコーナー部に位置決めしなければならず、断面コ字形状のグラウト材の充填用治具10ではその上面部の肉厚分だけ邪魔になり、グラウト材8の充填作業を効率よく行えない虞があるからである。
また、グラウト材8を注入する部位が目地止めする部位(目地部Y)でもあるので、枠状に形成する目地止め部材(モルタル枠)7に所定の間隔(図示例では、複数の貫通孔44に対応する間隔)で逆止弁を備えたグラウト材の注入孔27を形成して実施している。具体的には、目地止め部材7を鏝などで施工する際に、所定の間隔で逆止弁を有する管状部材を差し込んでセットすることによりグラウト材の注入孔27を形成する。
したがって、この図15に係るグラウト材の一括充填工法によっても、上記実施例2と近似する工程を経て(段落[0048]参照)、前記スリーブ継手46をほぼ同時に嵩を増しながら充填することができるのである。
なお、図15に係る実施例は、前記スラブ42をフラットスラブで実施しているが、図13の実施例に対する図14の実施例のように、下方に小梁を備えた小梁付きスラブでも同様に実施することができる(図示省略)。
以上に実施形態を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の実施形態の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
Aは、実施例1に係るグラウト材の一括充填工法を概略的に示した立断面図であり、Bは、AのB−B線断面図をベースに、グラウト材の充填用治具がグラウト材の注入用ホースを介してグラウトポンプと連通する構成を示した概略図である。 グラウト材の充填用治具を示した斜視図である。 図1Aの部分拡大図である。 A〜Cは、実施例1に係るグラウト材の一括充填工法を段階的に示した工程図である。 A、Bはそれぞれ、グラウト材の充填用治具のバリエーションを示した斜視図であり、Cは、A及びBのC−C線断面図である。 A〜Cは、グラウト材の充填用治具、および同治具がグラウト材の注入用ホースを介してグラウトポンプと連通する構成のバリエーションを示した概略図である。 Aは、グラウト材の充填用治具のバリエーションを示した縦断面図であり、Bは、同充填用治具の接触面調整部材を示した平面図である。 Aは、実施例2に係るグラウト材の一括充填工法を概略的に示した立断面図であり、Bは、AのB−B線断面図である。 Aは、図8Aの部分拡大図であり、Bは、そのバリエーションを示している。 Aは、実施例3に係るグラウト材の一括充填工法を概略的に示した立断面図であり、Bは、AのB−B線断面図である。 実施例4に係るグラウト材の一括充填工法を概略的に示した立断面図である。 実施例5に係るグラウト材の一括充填工法を概略的に示した立断面図である。 Aは、実施例6に係る壁スラブ接合部のグラウト材の充填工法の実施例を概略的に示した立断面図であり、Bは、AのB−B線断面図である。 Aは、実施例6に係る壁スラブ接合部のグラウト材の充填工法の異なる実施例を概略的に示した立断面図であり、Bは、AのB−B線断面図である。 Aは、実施例6に係る壁スラブ接合部のグラウト材の充填工法の異なる実施例を概略的に示した立断面図であり、Bは、AのB−B線断面図である。
符号の説明
1 梁部材
2 柱部材
3 柱部材
4 貫通孔
5 柱主筋
6 スリーブ継手
6a、27 グラウト材の注入孔
7 目地止め部材
8 グラウト材
9 空気抜き孔
10、15、23、26 グラウト材の充填用治具
10a 開口孔
11 グラウト材の注入用ホース
12 ナット
13 アンカー
13a 押さえ部材
14 蓋体
16 緩衝材
17 減圧口
18 エアチューブ
19 接触面調整部材
19a、19b 調整部材ピース
20 グラウトポンプ
21 分岐部
22 グラウト材の充填容器
24、34 ピン
25 逆止弁
28、28’ 支持部材
29 ゴムパッキン
30 アンカーボルト
31 長ボルト
32 据え付けナット
33 ブラケット
35 治具固定用アンカー
41 壁板
42 スラブ
42’ 小梁付きスラブ
43 小梁
44 貫通孔
45 壁主筋
46 スリーブ継手
46a グラウト材の注入孔
X、Y、Z 目地部

Claims (12)

  1. プレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法であって、
    前記梁部材に形成した複数の貫通孔に、上位側の柱部材の下面に突設する複数の柱主筋をそれぞれ貫通させて、下位側の柱部材の柱頭部に設けた複数のスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
    前記梁部材の上面部及び下面部と上下の柱部材との間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めする工程と、
    内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記スリーブ継手に設けたグラウト材の注入孔を覆うように、下位側の柱部材の側面に密着させて位置決めする工程と、
    前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して各スリーブ継手の内部をほぼ同等に嵩を増しながら梁部材の上面部に形成した目地部へグラウト材を連続して充填し、同目地部の上方に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする、グラウト材の一括充填工法。
  2. プレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法であって、
    前記梁部材に形成した複数の貫通孔に、下位側の柱部材の上面に突設する複数の柱主筋をそれぞれ貫通させて、上位側の柱部材の柱脚部に設けた複数のスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
    前記梁部材の上面部及び下面部と上下の柱部材との間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めすると共に、前記梁部材の下面部の目地止め部材に複数のグラウト材の注入孔を形成する工程と、
    少なくとも内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記注入孔を覆うように、梁部材と下位側の柱部材とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする工程と、
    前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して梁部材に形成した各貫通孔の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記スリーブ継手の上端へグラウト材を連続して充填し、同スリーブ継手に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする、グラウト材の一括充填工法。
  3. プレキャスト鉄筋コンクリート製の梁部材とその上下の柱部材とを接合するグラウト材の一括充填工法であって、
    前記梁部材に形成した複数の貫通孔に、上下位の柱部材の下面及び上面に突設する複数の柱主筋をそれぞれ通して、梁部材の内部に設けたスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱梁接合部を組み立てる工程と、
    梁部材の上面部及び下面部と上下の柱部材との間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めすると共に、前記梁部材の下面部の目地止め部材に複数のグラウト材の注入孔を形成する工程と、
    少なくとも内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記注入孔を覆うように、梁部材と下位側の柱部材とが形成するコーナー部に密着させて位置決めする工程と、
    前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入し、梁部材に形成した各貫通孔の内部をほぼ同等に嵩を増しながら梁部材の上面部に形成した目地部へグラウト材を連続して充填し、同目地部の上方に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする、グラウト材の一括充填工法。
  4. プレキャスト鉄筋コンクリート製の柱部材同士を上下に接合するグラウト材の一括充填工法であって、
    前記上位側の柱部材の下面に複数の柱主筋を突設させて、下位側の柱部材に設けた複数のスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱部材同士の接合部を組み立てる工程と、
    柱部材同士の間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めする工程と、
    内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記スリーブ継手に設けたグラウト材の注入孔を覆うように、下位側の柱部材の側面に密着させて位置決めする工程と、
    前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して各スリーブ継手の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記目地部へグラウト材を連続して充填し、同目地部の上方に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする、グラウト材の一括充填工法。
  5. プレキャスト鉄筋コンクリート製の柱部材同士を上下に接合するグラウト材の一括充填工法であって、
    下位側の柱部材の上面に複数の柱主筋を突設させて、上位側の柱部材の柱脚部に設けたスリーブ継手の内部へ前記柱主筋を挿入して柱部材同士の接合部を組み立てる工程と、
    柱部材同士の間に形成した目地部外周を目地止め部材により目地止めすると共に、前記目地止め部材に複数のグラウト材の注入孔を形成する工程と、
    内側面部に開口部を有する箱形の充填用治具を、その開口部が前記注入孔を覆うように、上下の柱部材の側面を跨いで密着させて位置決めする工程と、
    前記充填用治具内にグラウト材の注入用ホースを通じてグラウト材を供給することにより、各注入孔へほぼ同時にグラウト材を注入して各スリーブ継手の内部をほぼ同等に嵩を増しながら前記スリーブ継手の上端へグラウト材を連続して充填し、同スリーブ継手に設けた空気抜き孔からグラウト材の溢れを確認する工程とから成ることを特徴とする、グラウト材の一括充填工法。
  6. 前記充填用治具は、柱部材の側面に取り付けたアンカーにより位置決めすること、又は充填用治具の外周にチェーンブロック等の紐状部材を巻き付けて位置決めすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載したグラウト材の一括充填工法。
  7. グラウト材の一括充填工法に使用する充填用治具であって、
    グラウト材の充填用治具は、少なくとも内側面部に開口部を有する水平方向に細長い箱形形状であり、グラウト材の注入用ホースを介してグラウトポンプと連通する構成であることを特徴とする、充填用治具。
  8. グラウト材の充填用治具の短手方向の縦断面形状は、コ字形状、又はL字形状であることを特徴とする、請求項7に記載した充填用治具。
  9. グラウト材の充填用治具は、プレキャスト鉄筋コンクリート部材の側面形状に沿って湾曲可能な構成であることを特徴とする、請求項7又は8に記載した充填用治具。
  10. グラウト材の充填用治具におけるプレキャスト鉄筋コンクリート部材の側面に密着する部位に、同側面との密着性を高める緩衝材が設けられていることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか一に記載した充填用治具。
  11. グラウト材の充填用治具には、開閉可能な減圧口が設けられていることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか一に記載した充填用治具。
  12. グラウト材の充填用治具に設けた開口部は、グラウト材の注入孔とほぼ一致する部位のみ開口されていることを特徴とする、請求項7〜11のいずれか一に記載した充填用治具。
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