JP2012001881A5 - - Google Patents
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この発明の外付けブレース使用耐震補強構造は、柱が外壁面より突出している既存建物へ、前記外壁面の屋外側に位置する補強用の鉄骨ブレースを設置する外付けブレース使用耐震補強構造であって、
前記柱の外壁面から突出した部分に、充填用隙間を介して嵌合する断面溝形の柱嵌合部を有する溝形鋼板、およびこの溝形鋼板の外底面に重ねて設けられて前記溝形鋼板から張り出すブレース接合板を有する接合金物を、隣合う2本の柱の互いに異なる高さの柱梁接合部にそれぞれ配置し、これら各接合金物の溝形鋼板における前記柱嵌合部と前記柱との間に、流動性を持つ硬化性の充填剤を充填し、前記両接合金物のブレース接合板に、前記補強用の鉄骨ブレースの両端を接合したことを特徴とする。
前記柱の外壁面から突出した部分に、充填用隙間を介して嵌合する断面溝形の柱嵌合部を有する溝形鋼板、およびこの溝形鋼板の外底面に重ねて設けられて前記溝形鋼板から張り出すブレース接合板を有する接合金物を、隣合う2本の柱の互いに異なる高さの柱梁接合部にそれぞれ配置し、これら各接合金物の溝形鋼板における前記柱嵌合部と前記柱との間に、流動性を持つ硬化性の充填剤を充填し、前記両接合金物のブレース接合板に、前記補強用の鉄骨ブレースの両端を接合したことを特徴とする。
この構成によると、外付け補強であるため、既存建物の室内を居住等に使用しながら、施工することができる。また、既存柱に嵌合する溝形鋼板およびブレース接合板を有する接合金物を用いるため、鉄骨ブレースに作用する引っ張り応力は、鉄骨ブレースと反対側の柱面で、前記溝形鋼板を介し、既存柱に伝達される。そのため、既存柱への応力伝達は圧縮力のみで行われることになる。したがって、既存柱を部分的に剥がすように引っ張る応力が作用しない。そのため、既存柱のコンクリート強度が低い場合でも、柱強度が不足することなく適用することができる。また、前記溝形鋼板と柱との間に、流動性を持つ硬化性の充填剤を充填して溝形鋼板を固定するため、アンカー打設時のような騒音、振動、粉塵の問題が発生しない。流動性を持つ硬化性の充填剤は、硬化養生が必要であるが、充填の範囲が溝形鋼板と柱間の薄い隙間だけであるため、養生時間が短くて済み、また型枠解体作業も不要で、施工期間を短期間にできる。
この発明の耐震補強構造において、前記既存建物が、前記柱梁接合部において梁が前記外壁面から突出している場合、前記接合金物の前記溝形鋼板は、前記梁の外壁面から突出した部分に充填用隙間を介して嵌合する断面溝形の梁嵌合部を、前記柱嵌合部と一体に有し、この梁嵌合部と前記梁との間に、前記充填剤として、流動性を持つ硬化性の接着用充填剤を充填するのが良い。
鉄骨ブレースに作用する引っ張り力は斜め方向となるが、溝形鋼板に梁嵌合部が設けられていると、鉄骨ブレースと反対側の柱面および梁面で、鉄骨ブレースの引っ張り力を圧縮応力として柱と梁との両方で受けることができる。そのため、より一層堅固に、鉄骨ブレースの支持が行える。
鉄骨ブレースに作用する引っ張り力は斜め方向となるが、溝形鋼板に梁嵌合部が設けられていると、鉄骨ブレースと反対側の柱面および梁面で、鉄骨ブレースの引っ張り力を圧縮応力として柱と梁との両方で受けることができる。そのため、より一層堅固に、鉄骨ブレースの支持が行える。
この発明の外付けブレース使用耐震補強構造は、柱が外壁面より突出している既存建物へ、前記外壁面の屋外側に位置する補強用の鉄骨ブレースを設置する外付けブレース使用耐震補強構造であって、前記柱の前記外壁面から突出した部分に、充填用隙間を介して嵌合する断面溝形の柱嵌合部を有する溝形鋼板、およびこの溝形鋼板の外底面に重ねて設けられて前記溝形鋼板から張り出すブレース接合板を有する接合金物を、隣合う2本の柱の互いに異なる高さの柱梁接合部にそれぞれ配置し、これら各接合金物の溝形鋼板における前記柱嵌合部と前記柱との間に、流動性を持つ硬化性の充填剤を充填し、前記両接合金物のブレース接合板に、前記補強用の鉄骨ブレースの両端を接合したため、外付け補強として既存建物の室内を使用しながら施工が可能で、かつ施工時の騒音、振動、粉塵の問題がなく、取り壊しに要する工事も削減され、また既存建物の躯体に対する応力伝達が圧縮力のみで行えて、既存躯体のコンクリート強度が低い場合にも適用することができる。
Claims (3)
- 柱が外壁面より突出している既存建物へ、前記外壁面の屋外側に位置する補強用の鉄骨ブレースを設置する外付けブレース使用耐震補強構造であって、
前記柱の外壁面から突出した部分に、充填用隙間を介して嵌合する断面溝形の柱嵌合部を有する溝形鋼板、およびこの溝形鋼板の外底面に重ねて設けられて前記溝形鋼板から張り出すブレース接合板を有する接合金物を、隣合う2本の柱の互いに異なる高さの柱梁接合部にそれぞれ配置し、これら各接合金物の前記溝形鋼板における前記柱嵌合部と前記柱との間に、流動性を持つ硬化性の充填剤を充填し、前記両接合金物のブレース接合板に、前記補強用の鉄骨ブレースの両端を接合したことを特徴とする外付けブレース使用耐震補強構造。 - 請求項1において、前記既存建物は、前記柱梁接合部において梁が前記外壁面から突出していて、前記接合金物の前記溝形鋼板は、前記梁の外壁面から突出した部分に充填用隙間を介して嵌合する断面溝形の梁嵌合部を、前記柱嵌合部と一体に有し、この梁嵌合部と前記梁との間に、前記充填剤として、流動性を持つ硬化性の接着用充填剤を充填した外付けブレース使用耐震補強構造。
- 柱が外壁面より突出している既存建物へ、前記外壁面の屋外側に位置する補強用の鉄骨ブレースを設置する外付けブレース使用耐震補強方法であって、
前記柱の外壁面から突出した部分に、充填用隙間を介して嵌合する断面溝形の柱嵌合部を有する溝形鋼板、およびこの溝形鋼板の外底面に重ねて設けられて前記溝形鋼板から張り出すブレース接合板を有する接合金物を、隣合う2本の柱の互いに異なる高さの柱梁接合部にそれぞれ配置し、これら各接合金物の前記溝形鋼板における前記柱嵌合部と前記柱との間に、流動性を持つ硬化性の接着用充填剤を充填し、前記両接合金物のブレース接合板に、前記補強用の鉄骨ブレースの両端を接合することを特徴とする外付けブレース使用耐震補強方法。
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JP2010134704A JP5501106B2 (ja) | 2010-06-14 | 2010-06-14 | 外付けブレース使用耐震補強構造および耐震補強方法 |
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