JPH08120754A - 分割型ボックスカルバート及びその組立方法 - Google Patents

分割型ボックスカルバート及びその組立方法

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JPH08120754A
JPH08120754A JP25788094A JP25788094A JPH08120754A JP H08120754 A JPH08120754 A JP H08120754A JP 25788094 A JP25788094 A JP 25788094A JP 25788094 A JP25788094 A JP 25788094A JP H08120754 A JPH08120754 A JP H08120754A
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Yoshiki Ishida
石田良樹
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Asahi Concrete Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】現場工事の繁雑化を招くことなしに高い強度及
びシール性を確保することができる分割型ボックスカル
バート及びその組立方法を提供する。 【構成】上面2aに接合面を有する上面開口形のコンク
リート製の下ブロック2と、下面3aに接合面を有する
下面開口形のコンクリート製の上ブロック3とを具備し
てなる分割型ボックスカルバート1であって、前記上ブ
ロック3を該上ブロック3の横方向の遊動を許容する凹
凸係合部15を両接合面間に介して下ブロック2上に載
置し、前記凹凸係合部15の遊動隙間Sに硬化材12を
充填して下ブロック2と上ブロック3とを結合してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下に共同溝や下水お
よび雨水等を処理するための排水溝等を構築する場合に
好適に利用されるコンクリート製の分割型ボックスカル
バートおよびその組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の分割型ボックスカルバー
トを施工するにおいて、上面開口形の下ブロックと下面
開口形の上ブロックを予め工場等で製作しておき、施工
現場でこれらのブロックを必要に応じて上下および横方
向に複数個連結して必要規模のコンクリート製構築物を
造ることにより、施工現場での繁雑な作業の低減と、工
期の大幅な短縮を可能としている。
【0003】そして、下ブロックと上ブロックとを接合
する場合、下ブロックの上面近傍の外側と上ブロックの
下面近傍の外側とに連結具を掛けて該連結具で両ブロッ
クを相互に引き寄せるようにして接合しているのが一般
的である。あるいは、下ブロックおよび上ブロックの壁
体内に上下に1本のPC鋼材を挿通するとともに、その
PC鋼材の下端部をナット等を介して下ブロックに止着
し、PC鋼材の上端部に連結したジャッキによって該P
C鋼材に張力を与えた状態で、予め前記上端部に仮止め
しておいたナットを定着して下ブロックと上ブロックと
を緊締接合しているものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、下ブロック
と上ブロックとを連結具を用いて接合するようにしたも
のでは、連結具に張力を与えると、下ブロックの上端部
分や上ブロックの下端部分にひび割れや欠損が生じるこ
とがある。そして、このようなものでは、下ブロック及
び上ブロックの壁体全体にプレストレスを導入すること
ができず、前記連結具を介して与える緊張力も前述の理
由から大きくすることができない。そのため、下ブロッ
クと上ブロックとの接合強度や剛性等を高めることがで
きない上に、上下ブロック同士の接合面のシールが不十
分となり、漏水等の原因となる。しかも、このようなも
のであると、前記連結具の連結作業を下ブロック及び上
ブロックの外側から行うことになるため、作業のための
スペースがブロックの外側に必要となり、地盤を多めに
掘削する必要がある。
【0005】また、下ブロックと上ブロックとを上下に
1本のPC鋼材を用いて接合するようにしたものでは、
構築物が大規模な場合や上ブロックの上方に十分なスペ
ースが確保できない場合等には、PC鋼材の取付作業が
困難になる。すなわち、構築物が上下に大規模になる
と、PC鋼材の長さも下ブロックの下面から上ブロック
の上面にいたるまでの寸法が必要となり、その重量が増
加するとともに、上ブロックの上方にPC鋼材を壁体内
に挿通するためのスペースが必要となる。このため、P
C鋼材の取付作業が困難になる上に、その取付作業を下
ブロックおよび上ブロックの外側で行うことになる。し
かも、下ブロックを据え付けた後にPC鋼材の下端部を
ナット等を用いて下ブロックに止着することになるた
め、前記下端部に対応する部分の地盤を余分に掘削して
作業スペースを確保しておく必要があるという不具合が
ある。
【0006】本発明は、このような不具合をことごとく
解消することができる分割型ボックスカルバート及びそ
の組立方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係る分割型ボックスカルバートは、
上面に接合面を有する上面開口形のコンクリート製の下
ブロックと、下面に接合面を有する下面開口形のコンク
リート製の上ブロックとを具備してなる分割型ボックス
カルバートであって、前記上ブロックを該上ブロックの
横方向の遊動を許容する凹凸係合部を両接合面間に介し
て下ブロック上に載置し、前記凹凸係合部の遊動隙間に
硬化材を充填して下ブロックと上ブロックとを結合して
いることを特徴とする。
【0008】凹凸係合部の好適な態様としては、下ブロ
ックから突設した鉄筋と、上ブロックの接合面に開設し
た鉄筋挿入穴とからなり、前記鉄筋を前記鉄筋挿入穴に
挿入した状態で該鉄筋の外周と鉄筋挿入穴の内周との間
に遊動隙間が形成されるように構成したものを挙げるこ
とができる。
【0009】硬化材の充填を効率良く行い得るようにす
るには、鉄筋挿入穴の上部分及び下部分それぞれにおい
て隣接する鉄筋挿入穴を連通する管路を設けてもよい。
【0010】本発明に係る分割型ボックスカルバートの
組立方法は、上面に接合面を有する上面開口形のコンク
リート製の下ブロックの上面に硬化材を載置し、下面に
接合面を有する下面開口形のコンクリート製の上ブロッ
クを前記上ブロックを該上ブロックの横方向の遊動を許
容する凹凸係合部を介して前記下ブロック上に載置し、
前記硬化材が均一になるまで該上ブロックを擦り合わ
せ、前記凹凸係合部の遊動隙間に硬化材を充填して下ブ
ロックと上ブロックとを結合することを特徴とする。
【0011】
【作用】本願の請求項1、2及び3に係る発明のもので
あれば、上ブロックと下ブロックの接合面において、高
い機械的強度とシール性を共に確保することが可能とな
る。すなわち、上ブロックを下ブロック上に横方向の遊
動を許容する凹凸係合部による遊動許容範囲内で上ブロ
ックが横方向にずれ動くことが可能であるため、その上
ブロックの下面と下ブロックの上面との間で擦り合わせ
作用を惹起させることができ、上ブロックと下ブロック
との間の水密性は良好なものとなる。そして、その状態
で凹凸係合部の遊動隙間に硬化材を充填して硬化させる
ことによって、その水密性を維持したままで、上ブロッ
クを下ブロックに確実に固定することができる。
【0012】本願の請求項4に係る発明の方法であれ
ば、下ブロックの上面に硬化材を載置し、上ブロックを
前記上ブロックを該上ブロックの横方向の遊動を許容す
る凹凸係合部を介して前記下ブロック上に載置し、前記
硬化材が均一な厚みになるように該上ブロックを擦り合
わせているので、上ブロックと下ブロックと硬化材との
間に不測の隙間が生じることがなく、上ブロックと下ブ
ロックとの接合面における水密性は良好なものとなる。
そして、その状態で凹凸係合部の遊動隙間に硬化材を充
填して硬化させているので、その水密性を維持したまま
で、上ブロックと下ブロックとを確実に連結固定するこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。
【0014】この分割型ボックスカルバート1は、図1
〜図2に示すように、上面2aに接合面を有する上面開
口形のコンクリート製の下ブロック2と、下面3aに接
合面を有する下面開口形のコンクリート製の上ブロック
3とを具備してなり、下ブロック2と上ブロック3とを
組合わせて接合した状態では、ボックス形をなす。
【0015】下ブロック2は、方形の板状の底板4と、
該底板4の左右両側縁に立設した側板5とを具備してな
るチャネル状のもので、左右それぞれの側板5の上面2
aには複数本、例えば5本の異形鉄筋6を所要の間隔で
突設してある。
【0016】上ブロック3は、下ブロック2の底板4と
同様の形状を有する頂板7と、該頂板7の左右両側縁か
ら垂下した側板とを具備してなるチャネル状のもので、
該側板8は前記下ブロック2の側板5と同様の形状を有
している。前記側板8は、下ブロック2と組合せた場合
に下ブロック2との接合面になる下面3aにおける下ブ
ロック2の異形鉄筋6に対応する位置に、金属製のスリ
ーブ9を埋設することによって、下方に開口する筒状の
鉄筋挿入穴10を開設してある。該鉄筋挿入穴10は、
前記異形鉄筋6を前記鉄筋挿入穴10に挿入した状態で
異形鉄筋6の外周と鉄筋挿入穴10の内周との間に遊動
隙間Sが形成されるように構成してある。すなわち、鉄
筋挿入穴10の内径は前記異形鉄筋6の外形よりもかな
り大きく設定してある。さらには、それぞれの鉄筋挿入
穴10の底の中央には、上ブロック3の補強部材である
異形鉄筋11を突設してある。また、鉄筋挿入穴10の
下端部近傍には硬化材たるモルタル12を注入するため
の第1の孔13を配設してあり、上端部近傍にはモルタ
ル12注入時に空気を抜くための第2の孔14を配設し
てある。第1及び第2の孔13、14は、上ブロック3
の内面に向けて開口している。
【0017】しかして、この分割形ボックスカルバート
1は、図3に示すように、前記上ブロック3を、該上ブ
ロック3の横方向の遊動を許容する異形鉄筋6と鉄筋挿
入穴10とから構成される凹凸係合部15を介して下ブ
ロック2上に載置し、該凹凸係合部15の遊動隙間Sに
モルタル12を充填して下ブロック2と上ブロック3と
を結合することによって構築されている。なお、上ブロ
ック3の下面3aと下ブロック2の上面2aとの間に
は、所要厚さだけモルタル12を敷くようにしている。
【0018】次いで、この分割形ボックスカルバート1
の組立方法を順を追って説明する。
【0019】(1)図4に示すように、上面2aに接合
面を有する上面開口形のコンクリート製の下ブロック2
の上面2aにモルタル12を載置する。
【0020】(2)前記上ブロック3を、該上ブロック
3の横方向の遊動を許容する凹凸係合部15を介して、
すなわち上ブロック3の鉄筋挿通穴10に前記下ブロッ
ク2の異形鉄筋6を遊嵌させつつ下ブロック2上に載置
する。
【0021】(3)図5に示すように、上ブロック3を
凹凸係合部15の遊動隙間Sの範囲内で横方向にスライ
ド移動させて、図6に示すように、前記モルタル12を
均一な厚みになるまで上ブロック3の下面3aと下ブロ
ック2の上面2aとを擦り合せる。
【0022】(4)図7に示すように、前記凹凸係合部
15の遊動隙間Sに第1の孔13を介してモルタル12
を充填して下ブロック2と上ブロック3とを結合する。
【0023】このような組立方法であれば、前記モルタ
ル12が均一な厚みになるまで該上ブロック3の下面3
aと下ブロック2の上面2aとを積極的に擦り合せるの
で、上ブロック3と下ブロック2との間の水密性が向上
する。具体的に説明すれば、例えば、図4に極端な例を
示すように、下ブロック2上に敷かれたモルタル12に
途切れた部分12aが存在した場合、上ブロック3を単
に下ブロック2上に載置しただけでは、図5に示すよう
に微小な隙間12bが残る場合があり、水密性が低くな
るおそれが生じる。しかるに、上ブロック3を横方向に
スライド移動させると、そのモルタル12層を介して上
ブロック3の下面3aと下ブロック2の上面2aとが擦
り合わされ、図6に示すように、その隙間12bにもモ
ルタル12が行き亘って水密性が向上するものである。
この状態で、図7に示すように、凹凸係合部15の遊動
隙間Sに第1の孔13を介してモルタル12を充填し硬
化させると、上ブロック3の異形鉄筋11と下ブロック
2の異形鉄筋6とがモルタル12を介して一直線上に連
結されることになり、上ブロック3が下ブロック2に対
して強く結合される。
【0024】このような構成のものであれば、現場工事
の繁雑化を招くことなしに上ブロック3と下ブロック2
との接合面において高い強度及びシール性を確保するこ
とができるので、現場での作業が簡素化されることによ
り、特に迅速な組み立てが可能となる。
【0025】また、凹凸係合部15を異形鉄筋6と鉄筋
挿入穴10とからなるものにしているので、前記異形鉄
筋6は、通常の配筋作業の一貫として下ブロック2の上
面2aから突設することが可能であり、また、前記鉄筋
挿入穴10は上ブロック3を成形する際にスリーブ9を
埋設しておくことによって容易に形成することができ
る。そのため、製造の簡略化を図ることができる。
【0026】また、かかる方法により組立作業を行え
ば、上ブロック3と下ブロック2との接合面に不測の隙
間が生じることはなく、その接合面における水密性は良
好なものとなる。そして、その状態で凹凸係合部15の
遊動隙間Sにモルタル12を充填して硬化させているの
で、その水密性を維持したままで、上ブロック3を下ブ
ロック2に確実に固定することができる。このように、
施工現場での繁雑な作業が簡略化できるとともに、高い
強度及びシール性を確保することができるので、水密性
の高い分割型ボックスカルバート1を短期間で効率よく
構築できる。
【0027】本発明の他の実施例を、図8〜10を参照
して説明する。
【0028】図8および図10に示す分割型ボックスカ
ルバート101は、上ブロック103の各側壁108に
それぞれ設けられた隣接する鉄筋挿入穴110の上部分
及び下部分それぞれにおいて連通する管路120、12
1を有してなり、また、硬化材たるモルタル12を注入
するための第1の孔113および空気を抜くための第2
の孔114が各側壁108における両端の鉄筋挿入穴1
10のみの下端部近傍および上端部近傍に配設されてな
るもので、その他の構成は、上述した実施例のものと同
様のものであってよい。
【0029】詳しくは、管路120、121は、例えば
ビニールホースからなり、一方の側壁108に設けられ
た隣接する鉄筋挿入穴110同士をその鉄筋挿入穴11
0の上部分及び下部分それぞれにおいて連通し、かつ他
方の側壁108に設けられた鉄筋挿入穴110とは連通
していない。
【0030】このような構成のものであれば、一方の側
壁108に対して1つの第1の孔113を介して一方の
端の鉄筋挿入穴110にモルタル12を注入すれば、そ
の鉄筋挿入穴110がモルタル12で充満される。その
後さらにモルタル12の注入を続ければ、その鉄筋挿入
穴110に隣接する鉄筋挿入穴110にもモルタル12
が充填されることになる。さらに、モルタル12の注入
を続けて、他方の端の鉄筋挿入穴110にまでモルタル
12が充満されて、他方の端の鉄筋挿入穴110の第1
の孔113および第2の孔114からモルタル12が排
出されると、一方の側壁108に設けられた鉄筋挿入穴
110の全てにモルタル12が充填されることになる。
このように、各側壁108に対して1か所からの充填作
業により、その側壁108に設けられた鉄筋挿入穴11
0の全てにモルタル12を充填することができ、モルタ
ル12の充填作業を効率良く行うことができる。
【0031】本発明のさらに他の実施例を図11〜12
を参照して説明する。
【0032】図11および図12に示す分割型ボックス
カルバート201は、下ブロック202の上面202a
の両端近傍に、例えば1つずつガイドピン20を立設
し、上ブロック203の下面203aにガイドピン20
と嵌合し得るピン用穴21を穿設してなるもので、その
他の構成は、上述した実施例と同様のものであってもよ
い。
【0033】詳しくは、ガイドピン20は、図12に拡
大して示すように、基端部20aを下ブロック202の
上面202aに埋設した円筒状のもので、その先端部2
0bはわずかに基端部20aよりも径が小さくなるよう
に形成してある。ピン用穴21は、ガイドピン20の基
端部20aの外周と略同一の内周を有している。ガイド
ピン20の立設位置及びこれに対応するピン用穴21の
穿設位置は、下ブロック202上に上ブロック203が
載置された際に、それぞれの外側面及び開口側端面が略
面一になるように設定されている。
【0034】このような構成のものにおける組立方法を
順を追って説明する。
【0035】(1)上述した実施例における組立方法と
同様に、上面202aに接合面を有する上面開口形のコ
ンクリート製の下ブロック202の上面202aにモル
タル12を載置する。
【0036】(2)上ブロック203を、その鉄筋挿通
穴10に前記下ブロック202の異形鉄筋6を遊嵌させ
つつ、かつガイドピン20をピン用穴21に嵌入するよ
うに下ブロック202上に載置する。
【0037】(3)上述した実施例における組立方法と
同様に、前記凹凸係合部15の遊動隙間Sに第1の孔1
3を介してモルタル12を充填して下ブロック202と
上ブロック203とを結合する。
【0038】このような構成のものであれば、ガイドピ
ン20をピン用穴21に嵌入するように下ブロック20
2に上ブロック203を載置するだけで、ガイドピン2
0とピン用穴21とによって、上ブロック203と下ブ
ロック202との位置決めも精度良くなされる。したが
って、異形鉄筋6が鉄筋挿入穴10の中央に位置するこ
とになり、その状態でモルタル12を充填すると、異形
鉄筋6の周囲のモルタル12の厚みが均等になり、上ブ
ロック203と下ブロック203との結合強度がより高
くなる。
【0039】なお、本発明は、以上説明した実施例に限
定されるものではなく、例えば、図13に示すように、
下ブロック2の左右の側板5にそれぞれ一対のガイド4
0を取付けて上ブロック3を下ブロック2に載置すると
きの案内の役目をさせてもよい。ガイド40は、上半分
を屈曲させた屈曲部40aを有する平板状のもので、例
えば、金属、木、FRP製のいずれの材質でも良い。一
対のガイド40は、屈曲部40aが上面2aより上方に
位置し、かつ対向する屈曲部40aが正面視で互いに拡
開するように側板5の内面及び外面に例えばインサート
ナット(図示しない)とボルト41によって着脱可能に
取着されている。このように下ブロック2にガイド40
を取着しておけば、上ブロック3を載置する際に左右方
向に位置がずれていても、上ブロック3が屈曲部40a
に接触した後は屈曲部40aに案内されて下ブロック2
方向に移動するので、載置作業が容易になり、作業に熟
練を要しなくてもできるものとなる。。
【0040】さらに、上記実施例においてモルタル12
が硬化するまでの間の処理として、図14に示すよう
に、インサートナット50を上ブロック3及び下ブロッ
ク2の側板8、5の外面の略中央部に各インサートナッ
ト50を結んだ線が接合面に対して垂直になるように埋
め込んでおき、そのインサートナット50にアイボルト
51を螺着し、それらのアイボルト51同士をターンバ
ックル52でつなぐことができるようにしておいてもよ
い。
【0041】このような構成のものであれば、前もって
インサートナット50を埋め込んである上ブロック3及
び下ブロック2において、上ブロック3を下ブロック2
に載置した後、それぞれのインサートナット50にアイ
ボルト51を螺着し、アイボルト51をターンバックル
51でつなぐ。その後ターンバックル51を回動させて
上ブロック3と下ブロック2を緊締する。モルタル12
が完全に硬化したらターンバックル51を取り外し、さ
らにアイボルト51を取り外す。このようにして、モル
タル12が完全に硬化するまでの間に不測の外力によっ
て上ブロック3と下ブロック2との位置がずれる等の不
具合を完全に回避することができ、位置決め後の位置ず
れを防止することができる。
【0042】その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で、種々変形が可能である。
【0043】
【発明の効果】本願における請求項1及び2に係る発明
は、以上説明した構成であるから、現場工事の繁雑化を
招くことなしに上ブロックと下ブロックとの接合面にお
いて高い強度及びシール性を確保することができる分割
型ボックスカルバートを提供できるものである。また、
現場での作業が簡素化されることにより、特に迅速な組
み立てが可能となる。
【0044】また、凹凸係合部を鉄筋と鉄筋挿入穴とか
らなるものにしておけば、前記鉄筋は、通常の配筋作業
の一貫として下ブロックの上面から突設することが可能
であり、また、前記鉄筋挿入穴は上ブロックを成形する
際にスリーブ等を埋設しておくことによって容易に形成
することができる。そのため、このような態様を採用す
れば、分割型ボックスカルバートの製造の簡略化を図る
ことができる。
【0045】さらに、鉄筋挿入穴の上部分及び下部分そ
れぞれにおいて隣接する鉄筋挿入穴を連通する管路を設
けておけば、硬化材を1か所から充填するだけで、隣接
する鉄筋挿入穴の全てに硬化材を充填することができる
ので、硬化材を充填する手間を軽減することができる。
【0046】また、本願における請求項4に係る発明に
よれば、下ブロックの上面に硬化材を載置し、上ブロッ
クを前記上ブロックを該上ブロックの横方向の遊動を許
容する凹凸係合部を介して前記下ブロック上に載置し、
前記硬化材が均一になるまで該上ブロックを擦り合わせ
ているので、上ブロックと下ブロックとの接合面におけ
る水密性は良好なものとなる。そして、その状態で凹凸
係合部の遊動隙間に硬化材を充填して硬化させているの
で、その水密性を維持したままで、上ブロックを下ブロ
ックに確実に固定することができる。このように、施工
現場での繁雑な作業が簡略化できるとともに、高い強度
及びシール性を確保することができるので、水密性の高
い分割型ボックスカルバートを短期間で効率よく構築で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図。
【図2】同実施例の一部を破断して示す概略正面図
【図3】同実施例の一部を破断して示す概略側面図。
【図4】同実施例の組立手順を模式的に示す説明図。
【図5】同実施例の組立手順を模式的に示す説明図。
【図6】同実施例の組立手順を模式的に示す説明図。
【図7】同実施例の組立手順を模式的に示す説明図。
【図8】本発明の他の実施例を示す斜視図。
【図9】同実施例の一部を破断して示す概略側面図。
【図10】同実施例の一部を破断して示す概略側面図。
【図11】本発明のさらに他の実施例を示す斜視図。
【図12】同実施例の要部を模式的に示す正面図。
【図13】本発明の変形例を示す斜視図。
【図14】本発明のさらに他の変形例を示す正面図。
【符号の説明】
1、101、201…分割型ボックスカルバート 2、202…下ブロック 2a、202a…上面 3、103、203…上ブロック 3a、103a、203a…下面 4…底板 5、205…側板 6…異形鉄筋 7…頂板 8、108、208…側板 9…スリーブ 10、110…鉄筋挿入穴 11…異形鉄筋 12…モルタル 12a…途切れた部分 12b…隙間 13、113…第1の孔 14、114…第2の孔 15…凹凸係合部 S…遊動隙間 20…ガイドピン 20a…ガイドピン基端部 20b…ガイドピン先端部 21…ピン用穴 40…ガイド 40a…屈曲部 41…ボルト 50…インサートナット 51…アイボルト 52…ターンバックル 120、121…連通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に接合面を有する上面開口形のコンク
    リート製の下ブロックと、下面に接合面を有する下面開
    口形のコンクリート製の上ブロックとを具備してなる分
    割型ボックスカルバートであって、前記上ブロックを該
    上ブロックの横方向の遊動を許容する凹凸係合部を両接
    合面間に介して下ブロック上に載置し、前記凹凸係合部
    の遊動隙間に硬化材を充填して下ブロックと上ブロック
    とを結合していることを特徴とする分割型ボックスカル
    バート。
  2. 【請求項2】凹凸係合部が、下ブロックから突設した鉄
    筋と、上ブロックの接合面に開設した鉄筋挿入穴とから
    なり、前記鉄筋を前記鉄筋挿入穴に挿入した状態で該鉄
    筋の外周と鉄筋挿入穴の内周との間に遊動隙間が形成さ
    れるように構成したものであることを特徴とする請求項
    1記載の分割型ボックスカルバート。
  3. 【請求項3】鉄筋挿入穴の上部分及び下部分それぞれに
    おいて隣接する鉄筋挿入穴を連通する管路を有してなる
    ことを特徴とする請求項2記載の分割型ボックスカルバ
    ート。
  4. 【請求項4】上面に接合面を有する上面開口形のコンク
    リート製の下ブロックの上面に硬化材を載置し、下面に
    接合面を有する下面開口形のコンクリート製の上ブロッ
    クを前記上ブロックを該上ブロックの横方向の遊動を許
    容する凹凸係合部を介して前記下ブロック上に載置し、
    前記硬化材が均一な厚みになるように該上ブロックを擦
    り合わせ、前記凹凸係合部の遊動隙間に硬化材を充填し
    て下ブロックと上ブロックとを結合することを特徴とす
    る分割型ボックスカルバートの組立方法。
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