JPH0689638B2 - トンネルの覆工方法 - Google Patents

トンネルの覆工方法

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JPH0689638B2
JPH0689638B2 JP1264467A JP26446789A JPH0689638B2 JP H0689638 B2 JPH0689638 B2 JP H0689638B2 JP 1264467 A JP1264467 A JP 1264467A JP 26446789 A JP26446789 A JP 26446789A JP H0689638 B2 JPH0689638 B2 JP H0689638B2
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勝範 松井
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、掘削された地盤の周壁に沿って多数のセグメ
ントが組み立てられてなるトンネルの周壁に対し、覆工
を施すトンネルの覆工方法に関するものである。
[従来の技術] 鉄道用トンネルとしては、地盤を掘削して形成した、断
面円形あるいは矩形の穴の周壁内面に、多数のセグメン
トを、その内面に沿って、かつ穴の長さ方向に相互に連
結して組み立ててなる形式のものがある。
ところが、このようなトンネルにおいては、年月が経つ
につれ、セグメントどうしを連結しているボルトの腐
食、セグメント自体のひび割れや剥離、そしてこれらを
起因する漏水といった様々な欠陥が生じてくる。
このような欠陥に対処するために、現状では、トンネル
周壁の内面、すなわちセグメントの内面に、コンクリー
トを現場打ちにより巻き立てて二次覆工を施す方法が考
えられている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、この二次覆工作業を行うには、そのトンネル
を通過する電車の運行時間外の短い時間に限られ、その
ため、型枠の設定から、コンクリートの打設ないし養
生、その後の型枠の除去といった工程を要するコンクリ
ートの現場打ちによる二次覆工では、遅々として作業が
進展せず、もしこの方法で二次覆工を完了させるには、
膨大な時間や費やさざるをえないことが自ずと明らかで
あり、また、耐久性においても不十分であることが想定
される。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであっ
て、大幅な作業時間の短縮と十分な耐久性の向上を図る
ことができるトンネルの覆工方法を提供することを目的
としている。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するためになされたものであっ
て、掘削された地盤の周壁に沿って多数のセグメントが
組み立てられてなるトンネルの周壁に対し、次のI〜II
Iの工程の順序で覆工を施すことを特徴としている。
I.上記セグメントが組み立てられて形成されたトンネル
の周壁に沿って、かつトンネルの長さ方向に所定間隔を
おいて、上記セグメントに対し、セグメントと間隔があ
く状態のフランジを有する支保工を固定する工程。
II.上記支保工間にわたって、支保工のフランジの表面
にその両端部内面を当てた状態で覆工版を据え付けると
ともに、該覆工版の両端部に覆工版の面方向に沿って回
転自在にそれぞれ設けた固定部材を回転させ、該固定部
材と覆工版とで支保工のフランジを挟むことにより、セ
グメント内面と所定の空隙を形成した状態で、覆工版を
トンネル周壁に沿って張設する工程。
III.上記セグメントと上記覆工版との間に形成した空隙
に、コンクリート等の充填固化材を注入する工程。
[作用] 本発明のトンネルの覆工方法によれば、トンネルの周壁
と覆工版との間の空隙にコンクリート等の充填固化材を
注入した時点で覆工を完了することとなり、ここまでに
かかる時間は、従来のコンクリートを現場打ちする場合
に要する、型枠の設定からコンクリートの打設ないし養
生、その後の型枠の除去までにかかる時間と比較すると
きわめて短くなり、その結果、覆工作業時間の大幅な短
縮化が図られる。
覆工版を支保工間に張設する際には、覆工版の両端部を
支保工の裏側に差し入れたり、支保工に直接ボルト止め
したりといった面倒な作業を必要とせず、支保工のフラ
ンジ表面に覆工版の両端部を当て、次いで固定部材を回
転させるといった簡単な作業でなし得るので、施工性の
向上が図られる。
また、支保工と覆工版とが打設するコンクリートの型枠
になるとともに、補強を図る部材として作用するから、
高強度で、かつ耐久性に優れた覆高構造となり、その耐
用期間も格段に長期化する。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
第1図は、二次覆工を要するトンネルの現状を示す断面
図であり、符号1は断面円形のトンネルが形成された地
盤、2は地盤1の周壁に沿って、かつトンネルの長さ方
向に相互に連結して組み立てられたRC製の円弧版状セグ
メント、3は軌道、4は軌道3の上に敷設されているレ
ールである。
軌道3におけるレール4の両側には、側道5がそれぞれ
設けており、これら側道5の内側に形成されたケーブル
ボックス6には、信号通信用、電話用等の種々の電気ケ
ーブル7が収納されている。
また、セグメント2によって形成されたトンネルの周壁
8には、以下のような付帯設備が取り付けられている。
すなわち、周壁8における側面の一方側には、給水管9
およびLCX10が、また他方側には、各種の電気ケーブル
群11および手擦り12が、それぞれトンネルの長さ方向に
沿って延びた状態でセグメント2に取り付けられてい
る。また、天井には、電車に対する電気供給源である架
線13が、トンネルの長さ方向に沿って延びた状態でセグ
メント2に取り付けられている。
また、図示は省略してあるが、これらの他にも非常呼出
し電話、トンネル支障報知装置、インピーダンスボンド
等が側道5に設置されている。
次いで、このトンネルの周壁8に対して二次覆工を施し
ていく工程を、以下順を追って説明する。
付帯設備の仮撤去(第2図) 設定した作業範囲(距離)における架線13を除く上記付
帯設備を、次のようにしてセグメント2から外す。
セグメント2の両側面に、ブラケット14をトンネルの長
さ方向に間隔をおいて取り付け、このブラケット14に取
り付けたワイヤ15で、ケーブルボックス6内の電気ケー
ブル7を吊り上げる。給水管9をセグメント2から外し
てブラケット14上の内側に置き、LCX10をブラケット14
に取り付けたロッド16に吊り下げる。電気ケーブル群11
を支持するフレーム17をトンネルの長さ方向に間隔をお
いて取り付け、このフレーム17に電気ケーブル群11をト
ンネルの内側に移動させた状態で支持する。また、手擦
り12は撤去する。
さらに、側道5に設置されている非常呼出し電話、トン
ネル支障報知装置、インピーダンスボンド等の付帯設備
を、臨時に作った仮受け架台の上に設置する。
側道5の撤去(第3図) 軌道3の両側に設けられている側道5を削って撤去し、
その部分を軌道3と同一面に形成する。
アンカーボルトの埋設(第4図) まず、軌道3におけるレール4の内側に、排水溝18をレ
ール4に沿って形成する。
次いで、周壁8を形成するセグメント2の内面に、周壁
8の周方向に沿って、かつ長さ方向に一定の間隔をおい
て、一対のアンカーボルト19を、そのねじ部がセグメン
ト2内面に対して直立して突出した状態で埋設する。一
対のアンカーボルト19間は、後述する支保工の幅よりも
やや広く設定されている。
防水シートの張付け(第4図) ある程度の強度を有するビニール等からなる複数枚の防
水シート20を、周壁8のセグメント2の内面を覆って張
り付ける。この際、隣合う防水シート20の端部どうしを
重ね合わせて互いに接着し、隙間のないようにする。
支保工の固定(第5図) 工程で埋設したアンカーボルト19を覆う部分の防水シ
ート20は出っ張っているわけであるが、まず、この出っ
張り部分をセグメント2側に押し、アンカーボルト19を
防水シート20から突き破らせて露出させる。
この露出したアンカーボルト19を用いて、円弧状をなす
複数の支保工21を、周壁8の両側の底部から周壁8の全
周にわたりその周方向に沿って取り付ける。なお、本実
施例の場合、支保工21は、第10図に示すように、フラン
ジ21aとウェブ21bからなり、周壁8の曲率に一致した円
弧状のH型鋼であり、そのウェブ21bには、アンカー筋2
2が貫通固定されている。
支保工21の取付け方は以下の如くである。
第10図および第11図に示すように、一対のアンカーボル
ト19の間に、支保工21を、その一方のフランジ21aをセ
グメント2に合わせ周壁8に沿ってセットする。ねじ孔
24が形成された短板部23aと、補強板25が固着されボル
ト挿通孔26が形成された長板部23bとからなるL字型の
プレート23を、短板部23aを支保工21に向けた状態でボ
ルト挿通孔26をアンカーボルト19に通し、長板部23bを
支保工21のフランジ21aに合わせる。そして、アンカー
ボルト19にナット27を捩込むことにより、支保工21のフ
ランジ21aとプレート23の長板部23bがセグメント2に押
し付けられ、支保工21はセグメント2に固定される。
なお、プレート23の短板部23bのねじ孔24に、ボルト28
を捩込んでその先端を支保工21のウェブ21bに当接さ
せ、ボルト28の捩込み量を張設することにより、支保工
21の幅方向の一調節が行える。
また、支保工21どうしは、第10図に示すように、互いの
接続端部のウェブ21bの両面に合わせた継手板29をボル
ト結合により共締めすることによって接続する。
なお、本実施例の場合、支保工21はセグメント2に対し
て2つおきに取り付けている。
プレキャストコンクリートパネルの張設(第1段階:
第6図) 支保工21間にわたって、プレキャストコンクリートパネ
ル(覆工版:以下端にパネルと略称する)30を、周壁8
の底部から周方向に沿って、トンネルの高さのほぼ半分
まで取り付ける。
パネル30は、第12図ないし第14図に示すように、円弧状
に湾曲した縦筋31と真っすぐな横筋32とが格子状に組ま
れた骨組みにコンクリート33が打設されてなる円弧状の
パネル本体34の凸側の面から、十字状に組まれた二本一
対の屈曲筋35が、ほぼ等間隔において突出し、さらにこ
の屈曲筋35に対して円弧状に湾曲した縦筋36と真っすぐ
な横筋37とが格子状に組まれた状態で固着されてなる。
屈曲筋35は、その両端がパネル本体34の縦筋31と横筋32
に固着され、また外側に露出する縦筋36は、一般がパネ
ル本体34の端部からある程度の長さ延長している。
パネル本体34は、軸方向が周壁に固定された支保工21の
内側のフランジ21aとほぼ同一の曲率に湾曲しており、
その長さ(軸方向の長さ)は、セグメント2に固定した
支保工21における間隔とほぼ同一に設定されている。
パネル本体34の凸側の面、つまり外面の四隅には、パネ
ル30を支保工21に固定するための固定プレート(固定部
材)38が取り付けられている。
この固定プレート38は、長方形状であって真っ中にボル
ト挿通孔38aが形成されてなる。
一方、パネル本体34の四隅には、第15図に示すように、
ねじ孔39aが形成された円筒状の本体39とベースプレー
ト40とからなるインサート具41が、本体39のねじ孔39a
をパネル本体34の外面側に回航させた状態で埋設されて
おり、この本体39のねじ孔39aにボルト挿通孔38aを一致
させ、かつボルト42をある程度捩込むことにより、固定
プレート38はパネル本体34に回転自在に取り付けられて
いる。
なお、インサート具41のベースプレート40には、本体39
のねじ孔39aに通じる孔40aが形成され、さらにパネル本
体34のコンクリート33には、その凹側の内面から孔40a
に通じる孔33aが形成されている。また、ボルト42の先
端面には、+型あるいは−型の溝(図示略)が形成され
ている。
これら固定プレート38を利用して、パネル30を次のよう
にして支保工21に固定する。
固定プレート38の長さ方向をパネル本体34の幅方向(周
方向)に沿わせる。次いだ、縦筋36のパネル本体34端部
から延出した一端をトンネルの上方に向け、かつ外面を
周壁8に向かい合わせて、長さ方向の端部を支保工21の
内側のフランジ21aに重ねる。
次いで、第15図に示すように、固定プレート38を、ボル
ト42を中心に90゜回転させてその一端部とパネル本体34
の端部と支保工21の内側のフランジ21aを挟み、この状
態を、パネル本体34の内面側から前記孔33a、40aに通し
たドライバ等の工具をボルト42先端の溝に係合させ、か
つ締め方向に回転させることにより固定する。なお、パ
ネル本体34におけるコンクリート33の端部の外面には、
この外面とフランジ21aの内面が面一となるべくフラン
ジ21aがはまる凹所33bが形成されている。
上記のように、固定プレート38を90゜回転案せてその一
端部とパネル本体34の端部とでフランジ21aを挟むに
は、たとえば次のような手段を取ると便利である。
第16図および第17図に示すように、固定プレート38に、
中心であるボルト挿通孔38aよりもその長さ方向にずれ
た位置に係止孔38bを設けるとともに、パネル本体34
に、固定プレート38が90゜回転した時点で当接するスト
ッパ43を突設する。このストッパ43は、短い鉄筋をコン
クリート33に埋設したり、あるいは、パネル本体34を構
成する縦筋31や横筋32の一部を屈曲させてコンクリート
33から突出させることにより、上記縦筋36のパネル本立
34からと突出側に位置する固定プレート38側に設ける。
次いで、固定プレート38の長さ方向をパネル本体34の幅
方向に沿わせ、パネル本体34の幅方向に並ぶ二つの固定
プレート38のそれぞれの係止孔38bに、一本のリンク44
のフック44aを軽視する。これらフック44aの間隔は、上
記二つと固定プレート38のそれぞれの係止孔38b間に一
致している。リンク44は、この状態で、縦筋36のパネル
本体34反部から延出した一端と同方向にパネル本体34か
ら突出させる。
次いで、この状態を保持したまま、パネル30を上述した
ように支保工21間に据え付けた後、リンク44を引っ張る
と、このリンク44にフック44aに軽視された二つの固定
プレート38は、上記ボルト42を軸として、連動して回転
し、かつストッパ43に当接する。次いで、リンク44をス
トッパ43に引っ掛けるようにして曲げる。
以上により、固定プレート38は90゜回転させられた状態
が保持されていて、その一端部とパネル本体34の端部と
でフランジ21aが挟まれた状態となる。
以上のようにして、トンネルの長さ方向の支保工21間に
わたって、複数のパネル30を周壁8の両側からトンネル
の略半分の高さまで取り付ける。第18図はこの状態を周
壁8の側面から見た図であり、この際に、周壁8とパネ
ル30のパネル本体34との間には、支保工21の高さの分空
隙45が形成される。
なお、本実施例の場合は、パネル30を周壁8の両側に3
段ずつ取り付けているが、第6図において右側の最も下
に取り付けるパネル90は、後述する側道の高さに対応し
て、やや幅(周方向の長さ)が小さいものとなってい
る。
コンクリートの打設と側短の形成(第6図) 軌道3の両端に、あらかじめ成形さているプレハブ形式
のケーブルボックス46、47を、軌道3の長さ方向に沿っ
て並べて仮置きするとともに、側道を形成するための型
枠(図示略)を設ける。
次いで、周壁8とパネル30のパネル本体34との間に形成
された空隙45の上方の開口からコンクリート(充填固化
材)48を注入し、このコンクリート48によって、前記型
枠ならびにケーブルボックス46、47と周壁8との間の空
間、および前記空隙45を打設する、これによってケーブ
ルボックス46、47は固定される。
そして、ケーブルボックス46、47内に、工程でワイヤ
15に吊り上げであった電気ケーブル7をそれぞれ収納
し、各ケーブルボックス46、47にそれそれ蓋46a、47aを
設置する。これによって、軌道3の両端には、電気ケー
ブル7が埋められた側道49がそれぞれ形成される。
また、空隙45に打設されたコンクリート46は、パネル30
の外面に組まれた屈曲筋35、縦筋36および横筋37、なら
びに支保工21に固定されているアンカー筋22によって補
強される。
パネルの張設とコンクリートの打設(第2段階;第7
図) 工程と同様に、複数のパネル30を、支保工21間にわた
って固定する。この段階では、トンネルの天井までは張
設せず、本実施令の場合、両側に2段ずつ固定する。
次いで、上記工程と同様に、張設したパネル30のパネ
ル本体34と周壁8との間に空隙45に、コンクリート48を
打設する。
この後、工程において仮撤去していた各種の付帯設備
のうち以下のものを設置する。
すなわち、パネル30によって形成された周壁30Aにおけ
る画面の一方側に、給水管9およLCX10を、それぞれパ
ネル30に固定したブラケット50、51を介して固定し、ま
た他方側に、各種の電菊ケーブル群11をフレーム17を介
して固定する。また、非常呼出し電話、トンネル支障報
知装置、インピーダンスボンド等の付帯設備(いずれも
図示略)を、側道49上に設置する。
パネルの張設とコンクリートの打設(第3段階:第8
図) トンネルの天井に設置されている架線13を外して内側に
仮固定した後、工程で取り付けたパネル30に続けて、
両側にパネル30を1枚ずつ支保工21に固定し、また、ト
ンネルの頂点の両側に、天井を形成するパネル30を1枚
ずつ固定し、これら天井部のパネル30と両側のパネル30
との間に、空隙45に通じる開口52を設ける。
次に、第19図に示すように、開口52を型枠53によって塞
ぎ、この型枠53に開けた注入口53aから、コンクリート4
8を圧送して空隙45を埋め、かつ開口52も塞ぐ。
仕上げ(第9図) 仮固定していた架線13を、天井を形成するパネル30に改
めて設置し、また、新たな手擦り54を周壁30Aの片側に
設置する。コンクリート48が養生したら、型枠53を外
す。
以上の〜の工程を、トンネルの長さ方向に設定した
作業範囲ごとに段階的に行っていくことにより、セグメ
ント2によって形成されていたトンネルの周壁8の全体
が、支保工21、パネル30およびコンクリート48によって
二次覆工される。
以上により、現状のトンネルの周壁8を形成するセグメ
ント2に対して覆工(二次覆工)が完了する。この結
果、周壁8すなわちセグメント2に生じていたひび割れ
や剥離が修復され、また、セグメント2どうしを連結す
るボルトの腐食のそれ以上の進行が防止され、これらの
結果、漏水のおそれも防止できる。
本実施例方法のポイントとしては、工程〜の、現状
のセグメント2への支保工21の固定→支保工21へのパネ
ル30の固定→パネル30の周壁8との間の空隙45へのコン
クリート46の打設といった手順の繰り返しの部分であ
る。このような方法によれば、バネル30と周壁8との間
の空隙45にコンクリート48を打設した時点で覆工を完了
することとなり、ここまでにかかる時間は、従来のコン
クリートを現場打ちする場合に要する、型枠の設定から
コンクリートの打設ないし養生、その後の型枠の除去ま
でにかかる時間と比較するときわめて短くなり、その結
果、覆工作業時間の大幅な短縮化が図られる。
また、パネル30を支保工21間に張設する際には、パネル
30の両端部を支保工21の裏側に差し入れたり、支保工wq
に直接ボルト止めしたりといった面倒な作業を必要とせ
ず、支保工のフランジ21aの面にパネル30の両端部を当
て、次いで固定プレート38を回転させるといった簡単な
作業でなし得るので、施工性の向上が図られる。
また、支保工21とパネル30とが、打設するコンクリート
48の型枠になるとともに、補強を図る部材として作用す
るから、高強度で、かつ耐久性に優れた覆工構造とな
り、その耐用期間も格段に長期化する。
なお、上記実施例のトンネルは断面円形であるが、本発
明はこれに限らず、断面長方形、長方形等の矩形のトン
ネルにも適用可能であり、この場合のセグメント、なら
びに覆工版は、その周壁に沿うような平板状のものとな
る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のトンネルの覆工方法によ
れば、掘削された地盤の周壁に沿って多数のセグメント
が組み立てられてなるトンネルの周壁に対し、I.上記セ
グメントが組み立てられて形成されたトンネルの周壁に
沿って、かつトンネルの長さ方向に所定間隔をおいて、
上記セグメントに対し、セグメントと間隔があく状態の
フランジを有する支保工を固定する工程、II.上記支保
工間にわたって、支保工のフランジの表面にその両端部
内面を当てた状態で覆工版を据え付けるとともに、該覆
工版の両端部に覆工版の面方向に沿って回転自在にそれ
ぞれ設けた固定部材を回転させ、該固定部材と覆工版と
で支保工のフランジを挟むことにより、セグメント内面
と所定の空隙を形成した状態で、覆工版をトンネル周壁
に沿って張設する工程、III.上記セグメントと上記覆工
版との間に形成した空隙に、コンクリート等の充填固化
材を注入する工程、の順序で覆工を施すことを特徴とす
るから、従来のコンクリートの現場打ちによって覆工す
る方法と比較すると、作業時間の大幅な短縮化および施
工性の向上が図られ、また、支保工と覆工版とが、打設
するコンクリートの型枠になるとともに補強を図る部材
として作用するから、高強度で、かつ耐久性に優れた覆
高構造となり、耐用期間が格段に長期化する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第19図は本発明方法に基づいた一実施例を
説明するための図であって、第1図ないし第9図は、そ
の工程を順に示すトンネルの断面図、第10図は支保工を
周壁に固定した状態を示す斜視図、第11図はその断面
図、第12図はパネルの外面図、第13図は第12図のA−A
線断面図、第14図は第12図のB−B線断面図、第15図は
第14図のC部拡大図、第16図は固定プレートの回転機構
を示す平面図、第17図はその要部を示す平面図、第18図
は周壁にパネルを固定している状態を示す側面図、第19
図は第9図のD部拡大図である。 1……地盤、2……セグメント、8……周壁、21……支
保工、フランジ21a、30……プレキャストコンクリート
パネル(覆工版)、45……空隙、48……コンクリート
(充填固化材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨沢 三郎 東京都中央区八重洲2丁目6番21号 ロー ズベイ八重洲ビル 石川島建材工業株式会 社内 (72)発明者 松井 勝範 東京都中央区八重洲2丁目6番21号 ロー ズベイ八重洲ビル 石川島建材工業株式会 社内 (72)発明者 斉藤 光男 東京都中央区八重洲2丁目6番21号 ロー ズベイ八重洲ビル 石川島建材工業株式会 社内 (56)参考文献 特開 昭63−51513(JP,A) 特開 昭63−201299(JP,A) 実開 昭60−126596(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘削された地盤の周壁に沿って多数のセグ
    メントが組み立てられてなるトンネルの周壁に対し、次
    のI〜IIIの工程の順序で覆工を施すことを特徴とする
    トンネルの覆工方法。 I.上記セグメントが組み立てられて形成されたトンネル
    の周壁に沿って、かつトンネルの長さ方向に所定間隔を
    おいて、上記セグメントに対し、セグメントと間隔があ
    く状態のフランジを有する支保工を固定する工程。 II.上記支保工間にわたって、支保工のフランジの表面
    にその両端部内面を当てた状態で覆工版を据え付けると
    ともに、該覆工版の両端部に覆工版の面方向に沿って回
    転自在にそれぞれ設けた固定部材を回転させ、該固定部
    材と覆工版とで支保工のフランジを挟むことにより、セ
    グメント内面と所定の空隙を形成した状態で、覆工版を
    トンネル周壁に沿って張設する工程。 III.上記セグメントと上記覆工版との間に形成した空隙
    に、コンクリート等の充填固化材を注入する工程。
JP1264467A 1989-10-11 1989-10-11 トンネルの覆工方法 Expired - Lifetime JPH0689638B2 (ja)

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JP1264467A JPH0689638B2 (ja) 1989-10-11 1989-10-11 トンネルの覆工方法

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